JP3791115B2 - 高周波増幅回路、送信回路及び受信回路 - Google Patents

高周波増幅回路、送信回路及び受信回路 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば携帯電話機などの無線通信機が備える増幅器に適用して好適な高周波増幅器や、この高周波増幅器を有する送信回路や受信回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機などの無線通信機においては、送信する信号を高い効率で増幅して良好な送信ができるようにする必要があると共に、受信した信号を低消費電力で増幅して受信感度を良好にする必要がある。ここで、携帯電話機などの無線通信機においては、相手の局との通信状態が一定ではないため、送信回路や受信回路の増幅器の増幅率を、そのときの通信状態に応じて変化させる必要がある。
【0003】
このような増幅率が制御される無線機に適用される従来の高周波増幅器の一例を図13に示す。この回路は増幅素子として、第1の増幅素子Q1と第2の増幅素子Q2とが並列に接続されて、両増幅素子Q1,Q2で入力信号(例えば送信信号又は受信信号)の増幅を行うようにしたもので、送信電力を高くする場合(受信電力が高い場合)、両増幅素子Q1,Q2で増幅を行い、送信電力を低くする場合(受信電力が低い場合)、第1の増幅素子Q1だけで増幅を行うようにした回路である。
【0004】
以下、この回路について説明すると、入力端子1に得られる高周波信号を入力整合回路2に供給し、この入力整合回路2の出力を、コンデンサC1を介して第1の増幅素子である電界効果トランジスタQ1のゲートに接続すると共に、コンデンサC2を介して第2の増幅素子である電界効果トランジスタQ2のゲートに接続する。
【0005】
トランジスタQ1のゲートには、端子3から抵抗器R1を介して常時トランジスタQ1をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onを供給する。トランジスタQ2のゲートには、スイッチS1により選択されたバイアス電圧を、抵抗器R2を介して供給する。このスイッチS1の一方の固定接点Toff は、抵抗器R3,R4の直列回路を介して接地してあり、両抵抗器R3,R4で設定されたトランジスタQ2をオフさせるゲートバイアス電圧Vg,off が、スイッチS1の一方の固定接点Toff に得られる。また、スイッチS1の他方の固定接点Tonは、抵抗器R3,R4の接続中点に接続してあり、抵抗器R4で設定されたトランジスタQ2をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onが、スイッチS1の他方の固定接点Tonに得られる。従って、スイッチS1の可動接点が一方の固定接点Toff と接続状態のとき、トランジスタQ2はオフ状態となり、他方の固定接点Tonと接続状態のとき、トランジスタQ2はオン状態となる。このスイッチS1の切換制御は、送信電力制御部(又は受信電力制御部)7からの送信(受信)電力制御情報により制御される。即ち、送信電力を高くする場合(受信電力が高い場合)に、スイッチS1が他方の固定接点Tonと接続状態となり、送信電力を低くする場合(受信電力が低い場合)に、スイッチS1が一方の固定接点Toff と接続状態となる。
【0006】
各トランジスタQ1,Q2のソースは接地させてあり、ドレインは共通に接続されて、出力整合回路5に接続してあり、各トランジスタQ1,Q2で増幅された信号が出力整合回路5に供給され、この出力整合回路5で整合された増幅出力が出力端子6に得られる。ここで、各トランジスタQ1,Q2のドレインには、端子4からドレインバイアス電圧Vd をコイルL1を介して供給するようにしてある。
【0007】
この図13に示す回路では、トランジスタQ2のゲートバイアスを切換えて、トランジスタQ2の制御を行う構成としてあり、トランジスタQ2がオフ状態のときには、消費電力化を図ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図13に示す回路構成で高周波増幅器を構成した場合、バイアス電圧の切換えにより、電力利得の不連続性が生じる問題があった。図14は、図13に示す構成の高周波増幅器で、トランジスタQ2のオン・オフを切換えた場合の利得を示す図で、横軸を出力電力、縦軸を利得とした特性図である。この例では、トランジスタQ2のゲートバイアスの切換えにより、利得が約1.3dB変化している。
【0009】
このような利得の不連続性は、例えば無線通信装置のような利得の安定性や出力電力の安定性が要求される装置においては、大きな問題となる。この問題を解決するために、本出願人は先に、図13に示す高周波増幅器の前段に、利得可変回路を設けて、利得変動分を補償するものを提案した。
【0010】
しかしながら、利得可変回路を高周波増幅器の前段に設けると、それだけ送信回路や受信回路の構成が複雑になると共に、その利得可変回路で利得を制御するための制御回路が必要で、例えば携帯型の無線通信装置に組み込む場合には、その回路サイズが大きくなって、装置の小型化を阻む要因になってしまう。また、利得の制御を行う必要があるため、増幅電力を変化させるための制御構成についても複雑化してしまう問題があった。
【0011】
本発明はかかる点に鑑み、この種の高周波増幅器において、増幅率が変えられる構成とした場合に、簡単な構成で良好な特性が得られるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために本発明は、高周波信号路を複数並列に配置し、それぞれの高周波信号路に、トランジスタよりなる増幅素子を設け、各高周波信号路の増幅素子に独立にバイアス信号を与えると共に、少なくとも1つの高周波信号路に、上記増幅素子と直列に接続されたスイッチ手段を設け、上記スイッチ手段のオン・オフに連動して、スイッチ手段が接続された高周波信号路へのバイアス信号の供給を切換えるようにしたものである。
【0013】
かかる構成とすることで、増幅素子と直列に接続されたスイッチ手段の制御で、その増幅素子のオン・オフを制御することができる。この場合、増幅素子をオフ状態としたときには、このオフ状態の増幅素子がある高周波信号路が、増幅回路からカットされることになり、オフ状態の増幅素子の信号路による帰還回路の影響で、利得が変化することがなくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施例を、図1及び図2を参照して説明する。
【0015】
本例においては、無線電話システム用の通信端末(携帯電話機)の送信回路及び受信回路に適用される高周波増幅器に適用したものである。まず図2を参照して、本例の高周波増幅器が適用される通信端末の全体構成について説明する。受信系の構成としては、アンテナ101で受信した信号を分波器102を介して受信回路部110に供給する。この受信回路部110は、入力信号を増幅する受信増幅器111と、この増幅器111の出力を中間周波信号に変換するミキサ112と、ミキサ112で変換された中間周波信号を増幅する中間周波利得可変増幅器113と、この増幅器113の出力を復調する復調器114とで構成され、復調器114で復調された受信データを、ベースバンド信号処理部104に供給する。
【0016】
なお、ミキサ112には、受信周波数に対応した周波数信号が、ローカル発振器103から供給され、一定周波数の中間周波信号に変換される。中間周波利得可変増幅器113での増幅利得は、この増幅器113の出力を受信電力測定回路105で測定した結果に基づいて制御される。
【0017】
送信系の構成としては、ベースバンド信号処理部104で生成された送信データを、送信回路部120にて送信処理した後、分波器102を介してアンテナ101に供給し、無線送信させる。送信回路部120の構成としては、ベースバンド信号処理部104から供給される送信データを変調する変調器121と、変調器121で送信用に変調された信号を増幅する利得可変増幅器122と、増幅器122で増幅された信号を送信周波数に周波数変換するミキサ123と、ミキサ123の出力を増幅する無線周波可変利得増幅器124と、増幅器124の出力をさらに増幅する送信電力増幅器125とで構成され、送信電力増幅器125の出力を分波器102を介してアンテナ101に供給する。
【0018】
この送信回路120の利得可変増幅器122及び124での利得は、送信電力制御回路107の制御に基づいて設定される。この送信電力制御回路107での制御状態は、受信電力測定回路105で測定した受信電力や、この端末の通信動作を制御する中央制御装置(CPU)106などからの指令に基づいて設定される。
【0019】
このように構成される通信端末の送信回路部や受信回路部が備える各増幅器(特に利得可変増幅器)として、図1に示す高周波増幅器が適用される。この増幅器は増幅素子として第1の増幅素子(トランジスタQ11)と第2の増幅素子(トランジスタQ12)とを備えて、第1の増幅素子は常時増幅動作を行い、第2の増幅素子は選択的に増幅動作を行う。
【0020】
以下、その構成について説明すると、入力端子11に得られる高周波信号を入力整合回路12に供給し、この入力整合回路12の出力部を、コンデンサC11を介して第1の増幅素子である電界効果トランジスタQ11のゲートに接続すると共に、スイッチS11とコンデンサC12を介して第2の増幅素子である電界効果トランジスタQ12のゲートに接続する。スイッチS11は、電力制御情報生成部10から供給される電力制御情報により、開閉が制御される高周波スイッチで、後述するスイッチS12の切換えに連動して開閉が制御される。この電力制御情報生成部10は、送信回路部の増幅器の場合には送信電力制御回路107に相当し、受信回路部の増幅器の場合には受信電力測定回路105に相当する。
【0021】
各トランジスタQ11,Q12のソースは接地してあり、ドレインは共通に接続されて、所定電圧Vdが得られる端子15が、ドレインバイアス回路16を介して各ドレインに接続してあり、ドレイン電流Idmaxが各ドレインに供給される。トランジスタQ11のゲートには、端子17から抵抗器R11を介して常時トランジスタQ11をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onを供給する。トランジスタQ12のゲートには、スイッチS12により選択されたバイアス電圧を、抵抗器R12を介して供給する。
【0022】
スイッチS12の一方の固定接点Toff は、抵抗器R13,R14の直列回路を介して接地してあり、両抵抗器R13,R14で設定されたトランジスタQ12をオフさせるゲートバイアス電圧Vg,off が、スイッチS12の一方の固定接点Toff に得られる。また、スイッチS12の他方の固定接点Tonは、抵抗器R13,R14の接続中点に接続してあり、抵抗器R14で設定されたトランジスタQ12をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onが、スイッチS12の他方の固定接点Tonに得られる。なお、トランジスタQ12をオフさせるゲートバイアス電圧Vg,off は、トランジスタQ12のピンチオフ電圧Vpf以下の値とする。
【0023】
従って、スイッチS12の可動接点が一方の固定接点Toff と接続状態のとき、トランジスタQ12はオフ状態となり、他方の固定接点Tonと接続状態のとき、トランジスタQ12はオン状態となる。このスイッチS12の切換制御は、電力制御情報生成部10からの電力制御情報により制御される。即ち、送信(受信)電力を高くする場合に、スイッチS12が他方の固定接点Tonと接続状態となり、送信(受信)電力を低くする場合に、スイッチS12が一方の固定接点Toff と接続状態となる。
【0024】
また、電力制御情報生成部10からの電力制御情報によりスイッチS12を他方の固定接点Tonと接続させたとき、スイッチS11がオン状態(接続状態)になり、スイッチS12を一方の固定接点Toff と接続させたとき、スイッチS11がオフ状態(非接続状態)になる。
【0025】
各トランジスタQ11,Q12の共通に接続されたドレインは、出力整合回路13に接続してあり、各トランジスタQ11,Q12で増幅された信号が出力整合回路13に供給され、この出力整合回路13で整合された増幅出力が出力端子14に得られる。
【0026】
この図1に示す構成の増幅器とすることで、例えばこの高周波増幅器の出力電力を高くするとき、スイッチS11をオン状態とすると共に、スイッチS12を他方の固定接点Tonと接続させることで、増幅素子であるトランジスタQ12で増幅動作が行われる。そして、この高周波増幅器の出力電力を低くするとき、スイッチS11をオフ状態とすると共に、スイッチS12を一方の固定接点Toff と接続させることで、トランジスタQ12では増幅動作が行われず、トランジスタQ11だけで増幅動作が行われることになる。
【0027】
このようにトランジスタQ12のゲートバイアス電圧で、このトランジスタQ12のオン・オフを制御しているので、トランジスタQ12がオフ状態のときには、消費電力化を図ることができる。そして本例においては、トランジスタQ2がオフ状態のときには、高周波スイッチS11がオフ状態になって、トランジスタQ12の回路が増幅器から切り離されることなり、このオフ状態のトランジスタQ12による帰還回路が発生せず、オフ状態のトランジスタQ12の影響による利得の変化が発生しない。従って、本例の増幅器の場合には、従来例で図14で説明したような増幅素子の切換時の利得変化は発生せず、増幅素子の切換があっても電力利得の連続性が保たれる。
【0028】
次に、本発明の第2の実施例を、図3を参照して説明する。この第2の実施例に対応した図3において、第1の実施例の図1に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。また、この第2の実施例以降の各実施例では、増幅器の回路構成についてのみ説明するが、それぞれの実施例の増幅器が適用される装置については、第1の実施例で説明したものと同じである。即ち、例えば図2に示す通信端末の送信回路や受信回路に、各実施例の増幅器を適用することができるものである。
【0029】
以下、図3を参照して第2の実施例の回路について説明すると、この例の場合には、入力整合回路12の出力部を、コンデンサC21を介して第1の増幅素子である電界効果トランジスタQ21のゲートに接続すると共に、スイッチS21とコンデンサC22を介して第2の増幅素子である電界効果トランジスタQ22のゲートに接続する。スイッチS21は、電力制御情報生成部10から供給される電力制御情報により、開閉が制御される高周波スイッチで、後述するスイッチS22の切換えに連動して開閉が制御される。
【0030】
トランジスタQ21のゲートには、端子21から抵抗器R21を介してトランジスタQ21をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onを供給する。トランジスタQ21のソースは接地してあり、ドレインはコンデンサC23を介して出力整合回路13に接続してある。また、所定電圧Vdが得られる端子22が、ドレインバイアス回路23を介してトランジスタQ21のドレインに接続してあり、ドレイン電流IdmaxがトランジスタQ21のドレインに供給される。
【0031】
トランジスタQ22のゲートには、端子24から抵抗器R22を介してトランジスタQ22をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onを供給する。トランジスタQ22のソースは接地してあり、ドレインはコンデンサC24を介して出力整合回路13に接続してある。また、所定電圧Vdが得られる端子25が、スイッチS22とドレインバイアス回路26を介してトランジスタQ22のドレインに接続してあり、スイッチS22がオン状態のときに、ドレイン電流IdmaxがトランジスタQ22のドレインに供給される。
【0032】
スイッチS21のオン・オフと、スイッチS22のオン・オフは、電力制御情報生成部10の制御で連動して切換わる。即ち、電力制御情報生成部10からの電力制御情報により出力電力を大きくするとき、スイッチS21及びS22をオン状態(接続状態)とし、出力電力を小さくするとき、スイッチS21及びS22をオフ状態(非接続状態)にする。
【0033】
このように構成した本例の増幅器によると、第2の増幅素子としてのトランジスタQ22のオン・オフが、スイッチS22によるドレインバイアス電圧の制御で設定され、トランジスタQ22のオフ時の消費電力化を図ることができると共に、このトランジスタQ22のオフ時には、スイッチS22に連動したスイッチS21のオフ状態により、このオフ状態のトランジスタQ22による帰還回路が増幅器に接続されない状態となり、オフ状態のトランジスタQ22の影響による利得の変化が発生せず、増幅素子の切換があっても電力利得の連続性が保たれる。
【0034】
次に、本発明の第3の実施例を、図4を参照して説明する。この第3の実施例に対応した図4において、第1の実施例の図1に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0035】
本例においては、入力整合回路12の出力部を、コンデンサC31を介して第1の増幅素子である電界効果トランジスタQ31のゲートに接続すると共に、コンデンサC32を介して第2の増幅素子である電界効果トランジスタQ32のゲートに接続する。
【0036】
各トランジスタQ31,Q32のソースは接地してあり、トランジスタQ31のドレインは出力整合回路13の入力部に直接接続してあり、トランジスタQ32のドレインは高周波スイッチS31を介して出力整合回路13の入力部に接続してある。この出力整合13の入力部には、所定電圧Vdが得られる端子32が、ドレインバイアス回路33を介して接続してあり、ドレイン電流Idmaxが各ドレインに供給される。スイッチS31は、電力制御情報生成部10から供給される電力制御情報により、開閉が制御される高周波スイッチで、後述するスイッチS32の切換えに連動して開閉が制御される。
【0037】
トランジスタQ31のゲートには、端子31から抵抗器R31を介してトランジスタQ31をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onを供給する。トランジスタQ32のゲートには、スイッチS32により選択されたバイアス電圧を、抵抗器R32を介して供給する。
【0038】
スイッチS32の一方の固定接点Toff は、抵抗器R33,R34の直列回路を介して接地してあり、両抵抗器R33,R34で設定されたトランジスタQ32をオフさせるゲートバイアス電圧Vg,off が、スイッチS32の一方の固定接点Toff に得られる。また、スイッチS32の他方の固定接点Tonは、抵抗器R33,R34の接続中点に接続してあり、抵抗器R34で設定されたトランジスタQ32をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onが、スイッチS32の他方の固定接点Tonに得られる。なお、トランジスタQ32をオフさせるゲートバイアス電圧Vg,off は、トランジスタQ32のピンチオフ電圧Vpf以下の値とする。
【0039】
従って、スイッチS32の可動接点が一方の固定接点Toff と接続状態のとき、トランジスタQ32はオフ状態となり、他方の固定接点Tonと接続状態のとき、トランジスタQ32はオン状態となる。このスイッチS32の切換制御は、電力制御情報生成部10からの電力制御情報により制御される。即ち、送信電力を高くする場合(受信電力が高い場合)に、スイッチS32が他方の固定接点Tonと接続状態となり、送信電力を低くする場合(受信電力が低い場合)に、スイッチS32が一方の固定接点Toff と接続状態となる。
【0040】
また、電力制御情報生成部10からの電力制御情報によりスイッチS32を他方の固定接点Tonと接続させたとき、増幅素子の後段に接続されたスイッチS31がオン状態(接続状態)になり、スイッチS32を一方の固定接点Toff と接続させたとき、スイッチS31がオフ状態(非接続状態)になる。
【0041】
この図4に示す構成の増幅器によると、第2の増幅素子としてのトランジスタQ32のオン・オフが、スイッチS32によるゲートバイアス電圧の制御で設定され、消費電力化を図ることができると共に、スイッチS22に連動したスイッチS21のオフ状態により、このオフ状態のトランジスタQ22による帰還回路が増幅器に接続されない状態となり、オフ状態のトランジスタQ22の影響による利得の変化が発生せず、増幅素子の切換があっても電力利得の連続性が保たれる。
【0042】
次に、本発明の第4の実施例を、図5を参照して説明する。この第4の実施例に対応した図5において、第1の実施例の図1に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0043】
本例においては、入力整合回路12の出力部を、コンデンサC41を介して第1の増幅素子である電界効果トランジスタQ41のゲートに接続すると共に、コンデンサC42を介して第2の増幅素子である電界効果トランジスタQ42のゲートに接続する。
【0044】
トランジスタQ41のゲートには、端子41から抵抗器R41を介してトランジスタQ41をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onを供給する。トランジスタQ42のゲートには、端子42から抵抗器R42を介してトランジスタQ42をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onを供給する。
【0045】
各トランジスタQ41,Q42のソースは接地してあり、トランジスタQ41のドレインは出力整合回路13の入力部に直接接続してあり、トランジスタQ42のドレインは高周波スイッチS41を介して出力整合回路13の入力部に接続してある。この出力整合13の入力部には、所定電圧Vdが得られる端子43が、ドレインバイアス回路44を介して接続してあり、ドレイン電流Idmaxが各ドレインに供給される。スイッチS41は、電力制御情報生成部10から供給される電力制御情報により、開閉が制御される高周波スイッチである。即ち、送信電力を高くする場合(受信電力が高い場合)に、スイッチS41がオン状態になり、送信電力を低くする場合(受信電力が低い場合)に、スイッチS41がオフ状態になる。
【0046】
この図5に示す構成の増幅器によると、第2の増幅素子としてのトランジスタQ42のオン・オフが、スイッチS41によるドレインバイアス電圧の制御で設定され、消費電力化を図ることができると共に、このスイッチS41をオフ状態とすることにより、このオフ状態のトランジスタQ42による帰還回路が増幅器に接続されない状態となり、オフ状態のトランジスタQ42の影響による利得の変化が発生せず、増幅素子の切換があっても電力利得の連続性が保たれる。
【0047】
次に、本発明の第5の実施例を、図6を参照して説明する。この第5の実施例に対応した図6において、第1の実施例の図1に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0048】
本例においては、入力整合回路12の出力部を、コンデンサC51を介して第1の増幅素子である電界効果トランジスタQ51のゲートに接続すると共に、高周波スイッチS51とコンデンサC52を介して第2の増幅素子である電界効果トランジスタQ52のゲートに接続する。
【0049】
トランジスタQ51のゲートには、端子51から抵抗器R51を介してトランジスタQ51をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onを供給する。トランジスタQ52のゲートには、スイッチS53により選択されたバイアス電圧を、抵抗器R52を介して供給する。
【0050】
スイッチS53の一方の固定接点Toff は、抵抗器R53,R54の直列回路を介して接地してあり、両抵抗器R53,R54で設定されたトランジスタQ52をオフさせるゲートバイアス電圧Vg,off が、スイッチS53の一方の固定接点Toff に得られる。また、スイッチS53の他方の固定接点Tonは、抵抗器R53,R54の接続中点に接続してあり、抵抗器R54で設定されたトランジスタQ52をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onが、スイッチS53の他方の固定接点Tonに得られる。なお、トランジスタQ52をオフさせるゲートバイアス電圧Vg,off は、トランジスタQ52のピンチオフ電圧Vpf以下の値とする。
【0051】
各トランジスタQ51,Q52のソースは接地してあり、トランジスタQ51のドレインは出力整合回路13の入力部に直接接続してあり、トランジスタQ52のドレインは高周波スイッチS52を介して出力整合回路13の入力部に接続してある。この出力整合13の入力部には、所定電圧Vdが得られる端子52が、ドレインバイアス回路53を介して接続してあり、ドレイン電流Idmaxが各ドレインに供給される。
【0052】
スイッチS51,S52は、電力制御情報生成部10から供給される電力制御情報により、開閉が制御される高周波スイッチである。即ち、送信(受信)電力を高くする場合に、スイッチS51,S52がオン状態になり、送信(受信)電力を低くする場合に、スイッチS51,S52がオフ状態になる。スイッチS53は、電力制御情報生成部10から供給される電力制御情報により、切換が制御されるスイッチで、送信電力を高くする場合(受信電力が高い場合)に、スイッチS53の可動接点が他方の固定接点Tonと接続され、送信電力を低くする場合(受信電力が低い場合)に、スイッチS53の可動接点が一方の固定接点Toff と接続される構成としてある。
【0053】
従って、送信電力を低くする場合(受信電力が低い場合)には、スイッチS53の可動接点が一方の固定接点Toff と接続状態になり、トランジスタQ52をオフさせるゲートバイアス電圧が供給され、トランジスタQ52がオフ状態になると共に、スイッチS51,S52がオフ状態となって、トランジスタQ51のゲート及びドレインが増幅器から切り離された状態になり、トランジスタQ51だけで増幅が行われることになる。また、送信電力を高くする場合(受信電力が高い場合)には、スイッチS53の可動接点が他方の固定接点Tonと接続状態になり、トランジスタQ52をオンさせるゲートバイアス電圧が供給され、トランジスタQ52がオン状態になると共に、スイッチS51,S52がオン状態となって、入力整合回路12と出力整合回路13との間に、トランジスタQ52による高周波信号路が接続された状態になり、トランジスタQ51,Q52による増幅が行われる。
【0054】
この図6に示す構成の増幅器によると、第2の増幅素子としてのトランジスタQ52の入力段と出力段の双方にスイッチが接続されることになり、このトランジスタQ52を作動させない場合には、このトランジスタQ52による高周波信号路を完全に増幅器から切り離すことができ、オフ状態のトランジスタQ52の影響による利得の変化などをより完全に防ぐことができる。
【0055】
次に、本発明の第6の実施例を、図7を参照して説明する。この第6の実施例に対応した図7において、第1の実施例の図1に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0056】
本例においては、第1の実施例として説明した図1の回路の高周波スイッチを、具体的なスイッチング素子で構成したもので、入力端子11に得られる高周波信号を入力整合回路12に供給し、この入力整合回路12の出力部を、スイッチ手段としての電界効果トランジスタQ61のドレイン・ソース間とコンデンサC61を介して、第1の増幅素子である電界効果トランジスタQ62のゲートに接続する。また、入力整合回路12の出力部を、スイッチ手段としての電界効果トランジスタQ63のドレイン・ソース間とコンデンサC62を介して、第2の増幅素子である電界効果トランジスタQ64のゲートに接続する。そして、入力整合回路12の出力部には、トランジスタQ61,Q63用のバイアス電圧を供給するためのコイルL61が接続してある。
【0057】
ここで、トランジスタQ62に接続されたトランジスタQ61は、所定電圧Vdが得られる端子61が、抵抗器R61を介してゲートに接続してあり、常時オン状態とされる。このトランジスタQ61は、トランジスタQ63との対称性を維持するために接続したものである。増幅素子であるトランジスタQ62のゲートには、端子62から抵抗器R62を介して常時トランジスタQ62をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onを供給する。
【0058】
トランジスタQ63は、第1の実施例でのスイッチS11に相当するもので、電力制御情報生成部10からの制御情報に基づいて、制御回路10aで作成された制御信号が、端子63から抵抗器R63を介してゲートに供給され、制御信号に基づいてオン・オフが制御される。増幅素子であるトランジスタQ64のゲートには、スイッチS61により選択されたバイアス電圧を、抵抗器R64を介して供給する。
【0059】
スイッチS61の一方の固定接点Toff は、抵抗器R65,R66の直列回路を介して接地してあり、両抵抗器R65,R66で設定されたトランジスタQ64をオフさせるゲートバイアス電圧Vg,off が、スイッチS61の一方の固定接点Toff に得られる。また、スイッチS61の他方の固定接点Tonは、抵抗器R65,R66の接続中点に接続してあり、抵抗器R66で設定されたトランジスタQ64をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onが、スイッチS61の他方の固定接点Tonに得られる。なお、トランジスタQ64をオフさせるゲートバイアス電圧Vg,off は、トランジスタQ64のピンチオフ電圧Vpf以下の値とする。スイッチS61の可動接点の切換えは、制御回路10aで作成された制御信号により実行される。
【0060】
増幅素子であるトランジスタQ62,Q64のソースは接地してあり、ドレインは共通に接続されて、出力整合回路13の入力部に接続してあると共に、所定電圧Vdが得られる端子64が、ドレインバイアス回路65を介して各ドレインに接続してあり、ドレイン電流Idmaxが各トランジスタQ62,Q64のドレインに供給される。
【0061】
そして、制御回路10aによるトランジスタQ63のオン・オフ制御と、スイッチS61の切換え制御とを、第1の実施例の場合と同様に行うことで、第1の増幅素子であるトランジスタQ62では常時増幅動作が行われ、送信電力を高くする場合(受信電力が高い場合)に、トランジスタQ64で増幅動作が行われる状態が設定され、送信電力を低くする場合(受信電力が低い場合)に、トランジスタQ64がオフ状態になり、トランジスタQ62だけで増幅動作が行われる状態になると共に、トランジスタQ63がオフ状態になって、オフ状態のトランジスタQ64による帰還回路が形成されない。従って、トランジスタQ64がオフ時の消費電力化を図ることができると共に、オフ状態のトランジスタQ64の影響による利得の変化が発生せず、出力利得の連続性が保たれる。
【0062】
次に、本発明の第7の実施例を、図8を参照して説明する。この第7の実施例に対応した図8において、第6の実施例の図7に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0063】
本例においては、第6の実施例として説明した図7の回路のトランジスタQ63のドレイン電圧の供給構成を変えたものである。この例では、第3の増幅素子を設けたもので、この第3の増幅素子である電界効果トランジスタQ65を、入力整合回路12の直後に接続して、このトランジスタQ65で増幅した信号を、第1の増幅素子(トランジスタQ62)側と第2の増幅素子(トランジスタQ64)側に供給する構成としてある。
【0064】
即ち、入力整合回路12の出力部を、コンデンサC63を介してトランジスタQ65のゲートに接続し、端子66に得られる所定電圧を抵抗器R67を介してゲートに供給する。そして、このトランジスタQ65のソースを接地し、端子67に得られる所定電圧をバイアス回路68を介してドレインに供給する。このようにバイアス電圧が供給されるトランジスタQ65は、常時オン状態となって増幅動作を行う。
【0065】
そして、このトランジスタQ65のドレインに得られる増幅信号を、整合回路69を介して、トランジスタQ61及びQ63側に供給する。この場合、図7の回路で設けたバイアス供給手段としてのコイルL61は設けない。その他の部分は、第6の実施例として説明した図7の回路と同様に構成する。
【0066】
図8の構成の回路とすることで、スイッチ手段としてのトランジスタQ63及び対称性を保持するためのトランジスタQ61のドレインバイアス電圧が、第3の増幅素子としてのトランジスタQ65用のバイアス電圧供給手段であるバイアス回路68から供給される。従って、それだけバイアス電圧を供給するための構成を簡単にすることができる。
【0067】
次に、本発明の第8の実施例を、図9を参照して説明する。この第8の実施例に対応した図9において、第1の実施例の図1に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0068】
本例においては、入力端子11に得られる高周波信号を入力整合回路12に供給し、この入力整合回路12の出力部を、スイッチ手段としての電界効果トランジスタQ71のドレイン・ソース間とコンデンサC71を介して、第1の増幅素子である電界効果トランジスタQ72のゲートに接続する。また、入力整合回路12の出力部を、スイッチ手段としての電界効果トランジスタQ73のドレイン・ソース間とコンデンサC73を介して、第2の増幅素子である電界効果トランジスタQ74のゲートに接続する。そして、入力整合回路12の出力部には、トランジスタQ71,Q73用のドレインバイアス電圧を供給するためのコイルL71が接続してある。
【0069】
ここで、トランジスタQ72に接続されたトランジスタQ71は、所定電圧Vdが得られる端子71が、抵抗器R71を介してゲートに接続してあり、常時オン状態とされる。このトランジスタQ71は、トランジスタQ73との対称性を維持するために接続したものである。増幅素子であるトランジスタQ72のゲートには、端子72から抵抗器R72を介してトランジスタQ72をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onを供給する。トランジスタQ72のドレインには、所定電圧Vdが得られる端子73がバイアス回路74を介して接続してあり、ドレインバイアス電圧が供給される。
【0070】
トランジスタQ73は、電力制御情報生成部10からの制御情報に基づいて、制御回路10aで作成された制御信号が、端子75から抵抗器R73を介してゲートに供給され、制御信号に基づいてオン・オフが制御される。増幅素子であるトランジスタQ74のゲートには、端子76から抵抗器R74を介してトランジスタQ74をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onを供給する。トランジスタQ74のドレインには、所定電圧Vdが得られる端子77が、スイッチS71とバイアス回路78を介して接続してあり、スイッチS71がオン状態のとき、ドレインバイアス電圧が供給される。このスイッチS71は、制御回路10aで作成された制御信号に基づいてオン・オフが制御される。
【0071】
増幅素子である各トランジスタQ72,Q74のドレインは、コンデンサC72,C74を介して共通に接続されて、出力整合回路13の入力部に接続される。制御回路10aによるトランジスタQ73のオン・オフ制御と、スイッチS71のオン・オフ制御は、トランジスタQ74での増幅動作を行うとき、それぞれをオン状態とし、トランジスタQ74での増幅動作を行わないとき、それぞれをオフ状態とする。このオフ状態となることで、トランジスタQ74にはバイアス電圧が供給されなくなり、トランジスタQ74がオフ状態になる。
【0072】
このように制御されることで、トランジスタQ74がオフ状態のとき低消費電力化が図れると共に、トランジスタQ74がオフ時には、このトランジスタQ74による高周波信号路がスイッチ手段であるトランジスタQ73で増幅器から切り離され、トランジスタQ74により帰還回路が発生せず、オフ状態のトランジスタQ74の影響による利得の変化が発生せず、出力利得の連続性が保たれる。
【0073】
次に、本発明の第9の実施例を、図10を参照して説明する。この第9の実施例に対応した図10において、第1の実施例の図1に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0074】
本例においては、入力端子11に得られる高周波信号を入力整合回路12に供給し、この入力整合回路12の出力部を、コンデンサC81を介して、第1の増幅素子である電界効果トランジスタQ81のゲートに接続する。また、入力整合回路12の出力部を、コンデンサC82を介して、第2の増幅素子である電界効果トランジスタQ83のゲートに接続する。
【0075】
トランジスタQ81は、所定電圧Vdが得られる端子81が、抵抗器R81を介してゲートに接続してあり、常時オン状態とされる。このトランジスタQ81のソースは接地してあり、トランジスタQ81のドレインはスイッチ手段としての電界効果トランジスタQ82のソース・ドレイン間を介して出力整合回路13の入力部に接続してある。トランジスタQ82は、後述するトランジスタQ84との対称性を保つために接続されたもので、ゲートには所定電圧Vdが得られる端子82が、抵抗器R82を介して接続してあり、常時オン状態とされる。
【0076】
第2の増幅素子である電界効果トランジスタQ83のゲートには、スイッチS81により選択されたバイアス電圧を、抵抗器R83を介して供給する。このスイッチS81の一方の固定接点Toff は、抵抗器R84,R85の直列回路を介して接地してあり、両抵抗器R84,R85で設定されたトランジスタQ83をオフさせるゲートバイアス電圧Vg,off が、スイッチS81の一方の固定接点Toff に得られる。また、スイッチS81の他方の固定接点Tonは、抵抗器R84,R85の接続中点に接続してあり、抵抗器R85で設定されたトランジスタQ83をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onが、スイッチS81の他方の固定接点Tonに得られる。なお、トランジスタQ83をオフさせるゲートバイアス電圧Vg,off は、トランジスタQ83のピンチオフ電圧Vpf以下の値とする。スイッチS81の可動接点の切換えは、制御回路10aで作成された制御信号により実行される。
【0077】
トランジスタQ83のソースは接地してあり、トランジスタQ83のドレインはスイッチ手段としての電界効果トランジスタQ84のソース・ドレイン間を介して出力整合回路13の入力部に接続してある。トランジスタQ84のゲートには、制御回路10aで作成された制御信号が得られる端子83が、抵抗器R86を介して接続してあり、制御信号によりオン・オフが制御される。
【0078】
トランジスタQ82,Q84と出力整合回路13との間には、所定電圧Vdが得られる端子84がバイアス回路85を介して接続してあり、直接的に接続された各トランジスタQ82,Q84にドレインバイアス電圧が供給されると共に、これらのトランジスタQ82,Q84を介して、増幅素子であるトランジスタQ81,Q83にもドレインバイアス電圧が供給される。
【0079】
制御回路10aによるトランジスタQ84のオン・オフ制御と、スイッチS81の切換制御は、トランジスタQ83での増幅動作を行うとき、トランジスタQ84をオン状態とすると共にスイッチS81を他方の固定接点Tonと接続させ、トランジスタQ83での増幅動作を行わないとき、トランジスタQ84をオフ状態とすると共にスイッチS81を一方の固定接点Toff と接続させる。
【0080】
このように制御されることで、トランジスタQ83がオフ状態のとき低消費電力化が図れると共に、増幅素子の選択で電力制御を行うことができると共に、トランジスタQ83がオフ時には、このトランジスタQ83による高周波信号路がスイッチ手段であるトランジスタQ84で増幅器から切り離され、トランジスタQ83により帰還回路が発生せず、オフ状態のトランジスタQ83の影響による利得の変化が発生せず、出力利得の連続性が保たれる。
【0081】
次に、本発明の第10の実施例を、図11を参照して説明する。この第10の実施例に対応した図11において、第9の実施例の図10に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0082】
本例においては、第9の実施例として説明した図10の回路の第2の増幅素子であるトランジスタQ83のゲートに、常時オン状態とするゲートバイアス電圧Vg,onを供給するようにして、このトランジスタQ83の制御を、ドレイン電圧により行うようにしたものである。即ち、トランジスタQ83のゲートに、端子86に得られるゲートバイアス電圧Vg,onを、抵抗器R83を介して供給する構成とし、制御回路10aではトランジスタQ84の制御だけを行う。
【0083】
その他の部分は、第9の実施例として説明した図10の回路と同様に構成する。
【0084】
この図11に示す回路の場合には、トランジスタQ84をオン状態に制御したときには、増幅素子であるトランジスタQ83のドレインに、バイアス回路86からドレインバイアス電圧が供給され、トランジスタQ83がオン状態になって、増幅動作が行われる。そして、トランジスタQ84をオフ状態に制御したときには、トランジスタQ83とバイアス回路86とが接続されない状態になり、トランジスタQ83のドレインにバイアス信号が供給されなくなり、このトランジスタQ83がオフ状態になる。従って、第9の実施例で説明した図10の回路と同様の動作制御が行われることになり、トランジスタQ83がオフ時に低消費電力化が図れると共に、トランジスタQ83がオフ時には、このトランジスタQ83による高周波信号路がスイッチ手段であるトランジスタQ84で増幅器から切り離され、トランジスタQ83により帰還回路が発生せず、オフ状態のトランジスタQ83の影響による利得の変化が発生せず、出力利得の連続性が保たれる。
【0085】
次に、本発明の第11の実施例を、図12を参照して説明する。この第11の実施例に対応した図12において、第1の実施例の図1に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0086】
本例においては、入力端子11に得られる高周波信号を入力整合回路12に供給し、この入力整合回路12の出力部を、スイッチ手段としての電界効果トランジスタQ91のドレイン・ソース間とコンデンサC91を介して、第1の増幅素子である電界効果トランジスタQ92のゲートに接続する。また、入力整合回路12の出力部を、スイッチ手段としての電界効果トランジスタQ94のドレイン・ソース間とコンデンサC92を介して、第2の増幅素子である電界効果トランジスタQ95のゲートに接続する。
【0087】
トランジスタQ91は、所定電圧Vdが得られる端子91が、抵抗器R91を介してゲートに接続してあり、常時オン状態とされる。このトランジスタQ91は、トランジスタQ94との対称性を維持するために接続したものである。増幅素子であるトランジスタQ92のゲートには、端子92から抵抗器R92を介してトランジスタQ92をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onを供給する。トランジスタQ92のドレインには、スイッチ手段としての電界効果トランジスタQ93のソース・ドレイン間を介して、出力整合回路13の入力部に接続してある。トランジスタQ93は、後述するトランジスタQ96との対称性を保つために接続されたもので、ゲートには所定電圧Vdが得られる端子93が、抵抗器R93を介して接続してあり、常時オン状態とされる。
【0088】
トランジスタQ94は、電力制御情報生成部10からの制御情報に基づいて、制御回路10aで作成された制御信号Vctl1が、端子94から抵抗器R94を介してゲートに供給され、制御信号に基づいてオン・オフが制御される。増幅素子であるトランジスタQ95のゲートには、スイッチS91により選択されたバイアス電圧を、抵抗器R95を介して供給する。このスイッチS91の一方の固定接点Toff は、抵抗器R96,R97の直列回路を介して接地してあり、両抵抗器R96,R97で設定されたトランジスタQ95をオフさせるゲートバイアス電圧Vg,off が、スイッチS91の一方の固定接点Toff に得られる。また、スイッチS91の他方の固定接点Tonは、抵抗器R96,R97の接続中点に接続してあり、抵抗器R97で設定されたトランジスタQ95をオンさせるゲートバイアス電圧Vg,onが、スイッチS91の他方の固定接点Tonに得られる。なお、トランジスタQ95をオフさせるゲートバイアス電圧Vg,off は、トランジスタQ95のピンチオフ電圧Vpf以下の値とする。スイッチS91の可動接点の切換えは、制御回路10aで作成された制御信号Vctl2により実行される。
【0089】
トランジスタQ95のドレインには、スイッチ手段としての電界効果トランジスタQ96のソース・ドレイン間を介して、出力整合回路13の入力部に接続してある。トランジスタQ96のゲートには、制御回路10aで作成された制御信号Vctl1が得られる端子95が、抵抗器R98を介して接続してあり、制御信号によりオン・オフが制御される。
【0090】
トランジスタQ93,Q96と出力整合回路13との間には、所定電圧Vdが得られる端子96がバイアス回路97を介して接続してあり、直接的に接続された各トランジスタQ93,Q96にドレインバイアス電圧が供給されると共に、これらのトランジスタQ93,Q96を介して、増幅素子であるトランジスタQ92,Q95にもドレインバイアス電圧が供給される。
【0091】
制御回路10aによるトランジスタQ94,Q96のオン・オフ制御と、スイッチS91の切換制御は、トランジスタQ95での増幅動作を行うとき、トランジスタQ94,Q96をオン状態とすると共にスイッチS91を他方の固定接点Tonと接続させ、トランジスタQ95での増幅動作を行わないとき、トランジスタQ94,Q96をオフ状態とすると共にスイッチS91を一方の固定接点Toff と接続させる。
【0092】
このように制御されることで、トランジスタQ95がオフ時に低消費電力化が図れると共に、トランジスタQ95がオフ時には、このトランジスタQ95による高周波信号路がスイッチ手段であるトランジスタQ94,Q96で増幅器から切り離され、トランジスタQ95により帰還回路が発生せず、オフ状態のトランジスタQ83の影響による利得の変化が発生せず、出力利得の連続性が保たれる。
【0093】
なお、上述した各実施例では、増幅器の構成として、常時増幅動作を行う第1の増幅素子が接続された高周波信号路と、選択的に増幅動作を行う第2の増幅素子が接続された高周波信号路とを並列接続した構成としたが、選択的に増幅動作を行う第2の増幅素子が接続された高周波信号路を複数並列に接続して、低送信出力時の低消費電力化または低受信入力時の低消費電力化を行うように構成しても良い。
【0094】
また、上述した各実施例では、増幅素子として電界効果トランジスタを使用したが、バイポーラトランジスタなどの他の増幅素子を使用した増幅器にも適用できることは勿論である。
【0095】
【発明の効果】
本発明の高周波増幅器によると、増幅素子をスイッチ手段によりオフ状態としたときには、このオフ状態の増幅素子がある高周波信号路が、増幅回路からカットされることになり、オフ状態の増幅素子の信号路による帰還回路の影響で、利得が変化することがなくなり、高周波信号路の選択により入力電力を変化させた場合に利得が不連続になることを阻止することができる。
【0096】
また本発明の送信回路によると、送信信号を増幅するいずれかの高周波信号路の増幅素子をスイッチ手段によりオフ状態としたときには、このオフ状態の増幅素子がある高周波信号路が、増幅回路からカットされることになり、オフ状態の増幅素子の信号路による帰還回路の影響で、送信信号の利得が変化することがなくなり、高周波信号路の選択により増幅回路の入力電力を変化させた場合に、送信信号の利得が不連続になることを阻止することができ、送信信号の利得を良好に設定することが可能になる。
【0097】
また本発明の受信回路によると、受信信号を増幅するいずれかの高周波信号路の増幅素子をスイッチ手段によりオフ状態としたときには、このオフ状態の増幅素子がある高周波信号路が、増幅回路からカットされることになり、オフ状態の増幅素子の信号路による帰還回路の影響で、受信信号の利得が変化することがなくなり、高周波信号路の選択により受信信号レベルが変化した場合に、受信信号の利得が不連続になることを阻止することができ、受信信号の利得を良好に設定することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す回路図である。
【図2】本発明の回路が適用される端末装置の例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施例の構成を示す回路図である。
【図4】本発明の第3の実施例の構成を示す回路図である。
【図5】本発明の第4の実施例の構成を示す回路図である。
【図6】本発明の第5の実施例の構成を示す回路図である。
【図7】本発明の第6の実施例の構成を示す回路図である。
【図8】本発明の第7の実施例の構成を示す回路図である。
【図9】本発明の第8の実施例の構成を示す回路図である。
【図10】本発明の第9の実施例の構成を示す回路図である。
【図11】本発明の第10の実施例の構成を示す回路図である。
【図12】本発明の第11の実施例の構成を示す回路図である。
【図13】従来の高周波増幅器の一例を示す回路図である。
【図14】従来の高周波増幅器の特性図である。
【符号の説明】
10 電力制御情報生成部、11 入力端子、12 入力整合回路、13 出力整合回路、14 出力端子、16,23,26,33,44,53,65,74,78,85 ドレインバイアス回路、107 電力制御回路、Q11,Q12,Q21,Q22,Q31,Q32,Q41,Q42,Q51,Q52,Q62,Q64,Q72,Q74,Q81,Q83,Q92,Q95 高周波増幅用電界効果トランジスタ、S11,S12,S21,S22,S31,S32,S41,S51,S52,S53,S61,S71,S81 スイッチ

Claims (3)

  1. 高周波信号路を複数並列に配置し、
    それぞれの高周波信号路に、トランジスタよりなる増幅素子を設け、
    上記各高周波信号路の増幅素子に独立にバイアス信号を与えると共に、
    少なくとも1つの高周波信号路に、上記増幅素子と直列に接続されたスイッチ手段を設け
    上記スイッチ手段のオン・オフに連動して、上記スイッチ手段が接続された高周波信号路へのバイアス信号の供給を切換えるようにした
    高周波増幅器。
  2. 送信信号を増幅する高周波信号路を複数並列に配置し、
    それぞれの高周波信号路に、トランジスタよりなる増幅素子を設け、
    上記各高周波信号路の増幅素子に独立にバイアス信号を与えると共に、
    少なくとも1つの高周波信号路に、上記増幅素子と直列に接続されたスイッチ手段を設け
    上記スイッチ手段のオン・オフに連動して、上記スイッチが接続された高周波信号路へのバイアス信号の供給を切換えるようにした
    送信回路。
  3. 受信信号を増幅する高周波信号路を複数並列に配置し、
    それぞれの高周波信号路に、トランジスタよりなる増幅素子を設け、
    上記各高周波信号路の増幅素子に独立にバイアス信号を与えると共に、
    少なくとも1つの高周波信号路に、上記増幅素子と直列に接続されたスイッチ手段を設け
    上記スイッチ手段のオン・オフに連動して、上記スイッチが接続された高周波信号路へのバイアス信号の供給を切換えるようにした
    受信回路。
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