JP3793343B2 - 写真測量用カメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は2つの異なった撮影位置で得られた撮影画像に基づいて測量図を作成する写真測量に用いられる写真測量用カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述したような写真測量用カメラは例えば交通事故現場での測量図を作成するために使用され、このとき交通事故現場は少なくとも2つの異なった撮影位置で撮影される。各撮影位置で得られた撮影画像には二次元直交座標系が設定され、該撮影画像に記録された撮影対象物の所定の物点が二次元直交座標系によって特定される。次いで、二組の二次元直交座標系に基づいて三次元直交座標系が設定され、この三次元直交座標系によって撮影対象物が三次元座標が特定される。かくして、撮影対象物を三次元座標系によって決定される3つの平面のいずれかに投影することにより、交通次元現場での測量図が得られる。
【0003】
このような写真測量で撮影対象物の寸法が正確に得られるためには、基準尺が必要とされ、この基準尺は撮影対象物と共に各撮影画像に記録されなければならない。また、撮影対象物が投影されるべき基準平面についても各撮影画像中に規定されていなければならない。通常、このような基準尺及び基準平面を得るために、撮影現場には3つの円錐形状マーカが3ヵ所に設置され、それら3つの円錐形状マーカのうちの2つの先端間の距離が例えば巻尺で実測され、その距離が基準尺とされる。また、3つの円錐形状マーカの先端で決定される平面が基準平面とされる。要するに、3つの円錐形状マーカが撮影対象物と共に撮影され、これにより測量図の作成が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような三次元直交座標系で撮影対象物の三次元座標を特定するためには、2箇所の撮影位置での相対的な位置関係が三次元直交座標系によって明らかにされなければならないが、しかしそのような相対的な位置関係を撮影現場で実際に得ることは非常に面倒で現実的ではない。そこで、従来では、コンピュータを用いて近似計算を繰り返すことにより、2箇所の撮影位置での相対的な位置関係を求める手法が採られるが、しかしそのような近似計算の繰返しには時間が掛かることが問題となる。
【0005】
従って、本発明の目的は、各撮影位置でその三次元相対位置を検出し得る相対的位置検出システムを装備した写真測量用カメラを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による写真測量用カメラは異なった撮影位置間での相対的な位置関係を三次元的に検出する相対的位置検出システムを備える。好ましくは、相対的位置検出システムは三次元直交座標系と関連させられ、この三次元直交座標系の座標原点は写真測量用カメラに対して適当な位置に設定され、異なった撮影位置間での相対的な位置関係が三次元直交座標系に対して検出される。また、好ましくは、三次元直交座標系の座標原点については写真測量用カメラの後側主点位置に設定される。
【0007】
三次元直交座標系については地球に対して鉛直に延在する第1の軸線と、該三次元直交座標系の座標原点から水平にしかも互いに延在する第2及び第3の軸線とから成ることが好ましい。相対的位置検出システムは三次元直交座標系の第1、第2及び第3の軸線の回りで写真測量用カメラの回転移動量データをそれぞれ検出する回転移動量検出センサと、三次元直交座標系の第1、第2及び第3の軸線に沿って写真測量用カメラの加速度データをそれぞれ検出する加速度検出センサとを包含し得る。この場合、好ましくは、三次元直交座標系の第1の軸線の回りでの写真測量用カメラの回転移動量を検出する回転移動量検出センサは磁気方位センサとして構成される。
【0008】
相対的位置検出システムは異なった撮影位置で回転移動量検出センサによって検出された回転移動量データに基づいて該異なった撮影位置に対して写真測量用カメラの相対的三次元角度データを演算する第1の演算手段と、異なった撮影位置で加速度検出センサによって検出された加速度データに基づいて該異なった撮影位置に対して写真測量用カメラの並進移動量データを演算する第2の演算手段とを包含し得る。また、相対的位置検出システムは第2の演算手段によって演算された並進移動量データに基づいて異なった撮影位置に対して相対的三次元位置データを演算する第3の演算手段を包含し得る。本発明による写真測量用カメラにおいては、更に、異なった撮影位置の各々で得られた画像データを相対的三次元角度データ及び相対的三次元位置データと共に格納する着脱自在の記憶媒体が設けられ得る。
【0009】
また、異なった撮影位置での撮影が連続的に行われる場合、相対的位置検出システムは、更にまた、該異なった撮影位置で得られた2つの連続した相対的三次元角度データから角度差分データを演算する第4の演算手段と、異なった撮影位置で得られた2つの連続した相対的三次元位置データから位置差分データを演算する第5の演算手段とを包含してもよい。この場合には、着脱自在の記憶媒体には異なった撮影位置の各々で得られた画像データが角度差分データ及び位置差分データと共に格納される。
【0010】
本発明の別の局面によれば、写真測量用カメラによって撮影された画像データ格納した記憶媒体であって、該写真測量用カメラの撮影位置を特定する相対的三次元角度データ及び相対的三次元位置データを画像データと共に格納することを特徴とする記憶媒体が提供される。好ましくは、相対的三次元角度データ及び相対的三次元位置データは写真測量用カメラに対して規定された三次元直交座標系に関連して特定される。
【0011】
三次元直交座標系の座標原点は写真測量用カメラに対して適当な位置に設定され得るが、好ましくは、その位置は写真測量用カメラの後側主点位置とされる。一層好ましくは、三次元直交座標系は地球に対して鉛直に延在する第1の軸線と、該三次元直交座標系の座標原点から水平にしかも互いに延在する第2及び第3の軸線とから成る。
【0012】
記憶媒体には、更に、写真測量用カメラによって異なった撮影位置で得られた2つの連続した相対的三次元角度データに基づく角度差分データと、該2つの連続した相対的三次元位置データに基づく位置差分データとが格納され得る。
【0013】
本発明の更に別の局面によれば、写真測量用カメラによって撮影された画像データ格納した記憶媒体であって、写真測量用カメラによって異なった撮影位置で得られた2つの連続した該写真測量用カメラの相対的三次元角度データに基づく角度差分データと、該2つの連続した該写真測量用カメラの相対的三次元位置データに基づく位置差分データとを画像データと共に格納することを特徴とする記憶媒体が提供される。好ましくは、角度差分データ及び位置差分データは写真測量用カメラに対して規定された三次元直交座標系に関連して特定される。
【0014】
上述の場合と同様、三次元直交座標系の座標原点は写真測量用カメラに対して適当な位置に設定され得るが、好ましくは、その位置は写真測量用カメラの後側主点位置とされ、更に好ましくは、三次元直交座標系は地球に対して鉛直に延在する第1の軸線と、該三次元直交座標系の座標原点から水平にしかも互いに延在する第2及び第3の軸線とから成る。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による写真測量用カメラの実施形態について添付図面を参照して以下に説明する。
【0016】
図1を参照すると、本発明による写真測量用カメラの外観が示され、同図から明らかなように、写真測量用カメラはカメラ本体10から成る。カメラ本体10の前面のほぼ中央には撮像光学系12が設けられ、またカメラ本体10の前面に向かって撮像光学系12の右側にはフラッシュ14が配置される。更に、カメラ本体10の前面にはフラッシュ14の反対側にはレリーズ操作ボタン16が設けられる。カメラ本体10の頂部のほぼ中央にはファインダ18が搭載され、その片側には液晶表示パネル20が設けられ、その反対側には電源スイッチ操作ボタン24が設けられる。
【0017】
カメラ本体10の一側面、即ちカメラの前面に向かって右側面にはスロット26が形成され、このスロット26を通して適当なメモリカード例えばICメモリカード28が着脱自在に装着されるようになっている。スロット26に接近して押しボタン30が設けられ、この押しボタン30はICメモリカード28をカメラ本体10から抜き出すためのエジェクタとして機能する。なお、図1では見ることができないが、カメラ本体10の背面には液晶タイプのTVモニタが組み込まれ、撮影されるべき画像を該TVモニタで観察することができるようになっている。
【0018】
図2を参照すると、そこには図1のカメラのブロック図が図示され、同ブッロク図において、参照符号32はカメラの作動全般を制御するシステムコントローラを示す。システムコントローラ32はマイクロコンピュータから構成され、そこには中央演算処理ユニット(CPU)、種々のルーチンを実行するためのプログラム、常数等を格納する読出し専用メモリ(ROM)、データ等を一時的に格納する書込み/読出し自在なメモリ(RAM)等が設けられる。
【0019】
撮像光学系12は複数のレンズ群から構成され、そこには絞り34が組み込まれる。カメラ本体10の内部には、光電変換素子として機能する適当な固体撮像素子、例えばCCD(Charge-coupled device) から成るCCDエリアイメージセンサ36が設けられ、このCCDエリアイメージセンサ36は撮像光学系12の背後側に配置される。また、撮像光学系12とCCDエリアイメージセンサ36との間にはクイックリターンミラー38が配置され、このクイックリターンミラー38はダウン位置(図2で実線で示す傾斜位置)とアップ位置(図2で実線で示す水平位置)との間で回動自在とされる。クイックリターンミラー38の上方側にはピント板40が配置され、このピント板40はファインダ18のファインダ光学系の一部を成す。
【0020】
ダウン位置とアップ位置との間でのクイックリターンミラー38の回動はミラー駆動回路42によって行われ、ミラー駆動回路42の動作は露出制御回路44によって制御される。露出制御回路44は測光センサ46を備え、露出制御回路44の動作は測光センサ46の測光信号に基づいてシステムコントローラ32に制御下で行われる。なお、図2に示されていないが、撮像光学系12に含まれる絞り34はアイリス駆動回路によって駆動され、そのアイリス駆動回路の動作も露出制御回路44によって制御される。
【0021】
クイックリターンミラー38は通常はダウン位置即ち傾斜位置に置かれ、このとき撮像光学系12を経た光はクイックリターンミラー38によってピント板40側に反射させられてそこに結像させられる。即ち、撮影者はファインダ18を通して被写体像を観察することができる。撮影時、クイックリターンミラー38はミラー駆動回路42によってダウン位置からアップ位置まで回動させられ、このとき撮像光学系12を経た光はCCDエリアイメージセンサ36の受光面に導かれてそこに結像される。
【0022】
CCDエリアイメージセンサ36は電子シャッタ機能を持ち、その露光時間即ち電荷蓄積時間は測光センサ46からの測光信号に基づいてかかる電子シャッタ機能によって調節させられ、所定の露光時間の経過後、クイックリターンミラー38はアップ位置からダウン位置に戻される。露光時間中、CCDエリアイメージセンサ36は光学的被写体を電気画素信号に変換し、この電気画素信号は露光時間経過後にCCD駆動回路48によってCCDイメージセンサ36から順次読み出される。なお、CCD駆動回路48の動作はシステムコントローラ32の制御下で行われる。
【0023】
CCDエリアイメージセンサ36から読み出された画素信号は増幅器50によって増幅された後、アナログ/デジタル(A/D)変換器52によってデジタル画素信号に変換させられる。A/D変換器52から出力されるデジタル画素信号はシステムコントローラ32の制御下で画像処理回路54によって適当な画像処理例えばシェーディング補正、ガンマ補正等を受け、次いでメモリ56に一時的に格納される。なお、メモリ56はCCDエリアイメージセンサ36から得られる一フレーム分のデジタル画素信号を格納し得る容量を備える。
【0024】
デジタル画素信号はメモリ56からメモリカード駆動回路58に送られ、このメモリカード駆動回路58はシステムコントローラ32の制御下でICメモリカード28のデータ書込み/読出しを制御するようになっている。即ち、メモリ56から一フレーム分のデジタル画素信号がメモリカード駆動回路58に送られると、そこで一フレーム分のデジタル画素信号はICメモリカード28に書き込まれて格納される。また、メモリ56から一フレーム分のデジタル画素信号は必要に応じてカラーエンコーダ60に出力されてもよく、このとき一フレーム分のデジタル画像信号はカラーエンコーダ60によって一連のビデオカラー信号に変換され、次いで液晶タイプのTVモニタ62に送信されてそこで被写体像が再現される。なお、上述したように、液晶タイプのTVモニタ62はカメラ本体10の背面に組み込まれるものである。
【0025】
本発明によれば、カメラは作動状態下でその相対的な移動量を検出する相対的位置検出システムを具備し、本実施形態では、その相対的位置検出システムは磁気方位センサ64と、第1の回転角度センサ66と、第2の回転角度センサ68と、第1の加速度センサ70と、第2の加速度センサ72と、第3の加速度センサ74とから構成される。これらセンサ64、66、68、70、72及び74はシステムコントローラ32の制御下でセンサ制御回路76を通して動作させられる。センサ制御回路76はシステムコントローラ32と同様にマイクロコンピュータによって構成され、そこには中央演算処理ユニット(CPU)、種々のルーチンを実行するためのプログラム、常数等を格納する読出し専用メモリ(ROM)、データ等を一時的に格納する書込み/読出し自在なメモリ(RAM)等が設けられる。
【0026】
相対位置検出システム(64、66、68、70、72、74)は図1に示すようなχ−ψ−ω三次元直交座標系と関連させられる。図示の便宜上、χ−ψ −ω三次元直交座標系はカメラから分離されて図示されているが、この三次元直交座標系は好ましくはその座標原点がカメラの撮像光学系12の後側主点位置に一致するように設定される。また、χ−ψ−ω三次元直交座標系のψ軸線は地球に対して鉛直方向に延び、その他のχ軸線及びω軸線は座標原点から互いに直角にかつ水平の延びる。
【0027】
磁気方位センサ64はχ−ψ−ω三次元直交座標系のΨ軸線の回りでのカメラの回転移動量を検出する。即ち、磁気方位センサ64により、ψ軸線の回りでの回転移動量が地磁気方向に対する絶対角度として検出される。第1の回転角度センサ66はχ軸線の回りでのカメラの回転移動量を検出し、また第2の回転角度センサ68はω軸回りでのカメラの回転移動量を検出する。センサ制御回路76はセンサ64、66及び68のそれぞれによって検出された回転移動量に基づいてカメラの相対的三次元角度データを演算する。即ち、χ−ψ−ω三次元直交座標系のψ軸線に対する撮像光学系12の光軸の三次元角度がセンサ64、66及び68によって検出される。
【0028】
第1の加速度センサ70はχ−ψ−ω三次元直交座標系のψ軸線に沿うカメラの加速度を検出し、第2の加速度センサ72はχ軸線に沿うカメラの加速度を検出し、第3の加速度センサ74はω軸線に沿うカメラの加速度を検出する。センサ制御回路76はχ−ψ−ω三次元直交座標系の3つの軸線に沿うカメラの各加速度に基づいてその該当軸線に沿うカメラの並進移動量データを演算し、更にその並進移動量データに基づいてカメラの三次元位置データを演算する。
【0029】
センサ制御回路76はデータメモリ78を具備し、このデータメモリ78にはセンサ制御回路76によって得られる演算結果、即ちセンサ64、66及び68から検出された回転移動量に基づくカメラの相対的三次元角度データ及びセンサ70、72及び74から検出された加速度に基づくカメラの三次元位置データが一時的に格納される。
【0030】
上述した各センサ64、66、68、70、72、74は理想的にはχ−ψ−ω三次元直交座標系の原点、即ちカメラの撮像光学系12の後側主点位置に配置されるべきであるが、しかし撮像光学系12の後側主点位置に各センサを実際に配置させること自体は不可能である。従って、実際には、各センサ64、66、68、70、72、74は撮像光学系12の後側主点位置から外れたオフセット位置に配置され、このためセンサ64、66及び68から検出された回転移動量に基づくカメラの相対的三次元角度データはそれらセンサのオフセット位置補正データに基づいて補正されなければならず、同様にセンサ70、72及び74から検出された加速度に基づくカメラの三次元位置データもそれらセンサのオフセット位置補正データに基づいて補正されなければならない。データメモリ78はそのような各センサのオフセット位置補正データの格納にも使用される。
【0031】
図2に示すように、カメラには主電源スイッチ80が設けられ、この主電源スイッチ80のオン/オフ制御は電源スイッチ操作ボタン24(図1)の押下操作によって行われる。また、カメラには測光センサスイッチ82及びレリーズスイッチ84も設けられ、これら測光センサスイッチ82及びレリーズスイッチ84はレリーズ操作ボタン16(図1)と関連させられる。詳述すると、レリーズ操作ボタン16が半押しされたとき、測光センサスイッチ82がオンされ、レリーズ操作ボタン16が全押しされたとき、レリーズスイッチ84がオンされる。また、主電源スイッチ80及びレリーズスイッチ84はセンサ64、66、68、70、72及び74を動作させるセンサ制御回路76と関連させられるが、これについては詳しく後述する。
【0032】
更に、図2に示すように、フラッシュ14はフラッシュ駆動回路86によって電気的に付勢され、このフラッシュ駆動回路86の動作はシステムコントローラ32の制御下で行われる。フラッシュの電気的付勢についてはレリーズ操作ボタン16の全押し時に必要に応じて行われる。一方、液晶表示パネル20は液晶表示パネル駆動回路88によって動作させられ、この液晶表示パネル駆動回路88の動作はシステムコントローラ32の制御下で行われる。液晶表示パネル20にはカメラの種々の設定条件、適当なメッセージ等が適宜表示される。
【0033】
図3を参照すると、センサ制御回路76で実行されるセンサ制御ルーチンのフローチャートが示され、このセンサ制御ルーチンの実行は電源スイッチ操作ボタン24を押下して主電源スイッチ80をオンすることによって開始される。なお、好ましくは、電源スイッチ操作ボタン24の押下、即ち主電源スイッチ80のオンについては、写真測量現場での適当な位置に設置した三脚上にカメラを搭載した後に行われる。
【0034】
ステップ301では、データメモリ78の記憶領域が部分的に初期化される。即ち、三次元角度データ及び三次元位置データの書込み領域がクリアされ、オフセット位置補正データ等が格納された格納領域はその侭に維持される。
【0035】
ステップ302では、χ−ψ−ω三次元直交座標系のψ軸線、χ軸線及びω軸線の回りでのカメラの回転移動量がセンサ64、66及び68のそれぞれから所定ビット数のデジタルデータとして取り込まれ、同様にχ−ψ−ω三次元直交座標系のψ軸線、χ軸線及びω軸線に沿うカメラの加速度がセンサ70、72及び74のそれぞれから所定ビット数のデジタルデータとして取り込まれる。センサ64、66及び68からの回転移動量データの取込み及びセンサ70、72及び74からの加速度データの取込み即ちサンプリングについては例えば1 ms毎に行われる。
【0036】
ステップ303では、フラグFが“0”に等しいか否かが判断される。初期段階では、F=0であるので、ステップ303からステップ304に進み、主電源スイッチ80のオン直後にセンサ64、66及び68から取り込まれた回転移動量及びセンサ70、72及び74から取り込まれた加速度がそれぞれ初期データとしてセンサ制御回路78のRAMに格納される。次いで、ステップ305に進み、そこでフラグFが“1”とされる。なお、フラグFは主電源スイッチ80のオフと共にリセットされて“1”から“0”に変えられる。
【0037】
ステップ305でフラグFが“1”とされた後、ステップ302に戻り、そこでセンサ64、66及び68のそれぞれからは回転移動量が再び取り込まれ、またセンサ70、72及び74のそれぞれからは加速度が取り込まれる。
【0038】
ステップ303では、フラグFが“0”に等しいか否かが再び判断される。現段階では、F=1であるので、ステップ306に進み、そこでセンサ70、72及び74から先に取り込まれた初期加速度データと今回検出された最新加速度データとに基づく積分演算により、χ−ψ−ω三次元直交座標系のそれぞれの軸線に沿うカメラの並進移動量データが求められる。次いで、ステップ307では、カメラの並進移動量データに基づいて、カメラの三次元位置データ、即ち主電源スイッチ80をオンした時点でのカメラ初期位置に対するカメラの三次元位置データが演算される。続いて、ステップ308では、初期回転移動量データと最新の回転移動量データに基づいてカメラの三次元角度データが求められる。
【0039】
ステップ309では、演算結果、即ちカメラの三次元位置データ及び三次元角度データがオフセット位置補正データに基づいて補正され、次いでステップ310に進み、そこで補正後の三次元位置データ及び三次元角度データのそれぞれが[PD]及び[AD]としてデータメモリ78に格納される。その後、ステップ302に戻り、同様なルーチンが主電源スイッチ80がオフされるまで繰り返される。要するに、カメラの三次元位置データ及び三次元角度データが1ms毎に求められ、その双方のデータ[PD]及び[AD]がデータメモリ78に1ms毎に更新されるような態様で格納される。
【0040】
図4を参照すると、センサ制御回路76によって実行される割込みルーチンのフローチャートが示されている。なお、この割込みルーチンの実行はシステムコントローラ32からセンサ制御回路76に対して出力される割込み信号によって開始され、センサ制御回路76への割込み信号の出力はカメラの撮影時に行われる。
【0041】
ステップ401では、システムコントローラ32からセンサ制御回路76に対して所定の割込み信号が出力されるや否や、センサ制御回路76へのその他の割込み信号の入力が禁止される。通常、カメラにはセンサ制御回路76の他にも種々の制御回路(図示されない)が設けられており、それら制御回路にシステムコントローラ32から割込み信号を出力するために該システムコントローラ32には共通の出力ポートが使用されるので、センサ制御回路76に所定の割込みルーチンが入力された後には直ちにその他の割込みルーチンの入力が禁止されなければならない。
【0042】
ステップ402では、三次元位置データ[PD]及び三次元角度データ[AD]がメモリカード78から読み出されてセンサ制御回路76からシステムコントローラ32に送られる。即ち、撮影時にシステムコントローラ32からセンサ制御回路76に所定の割込み信号が出力され、三次元位置データ[PD]及び三次元角度データ[AD]がシステムコントローラ32に取り込まれる。
【0043】
ステップ403では、センサ制御回路76への割込み信号の入力の禁止状態が解除され、これによりセンサ制御回路76は次の撮影時にシステムコントローラ32から出力される割込み信号を受け入れ得る状態となる。
【0044】
図5を参照すると、システムコントローラ32で実行される撮影作動ルーチンのフローチャートが示され、この撮影作動ルーチンの実行も電源スイッチ操作ボタン24を押下して主電源スイッチ80をオンすることによって開始される。
【0045】
ステップ501では、初期テストプログラムが実行され、これによりカメラの種々の機能が正常に機能するか否かが判断される。もしカメラの機能のうちの1つでも正常に機能し得ない場合には、カメラの機能が正常でない旨の警告メッセージが液晶表示パネル20上に表示される。
【0046】
カメラの機能が正常なときは、ステップ502に進み、そこでレリーズ操作ボタン16が半押しされたか否かが監視される。レリーズ操作ボタン16の半押しの監視については、主電源スイッチ80がオンされている限り、例えば1 ms毎に行われる。レリーズ操作ボタンスイッチ16の半押しが確認されると、ステップ502からステップ503に進み、そこで露光時間即ち電荷蓄積時間が測光センサ46からの検出信号に基づいて演算される。
【0047】
次いで、ステップ504では、レリーズ操作ボタン16が全押しされたか否かが監視される。レリーズ操作ボタン16の半押し後にそれが全押しされない場合にはステップ504からステップ502に戻る。なお、レリーズ操作ボタン16の全押しの監視についても1 ms毎に行われる。
【0048】
ステップ504でレリーズ操作ボタン16が全押しされてレリーズスイッチ84がオンされると、ステップ505に進み、そこでレリーズ操作ボタン16が無効化される。即ち、レリーズ操作ボタン18が全押しされた直後にレリーズ操作ボタン16が再度半押しあるいは全押しされたとしても、その操作は無効とされる。
【0049】
ステップ506では、撮影作動が実行される。詳述すると、絞り34の開度が露出制御回路44の制御下で測光センサ46の測光信号に基づいてアイリス駆動回路(図示されない)よって調節される。次いで、クイックリターンミラー38がダウン位置からアップ位置に向かって回動させられ、これによりCCDエリアイメージセンサ36の受光が撮像光学系12を経た光によって露光される。即ち、撮像光学系12によって撮られた光学的被写体像がCCDエリアイメージセンサ36の受光面に結像されて、該光学的被写体像が一フレーム分の電気的アナログ画素信号に変換される。
【0050】
ステップ507では、三次元位置データ[PD]及び三次元角度データ[AD]がセンサ制御回路76を介してデータメモリ78から取り込まれ、システムコントローラ32のRAMに一時的に格納される。即ち、図4の割込みルーチンの説明で述べたように、システムコントローラ32からセンサ制御回路76に割込み信号が出力され、これによりデータメモリ78から三次元位置データ[PD]及び三次元角度データ[AD]が読み出されてシステムコントローラ32に送られる。
【0051】
ステップ508では、CCDイメージセンサ36で光学的被写体像の光電変換を行う露光時間即ち電荷蓄積時間が経過したか否かが監視される。電荷蓄積時間が経過すると、クイックリターンミラー38がアップ位置からダウン位置に戻される。次いで、ステップ509では、一フレーム分の画素信号がCCD駆動回路48によってCCDエリアイメージセンサ36から順次読み出され、その読出し画素信号は増幅器50によって増幅された後にA/D変換器52によってデジタル画素信号に変換される。A/D変換器52から出力されたデジタル画素信号は画像処理回路54で適宜処理さた後にメモリ56に一時的に格納される。
【0052】
ステップ510では、一フレーム分のデジタル画素信号がメモリ56から順次読み出されてメモリカード駆動回路58に対して出力され、このメモリカード駆動回路58によってICメモリカード28に書き込まれて格納される。一方、このときシステムコントローラ32のRAMから三次元位置データ[PD]、三次元角度データ[AD]、フレーム番号データ及びその他の情報データ等も読み出されてメモリカード駆動回路58を介してICメモリカード28に書き込まれて格納される。
【0053】
一フレーム分のデジタル画像信号、三次元位置データ[PD]及び三次元角度データ[AD]等がICメモリカード28に格納された後、ステップ511に進み、そこでレリーズ操作ボタン16が再び有効化され、次いでステップ502に戻る。即ち、カメラは次の撮影作動に対して準備された状態となる。
【0054】
ICメモリカード28の各記憶領域は図6に概念的に示すような態様でフォーマット化される。即ち、ICメモリカード28の各記憶領域はヘッダ領域と画像データ格納領域とに分けられ、一フレーム分のデジタル画素領域は画像デジタル格納領域に書き込まれ、三次元位置データ[PD]、三次元角度データ[AD]、フレーム番号データ及びその他の情報データ(例えば、絞り、露出時間等の撮影条件データや撮影日時データ)はヘッダ領域に書き込まれる。なお、図6に示されているように、画像データ格納領域の一部を必要に応じて予備領域として残すこともできる。
【0055】
次に、図7ないし図10を参照して、本発明によるカメラを用いる写真測量の原理について説明する。
【0056】
先ず、図7を参照すると、写真測量を行うべき現場の被写体として、立方形の物体が参照符号OBで示され、この被写体OBの傍らには基準尺SCが設置される。基準尺SCは正三角形のプレートとして形成され、その3つの頂点が基準点P1 、P2 及びP3 とされる。基準点P1 、P2 及びP3 によって決定される平面(図中、ハッチング領域として図示される)は基準平面とされ、その一辺の長さがLとして示される。
【0057】
また、図7では、本発明によるカメラが参照符号CAで示される。被写体OBの測量図を得るためには、被写体OBは基準尺SCと共にカメラCAによって少なくとも異なった2つの撮影位置から撮影されなければならない。同図では、異なった2つの撮影位置、即ち第1の撮影位置及び第2の撮影位置がそれぞれ参照符号M1 及びM2 で示される。
【0058】
ここで、以下の説明の前提条件として、カメラCAが三脚(図示されない)等を用いて最初に第1の撮影位置M1 に設置された後にその主電源スイッチ(80)がオンされ、その第1の撮影位置M1 での撮影終了後にカメラCAが第2の撮影位置M2 まで移動させられ、その第2の撮影位置M2 で撮影が行われたものとし、しかもその間に主電源スイッチ(80)はオフされることなくオン状態に維持された侭であるとする。なお、第1及び第2の撮影位置M1 及びM2 はそれぞれカメラCAの撮像光学系(12)の後側主点位置として定義され、それぞれの撮影位置での撮像光学系(12)の光軸は参照符号O1 及びO2 で示される。
【0059】
図8及び図9には第1及び第2の撮影位置M1 及びM2 で撮影された画像が示され、図8に示す第1の画像に対しては、そこに第1の直交座標系(x1 ,y1 )が設定され、その座標原点は第1の画像の撮像中心c1 とされる。図8から明らかなように、第1の画像では、基準点P1 、P2 及びP3 の像点はそれぞれ座標p11(px11, py11)、座標p12(px12, py12)及び座標p13(px13, py13)で示される。図9に示す第2の画像に対しても、第2の直交座標系(x2 ,y2 )が設定され、その座標原点も第1の画像の撮像中心c2 とされる。図9から明らかなように、基準点P1 、P2 及びP3 の像点はそれぞれ座標p21(px21, py21)、座標p22(px22, py22)及びp23(px23, py23)で示される。従って、第1及び第2の画像上での基準点P1 、P2 及びP3 のそれぞれの座標についてはpij(pxij, pyij)として表すことができる。ここで、iは画像の枚数に一致し、i=1は図8の第1の画像に対応し、i=2は図9の第2の画像に対応する。また、jは基準点Pj の数に一致する(本実施形態では、j= 1, , 3)。
【0060】
図10を参照すると、カメラCAによる撮影時の第1の画像(図8)と、カメラCAによる撮影時の第2の画像(図9)と、基準尺SCとの間の位置関係が相対的に示され、このとき基準尺SCの基準点P1 、P2 及びP3 間の距離も相対的な長さとなっているので、該距離はL′として示されている。
【0061】
ここで、第1画像及び第2の画像に基づいて被写体OBの三次元位置を特定すべくX−Y−Z三次元直交元座標系が適宜設定される。図10で示す例では、X−Y−Z三次元直交座標系の座標原点は第1の撮影位置M1 に一致させられ、しかもそのZ軸線は第1の撮影位置M1 での光軸O1 に一致させられる。このとき第2の撮影位置M2 の三次元座標は(X0 ,Y0 ,Z0 )で示され、この三次元座標は第1の撮影位置M1 に対する第2の撮影位置M2 の変位量を表す。また、第2の撮影位置M2 での光軸O2 の三次元角度座標が(α,β,γ)で示され、この三次元角度座標は光軸O1 に対する光軸O2 の回転角度を表す。即ち、αは三次元座標のX軸線と成す角度を示し、βは三次元角度座標のY軸線と成す角度を示し、γは三次元角度座標のZ軸線と成す角度を示す。
【0062】
また、図10では、基準尺SCの3つの基準点P1 、P2 及びP3 の三次元座標のそれぞれについては、P1 (PX1 ,PY1 ,PZ1 )、P2 (PX2 ,PY2 ,PZ2 )及びP3 (PX3 ,PY3 ,PZ3 )で示され、これら三次元座標についてはPj (PXj ,PYj ,PZj )(j= 1, , 3)として表すことができる。図10から明らかなように、各基準点(Pj )と、その第1または第2の画像上の像点(pij)と、第1または第2の撮影位置即ちカメラCAの撮影レンズの後側主点位置(M1 、M2 )とは一直線上にある。従って、三次元座標Pj (PXj ,PYj ,PZj )については以下の共線方程式(1)を用いて求めることができる。
【0063】
【数1】
Figure 0003793343
なお、上記式(1)中のCはカメラCAの撮影レンズの主点距離(焦点距離)であり、第1及び第2の画像において同じである。即ち、主点距離Cは第1の撮影位置(後側主点位置)M1 と撮像中心c1 との距離、あるいは第2の撮影位置(後側主点位置)M2 と撮像中心c2 との距離である。
【0064】
既に述べたように、第1の画像が本発明によるカメラCAによって第1の撮影位置M1 で撮影されたとき、第1の画像の画像データは三次元位置データ[PD]、三次元角度データ[AD]、フレーム番号データ及びその他の情報データと共にICメモリカード28に格納されており、この場合χ−ψ−ω三次元直交座標系に関して第1の撮影位置M1 で得られた三次元位置データ[PD]はX−Y−Z三次元直交座標系の三次元座標(X1 ,Y1 ,Z1 )として表すことができ、またχ−ψ−ω三次元直交座標系に関して第1の撮影位置M1 で得られた三次元角度データ[AD]はX−Y−Z三次元直交座標系の三次元角度座標(α1 ,β1 ,γ1 )として表すことができる。
【0065】
同様に、第2の画像が本発明によるカメラCAによって第2の撮影位置M2 で撮影されたとき、第2の画像の画像データは三次元位置データ[PD]、三次元角度データ[AD]、フレーム番号データ及びその他の情報データと共にICメモリカード28に格納されており、この場合χ−ψ−ω三次元直交座標系に関して第2の撮影位置M2 で得られた三次元位置データ[PD]はX−Y−Z三次元直交座標系の三次元座標(X2 ,Y2 ,Z2 )として表すことができ、またχ−ψ−ω三次元直交座標系に関して第2の撮影位置M2 で得られた三次元角度データ[AD]はX−Y−Z三次元直交座標系の三次元角度座標(α2 ,β2 ,γ2 )として表すことができる。
【0066】
図11を参照すると、ICメモリカード28に格納された画像データ、三次元位置データ[PD]及び三次元角度データ[AD]に基づいて、上述したような写真測量を行うコンピュータシステムのブロック図が示される。同図に示すように、コンピュータシステムには、写真測量プログラムがインストールされたコンピュータ90と、このコンピュータ90に接続されたICメモリカード読取り装置92とが設けられる。ICメモリカード読取り装置92はICカードドライバ94を具備し、そこにはICメモリカード28を投入するスロットが設けられる。ICカードドライバ94はそこに投入されたICメモリカード28から画像データ、三次元位置データ[PD]、三次元角度データ[AD]、フレーム番号データ及びその他の情報データを読み出す。また、コンピュータシステムには、ICメモリカードから読み出された画像データに基づいて画像を再現するTVモニタ装置96と、コンピュータ90に種々の指令信号や種々のデータを入力するためのキーボード98と、TVモニタ装置96上のカーソルを操作するためのマウス100が設けられる。
【0067】
図12を参照すると、図11のコンピュータシステムで実行される測量図作成ルーチンのフローチャートが示され、そこでは図8及び図9に示すような第1及び第2の画像に基づいて測量図が作成される。測量図作成ルーチンが実行される前に、第1及び第2の画像に対応する一組のフレーム番号がキーボード100を介して適当な一組のフレーム番号データを入力することにより選択され、かくして第1及び第2の画像に対応した二フレーム分の画像データがICメモリカード28から読み出され、TVモニタ装置96の表示画面には第1及び第2の画像が図8及び図9に示すように表示される。
【0068】
ステップ1201では、χ−ψ−ω三次元直交座標系に関して第1の撮影位置M1 で得られた三次元座標(X1 ,Y1 ,Z1 )、χ−ψ−ω三次元直交座標系に関して第1の撮影位置M1 で得られた三次元角度座標(α1 ,β1 ,γ1 )、χ−ψ−ω三次元直交座標系に関して第2の撮影位置M2 で得られた三次元座標(X2 ,Y2 ,Z2 )及びχ−ψ−ω三次元直交座標系に関して第2の撮影位置M2 で得られた三次元角度座標(α2 ,β2 ,γ2 )に基づいて、以下の演算が行われる。
0 ←X2 −X1
0 ←Y2 −Y1
0 ←Z2 −Z1
α0 ←α2 −α1
β0 ←β2 −β1
γ0 ←γ2 −γ1
ここで、第1の撮影位置M1 がX−Y−Z三次元直交座標系の座標原点に位置すると仮定し、かつカメラCAの光軸O1 がX−Y−Z三次元直交座標系のY軸線に一致すると仮定した場合、図10に示されるように、第1の撮影位置M1 の三次元座標及び光軸O1 の三次元角度座標は共に(0, , 0)で表せ、また第2の撮影位置M2 の三次元座標及び光軸O2 の三次元角度座標のそれぞれについては(X0 , 0 , 0 )及び(α0 , β0 , γ0 )で表せる。
【0069】
ステップ1202では、上述の演算結果、即ち(X0 , 0 , 0 )及び(α0 , β0 , γ0 )がそれぞれ第1の撮影位置M1 に対する第2の撮影位置M2 の三次元位置データとして、また光軸O1 に対する光軸O2 の三次元角度データとしてコンピュータ90のRAMに格納される。次いで、ステップ1203では、TVモニタ装置96の第1及び第2の画像上のそれぞれの基準点Pj の像点の互いに対応した2次元座標p1j(px1j, py1j)及びp2j(px2j, py2j)が順次コンピュータ90に入力されてコンピュータ90のRAMに格納される。なお、2次元座標p1j(px1j, py1j)及びp2j(px2j, py2j)の入力については、マウス100を操作して、TVモニタ装置96の第1及び第2の画像上のそれぞれの基準点Pj の像点をカーソルで指定してクリックすることにより行われる。
【0070】
ステップ1204では、カウンタkに初期値として1が与えられる。次いで、ステップ1205では、被写体OB上の任意の物点Qk=1 (図7)が選択され、TVモニタ装置96の第1及び第2の画像上のそれぞれの物点Qk=1 の像点の互いに対応した2次元座標q1k(qx1k, qy1k)及びq2k(qx2k, qy2k)がコンピュータ90に入力されてコンピュータ90のRAMに保持される。なお、2次元座標q1k(qx1k, qy1k)及びq2k(qx2k, qy2k)の入力についても、マウス100を操作して、TVモニタ装置96の第1及び第2の画像上のそれぞれの物点Qk=1 の像点をカーソルで指定してクリックすることにより行われる。
【0071】
ステップ1206では、2次元座標p1j(px1j, py1j)及びp2j(px2j, py2j)と2次元座標q1k(qx1k, qy1k)及びq2k(qx2k, qy2k)との入力データに基づいて、上述した共線方程式(1)が解かれ、これにより基準点Pj (j= 1, , 3)の三次元座標(PXj ,PYj ,PZj )及び物点Qk=1 の三次元座標(QX1 ,QY1 ,QZ1 )が求められる。即ち、基準点Pj (j= 1, , 3)の三次元座標(PXj ,PYj ,PZj )が第1の画像の基準点座標p1j(px1j,py1j)と第2の画像の基準点座標p2j(px2j,py2j)とに基づいて求められ、かつ物点Qk=1 の三次元座標(QX1 ,QY1 ,QZ1 )が第1の画像の物点座標q11(qx11,qy11)と第2の画像の物点座標q21(qx21,qy21)とに基づいて求められる。
【0072】
ステップ1207では、座標値による距離を実際の距離に補正するための補正倍率mが求められる。この演算には既知の長さ、例えば基準点P1 及びP2 間の距離が用いられる。P1 及びP2 の実際の距離は基準尺SCの一辺の長さLであることから、X−Y−Z三次元直交座標系における基準点P1 及びP2 の距離L’(図3参照)と実際の距離Lとの間には次の関係式が成り立つ。
L=L’×m (m:補正倍率)
【0073】
ステップ1208では、上述の補正倍率mを用いてスケーリングが行われ、これにより基準点Pj の三次元座標(PXj ,PYj ,PZj )及び物点Qk=1 の三次元座標(QX1 ,QY1 ,QZ1 )間で実測値に基づく配置関係が得られることになる。
【0074】
次いで、ステップ1209では、X−Y−Z三次元直交座標系が図13に示すようなX′−Y′−Z′三次元直交座標系に座標変換される。同図から明らかなように、X′−Y′−Z′三次元直交座標系の座標原点は基準点P1 に一致させられ、またそのX′軸線は基準点P1 及びP2 を結ぶ直線に一致させられる。更に、X′−Z′平面は基準点P1 、P2 及びP3 によって規定される基準平面を含む平面Psに一致させられる。なお、図13に示す例では、X′−Y′−Z′三次元直交座標系の原点として、基準点P1 が選ばれているが、基準平面Ps上の任意の点をX′−Y′−Z′三次元直交座標系の原点とし得る。
【0075】
ステップ1210では、物点Qk=1 をX′−Z′平面が測量図としてTVモニタ装置96に表示され、このときX′−Z′平面即ち測量図上には、基準点P1 、P2 及びP3 と共に物点Qk=1 との投影点が表示される。なお、測量図はX′−Z′平面だけに限定されることはなく、X′−Y′平面あるいはY′−Z′平面とすることもできるし、更にはX′−Y′−Z′三次元直交座標系に基づく立体斜視図を測量図とすることもできる。
【0076】
ステップ1211では、被写体OBのその他の物点(Qk )に対する一組の2次元座標q1k(qx1k, qy1k)及びq2k(qx2k, qy2k)が更に選択されて指定されるべきか否かが判断される。その他の一組の2次元座標q1k(qx1k, qy1k)及びq2k(qx2k, qy2k)が更に選択されて指定されるべきとき、即ち適正な測量図を得るために必要とされる被写体OBに対する物点(Qk )の指定数が不十分であるとされたとき、ステップ1211からステップ1212に進み、そこでカウンタkのカウント数が1だけカウントアップされ、その後ステップ1205に戻り、ステップ1205ないしステップ1210から成るルーチンが繰り返される。
【0077】
ステップ1211で更なる一組の2次元座標q1k(qx1k, qy1k)及びq2k(qx2k, qy2k)を選択して指定することが必要とされないとき、即ち適正な測量図を得るために必要とされる被写体OBに対する物点(Qk )の指定数が十分であるとされたとき、測量図作成ルーチンは終了する。
【0078】
図14及び図15を参照すると、システムコントローラ32で実行される別の撮影作動ルーチンのフローチャートが示され、この撮影作動ルーチンの実行も電源スイッチ操作ボタン24を押下して主電源スイッチ80をオンすることによって開始される。
【0079】
ステップ1401では、初期テストプログラムが実行され、これによりカメラの種々の機能が正常に機能するか否かが判断される。もしカメラの機能のうちの1つでも正常に機能し得ない場合には、カメラの機能が正常でない旨の警告メッセージが液晶表示パネル20上に表示される。
【0080】
カメラの機能が正常なときは、ステップ1402に進み、そこでカウンタnがリセットされる。次いで、ステップ1403に進み、そこでレリーズ操作ボタン16が半押しされたか否かが監視される。レリーズ操作ボタン16の半押しの監視については、主電源スイッチ80がオンされている限り、例えば1 ms毎に行われる。レリーズ操作ボタンスイッチ16の半押しが確認されると、ステップ1403からステップ1404に進み、そこで露光時間即ち電荷蓄積時間が測光センサ46からの検出信号に基づいて演算される。
【0081】
次いで、ステップ1405では、レリーズ操作ボタン16が全押しされたか否かが監視される。レリーズ操作ボタン16の半押し後にそれが全押しされない場合にはステップ1405からステップ1403に戻る。なお、レリーズ操作ボタン16の全押しの監視についても1 ms毎に行われる。
【0082】
ステップ1405でレリーズ操作ボタン16が全押しされてレリーズスイッチ84がオンされると、ステップ1406に進み、そこでレリーズ操作ボタン16が無効化される。即ち、レリーズ操作ボタン18が全押しされた直後にレリーズ操作ボタン16が再度半押しあるいは全押しされたとしても、その操作は無効とされる。
【0083】
ステップ1407では、撮影作動が実行される。詳述すると、絞り34の開度が露出制御回路44の制御下で測光センサ46の測光信号に基づいてアイリス駆動回路(図示されない)よって調節される。次いで、クイックリターンミラー38がダウン位置からアップ位置に向かって回動させられ、これによりCCDエリアイメージセンサ36の受光が撮像光学系12を経た光によって露光される。即ち、撮像光学系12によって撮られた光学的被写体像がCCDエリアイメージセンサ36の受光面に結像されて、該光学的被写体像が一フレーム分の電気的アナログ画素信号に変換される。
【0084】
ステップ1408では、三次元位置データ[PD]及び三次元角度データ[AD]がセンサ制御回路76を介してデータメモリ78から取り込まれ、システムコントローラ32のRAMに一時的に格納される。即ち、図4の割込みルーチンの説明で述べたように、システムコントローラ32からセンサ制御回路76に割込み信号が出力され、これによりデータメモリ78から三次元位置データ[PD]及び三次元角度データ[AD]が読み出されてシステムコントローラ32に送られる。
【0085】
ステップ1409では、三次元位置データ[PD]及び三次元角度データ[AD]がそれぞれ[PD]n 及び[AD]n としてシステムコントローラ32のRAMに格納されて保持される。次いで、ステップ1410では、CCDイメージセンサ36で光学的被写体像の光電変換を行う露光時間即ち電荷蓄積時間が経過したか否かが監視される。電荷蓄積時間が経過すると、クイックリターンミラー38がアップ位置からダウン位置に戻される。次いで、ステップ1411では、一フレーム分の画素信号がCCD駆動回路48によってCCDエリアイメージセンサ36から順次読み出され、その読出し画素信号は増幅器50によって増幅された後にA/D変換器52によってデジタル画素信号に変換される。A/D変換器52から出力されたデジタル画素信号は画像処理回路54で適宜処理さた後にメモリ56に一時的に格納される。
【0086】
ステップ1412では、カウンタnのカウント数が0より大きいか否かが判断される。現段階では、n=0であるから、ステップ1413に進み、そこで一フレーム分のデジタル画素信号がメモリ56から順次読み出されてメモリカード駆動回路58に対して出力され、このメモリカード駆動回路58によってICメモリカード28に書き込まれて格納される。一方、このときシステムコントローラ32のRAMから三次元位置データ[PD]n 、三次元角度データ[AD]n 、フレーム番号データ及びその他の情報データ等も読み出されてメモリカード駆動回路58を介してICメモリカード28に書き込まれて格納される。
【0087】
一フレーム分のデジタル画像信号、三次元位置データ[PD]n 及び三次元角度データ[AD]n 等がICメモリカード28に格納された後、ステップ1414に進み、そこでレリーズ操作ボタン16が再び有効化され、次いでステップ1415でカウンタnのカウント数が1だけカウントアップされる。その後、ステップ1403に戻り、そこでカメラは次の撮影作動に対して準備された状態となる。
【0088】
主電源スイッチ80がオフされることなくカメラが別の撮影位置まで移動させられて次の撮影が行われたとき、ステップ1403ないしステップ1411から成るルーチンが再び繰り返された後、ステップ1412からステップ1416に進み(n=1)、そこで以下の演算が行われる。
Δ[PD]←[PD]n −[PD]n-1
Δ[AD]←[AD]n −[AD]n-1
【0089】
なお、図10に示すような写真測量で説明したように、位置差分データΔ[PD]は第1の撮影位置M1 に対する第2の撮影位置M2 の相対的な三次元座標データ(X0 , 0 , 0 )を表し、また角度差分データΔ[AD]は第1の撮影位置M1 での光軸O1 に対する第2の撮影位置M2 での光軸O2 の相対的な三次元角度座標データ(α0 , β0 , γ0 )を表すことになる。
【0090】
ステップ1417では、一フレーム分のデジタル画素信号がメモリ56から順次読み出されてメモリカード駆動回路58に対して出力され、このメモリカード駆動回路58によってICメモリカード28に書き込まれて格納される。一方、このときシステムコントローラ32のRAMから三次元位置データ[PD]n 、位置差分データΔ[PD]、三次元角度データ[AD]n 、角度差分データΔ[AD]、フレーム番号データ及びその他の情報データ等も読み出されてメモリカード駆動回路58を介してICメモリカード28に書き込まれて格納される。
【0091】
一フレーム分のデジタル画像信号、三次元位置データ[PD]n 、位置差分データΔ[PD]、三次元角度データ[AD]n 及び角度差分データΔ[AD]等がICメモリカード28に格納された後、ステップ1414に進み、そこでレリーズ操作ボタン16が再び有効化され、次いでステップ1415でカウンタnのカウント数が1だけカウントアップされる。その後、ステップ1403に戻り、そこでカメラは更に次の撮影作動に対して準備された状態となる。即ち、主電源スイッチ80がオフされることなくカメラが更に別の撮影位置まで移動させられて次の撮影が順次行われるときには、各撮影位置で得られる一フレーム分のた画像データはその三次元位置データ[PD]n 、位置差分データΔ[PD]、三次元角度データ[AD]n 及び角度差分データΔ[AD]等と共にICメモリカード28に格納されることになる。
【0092】
図12に示すような測量図作成ルーチンにおいては、図8及び図9に示したような一組の第1及び第2の画像として、屡々2つの連続して撮影された画像が選ばれる。図14及び図15で示したような撮影作動ルーチンで得られたICメモリカード(28)を用いた場合には、図12の測量図作成ルーチンのステップ1201での演算は必要とされない。
【0093】
図16を図を参照すると、図12に示した測量図作成ルーチンの変形例であって、図14及び図15で示したような撮影作動ルーチンで得られたICメモリカード(28)に格納されたデータを用いて測量図の作成を行う測量図作成ルーチンの一部が示されている。
【0094】
ステップ1601では、一組の連続して撮影された画像が図8及び図9に示した第1及び第2の画像に対応するものとして選択されたか否かが判断される。一組の連続して撮影された画像が選択されたときには、ステップ1602に進み、そこで位置差分データΔ[PD]が第1の撮影位置M1 に対する第2の撮影位置M2 の三次元位置データ(X0 , 0 , 0 )としてコンピュータ90のRAMに格納され、また角度差分データΔ[AD]が光軸O1 に対する光軸O2 の三次元角度データ(α0 , β0 , γ0 )としてコンピュータ90のRAMに格納される。
【0095】
一方、1601で一組の連続して撮影された画像が選択されない場合には、ステップ1601からステップ1603に進み、そこでステップ1201で行われた演算と同じ演算が行われて、三次元位置データ(X0 , 0 , 0 )及び三次元角度データ(α0 , β0 , γ0 )が求められ、次いでステップ1604でそれら三次元位置データ及び三次元角度データがコンピュータ90のRAMに格納される。その後、図12の測量図作成ルーチンのステップ1203に進み、所定の測量図が作成されることになる。
【0096】
測量図を作成する際に常に一組の連続して撮影された画像を選択するという条件の基では、各撮影位置で得られる一フレーム分の画像データと共にICメモリカード28に格納されるべきデータから三次元位置データ[PD]n 及び三次元角度データ[AD]n を省いてもよく、この場合には最初の撮影位置で得られた一フレーム分の画像データと共にICメモリカード28に格納されるべき位置差分データΔ[PD]及び角度差分データΔ[AD]としては、それぞれ(0, 0, 0)が用いられる。
【0097】
【発明の効果】
以上の記載から明らかなように、本発明による写真測量用カメラは各撮影位置でその三次元相対位置を検出し得る相対的位置検出システムを装備しているので、測量図の作成を速やかに効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による写真測量用カメラの概略斜視図である。
【図2】図1に示した写真測量用カメラのブッロク図である。
【図3】図2に示したセンサ制御回路で実行されるセンサ制御ルーチンのフローチャートである。
【図4】図2に示したセンサ制御回路で実行される割込みルーチンのフローチャートである。
【図5】図2に示したシステムコントローラで実行される撮影作動ルーチンのフローチャートである。
【図6】図5の撮影作動ルーチンの実行時に得られた一フレーム分の画像データ等を格納するICメモリカードのフォーマットを模式的に示す模式図である。
【図7】写真測量の原理を説明するための概念図である。
【図8】図7で第1の撮影位置で写真測量現場を撮影した第1の画像を示す概念図である。
【図9】図7で第2の撮影位置で写真測量現場を撮影した第2の画像を示す概念図である。
【図10】図8及び図9の第1及び第2の画像に基づいて被写体の三次元座標を特定する際の概念図である。
【図11】測量図作成ルーチンを実行する写真測量コンピュータシステムのブロック図である。
【図12】図11の写真測量コンピュータシステムで実行される測量図作成ルーチンのフローチャートである。
【図13】図12の測量図作成ルーチンで測量図を作成する際の三次元直交座標系の座標変換を概念的に示す概念図である。
【図14】図2のシステムコントローラで実行される別の撮影作動ルーチンを示すフローチャートの一部分である。
【図15】図2のシステムコントローラで実行される別の撮影作動ルーチンを示すフローチャートのその他の部分である。
【図16】図12に示した測量図作成ルーチンの変形例を示すフローチャートの一部である。
【符号の説明】
10 カメラ本体
12 撮像光学系
16 レリーズ操作ボタン
24 電源スイッチ操作ボタン
28 ICメモリカード
32 システムコントローラ
36 CCDエリアイメージセンサ
44 露出制御回路
46 測光センサ
48 CCD駆動回路
54 画像処理回路
56 メモリ
64 磁気方位センサ
66 第1の回転角度センサ
68 第2の回転角度センサ
70 第1の加速度センサ
72 第2の加速度センサ
74 第3の加速度センサ
76 センサ制御回路
78 データメモリ
80 主電源スイッチ
82 測光センサスイッチ
84 レリーズスイッチ
90 コンピュータ
92 ICメモリカード読取り装置
94 ICカードドライバ
96 TVモニタ装置
98 キーボード
100 マウス

Claims (12)

  1. 写真測量で用いられる写真測量用カメラであって、前記写真測量用カメラに内蔵され、前記写真測量用カメラを起動したときの位置を基準とした異なった撮影位置間での相対的な位置関係を三次元的に検出する相対的位置検出システムを備えたことを特徴とする写真測量用カメラ。
  2. 請求項1に記載の写真測量用カメラにおいて、前記相対的位置検出システムが三次元直交座標系と関連させられ、この三次元直交座標系の座標原点が写真測量用カメラに対して適当な位置に設定され、前記異なった撮影位置間での相対的な位置関係が前記三次元直交座標系に対して検出されることを特徴とする写真測量用カメラ。
  3. 請求項2に記載の写真測量用カメラにおいて、前記三次元直交座標系の座標原点が写真測量用カメラの後側主点位置に設定されることを特徴とする写真測量用カメラ。
  4. 請求項2または3に記載の写真測量用カメラにおいて、前記三次元直交座標系が地球に対して鉛直に延在する第1の軸線と、該三次元直交座標系の座標原点から水平にしかも互いに延在する第2及び第3の軸線とから成ることを特徴とする写真測量用カメラ。
  5. 請求項4に記載の写真測量用カメラにおいて、前記相対的位置検出システムが前記三次元直交座標系の第1、第2及び第3の軸線の回りで写真測量用カメラの回転移動量データをそれぞれ検出する回転移動量検出センサと、前記三次元直交座標系の第1、第2及び第3の軸線に沿って写真測量用カメラの加速度データをそれぞれ検出する加速度センサとを包含することを特徴とする写真測量用カメラ。
  6. 請求項5に記載の写真測量用カメラにおいて、前記三次元直交座標系の第1の軸線の回りでの写真測量用カメラの回転移動量を検出する回転移動量検出センサが磁気方位センサとして構成されることを特徴とする写真測量用カメラ。
  7. 請求項5または6に記載の写真測量用カメラにおいて、前記相対的位置検出システムが更に前記異なった撮影位置で前記回転移動量検出センサによって検出された回転移動量データに基づいて該異なった撮影位置に対して写真測量用カメラの相対的三次元角度データを演算する第1の演算手段と、前記異なった撮影位置で前記加速度検出センサによって検出された加速度データに基づいて該異なった撮影位置に対して写真測量用カメラの並進移動量データを演算する第2の演算手段とを包含し、前記第1の演算手段と前記第2の演算手段とが前記写真測量用カメラに内蔵されることを特徴とする写真測量用カメラ。
  8. 請求項7に記載の写真測量用カメラにおいて、前記相対的位置検出システムが更に前記第2の演算手段によって演算された並進移動量データに基づいて前記異なった撮影位置に対して相対的三次元位置データを演算する第3の演算手段を包含し、前記第3の演算手段が前記写真測量用カメラに内蔵されることを特徴とする写真測量用カメラ。
  9. 請求項8に記載の写真測量用カメラにおいて、更に、前記異なった撮影位置の各々で得られた画像データを前記相対的三次元角度データ及び前記三次元位置データと共に格納する着脱自在の記憶媒体が前記写真測量用カメラに内蔵されることを特徴とする写真測量用カメラ。
  10. 請求項9に記載の写真測量用カメラにおいて、前記異なった撮影位置での撮影が連続的に行われ、前記相対的位置検出システムが更に前記異なった撮影位置で得られた2つの連続した相対的三次元角度データから角度差分データを演算する第4の演算手段と、前記異なった撮影位置で得られた2つの連続した相対的三次元位置データから位置差分データを演算する第5の演算手段とを包含し、前記第4の演算手段と前記第5の演算手段とが前記写真測量用カメラに内蔵され、前記記憶媒体が更に前記角度差分データ及び前記位置差分データを格納することを特徴とする写真測量用カメラ。
  11. 請求項8に記載の写真測量用カメラにおいて、前記異なった撮影位置での撮影が連続的に行われ、前記相対的位置検出システムが更に前記異なった撮影位置で得られた2つの連続した相対的三次元角度データから角度差分データを演算する第4の演算手段と、前記異なった撮影位置で得られた2つの連続した相対的三次元位置データから位置差分データを演算する第5の演算手段とを包含し、前記第4の演算手段と前記第5の演算手段とが前記写真測量用カメラに内蔵されることを特徴とする写真測量用カメラ。
  12. 請求項11に記載の写真測量用カメラにおいて、前記異なった撮影位置の各々で得られた画像データを前記角度差分データ及び前記位置差分データと共に格納する着脱自在の記憶媒体が前記写真測量用カメラに内蔵されることを特徴とする写真測量用カメラ。
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