JP3786183B2 - ギアの騒音低減装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ギアを介した回転伝達の際にギア間のバックラッシによる歯打ち音を低減するためのギアの騒音低減装置に関するものである。
【0002】
【関連する背景技術】
周知のように、駆動負荷が変動する被駆動装置を駆動源によりギア列を介して駆動するギア構造では、ギア間のバックラッシによりギアの歯面同士が衝突して、騒音増加の原因となることが知られている。このような現象を抑制するための対策として、シザースギアを挙げることができる。周知のように、シザースギアは本来のギア(ドブリンギア)に対して重合配置されており、ばねにより反回転方向に付勢されて、ドブリンギアと相手側のギアとの歯面の衝突を防止するものである。
【0003】
しかしながら、シザースギアの適用は伝達トルクが比較的低いギアに限られる。つまり、伝達トルクが増加するほどギアが正逆回転するときのトルクも増加するため、ばねを強める必要が生じる。ところが、ばねを強めるほど、相手側のギアの歯面に対する圧接力が強まって磨耗を促進させる弊害が発生することから、結果として、上記のように伝達トルクに関する制限を受けるのである。
【0004】
一方、歯付ベルトと歯付プーリとの噛合部分の騒音を低減するための技術として、例えば特開2000−145929号公報に記載のように、歯付プーリの外周の特定箇所からオイルを噴出させて騒音低減を図ったものが提案されており、この技術をギアに応用することも考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報に記載の技術は、オイルの噴出により歯付プーリや歯付ベルトの歯面に油膜を形成し、この油膜により歯面の衝突を緩和するものであり、ギアに応用した場合でも、同様の原理により歯面が衝突したときの歯打ち音が低減される。しかしながら、ゴム等の弾性材料からなる歯付ベルトと異なり、金属等で製作されたギアの場合には歯面の衝突による衝撃が格段に大きく、歯面上に残った薄い油膜では歯打ち音を十分に低減できないことは明らかである。
【0006】
よって、単に歯面上の油膜に頼ることなく、ギアの噛合部分に常に十分なオイルを供給して、オイル中で歯面を噛合させる対策が考えられる。ところが、ギアの回転に伴って噛合位置は順次変化するため、この場合には、ギアの外周全体に隈なくオイルの噴出孔を設ける必要が生じ、必然的にオイル消費量が激増して、ひいてはオイル供給源の駆動損失が増大してしまうという問題が生じる。
【0007】
本発明の目的は、オイル供給源の駆動損失を最小限に抑制した上で、ギアの歯面の衝突による歯打ち音を確実に低減することができるギアの騒音低減装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明では、被駆動装置のカム軸から成る入力軸に固定された従動ギアに駆動ギアを噛合させ、駆動ギア及び従動ギアを介して駆動源の回転を被駆動装置に伝達するギア構造において、従動ギアの反入力軸側に凹設された軸受部と、軸受部に嵌合され、従動ギアを回転可能に支持するギア軸と、従動ギアの外周上の被駆動装置のカムの駆動による負荷変動時において駆動ギアと噛合する位置に一端を開口させると共に、他端を軸受部に開口させた分配通路と、ギア軸の外周面に開口して、従動ギアの軸受面にて閉塞されると共に、従動ギアの回転に伴って被駆動装置の負荷変動と一致するタイミングで分配通路の他端と連通して、分配通路に油を供給する油供給部とを備えた。
【0012】
従って、駆動源の回転は駆動ギア及び従動ギアを介して被駆動装置に伝達され、被駆動装置の負荷変動時以外では、従動ギアの軸受面にて油供給部が閉塞されるため、油供給部からの無駄な油の消費が抑制され、一方、被駆動装置の負荷変動時には、分配通路の他端が油供給部と連通すると共に、分配通路の一端が駆動ギアとの噛合位置と対応するため、油供給部の油が分配通路を経てギア噛合位置に向けて噴出されて、その油中で両ギアの歯面の噛合が行われる。
【0013】
被駆動装置の負荷変動時には、従動ギアに対して駆動ギアがバックラッシの範囲内で正逆回転して、両ギアの歯面が衝突する現象が生じるが、このときには両歯面の間に存在する油全体が歯面の衝突を緩和するため、歯面の衝突が確実に緩和される。又、被駆動装置の負荷変動時のタイミングに集中してギア噛合位置に油を噴出するため、例えばギアの外周全体から常に油を噴出させる場合に比較して油の消費が大幅に減少し、油の供給源、例えばオイルポンプ等の駆動損失が抑制される。
【0014】
一方、油は油供給部まで常に供給されており、油の一部はギア軸の外周面とギアの内周面との間に侵入して、ギアの回転に伴って周方向全体に油膜を形成し、ギア軸と従動ギア間の潤滑がなされる。そして、このように油供給部の油を利用して軸受部の潤滑を行っているため、潤滑専用の供給油路を必要とせずに簡単な構成で実現可能となる。
【0015】
本発明は好適には、ディーゼルエンジンの燃料噴射ポンプのポンプ軸に固定されたポンプギアにアイドラギアを噛合させ、アイドラギア及びポンプギアを介してエンジンのクランク軸の回転を燃料噴射ポンプに伝達するギア構造における騒音低減装置として具体化できる。
燃料噴射ポンプでは、燃料噴射の開始に伴うポンプ負荷の急増や燃料噴射の終了に伴うポンプ負荷の急減が生じ、この負荷変動により、燃料噴射の度にポンプギアとアイドラギアとの歯面が衝突して歯打ち音が発生するが、本発明の構成においては、歯面の衝突を緩和して歯打ち音を低減可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をディーゼルエンジンの燃料噴射ポンプに適用したギアの騒音低減装置の一実施形態を説明する。
図1は本実施形態のギアの騒音低減装置を示す部分断面図、図2は分配通路の配置を示す図1のII−II線断面図、図3は分配通路の外端側の詳細を示す拡大断面図である。燃料噴射ポンプ1(被駆動装置)は図示しないエンジン(駆動源)のシリンダブロックに固定されており、図1には燃料噴射ポンプ1の前部が部分的に示されている。燃料噴射ポンプ1に設けられたポンプ軸2(入力軸)の前部にはポンプギア3がテーパ嵌合され、このポンプギア3の前面には軸線Lを中心とした円筒状の軸受凹部4が形成されている。ポンプ軸2の先端のねじ部2aは軸受凹部4内に突出してナット5が螺合され、これによりポンプギア3がポンプ軸2に固定されている。尚、ポンプギア3の歯形は、ストレートギアとして構成しても、ヘリカルギアとして構成してもよい。
【0017】
ポンプギア3の前方には僅かな間隔をおいてギアケース6が配置され、このギアケース6の後面にはギア軸7の鍔部8が図示しないボルトで固定されている。ギア軸7は軸心Lを中心とした円筒状をなして前記軸受凹部4内に配設され、ギア軸7の外周面7aと軸受凹部4の内周面4aとは僅かなオイルクリアランスM1をおいて相対向し、同様にギア軸7の鍔部8の後面8aとポンプギア3の前面3aも僅かなオイルクリアランスM2をおいて相対向している。
【0018】
そして、ポンプギア3はシリンダブロックに回転可能に支持されたアイドラギア9(駆動ギア)と噛合し、図示はしないが、このアイドラギア9はエンジンのクランク軸に固定されたドライブギアと噛合し、クランク軸の回転がアイドラギア9を介してポンプギア3に伝達される。
ポンプギア3と共にポンプ軸2が1回転する間に、各気筒の燃料噴射は一巡し、各燃料噴射において燃料噴射ポンプ1は燃料を加圧して対応する気筒に圧送する。周知のように燃料の加圧・圧送はポンプ軸2に連結されたカムを利用して行われ、その燃料圧をスピルにより逃がすことで圧送を終了しているため、燃料噴射ポンプ1の負荷(ポンプ軸2の回転抵抗)は燃料噴射の開始に伴って急増する一方、終了に伴って急減し、この負荷変動が燃料噴射の度に発生することになる。本実施形態のエンジンは直列4気筒として構成されているため、ポンプ軸2が90°回転する毎に燃料噴射が実施され、それに伴ってポンプ負荷が変動する。
【0019】
このポンプ負荷の変動は、アイドラギア9に対してポンプギア3をバックラッシの範囲内で正逆回転させる要因となり、結果として両ギア3,9の歯面を衝突させて歯打ち音を発生させる。よって、本実施形態の燃料噴射ポンプ1では、90°毎の燃料噴射の度に、歯面の衝突による歯打ち音が急増する特性を有することになる。
【0020】
一方、図2に示すように、ポンプギア3には軸心Lを中心として90°間隔で4本の分配通路11が放射状に形成されており、各分配通路11の内端は前記軸受凹部4の内周面4aに開口している。又、各分配通路11の外端は計3本に分岐しており、図3に示すようにポンプギア3の周方向に三叉状に分岐して、隣接する3箇所の歯溝3b内に開口している。このように各分配通路11の外端は、ポンプギア3の外周に90°間隔で4箇所に集中(各3本)して開口し、それぞれの開口位置は、各気筒の燃料噴射時(つまり、上記のようにポンプ負荷が変動するとき)において相手側のアイドラギア9と噛合する位置に設定されている。
【0021】
又、ギア軸7には軸線Lに沿って1本の供給通路12(油供給部)が形成され、この供給通路12の一端はオイルライン13を介してエンジンの潤滑用のオイルポンプと接続され、オイルポンプからのオイルが常にオイルライン13を経て供給通路12に供給されている。供給通路12の他端は直角に屈曲してギア軸7の外周面7aに開口し、その供給通路12の開口部は、軸受凹部4の内周面4aにより閉塞されると共に、ポンプギア3の回転に伴って内周面4aに開口する各分配通路11と順次連通する。供給通路12の他端はアイドラギア9側に向けて屈曲しているため、図1及び図2に示すように、各分配通路11の外端側の開口部がアイドラギア9との噛合位置に対応しているときに、当該分配通路11の内端側の開口部が供給通路11と連通する。
【0022】
本実施形態のギアの騒音低減装置は以上のように構成され、エンジンの運転中において、以下に述べるようにして騒音低減作用を奏する。
エンジンの運転中には、クランク軸の回転がアイドラギア9を介してポンプギア3に伝達され、ギア軸7を中心としてポンプギア3が90°回転する毎に、各気筒の燃料噴射が順次実施される。一方、オイルポンプからのオイルはオイルライン13を経て供給通路12まで供給されており、何れの気筒の燃料噴射にも該当しないときには、供給通路12の開口部は軸受凹部4の内周面に閉塞されて、オイルは供給通路12内に保持され続けて無駄なオイル消費が抑制される。
【0023】
そして、図4のタイムチャートに示すように、各気筒の燃料噴射の開始直前のタイミングaに至ると、ポンプギア3の回転に伴って、90°間隔の何れかの分配通路11がアイドラギア9の噛合位置と対応すると共に、この分配通路11の内端側の開口部が供給通路12に対して連通する。よって、供給通路12内のオイルは分配通路11内を流通してアイドラギア9の噛合位置に向けて噴出し、そのオイル中でポンプギア3とアイドラギア9との歯面の噛合が行われる。分配通路11は各歯溝3b内に開口するため、歯面はオイル中で噛合する。
【0024】
供給通路12と分配通路11との連通は、燃料噴射の開始直前から終了直後のタイミングbまで継続され、且つ、この期間中は、分配通路11が開口している3箇所の歯溝3bの何れかがアイドラギア9の噛合位置と対応する。よって、燃料噴射の開始直前から終了直後までの期間中は、アイドラギア9の噛合位置へのオイル噴出が継続して行われ、その後、供給通路12の開口部が再び軸受凹部4の内周面4aに閉塞されて、オイルの噴出が中止される。
【0025】
以上の動作が各気筒の燃料噴射の度に繰り返して行われ、燃料噴射中において、ポンプギア3とアイドラギア9との歯面は常にオイル中で噛合することになる。よって、上記のように燃料噴射に伴うポンプ負荷の変動により、ポンプギア3とアイドラギア9との歯面が衝突したときには、両歯面の間に存在するオイルが緩衝作用を奏する。つまり、特開2000−145929号公報に記載の技術をギアに応用した場合のように、歯面上に残った薄い油膜により歯面の衝突を緩和するものとは異なり、両歯面間に存在するオイル全体が歯面の衝突を緩和するため、格段に高い緩衝作用が得られて歯打ち音が確実に低減される。
【0026】
一方、上記のようにオイルは供給通路12まで常に供給されており、オイルの一部はギア軸7とポンプギア3との間のオイルクリアランスM1,M2に侵入する。侵入したオイルはポンプギア3の回転に伴って周方向全体に油膜を形成し、油膜を介してギア軸7によりポンプギア3の回転が案内される。
以上のように実施形態のギアの騒音低減装置では、燃料噴射に伴ってポンプ負荷が変動するときに歯打ち音が急増することに着目して、燃料噴射のタイミングに集中してギア噛合位置にオイルを噴出するようにした。よって、ギアの外周全体から常にオイルを噴出させる従来例に比較してオイル消費を大幅に減少し、オイル供給源であるオイルポンプの駆動損失を最小限に抑制した上で、両歯面の間に十分なオイルを存在させて、ギアの歯面の衝突による歯打ち音を確実に低減することができる。
【0027】
図5は本実施形態のギアの騒音低減装置を備えたエンジンと通常のエンジンとの騒音レベルの計測結果を示し、実線で示す本実施形態のエンジンでは、破線で示す通常のエンジンに比較してほぼ全周波数帯域で騒音レベルが低減され、特に高周波域では大きな低減幅が得られることがわかる。しかも、一般に車両の乗員は、高周波成分を多く含む騒音を耳障りに感じる傾向があるため、乗員に与える騒音低減の印象は、図の計測値より更に好ましいものとなる。
【0028】
又、供給通路12が形成されたギア軸7を利用してポンプギア3の前端側を支持すると共に、その供給通路12のオイルによりオイルクリアランスM1,M2に油膜を形成して、ポンプギア3の回転を案内する軸受としてギア軸7を機能させるようにした。よって、ポンプ軸2のみでポンプギア3を支持する場合に比較して、ポンプギア3をより強固に支持して面振れ等の不具合を防止でき、しかも、歯打ち音低減のために供給されたオイルを流用して軸受機能を得ているため、専用のオイル供給源を必要とせずに簡単な構成で実現でき、ひいては安価なコストで製造できるという利点もある。
【0029】
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、直列4気筒のディーゼルエンジンの燃料噴射ポンプ1に適用されたギアの騒音低減装置に具体化したが、回転に同期した負荷変動を有する被駆動装置に駆動源の回転を伝達するためのギア構造に用いられるものであれば、これに限ることはない。よって、例えば気筒数や気筒配列の異なるディーゼルエンジンの燃料噴射ポンプに適用し、それらの気筒数及び気筒配列に対応するように、分配通路11の本数及び配置を設定してもよい。
【0030】
又、上記実施形態においては、分配通路11の外端を歯溝3bに各々1本づつ開口させたが、これに限ることはなく歯溝3bの歯幅方向に開口を適宜増してもよい。
又、燃料噴射ポンプ1以外にも適用でき、例えば、クランク軸の回転をギア列を介して動弁用カム軸に伝達する形式のエンジンにおいて、カム軸のギアに、上記したギア軸7、分配通路11、供給通路12等の構成を設けてもよい。燃料噴射ポンプ1の場合と同様に、カム軸にもバルブスプリングの反力に起因して負荷変動が発生し、これによりカム軸側のギアが相手側のギアと間でバックラッシの範囲内で正逆回転して歯面を衝突させるが、上記のように構成すれば実施形態と同様の作用効果が奏せられ、歯面の衝突を緩和して歯打ち音を抑制できる。
【0031】
更に、上記実施形態では、ギア軸7の外周面7aとポンプギア3の軸受凹部4の内周面4aとの間で供給通路12から分配通路11へのオイルを受け渡したが、燃料噴射に同期したタイミングでオイルを分配可能であれば、この構成に限ることはなく、例えば図6に示すように、ギア軸7の鍔部8に供給通路12を設けると共に、ポンプギア3の前面3aに90°間隔で分配通路11の内端側を開口させてもよい。
【0032】
一方、上記実施形態では、ポンプギア3からオイルを噴出させたが、上記説明からも明らかなように、燃料噴射に同期して噛合位置にオイルを噴出可能であれば、オイルを噴出させるギアはポンプギア3に限らず、相手側のアイドラギア9でもよい。詳述すると、回転伝達のみを目的とした通常のアイドラギア9はポンプギア3と相関性のない歯数に設定されるため、回転に伴って燃料噴射時の噛合位置が次第に移動するが、例えばアイドラギア9をポンプギア3の1/2の歯数に設定して、180°間隔で2本の分配通路11を形成すると、ポンプギア3が90°回転する毎にギア噛合位置に何れかの分配通路11を対応させることが可能となる。よって、このように構成した場合には、アイドラギア9からオイルを噴出させて上記実施形態と同様の作用効果を得ることが可能となる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明のギアの騒音低減装置によれば、油供給源の駆動損失を最小限に抑制した上で、ギアの歯面の衝突による歯打ち音を確実に低減できると共に、油供給部の油を利用して油膜を形成してギアの回転を案内するため、専用の油の供給源を必要とせずに簡単な構成で実現でき、ひいては安価なコストで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のギアの騒音低減装置を示す部分断面図である。
【図2】分配通路の配置を示す図1のII−II線断面図である。
【図3】分配通路の外端側の詳細を示す拡大断面図である。
【図4】燃料噴射のタイミングとオイル噴出のタイミングを示すタイムチャートである。
【図5】本実施形態のギアの騒音低減装置を備えたエンジンと通常のエンジンとの騒音レベルの計測結果を示す説明図である。
【図6】供給通路と分配通路の配置の別例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射ポンプ(被駆動装置)
2 ポンプ軸(入力軸)
3 ポンプギア(従動ギア)
4a 内周面
7 ギア軸
7a 外周面
9 アイドラギア(駆動ギア)
11 分配通路
12 供給通路(油供給部)
Claims (1)
- 被駆動装置のカム軸から成る入力軸に固定された従動ギアに駆動ギアを噛合させ、該駆動ギア及び従動ギアを介して駆動源の回転を被駆動装置に伝達するギア構造において、
上記従動ギアの反入力軸側に凹設された軸受部と、
上記軸受部に嵌合され、上記従動ギアを回転可能に支持するギア軸と、
上記従動ギアの外周上の上記被駆動装置のカムの駆動による負荷変動時において上記駆動ギアと噛合する位置に一端を開口させると共に、他端を上記軸受部に開口させた分配通路と、
上記ギア軸の外周面に開口して、上記従動ギアの軸受面にて閉塞されると共に、該従動ギアの回転に伴って上記被駆動装置の負荷変動と一致するタイミングで上記分配通路の他端と連通して、該分配通路に油を供給する油供給部と
を備えたことを特徴とするギアの騒音低減装置。
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