JP3795486B2 - タオルパイル糸用チーズサイジング処理液及びタオルパイル糸のチーズサイジング方法 - Google Patents

タオルパイル糸用チーズサイジング処理液及びタオルパイル糸のチーズサイジング方法 Download PDF

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Description

本発明は、タオルパイル糸(上経糸)をチーズ等の状態でサイジングするためのタオルパイル糸用チーズサイジング処理液及びタオルパイル糸のチーズサイジング方法に関する。
従来、チーズサイジングは、既に、タオルパイル糸に於いて実施されているが、この種のタオルパイル糸のチーズサイジングに於いては、澱粉主体の糊剤(糊成分)が用いられているため、糊化させるために糊炊きに長時間をかけなければならず、糊炊きに要するエネルギーが大きくなり、しかも、製織後の糊抜きには酵素や酸化糊抜き剤を用いる必要があるため、作業性が悪いという問題がある。
また、タオルパイル糸のチーズサイジングに於いては、澱粉が比較的強度の低いものであることから、処理浴温度を上げて付着量を高める必要があるところ、付着量を高めると、チーズ等に於ける内層・中層・外層への糊成分付着量差が大きくなり、結果として付着量の差がそのまま風合い差となってあらわれる。
これらの問題を解決する方法として、糊成分として曇点を保有する多糖類のみ配合されたサイジング処理液を用いる方法が提案されている(下記特許文献1)。
特開昭62−299579号公報
斯かるサイジング処理液によれば、チーズ等を曇点より低い温度でサイジング処理液に浸漬することにより、糊成分をチーズ等の内層・中層・外層に十分に浸透させることができ、糊成分付着量に差が生じ難い。
また、糊炊に長時間かける必要もなく、糊抜きに酵素や酸化糊抜剤を用いる必要もないことから、糊成分として澱粉を用いたものよりも作業性が良好となる。
しかしながら、斯かるサイジング処理液によれば、糊成分として多糖類のみが配合されているため、サイジングされたタオルパイル糸の可撓性が低くなり、製織時に於ける開口運動(杼口形成)やおさ打ち運動の際に、タオルパイル糸が割れたり屈曲したりして毛羽が発生する等、製織性が低下するという問題が、例えば冬場の低湿度時等に於いて発生する。
このように可撓性低下に起因した問題は、タオルパイル糸がループ状に湾曲させて製織されるゆえ、非常に重大なものとなる。
また、この種のタオルパイル糸に於いては、柔軟な風合いが要望されるところ、製織前のサイジングによって、柔軟な風合いが阻害される虞がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、作業性が良好で且つ糊成分付着量の差が少なく、しかも、サイジング後のタオルパイル糸の製織性が良好で、柔軟な風合いに仕上げうるタオルパイル糸用チーズサイジング処理液及びタオルパイル糸のチーズサイジング方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意検討した結果、下記手段によって上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、糊成分としての曇点を保有する、ケン化度が70〜85モル%のポリビニルアルコール及び曇点を保有する、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース及びエチルヒドロキシエチルセルロースから選ばれた1種以上のセルロース誘導体からなる多糖類と、油剤とが水に配合されてなることを特徴とするタオルパイル糸用チーズサイジング処理液を提供する。
斯かるタオルパイル糸用チーズサイジング処理液は、曇点を保有するポリビニルアルコールがポリビニルアルコールの中でも特に柔軟な可撓性を有することから、多糖類による可撓性の低下を補うことができ、サイジング後のタオルパイル糸の製織性が良好なものとなりうる。
また、前記ポリビニルアルコール及び前記多糖類は、双方の曇点よりも低い温度で十分に水に溶解することから、澱粉を用いた場合の如く、糊炊きに長時間を要したり、糊抜き時に酵素や酸化糊抜き剤を要したりする必要が無く、作業性が良好となる。
更に、その作用は明確で無いものの、多糖類の存在により、ポリビニルアルコールに起因する内層・中層・外層の糊成分付着量の差も少ないものとなる。
また、通常、サイジングにより、糸を構成する繊維同士が集束することによりサイジング処理液を除去した後も、風合いが比較的硬いものに仕上がるところ、本発明に於いては、サイジング処理液中に油剤が配合されていることから、比較的柔軟な風合いに仕上げうる。更に、製織時等に於いて、金属等との接触に対する減摩作用の効果もある。
尚、本明細書に於いて、内層とは、タオルパイル糸が芯管に巻回されたチーズ、コーン、ビームに於ける芯管側のタオルパイル糸を意味し、外層とは、外側のタオルパイル糸を意味し、中層とは、内層と外層との中間部分のタオルパイル糸を意味する。
本発明に於いては、前記ポリビニルアルコールの曇点が、前記多糖類の曇点よりも低い温度であるものが好ましい。
斯かるタオルパイル糸用チーズサイジング処理液によれば、タオルパイル糸を浸漬した後、温度を上昇させることにより、その作用は明確でないが、糊成分をタオルパイル糸に付着させ易く、付着する糊成分の割合を高くすることができる。また、可撓性をより一層良好なものとすることもできる。
また、本発明は、上記タオルパイル糸用チーズサイジング処理液を用いたチーズサイジング方法であって、前記ポリビニルアルコール及び前記多糖類の双方の曇点よりも低い温度で、前記サイジング処理液にチーズ、コーン又はビームの状態でタオルパイル糸を浸漬し、浸漬した状態で前記ポリビニルアルコール及び多糖類の双方の曇点よりも高い温度に加熱することにより、前記糊成分及び前記油剤を前記タオルパイル糸に付着させることを特徴とするタオルパイル糸のチーズサイジング方法を提供する。
斯かるチーズサイジング方法によれば、前記ポリビニルアルコール及び前記多糖類が、双方の曇点よりも低い温度で十分に水に溶解することから、曇点よりも低い温度で浸漬することにより、内層・中層・外層に糊成分を十分に浸透させ、しかも油剤の存在下に双方の曇点よりも高い温度に加熱することにより、水に溶解していた前記ポリビニルアルコール及び前記多糖類を析出させて、タオルパイル糸に糊成分及び油剤を付着させることができ、上述の如き種々の利点をを享受しうる。
更に、本発明は、糊成分として、曇点を保有する、ケン化度が70〜85モル%のポリビニルアルコールと曇点を保有する、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース及びエチルヒドロキシエチルセルロースから選ばれた1種以上のセルロース誘導体からなる多糖類とが水に配合されたチーズサイジング処理液を用いてタオルパイル糸をチーズサイジングするタオルパイル糸のチーズサイジング方法であって、
前記ポリビニルアルコール及び前記多糖類の双方の曇点よりも低い温度で、前記サイジング処理液にチーズ、コーン又はビームの状態でタオルパイル糸を浸漬し、浸漬した状態で前記ポリビニルアルコール及び多糖類の双方の曇点よりも高い温度に加熱し、加熱段階で油剤を加えることにより、前記糊成分及び前記油剤を前記タオルパイル糸に付着させることを特徴とするタオルパイル糸のチーズサイジング方法を提供する。
斯かる方法によっても同様に、タオルパイル糸に糊成分及び油剤を付着させることができ、同様に、上述の如き種々の利点を享受しうる。
以上のように、本発明に斯かるタオルパイル糸用チーズサイジング処理液は、作業コストが低く且つ糊成分付着量に差も少なく、しかも、サイジング後のタオルパイル糸の製織性が良好で、柔軟な風合いに仕上げうるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態に付いて説明する。
本発明に於いて、チーズサイジングとは、タオルパイル糸をチーズ、コーン又はビームの状態でサイジング処理液に浸漬してサイジングする方法を意味し、チーズサイジング処理液とは、該方法に使用するサイジング処理液を意味する。
また、本発明に於いて、曇点は、以下の方法により測定される。
即ち、試料の2重量%水溶液を調整し、温度を20℃から徐々に上げていき、透過率が50%となった温度を曇点として測定する。
尚、透過率としては、JIS K 6726−1994 3.12(2)に規定する分光光度計及び吸収セルを用い、水を対照として430nmの透過率を求める。
本発明に於いて、ポリビニルアルコールの曇点としては、多糖類の曇点よりも低い温度で且つ45〜65℃が好ましい。
斯かる曇点は、例えば、ポリビニルアルコールのケン化度を調整することにより、調整しうる。
また、曇点を保有するポリビニルアルコールとしては、ポリ酢酸ビニルをケン化したポリビニルアルコールであって、ケン化度が70〜85モル%のものが好ましく、75〜85モル%のものがより好ましい。
ケン化度を70〜85モル%の範囲に調整することにより、曇点を上記範囲に調整し易く、しかも、比較的多くの酢酸基が残存している為か、サイジングされた糸はより可撓性の優れたものとなる。
尚、ケン化度が85モル%を越えると、曇点が高くなりすぎて、ポリビニルアルコールを析出させ難く、ケン化度が70モル%より少ないと曇点が低くなりすぎて、ポリビニルアルコールを水に溶解させにくい。
ここで、ケン化度は、JIS K−6726に記載の方法により測定される。
本発明に於いて、多糖類の曇点としては、ポリビニルアルコールの曇点よりも高い温度で且つ55〜75℃が好ましい。
曇点を保有する多糖類としては、セルロース誘導体を使用することができ、該セルロース誘導体としては、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロースから選ばれし1種以上を使用することができる。中でも、メチルヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。
本発明のタオルパイル糸用チーズサイジング処理液に於いて、糊成分としては、前記ポリビニルアルコール及び前記多糖類のみ配合されてなるのが好ましい。即ち、澱粉等の他の糊成分が配合されていないものが好ましい。
糊成分の配合量は、サイジング処理液中、0.1〜1.0重量%が好ましく、0.2〜0.5重量%がより好ましい。
本発明のタオルパイル糸用チーズサイジング処理液に於いては、曇点を保有するポリビニルアルコールと、曇点を保有する多糖類との配合割合としては、ポリビニルアルコール:多糖類=90〜50重量部:10〜50重量部が好ましい。
また、本発明のタオルパイル糸用チーズサイジング処理液に於いては、油剤の配合割合としては、前記糊成分の合計量100重量部に対して、40〜70重量部(固形分)が好ましい。油剤の配合量が斯かる範囲であれば、柔軟性、減摩性に優れつつ糸強度にも優れたものとなる。
油剤としては、繊維同士の接着を抑制する油であれば特に限定されず、例えば、パラフィンワックス、動植物油若しくはその硬化油、天然ワックス、合成エステル化油等の1種以上を使用することができる。これらは、通常、乳化剤が混合された粉体又は塊状体の状態で配合される。具体的には、市販の松本油脂製薬(株)社製「マコノールTS−253」、互応化学工業(株)社製「サイテックスK−502」等を使用することができる。
また、本発明に於いては、タオルパイル糸は特に限定されるものでは無く、従来のチーズサイジング処理液では十分な物性の出しにくい、あま撚り糸、特にコーマー糸のあま撚り糸にも使用できる。
本発明のタオルパイル糸用チーズサイジング処理液を用いて、チーズサイジングを行う方法としては、例えば、以下の方法を挙げることができる。
先ず、サイジング処理液を貯留した浴に、サイジング処理液の温度がポリビニルアルコール及び多糖類の双方の曇点よりも低い温度(例えば、40℃)の状態で、芯管に巻回されたチーズの状態のタオルパイル糸を浸漬し、水に溶解した多糖類及びポリビニルアルコールをチーズの内層、中層、外層のタオルパイル糸内に浸透させる。このとき、十分に浸透させるべく、浴内のサイジング処理液を循環させる。
尚、タオルパイル糸を巻回する芯管としては、管の内外を径方向に貫通する複数の貫通孔が穿設されているものを用いる。
次いで、浴内のサイジング処理液をポリビニルアルコール及び多糖類の双方の曇点よりも高い温度(80〜90℃)まで昇温させる。
斯かる温度まで昇温させることにより、タオルパイル糸内に浸透したポリビニルアルコール及び多糖類を析出させ、タオルパイル糸にこれらの糊成分及び油剤を付着させる。
最後に、チーズを浴から取り出し、常法にて圧力脱水をかけ、熱風を循環させて乾燥させる。
具体的には、タオルパイル糸を巻回する芯管として外側からエアで加圧し、芯管の内側を減圧して、芯管の貫通孔から余分な水分やタオルパイル糸に付着していない糊成分等を取り除きつつ脱水させ、熱風を循環させて乾燥させる。この場合、ポリビニルアルコール及び多糖類双方の曇点よりも高い温度に維持するのが特に好ましい。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて説明する。
実施例1
チーズ糊付け釜((株)日阪製作所社製)内にて、25℃の水10kgに、それぞれ、曇点を保有するポリビニルアルコールとして、曇点45℃のポリビニルアルコール(ポリ酢酸ビニルをケン化したケン化度80モル%のPVA、商品名「ユニチカポバールL−260」ユニチカ(株)社製)を27g、曇点を保有する多糖類として、曇点60℃のメチルヒドロキシプロピルセルロース(商品名「Mecellose PMA−50L」、三星精密化学(株)社製)を3g、更に、油剤(商品名「マコノールTS−253」、松本油脂製薬(株)社製)を20g配合して、実施例1のタオルパイル糸用チーズサイジング処理液を調製した。
実施例2〜4
それぞれ、ポリビニルアルコールの使用量及び多糖類の使用量を表1の量とした以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜4タオルパイル糸用チーズサイジング処理液を調製した。
実施例5
曇点を保有する多糖類として、曇点55℃のメチルセルロース(商品名「メトローズ60SM−25」、信越化学工業(株)社製)を用いた以外は、実施例2と同様にして、実施例5のタオルパイル糸用チーズサイジング処理液を調製した。
実施例6
曇点を保有するポリビニルアルコールとして、ケン化度を調整することにより、曇点65℃としたポリビニルアルコールを用いた以外は、実施例2と同様にして、実施例6のタオルパイル糸用チーズサイジング処理液を調製した。
比較例1
曇点を保有するポリビニルアルコールを用いず、多糖類の使用量を表1の量とした以外は、実施例1〜4と同様にして、比較例1のタオルパイル糸用チーズサイジング処理液を調製した。
比較例2
曇点を保有する多糖類を用いず、ポリビニルアルコールの使用量を表1の量とした以外は、実施例1〜4と同様にして、比較例2のタオルパイル糸用チーズサイジング処理液を調製した。
試験例
得られた各実施例及び比較例のサイジング処理液の充填されたチーズ糊付け釜内に、釜内の液温40℃の状態で、タオルパイル糸のチーズをセットし、30分かけて85℃まで昇温した。このとき、サイジング処理液を、内側から外側に向けて5分間、外側から内側に向けて5分間、それぞれ交互に循環させた。
尚、タオルパイル糸としては、20番単糸の綿糸を使用した。
次いで、チーズを取り出し、該チーズを熱風循環式乾燥機で減圧乾燥することにより、チーズサイジングを施した。
乾燥条件としては、熱風温度120℃で、60分間とした。
次いで、得られたサイジング後の各糸を用いて、下記試験に供した。また、測定結果を下記表1に示した。
〈糊成分付着量測定〉
チーズからタオルパイル糸を引出し、外層のタオルパイル糸、中層のタオルパイル糸、内層のタオルパイル糸をそれぞれ採取した。
そして、各層のタオルパイル糸の絶乾重量を測定しておき、糊抜き後の絶乾重量との差から、糊成分の付着量(重量%)を求めた。
尚、糊抜きとしては、苛性ソーダ2.0g/l、非イオン界面活性剤(商品名「ノイゲンSS」、第一工業製薬(株)社製)3.0g/l、酸化糊抜き剤15.0g/lからなる糊抜精練浴を用いて、浴比1:100、90℃で60分間タオルパイル糸を処理し、30分間流水で水洗いを行った。
〈アルコール/ベンゼン抽出量〉
tecator社製「Soxtec System HT」を用いて、外層、中層、内層の各タオルパイル糸から油剤を抽出し、油剤量(重量%)を測定した。
抽出には、エタノール/ベンゼン=1/2(v/v)の混合液を用い、160℃で10分間煮沸抽出を行い、更に、2時間30分かけて冷抽出を行った。
〈DI式抱合力、低湿度時製織性〉
可撓性判断の指標として、DI式抱合力を測定した。即ち、(株)大栄科学精器製作所社製「DI式糸摩擦抱合力試験機」を用いて、タオルパイル糸を交叉させた状態で、一方を180度捻ることにより、タオルパイル糸同士を絡み合わせ、ストロークによる摩擦を与えて、糸が切れるまでのストローク回数を、20℃×65%RH及び20℃×40%RHの条件下で測定した。
尚、交叉角を45度、荷重250g重、ストローク長を60mmに設定した。
更に、20℃×40%RHの条件下に於けるストローク回数から、低湿度時製織性を◎、○、×で評価した。
〈水洗い糊抜き性〉
流水(常温)で1時間水洗い後の糸の絶乾重量を測定することにより、糊成分の残存量を測定し、略完全に糊抜きされているものを○、殆ど糊抜きされていないものを×で評価した。
表1から明らかなように、各実施例のものは、各層に於ける糊成分の付着量の差が少なく、また、製織性も良好であることが認められる。
更に、実施例2と実施例6との比較により、ポリビニルアルコールの曇点が、多糖類の曇点よりも低い温度であるものは、付着する糊成分の割合が高く、また、可撓性、即ち製織性をより一層良好なものとしうることも認められる。

Claims (4)

  1. 糊成分としての曇点を保有する、ケン化度が70〜85モル%のポリビニルアルコール及び曇点を保有する、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース及びエチルヒドロキシエチルセルロースから選ばれた1種以上のセルロース誘導体からなる多糖類と、油剤とが水に配合されてなることを特徴とするタオルパイル糸用チーズサイジング処理液。
  2. 前記ポリビニルアルコールの曇点が、前記多糖類の曇点よりも低い温度である請求項1記載のタオルパイル糸用チーズサイジング処理液。
  3. 請求項1又は2に記載のタオルパイル糸用チーズサイジング処理液を用いてタオルパイル糸をチーズサイジングするタオルパイル糸のチーズサイジング方法であって、
    前記ポリビニルアルコール及び前記多糖類の双方の曇点よりも低い温度で、前記サイジング処理液にチーズ、コーン又はビームの状態でタオルパイル糸を浸漬し、浸漬した状態で前記ポリビニルアルコール及び多糖類の双方の曇点よりも高い温度に加熱することにより、前記糊成分及び前記油剤を前記タオルパイル糸に付着させることを特徴とするタオルパイル糸のチーズサイジング方法。
  4. 糊成分として、曇点を保有する、ケン化度が70〜85モル%のポリビニルアルコールと曇点を保有する、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース及びエチルヒドロキシエチルセルロースから選ばれた1種以上のセルロース誘導体からなる多糖類とが水に配合されたチーズサイジング処理液を用いてタオルパイル糸をチーズサイジングするタオルパイル糸のチーズサイジング方法であって、
    前記ポリビニルアルコール及び前記多糖類の双方の曇点よりも低い温度で、前記サイジング処理液にチーズ、コーン又はビームの状態でタオルパイル糸を浸漬し、浸漬した状態で前記ポリビニルアルコール及び多糖類の双方の曇点よりも高い温度に加熱し、加熱段階で油剤を加えることにより、前記糊成分及び前記油剤を前記タオルパイル糸に付着させることを特徴とするタオルパイル糸のチーズサイジング方法。
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