JP3790186B2 - 装置の隠蔽 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、近距離RF技術(short-range RF technology)の使用に関する。特に、必ずしもそうではないが、本発明は、ブルートゥース(Bluetooth)技術を使用する無線通信装置の発見可能性(discoverability)を防止することに関する。
【0002】
【従来の技術】
ブルートゥース技術は、移動電話とコンピュータとPDA装置との間の近距離無線RF通信を可能にする無線通信のための新たな技術である。各々のブルートゥース装置、すなわち、ブルートゥース技術をサポートするあらゆる装置が、ブルートゥーストランシーバを搭載する。これは、2.4GHz周波数帯域で音声またはデータのような情報を無線で送受信するマイクロチップすなわち集積回路である。現時点では、通常の送信機出力を使用するブルートゥース接続の最大到達距離は約10メートルである。
【0003】
EricssonがそのEricsson Bluetooth Headset HBH−10製品を導入している。この製品は、マイクロホンとスピーカとを含みかつブルートゥース技術を使用するヘッドセットである。このヘッドセットは、ブルートゥースの特徴を搭載している移動電話と共に使用することが意図されている。ユーザは、移動電話からの通話を開始した後に、ヘッドセットのスピーカを介して相手方の声を聴き、ヘッドセットのマイクロホンに話しかけることが可能である。移動電話とヘッドセットとの間で、ブルートゥース接続を通して通話が送信される。
【0004】
ヘッドセットを最初に使用する前に、別の装置が通信の相手として割り当てられる。移動電話のユーザの視点から見て、ヘッドセットHBH−10とブルートゥース搭載移動電話は、次の手順によって通信の相手として割り当てられる。最初に、ユーザは、移動電話内の適切なメニューから割当て機能を選択する。その次に、ユーザは、移動電話の中にヘッドセットのパスキー(passkey)を入力して、作動キーを押す。移動電話は、そのブルートゥース動作範囲内のブルートゥース装置を探索し始める。移動電話は、ヘッドセットと、ブルートゥース動作範囲内に存在するかも知れない他の装置とを検出し、これらの装置の識別名が移動電話のディスプレイ上に表示される。ユーザはヘッドセットの識別名を選択して、その移動電話とヘッドセットとを1対の通信相手として割り当てるために作動キーを押す。こうして、ヘッドセットを移動電話と共に使用する準備が整うことになる。
【0005】
ブルートゥース仕様では、通信の相手を割り当てるこの手順が「ペアリング(pairing)」手順と呼ばれている。ペアリング手順の目的は、2つのブルートゥース装置の間の恒久的な信用関係(trusted relationship)を確立することである。これは、特に、この1対の装置の間における将来の接続を確立することが、互いに未知である1対の装置の間で接続を確立することよりも容易であるという利点を有する。
【0006】
次に、このペアリング手順と接続確立とを、一般的に、2つの装置が互いに未知である場合において、ブルートゥース仕様に関連付けて考察する。ブルートゥース装置を、第1のブルートゥース装置と第2のブルートゥース装置と呼ぶことにする。第1のブルートゥース装置は、ペアリング手順を開始する側のブルートゥース装置である。しかし、この前に、第1のブルートゥース装置は、第2のブルートゥース装置の固有アドレス(ブルートゥース装置アドレス)を発見(determine)しなければならない。
【0007】
第2のブルートゥース装置のアドレスを発見するために、第1のブルートゥース装置は問合せ(inquiry)メッセージを送信する。他方のブルートゥース装置は、ブルートゥース動作範囲内に存在する可能性がある他のブルートゥース装置と同様に、その問合せメッセージを受信し、それに応答して問合せ応答(inquiry_res)メッセージを生成する。このメッセージは、応答するブルートゥース装置各々のアドレスを含む。これらのブルートゥース装置は、第1のブルートゥース装置に問合せ応答メッセージを送信し、一方、第1のブルートゥース装置はこの問合せ応答メッセージを受信して(第2のブルートゥース装置から受信された問合せ応答メッセージから)第2のブルートゥース装置のアドレスを含むブルートゥース装置のアドレスを得る。
【0008】
第1のブルートゥース装置は、第2のブルートゥース装置のアドレスを得ると、第2のブルートゥース装置とのペアリング手順を開始することが可能である。最初に、第1のブルートゥース装置が乱数を生成する。この第1のブルートゥース装置はこの乱数を第2のブルートゥース装置に送信する。第2のブルートゥース装置はこの乱数を受信し、受信した旨(acknowledgement)を第1のブルートゥース装置に送信し、第1のブルートゥース装置はこの受信した旨の応答を受信する。ペアリング手順は、これら2つの装置の間に信用関係を確立するために第1と第2のブルートゥース装置を認証するように設計されている多重フェーズプロセス(multi-phased process)として継続される。このペアリング手順の個々のフェーズでは、上述の乱数と、第2のブルートゥース装置の秘密キーと、第2のブルートゥース装置のアドレスとが、特に必要とされる。最後に、ペアリング手順はリンクキー(link key)を生成し、このリンクキーは両装置内に記憶される。このリンクキーは、第1および第2のブルートゥース装置のアドレスに関連付けられる。この関連付けは、例えば、第1のブルートゥース装置内において第2のブルートゥースの装置アドレスの隣りにリンクキーを記憶し、かつ、第2のブルートゥース装置内において第1のブルートゥース装置のアドレスの隣りにリンクキーを記憶することによって行うことが可能である。このリンクキーは、特に、この1対のブルートゥース装置の間でブルートゥース接続を確立する時の認証と暗号キー生成とのために後で使用することが可能である。
【0009】
ペアリング手順におけるリンクキーの生成の後に、ブルートゥース接続が第1のブルートゥース装置と第2のブルートゥース装置との間に確立される。ブルートゥース接続の確立は、リンク確立(link establishment)手順によって開始することが可能である。リンク確立手順は、ブルートゥース装置の間の物理的Asynchronous Connection−Less(ACL)タイプのリンクを確立するように設計されている多重フェーズ手順である。このリンク確立手順は、一方のブルートゥース装置から他方のブルートゥース装置へページング(paging)メッセージを送信することによって開始される。典型的には、第1のブルートゥース装置がその接続の確立を開始し、したがってマスタ/スレーブ構成においてマスタになる。第2のブルートゥース装置はスレーブになる。
【0010】
ACLリンクが確立された後に、SCO(Synchronous Connection−Oriented)リンクが、SCO接続セットアップ手順を使用してブルートゥース装置の間で確立することが可能である。
【0011】
リンク確立手順の後にチャンネル確立(channel establishment)手順が続き、このチャンネル確立手順では、ブルートゥースチャンネル(論理接続)がブルートゥース装置間で確立される。チャンネル確立手順の後に接続確立(connection establishment)手順が続き、この接続確立手順では実ブルートゥース接続(アプリケーションレイヤ接続)が最終的にブルートゥース装置間において確立されることになる。
【0012】
ブルートゥース接続が確立されると、音声またはデータのような情報が一方のブルートゥース装置から他方のブルートゥース装置へブルートゥース接続を介して伝送することが可能である。
【0013】
各々のブルートゥース装置は幾つかの他のブルートゥース装置とペアを形成することが可能である。しかし、場合によっては、ブルートゥース装置が少数の他のブルートゥース装置だけとペアを形成して接続を確立すること、または、単一のブルートゥース装置だけとペアを形成して接続を確立することが望ましい。国際特許出願PCT/FI01/00119が、スマートカード読取装置の中に挿入されているスマートカードとそのスマートカード読取装置の外部にある移動電話との間でブルートゥース接続を通して通信する、ブルートゥーススマートカード読取装置について記載している。前記ブルートゥーススマートカード読取装置が個人的な使用のための装置であり、この装置が単一の移動電話とだけ通信することが機密保護のために望ましい場合には、例えば、こうしたブルートゥーススマートカード読取装置がその移動電話以外の他のブルートゥース装置に対してそのアドレスを告知することは不要である。
【0014】
さらに、無許可の使用の試みを防止するために、個人用ブルートゥース装置が未知のブルートゥース装置に対してはそのアドレスを提供しないということが機密保護のために望ましい他の状況も存在し得る。
【0015】
さらに、ユーザが、ブルートゥーストランシーバを搭載したブルートゥースヘッドセットであるヘッドセットを使用して音楽を聴取しており、かつ、音楽が例えばMP3プレーヤからブルートゥース接続を経由してそのヘッドセットに伝送されている場合は、ブルートゥースヘッドセットは、そのヘッドセット及びブルートゥース動作範囲内の他のブルートゥース装置のアドレスを問い合わせる問合せメッセージを受け取ることができる。限られた処理能力しか持たない場合があるブルートゥースヘッドセットがこの問合せメッセージを処理する時には、このことが進行中の音楽再生を妨害する可能性がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題と課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面によれば、事前には互いに未知である第1の通信装置と第2の通信装置とが近距離RF技術を使用して互いに無線通信する方法が提供され、第2の通信装置は、特定の時点において、前記第2の通信装置のアドレスがその第2の通信装置に対して無線で送信される問合せによって発見することが可能な第1のモードにあり、および、この方法では、
第1の通信装置は第2の通信装置のアドレスを発見するために第1のメッセージを送信し、
前記第2の通信装置は第1のメッセージを受信し、
前記第2の通信装置は、第1のメッセージに応答して、前記第2の通信装置のアドレスを含む第2のメッセージを生成して第1の通信装置に送信し、および、接続確立プロセスが、第1の通信装置と前記第2の通信装置との間の接続を確立するために行われる。
【0017】
この方法は、接続確立プロセス中に、または、前記接続確立プロセスの完了の成功に応答して、前記第1および第2の通信装置の少なくとも一方が第1のモードから第2のモードに切り換わり、この第2のモードでは、前記第2のモードに切り換わっている通信装置は、前記第2のモードに切り換わっている通信装置のアドレスを発見するために送信され、その通信装置に到着するメッセージに対して応答しない。
【0018】
本発明の一実施形態では、第1の装置と第2の装置はブルートゥーストランシーバを搭載した装置である。前記装置の少なくとも一方が切り換わる前記第2のモードは、その装置のアドレスを問い合わせるために送信されたブルートゥース問合せメッセージに対して応答しないブルートゥース非発見可能モード(non-discoverable mode)であることが好ましい。この好ましい実施形態の利点は、非発見可能モードに入った後では、装置が問合せメッセージに対して応答しないので、公開が望ましくない場合には、未知の相手がその装置のアドレスを発見することができないということである。さらに、装置は、非発見可能モードに入ることによって、問合せメッセージの不要な処理とそれに対する不要な応答とを回避することが可能であり、このことがその装置における処理リソースを節約する。
【0019】
本発明の第2の側面によれば、近距離RF技術を使用して第2の通信装置と共に無線通信するためのトランシーバを含む第1の通信装置が提供され、第1の通信装置は2つの異なるモードを含み、その第1のモードでは、第1の通信装置のアドレスが、その第1の通信装置に無線送信される問合せによって発見されることが可能であり、および、その第2のモードでは、第1の通信装置のアドレスが、その第1の通信装置に無線送信される問合せによって発見されることが不可能であり、第1の通信装置は、
前記第2の通信装置によって送信される第1のメッセージを受信するための前記トランシーバであって、前記第1のメッセージが前記第1の通信装置のアドレスを発見するために送信されている前記トランシーバと、
第1のメッセージに応答して第2のメッセージを生成して前記第2の通信装置に対して送信するための処理ユニットおよび前記トランシーバであって、前記第2のメッセージは前記第1の通信装置のアドレスを含む、処理ユニットおよび前記トランシーバと
前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間の接続を確立するために前記第2の通信装置との接続確立プロセスを行うための前記処理ユニットと前記トランシーバとを含む。
【0020】
第1の通信装置は、その第1の通信装置が、
接続確立プロセス中に、または、接続確立プロセスの完了の成功に応答して、前記第1のモードから第2のモードに切り換わり、この第2のモードでは、第1の通信装置は、その第1の通信装置のアドレスを発見するために送信され、その第1の通信装置に到着するメッセージに対して応答しない
ように構成されていることを特徴とする。
【0021】
本発明の第3の側面によれば、近距離RF技術を使用して第2の通信装置と共に無線通信するためのトランシーバを含む第1の通信装置が提供され、第1の通信装置は2つの異なるモードを含み、その第1のモードでは、第1の通信装置のアドレスが、その第1の通信装置に無線送信される問合せによって発見されることが可能であり、および、その第2のモードでは、第1の通信装置のアドレスが、その第1の通信装置に無線送信される問合せによって発見されることが不可能であり、第1の通信装置は、
前記第2の通信装置のアドレスを発見するために前記第2の通信装置に対して第1のメッセージを送信するための前記トランシーバと、
第1のメッセージに応答して前記第1の通信装置に対して前記第2の通信装置によって送信される、前記第2の通信装置のアドレスを含む第2のメッセージを受信するための前記トランシーバと、
前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間の接続を確立するための前記第2の通信装置との接続確立プロセスを行うための処理ユニットと前記トランシーバとを含む。
【0022】
第1の通信装置は、その第1の通信装置が、
接続確立プロセス中に、または、接続確立プロセスの完了の成功に応答して、前記第1のモードから第2のモードに切り換わり、この第2のモードでは、第1の通信装置は、その第1の通信装置のアドレスを発見するために送信され、その第1の通信装置に到着するメッセージに対して応答しない
ように構成されていることを特徴とする。
【0023】
本発明の第4の側面によれば、第1の通信装置内で実行可能であり、かつ、
第1の通信装置が無線近距離RF技術を使用して第2の通信装置と通信することを生じさせ、
第1の通信装置に無線送信される問合せによって第1の通信装置のアドレスが発見されることが可能である、第1の通信装置の特定の第1のモードを実現し、前記第1の通信装置のアドレスを発見するために送信されている、前記第2の通信装置によって送信される第1のメッセージを、第1の通信装置が受信することを生じさせ、
第1の通信装置が、第1のメッセージに応答して、前記第1の通信装置のアドレスを含む第2のメッセージを生成して前記第2の通信装置に送信することを生じさせ、および、
前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間の接続を確立するために、前記第1の通信装置が前記第2の通信装置との接続確立プロセスを実行することを生じさせるためのプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品が提供される。
【0024】
このコンピュータプログラム製品は、
その第1の通信装置が、接続確立プロセス中に、または、接続確立プロセスの完了の成功に応答して、前記第1のモードから第2のモードに切り換わり、この第2のモードでは、第1の通信装置は、その第1の通信装置のアドレスを発見するために送られた、その第1の通信装置に到着するメッセージに対して応答しないためのプログラムコードを含むことを特徴とする。
【0025】
本発明の第5の側面によれば、第1の通信装置内で実行可能であり、かつ、
第1の通信装置が無線近距離RF技術を使用して第2の通信装置と共に通信することを生じさせ、
第1の通信装置に無線送信される問合せによって第1の通信装置のアドレスが発見されることが可能である、第1の通信装置の特定の第1のモードを実現し、前記第2の通信装置のアドレスを発見するために、第1の通信装置が第1のメッセージを前記第2の通信装置に送信することを生じさせ、
第1のメッセージに応答して前記第2の通信装置によって前記第1の通信装置に送信される、前記第2の通信装置のアドレスを含む第2のメッセージを、第1の通信装置が受信することを生じさせ、および、
前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間の接続を確立するために、前記第1の通信装置が前記第2の通信装置との接続確立プロセスを実行することを生じさせるためのプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品が提供される。
【0026】
このコンピュータプログラム製品は、
その第1の通信装置が、接続確立プロセス中に、または、接続確立プロセスの完了の成功に応答して、前記第1のモードから第2のモードに切り換わり、この第2のモードでは、第1の通信装置は、その第1の通信装置のアドレスを発見するために送信されている、その第1の通信装置に到着するメッセージに対して応答しないことを生じさせるためプログラムコードを含むことを特徴とする。
【0027】
以下に添付図面を参照しながら、本発明を更に詳細に説明する。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の好ましい実施形態で使用される装置を示す。これらの装置は、第1の無線通信装置10と第2の無線通信装置20とを含む。
【0029】
第1の無線通信装置10は、処理ユニットμP10と、ブルートゥーストランシーバBT10と、ユーザインタフェースUI10とを含む。ブルートゥーストランシーバBT10とユーザインタフェースUI10は処理ユニットμP10に接続されている。処理ユニットμP10は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、ディジタル信号プロセッサまたはその類似の処理装置、メモリMEM10、および、ソフトウェア(1つまたは複数のアプリケーション)SW10とを含む。ソフトウェアSW10はメモリMEM10内に記憶されている。ユーザインタフェースUI10は、第1の無線通信装置10を使用するための手段をユーザに提供する。処理ユニットμP10は、例えばブルートゥーストランシーバBT10の使用、ユーザインタフェースUI10における情報の表現、および、ユーザインタフェースUI10から受け取られる情報の処理のような第1の無線通信装置10の機能を、ソフトウェアSW10にしたがって制御する。ブルートゥーストランシーバBT10は、そのブルートゥーストランシーバBT10が第2の無線通信装置20に対して情報を無線送信しおよび第2の無線通信装置20から情報を無線受信することが可能であるアンテナANT10を含む。
【0030】
第2の無線通信装置20は、処理ユニットμP20と、ブルートゥーストランシーバBT20と、ユーザインタフェースUI20とを含む。ブルートゥーストランシーバBT20とユーザインタフェースUI20は処理ユニットμP20に接続されている。処理ユニットμP20は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、ディジタル信号プロセッサまたはその類似の処理装置、メモリMEM20、および、ソフトウェア(1つまたは複数のアプリケーション)SW20とを含む。ソフトウェアSW20はメモリMEM20内に記憶されている。ユーザインタフェースUI20は、第2の無線通信装置20を使用するための手段をユーザに提供する。処理ユニットμP20は、例えばブルートゥーストランシーバBT20の使用、ユーザインタフェースUI20における情報の表現、および、ユーザインタフェースUI20から受け取られる情報の処理のような第2の無線通信装置20の機能を、ソフトウェアSW20にしたがって制御する。ブルートゥーストランシーバBT20は、そのブルートゥーストランシーバBT20が第1の無線通信装置10に対して情報を無線送信しおよび第1の無線通信装置10から情報を無線受信することが可能であるアンテナANT20を含む。
【0031】
第1および第2の無線通信装置はどんな種類のブルートゥース装置であってもよい。例えば、第1の無線通信装置10は、ブルートゥーストランシーバを搭載したセルラ移動電話であることが可能であり、かつ、第2の無線通信装置20はブルートゥーススマートカード読取装置であることが可能である。第1の無線通信装置10がセルラ移動電話である場合には、図1に示されているブロックに加えて、第1の無線通信装置10はセルラネットワーク機能を実現するために処理ユニットμP10に接続されているRFセクションを含む。さらに、第1の無線通信装置10のユーザインタフェースUI10は、例えば、ディスプレイ、キーボード、マイクロホン、および、スピーカを含む。第2の無線通信装置20がブルートゥーススマートカード読取装置である場合には、図1に示されているブロックに加えて、第2の無線通信装置20は、スマートカードをブルートゥーススマートカード読取装置の中に受け入れるために処理ユニットμP10に接続されているカードスロットを含む。
【0032】
あるいは、第1の無線通信装置10はブルートゥーストランシーバを搭載したセルラ移動電話であることが可能であり、かつ、第2の無線通信装置20はブルートゥースヘッドセットであることが可能である。この場合には、第2の無線通信装置(図1)のユーザインタフェースUI20は、1つまたは複数のスピーカと、場合によっては、処理ユニットμP10に接続されているマイクロホンとを含む。
【0033】
図2は、公知のブルートゥーストランシーバBT10のブロックを示すブロック図である。(ブルートゥーストランシーバBT20は同様のブロック図の形で示すことができる。)ブルートゥーストランシーバBT10は、RF−ASIC回路(Radio Frequency-Application Specific Integrated Circuit)およびアンテナANT10と、BB−ASIC回路(BaseBand-Application Specific Integrated Circuit)および電気的消去可能フラッシュメモリ(FLASH)とを含むプログラム可能集積回路である、いわゆるブルートゥースモジュール又はブルートゥースチップの形で実装されている。
【0034】
RF−ASICは無線周波数集積回路である。これはアンテナANT10に接続されている。アンテナANT10を使用することによって、RF−ASICは、2.4GHz帯域で動作するRFトランシーバを実現する。
【0035】
RF−ASICとフラッシュメモリはBB−ASICに接続されている。BB−ASICはベースバンド信号の処理を行うベースバンド集積回路である。BB−ASICは、フラッシュメモリの補助によってブルートゥーストランシーバBT10の全機能を制御する処理ユニットMCUを実装する。フラッシュメモリは、特にブルートゥースプロトコルを含むブルートゥーストランシーバ用ソフトウェアを収容する。(典型的には、このソフトウェアは、適切なプログラミング言語で記述されたプログラムコードを含む。)BB−ASICは、例えば、適切なバス(図示していない)によって処理ユニットμP10に接続されている。
【0036】
本発明の好ましい実施形態では、ペアリング手順が、事前には互いに未知である第1および第2の無線通信装置10、20の間の信用関係を確立するために使用される。この後で、ブルートゥース接続が、一方の通信装置からの音声またはデータのような情報を別の通信装置に通信するために、これらの装置の間に確立される。第1および第2の無線通信装置が互いに未知であるということは、当初においてはこれらの装置が互いに他方の装置のアドレス情報を持っていないということを意味する。
【0037】
本発明の好ましい実施形態では、無線通信装置10、20の中で、第1の無線通信装置(10)が主導権を有する通信装置である。最初に、第1の無線通信装置10は、第2の無線通信装置20とのペアリング手順を開始できるようにするため、第2の無線通信装置20の固有アドレス(ブルートゥース装置アドレス)を発見(determine)しなければならない。第1の無線通信装置内のブルートゥーストランシーバの処理ユニットMCUは、ブルートゥースプロトコルにしたがって問合せメッセージを生成する。この処理ユニットは、ブルートゥーストランシーバのRF−ASICにその問合せメッセージを転送する。必要な変調操作の後に、トランシーバはその問合せメッセージをそのアンテナANT10を介して送信する。問合せメッセージが第2の無線通信装置20だけに到達し他の装置には到達しないことが望ましい場合には、第2の無線通信装置20以外の他の装置がブルートゥース到達範囲の内側に存在しないようにすることが可能である。
【0038】
第2の無線通信装置内のブルートゥーストランシーバBT20は、そのアンテナANT20を介して問合せメッセージを受信する。必要な変調操作の後に、その問合せメッセージはRF−ASICを経由してBB−ASIC内の処理ユニットMCUに転送される。処理ユニットはその問合せメッセージに応答して問合せ応答メッセージを生成する。この応答は、第2の無線通信装置のアドレス、特に、ブルートゥーストランシーバBT20のブルートゥース装置アドレスを含む。処理ユニットMCUは問合せ応答メッセージをブルートゥーストランシーバのRF−ASICに転送する。必要な変調操作の後に、そのブルートゥーストランシーバは問合せ応答メッセージをそのアンテナANT20を介して第1の無線通信装置10に送信する。
【0039】
第1の無線通信装置10内のブルートゥーストランシーバBT10は、そのアンテナANT10を介して問合せ応答メッセージを受信する。必要な変調操作の後に、その問合せ応答メッセージはRF−ASICを経由してBB−ASIC内の処理ユニットMCUに転送され、この処理ユニットは、こうして第2の無線通信装置20のアドレスを受け取る。
【0040】
第1の無線通信装置10が第2の無線通信装置20のアドレスを得ると、その第1の無線通信装置10は、第2の無線通信装置20とのペアリング手順を開始することが可能である。マスタ/スレーブ原則にしたがって、第1の無線通信装置10は(このペアリング手順を開始するので)ペアリング手順におけるマスタであり、第2の無線通信装置20はスレーブである。
【0041】
最初に、第1の無線通信装置10のブルートゥーストランシーバ内の処理ユニットMCUが乱数を生成する。このブルートゥーストランシーバはその乱数をブルートゥーストランシーバBT10を経由して第2の無線通信装置20に送信する。第2の無線通信装置20はブルートゥーストランシーバBT20を経由してその乱数を受け取って、第1の無線通信装置に受信した旨の確認応答を送り、その次に第1の無線通信装置10はその確認応答を受け取る。次に、ペアリング手順は多重フェーズプロセスとして続き、この多重フェーズプロセスでは乱数と第2の無線通信装置20のパスキー(passkey)とが特にデータとして必要とされる。第2の無線通信装置のパスキーは例えばユーザから問い合わせることが可能である。
【0042】
ペアリング手順(pairing procedure)に成功すると、第1の無線通信装置10と第2の無線通信装置20は、最終的に、第1の無線通信装置10と第2の無線通信装置20との間に確立されるすべての将来のブルートゥース接続のためのすべての機密保護動作(例えば認証および暗号キー生成)の基礎として使用されることになるリンクキーを確立する。
【0043】
第1の無線通信装置10のブルートゥーストランシーバBT10内の処理ユニットMCUはリンクキーをそのフラッシュメモリ内に記憶し、および、第2の無線通信装置のブルートゥーストランシーバBT20内の処理ユニットMCUはリンクキーをそのフラッシュメモリ内に記憶する。リンクキーは、第1および第2の無線通信装置のアドレスに関連付けられる。この関連付けは、例えば、第1のブルートゥース装置内において第2のブルートゥース装置のアドレスの隣りにリンクキーを記憶し、かつ、第2のブルートゥース装置内において第1のブルートゥース装置のアドレスの隣りにリンクキーを記憶することによって行うことができる。リンクキーを記憶する前に第2の無線通信装置20のアドレスが第1の無線通信装置10内に記憶されなかった場合には、そのアドレスをリンクキーと共に記憶することが可能である。これと同様に、第1の無線通信装置10のアドレスがリンクキーを記憶する前に第2の無線通信装置20内に記憶されなかった場合には、そのアドレスをリンクキーと共に記憶することが可能である。第2の無線通信装置20は、例えば問合せメッセージのアドレスフィールドから第1の無線通信装置10のアドレスを得るか、または、ペアリング手順中に第1の無線通信装置10によって第2の無線通信装置20に送信されるあらゆるメッセージのアドレスフィールドから第1の無線通信装置10のアドレスを得る。
【0044】
リンクキーを記憶することは、さらに、第2の無線通信装置20が第1の無線通信装置10において「信用できる装置(trusted device)」として指定され、かつ、第1の無線通信装置10が第2の無線通信装置20において信用できる装置として指定されることを意味する。こうして、第1の無線通信装置10と第2の無線通信装置20との間に信用関係が確立されて終わる。この関係は両方の装置に接続情報を記憶することによって表示される。この文脈では、接続情報とはペアリング手順において生成されるリンクキーと無線通信装置10、20のアドレスとを意味する。接続情報がペアリング手順中に記憶されるので、この1対の無線通信装置の間での将来の接続を確立することは、事前には互いに未知である1対の装置の間に接続を確立することよりも容易である。したがって、ペアリング手順はブルートゥース搭載装置のユーザの快適性を増大させる。しかし、装置間のブルートゥース接続がペアリング手順なしで確立されることも可能であることを指摘しておかなければならない。
【0045】
次では、第1および第2の無線通信装置の間での接続確立プロセスを、無線通信装置10、20がペアリング手順を使用してすでにペアの形に形成されている場合において説明する。ペアリング手順の成功の後に、無線通信装置10、20の間のブルートゥース接続の確立が、例えばリンク確立手順を使用して開始することが可能である。ブルートゥース接続がペアリング手順において「信用できる装置」として指定された装置と共に確立されるので、確立されるべきブルートゥース接続は一般的に信用ブルートゥース接続(trusted Bluetooth connection)と呼ばれている。本発明の好ましい実施形態では、第1の無線通信装置10が、第2の無線通信装置20のアドレスにおいて第2の無線通信装置にページングメッセージを送ることによって、リンク確立手順を使用して接続を開始する。マスタ/スレーブ原則にしたがって、第1の装置がマスタになり、第2の装置がスレーブになる。
【0046】
リンク確立手順を使用してACLリンクが確立され終わった後に、第1の無線通信装置10からSCO(Synchronous Connection-Oriented)接続セットアップ手順を開始することによって、SCOリンクが第1および第2の無線通信装置10、20の間に確立することが可能である。
【0047】
リンク確立手順が完了すると、第1の無線通信装置10はチャンネル確立手順を開始し、このチャンネル確立手順ではブルートゥースチャンネル(論理接続)が無線通信装置の間に確立されることになる。チャンネル確立手順の後に、第1の無線通信装置10は接続確立手順を開始し、この接続確立手順では、実(active)ブルートゥース接続(アプリケーションレイヤ接続)が第1および第2の無線通信装置10、20の間に最終的に確立される。
【0048】
第1および第2の無線通信装置の間にブルートゥース接続が確立され終わった後に、音声またはデータのような情報がブルートゥース接続を経由して一方の通信装置から他方の通信装置に送信することが可能である。ペアリング手順において互いに「信用できる装置」として指定された装置の間に確立されるこのタイプのブルートゥース接続は、信用ブルートゥース接続と呼ばれている。
【0049】
本発明の好ましい一実施形態では、第2の無線通信装置20は、接続確立手順に応答して、その第2の無線通信装置20が他のブルートゥース装置から隠蔽され(hidden)ているモードに入る。このモードはブルートゥース仕様において定義されており、非発見可能モードと呼ばれている。本明細書では、「接続確立手順に応答して」とは、第2の無線通信装置20が接続確立プロセス中または接続確立プロセスの直後の適切な時点で非発見可能モードに入るということを意味する。実際には、こうした適切な時点とは、例えば、第2の無線通信装置20が、ブルートゥース接続が確立されたということを第1の無線通信装置10に示す接続確立(connect_est_acc)メッセージをその第1の無線通信装置に送信する時点とすることができる。接続確立メッセージは接続確立手順を完了させるので、この場合には、第2の無線通信装置20が接続確立プロセスの成功に応答して非発見可能モードに入ると述べることができる。
【0050】
非発見可能モードにおいては、ブルートゥース装置は問合せ応答モードには入らない。言い換えると、ブルートゥース装置は問合せメッセージに応答しない。非発見可能モードに入った後では、第2の無線通信装置20が問合せメッセージに応答しないので、未知の相手は第2の無線通信装置20のアドレスを発見することが不可能である。第2の無線通信装置20は、さらに、問合せメッセージの不要な処理とそれに対する不要な応答とを回避することもでき、このことが第2の無線通信装置20における処理リソースを節約する。一方では、問合せメッセージに対する応答が送信されないので、問合せメッセージを送信した第1の無線通信装置10は、その第1の無線通信装置が通信することが意図されていない無線通信装置からの不要なアドレス情報を発見することがない。第2の無線通信装置20のアドレスが、問合せメッセージを送る他のすべてのブルートゥース装置にとって利用不可能なので、機密保護も改善されることになる。さらに、第2の無線通信装置20が非発見可能モードに入った後に問合せメッセージに応答せず、問合せメッセージを送る未知のブルートゥース装置にもその装置のユーザにもその通信装置20の位置を明らかにしないので、機密保護が改善されることになる。
【0051】
ブルートゥース接続を確立するためには、接続することが求められている相手のブルートゥース装置のアドレスを知る必要性のみが求められる。第2の無線通信装置20が非発見可能モードに入った後では、第3のブルートゥース装置と非発見可能モードに入っている第2の無線通信装置20との間のブルートゥース接続は、その第3のブルートゥース装置が第2の無線通信装置20のアドレスを知っている場合には、全く通常の仕方で確立されることが可能である。ブルートゥース接続を確立するために、第3のブルートゥース装置は、例えば、最初にページングメッセージを第2の無線通信装置20に送ることによって、リンク確立手順を開始することが可能である。しかし、第2の無線通信装置20が非発見可能モードにあるので、この第2の無線通信装置20は、第2の無線通信装置20のアドレスを知らないブルートゥース装置に対してはそのアドレスを報告しない。こうして、第2の無線通信装置に対する未知のブルートゥース装置からの不要な接続要求が回避されることが可能である。
【0052】
上述のように、ブルートゥース接続はペアリング手順なしに確立されることも可能である。(この場合には、このブルートゥース接続は、信用ブルートゥース接続とは呼ばれないが、これは、信用できる装置として指定されている装置と間で接続が確立されてはいないからである。)本発明の別の実施形態では、第1の無線通信装置10は、問合せ手順によって第2の無線通信装置20のアドレスを得た後に、ペアリング手順なしに接続確立手順を開始する。さらに、この場合には、接続確立プロセスはリンク確立手順とチャンネル確立手順と接続確立手順とを含み、および、この接続確立プロセスは、第1の無線通信装置10によって第2の無線通信装置20のアドレスにおいて第2の無線通信装置20に送られるページングメッセージによって開始される。ここで、接続を確立する時には、リンクキーも使用のために生成される。しかし、この実施形態は、リンクキーが第1および第2の無線通信装置10、20の中に恒久的に記憶されることがないという点で、無線通信装置の間の接続がペアリング手順によって確立された上述の好ましい実施形態とは異なる。すなわち、同じリンクキーが無線通信装置10、20の間の新たな接続のために使用されることが不可能であるが、新たな接続を確立する時には新たなリンクキーが生成されなければならない。例えば、第1の無線通信装置10がセルラ移動端末装置であり、第2の無線通信装置20が、数百万台も存在することがあり得る第1の無線通信装置のような装置を使用して飲料の無線購入を可能にするブルートゥーストランシーバを搭載した飲料自動販売機(POS端末装置)である場合には、その自動販売機の限られた記憶装置の中にリンクキーのすべてを記憶することは必ずしも合理的ではないであろう。この実施形態では、第2の無線通信装置20は、本発明の好ましい実施形態の場合と同様に、接続確立に応答して非発見可能モードに入る。しかし、自動販売機が一度に2つ以上の無線通信装置に対してサービスを提供することが可能な場合には、最初の接続確立に応答してその機械が非発見可能モードに入ることは必ずしも合理的ではないであろう。あるいは、その自動販売機は、そのサービス提供能力が限度一杯である時にだけ非発見可能モードに入る。これは、自動販売機が例えば8つのブルートゥース装置に対して同時にサービスを提供することが可能である場合に、8番目の同時ブルートゥース接続が確立される接続確立プロセスに応答して(典型的には恒久的にではなく一時的に)非発見可能モードに入るであろう。この装置は非発見可能モードに(ユーザの介入なしに)自動的に入るであろう。
【0053】
これと同様に、第2の無線通信装置20が、例えば5つの同時ブルートゥース接続をサポートするWLAN(Wireless Local Area Network)アクセスポイントである場合には、その無線装置は、第5の同時ブルートゥース接続がそのアクセスポイントに対して確立される接続確立プロセスに応答して、非発見可能モードに入る。
【0054】
第2の無線通信装置20が飲料自動販売機またはWLANアクセスポイントである場合には、術語「無線」は主として情報の無線通信を意味する。
【0055】
無線通信装置20が非発見可能モードに留まる時間期間は、場合に応じて様々である。第1の無線通信装置10がセルラ移動端末装置であり、第2の無線通信装置20が、単一ユーザの移動端末装置だけと通信することが意図されているパーソナル装置(例えば、ブルートゥーススマートカード読取装置)である場合には、無線通信装置が恒久的に非発見可能モードに留まることが適切である。言い換えると、特別な操作なしには無線通信装置が発見モードに戻ることはない。この特別な操作はその装置をリセットすることであることが可能であり、このことが第2の無線通信装置20をその当初の工場出荷設定に復元する。次に、第2の無線通信装置20は、リセット後に最初の接続確立プロセスに応答して再び非発見可能モードに入る。
【0056】
場合によっては、第2の無線通信装置20がブルートゥース切断に応答して非発見可能モードから発見モードに戻ることが適切であることもある。上述の飲料自動販売機の例では、自動販売機は、飲料の購入が行われている少なくとも1つのブルートゥース接続が切断される時に、発見モードに戻ることが可能である。この場合には、自動販売機は、ブルートゥース接続を切断することによってそのサービス提供能力が他に使用できるように解放された直後に、このように発見モードに戻る。
【0057】
本発明の別の実施形態では、第2の無線通信装置は、最初の接続確立に応答して非発見可能モードに入るが、例えば第2の無線通信装置20の再起動であることが可能である特定の操作に応答して、一定の時間期間(例えば、30秒、1分、または、2分)の間は常に発見モードに戻る。前記一定の時間期間が経過し終わると、第2の無線通信装置20はユーザの介入なしに自動的に非発見可能モードに戻る。この実施形態は、第2の無線通信装置20がほぼ常に非発見可能モードに留まることが望ましくかつ第1の無線通信装置10以外の他のブルートゥース装置とのペアとして第2の無線通信装置20を確立することが必要とされる状況に、良く適している。例えば、第2の無線通信装置20がブルートゥースヘッドセットであり、かつ、第1の無線通信装置10がセルラ移動電話である場合には、ブルートゥースヘッドセットは、無線通信装置10によって開始された最初の接続確立プロセスに応答して非発見可能モードに入る。ユーザが、例えば、ブルートゥーストランシーバを搭載したステレオラジオを聴取するためにブルートゥースヘッドセットを使用することを望む場合には、そのヘッドセットがスイッチを切られて再起動させられることが可能である。その次に、ヘッドセットは、ステレオラジオとヘッドセットとの間の問合せ手順を行うことが可能である一定の時間期間中は発見モードにあり、および、おそらくは、ペアを形成しおよび/またはステレオラジオとブルートゥースヘッドセットとの間のブルートゥース接続を確立するための必要な手順を開始する。
【0058】
場合によっては、2つのブルートゥース装置は、これらの装置の間の最初のブルートゥース接続を確立するずっと以前に(例えば数時間前または数日前に)ペアリング手順を行うことも可能である。特定の第1のブルートゥース装置が、他方の相手が特定の第2のブルートゥース装置であるペアリング手順を開始すると想定する。本発明の一実施形態では、前記第2のブルートゥース装置は、ペアリング手順に応答してすでに非発見可能モードに入っており、(本発明の好ましい実施形態で説明した通りの)接続確立プロセスには応答しない。特に、前記第2のブルートゥース装置(例えば、ブルートゥーススマートカード読取装置)が単一ユーザの移動通信端末装置と通信することが特に意図されている場合には、多くの場合に、ペアリング手順の完了と接続確立プロセスの開始との間にその他のブルートゥース装置が問合せメッセージに応答することは適切でないであろう。
【0059】
第2のブルートゥース装置がペアリング手順に応答して非発見可能モードに入る場合には、このことは、その第2のブルートゥース装置が、ペアリング手順中またはその直後の適切な時点において非発見可能モードに入るということを意味する。実際には、こうした適切な時点とは、例えば、リンクキーがブルートゥース装置の中に記憶される時点であることが可能である。リンクキーの記憶がうまく完了したペアリング手順を終了させるので、この場合には、ペアリング手順の成功に応答して(または、リンクキーの記憶に応答して)非発見可能モードに入ると述べることが可能である。
【0060】
図3は、本発明とその3つの選択肢との機能性を示す流れ図である。ブロック31では、第1の無線通信装置10は、第2の無線通信装置20のアドレスを得るために問合せメッセージを送信する。ブロック32では、第2の無線通信装置20は問合せメッセージを受信する。ブロック33では、第2の無線通信装置は、問合せメッセージに応答して、第2の無線通信装置20のアドレスを含む問合せ応答メッセージを生成し、その問合せ応答メッセージを第1の無線通信装置10に送信する。ブロック34では、第1の無線通信装置10は問合せ応答メッセージを受信し、こうしてペアリング手順および/または接続確立プロセスのために第2の無線通信装置20のアドレスを得る。選択肢1では、ブロック34の後にブロック35が続き、このブロック35では、ペアリング手順が第1の無線通信装置10の主導によって行われる。ブロック35の後にブロック40が続き、このブロック40では、第2の無線通信装置20がペアリング手順に応答して非発見可能モードに入る。選択肢2では、ブロック34の後にブロック36が続き、このブロック36では、同様にペアリング手順が第1の無線通信装置10の主導によって行われる。ブロック36の後にブロック37が続き、このブロック37では、接続確立プロセスが第1の無線通信装置10の主導によって行われる。ブロック37の後にブロック40が続き、このブロック40では第2の無線通信装置20は接続確立プロセスに応答して非発見可能モードに入る。選択肢3では、ブロック34の後にブロック38が続き、このブロック38では、ペアリング手順なしの接続確立プロセスが第1の無線通信装置10の主導によって行われる。ブロック38の後にブロック40が続き、このブロック40では第2の無線通信装置20が接続確立プロセスに応答して非発見可能モードに入る。
【0061】
この説明では、ペアリング手順と接続確立プロセスは別個のプロセスとして取り扱われている。しかし、ペアリング手順が接続確立プロセスに厳密に関係付けられることも可能である。このことは、ペアリング手順が接続確立プロセスの不可分な一部であることが可能であるということを意味する。これが当てはまる場合には、接続を受けるブルートゥース装置は、そのブルートゥース装置がペアリング手順に応答してまたは接続確立プロセスの末期段階において実際に非発見可能モードに入るかどうかに関わりなく、接続確立プロセスに応答して非発見可能モードに入る。
【0062】
一方、ペアリング手順と接続確立プロセスとの間に断絶(break)があり、その結果としてペアリング手順が接続確立プロセスの不可分の一部と見なされることが不可能である場合にさえ、接続確立プロセスの広義の解釈を使用する時には、ペアリング手順が接続確立プロセスの一部分であると述べることも依然として可能である。本明細書では、接続確立プロセスは、ペアリング手順と実際の接続確立プロセスとの両方を範囲内に含むことが可能なエンティティであると定義される。実際の接続確立プロセスの実行も、ペアリング手順がすでに実行され終わっているか否かに依存している。したがって、ブルートゥース装置がペアリング手順に応答して実際に非発見可能モードに入る場合でさえ、ペアリングプロセスが接続確立プロセスの一部分と見なされることが可能なので、ブルートゥース装置が接続確立プロセスに応答して非発見可能モードに入ると述べることは適正である。
【0063】
本明細書では、接続を受ける無線通信装置だけが非発見可能モードに入るとすでに述べたが、本発明の別の実施形態では、接続を開始する無線通信装置が非発見可能モードに入ることが可能である。本発明の一実施形態では、特定の第1の無線通信装置が、問合せ手順を使用して特定の第2の無線通信装置のアドレスを問い合わせることによって開始する。第1の無線通信装置は、第2の無線通信装置を対象としたペアリング手順を開始する。しかし、実際の接続確立プロセスは、第2の無線通信装置によって、第1の無線通信装置に対して(第1の無線通信装置のアドレスに対して)ページングメッセージを送信することによって開始される。前記第2の無線通信装置は接続確立プロセスに応答して非発見可能モードに入るが、第1の無線通信装置は発見モードに留まる。この実施形態では、第1の無線通信装置は例えばセルラ移動端末装置であることが可能であり、かつ、第2の無線通信装置はブルートゥーススマートカード読取装置であることが可能である。セルラ移動端末装置によって開始されたペアリング手順がうまく完了した後に、ブルートゥーススマートカード読取装置は、例えばスマートカードの挿入に応答して、自動的に移動端末装置に対する接続を開始して、その次に非発見可能モードに入ることが可能である。(ブルートゥーススマートカード読取装置は、スマートカードがそのブルートゥーススマートカード読取装置の中に挿入されることを検出する、処理ユニットに接続されたセンサを含む。)
本発明はソフトウェアの形で実現されることが可能であり、この場合には非発見可能モード制御ソフトウェアがフラッシュメモリ(図2)内に記憶されたブルートゥーストランシーバソフトウェアの一部分である。非発見可能モードへの移行が、非発見可能モード制御ソフトウェアを使用してブルートゥーストランシーバ内の処理ユニットMCUによって制御される。
【0064】
この説明は、事例の助けを借りて本発明の実施形態と具体例を提示する。本発明が上述の具体例の詳細に限定されていないということと、本発明が本発明の特徴から逸脱することなしに別の形態で具体化されることが可能であるということとが当業者には明らかである。本発明は、例えば本説明において特定の形で名付けられてるメッセージおよび手順に限定されてはならない。適切な変更を伴って、例えば、ペアリング手順は、ブルートゥース技術で公知であるボンディング(bonding)手順によって置き換えられることが可能である。本発明は、近距離RF接続によって情報が通信される他の類似のシステムにも適用可能なので、ブルートゥース技術に限定されてはならない。本発明は、本明細書に例示されている第1および第2の無線通信装置2の構造に限定されてはならない。例えば、無線通信装置は、ブルートゥーストランシーバ内の処理ユニットに加えて別の処理ユニットを含む必要は必ずしもないが、無線通信装置の処理ユニットさえもがブルートゥーストランシーバの処理ユニットの中に一体化されてもよい。
【0065】
したがって、上述の実施形態は、非限定的な例示であると見なされるべきである。したがって、本発明を具体化して使用する可能性は、添付の特許請求項だけによって限定されている。等価の実現形態を含む、特許請求項によって決定される通りの本発明の具体化の様々な選択肢も、本発明の範囲に属している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態で使用される装置を示す。
【図2】ブルートゥーストランシーバのブロック図である。
【図3】本発明によるシステムの様々な選択肢の実施形態を示す流れ図である。
【符号の説明】
10…第1の無線通信装置
20…第2の無線通信装置
μP10…処理ユニット
BT10…ブルートゥーストランシーバ
UI10…ユーザインタフェース
MEM10…メモリ
ANT10…アンテナ
SW10…ソフトウェア
μP20…処理ユニット
BT20…ブルートゥーストランシーバ
UI20…ユーザインタフェース
MEM20…メモリ
ANT20…アンテナ
SW20…ソフトウェア

Claims (17)

  1. 事前には互いに未知である第1の通信装置(10)と第2の通信装置(20)とが近距離RF技術を使用して互いに無線通信する方法であって、前記第2の通信装置は、特定の時点において、前記第2の通信装置のアドレスが前記第2の通信装置に対して無線送信される問合せによって発見されることが可能な第1のモードにあり、
    前記第1の通信装置(10)は、前記第2の通信装置のアドレスを発見するために第1のメッセージを送信し(31)、
    前記第2の通信装置(20)は前記第1のメッセージを受信し(32)、
    前記第2の通信装置(20)は、前記第1のメッセージに応答して、前記第2の通信装置のアドレスを含む第2のメッセージを生成して前記第1の通信装置に送信し(33)、
    接続確立プロセス(35−38)が、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間の接続を確立するために実行される方法において、
    前記接続確立プロセス中に、または、前記接続確立プロセスの完了の成功に応答して、前記第1および第2の通信装置(10、20)の少なくとも一方は前記第1のモードから第2のモードに切り換わり(40)、前記第2のモードでは、前記第2のモードに切り換わっている前記通信装置は、前記第2のモードに切り換わっている前記通信装置のアドレスを発見するために送信され、前記通信装置に到着するメッセージに対して応答しないことを特徴とする方法。
  2. 前記接続確立プロセスを、前記第2の無線通信装置の前記アドレスに基づいて前記第1の無線通信装置によって開始することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2の無線通信装置(20)は前記第2のモードに切り換わることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第1および第2の通信装置(10、20)の一方のみが前記第2のモードに切り換わることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. 前記第1および第2の通信装置(10、20)の少なくとも一方は、前記接続確立プロセスの一部分であるペアリングに応答して前記第2のモードに切り換わることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  6. 前記第1および第2の通信装置(10、20)の少なくとも一方は、前記装置のサービス提供能力がいっぱいになることを生じさせる前記接続確立プロセスに応答して、自動的に前記第2のモードに切り換わることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  7. 前記第2のモードに切り換わっている前記通信装置(10、20)は、特定のアクションに応答して前記第2のモードから前記第1のモードに戻ることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  8. 前記第2のモードに切り換わっている前記通信装置(10、20)は、前記第2の通信装置のリセットに応答して前記第2のモードから前記第1のモードに戻ることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  9. 前記第2のモードに切り換わっている前記通信装置(10、20)は、一定の時間期間の間は前記第1のモードに戻り、および、前記一定の時間期間が経過した後に前記通信装置(10、20)は前記第2のモードに戻ることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  10. 前記第2のモードに切り換わっている前記通信装置(10、20)は、前記通信装置(10、20)の再起動に応答して前記一定の時間期間の間は前記第1のモードに戻ることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 近距離RF接続を、前記接続確立プロセスに応答して前記第1および第2の通信装置の間に確立することと、前記第2のモードに切り換わっている前記通信装置(10、20)は、前記近距離RF接続の切断に応答して前記第2のモードから前記第1のモードに戻ることとを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  12. 前記第1の通信装置と前記第2の通信装置はブルートゥース技術を使用して通信し、前記第1のメッセージはブルートゥース技術にしたがった問合せメッセージであり、前記第2のメッセージは問合せ応答メッセージであり、前記第1のモードはブルートゥース技術にしたがった発見可能モードであり、前記第2のモードは非発見可能モードであることを特徴とする、請求項1から11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記第1の通信装置はセルラ移動端末装置であり、かつ、前記第2の通信装置は、ブルートゥース・スマートカード読取装置、ブルートゥース・ヘッドセット、WLAN(Wireless Local Area Network)アクセスポイント、および、POS(Point of Sale)端末装置の中の1つであることを特徴とする、請求項1から12のいずれかに記載の方法。
  14. 近距離RF技術を使用して第1の通信装置(10)と無線通信するためのトランシーバ(BT20)を含む第2の通信装置(20)であって、該第2の通信装置(20)は2つの異なるモードを含み、その第1のモードでは、該第2の通信装置(20)のアドレスが、該第2の通信装置に無線送信される問合せによって発見されることが可能であり、第2のモードでは、該第2の通信装置(20)のアドレスが、該第2の通信装置に無線送信される問合せによって発見されることが不可能であり、
    該第2の通信装置(20)は、
    前記第1の通信装置(10)によって該第2の通信装置(20)のアドレスを発見するために送信される第1のメッセージを受信する(32)ための前記トランシーバ(BT20)と、
    前記第1のメッセージに応答して前記第2の通信装置(20)のアドレスを含む第2のメッセージを生成して前記第1の通信装置(10)に対して送信する(33)ための処理ユニット(MCU)および前記トランシーバ(BT20)と、前記第2の通信装置(20)と前記第1の通信装置(10)との間の接続を確立するために前記第1の通信装置(10)との接続確立プロセス(35−38)を行うための前記処理ユニット(MCU)と前記トランシーバ(BT20)
    と、を含み、
    前記第2の通信装置(20)は、
    前記接続確立プロセス中に、または、前記接続確立プロセスの完了の成功に応答して、前記第1のモードから第2のモードに切り換わり(40)、該第2のモードでは、前記第2の通信装置は、該通信装置のアドレスを発見するために送信され、該通信装置に到着するメッセージに対して応答しないように構成されている、ことを特徴とする第2の通信装置。
  15. 近距離RF技術を使用して第2の通信装置(20)と無線通信するためのトランシーバ(BT10)を含む第1の通信装置(10)であって、該第1の通信装置(10)は2つの異なるモードを含み、その第1のモードでは、該第1の通信装置(10)のアドレスが、該第1の通信装置に無線送信される問合せによって発見されることが可能であり、第2のモードでは、該第1の通信装置(10)のアドレスが、該第1の通信装置に無線送信される問合せによって発見されることが不可能であり、
    該第1の通信装置(10)は、
    前記第2の通信装置(20)のアドレスを発見するために該第2の通信装置(20)に対して第1のメッセージを送信する(31)ための前記トランシーバ(BT10)と、
    前記第1のメッセージに応答して前記第1の通信装置(10)に対して前記第2の通信装置(20)によって送信される、該第2の通信装置(20)のアドレスを含む第2のメッセージを受信する(34)ための前記トランシーバ(BT10)と、
    前記第1の通信装置(10)と前記第2の通信装置(20)との間の接続を確立するために前記第2の通信装置(20)との接続確立プロセス(35−38)を行うための処理ユニット(MCU)と前記トランシーバ(BT10)と、を含み、
    前記第1の通信装置(10)は、
    前記接続確立プロセス中に、または、前記接続確立プロセスの完了の成功に応答して、前記第1のモードから第2のモードに切り換わり(40)、前記第2のモードでは、前記第1の通信装置は、該通信装置のアドレスを発見するために送信され、該通信装置に到着するメッセージに対して応答しないように構成されていることを特徴とする第1の通信装置。
  16. 第2の通信装置(20)内で実行可能であり、かつ、
    該第2の通信装置(20)が無線近距離RF技術を使用して第1の通信装置(10)と通信することを生じさせ、
    該第2の通信装置(20)に無線送信される問合せによって該第2の通信装置(20)のアドレスを発見することが可能である、該第2の通信装置(20)の特定の第1のモードを実現し、
    該第2の通信装置(20)のアドレスを発見するために前記第1の通信装置(10)によって送信された(31)第1のメッセージを、該第2の通信装置(20)が受信する(32)ことを生じさせ、
    該第2の通信装置(20)が、前記第1のメッセージに応答して、該第2の通信装置(20)のアドレスを含む第2のメッセージを生成して前記第1の通信装置(10)に送信する(33)ことを生じさせ、および、
    該第2の通信装置(20)と前記第1の通信装置(10)との間の接続を確立するために、該第2の通信装置(20)が該第1の通信装置(10)との接続確立プロセス(35−38)を実行することを生じさせ、
    るためのプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品であって、
    該コンピュータプログラム製品は、
    前記接続確立プロセス中に、または、前記接続確立プロセスの完了の成功に応答して、前記第1のモードから第2のモードに切り換わり(40)、前記第2のモードでは、前記第2の通信装置は、該通信装置のアドレスを発見するために送信され、該通信装置に到着するメッセージに対して応答させない、プログラムコードを含むことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
  17. 第1の通信装置(10)内で実行可能であり、かつ、
    該第1の通信装置(10)が無線近距離RF技術を使用して第2の通信装置(20)と通信することを生じさせ、
    該第1の通信装置(10)に無線送信される問合せによって該第1の通信装置のアドレスが発見可能である、該第1の通信装置の特定の第1のモードを実現し、
    該第1の通信装置(10)が、前記第2の通信装置(20)のアドレスを発見するために、第1のメッセージを該第2の通信装置(20)に送信する(31)ことを生じさせ、
    該第1の通信装置(10)が、前記第1のメッセージに応答して前記第2の通信装置(20)によって該第1の通信装置(10)に送信される、該第2の通信装置(20)のアドレスを含む第2のメッセージを受信することを生じさせ、および、
    該第1の通信装置(10)と該第2の通信装置(20)との間の接続を確立するために、該第1の通信装置(10)が該第2の通信装置(20)との接続確立プロセス(35−38)を実行することを生じさせ、
    るためのプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品であって、
    該コンピュータプログラム製品は、前記接続確立プロセス中に、または、前記接続確立プロセスの完了の成功に応答して、前記第1のモードから第2のモードに切り換わり(40)、前記第2のモードでは、前記第1の通信装置は、該通信装置のアドレスを発見するために送信され、該通信装置に到着するメッセージに対して応答させないプログラムコードを含むことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
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