JP3788460B2 - 高周波フィルター - Google Patents

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Description

この発明は、移動体通信機器に用いられる高周波フィルターに関するものである。
近年、通信機器の小型化に伴い誘電体共振器等を用いた高周波フィルターは小型化される傾向にある。以下に図面を参照しながら、上記した高周波フィルターの一例について説明する。
図8は従来の誘電体同軸共振器を用いた高周波フィルターの回路構成図を示すものである。図8において、50〜52は4分の1波長先端短絡伝送線路で構成される誘電体同軸共振器でその各々は段間が53、54の結合コンデンサにより複数個縦続接続されている。55、56は入出力用の端子57、58への結合コンデンサである。以上により高周波帯域通過フィルターを構成する。また59は前記高周波フィルターに減衰極を形成するための結合インダクタで、少なくとも1個以上の共振器に跨ってインダクタやキャパシタ等によるバイパス回路を設けることにより構成される。
以上のように構成された従来の有極型高周波フィルターについて、以下その動作を説明する。
移動体通信機器において、通常、アンテナから送信される送信周波数と受信される受信周波数は一定の周波数間隔をもって無線回路に存在し、また、受信周波数とイメージ周波数も一定の周波数間隔になっている。ここで、受信回路における高周波フィルターは受信周波数を通過させ送信周波数やイメージ周波数については減衰させなければならない。また、送信回路における高周波フィルターについても同様である。
移動体通信等の高周波帯域で用いられる高周波フィルターは広狭様々な帯域通過特性を有しているが、前記のような有極型高周波フィルターであっても、ある程度広い帯域において必要な減衰量を確保するためには縦続接続されている誘電体同軸共振器の段数を多くしなければならない。
しかしながら上記のような構成では、減衰量を大きくするために共振器の段数を増加させると信号の通過帯域幅における損失が増加してしまう。この弊害の回避策として誘電体同軸共振器自体の無負荷Qを大きくすることが考えられるが無負荷Qを大きくするためには誘電体同軸共振器自体の容積を大きくしなければならなく最近の高周波フィルターの小型化傾向と相反している。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、高周波フィルターの形状を大きくすることなく、高減衰量かつ低損失である高周波フィルターを提供することを目的とする。
本発明に係る高周波フィルターは、入力端子と出力端子と制御端子と共振素子とインピーダンス可変素子と、前記共振素子の一端に電気的に接続された少なくとも2個の結合素子と、前記少なくとも2個の結合素子に跨るバイパス結合回路を具備し、前記バイパス回路の一端前記入力端子と他端前記出力端子と電気的に接続し、前記共振素子と前記インピーダンス可変素子を電気的もしくは磁気的に接続し、前記インピーダンス可変素子は前記制御端子に印加する制御信号によりON状態とOFF状態に切り換えられ、前記インピーダンス可変素子がON状態のときは前記制御端子に前記インピーダンス可変素子のバイアス電圧より高い電圧を印加して順方向電流を流すことで抵抗値を小さくし、前記インピーダンス可変素子がOFF状態のときは前記制御端子をオープンにして前記インピーダンス可変素子に順方向電流が流れなくすることで抵抗値を大きくすることで、前記入出力
端子間の通過帯域内に減衰極をもたせるとともに、前記制御端子に印加する制御信号による前記インピーダンス可変素子のON状態とOFF状態の切り換えに対応して通過帯域と減衰極の周波数が同期して制御されることを特徴とする。
本発明の高周波フィルタによれば、有極型高周波フィルターに可変容量素子やスイッチング素子を加えることにより、外部からの制御にてフィルターの中心周波数と有極点を同期して可変可能とし、フィルターの重要な要求性能である減衰極と通過帯域の周波数を制御するこができる。
(第1の参考例)
以下本発明の第1の参考例の高周波フィルターについて、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1の参考例における高周波フィルターの回路構成図を示すものである。図1において、1は4分の1波長先端短絡伝送線路で構成される誘電体同軸共振器で入力端子2より出力端子3に至る伝送線路に前記誘電体同軸共振器1の短絡端側が接地され、入出力の結合コンデンサ4及び5によって入出力端子2、3に結合させている。誘電体同軸共振器1と入出力のコンデンサ4及び5に跨って有極化のためのバイパス回路をインダクタ6にて構成している。8は一端が接地されている可変容量素子で直流電圧阻止のための結合コンデンサ7を介して誘電体同軸共振器1の開放端9に接続されている。可変容量素子8と結合コンデンサ7との接続点にはチョークコイル10及びバイパスコンデンサ11を介して12の制御端子より外部電圧を与えて制御できるようにしている。ここで、高周波フィルターにおける結合コンデンサ4及び5、7は高周波帯では数ピコファラッド程度でよいが、低損失、高減衰量のためには無負荷Qが高いことが望まれる。よって、結合コンデンサには、チップコンデンサはもとより誘電体基板上に銀などを印刷、焼成して作ったパターンによるコンデンサ等が用いられる。また、有極化のためのインダクタ6も数ナノヘンリ程度でよいが、低損失高減衰量のためには無負荷Qが高いことが望まれ空心コイルはもとより基板上にマイクロストリップラインを用いたパターンインダクタ等が用いられる。可変容量素子8には、一般的にバラクタダイオードが用いられ、できるだけ容量値と直列抵抗成分が小さく、容量変化比が大きいものが望ましい。
以上のように構成された高周波フィルターについて、以下図1及び図2を用いてその動作について説明する。
まず、図2は第1の実施例の高周波フィルターの通過特性を示すものである。入力端2より出力端3に至る伝送線路に接地された誘電体同軸共振器1並びに入出力の結合コンデンサ4及び5により帯域通過フィルターを構成し、前記帯域通過フィルターのインピーダンス特性とバイパス回路に用いているインダクタ6のインピーダンスにより減衰極が生まれる。図1の場合、バイパス回路のインピーダンスは等価的に誘導性なので、帯域通過フィルターのインピーダンスが容量性のところにて減衰極が生まれる。つまり、図1の回路構成の場合、帯域通過フィルターの中心周波数より高い周波数領域で減衰極が生まれることになる。さらに、誘電体同軸共振器1の開放端9には、直流電圧阻止のための結合コンデンサ7と外部印加電圧により容量値が可変できるバラクターダイオード8の直列接続で構成される周波数可変回路が誘電体同軸共振器1と並列に構成されている。外部印加電圧は12の制御端子より高周波帯遮断のためチョークコイル10及びバイパスコンデンサ11を介して与えられる。従って、誘電体同軸共振器1の開放端9における共振周波数は誘電体同軸共振器1自身のキャパシタンス成分及びインダクタンス成分と、ある電圧が外部より印加された時のバラクターダイオード8のキャパシタンス成分と結合コンデンサ7の直列回路のキャパシタンス成分により決まる。また、有極点についてはインダクタ6のインダクタンスと帯域通過フィルターのキャパシタンス成分により決まる。外部印加電圧が増加することによりバラクターダイオード8のキャパシタンスが減少し共振周波数を上げる。ついてはフィルターの中心周波数を上げ通過帯域の周波数が高い方向に変化することになる。この場合、有極点もバラクターダイオード8のキャパシタンスの減少により周波数が高い方向に変化することになる。また、外部印加電圧が減少することによりバラクタダイオード8のキャパシタンスが増加し共振周波数を下げ、フィルターの中心周波数を下げ、通過帯域の周波数が低い方向に変化することになる。この場合、有極点はバラクタダイオードのキャパシタンスの増加により周波数が低い方向に変化することになる。つまり、フィルターの中心周波数と減衰量を与える有極点を同期して変化させることができ、高周波フィルターの重要な要求性能である通過帯域と減衰極の周波数を外部印加電圧により制御可能とする。
以上の構成に基づいて775〜925メガヘルツの帯域通過周波数に対する減衰量との関係を調べると図2のようになる。図2(b)は外部印加電圧が低い場合で電圧を上げると図2(a)になる。外部印加電圧を増加することにより(b)から(a)となり、高周波フィルターの通過帯域と減衰極の周波数を同期して変化させている。
以上のように本参考例によれば、外部印加電圧にて高周波フィルターの有極点及び通過帯域の周波数を制御することができ、フィルターの段数を増やすことなく減衰量をとるこができる。また段数が少なくてよいため損失が減少する。ついては、高周波フィルター自体の形状も小型化できる。
(第1の実施形態)
以下本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。図3は本発明の第1の実施形態における高周波フィルターの回路構成図を示すものである。図3において、13は4分の1波長先端短絡伝送線路で構成される誘電体同軸共振器で入力端子14より出力端子15に至る伝送線路に前記誘電体同軸共振器13の短絡端側が接地され、入出力の結合コンデンサ16及び17によって入出力端子14、15に結合させている。誘電体共振器13と入出力のコンデンサ16及び17に跨って有極化のためのバイパス回路をインダクタ18にて構成している。19はスイッチング素子で、直列電圧阻止のための結合コンデンサ20と高周波的に接地するためのコンデンサ21の直列接続により周波数シフト回路を構成し、誘電体同軸共振器13の開放端22に並列接続されている。スイッチング素子19と接地用コンデンサ21との接続点にはバイアス電圧を与えられるように抵抗23、24が備えられ25のバイアス端子によりバイアス電圧を与えられるようになっている。スイッチング素子19と結合コンデンサ20との接続点には制御端子26よりバイパスコンデンサ27及びチョークコイル28を介してバンドを切り換えるためのシフト電圧を与えて制御できるようにしている。ここで、高周波フィルターにおける結合コンデンサ16及び17、18、20とインダクタ18は第1の実施例と同じものが用いられる。スイッチング素子19についてはスイッチングダイオードやPINダイオード等のダイオード類はもとよりトランジスタ等が用いられる。
例えば、図4は、スイッチング素子として電界効果型トランジスタ(FET)81を用いた第2の実施例の変形である。FETのゲート電極はインダクタ82を介して制御端子80に接続される。
スイッチング素子は可変容量素子同様できるだけ容量値と直列抵抗成分が小さいものが望ましい。PINダイオードを用いる場合はカソード側へのバイアス電圧の供給は必要なくカソード側をそのままアースに接地すればよい。28のチョークコイルについては数キロオーム程度の抵抗でも代用できるが高周波素子とアイソレーションを良くするためにインダクタが用いられ、コンデンサとの並列回路にし並列共振とする場合もある。
以上のように構成された高周波フィルターについて、以下図3を用いてその動作について説明する。
入力端14より出力端15に至る伝送線路に接地された誘電体同軸共振器13並びに入出力の結合コンデンサ16及び17により帯域通過フィルターを構成し、前記帯域通過フィルターのインピーダンス特性とバイパス回路に用いているインダクタ18のインピーダンスにより減衰極が生まれる。図3の場合、バイパス回路のインピーダンスは等価的に誘導性なので、帯域通過フィルターのインピーダンスが容量性のところにて減衰極が生まれる。つまり、図3の回路構成の場合、帯域通過フィルターの中心周波数より高い周波数領域で減衰極が生まれることになる。誘電体同軸共振器13の開放端22には、結合コンデンサ20とスイッチングダイオード19と一端が接地されているコンデンサ21の直列接続で構成される周波数シフト回路が並列に接続されている。バイアス端子25より与えられるスイッチングダイオード19へのバイアス電圧はダイオードの安定化のためである。制御端子26より与えられるシフト電圧はスイッチングダイオード19をON/OFFするためのものである。カソード側に与えたバイアス電圧より高いある一定の電圧を加えることによりスイッチングダイオードには順方向電流が流れ非常に小さい抵抗値をもつことになりONすることになる。逆に、0Vもしくはオープンにすることにより順方向電流は流れなくなり非常に大きい抵抗値をもつことになりOFFすることになる。
従って、誘電体同軸共振器13の入力端22における共振周波数は誘電体同軸共振器13自身のキャパシタンス成分及びインダクタンス成分とONもしくはOFF時の周波数シフト回路のキャパシタンスにより決まる。また、有極点についてはインダクタ18のインダクタンスと帯域通過フィルターのキャパシタンス成分により決まる。26の制御端子に与えられる外部印加電圧により、スイッチングダイオード19がONした場合キャパシタンス成分の増加に伴い22における共振周波数を下げ、ついてはフィルターの中心周波数を下げることになり通過帯域幅を周波数の低い方向に移動する。有極点についてもキャパシタンスの増加に伴い周波数の低い方向に移動する。また、スイッチングダイオード19がOFFした場合キャパシタンス成分の減少に伴い誘電体同軸共振器13の開放端22における共振周波数を上げる。ついてはフィルターの中心周波数を上げることになり通過帯域幅を周波数の高い方向に移動する。有極点についてもキャパシタンスの減少に伴い周波数の高い方向へ移動する。つまり、フィルターの中心周波数と減衰量を与える有極点を同期して可変することができ、高周波フィルターの重要な要求性能である通過帯域幅と減衰量を外部印加電圧により制御可能とする。
(第2の参考例)
以下本発明の第2の参考例について図面を参照しながら説明する。図5は本発明の第2の参考例を示す高周波フィルターの回路構成図である。図5において、29は4分の1波長先端短絡伝送線路で構成される誘電体同軸共振器で、入力端子30より出力端子31に至る伝送線路に接地され、入出力の結合コンデンサ32及び33により結合されている。誘電体同軸共振器29と入出力のコンデンサ32及び33に跨って有極化のためのバイパス回路をインダクタ34にて構成している。35は一端が接地されている可変容量素子で、直流電圧阻止のための結合コンデンサ36との直列接続により周波数可変回路を構成し、誘電体同軸共振器29の開放端37に並列に接続されている。可変容量素子35と結合コンデンサ36との接続点にはチョークコイル38及びバイパスコンデンサ39を介して40の第1の制御端子より外部印加電圧を与えて制御できるようにしている。また、41はスイッチング素子で、直流電圧阻止のための結合コンデンサ42と高周波の接地用コンデンサ43の直列接続で周波数シフト回路を構成し、誘電体同軸共振器29の開放端37に並列に接続されている。スイッチング素子41と接地用のコンデンサ43の接続点にはバイアス端子44より抵抗45及び46を介してバイアス電圧を与えられるようになっている。スイッチング素子41と結合コンデンサ42の接続点には47の第2の制御端子より48のチョークコイル及び49のバイパスコンデンサを介してバンドを切り換えるためのシフト電圧を与えて制御できるようにしている。ここで、高周波フィルターにおける各素子については第1の参考例及び第1の実施例の通りである。
以上のように構成された高周波フィルターについて、以下図5及び図6を用いてその動作について説明する。
まず、図6(a)から(d)はフィルターの通過特性を示すものである。入力端30より出力端31に至る伝送線路に接地された誘電体同軸共振器29並びに入出力の結合コンデンサ32及び33により帯域通過フィルターを構成し、前記帯域通過フィルターのインピーダンスとバイパス回路に用いているインダクタ34のインピーダンスにより有極が生まれる。図5の場合、バイパス回路のインピーダンスは等価的に誘導性なので、帯域通過フィルターのインピーダンスが容量性のところにて減衰極が生まれる。つまり、図5の回路構成の場合、帯域通過フィルターの中心周波数より高い周波数領域で減衰極が生まれることになる。さらに、誘電体同軸共振器29の開放端37には、直流電圧阻止のための結合コンデンサ36と外部印加電圧により容量値が変化するバラクターダイオード35が誘電体共振器29と並列に構成されている。外部印加電圧は第1の制御端子40より高周波帯遮断のためチョークコイル38及びバイパスコンデンサ39を介して与えられる。また、誘電体同軸共振器29の開放端37には結合コンデンサ42とスイッチングダイオード41と一端が接地されているコンデンサ43とで構成される直列回路がさらに誘電体同軸共振器29と並列に接続されている。バイアス端子44より与えられるスイッチングダイオード41へのバイアス電圧はダイオードの安定化のためである。第2の制御端子47より与えられるシフト電圧はスイッチングダイオード41をON/OFFするためのものである。カソード側に与えたバイアス電圧より高いある一定の電圧を加えることによりスイッチングダイオード41には順方向電流が流れ非常に小さい抵抗値をもつことになりONすることになる。逆に、0Vもしくはオープンにすることにより順方向電流は流れなくなり非常に大きい抵抗値をもつことになりOFFすることになる。従って、誘電体同軸共振器29の開放端37における共振周波数は誘電体同軸共振器29自身のキャパシタンス成分及びインダクタンス成分と、ある電圧が外部より印加されているバラクターダイオード35のキャパシタンス成分と結合コンデンサ36により構成される直列回路のキャパシタンス成分、さらにはONもしくはOFF時のシフト回路のキャパシタンス成分により決まる。また、有極点についてはインダクタ34のインダクタンス成分と帯域通過フィルターのキャパシタンス成分により決まる。第1の制御端子40より与えられる外部印加電圧によるフィルターの中心周波数と有極点の可変については第1の実施例と同様である。また、第2の制御端子47より与えられる外部印加電圧によるフィルターの中心周波数と有極点の移動については第2の実施例と同様である。つまり、バラクタダイオード35の制御とスイッチングダイオード41のON/OFFによる制御とを合わせた構成を持ち、通過帯域と減衰極の周波数を第1の参考例や第1の実施例よりも広い帯域で可変することを可能にする。
以上の構成に基づいて700〜1100メガヘルツの帯域通過周波数に対する減衰量(デシベル)との関係を調べると図6(a)〜(d)のようになる。図6(a)はバラクタダイオード35に電圧を外部端子40より与えず、かつシフト端子47がONの場合である。図6(b)はバラクタダイオード35にある一定の外部電圧を端子40より与え、かつシフト端子47がONの場合である。また、図6(c)はバラクタダイオード35に電圧を与えず、かつシフト端子47がOFFの場合である。さらに図6(d)はバラクタダイオード35にある一定の電圧を与え、かつシフト端子がOFFの場合である。第1の制御端子40及び第2の制御端子47を用いて外部印加電圧を与えることにより最大で図6(a)から図6(d)までフィルターの通過帯域と減衰極の周波数を同期して変化させることができる。
以上のように本参考例によれば、外部印加電圧にて高周波フィルターの減衰極及び通過帯域の周波数をより広い範囲で制御することができ、フィルターの段数を増やすことなく減衰量をとるこができ、また段数が少なくてよいため損失が減少する。ついては、高周波フィルター自体の形状も小型化できる。
(第2の実施形態)
以下本発明の第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。図7は本発明の第2の実施形態における高周波フィルターの回路構成図を示すものである。図4において、63、64は4分の1波長先端短絡伝送線路で構成される誘電体同軸共振器で入力端子60より出力端子61に至る伝送線路に前記誘電体同軸共振器63、64が接地され、入力側の結合インダクタ67及び出力側の結合コンデンサ69によって入出力端子60、61に結合させている。誘電体同軸共振器63、64は段間結合コンデンサ68により縦続接続されている。誘電体同軸共振器63、64と結合インダクタ67及び段間結合コンデンサ68に跨って有極化のためのバイパス回路をコンデンサ70にて構成している。65、66はスイッチング素子で、直列電圧阻止を行いかつ高周波的に接地するためのコンデンサ71、72と直列回路を構成し、誘電体同軸共振器63、64の開放端に接続されている。スイッチング素子65、66とコンデンサ71、72との接続点にはバイアス電圧を与えられるようにインダクタ73、74とコンデンサ75、76の並列接続による高周波チョーク回路と、抵抗77、78及びバイパスコンデンサ79が備えられ62の制御端子よりバイアス電圧を与えられるようになっている。ここで、高周波フィルターにおけるコンデンサ68、69、70、71及び72とインダクタ67は第1の参考例と同じものが用いられる。スイッチング素子65、66については本実施例ではPINダイオードが用いられている。
PINダイオードはできるだけ容量値と直列抵抗成分が小さいものが望ましい。本実施形態のようにPINダイオードを用いる場合は、第1の参考例の場合と異なり、カソード側へのバイアス電圧の供給は必要なくカソード側をそのままアースに接地すればよい。73、74のチョークコイルについては数キロオーム程度の抵抗でも代用できるが高周波素子とアイソレーションを良くするためにインダクタが用いられ、コンデンサ75、76と並列接続し並列共振させることにより高周波での大きなアイソレーションを得ている。
以上のように構成された高周波フィルターについて、以下図7を用いてその動作について説明する。
入力端60より出力端61に至る伝送線路に接地された誘電体同軸共振器63、64並びに入出力の結合インダクタ67及び結合コンデンサ69及び段間コンデンサ68により帯域通過フィルターを構成し、前記帯域通過フィルターのインピーダンス特性とバイパス回路に用いているコンデンサ70のインピーダンスにより減衰極が生まれる。図7の場合、バイパス回路のインピーダンスは等価的に容量性であり、結合インダクタ67と段間コンデンサ68の直列インピーダンスが誘導性のところにて減衰極が生まれる。図7の回路構成の場合は、帯域通過フィルターの中心周波数より高い周波数領域で減衰極が生まれることになる。誘電体同軸共振器63、64の開放端にはそれぞれ結合コンデンサ71、72とPINダイオード65、66の直列接続で構成されるシフト回路が誘電体同軸共振器63、64とそれぞれ並列に接続されている。制御端子62より与えられる制御信号はPINダイオード65、66をON/OFFするためのものである。ある一定の電圧を加えることによりPINダイオード65、66には順方向電流が流れ非常に小さい抵抗値をもつことになりONすることになる。逆に、0Vもしくはオープンにすることにより順方向電流は流れなくなり非常に大きい抵抗値をもつことになりOFFすることになる。
従って、誘電体同軸共振器63、64の開放端における共振周波数は誘電体同軸共振器63、64自身のキャパシタンス成分及びインダクタンス成分とONもしくはOFF時のシフト回路のキャパシタンス成分により決まる。また、有極点についてはコンデンサ70のキャパシタンス成分と帯域通過フィルターの結合インダクタ67と段間コンデンサ68のキャパシタンス成分により決まる。制御端子62に与えられる外部印加電圧により、PINダイオード65、66がONした場合、キャパシタンス成分の増加に伴い誘電体同軸共振器63、64の開放端における共振周波数を下げ、ついてはフィルターの中心周波数を下げることになり通過帯域幅を周波数の低い方向に移動する。有極点についてもキャパシタンスの増加に伴い周波数の低い方向に移動する。また、PINダイオード65、66がOFFした場合、キャパシタンス成分の減少に伴い誘電体同軸共振器63、64の開放端における共振周波数を上げ、ついてはフィルターの中心周波数を上げることになり通過帯域幅を周波数の高い方向に移動する。有極点についてもキャパシタンスの減少に伴い周波数の高い方向へ移動する。つまり、フィルターの中心周波数と減衰量を与える有極点を同期して可変することができ、高周波フィルターの重要な要求性能である通過帯域と減衰極の周波数を外部印加電圧により制御可能とする。
なお、以上の実施形態ならびに参考例の説明において共振素子は誘電体同軸共振器を例にとって説明したがストリップライン共振器など他の形式の共振器でも構わない。もちろん一体型ブロック構造の誘電体フィルターなどが含まれることはいうまでもない。
本発明に係る高周波フィルターは、移動体通信機器に用いることができる。
本発明の第1の参考例における高周波フィルターの回路構成図 本発明の第1の参考例における高周波フィルターの周波数特性を示すグラフ 本発明の第1の実施形態における高周波フィルターの回路構成図 本発明の第1の実施形態の変形における高周波フィルターの回路構成図 本発明の第2の参考例における高周波フィルターの回路構成図 本発明の第2の参考例における高周波フィルターの周波数特性を示すグラフ 本発明の第2の実施形態における高周波フィルターの回路構成図 従来の有極型高周波フィルターの回路構成図
符号の説明
1 誘電体同軸共振器
2 入力端子
3 出力端子
4 結合コンデンサ
5 結合コンデンサ
6 インダクタ
7 結合コンデンサ
8 可変容量素子
9 開放端
10 チョークコイル
11 バイパスコンデンサ
12 制御端子

Claims (1)

  1. 入力端子と出力端子と制御端子と共振素子とインピーダンス可変素子と、前記共振素子の一端に電気的に接続された少なくとも2個の結合素子と、前記少なくとも2個の結合素子に跨るバイパス結合回路を具備し、前記バイパス回路の一端前記入力端子と他端前記出力端子と電気的に接続し、前記共振素子と前記インピーダンス可変素子を電気的もしくは磁気的に接続し、前記インピーダンス可変素子は前記制御端子に印加する制御信号によりON状態とOFF状態に切り換えられ、前記インピーダンス可変素子がON状態のときは前記制御端子に前記インピーダンス可変素子のバイアス電圧より高い電圧を印加して順方向電流を流すことで抵抗値を小さくし、前記インピーダンス可変素子がOFF状態のときは前記制御端子をオープンにして前記インピーダンス可変素子に順方向電流が流れなくすることで抵抗値を大きくすることで、前記入出力端子間の通過帯域内に減衰極をもたせるとともに、前記制御端子に印加する制御信号による前記インピーダンス可変素子のON状態とOFF状態の切り換えに対応して通過帯域と減衰極の周波数が同期して制御されることを特徴とする高周波フィルター。
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