JP3789121B2 - 表示方法および表示装置 - Google Patents
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Description
そして、この撮影監視システムではカメラから入力される監視領域全体の映像とともに、この全体映像中にある対象物の拡大映像を取得し、監視精度を高めたいといった要求がある。
従来技術では、監視領域全体の映像を取得するための広角カメラを設置するとともに、監視領域内の1区画についての拡大映像を取得するためのカメラを監視領域内の各区画(複数)に設置し、広角カメラで撮影した全体映像に基づいて着目したい部分があれば、その区画に設置されたカメラで撮影した拡大映像を取得し、監視領域全体の映像と、対象物の拡大映像とを取得するといった、複数カメラによる撮影監視システムが用いられていた。
しかし、複数のカメラを必要とする撮影監視システムでは、装置コスト、設置工事、メンテナンス、カメラ設置スペースなどの問題を抱えており、シンプルな構成が求められていた。
しかし全体映像から対象物の映像を部分的に切り出し(複数)、これら部分切り出し映像をモニタに並列表示するにあたって、各対象物の中心アドレスに基づいて映像を自動的に切り出すと、対象物の大小(高低)差によって切り出し部分が不揃いであり、特にモニタに並列表示した場合、この不揃いな切り出し映像による影響が顕著であった。
例えば、複数の人物を撮影した全体映像から、対象となる2人の映像を切り出し、この2人をモニタに並列表示した場合、2人の背の高さの違いによって、一方が他方を見下ろすような違和感がある映像になっていた。
従来の表示方法では、並列表示するにあたって対象物の大きさを揃えて表示していたため、サイズ変換による計算量が多く、画質も劣化する虞があるが、本発明のように頭位置の高さを揃えて並列表示する表示方法では、多大な計算や画質劣化を伴うことなく、対象物の高低差や大小差による影響を低減することができる。特に、高低差や多少の大小差の場合は、対象物の大きさを揃えなくても違和感なく並列表示することができる。
この実施例による表示装置では、カメラ1から高解像度・広角映像を取得し、この映像信号を2ポートメモリ2に格納する。このとき、同期信号検出部3で検出された前記映像のアドレスに基づいて、メモリ2に映像信号が格納される。
対象物の位置を自動検出する手段としては、クロマキーや動き検出を用いる方法がある。
例えば、カメラで撮影した全体映像をしきい値処理するとともに、クロマキーや動き検出等によって対象物を検出し、その後、前記2値画像から対象物の外接矩形を求め、この外接矩形の中心のX座標と外接矩形上端のY座標からなる基準点Pを求める。そして前記基準点Pと表示サイズに基づいて、XL(X方向の切り出しサイズ)とYL(Y方向の切り出しサイズ)とからなる切り出し部分を計算する。
このとき、XLの中央に基準点Pが位置するとともに、YLの上端と基準点Pが一定の距離を保持するように切り出し部分を決定する。これによって人物などを対象物とした場合、頭位置が一定の切り出し映像を取得することができる。
このとき、対象物Tの外接矩形の中心のX座標と外接矩形上端のY座標とからなる基準点Pが、切り出しサイズXLの中央に位置するとともに、この基準点Pと切り出しサイズYLの上端とが一定の距離hを保持するように、全体映像から部分的に映像を切り出す。
これによって、例えば全体映像から人物を対象物として部分的に映像を切り出し、モニタに表示した場合、人物の頭位置が上から距離hを維持した状態で常に表示されることとなる。
そして、基準点抽出部5において前記対象検出部4で検出した各対象物の基準点をそれぞれ取得する。
なお基準点Pは、対象物の外接矩形を求め、この外接矩形の中心のX座標と外接矩形上端のY座標とから求める。
一方、対象物T1と対象物T2のそれぞれの中心と表示サイズに基づいて映像を切り出して並列表示した場合、図4(c)に示すように、対象物の高低差によって不揃いに切り出され、対象物T1が対象物T2を見下したように並列表示されることになる。
この大きさの異なる対象物T3と対象物T4について、それぞれ部分的に映像を切り出し、前記各部分切り出し映像をモニタに並列表示するにあたって、これら対象物の外接矩形の中心のX座標と外接矩形上端のY座標とからなる基準点Pと表示サイズに基づいて映像を切り出し、図5(b)に示すように、対象物T3と対象物T4の頭の位置を揃えて並列表示した場合、監視者(観察者)は目線を変化させることなく2つの対象物を見ることができ、対象物の大小差による影響を低減することができる。
一方、対象T3と対象T4について、それぞれの肩位置を揃えて並列表示した場合、図5(c)に示すように、対象物の大小差によって、監視者(観察者)は目線を変化させながら2つの対象物を見なければならない。
この実施例による表示方法は、複数の分割画面を設定したモニタに、検出した対象物の映像をそれぞれ表示し、1つのモニタに複数の対象物の映像を並列表示する表示方法において、各対象物の位置が互いに近接した場合は、モニタの画面を再構築して結合画面を設定するとともに、前記近接した対象物の映像を包括して切り出し、前記モニタの結合画面に表示するものである。
ここで、
XL:分割画面(表示サイズ=1×m)に基づくX方向の切り出しサイズ
YL:分割画面(表示サイズ=1×m)に基づくY方向の切り出しサイズ
xa:対象物T5の基準点PaのX座標
xb:対象物T6の基準点PbのX座標
ya:対象物T5の基準点PaのY座標
yb:対象物T6の基準点PbのY座標
そして前記基準点P0と表示サイズ(2l×m)とに基づいて、2XL(X方向の切り出しサイズ)とYL(Y方向の切り出しサイズ)とからなる切り出し部分を計算した。
このとき、2XLの中央に基準点P0が位置するとともに、YLの上端と基準点P0が一定の距離hを保持するように切り出し部分cを決定した。
つまり対象物が近接した場合は結合表示できるため、並列表示される各対象物の映像が重複することなく、監視者(観察者)の負担を軽減することができる。
図7は、この発明の実施例による表示装置のブロック図を示す。
この実施例による表示装置では、複数台のカメラ1a〜1dで撮影した各カメラ映像(高解像度・広角映像)を映像連結部9で連結し、複数のカメラ映像を連結した全体映像を取得することによって、実施例1による1台のカメラ1で取得した全体映像よりも広域を撮影した全体映像を取得する。
なお各カメラ1a〜1dで撮影したカメラ映像(映像信号)を同期検出部3a〜3dに入力して、各カメラ映像C1〜C4のアドレスを検出し、当該前記アドレスに基づいて各カメラ映像C1〜C4を連結することによって、連続性がある(互いに隣合う)4つのカメラ映像C1〜C4の位置関係を違えることなく連結することができる。
図9に示すカメラ配置の例では、扇状に配置した2台のカメラ(撮影画角30°)1a及び1bをグループ化し、連続性がある(互いに隣合う)2つのカメラ映像C5及びC6を取得し、映像連結部9に入力するとともに、扇状に配置した2台のカメラ(撮影画角30°)1c及び1dをグループ化し、連続性がある(互いに隣合う)2つのカメラ映像C7及びC8を取得し、映像連結部9に入力する。そして各カメラ映像C5〜C8を連結した全体映像を取得するとともに、前記の全体映像について、カメラ映像C5及びC6と、カメラ映像C7及びC8とにグループ化したカメラ映像(映像画角60°)毎に区別して扱うように構成した。
図11に示す実施例では、全体映像をもとに2つの対象物を検出し、全体映像から前記対象物の映像を部分的に切り出し(対象物Aと対象物B)、第1拡大表示エリアに対象物A(切り出し部分A)の映像を表示するとともに第2拡大表示エリアに対象物B(切り出し部分B)の映像を表示した。
つまり図11に示すように、全体映像をもとに検出した2つの対象物の位置関係と、並列して構築された2つの拡大表示エリアの配置関係を一致させ、左側の第1拡大表示エリアには左側に位置する対象物Aの切り出し映像Aを表示するとともに、右側の第2表示エリアには右側に位置する対象物Bの切り出し映像Bを表示する。
また全体映像をもとに動き検出をするにあたって、全体映像に設定した特定区間(センスエリア)で動き検出をし、前記センスエリアで動体(対象物)が検出された場合は、当該動体(対象物)の動きに合わせて、全体映像から前記動体(対象物)の映像を経時的に切り出すように構成することができる。
なお2つの動体(対象物A,B)を検出し、第1,第2拡大表示エリアにそれぞれの切り出し映像A,Bを表示するにあたって、各対象物A,Bの位置関係(左右関係)と各拡大表示エリアの配置関係(左右関係)を一致させた。
なお前記オートパン手段は、全体映像内に設定した特定領域内を自動的に巡回するように設定したり、全体映像内に設定した特定領域を外した領域内を自動的に巡回するように設定し、全体映像の特定領域内若しくは特定領域外から経時的に映像を切り出し、当該切り出し映像をモニタの拡大表示エリアに表示することもできる。
また例えば、全体映像の右端から左端への一方向の移動を繰返すように自動巡回する一定区画を対象物として設定し、全体映像内を自動的に巡回移動(一方向移動)するようにして全体映像から経時的に一定区画の映像を切り出し、当該切り出し映像をモニタの拡大表示エリアに表示するように構成することができる。
例えば、動き検出手段によって検出した対象物の映像を表示する第1拡大表示エリアと、オートパン手段によって取得した映像を表示する第2拡大表示エリアとを設定し、各拡大表示エリアに、それぞれの表示エリアに設定された検出手段によって検出した対象物の映像を表示する。
なお対象物を検出した手段毎に、前記カーソル表示(枠画像)の色・形状を区別することによって、どのような検出手段によって検出された対象物かを容易に判断することができる。
そして前記全体映像表示エリアに表示された全体映像について、グループ化した2つのカメラ1aと1bで撮影したカメラ映像C5とC6の区間と、グループ化した2つのカメラ1cと1dで撮影したカメラ映像C7とC8の区間との、2つに区別して扱うことができるように構成した。
2 メモリ
3 同期信号検出部
4 対象検出部
5 基準点抽出部
6 切り出し表示制御部
7 切り出し部
8 モニタ
9 映像連結部
Claims (12)
- カメラ(1)で撮影した高解像度・広角映像の全体映像を、同期信号検出部(3)で検出した前記映像のアドレスに基づいてメモリ(2)に入力するとともに、
前記カメラ(1)で撮影した全体映像に基づいて対象物を検出し、この対象物の外接矩形の中心のX座標および外接矩形上端のY座標からなる基準点を取得した後、前記基準点と表示サイズに基づいて切り出し部分を決定し、
メモリに格納されている映像から前記切り出し部分を切り出してモニタへ出力し、この切り出した部分映像をモニタに表示する方法において、
前記カメラ(1)で撮影した全体映像に基づいて複数の対象物を検出し、この各対象物の基準点をそれぞれ取得した後、各基準点と表示サイズに基づいてメモリ(2)に格納されている映像から各対象物の映像をそれぞれ部分的に切り出し、さらに各切り出し映像をモニタの表示画面に設定した分割画面にそれぞれ表示することによって、モニタ(8)に対象物の映像を並列表示するとともに、
各対象物の映像上の位置が互いに近接した場合は、モニタの表示画面を再構築して結合画面を設定するとともに、それぞれの対象物の基準点をもとに新たな基準点を設定し、この新たな基準点をもとに、前記近接した対象物の映像を包括して切り出し、前記結合画面に表示することを特徴とする表示方法。 - 全体映像をもとに動き検出をして撮影領域内にある動体(対象物)を検出するとともに、前記動き検出された動体(対象物)を追尾するように、全体映像から経時的に前記動体(対象物)の映像を切り出し、当該切り出し映像を表示することを特徴とする請求項1に記載の表示方法。
- モニタに表示された全体映像をもとに指定した対象物の映像を切り出す方法であって、
モニタに表示された全体映像をもとに対象物指定手段によって対象物を逐次指定するとともに、前記対象物指定手段によって逐次指定される対象物の映像を全体映像から経時的に切り出し、当該切り出し映像を表示することを特徴とする請求項1に記載の表示方法。 - モニタに表示された全体映像をもとに指定した対象物の映像を表示する方法であって、
モニタに表示された全体映像をもとに対象物指定手段によって対象物を指定するとともに、前記対象物指定手段によって指定した対象物の動き検出を行い、対象物指定手段で指定した対象物の動きに合わせて、全体映像から対象物の映像を経時的に切り出し、当該切り出し映像を表示することを特徴とする請求項1に記載の表示方法。 - 並列配置された分割画面に各対象物の切り出し映像をそれぞれ表示し、モニタ(8)に各対象物の映像を並列表示するにあたって、
各対象物の頭位置を揃えて並列表示することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の表示方法。 - 並列配置された分割画面に各対象物の切り出し映像をそれぞれ表示し、モニタ(8)に各対象物の映像を並列表示するにあたって、
基準点抽出部(5)で取得した基準点のX座標を比較することによって各対象物の左右関係を求め、前記対象物の左右関係にあわせて並列表示することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の表示方法。 - 複数の分割画面を設定したモニタに、カメラ(1)で撮影した領域の全体映像と、前記全体映像から切り出された部分切り出し映像とを同時に表示することを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の表示方法。
- 複数台のカメラで撮影したカメラ映像を連結して全体映像を取得し、この全体映像をもとに部分的に映像を切り出すことを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の表示方法。
- 複数台のカメラを扇状に配置し、各カメラで撮影したカメラ映像を連結して全体映像を取得することを特徴とする請求項8に記載の表示方法。
- 複数台のカメラで撮影した各カメラ映像を連結して全体映像を取得するにあたって、各カメラで撮影したカメラ映像をグループ化し、全体映像をグループ毎に区別して扱うことを特徴とする請求項8または9に記載の表示方法。
- カメラ(1)で撮影した高解像度・広角映像から、対象物についての映像を部分的に切り出し、この部分切り出し映像をモニタ(8)に表示する装置であって、
カメラ(1)で撮影した映像を全体映像として格納するメモリ(2)と、前記映像のアドレスを検出する同期信号検出部(3)と、
前記カメラ(1)で撮影した全体映像から対象物を検出する対象検出部(4)と、
検出した対象物の外接矩形の中心のX座標および外接矩形上端のY座標からなる基準点を取得する基準点抽出部(5)と、
前記基準点と、モニタ(8)への表示サイズに基づいて切り出し部分を決定する切り出し表示制御部(6)と
前記切り出し表示制御部(6)の制御により、メモリ(2)に格納されている映像信号から部分的に映像を切り出し、この切り出した部分映像の映像信号をメモリ(2)から出力させる切り出し部(7)と、
メモリ(2)から出力された映像信号に基づいて映像を表示するモニタ(8)とを備え、
前記カメラ(1)で撮影した全体映像に基づいて複数の対象物が検出され、この各対象物の切り出し映像が、モニタの表示画面に設定された複数の分割画面にそれぞれ表示されて、モニタ(8)に各対象物の映像が並列表示されるとともに、
各対象物の映像上の位置が互いに近接した場合は、モニタの表示画面が再構築されて結合画面が設定されるとともに、それぞれの対象物の基準点をもとに新たな基準点が設定され、この新たな基準点をもとに、前記近接した対象物の映像が包括して切り出され、前記結合画面に表示されることを特徴とする表示装置。 - 複数台のカメラ(1a〜1d)で撮影した各カメラ映像を連結する映像結合部(9)を備え、各カメラ映像を連結することによって全体映像を取得することを特徴とする請求項11に記載の表示装置。
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