JP3787769B2 - 比率差動型無段変速機 - Google Patents
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Description
この発明は、無段変速機の高効率化と、高効率速度範囲の広域化を目的とする。
無段変速機としては、液体・気体・電力を利用するもの、機械的に行うものなどがある。液体を利用するものとして、最近トルクコンバータが普及し、殆どの自動車にそれが採用され、クラッチ・歯車減速式が少数派となった。然し、このトルクコンバータは、ポンプと水車の組み合わせによるもので、効率はそれぞれの効率の積となって低下し、最高効率の速度範囲も狭い。
このほか、油圧ポンプ・油圧モータを種々な接続方法で利用したものもあるが、効率が低い。
機械的に変速するものとして、摩擦方式（Ｖベルト式、動摩擦式、リング式等）と噛合い方式があるが、既存のものは効率が低いか装置が複雑になっている。
このほか、油圧ポンプ・油圧モータを種々な接続方法で利用したものもあるが、効率が低い。
機械的に変速するものとして、摩擦方式（Ｖベルト式、動摩擦式、リング式等）と噛合い方式があるが、既存のものは効率が低いか装置が複雑になっている。
本発明は、歯車伝動の高効率性と、球面摩擦車の無段階性を平行利用して、高効率でしかもその速度範囲が広い、無段変速機を得ようとするもの。
具体的には、遊星歯車機構や差動歯車機構を主体とする歯車伝動と無段変速するための球面摩擦伝動とを組み合わせ、球面摩擦車の軸の向きを支点軸を回す事により変化させて、高効率で高負荷能力のある無段変速を行うものである。
具体的には、遊星歯車機構や差動歯車機構を主体とする歯車伝動と無段変速するための球面摩擦伝動とを組み合わせ、球面摩擦車の軸の向きを支点軸を回す事により変化させて、高効率で高負荷能力のある無段変速を行うものである。
本発明の実施例を図面について説明すれば次の通り。
Ｆｉｇ１〜４は球面摩擦無段変速装置を組み込んだ３種類の無段変速機を示し、そのうちの１種類をＦｉｇ１及び４で説明する。動力は入力軸（０）に固定された太陽外歯歯車（１）により遊星歯車（２）を回転し、それが太陽内歯歯車（３）とキャリア（４）に伝達され、キャリア（４）に伝達された動力は、そのまま出力軸（１５）に伝達される。また、太陽内歯歯車（３）に伝達された動力は、入力内側球面リング（５）・球面摩擦車（６）・従動内側球面リング（７）から出力軸（１５）に伝達される。
太陽内歯歯車（３）とキャリア（４）の回転数比は、入力内側球面リング（５）と従動内側球面リング（７）の回転数比に同じ。（１９）は変速装置収納箱。
この出力軸（１５）回転数の制御は、球面摩擦車（６）の軸（８）の向きを軸（９）を支点にして変えるように、レバー（１７）を介してコントロール棒（１８）を紙面に垂直に動かすことにより行う。軸（９）は球面摩擦車（６）の球芯を通り、その軸（８）に垂直に一体化されている。ばね（１６）は２本の軸（９）を介して、球面摩擦車（６）を入力内側球面リング（５）と従動内側球面リング（７）に圧接させるためのもの。球面摩擦車（６）と入力内側球面リング（５）の接点及び球面摩擦車（６）と従動内側球面リング（７）の接点から軸（８）への垂直距離比が太陽内歯歯車（３）とキャリア（４）の回転数比となる。
軸（８）の向きが、球面摩擦車（６）と従動内側球面リング（７）の接点を通る時、出力軸（１５）回転数がゼロになる。この場合、その接点を中心にして球面摩擦車（６）が回転するので、局所摩耗を起こす恐れがあり、出力軸（１５）回転数零の運転を連続する事は、成るべく避ける必要がある。
従って、この無段変速機は送排風機・ポンプ等のように、零回転を起動時以外は行わないような装置で、流量を変える場合等に適している。
Ｆｉｇ２及び４は請求項１に関するもので、遊星歯車装置はＦｉｇ１と同じであるが、太陽内歯歯車（３）と入力内側球面リング（１０）及び入力傘歯車（１２）が一体で、キャリア（４）と出力軸（１５）及び従動傘歯車（１４）が一体となり、従動内側球面リング（１１）と中間傘歯車（１３）の軸受部が一体になっている。更に、入力傘歯車（１２）・従動傘歯車（１４）の間にあって、両方と噛合っている３個の中間傘歯車（１３）は（１２）・（１４）と共に差動歯車装置を構成している。なお、この関係はＦｉｇ３のように、従動内側球面リング（１１）と従動傘歯車（１４）を一体にし、キャリア（４）と中間傘歯車（１３）の軸受部及び出力軸（１５）を一体にしてもよい。
動力は、入力軸（０）に固定された太陽外歯歯車（１）により、遊星歯車（２）を回転し、それが太陽内歯歯車（３）とキャリア（４）に伝達される。キャリア（４）に伝達された動力はそのまま出力軸（１５）に伝達され、太陽内歯歯車（３）に伝達された動力は、入力傘歯車（１２）・中間傘歯車（１３）の軸受部の出力軸（１５）に対する回転力・従動傘歯車（１４）・出力軸（１５）系と入力内側球面リング（１０）・球面摩擦車（６）・従動内側球面リング（１１）・中間傘歯車（１３）の軸受部の出力軸（１５）に対する回転力・従動傘歯車（１４）・出力軸（１５）系に伝達される。
出力軸（１５）回転数の制御は、Ｆｉｇ１の例と同じく、軸（８）の向きを軸（９）を支点にして変えるように、レバー（１７）を介してコントロール棒（１８）を紙面に垂直に動かす事により行う。
この無段変速機は、自動車等のように停止（回転数零）前進及びバックを繰り返すような装置に適している。
Ｆｉｇ３及び４は、入力軸（０）・入力傘歯車（１２）・入力内側球面リング（５）が一体で、また、従動傘歯車（１４）・従動内側球面リング（７）が一体で、更に、中間傘歯車（１３）の軸受部と出力軸（１５）が一体となっている。
動力は、入力傘歯車（１２）から中間傘歯車（１３）の軸受部の出力軸（１５）に対する回転力として伝達される系と、入力内側球面リング（５）・球面摩擦車（６）・従動内側球面リング（７）・従動傘歯車（１４）・中間傘歯車（１３）の軸受部の出力軸に対する回転力として伝達される系とで、出力軸（１５）に伝達される。
出力軸（１５）回転数の制御は、Ｆｉｇ１及び２の例と同じ。
この無段変速機は、正転・停止・逆転を頻繁に繰り返す装置に適している。
Ｆｉｇ１〜４は球面摩擦無段変速装置を組み込んだ３種類の無段変速機を示し、そのうちの１種類をＦｉｇ１及び４で説明する。動力は入力軸（０）に固定された太陽外歯歯車（１）により遊星歯車（２）を回転し、それが太陽内歯歯車（３）とキャリア（４）に伝達され、キャリア（４）に伝達された動力は、そのまま出力軸（１５）に伝達される。また、太陽内歯歯車（３）に伝達された動力は、入力内側球面リング（５）・球面摩擦車（６）・従動内側球面リング（７）から出力軸（１５）に伝達される。
太陽内歯歯車（３）とキャリア（４）の回転数比は、入力内側球面リング（５）と従動内側球面リング（７）の回転数比に同じ。（１９）は変速装置収納箱。
この出力軸（１５）回転数の制御は、球面摩擦車（６）の軸（８）の向きを軸（９）を支点にして変えるように、レバー（１７）を介してコントロール棒（１８）を紙面に垂直に動かすことにより行う。軸（９）は球面摩擦車（６）の球芯を通り、その軸（８）に垂直に一体化されている。ばね（１６）は２本の軸（９）を介して、球面摩擦車（６）を入力内側球面リング（５）と従動内側球面リング（７）に圧接させるためのもの。球面摩擦車（６）と入力内側球面リング（５）の接点及び球面摩擦車（６）と従動内側球面リング（７）の接点から軸（８）への垂直距離比が太陽内歯歯車（３）とキャリア（４）の回転数比となる。
軸（８）の向きが、球面摩擦車（６）と従動内側球面リング（７）の接点を通る時、出力軸（１５）回転数がゼロになる。この場合、その接点を中心にして球面摩擦車（６）が回転するので、局所摩耗を起こす恐れがあり、出力軸（１５）回転数零の運転を連続する事は、成るべく避ける必要がある。
従って、この無段変速機は送排風機・ポンプ等のように、零回転を起動時以外は行わないような装置で、流量を変える場合等に適している。
Ｆｉｇ２及び４は請求項１に関するもので、遊星歯車装置はＦｉｇ１と同じであるが、太陽内歯歯車（３）と入力内側球面リング（１０）及び入力傘歯車（１２）が一体で、キャリア（４）と出力軸（１５）及び従動傘歯車（１４）が一体となり、従動内側球面リング（１１）と中間傘歯車（１３）の軸受部が一体になっている。更に、入力傘歯車（１２）・従動傘歯車（１４）の間にあって、両方と噛合っている３個の中間傘歯車（１３）は（１２）・（１４）と共に差動歯車装置を構成している。なお、この関係はＦｉｇ３のように、従動内側球面リング（１１）と従動傘歯車（１４）を一体にし、キャリア（４）と中間傘歯車（１３）の軸受部及び出力軸（１５）を一体にしてもよい。
動力は、入力軸（０）に固定された太陽外歯歯車（１）により、遊星歯車（２）を回転し、それが太陽内歯歯車（３）とキャリア（４）に伝達される。キャリア（４）に伝達された動力はそのまま出力軸（１５）に伝達され、太陽内歯歯車（３）に伝達された動力は、入力傘歯車（１２）・中間傘歯車（１３）の軸受部の出力軸（１５）に対する回転力・従動傘歯車（１４）・出力軸（１５）系と入力内側球面リング（１０）・球面摩擦車（６）・従動内側球面リング（１１）・中間傘歯車（１３）の軸受部の出力軸（１５）に対する回転力・従動傘歯車（１４）・出力軸（１５）系に伝達される。
出力軸（１５）回転数の制御は、Ｆｉｇ１の例と同じく、軸（８）の向きを軸（９）を支点にして変えるように、レバー（１７）を介してコントロール棒（１８）を紙面に垂直に動かす事により行う。
この無段変速機は、自動車等のように停止（回転数零）前進及びバックを繰り返すような装置に適している。
Ｆｉｇ３及び４は、入力軸（０）・入力傘歯車（１２）・入力内側球面リング（５）が一体で、また、従動傘歯車（１４）・従動内側球面リング（７）が一体で、更に、中間傘歯車（１３）の軸受部と出力軸（１５）が一体となっている。
動力は、入力傘歯車（１２）から中間傘歯車（１３）の軸受部の出力軸（１５）に対する回転力として伝達される系と、入力内側球面リング（５）・球面摩擦車（６）・従動内側球面リング（７）・従動傘歯車（１４）・中間傘歯車（１３）の軸受部の出力軸に対する回転力として伝達される系とで、出力軸（１５）に伝達される。
出力軸（１５）回転数の制御は、Ｆｉｇ１及び２の例と同じ。
この無段変速機は、正転・停止・逆転を頻繁に繰り返す装置に適している。
以上のように、本発明にかかる無段変速機は、歯車伝動の高効率性と、球面摩擦車の無段階伝動性を、並列に活用する事により、摩擦伝動の低伝動力をカバーしながら、全体として伝動効率を高く、高効率の速度範囲を広くする事が出来て、自動車・空調機・送排風機・ポンプ・産業機械等の無段変速を必要とする装置へ用いるのに適しており、自動変速も容易である。
Ｆｉｇ１は遊星歯車装置と球面摩擦無段変速装置を組合わせた実施例を断面図で示す。
Ｆｉｇ２は請求項１の実施例を断面図で示す。
Ｆｉｇ３は球面摩擦無段変速装置と差動歯車装置を組合わせた実施例を断面図で示す。
Ｆｉｇ４はＦｉｇ１のＡ−Ａ、Ｆｉｇ２のＢ−Ｂ、Ｆｉｇ３のＣ−Ｃ断面図を示す。
Ｆｉｇ２は請求項１の実施例を断面図で示す。
Ｆｉｇ３は球面摩擦無段変速装置と差動歯車装置を組合わせた実施例を断面図で示す。
Ｆｉｇ４はＦｉｇ１のＡ−Ａ、Ｆｉｇ２のＢ−Ｂ、Ｆｉｇ３のＣ−Ｃ断面図を示す。
０：入力軸
１：太陽外歯歯車
２：遊星歯車
３：太陽内歯歯車
４：キャリア
５：入力内側球面リング
６：球面摩擦車
７：従動内側球面リング
８：球面摩擦車の軸
９：球面摩擦車軸の向きを変える支点軸
１０：入力内側球面リング
１１：従動内側球面リング
１２：入力傘歯車
１３：中間（入力傘歯車と従動傘歯車の間にある３個の遊星傘歯車）傘歯車
１４：従動傘歯車
１５：出力軸
１６：ばね
１７：レバー
１８：コントロール棒
１９：変速装置収納箱
１：太陽外歯歯車
２：遊星歯車
３：太陽内歯歯車
４：キャリア
５：入力内側球面リング
６：球面摩擦車
７：従動内側球面リング
８：球面摩擦車の軸
９：球面摩擦車軸の向きを変える支点軸
１０：入力内側球面リング
１１：従動内側球面リング
１２：入力傘歯車
１３：中間（入力傘歯車と従動傘歯車の間にある３個の遊星傘歯車）傘歯車
１４：従動傘歯車
１５：出力軸
１６：ばね
１７：レバー
１８：コントロール棒
１９：変速装置収納箱
Claims (1)
- 遊星歯車装置の太陽外歯歯車を入力軸、キャリアを出力軸とし、遊星歯車装置の太陽内歯歯車と球面摩擦無段変速装置の入力内側球面リング及び差動歯車装置の入力傘歯車を一体に回転するようにし、球面摩擦無段変速装置の従動内側球面リングと差動歯車装置のキャリアであり入力傘歯車と従動傘歯車の間にある複数個の遊星傘歯車である中間傘歯車の軸受部又は従動傘歯車の一方を一体に回転するように、遊星歯車装置のキャリアと出力軸及び差動歯車装置の中間傘歯車の軸受部又は従動傘歯車の他方を一体に回転するようにして、入力内側球面リングと従動内側球面リングの間に設けた複数個の球面摩擦車の軸の向きを、球面摩擦車の球面の中心を通り球面摩擦車の軸と垂直に一体化した支点軸を回転させる事により連続的に変えて無段変速する無段変速装置。
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
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-
1999
- 1999-07-30 AU AU49323/99A patent/AU4932399A/en not_active Abandoned
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Also Published As
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