JP3788947B2 - 光レセプタクルおよび結合装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば光レセプタクル、および光ファイバを有する光コネクタと光レセプタクルとを有する結合装置に関し、詳しくは、前記光レセプタクルおよび結合装置の接続性、省電力性に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックファイバを用いた伝送機器、センサなどに使用される光レセプタクルおよび、この光レセプタクルと結合されるプラグ型の光コネクタにより構成される、結合装置が知られている。光レセプタクルは、半導体素子等から構成される光送信器と光受信器を有する。光コネクタは、光ファイバを有しており、光ファイバは光コネクタ内に保持される。光コネクタと光レセプタクルとが機械的に結合されることにより、光ファイバと光送信器および光受信器とが光学的に結合される。この結果、光コネクタと光レセプタクルとの間で光信号が授受される。
【0003】
図8は、結合装置の第1の従来例を概略的に示す図である。光コネクタ101は、2つの保持部102を有しており、各保持部102内に光ファイバ103が設けられる。光ファイバ103は、1つの保持部材(図示せぬ)により保持される。光レセプタクル110は、光コネクタ101の保持部102に対応した被挿入部111を有する。被挿入部111内の奥に、発光ダイオード等の発光素子112a、フォトダイオード等の受光素子112bからなる光素子112が設けられる。光素子112は、保持部材(図示せぬ)により光レセプタクル110に保持される。光素子112は、光コネクタ101と光レセプタクル110が結合された際に、光ファイバ103と光学的に結合されるように設けられる。光素子112は、配線116を介して送信回路114、受信回路115とそれぞれ接続される。送信回路114と受信回路115は配線116により相互に接続される。
【0004】
第1の従来例では、1つの保持部材により2本の光ファイバ103を保持しているため、各光ファイバ103に対して保持部材を設ける場合に比べて、製造コストを低下することができる。
【0005】
ところで、結合装置を用いた機器に対する低価格化、小型化が要求されており、これに従い、結合装置も低価格化、小型化が検討されてきた。さらに近年は、バッテリ駆動にも耐えられる程度の、大幅な低消費電力の要求が高まっている。
【0006】
第1の従来例にて、低消費電力を実現するため、以下のような方策を採る例がある。すなわち、光コネクタ101と光レセプタクル110とが非結合状態のとき、受信回路115は光ファイバ103から信号を受信していないことを検知する。受信回路115は、この旨の信号を送信回路114に送信するとともに、省電力モードに移行する。送信回路114は、この信号を受けることにより、省電力モードに移行する。これにより、送信回路114および受信回路115での消費電力が低減することができる。
【0007】
図9は、結合装置の第2の従来例を概略的に示す図である。図9に示すように光レセプタクル110は、光コネクタ101が挿入される部分に対応してセンサ121が設けられる。このセンサ121は、送信回路114および受信回路115と配線により接続されており、光コネクタ101が非結合状態であることを検知し、その旨の信号を送信回路114および受信回路115に送信する。送信回路114および受信回路115は、この信号を受けて待機状態とされる。この例によれば、待機状態での消費電流は、第1の従来例より小さくすることができる。
【0008】
図10は、結合装置の第3の従来例を概略的に示す図である。図10に示すように、光コネクタ131は、光素子112が内部に設けられた端子部132を有する。光コネクタ131の内部には、光ファイバ103の先端部を含む一部分が設けられ、光ファイバ103の端部は光素子112と対向する。光素子112と端子部132は電気的に接続される。光コネクタ131が光レセプタクル134と結合されることによって、光素子112に通電される。したがって、光コネクタ131と光レセプタクル134とが非結合状態のとき、光素子112内の消費電力を完全に零とすることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、第1の従来例の結合装置では、省電力モードにおいても、省電力モードから通常モードに移行するためのシステムが必要である。このため、受信回路115は、光信号を検知できるような待機状態とされている。さらに、光コネクタが結合されてはいるが、光信号の入力が無い場合にも対応するために、発光素子112aを定期的に発光させている。すなわち、光コネクタ101が結合された場合、光コネクタ101と配線等を介して設けられたもう一方の光コネクタと接続された光レセプタクルは、発光を受けるとともに受光素子112bに光信号を送信する。受信回路115は、この信号に応じて、通常モードに移行する。したがって、省電力モードでも、上記動作を行うのに必要な電流が流れており、電流を零とすることはできない。さらに、送信回路114および受信回路115において、通常の、送受信信号を処理するための回路のほかに、上記した動作を行うための論理回路が必要となる。したがって、回路が大型、複雑化する。
【0010】
第2の従来例の結合装置では、センサ121を追加する必要があるため第1の従来例に比べ、製造コストが増大するとともに、光コネクタ101が大型化する。
【0011】
さらに、第3の従来例の結合装置では、上記したように光コネクタ131内に光素子112を設けているため、光コネクタ131が大型化する。また、光コネクタ131の内部で、光ファイバ103と光素子112とを適切に結合させるための部品、位置出しの工程が必要となり、その精度を向上させることも求められる。このため、光コネクタ131の製造コストが増大する。したがって、消費電力の効果は大きいが、実現されている実例は希少である。
【0012】
結合装置は、また、その精度を向上させることも求められる。
【0013】
第1の従来例では、図8から分かるように、光ファイバ103の先端部と光素子112が設けられる、例えば透明樹脂との間の距離z1を小さくすることができる。このため、効率的に光の授受を行うことができる。
【0014】
一般に、光ファイバ103の端面と光素子112との位置関係は、光コネクタ101の寸法と光レセプタクル110の寸法とによって決定される。すなわち、距離z1は、光コネクタ101の保持部102の寸法Lcと、光レセプタクル110の挿入部111の寸法Lrとによって決まる。このため、これら寸法LcおよびLrの公差により、距離z1がばらつく。例えば各寸法LcおよびLrの公差が±0.05の場合、距離z1は最大±0.10ばらつく。
【0015】
また、光軸と垂直方向においては、図示せぬ保持部材のピッチ寸法、光レセプタクル110のピッチ寸法、光素子112の保持部材の寸法、光素子112の寸法により、光ファイバ103と光素子112の光軸がずれる。例えば、上記4つの各寸法の公差が±0.05の場合、光軸のずれは最大で±0.20となる。
【0016】
図11は、結合装置の第4の従来例を概略的に示す図である。光コネクタ141は、光ファイバ103を保持するための保持部142を有する。この保持部142は、光ファイバ103ごとに設けられており、この例では、2つ設けられる。保持部142は、スプリング143により光コネクタ141に保持されており、可動となっている。保持部142内には、光ファイバ103が形成される。
【0017】
第4の従来例の結合装置によれば、各光ファイバ103に対して保持部142がそれぞれ設けられている。したがって、光ファイバ103と光素子112との結合精度を高くすることができる。光軸方向における光ファイバ103と光素子112との距離は、寸法z2により決まり、その公差は一般に±0.01以下である。また、光軸と垂直方向においては、保持部142がスプリング143により可動であるため、光素子の保持部142の寸法、光素子112の寸法により、光軸のずれがほぼ決定される。実際は、公知の技術等を用いて結合精度を上げており、第4の従来例では、距離z2のずれ、光軸のずれは問題となっておらず、結合精度は高い。しかしながら、第1の従来例に比べ、多くの部品を必要とするため、コストが増大する。
【0018】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、非結合時の消費電力を低減するとともに、低価格で高い結合精度を実現可能な光レセプタクルおよび結合装置を提供しようとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の光レセプタクルは、上記課題を解決するため、光レセプタクルとの結合部分である第1結合部と、前記第1結合部から先端が露出されるように配設された第1光ファイバと、を具備する光コネクタに機械的に結合される光レセプタクルであって、前記光レセプタクルは、前記光コネクタと結合される第2結合部が前記第1結合部と嵌合可能な形状であり、且つ第1位置と、第1方向を軸とした軸上で前記第1位置と離間した第2位置と、の間で可動である、可動部と、前記可動部が前記第1、第2位置間で可動なように前記可動部を覆い、且つ前記可動部の前記第2結合部に対応した位置に開口部を有する、固定部と、前記固定部内に配設され、且つ前記可動部を前記第2位置から前記第1位置へと付勢する弾性部材と、前記光コネクタと前記可動部とが結合された状態において、前記第1光ファイバと光学的に結合されるように前記可動部内に配設された第1光素子と、前記可動部内に配設され、且つ一部が前記可動部から露出された第1接触部を有し、且つ前記光素子と電気的に接続された第1接続端子と、前記可動部が前記第2位置に位置するときに前記第1接触部と接触する第2接続端子と、を具備し、前記光コネクタと前記可動部とが結合される際に前記光コネクタにより加えられる圧力により、前記可動部が前記第1位置から前記第2位置へと移動することを特徴とする。
【0020】
更に、本発明に係る実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されることで発明が抽出された場合、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
【0022】
(第1の実施形態)
図1(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態に係る結合装置を概略的に示す断面図である。図1(a)は、平面における断面図であり、図1(b)は、図1(a)のIB−IB線に沿った断面図である。図1(a)、(b)に示すように、結合装置1は、光コネクタ2および光レセプタクル3を有する。光コネクタ2は光レセプタクル3との結合部11を有し、この結合部11は平面において全面が凸形状とされている。この凸形状の先端部の角度θ1は例えば約120°とされる。光コネクタ2は、例えば2本の光ファイバ12を有している。光ファイバ12は、図示せぬ保持部材等により光コネクタ2に保持される。光ファイバ12の先端部は、光コネクタ2の結合部11に位置しており、例えば結合部11と同一の形状を有するように切断、加工されている。
【0023】
光レセプタクル3は、固定部21を有する。固定部21は、光コネクタ2が挿入される部分に対応した開口部22を有する。開口部22の奥には、開口部22と連通された内部空間23を有する。この内部空間23は、開口部22の面積より大きく形成される。
【0024】
内部空間23内には、可動部24が形成される。可動部24は、例えば内部空間23の同様の形状を有し、且つ開口部22の位置と対応した結合部25が、光コネクタ2の結合部11と略同一の形状を有する。すなわち、結合部25の先端部は、凹形状であり、角度θ2は例えば約120°とされる。内部空間23の背面と、可動部24の背面との間には、空隙部26が形成される。可動部24は、例えば透明性の樹脂により形成される。
【0025】
可動部24は、内部に形成された光素子31を有する。光素子31は、例えば発光ダイオード等から構成される発光素子31aと、フォトダイオード等から構成される受光素子31bと、から構成される。発光素子31aおよび受光素子31bは、結合部25の先端の両側にそれぞれ配置される。また、光素子31は、光コネクタ2および光レセプタクル3が結合状態のとき、光ファイバ12と光学的に結合されるように配置される。すなわち、発光素子31aから発せられた光が光ファイバ12に入射するとともに、光ファイバ12から発せられた光が受光素子31bに入射されるように、それぞれが配置される。
【0026】
光素子31は、図1のII−II線に沿った断面図である図2に示すように、導電性の第1接続端子32上にそれぞれ配置される。光素子31は、裏面におい第1接続端子32と電気的に接続される。第1接続端子32は、接続部32aおよび32bを含む。接続部32aは、第1接続端子32と例えば一体とされており、一部が、可動部24の背面で露出される。また、光素子31は、受光面および発光面の図示せぬ電極パッド、及びワイヤ33により、接続部32bと電気的に接続される。接続部32bは、接続部32aと同様に、一部が可動部24の背面で露出される。接続部32aは例えば光素子31のグランド線と接続され、接続部32bは例えば光素子31の信号線および電源線と接続される。
【0027】
図1(a)、(b)に示すように、空隙部26内に、導電性の第2接続端子34a、bが設けられる。第2接続端子34a、bは、例えば板バネにより構成され、一端が固定部21に固定されている。第2接続端子34bは、通常の状態で他端が接続部32bと接触する。第2接続端子34aは、後述するように、光コネクタ2と光レセプタクル3が結合することにより可動部24が押し込まれ、この結果、接続部32bと接触するように設けられる。第2接続端子34の他端は、図示せぬ配線等を介して、例えば受信回路、送信回路等を含む半導体チップ(図示せぬ)等と接続される。
【0028】
図3は、図1に示す結合装置1が結合された状態を平面において概略的に示す断面図である。図3に示すように、光コネクタ2が光レセプタクル3と結合される際、光コネクタ2が可動部24を押し込む。この結果、接続部32aが第2接続端子34aと接触することにより光素子31の信号の電流経路が形成されるとともに、光ファイバ12と光素子31とが光学的に結合される。一方、光コネクタ2が光レセプタクル3から離脱されることにより、第2接続端子34bが可動部24を図1に示す通常の位置へと付勢する。したがって、第2接続端子34bは、可動部24が押し込まれた結果、接続部32aと第2接続端子34aとが接触する方向と同一の方向に弾性変形するように、配置される。
【0029】
なお、内部空間23および可動部24の形状は、上記した形状に限られず、可動部24が、上記動作を行うような形状であればよい。
【0030】
また、光素子31は、受光面および発光面が必ずしも光コネクタ2が挿入される方向と垂直に位置する必要は無い。すなわち、例えば、受光面および発光面を結合部25を形成する辺と平行としてもよい。この場合、光ファイバ12は光素子31と光学的に結合されるように配置される。
【0031】
また、第2接続端子34bを、接続部32bとの間で電流経路を形成するような端子としたが、これに限られない。すなわち、第2接続端子34bを、スプリング、板バネ等の単なる弾性部材とすることができる。この場合、可動部24が押し込まれることによって、信号線および電源線、グランド線等が電気的に接続されるように、光素子31、第1接続端子32、第2接続端子34の位置が決定される。
【0032】
各結合部11および25の先端の角度θ1、θ2を120°としたがこれに限られない。また、例えば、角度θ1を120°より若干小さい120−α°とし、角度θ2を120°より若干大きい120+β°としてもよい。さらに、この関係を逆とし、角度θ1を120+α°、角度θ2を120−β°とすることも可能である。すなわち、結合時に各先端部の位置が一致することにより、光ファイバ12と光素子31とが光学的に結合されればよい。
【0033】
第1の実施形態に係る結合装置によれば、光レセプタクル3において、光コネクタ2と結合される部分を可動とし、結合素子1が結合される際に、可動部24が押し込まれるようにしている。可動部24が押し込まれた結果、接続部32aと第2接続端子34aが接触し、光素子31への電源および信号の供給経路が形成される。すなわち、光コネクタ2と光レセプタクル3との非結合状態時には、光素子31には、電源および信号が供給されない。このため、非結合状態における結合装置1の消費電力を零にすることができる。
【0034】
また、光コネクタ2の結合部11を凸形状とし、光レセプタクル3の結合部25を結合部11と略同一の凹形状とし、これら結合部11、25により、結合装置1の結合時の位置合わせを行う。すなわち、各結合部11、25の先端部により、自己的に位置合わせが行われる。したがって、結合部11、25を適宜加工するのみにより、位置合わせを実現できるため、従来のように多くの部品を用いる必要がない。よって、結合装置1の製造コストを低減化できる。
【0035】
また、発光素子31aおよび受光素子31bは、結合部25の先端を中心とした両側に配置される。こうすることによって、発光素子31aから発光され、可動部24の端部で乱反射された光が受光素子31bに入射することを防ぐことができる。したがって、発光素子31aおよび受光素子31bの間に、乱反射を防止する部材を特に設けることなく、光レセプタクル3の誤動作を防止できる。さらに、発光素子31aと受光素子31bとの間隔を小さくすることができるため、結合装置1を小型化できる。なお、結合部25の先端を可動部24の背面により近づけることにより、乱反射によって光が受光素子31bに謝って入射することを防ぐことができる。
【0036】
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る結合装置を平面において概略的に示す断面図である。第2の実施形態は、第1の実施形態を変更したものである。
【0037】
図4に示すように、光レセプタクル3の可動部24は、結合部25において切り欠け部41を有する。この切り欠け部41は、結合装置1が結合されているときの光ファイバ12の先端の位置に対応する位置に設けられる。その他の構成については、第1の実施形態と同様である。
【0038】
第2の実施形態に係る結合装置によれば、第1の実施形態と同様の効果を得られる。さらに、第2の実施形態では、結合部25に切り欠け部41を設けているため、結合素子1が着脱される際に、光ファイバ12の先端が傷ついたり、欠けたりすることを防止できる。
【0039】
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態に係る結合装置を平面において概略的に示す断面図である。第3の実施形態は、第1の実施形態を変更したものである。第1の実施形態では、光コネクタ2の結合部11の全面に角度を持たせる。これに対し、第3の実施形態では、結合部11の一部、例えば中央近傍に角度を持たせる。
【0040】
図5に示すように、光コネクタ2の結合部11は、平坦とされており、中央近傍に所定の角度を有する突起部51が形成される。したがって、可動部24の結合部25も、光コネクタ2の結合部11と略同一の形状を有する。
【0041】
第3の実施形態に係る結合装置によれば、第1の実施形態と同様の効果を得られる。さらに、第3の実施形態では、各結合部11および25の一部に角度を持たせており、その他の部分は、平坦とされている。このため、第1、第2の実施形態では、光ファイバ12または発光素子31aから発せられた光が、多少斜めになる恐れがあるが、第3の実施形態では、これを防止できる。したがって、光の授受を効率的に行うことができる。また、光ファイバ12の先端が平坦であるため、図1の実施形態に比べ、加工が容易となる利点を有する。
【0042】
(第4の実施形態)
図6(a)は、本発明の第4の実施形態に係る結合装置を平面において概略的に示す断面図であり、図6(b)は図6(a)のVIB−VIB線に沿った断面図である。第4の実施形態は、第3の実施形態を変更したものである。第3の実施形態では、結合部11において、突起部51が垂直方向の一部にのみ形成される。
【0043】
図6(a)に示すように、突起部51は、図5に示す突起部51と同様に、結合部11の略中央に設けられる。また、図6(b)に示すように、突起部51は、垂直方向において、例えば光ファイバ12の上方の一部にのみ設けられる。しかしながら、これに限らず、例えば光ファイバ12の下方のみ、または上方、下方の両方に設けても良い。可動部24の結合部25は、突起部51の形状に合わせて、略同一の形状とされる。
【0044】
第4の実施形態に係る結合装置によれば、第1、3の実施形態と同様の効果を得られる。
【0045】
(第5の実施形態)
図7は、本発明の第5の実施形態に係る結合装置を平面において概略的に示す断面図である。第5の実施形態は、第1の実施形態を変更したものである。
【0046】
図7に示すように、光コネクタ2は、結合部11において、両端の一部に角度を持たせ、その他の部分は平坦とされる。角度を有する部分は、図7に点線で示すように、仮想線が例えば図1と同様となる角度とされる。可動部24の結合部25は、光コネクタ2の結合部11と略同一の形状を有する。または、結合部25は、図1を同様の形状とされていてもよい。
【0047】
第5の実施形態に係る結合装置によれば、第1、3の実施形態と同様の効果を得られる。しかしながら、可動部24の結合部25が平坦となっているため、発光素子31aと受光素子31bとの間で干渉が発生する恐れがある。したがって、可動部24において、光素子31相互間に遮光部材等を設ける必要がある。
【0048】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【0049】
【発明の効果】
以上、詳述したように本発明によれば、小型かつ低価格で高い結合精度を維持するとともに、非結合時の消費電力を大幅に低減可能な光レセプタクルおよび結合装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る結合装置を概略的に示す図。
【図2】図1の結合装置の可動部を概略的に示す図。
【図3】図1の結合装置が結合された状態を概略的に示す図。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る結合装置を概略的に示す図。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る結合装置を概略的に示す図。
【図6】本発明の第4の実施形態に係る結合装置を概略的に示す図。
【図7】本発明の第5の実施形態に係る結合装置を概略的に示す図。
【図8】結合装置の第1の従来例を概略的に示す図。
【図9】結合装置の第2の従来例を概略的に示す図。
【図10】結合装置の第3の従来例を概略的に示す図。
【図11】結合装置の第4の従来例を概略的に示す図。
【符号の説明】
1…結合装置、
2…光コネクタ、
3…光レセプタクル、
11、25…結合部、
12…光ファイバ、
21…固定部、
22…開口部、
23…内部空間、
24…可動部、
26…空隙、
31a…発光素子、
31b…受光素子、
32a、32b…第1接続端子、
33…ワイヤ、
34a、b…第2接続端子。
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば光レセプタクル、および光ファイバを有する光コネクタと光レセプタクルとを有する結合装置に関し、詳しくは、前記光レセプタクルおよび結合装置の接続性、省電力性に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックファイバを用いた伝送機器、センサなどに使用される光レセプタクルおよび、この光レセプタクルと結合されるプラグ型の光コネクタにより構成される、結合装置が知られている。光レセプタクルは、半導体素子等から構成される光送信器と光受信器を有する。光コネクタは、光ファイバを有しており、光ファイバは光コネクタ内に保持される。光コネクタと光レセプタクルとが機械的に結合されることにより、光ファイバと光送信器および光受信器とが光学的に結合される。この結果、光コネクタと光レセプタクルとの間で光信号が授受される。
【0003】
図8は、結合装置の第1の従来例を概略的に示す図である。光コネクタ101は、2つの保持部102を有しており、各保持部102内に光ファイバ103が設けられる。光ファイバ103は、1つの保持部材(図示せぬ)により保持される。光レセプタクル110は、光コネクタ101の保持部102に対応した被挿入部111を有する。被挿入部111内の奥に、発光ダイオード等の発光素子112a、フォトダイオード等の受光素子112bからなる光素子112が設けられる。光素子112は、保持部材(図示せぬ)により光レセプタクル110に保持される。光素子112は、光コネクタ101と光レセプタクル110が結合された際に、光ファイバ103と光学的に結合されるように設けられる。光素子112は、配線116を介して送信回路114、受信回路115とそれぞれ接続される。送信回路114と受信回路115は配線116により相互に接続される。
【0004】
第1の従来例では、1つの保持部材により2本の光ファイバ103を保持しているため、各光ファイバ103に対して保持部材を設ける場合に比べて、製造コストを低下することができる。
【0005】
ところで、結合装置を用いた機器に対する低価格化、小型化が要求されており、これに従い、結合装置も低価格化、小型化が検討されてきた。さらに近年は、バッテリ駆動にも耐えられる程度の、大幅な低消費電力の要求が高まっている。
【0006】
第1の従来例にて、低消費電力を実現するため、以下のような方策を採る例がある。すなわち、光コネクタ101と光レセプタクル110とが非結合状態のとき、受信回路115は光ファイバ103から信号を受信していないことを検知する。受信回路115は、この旨の信号を送信回路114に送信するとともに、省電力モードに移行する。送信回路114は、この信号を受けることにより、省電力モードに移行する。これにより、送信回路114および受信回路115での消費電力が低減することができる。
【0007】
図9は、結合装置の第2の従来例を概略的に示す図である。図9に示すように光レセプタクル110は、光コネクタ101が挿入される部分に対応してセンサ121が設けられる。このセンサ121は、送信回路114および受信回路115と配線により接続されており、光コネクタ101が非結合状態であることを検知し、その旨の信号を送信回路114および受信回路115に送信する。送信回路114および受信回路115は、この信号を受けて待機状態とされる。この例によれば、待機状態での消費電流は、第1の従来例より小さくすることができる。
【0008】
図10は、結合装置の第3の従来例を概略的に示す図である。図10に示すように、光コネクタ131は、光素子112が内部に設けられた端子部132を有する。光コネクタ131の内部には、光ファイバ103の先端部を含む一部分が設けられ、光ファイバ103の端部は光素子112と対向する。光素子112と端子部132は電気的に接続される。光コネクタ131が光レセプタクル134と結合されることによって、光素子112に通電される。したがって、光コネクタ131と光レセプタクル134とが非結合状態のとき、光素子112内の消費電力を完全に零とすることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、第1の従来例の結合装置では、省電力モードにおいても、省電力モードから通常モードに移行するためのシステムが必要である。このため、受信回路115は、光信号を検知できるような待機状態とされている。さらに、光コネクタが結合されてはいるが、光信号の入力が無い場合にも対応するために、発光素子112aを定期的に発光させている。すなわち、光コネクタ101が結合された場合、光コネクタ101と配線等を介して設けられたもう一方の光コネクタと接続された光レセプタクルは、発光を受けるとともに受光素子112bに光信号を送信する。受信回路115は、この信号に応じて、通常モードに移行する。したがって、省電力モードでも、上記動作を行うのに必要な電流が流れており、電流を零とすることはできない。さらに、送信回路114および受信回路115において、通常の、送受信信号を処理するための回路のほかに、上記した動作を行うための論理回路が必要となる。したがって、回路が大型、複雑化する。
【0010】
第2の従来例の結合装置では、センサ121を追加する必要があるため第1の従来例に比べ、製造コストが増大するとともに、光コネクタ101が大型化する。
【0011】
さらに、第3の従来例の結合装置では、上記したように光コネクタ131内に光素子112を設けているため、光コネクタ131が大型化する。また、光コネクタ131の内部で、光ファイバ103と光素子112とを適切に結合させるための部品、位置出しの工程が必要となり、その精度を向上させることも求められる。このため、光コネクタ131の製造コストが増大する。したがって、消費電力の効果は大きいが、実現されている実例は希少である。
【0012】
結合装置は、また、その精度を向上させることも求められる。
【0013】
第1の従来例では、図8から分かるように、光ファイバ103の先端部と光素子112が設けられる、例えば透明樹脂との間の距離z1を小さくすることができる。このため、効率的に光の授受を行うことができる。
【0014】
一般に、光ファイバ103の端面と光素子112との位置関係は、光コネクタ101の寸法と光レセプタクル110の寸法とによって決定される。すなわち、距離z1は、光コネクタ101の保持部102の寸法Lcと、光レセプタクル110の挿入部111の寸法Lrとによって決まる。このため、これら寸法LcおよびLrの公差により、距離z1がばらつく。例えば各寸法LcおよびLrの公差が±0.05の場合、距離z1は最大±0.10ばらつく。
【0015】
また、光軸と垂直方向においては、図示せぬ保持部材のピッチ寸法、光レセプタクル110のピッチ寸法、光素子112の保持部材の寸法、光素子112の寸法により、光ファイバ103と光素子112の光軸がずれる。例えば、上記4つの各寸法の公差が±0.05の場合、光軸のずれは最大で±0.20となる。
【0016】
図11は、結合装置の第4の従来例を概略的に示す図である。光コネクタ141は、光ファイバ103を保持するための保持部142を有する。この保持部142は、光ファイバ103ごとに設けられており、この例では、2つ設けられる。保持部142は、スプリング143により光コネクタ141に保持されており、可動となっている。保持部142内には、光ファイバ103が形成される。
【0017】
第4の従来例の結合装置によれば、各光ファイバ103に対して保持部142がそれぞれ設けられている。したがって、光ファイバ103と光素子112との結合精度を高くすることができる。光軸方向における光ファイバ103と光素子112との距離は、寸法z2により決まり、その公差は一般に±0.01以下である。また、光軸と垂直方向においては、保持部142がスプリング143により可動であるため、光素子の保持部142の寸法、光素子112の寸法により、光軸のずれがほぼ決定される。実際は、公知の技術等を用いて結合精度を上げており、第4の従来例では、距離z2のずれ、光軸のずれは問題となっておらず、結合精度は高い。しかしながら、第1の従来例に比べ、多くの部品を必要とするため、コストが増大する。
【0018】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、非結合時の消費電力を低減するとともに、低価格で高い結合精度を実現可能な光レセプタクルおよび結合装置を提供しようとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の光レセプタクルは、上記課題を解決するため、光レセプタクルとの結合部分である第1結合部と、前記第1結合部から先端が露出されるように配設された第1光ファイバと、を具備する光コネクタに機械的に結合される光レセプタクルであって、前記光レセプタクルは、前記光コネクタと結合される第2結合部が前記第1結合部と嵌合可能な形状であり、且つ第1位置と、第1方向を軸とした軸上で前記第1位置と離間した第2位置と、の間で可動である、可動部と、前記可動部が前記第1、第2位置間で可動なように前記可動部を覆い、且つ前記可動部の前記第2結合部に対応した位置に開口部を有する、固定部と、前記固定部内に配設され、且つ前記可動部を前記第2位置から前記第1位置へと付勢する弾性部材と、前記光コネクタと前記可動部とが結合された状態において、前記第1光ファイバと光学的に結合されるように前記可動部内に配設された第1光素子と、前記可動部内に配設され、且つ一部が前記可動部から露出された第1接触部を有し、且つ前記光素子と電気的に接続された第1接続端子と、前記可動部が前記第2位置に位置するときに前記第1接触部と接触する第2接続端子と、を具備し、前記光コネクタと前記可動部とが結合される際に前記光コネクタにより加えられる圧力により、前記可動部が前記第1位置から前記第2位置へと移動することを特徴とする。
【0020】
更に、本発明に係る実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されることで発明が抽出された場合、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
【0022】
(第1の実施形態)
図1(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態に係る結合装置を概略的に示す断面図である。図1(a)は、平面における断面図であり、図1(b)は、図1(a)のIB−IB線に沿った断面図である。図1(a)、(b)に示すように、結合装置1は、光コネクタ2および光レセプタクル3を有する。光コネクタ2は光レセプタクル3との結合部11を有し、この結合部11は平面において全面が凸形状とされている。この凸形状の先端部の角度θ1は例えば約120°とされる。光コネクタ2は、例えば2本の光ファイバ12を有している。光ファイバ12は、図示せぬ保持部材等により光コネクタ2に保持される。光ファイバ12の先端部は、光コネクタ2の結合部11に位置しており、例えば結合部11と同一の形状を有するように切断、加工されている。
【0023】
光レセプタクル3は、固定部21を有する。固定部21は、光コネクタ2が挿入される部分に対応した開口部22を有する。開口部22の奥には、開口部22と連通された内部空間23を有する。この内部空間23は、開口部22の面積より大きく形成される。
【0024】
内部空間23内には、可動部24が形成される。可動部24は、例えば内部空間23の同様の形状を有し、且つ開口部22の位置と対応した結合部25が、光コネクタ2の結合部11と略同一の形状を有する。すなわち、結合部25の先端部は、凹形状であり、角度θ2は例えば約120°とされる。内部空間23の背面と、可動部24の背面との間には、空隙部26が形成される。可動部24は、例えば透明性の樹脂により形成される。
【0025】
可動部24は、内部に形成された光素子31を有する。光素子31は、例えば発光ダイオード等から構成される発光素子31aと、フォトダイオード等から構成される受光素子31bと、から構成される。発光素子31aおよび受光素子31bは、結合部25の先端の両側にそれぞれ配置される。また、光素子31は、光コネクタ2および光レセプタクル3が結合状態のとき、光ファイバ12と光学的に結合されるように配置される。すなわち、発光素子31aから発せられた光が光ファイバ12に入射するとともに、光ファイバ12から発せられた光が受光素子31bに入射されるように、それぞれが配置される。
【0026】
光素子31は、図1のII−II線に沿った断面図である図2に示すように、導電性の第1接続端子32上にそれぞれ配置される。光素子31は、裏面におい第1接続端子32と電気的に接続される。第1接続端子32は、接続部32aおよび32bを含む。接続部32aは、第1接続端子32と例えば一体とされており、一部が、可動部24の背面で露出される。また、光素子31は、受光面および発光面の図示せぬ電極パッド、及びワイヤ33により、接続部32bと電気的に接続される。接続部32bは、接続部32aと同様に、一部が可動部24の背面で露出される。接続部32aは例えば光素子31のグランド線と接続され、接続部32bは例えば光素子31の信号線および電源線と接続される。
【0027】
図1(a)、(b)に示すように、空隙部26内に、導電性の第2接続端子34a、bが設けられる。第2接続端子34a、bは、例えば板バネにより構成され、一端が固定部21に固定されている。第2接続端子34bは、通常の状態で他端が接続部32bと接触する。第2接続端子34aは、後述するように、光コネクタ2と光レセプタクル3が結合することにより可動部24が押し込まれ、この結果、接続部32bと接触するように設けられる。第2接続端子34の他端は、図示せぬ配線等を介して、例えば受信回路、送信回路等を含む半導体チップ(図示せぬ)等と接続される。
【0028】
図3は、図1に示す結合装置1が結合された状態を平面において概略的に示す断面図である。図3に示すように、光コネクタ2が光レセプタクル3と結合される際、光コネクタ2が可動部24を押し込む。この結果、接続部32aが第2接続端子34aと接触することにより光素子31の信号の電流経路が形成されるとともに、光ファイバ12と光素子31とが光学的に結合される。一方、光コネクタ2が光レセプタクル3から離脱されることにより、第2接続端子34bが可動部24を図1に示す通常の位置へと付勢する。したがって、第2接続端子34bは、可動部24が押し込まれた結果、接続部32aと第2接続端子34aとが接触する方向と同一の方向に弾性変形するように、配置される。
【0029】
なお、内部空間23および可動部24の形状は、上記した形状に限られず、可動部24が、上記動作を行うような形状であればよい。
【0030】
また、光素子31は、受光面および発光面が必ずしも光コネクタ2が挿入される方向と垂直に位置する必要は無い。すなわち、例えば、受光面および発光面を結合部25を形成する辺と平行としてもよい。この場合、光ファイバ12は光素子31と光学的に結合されるように配置される。
【0031】
また、第2接続端子34bを、接続部32bとの間で電流経路を形成するような端子としたが、これに限られない。すなわち、第2接続端子34bを、スプリング、板バネ等の単なる弾性部材とすることができる。この場合、可動部24が押し込まれることによって、信号線および電源線、グランド線等が電気的に接続されるように、光素子31、第1接続端子32、第2接続端子34の位置が決定される。
【0032】
各結合部11および25の先端の角度θ1、θ2を120°としたがこれに限られない。また、例えば、角度θ1を120°より若干小さい120−α°とし、角度θ2を120°より若干大きい120+β°としてもよい。さらに、この関係を逆とし、角度θ1を120+α°、角度θ2を120−β°とすることも可能である。すなわち、結合時に各先端部の位置が一致することにより、光ファイバ12と光素子31とが光学的に結合されればよい。
【0033】
第1の実施形態に係る結合装置によれば、光レセプタクル3において、光コネクタ2と結合される部分を可動とし、結合素子1が結合される際に、可動部24が押し込まれるようにしている。可動部24が押し込まれた結果、接続部32aと第2接続端子34aが接触し、光素子31への電源および信号の供給経路が形成される。すなわち、光コネクタ2と光レセプタクル3との非結合状態時には、光素子31には、電源および信号が供給されない。このため、非結合状態における結合装置1の消費電力を零にすることができる。
【0034】
また、光コネクタ2の結合部11を凸形状とし、光レセプタクル3の結合部25を結合部11と略同一の凹形状とし、これら結合部11、25により、結合装置1の結合時の位置合わせを行う。すなわち、各結合部11、25の先端部により、自己的に位置合わせが行われる。したがって、結合部11、25を適宜加工するのみにより、位置合わせを実現できるため、従来のように多くの部品を用いる必要がない。よって、結合装置1の製造コストを低減化できる。
【0035】
また、発光素子31aおよび受光素子31bは、結合部25の先端を中心とした両側に配置される。こうすることによって、発光素子31aから発光され、可動部24の端部で乱反射された光が受光素子31bに入射することを防ぐことができる。したがって、発光素子31aおよび受光素子31bの間に、乱反射を防止する部材を特に設けることなく、光レセプタクル3の誤動作を防止できる。さらに、発光素子31aと受光素子31bとの間隔を小さくすることができるため、結合装置1を小型化できる。なお、結合部25の先端を可動部24の背面により近づけることにより、乱反射によって光が受光素子31bに謝って入射することを防ぐことができる。
【0036】
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る結合装置を平面において概略的に示す断面図である。第2の実施形態は、第1の実施形態を変更したものである。
【0037】
図4に示すように、光レセプタクル3の可動部24は、結合部25において切り欠け部41を有する。この切り欠け部41は、結合装置1が結合されているときの光ファイバ12の先端の位置に対応する位置に設けられる。その他の構成については、第1の実施形態と同様である。
【0038】
第2の実施形態に係る結合装置によれば、第1の実施形態と同様の効果を得られる。さらに、第2の実施形態では、結合部25に切り欠け部41を設けているため、結合素子1が着脱される際に、光ファイバ12の先端が傷ついたり、欠けたりすることを防止できる。
【0039】
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態に係る結合装置を平面において概略的に示す断面図である。第3の実施形態は、第1の実施形態を変更したものである。第1の実施形態では、光コネクタ2の結合部11の全面に角度を持たせる。これに対し、第3の実施形態では、結合部11の一部、例えば中央近傍に角度を持たせる。
【0040】
図5に示すように、光コネクタ2の結合部11は、平坦とされており、中央近傍に所定の角度を有する突起部51が形成される。したがって、可動部24の結合部25も、光コネクタ2の結合部11と略同一の形状を有する。
【0041】
第3の実施形態に係る結合装置によれば、第1の実施形態と同様の効果を得られる。さらに、第3の実施形態では、各結合部11および25の一部に角度を持たせており、その他の部分は、平坦とされている。このため、第1、第2の実施形態では、光ファイバ12または発光素子31aから発せられた光が、多少斜めになる恐れがあるが、第3の実施形態では、これを防止できる。したがって、光の授受を効率的に行うことができる。また、光ファイバ12の先端が平坦であるため、図1の実施形態に比べ、加工が容易となる利点を有する。
【0042】
(第4の実施形態)
図6(a)は、本発明の第4の実施形態に係る結合装置を平面において概略的に示す断面図であり、図6(b)は図6(a)のVIB−VIB線に沿った断面図である。第4の実施形態は、第3の実施形態を変更したものである。第3の実施形態では、結合部11において、突起部51が垂直方向の一部にのみ形成される。
【0043】
図6(a)に示すように、突起部51は、図5に示す突起部51と同様に、結合部11の略中央に設けられる。また、図6(b)に示すように、突起部51は、垂直方向において、例えば光ファイバ12の上方の一部にのみ設けられる。しかしながら、これに限らず、例えば光ファイバ12の下方のみ、または上方、下方の両方に設けても良い。可動部24の結合部25は、突起部51の形状に合わせて、略同一の形状とされる。
【0044】
第4の実施形態に係る結合装置によれば、第1、3の実施形態と同様の効果を得られる。
【0045】
(第5の実施形態)
図7は、本発明の第5の実施形態に係る結合装置を平面において概略的に示す断面図である。第5の実施形態は、第1の実施形態を変更したものである。
【0046】
図7に示すように、光コネクタ2は、結合部11において、両端の一部に角度を持たせ、その他の部分は平坦とされる。角度を有する部分は、図7に点線で示すように、仮想線が例えば図1と同様となる角度とされる。可動部24の結合部25は、光コネクタ2の結合部11と略同一の形状を有する。または、結合部25は、図1を同様の形状とされていてもよい。
【0047】
第5の実施形態に係る結合装置によれば、第1、3の実施形態と同様の効果を得られる。しかしながら、可動部24の結合部25が平坦となっているため、発光素子31aと受光素子31bとの間で干渉が発生する恐れがある。したがって、可動部24において、光素子31相互間に遮光部材等を設ける必要がある。
【0048】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【0049】
【発明の効果】
以上、詳述したように本発明によれば、小型かつ低価格で高い結合精度を維持するとともに、非結合時の消費電力を大幅に低減可能な光レセプタクルおよび結合装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る結合装置を概略的に示す図。
【図2】図1の結合装置の可動部を概略的に示す図。
【図3】図1の結合装置が結合された状態を概略的に示す図。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る結合装置を概略的に示す図。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る結合装置を概略的に示す図。
【図6】本発明の第4の実施形態に係る結合装置を概略的に示す図。
【図7】本発明の第5の実施形態に係る結合装置を概略的に示す図。
【図8】結合装置の第1の従来例を概略的に示す図。
【図9】結合装置の第2の従来例を概略的に示す図。
【図10】結合装置の第3の従来例を概略的に示す図。
【図11】結合装置の第4の従来例を概略的に示す図。
【符号の説明】
1…結合装置、
2…光コネクタ、
3…光レセプタクル、
11、25…結合部、
12…光ファイバ、
21…固定部、
22…開口部、
23…内部空間、
24…可動部、
26…空隙、
31a…発光素子、
31b…受光素子、
32a、32b…第1接続端子、
33…ワイヤ、
34a、b…第2接続端子。
Claims (13)
- 光レセプタクルとの結合部分である第1結合部と、前記第1結合部から先端が露出されるように配設された第1光ファイバと、を具備する光コネクタに機械的に結合される光レセプタクルであって、
前記光コネクタと結合される第2結合部が前記第1結合部と嵌合可能な形状であり、且つ第1位置と、第1方向を軸とした軸上で前記第1位置と離間した第2位置と、の間で可動である、可動部と、
前記可動部が前記第1、第2位置間で可動なように前記可動部を覆い、且つ前記可動部の前記第2結合部に対応した位置に開口部を有する、固定部と、
前記固定部内に配設され、且つ前記可動部を前記第2位置から前記第1位置へと付勢する弾性部材と、
前記光コネクタと前記可動部とが結合された状態において、前記第1光ファイバと光学的に結合されるように前記可動部内に配設された第1光素子と、
前記可動部内に配設され、且つ一部が前記可動部から露出された第1接触部を有し、且つ前記光素子と電気的に接続された第1接続端子と、
前記可動部が前記第2位置に位置するときに前記第1接触部と接触する第2接続端子と、
を具備し、
前記光コネクタと前記可動部とが結合される際に前記光コネクタにより加えられる圧力により、前記可動部が前記第1位置から前記第2位置へと移動することを特徴とする光レセプタクル。 - 前記光素子は、受光素子または発光素子であることを特徴とする請求項1に記載の光レセプタクル。
- 前記可動部は、透明樹脂により構成されることを特徴とする請求項1に記載の光レセプタクル。
- 前記可動部内に配設され、且つ一部が前記可動部から露出された第2接触部を有し、且つ前記光素子と電気的に接続された、第3接続端子を更に具備し、
前記弾性部材は、導電性であって、且つ前記第3接続端子と接触する
ことを特徴とする請求項1に記載の光レセプタクル。 - 前記可動部の前記第2結合部は、全面または略中央の一部が凹形状を有することを特徴とする請求項1に記載の光レセプタクル。
- 前記前記可動部の前記第2結合部は、前記光コネクタと結合された際に前記光ファイバの先端が位置する位置に対応した切り欠け部を有することを特徴とする請求項1に記載の光レセプタクル。
- 機械的に結合される光コネクタと光レセプタクルとを具備する結合装置であって、
前記光コネクタは、
前記光レセプタクルとの結合部分である第1結合部と、
前記第1結合部から先端が露出されるように配設された第1光ファイバと、
を具備し、
前記光レセプタクルは、
前記光コネクタと結合される第2結合部が前記第1結合部と嵌合可能な形状であり、且つ第1位置と、第1方向を軸とした軸上で前記第1位置と離間した第2位置と、の間で可動である、可動部と、
前記可動部が前記第1、第2位置間で可動なように前記素子収納器を覆い、且つ前記素子収納器の前記第2結合部に対応した位置に開口部を有する、固定部と、
前記固定部内に配設され、前記可動部を前記第2位置から前記第1位置へと
付勢する弾性部材と、
前記光コネクタと前記可動部とが結合された状態において、前記第1光ファイバと光学的に結合されるように前記可動部内に配設される第1光素子と、
前記可動部内に配設され、且つ一部が前記可動部から露出された第1接触部を有し、且つ前記光素子と電気的に接続される第1接続端子と、
前記可動部が前記第2位置に位置するときに前記接触部と接触する第2接続端子と、
を具備し、
前記光コネクタと前記可動部とが結合される際に前記光コネクタにより加えられる圧力により、前記可動部が前記第1位置から前記第2位置へと移動することを特徴とする結合装置。 - 前記光素子は、受光素子または発光素子であることを特徴とする請求項7に記載の結合装置。
- 前記可動部は、透明樹脂により構成されることを特徴とする請求項7に記載の結合装置。
- 前記結合装置は、前記可動部内に配設され、且つ一部が前記可動部から露出された第2接触部を有し、且つ前記光素子と電気的に接続された、第3接続端子を更に具備し、
前記弾性部材は、導電性であって、且つ前記第3接続端子と接触する
ことを特徴とする請求項7に記載の結合装置。 - 前記第1光素子は受光素子であって、
前記光コネクタは、先端が前記第1結合部から露出されるように配設された第2光ファイバを更に具備し、
前記可動部は、前記光コネクタと前記可動部とが結合された状態において、前記第2光ファイバと光学的に結合されるように前記可動部内に配設された発光素子をさらに具備する
ことを特徴とする請求項7に記載の結合装置。 - 前記光コネクタの前記第1結合部は、先端の全面または略中央の一部が鋭角の凸形状を有することを特徴とする請求項7に記載の結合装置。
- 前記前記可動部の前記第2結合部は、前記光コネクタと結合された際に前記光ファイバの先端が位置する位置に対応した切り欠け部を有することを特徴とする請求項7に記載の結合装置。
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