JP3794824B2 - Thermal barrier paint - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高い断熱性を有し、また太陽光などの熱エネルギーを効率よく反射、放射することによって、熱エネルギーの侵入を防ぐ遮熱性塗料の組成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
太陽光の熱エネルギーによる室内温度の上昇は、人間の感性を鈍くし、不快感を与え、能率の低下やミス、事故の発生を招く。また、石油、穀物用のタンクなどにおいては、太陽光によってタンク内外の温度差が拡大するため、液体の蒸発、製品の劣化などが起こり、深刻な状況を生んでいる。さらに建物内などへの熱の侵入、外部への散逸は冷暖房費を増大させるため、省エネルギーの見地から望ましくない。
【0003】
このような問題に対処するため、従来より建築物、構造物の屋根、内壁、外壁、および天井などに遮熱効果を持たせることが行われてきた。
【0004】
ここで遮熱効果とは、低い熱伝導率を持たせることによって熱を伝えにくくする断熱効果と、太陽光などの熱エネルギーを吸収せずに反射する効果、および熱を吸収した場合でも、その熱を赤外線として再び外部に放射する長波放射効果を総合した結果として捉えることが重要である。
【0005】
従来の遮熱効果を付与する方法としては、例えば、発泡ポリスチレンの断熱材を壁に取り付けたり、ステンレス鋼で太陽光を反射させて熱の侵入を防ぐ方法などがある。
【0006】
さらに塗料に関しても、遮熱効果を持たせることが盛んに研究されており、多数提案がなされている。
【0007】
例えば特開昭53−149229号、特開平1−121371号、特開平2−185572号、特開平6−256683号、では塗料中の顔料を改良し、太陽光をより反射させることによって遮熱効果を得ている。これらの技術は、太陽光の反射効果のみを期待したものであり、遮熱効果は不十分といえる。
【0008】
一方、断熱効果や反射効果を組み合わせることによって、総合的な遮熱効果を高める技術もいくつか提案されている。
【0009】
例えば、断熱性の高いゴム発泡体を含む塗膜に、高反射性のチタニア粉末などで上塗りした特開平5−4072号、シラスバルーンを主体にした断熱層に反射材であるシリコン系塗料を上塗りした特開平6−100796号、球状中空体を含む断熱層に、SiまたはSiからなる合金を含む反射層を上塗りした特開平1−263163号、またはリン片状物質または球状中空体からなる断熱層に反射性を高めた塗料を上塗りした特開平4−255769号がある。これらはいずれも塗膜が複数の層からなるため、塗膜が厚くなり、塗装作業も煩雑になるという問題がある。
【0010】
ここで、上述した球状中空体は内部が中空の粒子であるため優れた断熱性を持つことが知られており、材質によって、シラスバルーンの他、ポリスチレンバルーン、カーボンバルーンなどがある。また球状中空体は比重が小さいため、特開平2−77472号に開示されているような塗膜の軽量化にも用いられている。
【0011】
しかし、従来の球状中空体は強度が弱く、塗料との混練過程でその多くが破壊されてしまうという欠点がある。また、中空体が多孔質あるいはオープンポア構造である場合には、塗料が内部に入り込み断熱性を弱めるという問題もある。
【0012】
それに対し、特開平8−127736号に開示されているセラミック中空粒子は強度が高いため破壊されることがなく、中空部が閉じた構造のため断熱性にも優れたものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、遮熱性塗料に関しては、太陽光をより反射させる、または塗膜の断熱性を上げるという観点から研究開発がなされているが、高反射率、低熱伝導率(高断熱性)、および高長波放射率を同時に満たし、かつ単層で機能する塗料については、いまだ提案はなされていない。
【0014】
一方、中空粒子、特にセラミック中空粒子は強度が強く、低熱伝導率であるため断熱材として非常に有効なものであるが、その最大の問題として、これら中空粒子を水、溶剤および塗料溶液中に配合した場合、その浮力により急速に表面に浮かび上がり、塗料中に再分散させるには非常な困難を伴うというハードケークと呼ばれる状態に陥り、塗料としての実用に適さないことが挙げられる。上述した特開平8−127736号においてもハードケークに対する配慮はなされていない。
【0015】
そこで本発明は、セラミック等の中空粒子を表面に浮かび上がらせることなく、塗料中での均一分布状態を保持することによってハードケークを回避し、また塗膜中でのセラミック中空粒子の状態を制御することによって、高断熱性と高反射率を同時に実現し、さらにセラミック中空粒子が持つ高い長波放射率ともあいまって、単層で、総合的な高い遮熱効果を発揮しうる遮熱性塗料を提供するものである。
【0016】
また、本発明により形成された塗膜は遮熱性のほか防水性、防音性、耐候性などでも優れた性能を持つ。
【0017】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために本発明は、透明もしくは半透明であるホウ化ケイ素セラミックのバブルと、構造粘性を発現し塗膜形成後に前記バブルを大きい粒子径を有するバブルの隙間に小さい粒子径のバブルが入り込むように稠密積層配列させる構造保持剤と、塗膜形成材とを含有し、太陽光の熱エネルギーを反射、放射するために用いられる溶剤系の遮熱性塗料であって、前記構造保持剤が、酸化ポリエチレンワックス、有機ベントナイトのいずれか一種以上を塗料全体に対して1〜3重量%と、粒子径が0.5〜100μmのシリカ粒子を塗料全体に対して1〜3重量%とを成分とし、前記バブルの粒子径は5〜150μmであって大きい粒子径と小さい粒子径を幅広く有するとともに、前記バブルの含有量は塗膜全体に対する容積比が30〜60%になるような値とする遮熱性塗料としたことを特徴とする。
【0018】
また本発明は、透明もしくは半透明であるホウ化ケイ素セラミックのバブルと、構造粘性を発現し塗膜形成後に前記バブルを大きい粒子径を有するバブルの隙間に小さい粒子径のバブルが入り込むように稠密積層配列させる構造保持剤と、塗膜形成材と、水とを含有し、太陽光の熱エネルギーを反射、放射するために用いられる水溶性の遮熱性塗料であって、前記構造保持剤が、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリル系ポリマー、ポリビニルアルコール、有機ベントナイトのいずれか一種以上を塗料全体に対して0.1〜0.2重量%と、粒子径が0.5〜100μmのシリカ粒子を塗料全体に対して1〜2重量%とを成分とし、前記バブルの粒子径は5〜150μmであって大きい粒子径と小さい粒子径を幅広く有するとともに、前記バブルの含有量は塗膜全体に対する容積比が30〜60%になるような値とする遮熱性塗料としたことを特徴とする。
【0021】
さらに本発明は、バブルが中空粒子あるいは真空中空粒子であることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の塗料は構造保持剤を含有することを特徴とする。図1に示すように、ここで構造保持剤1とは、溶液に分散させたときに、分子間の水素結合、配位結合、ファンデルワールス力などの非共有結合20によっていわゆる足場構造を形成し、構造粘性を発現するものをいう。さらに、この足場構造が形成されている溶液中にバブル等の粒子を存在させると、図2に示すようにバブル2は足場構造の中に取り込まれた状態となり、溶液中においてバブルの均一分布状態が保持される。すなわち、従来の課題であったバブルが表面に浮かび上がるいわゆるハードケークを防ぐことができるわけである。
【0024】
さらに、図2の状態にある塗料10を基材11に塗布して塗膜化させる場合、バブル2の均一分布状態は継続的に維持されたまま溶媒が蒸発するため、最終的には図3に示すようにバブル2が塗膜12の中で稠密積層配列した状態が得られる。ここで稠密積層配列とは、バブル同士が3次元的に接近し、密に固定された状態をいう。したがって基材11の表面は多重のバブル2で覆われることになる。
【0025】
このような構造保持剤としては、溶剤系の塗料に用いる場合、長鎖アルキルアミド、酸化ポリエチレンワックス、有機ベントナイトのいずれか一種以上と、シリカ粒子との複合系を用いることができる。これらはその相溶性から溶剤型の塗料に適するものである。
【0026】
ここで長鎖アルキルアミドとは複数のアクリルアミド基同士が比較的長い分子鎖を介して結合している分子をいう。具体的には炭素数にして20〜30程度を有する分子が好適に用いられる。
【0027】
これら長鎖アルキルアミドをシリカ粒子との複合系として塗料に含有させた場合の、塗料中の状態を図4に示す。長鎖アルキルアミド1aのアクリルアミド基とシリカ粒子1b表面にある水酸基との水素結合20aにより足場構造が形成されており、その構造内にバブル2が取り込まれて均一な分布状態が保持されている。なお、構造保持剤のみで足場構造を形成する場合だけでなく、図4に示したように官能基としてOH基を含むアルキド樹脂3などの塗膜形成材が、足場構造の一部を担うこともありうる。
【0028】
有機ベントナイトは、比重1.5〜1.8、水分を2〜4%含む淡黄色の微粉末で、塗料の増粘剤およびタレ止め防止剤として通常用いられるものが使用可能である。また有機ベントナイトは表面処理の方法により親水性と親油性の2種類を用いることができる。
【0029】
シリカ粒子の粒子径は、形成させる足場構造の緻密さと、作業性に関連する塗料液の粘性特性とのバランスを考慮して決めることができ、具体的には0.5〜100μmとすることが好ましい。
【0030】
塗料中に配合する構造保持剤の濃度は、構造保持剤の種類、分子量などによって異なるが、長鎖アルキルアミド、酸化ポリエチレンワックス、有機ベントナイトが塗料全体に対して1〜3重量%、シリカ粒子は塗料全体に対して1〜3重量%とすることが好ましい。これらの範囲より小さい場合には足場構造の形成が不十分でバブルを均一に保持できなくなり、逆に大きい場合には塗料の流動性が悪くなり実用的でないので不適当である。
【0031】
さらに水溶性塗料に適する構造保持剤としては、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリル系ポリマー、ポリビニルアルコール、有機ベントナイトのいずれか一種以上を用いることができる。これらは溶剤型の複合系構造保持剤と異なり、それぞれ単独で用いても足場構造を形成させることができるが、塗料の流動性などを考慮してシリカ粒子との複合系として用いても良い。
【0032】
アクリル系ポリマーとしては塗料用合成樹脂として設計された各種アクリルモノマーの共重合体を用いることができる。
【0033】
有機ベントナイトは溶剤型塗料の場合と同様のものを用いることができるが、相溶性を考慮して表面が親水性に処理されたものが好ましい。
【0034】
水溶性塗料に用いる構造保持剤の濃度としては、構造保持剤の種類、分子量などによって異なるが、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリル系ポリマー、ポリビニルアルコール、有機ベントナイトを単独で用いる場合は塗料全体に対して0.2〜0.4重量%、シリカ粒子との複合系として用いる場合はヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリル系ポリマー、ポリビニルアルコール、有機ベントナイトを0.1〜0.2重量%、シリカ粒子を1〜2重量%とすることが好ましい。
【0035】
次にバブルについて述べる。本発明に用いるバブルはセラミックからなる。前述したように強度が小さいと塗料との混練過程において生ずる高い応力や剪断力のためにバブルが破壊されてしまうため、高強度のセラミックを用いることが好ましい。具体的には40kgf/cm2 以上の強度を有するセラミックが好ましく、この条件を満たすセラミックの組成としてはホウ化ケイ素系セラミックが挙げられる。
【0036】
さらに本発明のバブルは中空の粒子である。中空であるために熱が伝わりにくく、すなわち低熱伝導率であるために断熱性に優れる。
【0037】
ここでいう中空にはオープンポア構造である場合、多孔質である場合、および中空部が閉じている場合など用いることができるが、オープンポア構造や多孔質であると前述したように塗料が内部に入り込んで断熱性を弱める可能性があるため中空部は閉じていることが好ましい。
【0038】
さらに本発明に用いるバブルとしては、中空部が大気または別の気体である中空粒子、あるいは中空部が真空である真空中空粒子を用いることができる。その中でも、真空中空粒子が、断熱性の点からみて好適に用いられる。なお、ここでいう真空とは雰囲気圧よりも気圧が低い状態をいい、絶対真空を意味するものではない。
【0039】
このような断熱性に優れるバブルが、前述したように塗膜中で稠密積層配列をとり、基材を多重のバブルで覆うので、塗膜としての熱伝導率は非常に低くなり、そのため高い断熱性を得ることができる。具体的な熱伝導率としては0.25W/m・K以下であり、これは従来の一般的な塗膜の1/8〜1/10の値に相当する。
【0040】
そして、本発明におけるバブルは透明もしくは半透明であることが重要である。透明もしくは半透明であることによって図5に示すようにバブル2の中に入射した光30を反射させることができる。さらに半透明よりも透明である方がより反射性に優れており好ましい。また透明もしくは半透明であれば無色である必要はなく、色が付いていてもよい。
【0041】
前述した強度条件を満たすセラミックの中でもホウ化ケイ素系セラミックは高い透明性を有するため、最も好適に用いられる。
【0042】
このような反射性を有するバブルが、塗膜中で稠密積層配列をとると、図6に示すように塗膜12の外部から入射した光30は多重に存在するバブル2によって繰り返し反射される。すなわち、透明もしくは半透明のバブル自体が持つ反射性に加えて、塗膜中のバブルの集合状態を稠密積層配列にすることにより、塗膜全体としての高い反射性能を得るわけである。
【0043】
バブルの粒子径は5〜150μmのものを用いる。この粒子径範囲は経験上、塗膜外観、塗装作業性、塗膜物性、および遮熱機能性の点から最適の範囲である。
【0044】
また用いるバブルの粒子径分布は広いほうが好ましい。つまり大きい粒子径から小さい粒子径までの異なる粒子径を幅広く有するバブルを用いるのが良い。そのような場合、塗膜中でのバブルの稠密積層状態は図7に示すように大きい粒子径を有するバブル2の間の隙間に小さい粒子径のバブルが入り込み、バブル間の隙間をより小さくする。つまりバブルをより稠密に配列させることができる。そのため塗膜としての反射性、断熱性をより高めることができる。逆に粒子径分布が狭い場合を図8に示す。この場合は粒子径分布が広い場合に比べるとバブル2間の隙間が大きいため遮熱性はやや劣るが、やはり一般的な遮熱性塗膜に比べると反射性、断熱性は高い。
【0045】
また、塗料全体に対するバブルの含有量は、塗膜の状態でバブルの占める容積比が30〜60%になるような値とすることが好ましい。この範囲以外の含有量では塗膜化したときに適切な稠密積層配列をとることができないため不適当である。すなわち含有量が多量であると、塗膜物性の劣化を招き、逆に少量であると塗膜中でバブル同士が離れてしまい、遮熱性能の低下を招く。
【0046】
さらにバブルは高い長波放射率を有する。長波放射率とは、吸収した熱を赤外線として再び放射するときの変換効率である。したがってこのようなバブルを稠密積層配列させた塗膜は高い効率で赤外線を放射する。例えば容積比30〜60%の割合でホウ化ケイ素セラミックを稠密積層配列させた塗膜の長波放射率は0.94に達する。そのため、熱を吸収した場合でも、塗膜の温度上昇を抑えることができる。この効果を前述した塗膜の反射効果、断熱効果とともに利用することにより、単層で、総合的な高い遮熱効果を得ることができる。
【0047】
バブルの形状としては、球状、針状、板状、柱状などを挙げることができ、特に限定されるものではないが、その中でも反射機能が優れる球状のものが好適に用いられる。
【0048】
またバブルの作製法としては特開平2−180631号に開示されているゾル・ゲル法の他、結果的にバブルを得ることができる方法であれば用いることができる。
【0049】
以上述べたような構造保持剤およびバブルを塗料中に配合するわけであるが、その配合にあたっては、バブルの持つ強度と、そのバブルを塗料液中へ分散させる時に加わる剪断力とのバランスを考慮し、バブルを破壊しない方法をとることが好ましい。そのような方法としては、一般に使用される塗料用顔料の分散機、例えばロールミル、サンドミル、アトライターなどにより、構造保持剤を含有した塗料液を作製し、これに剪断力の比較的弱いハイディスパーなどを使用してバブルを分散させる方法などをもちいることができる。
【0050】
本発明の塗料は以上述べた構造保持剤、バブルの他、通常用いられる各種塗膜形成材、溶媒、顔料、添加剤を含有することができる。
【0051】
塗膜形成材としては、アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニルなどの合成樹脂が挙げられる。
【0052】
溶媒としては、ガソリン、灯油、トルエン、キシレンなどの炭化水素、エタノール、ブタノールなどのアルコール類、酢酸エチルなどのエステル類、アセトンなどのケトン類、カルビトールセロソルブなどのエーテル類、水などを挙げることができる。
【0053】
顔料としては、チタン白、酸化クロムなどの金属酸化物の他、紺青、ファスト・エロー、フタロシアニン・ブルーなど、無機顔料および有機顔料が使用可能である。
【0054】
添加剤としては、各種可塑剤、硬化剤、顔料分散剤、乳化剤、乾燥剤、消泡剤、防腐剤、凍結防止剤などを挙げることができる。
【0055】
これらの塗料を、例えば家、工場などの建築物や、あるいは冷蔵庫、貯蔵タンク、電車、飛行機、車、船などの構造物の屋根、天井、外壁、内壁など、遮熱性を付与したい場所に塗布する。
【0056】
塗布法としては、通常用いられる方法を用いることができる。例えば、ハケ塗り、スプレーが多く用いられるが、塗布する対象物によってロールコータ、静電塗装、カーテン塗装、浸漬法なども適用可能である。さらに塗布後、乾燥させて塗膜化させる方法についても、自然乾燥、焼き付け等の方法を用いることができ塗料の性状などによって適宜選択される。
【0057】
このようにして基材上に形成された塗膜は太陽光などの熱エネルギーに対して高い反射性、断熱性、および長波放射性を有するため塗膜の温度上昇が抑えられ、塗膜を通しての熱の侵入、散逸を防ぐことができ、そのため冷暖房費も低減できるため省エネルギーにも役立つ。
【0058】
なお、一般的な塗膜では塗膜の色を黒に近づけると反射性が著しく低下する傾向があるが、本発明の遮熱性塗料はいずれの色であっても高い反射性を維持する。これは反射機能を担うものが顔料ではなく、稠密積層配列したバブルであることに由来するためである。具体的な日射反射率としては90%以上に達する。
【0059】
また、本発明の塗料を用いて基材上に塗膜を形成させる場合には、他の塗膜と組み合わせて用いることもできる。具体的には、遮熱性塗料の基材への付着性を上げるため、前もって下塗りを施したり、遮熱性塗膜の上に大気の汚染よりくる塗膜への悪影響を防ぐため超耐候性の塗膜表面が親水性である水溶性塗料を塗る場合などが挙げられる。
【0060】
さらに、本発明の遮熱性塗料に他の機能を付与し、複合的な機能性塗料とすることもできる。具体的には、耐薬品性、消臭性、耐摩耗性、耐候性、抗菌性などを付与する場合が挙げられる。
【0061】
さらに本発明で形成される塗膜は、塗膜の温度上昇が抑えられるため塗膜の剥離、顔料の劣化などを防ぐことができ耐久性、耐候性に優れる。また基材を中空の粒子で覆った構造になるため防水性、防音性などにも優れた物性を示す。
【0062】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、これによって限定されるものではない。
【0063】
(実施例1)
表1に示す各原料を配合し、水溶性の白色遮熱性塗料を得た。配合過程は段階的に行い、ミルベースのハイディスパーによる顔料分散の工程とレットダウン(塗料化)の2大工程の組み合わせにより作製した。ホウ化ケイ素セラミックバブルは最終工程で配合した。
【0064】
【表1】
【0065】
作製した塗料を建築物の屋根に塗布し、加熱して塗膜を得た。塗料液の加熱残分は、約52%で、塗膜の比重は約1.2であった。塗膜は、艶消しの外観を与え、バブルの塗膜に占める容積比は約50%であった。
【0066】
塗膜の日射反射率を測定したところ、90%以上の高い反射率が得られた。
【0067】
その他測定した塗膜性能を表2にまとめて示す。表2より、塗膜は耐熱性、断熱性、防水性に優れ、紫外線を吸収しないため耐候性にも優れることがわかった。これらのことが結果的に13年以上の耐久性をもたらしている。なお、この塗料は、JIS・K5663−1994合成樹脂エマルジョンペイント(外部用)の性能試験に適合するものである。
【0068】
【表2】
【0069】
(実施例2)
表3に示す各原料を配合し、溶剤型の白色遮熱性塗料を得た。この塗料は、熱硬化性塗膜を与え、主として金属素材用のものである。
【0070】
【表3】
【0071】
まず、ルチル型酸化チタン白、顔料分散剤、長鎖アルキルアミド化合物、40%大豆油油長アルキド樹脂60%キシレン溶液、およびキシレンよりなるミルベースをスーパーミルグラインダーでよく混和する。その後、このミルベースに配合上不足の40%大豆油油長アルキド樹脂キシレン溶液、ブチルエーテル化メラミン樹脂ブタノール60%溶液、消泡剤、キシレン、およびブタノールを加え均一に分散させる。この配合物を700r.p.m.の速度で回転するディゾルバーでかき混ぜながらセラミックバブルを加え10分間保った後、シリカ微粒子を加え、さらに10分間かき混ぜて、遮熱性塗料とした。
【0072】
作製した塗料をボンデ144処理鋼板上に塗布し、塗膜化させた。また比較例として遮熱性でない汎用アミノアルキド樹脂白色塗料を同様の条件で塗膜化させた。塗膜化の条件を表4に示す。なお、本塗料の場合、セラミックバブルは塗膜に対して約40%の容積比を示した。
【0073】
【表4】
【0074】
この2種類の塗膜と実施例1に示した水溶性塗膜のあわせて3つについて、促進方法により遮熱性試験を実施した。
測定条件:東芝レフランプ150Wを15cmの距離より照射し、塗膜の 表面温度の時間変化をデジタル表面温度計(安立計器(株)製)により測定した。
【0075】
試験の結果を表5に示す。この結果から明らかなように、本発明による2種類の塗膜は共に高い遮熱性を示し、汎用アミノアルキド樹脂塗膜の表面温度の上昇より8℃低いことが明らかとなった。
【0076】
【表5】
【0077】
その他、本実施例の遮熱性塗膜の性能を表6に示す。
【0078】
【表6】
【0079】
(実施例3)
一般に、最も太陽光を反射しづらく熱を発生しやすいN−7グレー色について、本発明の遮熱性塗料と汎用の塗料とで遮熱性の比較を行った。
測定条件:樋型に作られた亜鉛引き鋼板に、水溶性の遮熱性グレー色を約300μmの塗膜厚に塗装し、これに東芝製レフランプ150Wを15cmの距離から照射し、その塗膜表面および基材の裏面温度を10および15分間後に測定した。比較のため汎用の水溶性塗料N−7グレー色についても同様の条件で測定した。
【0080】
試験結果を表7に示す。なお、数値のカッコ内は実施例1の遮熱性白色塗料との温度差を示している。この結果から明らかなように、本発明の遮熱性塗料は、一般に熱を吸収しやすい色に調色した場合でも十分に高い遮熱性を得ることができる。
【0081】
【表7】
【0082】
なお、その他のグリーン、ブルー、黄、ブラウンなどについても同様に高い遮熱性を得た。
【0083】
(実施例4)
屋根面積1,800m2 の壁で仕切られた同一の大きさの断熱材のない倉庫について、一方の倉庫の屋根に遮熱性白色塗料を塗装し、塗装しない倉庫との屋根裏および室内の温度を比較した。塗装工程を表8に示す。ここで下塗りは基材の種類により選択され、上塗りの付着性、塗装系としての耐久性を向上させるため用いる。プロテクトクリヤーは大気の汚染による塗膜の劣化を防ぐ超耐候性の水溶性塗料である。なお、表8に示す方法は以下の実施例5〜7についても同様に用いた。
【0084】
【表8】
【0085】
測定結果を図9に示す。図9より、塗装した場合と未塗装の場合とで屋根裏最高温度差は26.5℃、室内最高温度差は11℃を示した。この場合の外気温最高温度は36℃で、塗装された倉庫については、外気温より屋根裏温度32.5℃で3.5℃低く、室内温度は5℃低い効果を示した。
【0086】
(実施例5)
遮熱性白色塗料を500μmの塗装厚で屋根に塗装した住宅と未塗装の住宅との室内温度の比較を行った。測定条件は以下の通りである。
1)塗装、未塗装の住宅とも神奈川県下の鉄筋コンクリート2階建て住宅で、同時期に建設されたものである。
2)2階和室、測定期間中に空調使用せず。
3)測定期間は平成8年9月23〜24日
【0087】
測定結果を図10に示す。9月23日の15:00に着目(点線の部分)すると、外気温29.8℃の時、未塗装住宅の室温26.9℃に対し、塗装した住宅の室温は22.9℃であり、その遮熱効果は4℃に達した。
【0088】
(実施例6)
遮熱性白色塗料を塗装した場合と塗装せずに断熱材を設けた場合での、その遮熱性能を比較した。測定条件は以下の通りである。
1)対象物の概要
遮熱性を付与する対象物は、カラー鉄板(厚さ0.6mm、青色)を用いた1.5m×1.5m×1.5mの単室とし、遮熱方法の違う3種類のモデルで比較した。
(1) モデル1
屋根・外壁とも断熱材、遮熱性塗膜なし
(2) モデル2
屋根にグラスウール100mm、外壁にグラスウール75mmの内面断熱
(3) モデル3
屋根・外壁とも遮熱性白色塗料0.5mmの外面塗装
2)実測場所
東京都世田谷区喜多見
3)実測日
平成8年9月10日(0:00〜24:00)
4)測定方法
各温度は熱電対により測定。パソコンおよびデータロガーにより10分間隔で24時間測定。日射量は(株)英弘精機製の日射計にて24時間測定。
【0089】
測定結果を図11に示す。この結果から本発明の遮熱性白色塗料は、グラスウール断熱材75mm以上の効果を示すことが明らかとなった。
【0090】
(実施例7)
遮熱性塗料を用いた住宅での省エネルギー効果について調べた。その結果を表9に示す。消費電力に対する遮熱性塗料の効果は明らかであり、年間を通じて約40%もの節約をもたらすことがわかった。室温より外気温の高い場合は、その熱の侵入を防ぎ、室温より外気温の低い場合は、外部への熱の散逸を防ぐため、表9のような年間を通じての省エネルギーにつながったものとみられる。
【0091】
【表9】
【0092】
【発明の効果】
以上、本発明の塗料を用いることによって、高反射率、低熱伝導率、および高長波放射率を兼ね備え、しかも単層で機能する高遮熱性塗膜を得ることができる。したがって建築物、構造物に塗布することにより、塗膜の温度上昇、熱の侵入、散逸を有効に防ぐことができ、省エネルギーにも貢献するものである。
【0093】
さらに、本発明によって形成された塗膜は遮熱性の他、防水性、耐久性、防音性にも優れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗料液中の構造保持剤の状態を表す模式図である。
【図2】塗料液中の構造保持剤とバブルの状態を表す模式図である。
【図3】塗膜中のバブルの稠密積層配列を表す模式図である。
【図4】塗料液中における各成分の状態を示す模式図である。
【図5】バブルとそれによって反射される太陽光を示す模式図である。
【図6】遮熱性塗膜によって太陽光が繰り返し反射される様子を示す模式図である。
【図7】バブルの粒子径分布が広い場合の、バブルの稠密積層配列を示す模式図である。
【図8】バブルの粒子径分布が狭い場合の、バブルの稠密積層配列を示す模式図である。
【図9】遮熱性白色塗料を塗装した場合としない場合における、倉庫の屋根裏および室内温度の時間変化を示すグラフである。
【図10】遮熱性白色塗料を塗装した場合としない場合における、コンクリート住宅の室内温度の時間変化を示すグラフである。
【図11】断熱材を使用しない場合、グラスウール断熱材を設けた場合、および遮熱性塗料を塗装した場合の室内温度の時間変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 構造保持剤
1a 長鎖アルキルアミド
1b シリカ粒子
2 バブル
3a アルキド樹脂
4 溶媒
10 塗料
11 基材
12 塗膜
20 非共有結合
20a 水素結合
30 光[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a composition of a heat-shielding coating material that has high heat insulation properties and that efficiently reflects and radiates heat energy such as sunlight to prevent intrusion of heat energy.
[0002]
[Prior art]
An increase in indoor temperature due to the heat energy of sunlight makes human sensitivity dull and uncomfortable, leading to reduced efficiency, mistakes, and accidents. Also, in oil and grain tanks, the temperature difference between the inside and outside of the tank is increased by sunlight, causing liquid evaporation, product deterioration, etc., creating a serious situation. Furthermore, heat intrusion into a building or the like, and dissipating to the outside increase the cost of air conditioning, which is undesirable from the viewpoint of energy saving.
[0003]
In order to cope with such problems, it has been conventionally practiced to provide a heat shielding effect to buildings, roofs of structures, inner walls, outer walls, ceilings, and the like.
[0004]
Here, the heat insulation effect is a heat insulation effect that makes it difficult to transfer heat by giving a low thermal conductivity, an effect that reflects without absorbing heat energy such as sunlight, and even when heat is absorbed It is important to capture the long-wave radiation effect that radiates heat to the outside again as infrared light.
[0005]
As a conventional method for imparting a heat shielding effect, for example, there is a method in which a heat insulating material of foamed polystyrene is attached to a wall, or sunlight is reflected by stainless steel to prevent heat from entering.
[0006]
In addition, paints have been actively studied to have a heat shielding effect, and many proposals have been made.
[0007]
For example, in JP-A-53-149229, JP-A-1-121371, JP-A-2-185572, and JP-A-6-256683, the pigment in the paint is improved and the heat shielding effect is achieved by reflecting sunlight more. Have gained. These technologies are expected only for the sunlight reflection effect, and it can be said that the heat shielding effect is insufficient.
[0008]
On the other hand, several techniques for enhancing the overall heat shield effect by combining the heat insulation effect and the reflection effect have been proposed.
[0009]
For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-4072 coated with a highly reflective titania powder on a coating containing a rubber foam with high heat insulation, and a silicon-based paint as a reflective material on the heat insulation layer mainly composed of shirasu balloon Japanese Patent Laid-Open No. 6-100796, Japanese Patent Laid-Open No. 1-263163, wherein a heat-insulating layer containing a spherical hollow body is overcoated with a reflective layer containing Si or an alloy made of Si, or a heat-insulating layer made of a scaly substance or a spherical hollow body Japanese Patent Application Laid-Open No. 4-255769, which is coated with a paint having improved reflectivity. In any case, since the coating film is composed of a plurality of layers, there is a problem that the coating film becomes thick and the painting operation becomes complicated.
[0010]
Here, the spherical hollow body described above is known to have excellent heat insulation properties because it is a hollow particle, and there are polystyrene balloons, carbon balloons and the like depending on the material, depending on the material. Further, since the spherical hollow body has a small specific gravity, it is also used for reducing the weight of the coating film as disclosed in JP-A-2-77472.
[0011]
However, the conventional spherical hollow body is weak in strength and has a drawback that many of them are destroyed during the kneading process with the paint. In addition, when the hollow body has a porous or open pore structure, there is also a problem that the paint enters the inside and weakens the heat insulation.
[0012]
On the other hand, the ceramic hollow particles disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-127736 are not broken because of their high strength, and are excellent in heat insulation due to the structure in which the hollow portion is closed.
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, research and development has been conducted on the heat-shielding paint from the viewpoint of more reflecting sunlight or increasing the heat insulation of the coating film, but it has high reflectivity, low thermal conductivity (high heat insulation), No proposal has yet been made for coatings that simultaneously satisfy high longwave emissivity and function in a single layer.
[0014]
On the other hand, hollow particles, particularly ceramic hollow particles, are very effective as heat insulating materials because of their high strength and low thermal conductivity. However, the biggest problem is that these hollow particles can be used in water, solvents and paint solutions. When blended, it floats on the surface rapidly due to its buoyancy and falls into a state called hard cake, which is very difficult to re-disperse in the paint, and is not suitable for practical use as a paint. In the above-mentioned Japanese Patent Laid-Open No. 8-127736, no consideration is given to the hard cake.
[0015]
Therefore, the present invention avoids hard cake by maintaining a uniform distribution state in the paint without causing hollow particles such as ceramic to float on the surface, and controls the state of the ceramic hollow particles in the coating film. In combination with the high long-wave emissivity of ceramic hollow particles, high thermal insulation and high reflectivity can be realized at the same time. Is.
[0016]
Further, the coating film formed by the present invention has excellent performance in terms of waterproofness, soundproofing, weatherability, etc. in addition to heat insulation.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, the present invention provides a transparent or semi-transparent silicon boride ceramic bubble, and the bubble is formed after the formation of a coating film with a structural viscosity. A bubble with a small particle size enters a gap between bubbles with a large particle size. A solvent-based heat-shielding coating material that contains a structure-holding agent to be densely laminated and a coating film-forming material, and is used for reflecting and radiating the heat energy of sunlight, wherein the structure-holding agent is polyethylene oxide One or more kinds of wax and organic bentonite are contained in an amount of 1 to 3% by weight based on the whole paint, and silica particles having a particle diameter of 0.5 to 100 μm are contained in an amount of 1 to 3% by weight based on the whole paint, The bubble has a particle size of 5 to 150 μm and a wide range of large and small particle sizes, The bubble content is a heat-shielding paint having a volume ratio of 30 to 60% with respect to the entire coating film.
[0018]
Further, the present invention relates to a silicon borate ceramic bubble that is transparent or translucent, and the bubble after the formation of a coating film that exhibits structural viscosity. A bubble with a small particle size enters a gap between bubbles with a large particle size. A water-soluble heat-shielding paint used for reflecting and radiating the thermal energy of sunlight, comprising a structure-holding agent for densely laminating and arranging, a film-forming material, and water, wherein the structure-holding agent is , Hydroxyethylcellulose, carboxymethylcellulose, acrylic polymer, polyvinyl alcohol, and organic bentonite, 0.1 to 0.2% by weight, and silica particles having a particle size of 0.5 to 100 μm, based on the
[0021]
Furthermore, the present invention is characterized in that the bubble is a hollow particle or a vacuum hollow particle.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The paint of the present invention is characterized by containing a structure-retaining agent. As shown in FIG. 1, the structure-
[0024]
Furthermore, when the
[0025]
As such a structure-retaining agent, when used for solvent-based paints, Long chain alkylamide A composite system of at least one of oxidized polyethylene wax and organic bentonite and silica particles can be used. These are suitable for solvent-type paints because of their compatibility.
[0026]
Long chain here Alkyl An amide refers to a molecule in which a plurality of acrylamide groups are bonded via a relatively long molecular chain. Specifically, molecules having about 20 to 30 carbon atoms are preferably used.
[0027]
these Long chain alkylamide FIG. 4 shows a state in the paint when the paint is incorporated in the paint as a composite system with silica particles. Long chain Alkyl A scaffold structure is formed by a
[0028]
The organic bentonite is a light yellow fine powder having a specific gravity of 1.5 to 1.8 and 2 to 4% of water, and those usually used as a thickener and anti-sagging agent for paints can be used. The organic bentonite can be used in two types according to the surface treatment method: hydrophilic and lipophilic.
[0029]
The particle diameter of the silica particles can be determined in consideration of the balance between the density of the scaffold structure to be formed and the viscosity characteristics of the coating liquid related to workability. Specifically, the particle diameter should be 0.5 to 100 μm. preferable.
[0030]
The concentration of the structure-retaining agent blended into the paint varies depending on the type and molecular weight of the structure-retaining agent. Long chain alkylamide The oxidized polyethylene wax and the organic bentonite are preferably 1 to 3% by weight based on the whole paint, and the silica particles are preferably 1 to 3% by weight based on the whole paint. If it is smaller than these ranges, the formation of the scaffold structure is insufficient and the bubbles cannot be maintained uniformly. On the other hand, if it is larger, the fluidity of the paint deteriorates and is not practical.
[0031]
Furthermore, as a structure retention agent suitable for water-soluble paints, Hydroxyethyl cellulose, carboxymethyl cellulose, Any one or more of an acrylic polymer, polyvinyl alcohol, and organic bentonite can be used. Unlike the solvent-type composite structure holding agents, these can be used alone to form a scaffold structure, but may be used as a composite system with silica particles in consideration of the fluidity of the paint.
[0032]
As the acrylic polymer, copolymers of various acrylic monomers designed as a synthetic resin for paints can be used.
[0033]
The organic bentonite may be the same as in the case of the solvent-type paint, but preferably has a surface treated with hydrophilicity in consideration of compatibility.
[0034]
The concentration of the structure-retaining agent used in the water-soluble paint varies depending on the type and molecular weight of the structure-retaining agent. Hydroxyethyl cellulose, carboxymethyl cellulose, When using acrylic polymer, polyvinyl alcohol, and organic bentonite alone, 0.2 to 0.4% by weight based on the whole paint, when using as a composite system with silica particles Hydroxyethyl cellulose, carboxymethyl cellulose, The acrylic polymer, polyvinyl alcohol, and organic bentonite are preferably 0.1 to 0.2% by weight, and the silica particles are preferably 1 to 2% by weight.
[0035]
Next, let's talk about bubbles. The bubble used in the present invention is made of ceramic. As described above, if the strength is low, the bubbles are destroyed due to high stress and shearing force generated during the kneading process with the paint, and therefore it is preferable to use a high strength ceramic. Specifically, 40 kgf / cm 2 A ceramic having the above strength is preferable, and a silicon boride-based ceramic is mentioned as a ceramic composition satisfying this condition.
[0036]
Furthermore, the bubbles of the present invention are hollow particles. Since it is hollow, it is difficult for heat to be transmitted, that is, it has excellent heat insulation properties because of its low thermal conductivity.
[0037]
The hollow here can be used when it has an open pore structure, when it is porous, or when the hollow portion is closed. It is preferable that the hollow portion is closed because it may enter and weaken the heat insulation.
[0038]
Further, as the bubbles used in the present invention, hollow particles whose hollow part is air or another gas, or vacuum hollow particles whose hollow part is vacuum can be used. Among these, vacuum hollow particles are preferably used from the viewpoint of heat insulation. The vacuum here means a state where the atmospheric pressure is lower than the atmospheric pressure, and does not mean an absolute vacuum.
[0039]
As described above, since the bubbles having excellent heat insulation take a dense laminated arrangement in the coating film, and the base material is covered with multiple bubbles, the thermal conductivity as the coating film becomes very low, and thus high heat insulation. Sex can be obtained. The specific thermal conductivity is 0.25 W / m · K or less, which corresponds to a value of 1/8 to 1/10 of a conventional general coating film.
[0040]
It is important that the bubbles in the present invention are transparent or translucent. By being transparent or translucent, the light 30 incident on the bubble 2 can be reflected as shown in FIG. Furthermore, it is more preferable to be transparent than translucent because it is more excellent in reflectivity. Moreover, if it is transparent or translucent, it does not need to be colorless and may be colored.
[0041]
Among the ceramics that satisfy the above-described strength conditions, silicon boride-based ceramics are most preferably used because they have high transparency.
[0042]
When such reflective bubbles take a dense layered arrangement in the coating film, the light 30 incident from the outside of the
[0043]
The bubble particle diameter is 5 to 150 μm. Based on experience, this particle size range is the optimum range from the viewpoints of coating film appearance, coating workability, coating film physical properties, and heat shielding functionality.
[0044]
Further, it is preferable that the particle size distribution of the bubbles used is wide. That is, it is preferable to use a bubble having a wide range of different particle sizes from a large particle size to a small particle size. In such a case, the dense lamination state of the bubbles in the coating film is such that bubbles with a small particle diameter enter the gap between the bubbles 2 having a large particle diameter as shown in FIG. . That is, the bubbles can be arranged more densely. Therefore, the reflectivity and heat insulation as a coating film can be further improved. Conversely, FIG. 8 shows the case where the particle size distribution is narrow. In this case, the heat shielding property is slightly inferior because the gap between the bubbles 2 is large compared to the case where the particle size distribution is wide, but the reflecting property and the heat insulating property are also high compared to a general heat shielding coating film.
[0045]
Moreover, it is preferable that content of the bubble with respect to the whole coating material shall be a value that the volume ratio which a bubble occupies in the state of a coating film will be 30 to 60%. If the content is outside this range, an appropriate dense laminate arrangement cannot be obtained when a coating is formed. That is, when the content is large, the physical properties of the coating film are deteriorated. Conversely, when the content is small, the bubbles are separated from each other in the coating film, and the heat shielding performance is lowered.
[0046]
In addition, the bubbles have a high longwave emissivity. The long wave emissivity is the conversion efficiency when the absorbed heat is radiated again as infrared rays. Therefore, a coating film in which such bubbles are densely stacked and arranged emits infrared rays with high efficiency. For example, the long wave emissivity of a coating film in which silicon boride ceramics are densely laminated in a volume ratio of 30 to 60% reaches 0.94. Therefore, even when heat is absorbed, the temperature rise of the coating film can be suppressed. By using this effect together with the above-described reflection effect and heat insulation effect of the coating film, it is possible to obtain a comprehensive high heat shielding effect with a single layer.
[0047]
Examples of the shape of the bubble include a spherical shape, a needle shape, a plate shape, a columnar shape, and the like, and are not particularly limited. Among them, a spherical shape having an excellent reflection function is preferably used.
[0048]
As a method for producing bubbles, in addition to the sol-gel method disclosed in JP-A-2-180631, any method can be used as long as bubbles can be obtained as a result.
[0049]
The structure-retaining agent and bubbles as described above are blended in the paint. In blending, consider the balance between the strength of the bubbles and the shearing force applied when the bubbles are dispersed in the paint liquid. However, it is preferable to take a method that does not destroy the bubbles. As such a method, a paint liquid containing a structure-retaining agent is prepared by a commonly used paint pigment dispersing machine such as a roll mill, a sand mill, an attritor, etc. You can use a method to disperse bubbles using
[0050]
The coating material of the present invention can contain various commonly used coating film forming materials, solvents, pigments, and additives in addition to the above-described structure-retaining agents and bubbles.
[0051]
Examples of the coating film forming material include synthetic resins such as alkyd resin, amino alkyd resin, acrylic resin, phenol resin, urea resin, melamine resin, epoxy resin, polyurethane, polyvinyl chloride, and polyvinyl acetate.
[0052]
Solvents include hydrocarbons such as gasoline, kerosene, toluene and xylene, alcohols such as ethanol and butanol, esters such as ethyl acetate, ketones such as acetone, ethers such as carbitol cellosolve, water, etc. Can do.
[0053]
In addition to metal oxides such as titanium white and chromium oxide, inorganic pigments and organic pigments such as bitumen, fast yellow, and phthalocyanine blue can be used as the pigment.
[0054]
Examples of the additive include various plasticizers, curing agents, pigment dispersants, emulsifiers, drying agents, antifoaming agents, preservatives, antifreezing agents and the like.
[0055]
Apply these paints to places where you want to add heat insulation, such as buildings such as houses and factories, or roofs, ceilings, outer walls, and inner walls of structures such as refrigerators, storage tanks, trains, airplanes, cars, and ships. To do.
[0056]
As a coating method, a commonly used method can be used. For example, brush coating and spraying are often used, but roll coaters, electrostatic coating, curtain coating, dipping methods, and the like are also applicable depending on the object to be applied. Further, the method of drying after application to form a coating film can be selected appropriately depending on the properties of the paint and the like, and methods such as natural drying and baking can be used.
[0057]
The coating film formed on the substrate in this way has high reflectivity, heat insulation, and long-wave radiation with respect to heat energy such as sunlight. Intrusion and dissipation can be prevented, so that the heating and cooling costs can be reduced, which also helps save energy.
[0058]
In general coating films, the reflectivity tends to decrease remarkably when the color of the coating film approaches black. However, the heat-shielding paint of the present invention maintains high reflectivity regardless of the color. This is because what is responsible for the reflection function is not a pigment but a densely arranged bubble. The specific solar reflectance reaches 90% or more.
[0059]
Moreover, when forming a coating film on a base material using the coating material of this invention, it can also be used in combination with another coating film. Specifically, in order to improve the adhesion of the heat-shielding paint to the base material, an undercoat is applied in advance, or a super-weather-resistant paint is applied on the heat-shielding paint film to prevent the adverse effect on the paint film caused by air pollution. For example, a water-soluble paint whose surface is hydrophilic is applied.
[0060]
Furthermore, other functions can be imparted to the heat-shielding coating material of the present invention to form a composite functional coating material. Specifically, there are cases where chemical resistance, deodorant properties, abrasion resistance, weather resistance, antibacterial properties and the like are imparted.
[0061]
Furthermore, since the coating film formed by this invention can suppress the temperature rise of a coating film, it can prevent peeling of a coating film, deterioration of a pigment, etc., and is excellent in durability and a weather resistance. In addition, since the base material is covered with hollow particles, it exhibits excellent physical properties such as waterproofness and soundproofing.
[0062]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example demonstrate this invention further more concretely, it is not limited by this.
[0063]
Example 1
Each raw material shown in Table 1 was blended to obtain a water-soluble white heat-shielding paint. The blending process was carried out step by step, and it was prepared by a combination of two major processes, a pigment dispersion process using a mill-based high disper and a let-down process. Silicon boride ceramic bubbles were blended in the final step.
[0064]
[Table 1]
[0065]
The prepared paint was applied to the roof of a building and heated to obtain a coating film. The heating residue of the coating liquid was about 52%, and the specific gravity of the coating film was about 1.2. The coating gave a matte appearance and the volume ratio of the bubble to the coating was about 50%.
[0066]
When the solar reflectance of the coating film was measured, a high reflectance of 90% or more was obtained.
[0067]
Other measured coating film performance is summarized in Table 2. From Table 2, it was found that the coating film was excellent in heat resistance, heat insulation and water resistance, and also excellent in weather resistance since it did not absorb ultraviolet rays. These results in a durability of more than 13 years. This paint is compatible with the performance test of JIS K 5663-1994 synthetic resin emulsion paint (for external use).
[0068]
[Table 2]
[0069]
(Example 2)
Each raw material shown in Table 3 was blended to obtain a solvent-type white thermal barrier paint. This paint gives a thermosetting coating and is mainly for metal materials.
[0070]
[Table 3]
[0071]
First, rutile titanium oxide white, pigment dispersant, long chain Alkyl A mill base consisting of an amide compound, 40% soybean oil oil long alkyd resin 60% xylene solution, and xylene is mixed well with a super mill grinder. Thereafter, a 40% soybean oil oil long alkyd resin xylene solution, a butyl etherified melamine resin butanol 60% solution, an antifoaming agent, xylene and butanol are added and uniformly dispersed in this mill base. This formulation was added to 700 r. p. m. While stirring with a dissolver rotating at a speed of 10 mm, ceramic bubbles were added and kept for 10 minutes, then silica fine particles were added, and the mixture was further stirred for 10 minutes to obtain a heat-shielding paint.
[0072]
The prepared paint was applied onto a bonde 144-treated steel sheet to form a coating film. As a comparative example, a general-purpose amino alkyd resin white paint which is not heat-shielding was formed into a coating film under the same conditions. Table 4 shows the conditions for coating. In the case of this paint, the ceramic bubbles showed a volume ratio of about 40% with respect to the coating film.
[0073]
[Table 4]
[0074]
For these three types of coating films and the three water-soluble coating films shown in Example 1, a heat shielding test was conducted by the acceleration method.
Measurement conditions: Toshiba Reflex lamp 150W was irradiated from a distance of 15 cm, and the time change of the surface temperature of the coating film was measured with a digital surface thermometer (manufactured by Anritsu Keiki Co., Ltd.).
[0075]
The test results are shown in Table 5. As is apparent from the results, the two types of coating films according to the present invention both showed high heat shielding properties, and it was revealed that they were 8 ° C. lower than the increase in the surface temperature of the general-purpose aminoalkyd resin coating film.
[0076]
[Table 5]
[0077]
In addition, Table 6 shows the performance of the heat-shielding coating film of this example.
[0078]
[Table 6]
[0079]
Example 3
In general, for the N-7 gray color which is most difficult to reflect sunlight and is likely to generate heat, the heat shielding property of the present invention was compared with that of a general-purpose coating material.
Measurement conditions: A zinc-coated steel sheet made in a bowl shape is coated with a water-soluble, heat-shielding gray color to a coating thickness of about 300 μm, and this is irradiated with a Toshiba reflex lamp 150W from a distance of 15 cm. And the backside temperature of the substrate was measured after 10 and 15 minutes. For comparison, a general-purpose water-soluble paint N-7 gray color was also measured under the same conditions.
[0080]
The test results are shown in Table 7. The numerical value in parentheses indicates the temperature difference from the heat-shielding white paint of Example 1. As is clear from this result, the heat-shielding coating material of the present invention can obtain a sufficiently high heat-shielding property even when the color is generally adjusted to a color that easily absorbs heat.
[0081]
[Table 7]
[0082]
The other green, blue, yellow, brown and the like also obtained high heat shielding properties.
[0083]
(Example 4)
Roof area 1,800m 2 For a warehouse without the same size of insulation material separated by a wall, a thermal barrier white paint was applied to the roof of one warehouse, and the temperature in the attic and the interior of the warehouse without the paint was compared. Table 8 shows the painting process. Here, the undercoat is selected depending on the type of the substrate, and is used to improve the adhesion of the topcoat and the durability as a coating system. Protect Clear is a super weather-resistant water-soluble paint that prevents deterioration of the coating film due to air pollution. In addition, the method shown in Table 8 was similarly used for the following Examples 5 to 7.
[0084]
[Table 8]
[0085]
The measurement results are shown in FIG. From FIG. 9, the difference in the maximum temperature of the attic between the painted and unpainted cases was 26.5 ° C., and the maximum indoor temperature difference was 11 ° C. In this case, the maximum outside air temperature was 36 ° C., and the painted warehouse was 3.5 ° C. lower than the outside air temperature by 32.5 ° C., and the room temperature was 5 ° C. lower.
[0086]
(Example 5)
A comparison was made between the indoor temperature of a house in which a heat-shielding white paint was applied to the roof with a coating thickness of 500 μm and an unpainted house. The measurement conditions are as follows.
1) Both painted and unpainted houses are two-story reinforced concrete houses under Kanagawa Prefecture, and were built at the same time.
2) 2nd floor Japanese room, air conditioning not used during measurement period.
3) Measurement period is September 23-24, 1996
[0087]
The measurement results are shown in FIG. Focusing on 13:00 on September 23 (dotted line), when the outside air temperature is 29.8 ° C, the room temperature of the painted house is 22.9 ° C, compared to 26.9 ° C of the unpainted house. The heat shielding effect reached 4 ° C.
[0088]
(Example 6)
The heat insulation performance was compared between the case where a heat-shielding white paint was applied and the case where a heat insulating material was provided without painting. The measurement conditions are as follows.
1) Outline of the object
The object to be given heat insulation is a 1.5m x 1.5m x 1.5m single room using colored iron plates (thickness 0.6mm, blue) and compared with three models with different heat insulation methods. did.
(1)
No heat insulation or thermal barrier coating on the roof / outer walls
(2) Model 2
Glass wool 100mm on the roof and 75mm glass wool on the outer wall
(3)
Exterior coating with 0.5mm heat-shielding white paint on both roof and outer wall
2) Measurement location
Kitami, Setagaya-ku, Tokyo
3) Actual measurement date
September 10, 1996 (0:00 to 24:00)
4) Measuring method
Each temperature is measured with a thermocouple. Measured for 24 hours at 10-minute intervals using a personal computer and data logger. The amount of solar radiation was measured for 24 hours with a solar radiation meter manufactured by Eihiro Seiki Co., Ltd.
[0089]
The measurement results are shown in FIG. From this result, it was revealed that the heat-shielding white paint of the present invention has an effect of 75 mm or more for glass wool heat insulating material.
[0090]
(Example 7)
The energy saving effect in the house using the heat-shielding paint was investigated. The results are shown in Table 9. The effect of the thermal barrier coating on power consumption is clear and has been found to save about 40% throughout the year. When the outside temperature is higher than room temperature, the intrusion of heat is prevented, and when the outside temperature is lower than room temperature, the heat dissipation to the outside is prevented, which seems to have led to energy saving throughout the year as shown in Table 9. .
[0091]
[Table 9]
[0092]
【The invention's effect】
As described above, by using the coating material of the present invention, it is possible to obtain a highly heat-shielding coating film having high reflectivity, low thermal conductivity, and high long wave emissivity and functioning as a single layer. Therefore, by applying to buildings and structures, it is possible to effectively prevent the temperature rise of the coating film, the intrusion of heat, and the dissipation, and contribute to energy saving.
[0093]
Furthermore, the coating film formed according to the present invention is excellent in waterproofness, durability, and soundproofing properties in addition to heat shielding properties.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing the state of a structure-retaining agent in a coating liquid.
FIG. 2 is a schematic diagram showing the state of the structure-retaining agent and bubbles in the coating liquid.
FIG. 3 is a schematic diagram showing a dense stacked arrangement of bubbles in a coating film.
FIG. 4 is a schematic diagram showing the state of each component in a coating liquid.
FIG. 5 is a schematic diagram showing bubbles and sunlight reflected by the bubbles.
FIG. 6 is a schematic diagram showing how sunlight is repeatedly reflected by a heat-shielding coating film.
FIG. 7 is a schematic diagram showing a dense layered arrangement of bubbles when the bubble particle size distribution is wide.
FIG. 8 is a schematic diagram showing a dense layered arrangement of bubbles when the particle size distribution of the bubbles is narrow.
FIG. 9 is a graph showing temporal changes in the warehouse attic and the room temperature with and without the application of a heat-shielding white paint.
FIG. 10 is a graph showing the change over time in the indoor temperature of a concrete house with and without the application of a heat-shielding white paint.
FIG. 11 is a graph showing a change over time in room temperature when a heat insulating material is not used, when a glass wool heat insulating material is provided, and when a heat-shielding paint is applied.
[Explanation of symbols]
1 Structure retention agent
1a long chain Alkyl Amide
1b Silica particles
2 Bubble
3a Alkyd resin
4 Solvent
10 Paint
11 Base material
12 Coating film
20 Non-covalent bonds
20a hydrogen bond
30 light
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