JP3792070B2 - プラズマ加工機におけるガス供給方法およびその装置 - Google Patents

プラズマ加工機におけるガス供給方法およびその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工ワークとの間にプラズマアークを形成するプラズマトーチに、プラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方を流量調整または圧力調整を行ないつつ供給するプラズマ加工機におけるガス供給方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のプラズマ加工機では、加工ワークを切断加工する際に、その加工ワークの材質,板厚に応じて手動にてプラズマメインガスやプラズマアシストガスの流量または圧力を調整して、プラズマトーチに供給するようにされている。
【0003】
また、特開平7−16754号公報には、加工ワークとプラズマトーチとの間に形成されるプラズマアークの電流(アーク電流)の変化に応じて、プラズマガスの流量を自動調整する方法が提案されており、この方法によってアーク電流とプラズマガス流量との相対関係を一定にして適正なプラズマアークを継続して維持することができ、安定した切断加工を行なうことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、オペレータによる手動圧力調整あるいは流量調整では、加工ワークの板厚,材質毎にそれら圧力値あるいは流量値を設定調整する必要があり、非常に手間がかかるとともに、調整忘れや調整ミス等による切断不良の発生が懸念されるという問題点がある。また、前記プラズマメインガスやプラズマアシストガスの圧力または流量は、加工ワークの板厚,材質毎に設定調整され切断形状に応じた調整が不可能であるため、例えば同一加工ワーク内で外周と、孔と、コーナとを切断する場合であっても、同じ圧力または流量が保持されつつ切断加工が行なわれるため、べベル角(切断面の厚板方向の傾き)が大きくなる等、所望の切断精度および切断品質が得られないという問題点がある。
【0005】
また、特開平7−16754号公報に記載のガス供給方法においては、アーク電流とプラズマガス流量とを相対的に制御して適正なプラズマアークを維持するものであり、加工ワークの切断形状に応じてプラズマガス流量を調整するのは不可能である。したがって、例えば切断速度が遅く設定されている切断形状(例えば孔やコーナ部など)を切断加工する場合であっても、プラズマガス流量が調整されないため、その切断速度に影響するべベル角が大きくなり、切断不良や切断品質の悪化を招くという問題点がある。また、切断形状に応じた調整が不可能であるため、プラズマアークがプラズマトーチの切断進行方向の後方に流れることによる切断遅れや加工機の軸遅れによって、切断不良となり切断精度が悪化する問題点があり、さらに切断加工終了後の加工ワーク裏面にドロスが多く付着するという問題点もある。
【0006】
本発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、切断加工中に加工ワークの板厚,材質,切断形状に応じてプラズマトーチに供給するプラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方の流量または圧力を自動的に調整することができ、切断精度および切断品質の向上を図ることができるプラズマ加工機におけるガス供給方法およびその装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前述された目的を達成するために、第1発明によるプラズマ加工機におけるガス供給方法は、
加工ワークとの間にプラズマアークを形成するプラズマトーチに、プラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方を流量調整または圧力調整を行ないつつ供給するプラズマ加工機におけるガス供給方法であって、
予め各種加工ワークの材質,板厚および切断加工形状の組み合わせに応じてプラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方の最適な流量値または圧力値を記憶させておき、加工ワークの切断加工中にその加工ワークの材質,板厚および切断加工形状の組み合わせに応じた最適な流量値または圧力値を読み込み、その最適な流量値または圧力値が得られるようにプラズマメインガスまたはプラズマアシストガスのいずれか一方の供給量を適時調整することを特徴とするものである。
【0008】
第1発明においては、加工ワークの切断加工中にプラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方の供給量を予め加工ワークの材質,板厚および切断加工形状の組み合わせに応じた最適値に調整するようにされている。すなわち、加工ワークの材質,板厚毎にプラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方の供給量(流量値または圧力値)が最適値に調整されるとともに、例えば同一加工ワークに複数の異なる切断形状部を有している場合であっても、それら切断形状部毎にプラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方の供給量(流量値または圧力値)が最適値に調整される。
【0009】
第1発明によれば、切断速度が切断加工形状毎に異なる場合であっても、切断面のべベル角は各切断速度に関係なく常に略一定とすることができるため、切断不良を抑制し、切断品質を向上することができるという効果を奏する。また、プラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方の供給量の調整により、プラズマ特有の切断面下方の切断遅れを解消することができるとともに、加工機の軸遅れに起因する形状誤差もなくすことができるため、切断速度を抑制し、切断精度を格段に向上させることができる。また、切断加工終了後の加工ワーク裏面にドロスが付着するのを抑制することができる。
【0010】
次に、第2発明によるプラズマ加工機におけるガス供給装置は、
加工ワークとの間にプラズマアークを形成するプラズマトーチに、プラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方を流量調整または圧力調整を行ないつつ供給するプラズマ加工機におけるガス供給装置であって、
(a)予め各種加工ワークの材質,板厚および切断加工形状の組み合わせに応じて設定されるプラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方の最適な流量値または圧力値を記憶する記憶手段と、
(b)プラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方の供給量を自動的に調整可能なガス供給量調整手段と、
(c)前記加工ワークの切断加工中に、その加工ワークの材質,板厚および切断加工形状の組み合わせに応じた最適な流量値または圧力値を前記記憶手段から読み込み、この最適な流量値または圧力値が得られるように前記ガス供給量調整手段を適時制御する制御手段と
を備えることを特徴とするものである。
【0011】
第2発明においては、予め各種加工ワークの材質,板厚および切断加工形状の組み合わせに応じて設定されるプラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方の最適な流量値または圧力値を記憶する記憶手段から、加工ワークの切断加工中にその加工ワークの材質,板厚および切断加工形状の組み合わせに応じた最適な流量値または圧力値を読み込んで、プラズマトーチに供給されるプラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方の供給量を前記最適な流量値または圧力値となるようにガス供給量調整手段を適時制御するものである。
【0012】
第2発明によれば、予め各種加工ワークの材質,板厚および切断加工形状の組み合わせに応じて設定されるプラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方の最適な流量値または圧力値にその供給量を自動的に調整することができるため、従来の問題点であるガス供給量の調整忘れや調整ミス等による切断不良を防止することができるとともに、前記第1発明と同様の効果を奏する。
【0013】
第2発明において、前記ガス供給量調整手段は電空レギュレータであるのが好ましい。この電空レギュレータを用いれば、前記制御手段からの制御信号に基づいて、プラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方の供給量を簡易に調整することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明によるプラズマ加工機におけるガス供給方法およびその装置の具体的な実施の形態につき、図面を参照しつつ説明する。
【0015】
図1には本発明の一実施例に係るプラズマ加工機の全体斜視図が示され、図2にはそのプラズマ加工機のシステム構成図が示されている。
【0016】
本実施例のプラズマ加工機1においては、板状の加工ワークWを支持する切断定盤(切断架台)2が矩形状のフレーム3の内側空間に配されるとともに、このフレーム3を跨ぐように門形の走行ビーム4が配され、この走行ビーム4上にキャリッジ5が配されて、そのキャリッジ5にプラズマトーチ6が装着されている。
【0017】
前記走行ビーム4は、X軸モータ7の駆動によりフレーム3の長手方向(X軸方向)に配されるX軸レール8に沿ってX軸方向に走行可能とされ、前記キャリッジ5は、Y軸モータ9の駆動により走行ビーム4上に配されるY軸レール10に沿ってY軸方向に走行可能とされている。また、前記プラズマトーチ6は、Z軸モータ11の駆動によりキャリッジ5に対して上下方向(Z軸方向)に移動可能とされている。こうして、各モータ7,9,11を制御することで、プラズマトーチ6は加工ワークWの任意の位置へ移動されるとともに、任意の高さ位置に位置決めされて加工ワークWの切断加工が行われる。
【0018】
前記プラズマトーチ6は、後述する電極15にプラズマ電流を供給するために、トーチケーブル12を介してプラズマ電源ユニット13の一方の端子(マイナス端子)に接続されている。また、このプラズマ電源ユニット13の他方の端子(プラス端子)は、母材ケーブル14を介して加工ワークW(もしくは切断定盤2)に接続されている。
【0019】
図3に示されるように、前記プラズマトーチ6は、略多重円筒形状であって、略中心部に配される略円柱状の電極15と、この電極15の外周側を覆うように配される略円筒状のノズル16と、このノズル16の外周側に配される略円筒状の第1ノズルキャップ17と、この第1ノズルキャップ17の外周側に配される略円筒状の第2ノズルキャップ18とを備えている。そして、電極15とノズル16との間に画成される先端部開放空間が作動ガス通路19とされ、ノズル16と第1ノズルキャップ17との間に画成される閉空間が冷却水通路20とされ、第1ノズルキャップ17と第2ノズルキャップ18との間に画成される先端部開放空間が二次ガス通路21とされている。
【0020】
前記電極15のプラズマアーク発生点となる先端部には、プラズマアークAの高熱に耐え得る高融点材料製(例えば、ハフニウム製,ジルコニウム製,合金製等)の耐熱インサート22が装着されている。また、前記ノズル16の先端部にはノズルオリフィス23が設けられ、前記作動ガス通路19により供給されるプラズマメインガス(本実施例では酸素ガス)がそのノズルオリフィス23から加工ワークWに向けて噴出されるようになっている。さらに、前記第2ノズルキャップ18の先端開口部にはシールドキャップ24が装着され、前記二次ガス通路21により供給されるプラズマアシストガス(本実施例では空気)がそのシールドキャップ24先端の噴出口25から噴出されるようになっている。
【0021】
前記作動ガス通路19は、プラズマメインガス供給ライン26を介してプラズマメインガスが貯留されているプラズマメインガスボンベ27に連結されている。このプラズマメインガス供給ライン26には、下流側に向けて順に、プラズマメインガスの供給・遮断を行なう開閉手段としての電磁開閉弁28と、アナログ電圧信号を受けて前記プラズマメインガスの圧力(すなわち作動ガス通路19への供給量)を調整可能な電空レギュレータ29が介挿されている。
【0022】
また、前記2次ガス通路21は、プラズマアシストガス供給ライン30を介してプラズマアシストガス供給装置31に連結されている。このプラズマアシストガス供給ライン30には、下流側に向けて順に、プラズマアシストガスの供給・遮断を行なう開閉手段としての電磁開閉弁32と、アナログ電圧信号を受けて前記プラズマメインガスの圧力(すなわち2次ガス通路21への供給量)を調整可能な電空レギュレータ33が介挿されている。
【0023】
前記作動ガス通路19および二次ガス通路21にはそれぞれ作動ガススワラ34および2次スワラ35が嵌め込まれている。こうして、作動ガス通路19を通過するプラズマメインガスは作動ガススワラ34によって旋回流にされてノズルオリフィス23から加工ワークWに噴出される。同様に、二次ガス通路21を通過するプラズマアシストガスは2次スワラ35によって旋回流にされて噴出口25から加工ワークWに噴出される。このような2重の旋回気流によって加工ワークWにおける切断溝の形状を変化させることが可能となり、前記プラズマメインガスとプラズマアシストガスとの各供給量を調整してベベル角の小さな直角の切断面を得ることが可能となっている。
【0024】
このように構成されているので、作動ガス通路19に作動ガスを供給した状態で、電極15と加工ワークWとの間にパイロットアークを着火させると、電離された導電性を持つ作動ガスがノズルオリフィス23を通じて加工ワークWに噴出され、電極15−加工ワークW間にプラズマアークAが着火される。このプラズマアークAは、ノズルオリフィス23による拘束性と作動ガス気流による熱的ピンチ作用が効果的に働くことにより、高温でかつ高密度エネルギーを有するプラズマアークとなる。このようにして形成されるプラズマアークAが加工ワークWを溶融して、ピアッシングおよび切断が行われる。
【0025】
前記プラズマトーチ6をX軸、Y軸およびZ軸方向に移動させるX軸モータ7、Y軸モータ9およびZ軸モータ11は、NC装置36からの制御信号によってサーボコントロール部37における図示されない各サーボアンプを介して駆動される。また、前記プラズマメインガスおよびプラズマアシストガスの各電磁開閉弁28,32および電空レギュレータ29,33が前記NC装置36からのON/OFF信号およびアナログ電圧信号によって駆動される。
【0026】
この制御を可能にするために、NC装置36には、各種加工ワークWに対する切断加工形状およびそれら切断加工形状の配置位置に係る情報を認識し、各情報の数値データを作成して出力するCAD/CAM装置38が接続されるとともに、各種加工ワークWに対応する切断条件データベースを格納する記憶部39が付設されている。また、前記NC装置36には、プラズマ電源ユニット13から入力されるプラズマアーク電圧(電極15−加工ワークW間の電圧)に基づいて高さ信号を演算し、この高さ信号を出力する切断高さコントロール部40が付設されている。
【0027】
前記記憶部39に格納される切断条件データベースは、加工ワークの板厚,材質,切断加工形状毎に予め設定される切断条件の最適値からなっている。ここで、前記切断条件はプラズマアーク電流(アーク電流),切断速度,切断幅,プラズマメインガス圧力,プラズマアシストガス圧力,ピアス高さ,ピアス時間である。図4には、切断条件データベースの一例を説明する説明図が示されている。図示されるように加工ワークの板厚および材質に応じて加工ワークコードA(A,A,…A)が決まり、これら加工ワークコードA(A,A,…A)は形状コードT(T,T,T)にそれぞれ分割され、これら形状コード毎に前記各切断条件の最適値が入力されている。したがって、加工ワークコードAと形状コードTとを指定すれば、加工ワークの板厚,材質,切断加工形状に応じた各切断条件の最適値が出力される。なお、本実施例においては、形状コードTは孔形状,Tはコーナ形状,Tは外周形状を表している。また、図中には具体的な最適値は記載されていないが、形状コードTおよびTでは、切断速度が遅く設定されており、この切断速度の低下に伴い、加工ワークWに対する入熱量が過多になったり、プラズマメインガス圧およびプラズマアシストガス圧による旋回流効果が過多になるのを防いで、切断速度の切換りによる切断面テーパ(ベベル角)の変化もしくは切断幅の変化を補正するように、前記切断幅,プラズマメインガス圧力,プラズマアシストガス圧力の最適値がそれぞれ設定されている。
【0028】
本実施例の制御システムにおいては、NC装置36にCAD/CAM装置38から加工ワークWの数値データが入力され、この数値データに基づいて加工ワークコードAおよび形状コードTが認識され、記憶部39に格納されている切断条件データベースから加工ワークコードAおよび形状コードTにて指定される各切断条件の最適値が読み込まれる。これら切断条件の最適値および前記数値データに基づいて、前記NC装置36が前記サーボコントロール部37,切断高さコントロール部40,電磁開閉バルブ28,32および電空レギュレータ29,33に各信号を送信して作動させて、切断加工が行なわれる。
【0029】
次に、前記NC装置39によって加工ワークWを切断加工する制御手順について、図5に示されるフローチャートに基づいてより詳細に説明する。
S1:まず、CAD/CAM装置38から各種加工ワークWに対する切断加工形状およびそれら切断加工形状の配置位置に係る数値データを読み込む。
S2:前記数値データから加工ワークWの板厚および材質より加工ワークコードAと、切断加工形状より形状コードTとを認識し、記憶部39に格納された切断条件データベースから前記加工ワークコードAおよび形状コードTにて指定された各切断条件の最適値を読み込む。
S3:続いて、前記プラズマトーチ6を前記数値データより認識される切断開始位置(またはピアシング位置)に配置させるように、サーボコントロール部37を制御してX,Y軸方向に移動させる。
S4:次に、ピアシング加工が必要な場合は、前記各切断条件の最適値に基づいて、プラズマトーチ6がZ軸方向のピアス高さとなるようにサーボコントロール部37を制御して位置決めし、アーク電流が最適値となるように前記プラズマ電源ユニット13を制御するとともに、前記プラズマメインガス圧力およびプラズマアシストガス圧力が最適値となるように各電磁開閉弁28,32および電空レギュレータ29,33を制御する。こうしてピアス時間が経過した時点で、ピアシング加工を終了する。なお、ピアシング加工が必要でない場合は、ステップS4の処理を省略してステップS5以降の処理を行なう。
S5:前記各切断条件の最適値に基づいて、プラズマトーチ6がZ軸方向の切断高さとなるようにサーボコントロール部37を制御して位置決めし、前述のようにアーク電流値,プラズマメインガス圧力およびプラズマアシストガス圧力を制御しながら、前記プラズマトーチ6を切断速度で前記数値データにより認識される切断加工形状に沿ってX,Y軸方向に移動させるようにサーボコントロール部37を制御して、切断加工が行われる。
S6:前記CAD/CAM装置38より読み込まれた数値データに基づく加工ワークW内の切断加工がすべて終了した場合は、終了となる。一方、切断加工がすべて終了していない場合は、ステップS3以降の処理が行なわれる。
【0030】
以上のように、本実施例においては、加工ワークWの板厚,材質および加工形状毎に設定される切断条件の最適値に基づいて制御され、例えば同一加工ワークW内に複数の切断加工形状の切断加工を施す場合であっても、その切断形状毎に各種切断条件を変更するように制御される。したがって、切断形状に応じてプラズマメインガス圧およびプラズマアシストガス圧を変更することができ、このようにプラズマメインガス圧およびプラズマアシストガス圧を変更することにより切断面テーパ(ベベル角)に影響を及ぼすガス旋回流の効果を変えることができ、切断速度を低下させてもベベル角をほぼ一定に保つことができる利点がある。こうして、切断精度および品質を向上することができる。また、切断幅を変更するようにすれば、切断速度の低下に伴う切断幅の変化を補正することができ、さらに切断精度を維持する上で有効である。
【0031】
また、本実施例によれば、切断形状に応じた切断加工が可能となり、切断速度の低下に伴ってプラズマメインガス圧およびプラズマアシストガス圧を変更させることにより、加工機の移動軸遅れや切断面遅れに起因する形状精度の悪化を軽減することができ、また切断加工終了後の加工ワークW裏面にドロスが付着するのを抑制することができる。なお、各切断条件は相互に関連なく、任意に設定できるようにするのが好ましい。
【0032】
本実施例における記憶部39,NC装置36および電空レギュレータ29,33は本発明におけるガス供給装置に相当し、前記記憶部39は本発明における記憶手段に、前記電空レギュレータ29,33は本発明におけるガス供給量調整手段に、前記NC装置36は本発明における制御手段にそれぞれ相当する。
【0033】
本実施例においては、プラズマトーチ6にプラズマメインガスとプラズマアシストガスとが供給され、これらガスにより2重の旋回気流が形成されているが、これに限らず、プラズマメインガスのみをその供給量を調整しつつ供給し、1重の旋回気流を形成させるようにしても、前述と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の一実施例に係るプラズマ加工機の全体斜視図である。
【図2】 図2は、本実施例のプラズマ加工機のシステム構成図である。
【図3】 図3は、本実施例のプラズマトーチを説明する概略断面図である。
【図4】 図4は、本実施例の切断条件データベースの一例を説明する説明図である。
【図5】 図5は、本実施例のNC装置による加工ワークの切断加工制御手順を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 プラズマ加工機
2 切断定盤
3 フレーム
4 走行ビーム
5 キャリッジ
6 プラズマトーチ
7 X軸モータ
8 X軸レール
9 Y軸モータ
10 Y軸レール
11 Z軸モータ
12 トーチケーブル
13 プラズマ電源ユニット
14 母材ケーブル
15 電極
16 ノズル
17 第1ノズルキャップ
18 第2ノズルキャップ
19 作動ガス通路
20 冷却水通路
21 二次ガス通路
22 耐熱インサート
23 ノズルオリフィス
24 シールドキャップ
25 噴出口
26 プラズマメインガス供給ライン
27 プラズマメインガスボンベ
28,32 電磁開閉弁
29,33 電空レギュレータ
30 プラズマアシストガス供給ライン
31 プラズマアシストガス供給装置
34 作動ガススワラ
35 2次スワラ
36 NC装置
37 サーボコントロール部
38 CAD/CAM装置
39 記憶部
40 切断高さコントロール部

Claims (3)

  1. 加工ワークとの間にプラズマアークを形成するプラズマトーチに、プラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方を流量調整または圧力調整を行ないつつ供給するプラズマ加工機におけるガス供給方法であって、
    予め各種加工ワークの材質,板厚および切断加工形状の組み合わせに応じてプラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方の最適な流量値または圧力値を記憶させておき、加工ワークの切断加工中にその加工ワークの材質,板厚および切断加工形状の組み合わせに応じた最適な流量値または圧力値を読み込み、その最適な流量値または圧力値が得られるようにプラズマメインガスまたはプラズマアシストガスのいずれか一方の供給量を適時調整することを特徴とするプラズマ加工機におけるガス供給方法。
  2. 加工ワークとの間にプラズマアークを形成するプラズマトーチに、プラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方を流量調整または圧力調整を行ないつつ供給するプラズマ加工機におけるガス供給装置であって、
    (a)予め各種加工ワークの材質,板厚および切断加工形状の組み合わせに応じて設定されるプラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方の最適な流量値または圧力値を記憶する記憶手段と、
    (b)プラズマメインガスまたはプラズマアシストガスの少なくともいずれか一方の供給量を自動的に調整可能なガス供給量調整手段と、
    (c)前記加工ワークの切断加工中に、その加工ワークの材質,板厚および切断加工形状の組み合わせに応じた最適な流量値または圧力値を前記記憶手段から読み込み、この最適な流量値または圧力値が得られるように前記ガス供給量調整手段を適時制御する制御手段と
    を備えることを特徴とするプラズマ加工機におけるガス供給装置。
  3. 前記ガス供給量調整手段は電空レギュレータである請求項2に記載のプラズマ加工機におけるガス供給装置。
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