JP3794773B2 - 道路や床等の図柄模様転写方法 - Google Patents

道路や床等の図柄模様転写方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、既に施工済みの道路やタイル歩道や床等のコンクリート面やアスファルト面やタイル面等に、後付けとして、図柄や絵模様等を転写して、駐車場や歩行者通路や商店外の通路等の美化を図るための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、道路や床やタイル等の色々な表面への図柄模様の転写方法については、特開平7−32715号公報や、特開平8−135128号公報や、特開平7−60737号公報や、特開平6−330625号公報等の如き技術が公知とされているのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の技術において、凹凸の多い道路や大きな駐車場、また床やタイル等のコンクリート面やアスファルト面やタイル面等に、図柄模様を転写した場合に、転写する模様のインキや、被覆した樹脂層の下に、空気層が残った状態が発生し、この空気層が真夏の高温時期等において、膨張して樹脂塗装膜を破ったり、浮かせたりするという不具合が生じ、冬場になるとその浮いたところから割れ等が発生するのである。
また、図柄や模様を下地上に転写した場合において、下地に汚れがある場合や黒っぽい場合に、この下地の汚れが図柄や模様を透して表面に透けて見え、図柄や模様を汚いものとしたり、また図柄や模様を透して、下地や道路や床等のコンクリート面やアスファルト面等が浮出して、図柄や模様を汚く見せるという不具合があったのである。
また、図柄や模様を下地に転写した後に、表面を耐摩耗性の樹脂で被覆しているのであるが、この樹脂の面が滑り易く、雨の日に歩行者が滑ったり、駐車場の場合に車が滑ったりするという不具合があったのである。
本発明はこのような従来技術の不具合を解消するものである。
また、従来の技術において、40cm角から60cm角位の転写フィルムでは残留気泡や余剰樹脂を掻き出すことが可能であったが、駐車場や道路等の広い場所には不向きであり、それに対応させるべく、転写フィルムをロール状にすると、該転写フィルムは紙と違い伸縮しないので、極端な凹凸や多面的な溝等がある場合にはフィットせず、しわや凹凸が残り、残留気泡も抜き難く、そのまま硬化するとレベルが出ないため実用性がなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、フィルム面上に、手描き・印刷・コピー等により任意の図柄模様を施して、図柄模様フィルムを作成し、該図柄模様面を、道路や床・タイル等のコンクリート面やアスファルト面やタイル面等に張り付け、フィルムを剥がして図柄模様層を転写し、更に前記転写した図柄模様層の上から、合成樹脂を塗布して保護膜を形成せしめる方法において、
道路や床・タイル等のコンクリート面やアスファルト面やタイル面等に、空気遮断用のワックスやパラフィンを抜いたメタクリル樹脂を、下塗りプライマー樹脂として塗布し、メタクリル樹脂の表面にワックスやパラフィンが滲み出して閉塞し、空気を遮断してメタクリル樹脂を硬化させる代わりに、図柄模様のインキ層や酸化チタンの層を転写して、硬化のために必要な空気遮断層を代用し、硬化させるものである。
【0005】
請求項2においては、請求項1記載の道路や床等の図柄模様転写方法において、前記フィルムに、小孔を一定の間隔を開けて開口したものである。
【0006】
請求項3においては、請求項1記載の道路や床等の図柄模様転写方法において、
フィルム面上に図柄模様を施して、図柄模様フィルムを作成し、該図柄模様フィルムの、図柄模様面上に酸化チタンを塗り、該図柄模様フィルムの図柄模様を道路や床等の面へ転写した後に、下地の黒さや汚れを隠し、図柄模様が鮮明に見えるようにしたものである。
【0007】
請求項4においては、該保護膜の塗布後に、粒径が0.5〜0.7mm程度の変形ビーズ又はセラミックの粒、砂等を絵柄を損なわない程度に、混入または散布するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に発明の実施の形態を説明する。
従来技術である特開平7−32715号公報においては、道路や床等のコンクリート面やアスファルト面の下地を補修するための下地材として塗布する樹脂の上に、別に接着剤を塗布して、この上に図柄や模様等のインク面や顔料面を貼り付けていたのである。
【0009】
しかし、本発明においては、下地樹脂層の上に、別に接着剤を塗布することなく、該下地樹脂層を構成する樹脂液の中のワックスを抜いて、転写膜にて硬化させるようにし、該硬化のために必要な空気遮断層を図柄や模様のインクや顔料にて代用することにより、接着剤の代わりを下地樹脂層に行わせたものである。 また、従来の技術においては、静電記録紙を使用していたが、本発明は、転写面を床とか道路面等の地面に限定して行うので、静電記録紙の態様として、セロハンフィルムや紙(シリコン、ワックスを含浸した)、ペットフィルム、テトロンフィルム、ナイロンフィルム、塩化ビニール等に、印刷やコピー等を施している。
道路や床等のコンクリート面やアスファルト面に転写を行う時には、屋外が多く、風等が吹くと、静電記録紙の場合は、直ぐに捩れたり、皺が発生し、強風の場合には破れて飛んだりして、屋外作業に不向きなのである。
【0010】
また、路面や床に転写するためには、ロールで地面に紙を押し付けて、別のロールに紙を巻き取る時に、純粋の紙では、非常に弱いために巻き取れず、巻き取り中に千切れるという不具合が発生する。故に、静電記録紙として、フィルムを用いるものである。
また、道路や床等のコンクリート面やアスファルト面に転写する時に、下地に塗布した接着剤の樹脂を、紙の上からローラ等で全面に広がらせて逃がし、空気を同時に押し出すのが好ましいが、路面上には非常に凹凸が大きく中には直径1cm位の穴もあり、気泡が出にくいために、樹脂が硬化してから、静電記録フィルムの部分を剥がした後に、穴の上に絵模様と樹脂がブリッジ状になり、その部分が欠落して、仕上がりが汚くなるのである。
【0011】
また、転写した図柄や模様が、表面に鮮明に出るように、従来は、図柄や模様の下の面となる、下地の表面に直接に白い塗料を塗り、この上に静電記録紙を構成するフィルムに図柄や模様をコピーしたものを貼り付け、転写していた。その時に、図柄や模様を転写しない部分は、そのまま酸化チタン等の白色塗料を塗らずに養生して、該部分には酸化チタン等の白色の塗料が、付着しないようにするための手間が必要であった。
【0012】
或いは、記録紙に絵模様を描いたら、下地面に貼り付けられる面の上から白の塗料を塗っていたが、この場合には、酸化チタン等の顔料や、コピーのトナー等は、溶剤に弱いために、水性の塗料を、図柄や模様の上面に塗るための乾燥に時間がかかり、乾燥した後も、紙がパリパリになり、凹凸面に転写すると、伸び縮みが無いために、破れたりし、転写面が鏡面状でないと不可能であった。また、記録紙は非常に高価であるので、コストが高くなっていたのである。
【0013】
以上のような点を考慮改良して、道路や床等のコンクリート面やアスファルト面等の地面に施工を行うことが出来るように構成したものである。
図柄や模様の層が、静電記録紙を構成するフィルムから剥離するのを確実にするために、フィルムにワックスやパラフィンやシリコン等を、先に塗布する。
次に、紙、セロハン、ペット、塩化ビニール、テトロン、ポリエチレン面に、手描き、印刷コピー、シルク印刷等の方法により、任意の図柄・模様など、各種類のインク、顔料等が乗りやすいように、フィルム面上に予め、繊維層セルロース系等を、各印刷材料に合わせて塗布して、乾燥してから図柄や模様を施し、該図柄や模様等を転写フィルムとする。
【0014】
図柄や模様を、手描きによりまたはコピーにより施した上に、その下地側の面に酸化チタンを塗る。酸化チタンは、下地が汚れているとか、下地が黒い場合、それらが転写した後の絵から透けて見えなくなるという隠蔽性が非常に強いことと、後で転写するときに、接着剤として使う樹脂液等に、インク等が侵されないことが大きな特徴である。
溶剤タイプのチタンを図柄模様の上に直接塗ると、侵されやすい事が多いので、一旦別のフィルムの上にチタンを塗布して乾かし、図柄模様の入ったフィルム上に、再度熱転写して図柄模様と一体化させるのが最良の方法である。
また、チタンを余り厚塗りすると、フィルムが固くなり、フィルム等を曲げると、ひび割れ等が起こり、巻き取りが不可能となって転写できない。
【0015】
コピー等は、紙又は静電記録紙、メーカー指定の紙、フィルム等でないと、機械を通らず、絵模様が描けない時も、上記と同じ最良の方法で、紙出しの図柄をフィルムに再度転写し、チタンを転写し、本発明における独自の転写用フィルムを作るのである。
静電記録紙と相違して、フィルム面上に、針の孔位(0.3〜0.8mm程度)の小さな孔を空気抜きのために5cmから10cmの間隔であけ、ローラ掛けやコテやヘラ等の固い道具で、圧力を加えても、破れることはなく、孔から下地プライマーを構成するメタクリル樹脂(アクリシラップ 三菱レイヨン製)等の余分な樹脂液が空気と共に出てきて、フィルム面上に孔の周囲に樹脂が出て接着しても、樹脂が硬化してからフィルムを剥がしても、何等、問題なく簡単にフィルムを剥がすことができる。但し、大きな孔は、空気等が出た後塞がらないので、孔を下から上にすり鉢状にあけると空気等が出た後塞がり、ラジカル反応がおこり硬化する。
【0016】
広い駐車場等への転写の場合は、エンドレスのロールで施工するのが早く施工できてコストダウンになるが、狭い場所や曲がりくねった道等は、フィルムを10cmから1m角位にカットして、使うと施工がし易い。
角だけでなく、色々な丸や三角や文字や白線やマーク等をも、道路や床等のコンクリート面やアスファルト面やタイル面、または少々の曲面に対しても転写でき、また曲面凹凸面等への転写も小さな孔があいているため可能である。
図柄と図柄の間を5mm位開けて、柄違いを転写するとパッチワークのような面白い模様もできる。また、目地の所は模様がのっている所より少し低いために、水はけも良くなり、一人でも施工が可能になる。
【0017】
メタクリル樹脂液(アクリシラップ 三菱レイヨン製)は、メチルメタクリレートを主成分とする反応性樹脂液である。硬化剤の添加により、樹脂液中の促進剤と反応し、ラジカルが発生するのであるが、メタクリル樹脂塗り床材の混合液の表面にワックスやパラフィンが移行し、空気遮断する事により、ラジカルが成長してラジカル重合が発生し、5〜10分で硬化する。
これらにより高分子量の強靱なメタクリル樹脂硬化物が生成される。
メタクリル樹脂液(アクリシラップ 三菱レイヨン製)は、建築・土木分野で一般に求められる短時間硬化性・低温硬化性・耐薬品性・耐摩耗性・・等といった数々の特徴を兼ね備え、各種建築道路コンクリート構造物等の広範な用途に展開して、数多くの実績のある樹脂液である。
【0018】
メタクリル樹脂(アクリシラップ 三菱レイヨン製)の施工性及び硬化生成物の特徴は、次の通りである。
30分〜60分で硬化可能な速硬化性である。施工後1〜2時間で使用可能である。−30度の低温下でも硬化する。有機酸、無機酸・アルカリ等に対する耐薬品性に優れている。重荷重性・耐衝撃性に優れている。耐摩耗性・耐スリップ性に優れている。
柔軟性を持ち、下地の動きに追従する。コンクリート面だけでなく、アスフアルト面、タイル面への施工も可能である。
【0019】
アクリシラップ樹脂液の粘度は、2〜5000cdsであり、プライマー(下塗り)、主材(中塗り)・トップコート(上塗り)とに分類されていて、転写用には主材(中塗り)を必要としないため、また下塗りの為のワックスやパラフィンも必要としないために、短時間で使用可能となり、コストを大きくダウンすることが出来る。
【0020】
本発明の図柄模様転写方法においては、メタクリル樹脂(アクリシラップ 三菱レイヨン製)からワックスやパラフィンを抜いた塗り床材を、下地プライマー樹脂として用いるのである(アルカリ止め、水止め)。
道路や床等のコンクリート面やアスファルト面等に凹凸を無くし、図柄や模様の転写をスムーズにするために、メタクリル樹脂(アクリシラップ 三菱レイヨン製)をプライマーとして下塗りする。
【0021】
メタクリル樹脂(アクリシラップ 三菱レイヨン製)プライマーは、コンクリート・アスファルトのアルカリ止め・水止めと、下地と中塗りの密着力を高めるための樹脂であるが、直接この上に、図柄や模様のインク層や、酸化チタンの層の転写が可能であり、中塗り(主材)を省く事で大幅なスピードアップと、コストダウンが図れるようになったのである。
トップコートの樹脂としても、メタクリル樹脂が用いられているが、トップコートの場合にはその上に、インク層や酸化チタンの層を転写しないので、ワックスやパラフィンが混入したものを用い、ワックスやパラフィンが表面に滲み出すことにより、硬化が開始し短時間で硬化すべく構成している。また、道路面の汚れ等も水で落ち易くいつまでも美しい。
【0022】
メタクリル樹脂塗り床材は、総称アクリルモノマーと呼ばれる(メタ)アクリル酸エステルに各種ポリマーを溶解し、常温でかつ現場で硬化させるためにアミン、パラフィン等の添加剤を加えた樹脂液を基本に配合された塗り床材である。 従って、硬化して出来た樹脂はアクリルポリマーであるが、アクリル樹脂を溶剤に溶解した溶剤型アクリル塗り床材とは硬化機構も性能も全く異なるので、厳密に区別される。
メタクリル樹脂を床材として現場において施工する場合には、基本的に、メタクリル樹脂液と、骨剤(充填剤)と、着色剤(トナーまたは粉末顔料)と、硬化剤を、正確に計算して調合を行う。
【0023】
硬化剤は、ベンゾイルバーオキサイドで、添加と同時に樹脂溶液中のアミンと反応し、ラジカルを発生する。ラジカルはアクリルモノマーと反応する前に、先ず、樹脂中の重合禁止剤、溶融酸素と反応し、それがなくなって初めて、モノマーと反応し、重合が進むことになる。
従って、メタクリル樹脂塗り床材の硬化は、基本的に嫌気性であり、そのために空気の遮断のためのパラフィンが加えられている。
重合が始まると通常は5〜10分で一気に硬化を終了して、完全な硬化塗膜となる。
【0024】
本発明においては、このメタクリル樹脂塗り床材(アクリシラップ 三菱レイヨン製)の中からパラフィンを抜いてあり、床材を塗布した後も、表面がパラフィンで閉塞されないので酸素が存在することから、硬化が遅れるように構成している。
そして、この硬化の遅れているメタクリル樹脂塗り床材のプライマーの上面に、図柄や模様と酸化チタン等を転写したフィルムを張り付けるのである。
これにより、酸化チタンの層又は図柄や模様のインクの層が、前述のパラフィンの役目をして、嫌気性のメタクリル樹脂塗り床材の硬化を開始させて、両者が密着して離れなくなるのである。
【0025】
即ち、メタクリル樹脂(アクリシラップ 三菱レイヨン製)を下塗りプライマー樹脂として使用する場合の特徴として、樹脂液の中にワックスが混入してあり、硬化剤を入れると促進剤と(樹脂液中)反応し、ラジカルが発生する。
塗工した混合液の表面にワックスが移行し空気遮断する事でラジカルが生長し(ラジカル重合)、短時間で硬化する。
これに対して、本発明では、このワックスの混入を廃止し、ワックスが滲み出る代わりに、図柄や模様のインキ層や、酸化チタンの層を転写すると、表面にインキ層や酸化チタン層が残り、空気を遮断し、パラフィンの場合と同じようにラジカルが起こり硬化する事が判り、新しい道路や床等の図柄模様転写方法を得ることが出来たのである。
この下塗り樹脂は、柔軟性を持ち、夏冬の下地の動きに追従するため、縮み、割れ、剥がれに強い。
そして、フィルムを剥がして転写した図柄模様層の上から合成樹脂を塗布して保護膜を形成させる。
【0026】
従来から下地プライマーとして使用されていた、二液型エポキシ樹脂とか、二液型ウレタンその他の合成樹脂は10℃前後になると、反応がにぶくなり、硬化しにくいため、直接上から転写を行うと、インクを冬場、雨の日はもちろん、午後の湿気が多いときに作業が出来ない。
また、早く硬めるため、硬化剤を多く入れると樹脂が黄変変色し、もろくなり使用が不能になる。
そして、トップコートの層は駐車場等に使うため、耐摩耗性に強く、耐候性もあるメタクリル樹脂(アクリシラップ 三菱レイヨン製)が一番好ましい。
【0027】
【実施例1】
厚さ約50μのペットフィルムに大理石模様を写真にとり、幅60cm×長さ100mの印刷をして、駐車場100平方mに、ワックスやパラフィンを混入しないメタクリル樹脂(アクリシラップ 三菱レイヨン製)を下地プライマーとして使用し、この下地を塗布した上に図柄や模様の転写を行い、約10分位でフィルムをはがした直後に図柄の表面に、ワックスやパラフィンの混入されたメタクリル樹脂の上塗り液(アクリシラップ 三菱レイヨン製)を、トップコートとして、厚さ0.6〜0.8mm程度でローラにて塗布し、乾燥しないうちに、直径1mm位の球形ガラスビースを撒いた。
約10分間で硬化して歩行可能になったが、晴天の時は、滑り止めになっているビーズが、雨の時濡れると、逆に表面が丸いのと、ビーズが大きいため、表面に出すぎて、滑りが強くなった。その他は問題が無かった。
前記大理石模様の中心にコスモスの花の絵を、大型コピー機(住友3M社製)で、4枚に分けて横2,400mm×縦4,000mmに拡大して静電記録紙に出力し、それを、ペットフィルムに再転写して下面に白色塗料である酸化チタンを塗り、前記の大理石模様の路面に更に転写を施したところ、非常に美しい大理石の中にコスモスが咲いているような、すばらしい駐車場が完成した。
【0028】
【実施例2】
厚さ約60μのセロファンフィルムに川原の直径4〜5cmの石ころを写真に写し、セロファンフィルム上に印刷をして(幅1,000cm×長さ300m)、その図柄や模様をアスファルトの黒い表面に転写した。駐車場80平方mに川原の石ころが本物の様に自然な感じで仕上がり、デザイン性が向上した。
実施例1の濡れると滑りが強かった丸ビーズに換えて、粒径(0.5〜0.7mm程度)の変形ビーズ(ユニオン社製)の粒を作成して、トップコートの樹脂に混入して、雨の日に歩行者や車が滑るかどうかを試してしてみると、完全に滑らなくなった。
他にもセラミックの粒、砂等を絵柄を損なわない程度に入れると同じ効果が出る事が判った。耐摩耗性も強くなった。
【0029】
本発明の図柄模様転写方法を用いることによって、タイル等と違い、デザインに飽きると、その上から違う絵模様を何回でも重複転写も出来る。また道路工事等で、直した路面も部分修理も簡単で、特別な設備も不要であり、作業も非常に簡便なものとなっている。
従って、新しい駐車場、古くなった遊歩道、スーパーの駐車場、その他広い所、または狭い場所でも路面に任意の図柄模様を優れた耐久性とスピードでもって(20℃で10分で歩行可能)付与する事が出来るという画期的な効果を奏するものであり、その応用範囲は極めて大きいものとなっている。
さらに、本発明は、内外を問わず道路面・床面をタイル歩道対象として、その装飾性を向上させることができるものであって、道路関連産業、環境関連産業に高度な有用性を発揮するものである。
【0030】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
請求項1の如く、フィルム面上に、手描き・印刷・コピー等により任意の図柄模様を施して、図柄模様フィルムを作成し、該図柄模様面を、道路や床・タイル等のコンクリート面やアスファルト面やタイル面等に張り付け、フィルムを剥がして図柄模様層を転写し、更に前記転写した図柄模様層の上から、合成樹脂を塗布して保護膜を形成せしめる方法において、道路や床・タイル等のコンクリート面やアスファルト面やタイル面等に、空気遮断用のワックスやパラフィンを抜いたメタクリル樹脂を、下塗りプライマー樹脂として塗布し、メタクリル樹脂の表面にワックスやパラフィンが滲み出して閉塞し、空気を遮断してメタクリル樹脂を硬化させる代わりに、図柄模様のインキ層や酸化チタンの層を転写して、硬化のために必要な空気遮断層を代用し、硬化させるので、下地層の上に、更に接着剤を添付することなく、直接的に、図柄や模様のインク層や、酸化チタンの層を接着することが出来るので、接着剤を塗布する手間が省け、コストが安くなるのである。
【0031】
請求項2の如く構成したので、フィルム面上に、針の孔位の小さな孔を空気抜き、余剰樹脂抜き、レベル出しのために5cmから10cmの間隔であけ、ローラ掛けやコテやヘラ等の固い道具で、圧力を加えても破れることはなく、孔から空気と共にメタクリル樹脂液が出てきて、フィルム面上と孔の周囲に樹脂が出て接着しても、樹脂が硬化してからフィルムを剥がしても、何等問題なく簡単にフィルムを剥がすことができる。
これより、模様や下地材の下に、空気が封じ込められた空間が出来て、これが、夏期に高温により膨張して、下地材やトップコート面を押し上げて、泡状の膨らみを作ったり、冬場に割れが発生したりすることが無くなったのである。
【0032】
請求項3の如く、図柄模様を施した上に酸化チタンを塗ると、下地が汚れていたり、黒かったりした場合に、それらが転写した後の絵から透けて見えることがないようにできる。
酸化チタンは、このように隠蔽性が非常に強いという点と、後で転写するときに、接着剤として使う樹脂液や、インク等に侵されないという点が有利である。
【0033】
請求項4の如く、粒径(0.5〜0.7mm程度)の変形ビーズを混入したことによって、雨の日においても歩行者や車が完全に滑ることがなくなった。
また、夜間時にビーズが車のライトとか街路灯の光で乱反射がおこることによって、視認性が高まり、交通安全にも寄与できる。
他にもセラミックの粒、砂等を絵柄を損なわない程度に入れると同じ効果を得る事ができ、耐摩耗性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の道路や床等の図柄模様転写方法により、図柄模様層を転写する状態の層を示す断面図。
【図2】 同じく転写層の上に保護膜を形成する状態の層を示す断面図。
【図3】 メタクリル樹脂により構成した下地プライマー層を硬化させるために、ワックスやパラフィンの滲み出しを行わずに、図柄や模様のインク層や、酸化チタンの層を張り付けることにより硬化させる方法を示す図面。

Claims (4)

  1. フィルム面上に、手描き・印刷・コピー等により任意の図柄模様を施して、図柄模様フィルムを作成し、該図柄模様面を、道路や床・タイル等のコンクリート面やアスファルト面やタイル面等に張り付け、フィルムを剥がして図柄模様層を転写し、更に前記転写した図柄模様層の上から、合成樹脂を塗布して保護膜を形成せしめる方法において、道路や床・タイル等のコンクリート面やアスファルト面やタイル面等に、空気遮断用のワックスやパラフィンを抜いたメタクリル樹脂を、下塗りプライマー樹脂として塗布し、メタクリル樹脂の表面にワックスやパラフィンが滲み出して閉塞し、空気を遮断してメタクリル樹脂を硬化させる代わりに、図柄模様のインキ層や酸化チタンの層を転写して、硬化のために必要な空気遮断層を代用し、硬化させることを特徴とする道路や床等の図柄模様転写方法。
  2. 請求項1記載の道路や床等の図柄模様転写方法において、前記フィルムに、小孔を一定の間隔を開けて開口したことを特徴とする道路や床等の図柄模様転写方法。
  3. 請求項1記載の道路や床等の図柄模様転写方法において、フィルム面上に図柄模様を施して、図柄模様フィルムを作成し、該図柄模様フィルムの、図柄模様面上に酸化チタンを塗り、該図柄模様フィルムの図柄模様を道路や床等の面へ転写した後に、下地の黒さや汚れを隠し、図柄模様が鮮明に見えるようにしたことを特徴とする道路や床等の図柄模様転写方法。
  4. 請求項1記載の道路や床等の図柄模様転写方法において、該保護膜の塗布後に、粒径が0.5〜0.7mm程度の変形ビーズ又はセラミックの粒、砂等を絵柄を損なわない程度に、混入または散布することを特徴とする道路や床等の図柄模様転写方法。
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