JP3795246B2 - 半導体チップ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、たとえば、半導体チップの表面に他の半導体チップを重ね合わせて接合するチップ・オン・チップ構造や半導体チップの表面をプリント配線基板に対向させて接合するフリップ・チップ・ボンディング構造に適用される半導体チップに関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、半導体装置の小型化を図るための構造として、複数個の半導体チップを表面同士が対向するように重ね合わせて接合する、いわゆるチップ・オン・チップ構造がある。
このチップ・オン・チップ構造では、図4に示すように、対向する半導体チップ91,92は、半導体チップ91,92間に設けられた複数個のバンプ93によって、所定間隔を保つように連結され、かつ、互いに電気的に接続されている。そして、重ね合わされた複数個の半導体チップ91,92は、モールド樹脂94などで樹脂封止されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
モールド樹脂94による封止の際、半導体チップ91,92は、モールド樹脂94から比較的大きな圧力を受ける。また、半導体チップ91,92の熱膨張率が異なる場合には、樹脂封止時において大きな熱量が与えられると、半導体チップ91,92に応力歪みが生じる。そのため、バンプ93によって支持されていない部分において、半導体チップ91,92の変形が生じ、その結果、半導体チップ91,92に形成された素子の特性が劣化するといった問題があった。
【0004】
そこで、本願発明者は、半導体チップ91,92間に、半導体チップ91,92の内部配線に接続していないダミーバンプを形成して、このダミーバンプによってモールド樹脂94から受ける応力を緩和することを考えた。しかしながら、このようなダミーバンプを設けると、このダミーバンプがアンテナとなって、外部ノイズを受信し、半導体チップ91,92に形成された素子に悪影響を与えるおそれがあった。
【0005】
上述の各問題は、チップ・オン・チップ構造の半導体装置に限らず、半導体チップの表面をプリント配線基板の表面に対向させて接合する、いわゆるフリップ・チップ・ボンディング構造の半導体装置にも共通する問題である。
そこで、この発明の目的は、上術の技術的課題を解決し、機械的応力および圧力歪みを低減でき、かつ、安定した素子特性を発揮できる半導体チップを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、他の半導体チップの表面に所定の間隔を保った状態で接合される半導体チップであって、上記他の半導体チップの表面に対向する表面に形成されて、当該半導体チップを支持するとともに、当該半導体チップと上記他の半導体チップとを電気的に接続する機能バンプと、上記他の半導体チップの表面に対向する表面保護膜上に形成されて、当該半導体チップを支持し、当該半導体チップと上記他の半導体チップとの電気接続に寄与しないダミーバンプとを含み、上記ダミーバンプは、外部ノイズの取り込みを防止するために、当該半導体チップの低インピーダンス部に接続されており、上記低インピーダンス部は、当該半導体チップの基体をなす半導体基板であり、上記ダミーバンプは、当該半導体チップの表面保護膜上にシード膜を積層し、このシード膜上に選択的にメッキを施すことにより形成されており、上記シード膜を介して、上記半導体基板のスクライブラインに接続されていることを特徴とする半導体チップである。
【0007】
この発明によれば、ダミーバンプが設けられているので、樹脂封止などのために半導体チップに作用する力を分散することができ、機械的圧力や応力歪みなどに起因する半導体チップの変形を防止することができる。また、ダミーバンプは低インピーダンス部に接続されているので、ダミーバンプがアンテナとなって、半導体チップ内に外部ノイズが取り込まれるおそれがない。したがって、安定した素子特性を発揮することができる。
通常、スクライブラインには、表面保護膜などが設けられておらず、半導体基板の表面が露出している。したがって、この発明のように、半導体チップの表面保護膜上にシード膜を積層し、そのシード膜上に選択的にメッキを施すことにより、表面保護膜上にダミーバンプを形成し、このダミーバンプをシード膜を介してスクライブラインに接続しておくことにより、ダミーバンプを簡単に半導体基板に接続することができる。
【0008】
求項記載の発明は、上記半導体基板の上記ダミーバンプとの接続部分には、低抵抗化処理が施されていることを特徴とする請求項記載の半導体チップである。
【0009】
この発明によれば、半導体基板の低インピーダンス部との接続部分に低抵抗化処理が施されているので、低インピーダンス部の抵抗をさらに下げることができ、外部ノイズによる悪影響が及ぼされることをより良好に防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る半導体チップが適用された半導体装置の概略構成を示す図解的な断面図である。この半導体装置は、いわゆるチップ・オン・チップ構造を有しており、親チップ1(固体)の表面11に子チップ2(半導体チップ)を重ね合わせて接合した後、これらを樹脂封止してパッケージ3に納めることによって構成されている。
【0012】
親チップ1は、たとえばシリコンチップからなっている。親チップ1の表面11は、半導体基板においてトランジスタなどの機能素子が形成された活性表層領域側の表面であり、最表面は、たとえば窒化シリコンで構成される表面保護膜で覆われている。この表面保護膜上には、外部接続用の複数のパッド12が、ほぼ矩形の平面形状を有する親チップ1の表面11の周縁付近に露出して配置されている。外部接続用パッド12は、ボンディングワイヤ13によってリードフレーム14に接続されている。
【0013】
子チップ2は、たとえばシリコンチップからなっている。子チップ2の表面21は、半導体基板においてトランジスタなどの機能素子が形成された活性表層領域側の表面であり、最表面は、たとえば窒化シリコンで構成される表面保護膜で覆われている。子チップ2は、表面21を親チップ1の表面11に対向させた、いわゆるフェースダウン方式で親チップ1に接合されており、親チップ1との間に設けられた複数のバンプによって支持されている。具体的に説明すると、子チップ2の表面21には、複数の子側バンプB2が隆起して形成されており、親チップ1の表面11には、子側バンプB2に対応した位置にそれぞれ親側バンプB1が隆起して形成されている。そして、子チップ2は、子側バンプB2がそれぞれ対応する親側バンプB1に接続されることにより、親チップ1の上方に支持されている。
【0014】
子側バンプB2には、子チップ2の内部の配線に接続された機能バンプBFと、子チップ2の内部の配線と絶縁されたダミーバンプBDとが含まれている。一方、親側バンプB1にも、子チップ2の内部の配線に接続された機能バンプBFと、子チップ2の内部の配線と絶縁されたダミーバンプBDとが含まれている。親チップ1の機能バンプBFと子チップ2の機能バンプBFとは、互いに対向して設けられており、この機能バンプBF同士が接続されることにより、親チップ1の内部の配線と子チップ2の内部の配線とが電気接続されている。これに対し、親チップ1のダミーバンプBDと子チップ2のダミーバンプBDとは、互いに対向して設けられており、このダミーバンプBD同士の接続は、親チップ1の内部の配線と子チップ2の内部の配線との電気接続には寄与していない。
【0015】
図2は、子チップ2の構成を拡大して示す断面図である。子チップ2の半導体基板22上には、酸化シリコン膜23が形成されており、この酸化シリコン膜23上に、たとえばアルミニウムで構成される配線24が配設されている。配線24は、酸化シリコン膜23に形成された複数のコンタクトホール25を介して半導体基板22に接続されている。酸化シリコン膜23および配線24の表面は、表面保護膜26で覆われており、この表面保護膜26に形成された開口部27に、耐酸化性の金属(たとえば金、鉛、プラチナ、銀またはイリジウムなど)からなる機能バンプBFが形成されている。
【0016】
一方、ダミーバンプBDは、表面保護膜26上に隆起した状態に設けられており、表面保護膜26に形成された開口部28および酸化シリコン膜23に形成されたコンタクトホール29を介して、半導体基板22に接続されている。
機能バンプBFおよびダミーバンプBDは、半導体基板22がウエハの状態で形成される。また、ダミーバンプBDは、機能バンプBFと同じ材料を用いて形成されており、機能バンプBFと同じ工程で形成することができる。すなわち、酸化シリコン膜23にコンタクトホール25を形成する工程において、コンタクトホール25と同時にコンタクトホール29を形成する。そして、このコンタクトホール25,29が形成された酸化シリコン膜23上に配線24を形成する工程において、コンタクトホール29の内部に、配線24と同一材料で構成される金属膜30を形成する。その後、酸化シリコン膜23上に表面保護膜26を堆積させ、その表面保護膜26の配線24および金属膜30に臨む部分に、それぞれ開口部27,28を形成する。次いで、この開口部27,28が形成された表面保護膜26の表面にシード膜31を形成し、開口部27,28外のシード膜31上にレジスト膜を形成した後、機能バンプBFおよびダミーバンプBDの材料を用いたメッキを行う。その後、シード膜27上のレジスト膜を除去し、さらにレジスト膜の除去によって露出したシード膜27を除去することにより、機能バンプBFと、開口部28およびコンタクトホール29を介して半導体基板22に接続されたダミーバンプBDとを得ることができる。
【0017】
なお、上記シード膜31は、たとえば、機能バンプBFおよびダミーバンプBDをAu(金)で構成する場合には、表面保護膜26上にスパッタ法でTiW(チタンタングステン)膜を形成し、そのTiW膜上にスパッタ法でAuを堆積させることにより形成されるとよい。
半導体基板22のコンタクトホール29に臨む領域22aには、この部分の抵抗を下げるための低抵抗化処理が施されている。この低抵抗化処理は、領域22aに不純物イオンを打ち込むイオン注入処理であってもよい。この場合、トランジスタなどの機能素子のソース・ドレインを形成する工程において、ソース・ドレインの形成と同時に行うことができる。
【0018】
また、低抵抗化処理は、酸化シリコン膜23を低抵抗化するために、酸化シリコン膜23に不純物を拡散させる際に、この不純物拡散に先立って酸化シリコン膜23に形成された開口部を介して、半導体基板22の領域22aにも不純物を拡散させることにより達成されてもよい。
さらにまた、低抵抗化処理は、いわゆるサリサイド処理であってもよい。このサリサイド処理では、酸化シリコン膜23の領域22aに対向する部分を除去した後、表面全域にチタンをスパッタ蒸着させる。そして、たとえば約800度の熱処理を2回施すことにより、チタンと領域22aのシリコンとを反応させた後、たとえばアンモニア水で未反応のチタンを除去する。これにより、チタンと反応した領域22aがシリサイド化され、この領域22aが低抵抗となる。
【0019】
以上のように、この実施形態によれば、親チップ1と子チップ2とを電気接続するための機能バンプBFの他に、親チップ1と子チップ2との電気接続に寄与しないダミーバンプBDが設けられているので、樹脂封止時などに親チップ1または子チップ2に作用する力を分散することができ、機械的圧力や応力歪みなどに起因する親チップ1または子チップ2の変形を防止することができる。これにより、親チップ1または子チップ2の変形に起因する素子特性の劣化を防止できる
また、ダミーバンプBDは電位の安定した低インピーダンス部である半導体基板22に接続されているので、ダミーバンプBDから半導体装置内に外部ノイズを取り込まれるおそれがない。したがって、親チップ1および子チップ2の機能素子は、安定した素子特性を発揮することができる。
【0020】
さらに、この実施形態のように、半導体基板22のダミーバンプBDとの接続領域22aに低抵抗化処理が施されていれば、ダミーバンプBDから外部ノイズが取り込まれるおそれをさらになくすことができ、より安定した素子特性を発揮することができる。
なお、この実施形態では、子チップ2のダミーバンプBDが半導体基板22(低インピーダンス部)に接続されているが、この発明が親チップ1に適用されて、親チップ1のダミーバンプBDが低インピーダンス部に接続されていてもよい。また、親チップ1および子チップ2の両方のダミーバンプBDが、低インピーダンス部に接続されていてもよい。
【0021】
さらに、親チップ1および子チップ2にそれぞれ親側バンプB1および子側バンプB2を設けているが、親チップ1または子チップ2の一方のチップのみにバンプを設けて、このバンプを他方のチップの表面に接続することによりチップ・オン・チップ接合がなされてもよい。また、親側バンプB1または子側バンプB2の一方は、バンプほど高く隆起していない金属パッドで構成されてもよい。
【0022】
さらには、機能バンプBFとダミーバンプBDとを同一材料で構成するとしているが、機能バンプBFとダミーバンプBDとを異なる材料で構成してもよい。この場合、ダミーバンプBDは、機能バンプBFと別の工程で形成することになる。
図3は、この発明の他の実施形態について説明するための断面図である。この図3において、図2に示す各部に相当する部分については、同一の参照符号を付して示すこととし、その詳細な説明を省略する。
【0023】
この実施形態では、シード膜31上にダミーバンプBDの材料を用いたメッキを行った後、シード膜31のダミーバンプBDと接触していない部分をすべて除去するのではなく、シード膜31を選択的に残しておくことにより、このシード膜31の残留部分を介して、子チップ2と子チップ2に隣接する他のチップ4との間に設けられたスクライブラインSCに接続されている。
【0024】
スクライブラインSCは、ウエハ状態の半導体基板22から各チップを切り出す際にダイシングソーDSで切断するための領域であり、このスクライブラインSCにおいて、半導体基板22上のシリコン酸化膜23や表面保護膜26は除去されており、半導体基板22の表面は露出している。したがって、このスクライブラインSCとダミーバンプBDとが接続されるようにシード膜31を残しておくことにより、ダミーバンプBDを低インピーダンス部としての半導体基板22に接続することができる。ゆえに、この子チップ2を適用した半導体装置は、ダミーバンプBDから外部ノイズが取り込まれるおそれがないので、安定した素子特性を発揮することができる。
【0025】
以上、この発明の2つの実施形態について説明したが、この発明は、上述の各実施形態に限定されるものではない。たとえば、上述の実施形態では、親チップ1および子チップ2は、いずれもシリコンからなるチップであるとしたが、シリコンの他にも、ガリウム砒素半導体やゲルマニウム半導体などの他の任意の半導体材料を用いた半導体チップであってもよい。この場合に、親チップ1の半導体材料と子チップ2の半導体材料は、同じでもよいし異なっていてもよい。
【0026】
また、上述の実施形態では、チップ・オン・チップ構造を取り上げたが、この発明に係る半導体チップは、半導体チップの表面をプリント配線基板に対向させて接合するフリップ・チップ・ボンディング構造にも適用できる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で、種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る半導体チップが適用された半導体装置の概略構成を示す図解的な断面図である。
【図2】子チップの構成を拡大して示す断面図である。
【図3】この発明の他の実施形態について説明するための断面図である。
【図4】従来のチップ・オン・チップ構造の問題点を説明するための図解的な断面図である。
【符号の説明】
1 親チップ(固体)
2 子チップ(半導体チップ)
11 表面(固体表面)
22 半導体基板(低インピーダンス部)
22a 接続領域(半導体基板のダミーバンプとの接続部分)
31 シード膜
BD ダミーバンプ
BF 機能バンプ
SC スクライブライン

Claims (2)

  1. 他の半導体チップの表面に所定の間隔を保った状態で接合される半導体チップであって、
    上記他の半導体チップの表面に対向する表面に形成されて、当該半導体チップを支持するとともに、当該半導体チップと上記他の半導体チップとを電気的に接続する機能バンプと、
    上記他の半導体チップの表面に対向する表面保護膜上に形成されて、当該半導体チップを支持し、当該半導体チップと上記他の半導体チップとの電気接続に寄与しないダミーバンプとを含み、
    上記ダミーバンプは、外部ノイズの取り込みを防止するために、当該半導体チップの低インピーダンス部に接続されており、
    上記低インピーダンス部は、当該半導体チップの基体をなす半導体基板であり、
    上記ダミーバンプは、当該半導体チップの表面保護膜上にシード膜を積層し、このシード膜上に選択的にメッキを施すことにより形成されており、上記シード膜を介して、上記半導体基板のスクライブラインに接続されていることを特徴とする半導体チップ。
  2. 上記半導体基板の上記ダミーバンプとの接続部分には、低抵抗化処理が施されていることを特徴とする請求項1記載の半導体チップ。
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