JP3797717B2 - 偏平多孔管の端部絞り加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、エアコン用熱交換器等の熱交換用チューブなどとして用いられる偏平多孔管の端部絞り加工方法、偏平多孔管並びにこの偏平多孔管を用いた熱交換器に関する。
【従来の技術】
【0003】
カークーラー用凝縮器などに用いられる熱交換器として、並列状態に配置された複数本の押出型材製偏平多孔チューブの端部が、中空ヘッダーに連通状態に接続された構造の、いわゆるマルチフロータイプと称されるアルミニウム製熱交換器が好んで用いられている。この熱交換器において、偏平チューブとヘッダーとは、ヘッダーの周壁に周方向スリット状に形成されたチューブ挿入孔を通じて、偏平チューブの端部をヘッダー内に挿入嵌合し、その挿入嵌合状態で一括ろう付けすることにより接合一体化されている。
【0004】
そして、ヘッダー内へのチューブ端部の挿入に際し、ヘッダー内へのチューブの挿入長さが自動設定されるようにすること、チューブ幅と高さの寸法を矯正すること等を目的として、図6(イ)(ロ)に示されるように、偏平チューブ(51)は、その長手方向の端部が、少なくとも幅方向に縮小されるように絞り加工されるとともに、該縮小端部(52)の基端段部(53)が、図6(ハ)に示されるように、ヘッダー(54)のチューブ挿入孔 (55)の周縁部に当接されるようになされている。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の絞り加工では、図6(ロ)に示されるように、偏平チューブ(51)の熱交換媒体通路孔(56)…、特に幅方向の最外側に位置する熱交換媒体通路孔(56a )(56a )が、潰れ等の変形によって不本意に狭くなってしまい、そのため、熱交換中、その熱交換媒体通路孔(56a )(56a )を通過する冷媒の流量を少なくして、熱交換性能を悪くしたり、冷媒圧力損失を大きくしてしまうという問題があった。
【0006】
また、偏平チューブ(51)とヘッダー(54)との一括ろう付けにおいて、ろう材が、幅方向両サイドの狭くなった熱交換媒体通路孔(56a )(56a )に流れ込んで該孔(56a )(56a )をつまらせてしまうこともあった。
【0007】
本発明は、上記のような従来の問題点が鑑み、偏平多孔管の端部絞り加工において、各熱交換媒体通路孔に潰れ等の不本意な変形のないものにすることができる偏平多孔管の端部絞り加工方法を提供し、もって、熱交換性能の向上、熱交換媒体の圧力損失の低下、ろう付け時の孔づまり防止を実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題は、幅方向に複数の熱交換媒体通路孔を有する偏平多孔管の長手方向の端部を、少なくとも幅方向に縮小するように絞り加工する工程と、該偏平多孔管の端部外周面を変形阻止状態に拘束した状態で、該偏平多孔管の各熱交換媒体通路孔にその端部より同時に矯正用のピンを差し込み状態に介在させることによって、前記熱交換媒体通路孔を矯正する工程を実施することを特徴とする偏平多孔管の端部絞り加工方法によって解決される。
【0009】
上記方法では、幅方向に縮小する絞り加工工程と、偏平多孔管の各熱交換媒体通路孔にその端部より同時に矯正用のピンを差し込み状態に介在させる工程とを実施することにより、前記絞り加工による熱交換媒体通路孔の潰れ等の不本意な変形が矯正用のピンの介在によって矯正され、各熱交換媒体通路孔が潰れ等の不本意な変形のないものになる。
【0010】
しかも、ピンを差込み状態に介在させての矯正は、偏平多孔管の端部外周面を変形阻止状態に拘束した状態で行うものとしていることにより、ピンの介在によって偏平多孔管の端部外周形状に狂いを生じるのも防止され、端部が幅方向に適正に縮小された偏平多孔管が得られる。
【0011】
また、上記方法は、偏平多孔管よりも幅狭の絞り加工用の凹部を有すると共に、該凹部の底面に矯正用の前記ピンが立設された絞り加工金型を用い、偏平多孔管の長手方向の端部を該絞り加工金型の凹部内に挿入していくことによって絞り加工するとともに、偏平多孔管の端部外周面を金型の凹部周壁に変形阻止状態に拘束しながら、偏平多孔管の各熱交換媒体通路孔に前記ピンを差し込み状態に介在させて行うのがよい。これにより、偏平多孔管を絞り加工金型の凹部に挿入していくという操作を行うだけで、端部が幅方向に適正に縮小され、かつ、各熱交換媒体通路孔に潰れ等の不本意な変形のない適正な偏平多孔管が得られ、生産性が向上される。
【0012】
また、各矯正ピンの高さは、その上端部が絞り用傾斜面よりも下方に位置するように設定されていても良い。
【0013】
また、すべての熱交換媒体流通路の横断面積が同じサイズに設定されていても良い。
【0014】
更に、絞り加工前の偏平多孔管は、その幅方向最外側の両熱交換媒体通路孔の横断面面積が、幅方向中間部の熱交換媒体通路孔の横断面面積よりも大に設定されているのがよい。これにより、幅方向縮小の絞り加工をしても、幅方向最外側の熱交換媒体通路孔が不本意に狭くなってしまうことがない。そのため、矯正用のピンの差込みによって該ピンに過度の力学的負担がかかるのが防がれると共に、該ピンによる偏平多孔管の矯正変形量を小さくし得て品質良好な偏平多孔管が得られる。
【0015】
また、幅方向最外側の熱交換媒体通路孔は、長径方向を幅方向に向けた長円状ないし楕円状の横断面形状を有してその横断面積が幅方向中間部の各熱交換媒体流通路孔よりも大きく設定されていても良い。
【0016】
また、この発明の他の一つは、前記偏平多孔管の端部絞り加工方法によって端部が幅方向に縮小され、該端部における各熱交換媒体流通路孔が互いに円形で横断面積の等しい偏平多孔管にある。
【0017】
また、この発明のさらに他の一つは、前記偏平多孔管を用いたマルチフロータイプの熱交換器にある。
【発明の実施の形態】
【0018】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
本実施形態における偏平多孔管は、例えばカーエアコン用凝縮器などに用いられるマルチフロータイプの熱交換器などにおいて、その熱交換用チューブとして用いられるものである。図4(イ)(ロ)に示されるように、該偏平多孔管(3)は、アルミニウム製の円筒状中空ヘッダー(1)の周壁に周方向スリット状に形成されたチューブ挿入孔(2)を通じて、その端部が、ヘッダー(1)内に挿入され、一括ろう付けによりヘッダー(1)と内部連通状態に接合一体化されてマルチフロータイプの熱交換器を構成する。該偏平多孔管(3)は、その長手方向の端部が絞り加工により幅方向に縮小されており、その縮小端部の幅方向両サイドに形成された基端段部(4)が、ヘッダー(1)のチューブ挿入孔(2)の周縁部に当接され、偏平多孔管(3)の端部の挿入量が自動設定されるようになされている。
【0020】
本実施形態では、上記のような偏平多孔管(3)の端部絞り加工を次のようにして実施する。
【0021】
即ち、絞り加工前の偏平多孔管は、図1(イ)に示されるように、幅方向に複数、例えば図示の場合5つの熱交換媒体通路孔(5)…(5a)(5a)を有するアルミニウム押出材による、横断面外周形状が長円状の管である。この偏平多孔管(3)において、幅方向中間部の各熱交換媒体通路孔(5)…は横断面円形状に形成され、互いに同じサイズに設計されている。また、幅方向最外側の各熱交換媒体通路孔(5a)(5a)は、後述する絞り加工において、絞り加工後の通路孔(5a)(5a)の横断面形状及び横断面積が幅方向中間部の各熱交換媒体通路孔(5)…の横断面形状及び横断面積と同じものになるようにすることを見込んで設計されており、長径方向を幅方向に向けた長円状ないし楕円状の横断面形状を有してその各横断面積が幅方向中間部の各熱交換媒体通路孔(5)…よりも大きく設計されている。
【0022】
このような構造の偏平多孔管(3)を用い、その端部を幅方向に縮小するように絞り加工する。この絞り加工は、図2に示されるような絞り加工金型(6)を用いる。この金型(6)は、上記の偏平多孔管(3)よりも幅狭の絞り加工用凹部(7)を有する。この凹部(7)の入口側を除く内方側は、平面視長円状をなし、その長径方向の長さが偏平多孔管(3)の幅よりも狭く、短径方向の長さが偏平多孔管(3)の高さと同等に設計されている。また、この凹部(7)の入口側は、その長径方向の両周壁部が外方に傾斜(9)(9)されており、この傾斜面(9)(9)が絞り用の傾斜面とされている。そして、該凹部(7)の底面には、偏平多孔管(3)の各通路孔(5)…(5a)(5a)を矯正する円形の矯正ピン(10)…が立設されている。各矯正ピン(10)…の高さは、その上端部が絞り用傾斜面(9)(9)よりも下方に位置するように設定されている。また、各矯正ピン(10)…の横断面形状・サイズは互いに同じものに設計されている。
【0023】
上記偏平多孔管(3)の端部の絞り加工は、この金型(6)を用い、次のようにして行う。即ち、図1(イ)に示されるように、偏平多孔管(3)の長手方向の端部を金型(6)の凹部(7)内に挿入していく。すると、図1(ロ)に示されるように、偏平多孔管(3)の端部は、その先端部から、幅方向の両側が、金型凹部(7)の入口側の絞り傾斜面(9)(9)によって幅方向に縮小され絞り加工されていく。この絞り加工によって、この絞り加工部分において偏平多孔管(3)の内部の各熱交換媒体通路孔(5)…(5a)(5a)に変形を生じる。特に、幅方向最外側の熱交換媒体通路孔(5a)(5a)には比較的大きな変形を生じて通路面積が縮小変形される。そこで更に、偏平多孔管(3)を更に内方に挿入していくことにより、図1(ハ)に示されるように、差込みピン(10)…が偏平多孔管(3)の各冷媒通路孔(5)…(5a)(5a)に差し込まれる。これらピン(10)…の差込みによって各熱交換媒体通路孔(5)…(5a)(5a)が適正な形状の孔に矯正される。特に、幅方向最外側の熱交換媒体通路孔(5a)(5a)は、ピン(10)…の差込みによって適正な形状の孔に矯正される。
【0024】
以上のようにして、図3(ロ)に示されるように、端部が幅方向に縮小され、該端部における各熱交換媒体通路孔(5)…(5a)(5a)が互いに円形で横断面積の等しい偏平多孔管(3)が得られる。
【0025】
以上の説明のように、上記実施形態は、偏平多孔管(3)の端部に幅方向が縮小する絞り加工を実施したのち、偏平多孔管(3)の各熱交換媒体通路孔(5)…(5a)(5a)にその端部より矯正用のピン(10)…を同時に差し込むものとしているから、幅方向縮小の絞り加工による熱交換媒体通路孔(5)…(5a)(5a)の潰れ等の不本意な変形を矯正することができ、各熱交換媒体通路孔(5)…(5a)(5a)が潰れ等の不本意な変形のないものになり、熱交換性能の向上、熱交換媒体の圧力損失の低下、ろう付け時の孔づまり防止を実現し得る。
【0026】
しかも、ピン(10)…の差込みは、偏平多孔管(3)の端部外周面を金型(6)の凹部(7)の内方周壁にて変形阻止状態に拘束した状態で行うものとしているから、ピン(10)…の差込みによって偏平多孔管(3)の端部外周形状に狂いを生じるのを防止することができ、端部が幅方向に適正に縮小された偏平多孔管(3)を得ることができる。
【0027】
特に、絞り加工用の凹部(7)の底面に矯正用のピン(10)…が立設された絞り加工金型(6)を用いているから、偏平多孔管(3)を絞り加工金型(6)の凹部(7)に挿入していくという操作を行うだけで、端部が幅方向に適正に縮小され、かつ、各熱交換媒体通路孔が潰れ等の不本意な変形のない適正な偏平多孔管(3)が得られ、加工を生産性良く遂行していくことができる。
【0028】
更に、絞り加工前の偏平多孔管(3)は、その幅方向最外側の両熱交換媒体通路孔(5a)(5a)の横断面面積を、幅方向中間部の熱交換媒体通路孔(5)…の横断面面積よりも大に設定しているから、幅方向縮小の絞り加工をしても、幅方向最外側の熱交換媒体通路孔(5a)(5a)が不本意に狭くなってしまうことがなく、そのため、矯正用のピンの差込みにおいて該ピン(10)…に過度の力学的負担がかかるのを防止することができると共に、該ピン(10)…による偏平多孔管の矯正変形量を小さくし得て品質良好な偏平多孔管を得ることができる。しかも、偏平多孔管(3)の端部の各熱交換媒体通路孔(5)…(5a)(5a)の横断面積、横断面形状を同じものになし得て、各熱交換媒体通路孔(5)…(5a)(5a)を通過する熱交換媒体の流量を均等化させることができる。
【0029】
また、ピン(10)の差込みはすべての通路孔(5)…(5a)(5a)に対して行うものとしているから、一つの通路孔(5a)に対するピン(10)の差込みによって他の通路孔(5)にこの矯正による変形が及んで該通路孔(5)を狭くしてしまうというような派生的不都合の発生を防ぐことができる。
【0030】
なお、図1〜4に示した実施形態では、まず偏平多孔管(3)の絞り加工を行ったのち、熱交換媒体通路孔(5)…(5a)(5a)にピンを差し込むものとして説明したが、矯正用のピン(10)の高さを高くして、絞り加工前にピン(10)を予め熱交換媒体通路孔(5)…(5a)(5a)に差し込むものとしても良い。また、絞り加工を行った後、孔矯正を行うものとして説明したが、絞り加工と孔矯正とを同時的に行うものとしても良い。
【0031】
図5には、他の実施形態方法を示す。本方法では、まず、図5(イ)(ロ)に示されるように、差込みピンの設けられていない金型(11)を用いて、偏平多孔管(3)の端部を絞り加工する。しかるのち、図5(ハ)(ニ)に示されるように、絞り加工された偏平多孔管(3)の端部を差込みピン(10)…の備えられている金型(6)に挿入することによって、該差込みピン(10)…を各熱交換媒体通路孔(5)…(5a)(5a)に差し込む。このように、絞り加工と、ピンによる矯正加工とを異なる金型(11)(6)を用いて別工程として行うようにしてもよい。
【0032】
以上に本発明の実施形態を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各種変形が可能である。例えば、上記実施形態では、絞り加工しようとする偏平多孔管(3)は、その幅方向最外側の熱交換媒体通路孔(5a)(5a)の横断面積が、幅方向中間部の熱交換媒体通路孔(5)…の横断面積よりも大きく設計されているが、すべての熱交換媒体通路孔(5)…(5a)(5a)を同じサイズに設計してもよい。その場合、絞り加工によって潰れを生じた最外側の熱交換媒体通路孔(5a)(5a)は最外側の差込みピン(10)(10)によって押し広げられて矯正される。また、上記実施形態では、押出材による偏平多孔管を用いているが、押出材に限られるものではない。また、上記実施形態では、偏平多孔管(3)の端部をその幅方向にのみ絞り加工する場合について、説明しているが、幅方向及び高さ方向の両方向において絞り加工するものとしてもよい。
【発明の効果】
【0033】
上述の次第で、本発明の偏平多孔管の端部絞り加工方法は、幅方向に複数の熱交換媒体通路孔を有する偏平多孔管の長手方向の端部を、少なくとも幅方向に縮小するように絞り加工する工程と、偏平多孔管の各熱交換媒体通路孔にその端部より同時に矯正用のピンを差し込み状態に介在させることによって、前記熱交換媒体通路孔を矯正する工程を実施するものであるから、幅方向縮小の絞り加工による熱交換媒体通路孔の潰れ等の不本意な変形が矯正用のピンの介在によって矯正されて各熱交換媒体通路孔が潰れ等の不本意な変形のないものになり、熱交換性能の向上、熱交換媒体の圧力損失の低下、ろう付け時の孔づまり防止を実現することができる。
【0034】
しかも、ピンを差込み状態に介在させることによる熱交換媒体通路孔の矯正は、偏平多孔管の端部外周面を変形阻止状態に拘束した状態で行うものとしているから、ピンの介在によって、偏平多孔管の端部外周形状に狂いを生じるのを防止することができ、端部が幅方向に適正に縮小された偏平多孔管を得ることができる。
【0035】
また、上記方法は、偏平多孔管よりも幅狭の絞り加工用の凹部を有すると共に、該凹部の底面に矯正用の前記ピンが立設された絞り加工金型を用い、偏平多孔管の長手方向の端部を該絞り加工金型の凹部内に挿入していくことによって絞り加工するとともに、偏平多孔管の端部外周面を金型の凹部周壁に変形阻止状態に拘束しながら、偏平多孔管の各熱交換媒体通路孔に前記ピンを差し込み状態に介在させるものとすることにより、偏平多孔管を絞り加工金型の凹部に挿入していくという操作を行うだけで、端部が幅方向に適正に縮小され、かつ、各熱交換媒体通路孔が潰れ等の不本意な変形のない適正な偏平多孔管が得られ、加工を生産性良く遂行していくことができる。
【0036】
更に、絞り加工前の偏平多孔管は、その幅方向最外側の両熱交換媒体通路孔の横断面面積が、幅方向中間部の熱交換媒体通路孔の横断面面積よりも大に設定されているものとすることにより、幅方向縮小の絞り加工をしても、幅方向最外側の熱交換媒体通路孔が不本意に狭くなってしまうことがなく、そのため、矯正用のピンの差込みによって該ピンに過度の力学的負担がかかるのを防止することができると共に、該ピンによる偏平多孔管の矯正変形量を小さくし得て品質良好な偏平多孔管を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】 図(イ)ないし図(ハ)は、一実施形態に係る方法の手順を順次に示す断面図である。
【図2】 絞り加工用金型を示す断面図である。
【図3】 絞り加工された偏平多孔管を示すもので、図(イ)は平面図、図(ロ)は図(イ)のI−I線矢視図、図(ハ)は図(イ)のII−II線断面図である。
【図4】 端部絞り加工された偏平多孔管が組み込まれた熱交換器を示すもので、図(イ)は平面断面図、図(ロ)は正面断面図である。
【図5】 図(イ)ないし図(ニ)は他の実施形態に係る方法の手順を順次に示す断面図である。
【図6】 従来例を示すもので、図(イ)は偏平多孔管の平面図、端面図、図(ロ)は絞り加工した偏平多孔管の平面図、端面図、図(ハ)は該偏平多孔管を中空ヘッダーのチューブ挿入孔に挿入した状態の熱交換器の平面断面図である。
【符号の説明】
【0038】
3…偏平多孔管
5、5a…熱交換媒体通路孔
6…絞り加工用金型
7…絞り加工用凹部
10…差込みピン
Claims (5)
- 幅方向に複数の熱交換媒体通路孔を有する偏平多孔管の長手方向の端部を、少なくとも幅方向に縮小するように絞り加工する工程と、
該偏平多孔管の端部外周面を変形阻止状態に拘束した状態で、該偏平多孔管の各熱交換媒体通路孔にその端部より同時に矯正用のピンを差し込み状態に介在させることによって、前記熱交換媒体通路孔を矯正する工程を実施するに際して、
前記偏平多孔管よりも幅狭の絞り加工用の凹部を有すると共に、該凹部の底面に矯正用の前記ピンが立設された絞り加工金型を用い、
偏平多孔管の長手方向の端部を該絞り加工金型の凹部内に挿入していくことによって絞り加工するとともに、偏平多孔管の端部外周面を金型の凹部周壁に変形阻止状態に拘束しながら、偏平多孔管の各熱交換媒体通路孔に前記ピンを差し込み状態に介在させることを特徴とする偏平多孔管の端部絞り加工方法。 - 前記絞り加工金型における凹部の入口側は、その長径方向の両周側壁が外方に傾斜されており、この傾斜面が絞り用傾斜面とされ、
各矯正ピンの高さは、その上端部が前記絞り用傾斜面よりも下方に位置するように設定されている請求項1に記載の偏平多孔管の端部絞り加工方法。 - すべての熱交換媒体通路孔の横断面積が同じサイズに設定されている請求項1または2に記載の偏平多孔管の端部絞り加工方法。
- 絞り加工前の前記偏平多孔管は、その幅方向最外側の両熱交換媒体通路孔の横断面面積が、幅方向中間部の熱交換媒体通路孔の横断面面積よりも大に設定されている請求項1に記載の偏平多孔管の端部絞り加工方法。
- 幅方向最外側の熱交換媒体通路孔は、長径方向を幅方向に向けた長円状ないし楕円状の横断面形状を有してその横断面積が幅方向中間部の各熱交換媒体通路孔よりも大きく設定されている請求項4に記載の偏平多孔管の端部絞り加工方法。
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1996
- 1996-10-11 JP JP27014396A patent/JP3797717B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4043823A4 (en) * | 2019-10-10 | 2022-10-05 | Mitsubishi Electric Corporation | HEAT EXCHANGER, HEAT EXCHANGER UNIT, REFRIGERATION CYCLE APPARATUS AND METHOD OF MANUFACTURING HEAT EXCHANGE ELEMENT |
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Publication number | Publication date |
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JPH10113731A (ja) | 1998-05-06 |
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