JP3785765B2 - 氷蓄熱槽 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として製氷した氷の解氷水を食品冷却や空調に利用するための氷蓄熱槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の氷蓄熱槽としては、例えば特開平7−174369号公報に記載されたものがある。この氷蓄熱槽を示す図11及び図12において、符号1aは槽本体、2は水入口、3は水出口、4は水、5は伝熱管、6は熱伝達媒体入口、7は熱伝達媒体出口である。熱伝達媒体入口6及び熱伝達媒体出口7には、熱伝達媒体を伝熱管5内に循環させる冷凍機(図示せず)又はブラインポンプ(図示せず)が接続されている。また、図12において10は水入口2と連通した集合管であり、この集合管10には複数の水吐出孔が穿設されている。また、2aは集合管10と連通する管の先端に設けられた水噴出口である。
【0003】
次に動作について説明する。製氷運転時には、前記冷凍機又はブラインポンプにて冷却された低温の熱伝達媒体を槽本体1a内部の伝熱管5内に流通させることにより、伝熱管5周囲の水4を凍らせる。また、この氷蓄熱槽は外融式であるため、解氷運転時には空調装置等からの比較的温度の高い水が水入口2を通じて集合管10の水吐出孔及び水噴出口2aから槽本体1a内に吐出される。これにより、伝熱管5周囲に生成していた氷が解かされ、この解氷によって低温となつた水4は水出口3から空調装置等に送られる。このように、槽本体1a内に氷として蓄えられた冷熱を取り出して利用している。
【0004】
なお、矩形箱状の槽本体1aは、例えば合成樹脂を用いた一体成形か、もしくは1枚ずつで槽本体1a周囲の各側面と底面とをそれぞれ構成する複数の板材を接合して形成されており、後者の場合、使用される板材は最大でも5枚である。伝熱管5は槽本体1aの内部に収納しうる寸法となるよう、蛇行状に曲げ返されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、氷蓄熱槽にあっては、空調装置や食品冷却装置等が必要とする冷水の量と温度(すなわち蓄熱容量)に応じて、容積が異なる多種類の槽本体を用意しなければならないため、前記従来の氷蓄熱槽で槽本体1aを合成樹脂により成形する場合には、槽本体1aの容積ごとにそれぞれ異なる成形用の金型を製作する必要が生じ、他方、槽本体1aを複数枚の板材から形成する場合には、槽本体1aの幅、奥行き、高さに応じてそれぞれ寸法の異なる板材を準備する必要が生じた。また、伝熱管も、槽本体1aの容積に応じて、それぞれ氷生成能力(すなわち熱交換能力)が異なる多種類のものを用意しなければならなかった。従来は以上のように蓄熱容量の拡張性が乏しい構造であり、そのため氷蓄熱槽を構成する部品の標準化が進まず、氷蓄熱槽の開発及び製造に多大な費用と時間がかかることが問題点であった。
【0006】
また、解氷運転時には、水入口2から槽本体1aに流入した比較的温度の高い水が短距離の経路で直ちに水出口3へと流れる、所謂ショートサイクルを起こす場合があり、この場合は水が伝熱管5周囲の氷の全部と万遍なく熱交換せず、部分部分で氷の融解速度にばらつきが生じることとなった。このように解氷特性が悪く、空調装置や食品冷却装置等に所望温度の低温水を安定して供給できないという問題点もあった。
【0007】
本発明は以上のような問題点を解決するためになされたもので、蓄熱容量に拡張性を持たせることで、部品の標準化を図ることができて、設計及び製造にかかるコストを低減することが可能な氷蓄熱槽の提供を目的としている。また、前記目的に加え、解氷特性が良好で、低温水を安定して供給できる氷蓄熱槽の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、矩形箱状の槽本体と、蛇行状に曲げ返されて槽本体の内部に収容された伝熱管とを有し、槽本体に水を貯留するとともに伝熱管内に低温の熱伝達媒体を流通させることにより伝熱管の周囲に氷を生成させるようにした氷蓄熱槽において、パネル幅とパネル長さとが槽本体の幅、奥行き、又は高さのいずれかのほぼ整数分の1にそれぞれ設定されたユニットパネル体を形成し、複数のユニットパネル体から槽本体の少なくとも底面及び周囲の側面を構成するとともに、伝熱管を、ブロック幅が槽本体の幅方向に沿う側面を構成するユニットパネル体のパネル幅とほぼ等しく、ブロック奥行きが槽本体の奥行き方向に沿う側面を構成するユニットパネル体のパネル幅とほぼ等しい直方体状の伝熱管ブロックに形成したものである。
【0009】
また、前記構成において、槽本体の幅又は奥行きのいずれか寸法が短い方向に沿う一側面を構成するユニットパネル体に、その側面の互いに対向する隅角部に位置し、槽本体の内部と外部とをそれぞれ連通する水入口及び水出口を形成したものである。
【0010】
また、前記構成において、伝熱管ブロックに、その伝熱管ブロックを左右一対のサブブロックに区画する仕切板を設け、この仕切板によって槽本体の内部を少なくとも水入口側の水路と水出口側の水路とにほぼ分割したものである。
【0011】
また、前記構成において、槽本体の底面と水入口及び水出口を有する側面とを構成する各ユニットパネル体の内面に仕切板の端縁部と嵌合する嵌合部材を設けたものである。
【0012】
また、前記構成において、隣接する伝熱管ブロック同士を連結部材によって連結したものである。
【0013】
また、前記構成において、槽本体内の各水路における水の流れ方向と伝熱管内の熱伝達媒体の流れ方向とが反対となるように、各サブブロックごとに熱伝達媒体の入口側及び出口側の位置を設定したものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
発明の実施の形態1.
図1〜図3は本発明の実施の形態1に係る氷蓄熱槽を示しており、図中、符号1は槽本体、4は水、5は伝熱管である。図1に示すように、水4を貯留する矩形箱状の槽本体1は、パネル幅とパネル長さとが槽本体1の幅W、奥行きD、又は高さHのいずれかのほぼ整数分の1にそれぞれ設定された各ユニットパネル体16、17、18、19から構成されている。
【0016】
より詳しく説明すると、槽本体1の幅W方向に沿う一対の側面は、それぞれ2枚ずつのユニットパネル体16で構成されている。各ユニットパネル体16はパネル幅W1が槽本体1の幅Wのほぼ半分(1/2)に設定され、パネル長さL1が槽本体1の高さHとほぼ等しく(1/1)設定されている。
【0017】
また、槽本体1の奥行きD方向に沿う一対の側面は、それぞれ1枚ずつのユニットパネル体17で構成されている。各ユニットパネル体17はパネル幅W2が槽本体1の奥行きDとほぼ等しく(1/1)設定され、パネル長さL2が槽本体1の高さHとほぼ等しく(1/1)設定されている。(したがって、L1=L2となっている。)
【0018】
さらに、槽本体1の底面は1枚のユニットパネル体18で、槽本体1の天面は1枚のユニットパネル体19で、それぞれ構成されている。これらのユニットパネル体18、19は、それぞれパネル幅W3が槽本体1の奥行きDとほぼ等しく(1/1)設定され、パネル長さL3が槽本体1の幅Wとほぼ等しく(1/1)設定されている。
【0019】
各ユニットパネル体16、17、18、19は、隣接するユニットパネル体の端縁部同士を着脱自在に接合できる構造を有しており、図1の槽本体1を組み立てる場合は、4枚のユニットパネル体16の2枚ずつをボルト及びナット等の接合具20aを用いて連結するとともに、この連結されたユニットパネル体16の未連結の両端面にそれぞれL型断面のジョイント材20bを介してユニットパネル体17を接合具20aで連結し(図1及び図6参照)、これにより四角枠型に組み立てられたユニットパネル体16及び17の下端面にユニットパネル体18を、上端面にユニットパネル体19を、それぞれ接合具20aで連結する。なお、各ユニットパネル体相互間の接続部分の水密性を確保するため適宜なシール材等を介装することも勿論考えられる。
【0020】
次いで、前記槽本体1に収容される伝熱管5について説明する。図1に示すように、伝熱管5は槽本体1の幅W方向に並べられた一対の伝熱管ブロック11に形成されている。伝熱管ブロック11を槽本体1の幅Wの方向から見た側面図である図2と、平面図である図3とに基づいて説明すると、各伝熱管ブロック11は左右対称な一対のサブブロック11a、11bから構成されている。各サブブロック11a、11bは、槽本体1の高さH方向に延びる4本の柱12と、槽本体1の奥行きD方向に延びる4本の梁14aと、槽本体1の幅W方向に延びる4本の梁14bとからなる、直方体状の枠構造を有している。対をなす梁14a、14a間にはそれぞれ3本ずつの伝熱管固定杆15が掛け渡されている。
【0021】
また、各サブブロック11a、11bは3本ずつの伝熱管5を有している。各伝熱管5は蛇行状に曲げ返され、U字状をなす上下の湾曲部が止め具21を介して伝熱管固定杆15に止着されている。これらの伝熱管5は伝熱管固定杆15に沿って千鳥状に配列されており、図3に示したように、隣り合う伝熱管5同士は平面視において相互間に正三角形を形成するような位置関係で固定されている。
【0022】
図1において、5aは分配器、5bはヘッダであり、これらの分配器5aとヘッダ5bとは各サブブロック11a、11bごとに1個ずつ設けられている。そして、各サブブロック11a、11b内の各伝熱管5は熱伝達媒体の入口側の端部が分配器5aに接続されるとともに熱伝達媒体の出口側の端部がヘッダ5bに接続され、さらに、各サブブロック11a、11bの分配器5a及びヘッダ5bはそれぞれ接続配管(図示せず)を介して冷凍機(図示せず)又はブラインポンプ(図示せず)に接続されている。これにより、冷凍機又はブラインポンプからの熱伝達媒体は接続配管を通じて各サブブロック11a、11bの分配器5aに供給され、分配器5aでそのサブブロック内の各伝熱管5に分配され、各伝熱管5内を流れたのちヘッダ5bに集められて、さらに接続配管を経て冷凍機又はブラインボンプに戻るようになっている。
【0023】
以上のように構成されたサブブロック11a、11bは、槽本体1の奥行きD方向に延びる2本の梁13によって相互に連結され、全体として直方体状の伝熱管ブロック11を構成している。そして、各伝熱管ブロック11は、そのブロック幅W4が槽本体1の幅W方向に沿う側面を構成するユニットパネル体16のパネル幅W1とほぼ等しく、ブロック奥行きD4が槽本体1の奥行きD方向に沿う側面を構成するユニットパネル体17のパネル幅W2とほぼ等しく、さらにブロック高さH4がユニットパネル体16、17のパネル長さL1、L2とほぼ等しい寸法に形成されている。
【0024】
次に動作について説明する。製氷運転時には、前記冷凍機又はブラインポンプにて冷却された低温の熱伝達媒体を各伝熱管5内に流通させることにより、伝熱管5の周囲の水4を凍らせる。また、この実施形態の氷蓄熱槽は内融式であり、解氷運転時には比較的温度の高い熱伝達媒体を各伝熱管5内に流通させ、伝熱管5周囲の氷との熱交換により冷却し、この冷却された熱伝達媒体を空調装置等に送ることにより、槽本体1a内に氷として蓄えられた冷熱を利用するようになっている。
【0025】
この実施形態の氷蓄熱槽にあっては、空調装置や食品冷却装置等が必要とする蓄熱容量に応じて、容積が異なる多種類の槽本体1を組み立てることができる。すなわち、前記では槽本体1の幅W方向の各側面を2枚のユニットパネル体16で構成するとともに、奥行きD方向の各側面を1枚のユニットパネル体17で構成したが、例えば幅W方向の各側面を1枚のユニットパネル体16で構成するとともに、奥行きD方向の各側面を互いに連結された3枚のユニットパネル体17でそれぞれ構成するというように、幅W方向及び奥行きD方向の各側面を構成するユニットパネル体16、17の枚数を変えることにより、槽本体1の幅W及び奥行きDを変化させて、所望の容積の槽本体1が得られるのである。
【0026】
なお、その場合、槽本体1の底面及び天面のそれぞれについては、パネル幅、パネル長さのいずれか一方がその槽本体1の幅Wとほぼ等しく(1/1)設定され、他方がその槽本体1の奥行きDとほぼ等しく(1/1)設定された1枚のユニットパネル体で構成してもよく、また、ユニットパネル体16、17で構成される側面と同様、相互に連結可能なユニットパネル体を複数枚用いて構成してもよい。
【0027】
また、前記のように伝熱管ブロック11はブロック幅W4がユニットパネル体16のパネル幅W1とほぼ等しく、ブロック奥行きD4がユニットパネル体17のパネル幅W2とほぼ等しいので、槽本体1の幅W方向には、この方向の各側面を構成するユニットパネル体16の枚数と同数の伝熱管ブロック11を並べて収容でき、かつ、槽本体1の奥行きD方向には、この方向の各側面を構成するユニットパネル体17の枚数と同数の伝熱管ブロック11を並べて収容できる。例えば、図1のように槽本体1の幅W方向の各側面が2枚ずつのユニットパネル体16で構成されるとともに、槽本体1の奥行きD方向の各側面が1枚ずつのユニットパネル体17で構成されている場合は、槽本体1の幅W方向に並ぶ伝熱管ブロック11の個数は2個であり、かつ槽本体1の奥行きD方向に並ぶ伝熱管ブロック11の個数は1個である。結局、槽本体1の幅W方向の各側面を構成するパネル枚数をmとし、奥行きD方向の各側面を構成するパネル枚数をnとすると、両方の枚数の積であるm×n個の伝熱管ブロック11が槽本体1内に収容されることになり、これにより伝熱管5全体での氷生成能力(熱交換能力)は、その槽本体1の容積にほぼ比例したものとなる。
【0028】
以上の説明から明らかなように、この実施形態の氷蓄熱槽にあっては、標準化されたユニットパネル体と標準化された伝熱管ブロックとを組み合わせていくことで、氷蓄熱槽の異容量化を容易に実現できる。これにより氷蓄熱槽の設計、試験評価、製造の各段階において作業の効率化が図れ、氷蓄熱槽を低コストで供給することが可能となる。
【0029】
発明の実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2に係る氷蓄熱槽の斜視図であり、図中、1は槽本体、2は水入口、3は水出口、4は水、11は伝熱管ブロック、16は槽本体1の幅方向の側面を構成するユニットパネル体、17、17aは槽本体1の奥行き方向の側面を構成するユニットパネル体、18は槽本体1の底面を構成するユニットパネル体、19は槽本体1の天面を構成するユニットパネル体、20aは各ユニットパネル体を相互に連結する接合具である。
【0030】
また、この実施形態の氷蓄熱槽は外融式であり、図4のように槽本体1の幅又は奥行きのいずれか寸法が短い方向(ここでは奥行き方向)に沿う一側面を構成するユニットパネル体17aに水入口2及び水出口3が設けられている。水入口2及び水出口3は、その側面の互いに対向する隅角部に配置され、それぞれ槽本体1の内部と外部とを連通している。
【0031】
なお、図4のような氷蓄熱槽において、例えば槽本体1の奥行き方向の側面を構成する一方のユニットパネル体17aに水入口2のみを設け、これと対向する他方のユニットパネル体17に水出口3を設けた場合には、氷蓄熱槽を使用場所に設置した時、氷の出入口が槽本体1の両側に分かれるため、据付けスペースが余分に必要になるなどの問題が生じる。これに対し、1枚のユニットパネル体17の同一面上に水入口2、水出口3を対角に配置した図4の構成では、前記のような問題が生じることはなく、かつ、実施の形態1で示したユニットパネルの標準化の効果が失われることがない。また、槽本体1内の水4の循環を考えた時、同一側面の対向する隅角部に水入口2、水出口3を配置することで、水入口2から水出口3ヘのショートサイクルが起こりにくくなるという効果も期待できる。
【0032】
発明の実施の形態3.
図5は、本発明の実施の形態3に係る伝熱管ブロック側面図であり、図中、5は伝熱管、11は伝熱管ブロック、11a、11bはサブブロック、12は柱、13、14は梁、21は止め具、22は仕切板、23は仕切板固定具である。
また、図6は図5の伝熱管ブロック11を用いた本実施形態に係る氷蓄熱槽の横断平面図である。図中、1は槽本体、2は水入口、3は水出口、16は槽本体1の幅方向の側面を構成するユニットパネル体、17、17aは槽本体1の奥行き方向の側面を構成するユニットパネル体、20aは接合具、20bはユニットパネル体16とユニットパネル体17、17aとの間に配されたジョイント材であり、その他は、前記図5の符号と同一である。
【0033】
この実施形態の氷蓄熱槽においては、実施の形態1で示した左右対称のサブブロック11a、11bの間に仕切板22が仕切板固定具23によって固定され、この仕切板22により伝熱管ブロック11がサブブロック11a側とサブブロッタ11b側とに区画されている。そして、このような伝熱管ブロック11を図6のように槽本体1の幅方向に、その方向に係るユニットパネル体16の枚数と同じ個数(ここでは2個)だけ並べて配設することで、槽本体1の内部が水入口2側の水路Aと水出口3側の水路Bとにほぼ分割されている。これにより、水入口2から水路Aに入った水は、図6に矢印で示したように、主として一対の伝熱管ブロック11相互の隙間や、伝熱管ブロック11とユニットパネル体17との隙間等を通過して水路B側に出ることになるため、水入口2から水出口3ヘのショートサイクルが起こりにくくなって、解氷時の出口温度特性か向上し、低温水を安定して供給できるという効果が奏せられる。
【0034】
発明の実施の形態4.
図7は本発明の実施の形態4に係る氷蓄熱槽の横断平面図、図8はその側断面図であり、図中、1は槽本体、2は水入口、3は水出口、16、17、17a、18、19はそれぞれユニットパネル体、22は仕切板、24は垂直レール(嵌合部材の一例)、25は水平レール(嵌合部材の一例)である。なお、この実施形態における伝熱管ブロック11は図5及び図6に示したものと同様であるので、仕切板22を除いて図示を省略する。
【0035】
この実施形態では、水入口2及び水出口3を有するユニットパネル体17aの内面に、この面に臨む仕切板22の端縁部と嵌合する垂直レール24が設けられている。この垂直レール24はユニットパネル体17aのパネル幅方向の中央に位置し、ユニットパネル体18で構成される槽本体1の底面近傍から水入口2を超える高さ位置まで垂直方向に延びている。また、槽本体1の底面を構成するユニットパネル体18の内面に、この面に臨む仕切板22の端縁部と嵌合可能な水平レール25が設けられている。この水平レール25はユニットパネル体18のパネル幅方向の中央に位置し、ユニットパネル体17aで構成される槽本体1の奥行き方向の一側面近傍から、ユニットパネル体17で構成される槽本体1の奥行き方向の他側面近傍まで水平方向に延びている。
【0036】
以上のような構成により、ユニットパネル体17a内面と仕切板22との隙間、及びユニットパネル体18内面と仕切板22との隙間が塞がれるため、これらの隙間を通じた水入口2から水出口3へのショートサイクルが防止される。したがって、前記実施の形態3に比べ、より一層安定して低温水を供給できるという効果が奏せられる。
【0037】
発明の実施の形態5.
図9は、本発明の実施の形態5に係る氷蓄熱槽の分解斜視図である。図中、1は槽本体、2は水入口、3は水出口、11は伝熱管ブロック、12は柱、22は仕切板、26は連結部材であり、実施の形態3と同様に仕切板22を備えた一対の伝熱管ブロック11は、互いの隣接する柱12の上部同士が連結部材26によって連結されている。このように隣接する伝熱管ブロック11同士を予め連結して一体化したのち、これらを槽本体1の内部に上方から挿入する組み立て方法をとることで、一対の伝熱管ブロック11を別々に槽本体1に収容する場合に比べて組み立て作業時間の短縮が図れる。
【0038】
発明の実施の形態6.
図10は、本発明の実施の形態6に係る氷蓄熱槽の斜視図であり、図中、1は槽本体、2は水入口、3は水出口、5は伝熱管、5aは分配器、5bはヘッダ、11は伝熱管ブロック、11a、11bは各伝熱管ブロック11を構成するサブブロック、16、17、17a、18、19はそれぞれユニットパネル体、22は各伝熱管ブロック11をサブブロック11aとサブブロック11bとに区画する仕切板である。
【0039】
この実施形態においては、実施の形態3と同様に仕切板22によって槽本体1内が水入口2側の水路Aと水出口3側の水路Bとに分割されており、槽本体1内の水の流れ方向は、水路Aでは主としてユニットパネル体17a側からユニットパネル体17側に向かう方向となり、反対に水路Bでは主としてユニットパネル体17側からユニットパネル体17a側に向かう方向となうている。
【0040】
そして、このような水路A、Bにおける氷の流れ方向と伝熱管5内の熱伝達媒体の流れ方向とが反対となるように、サブブロック11a、11bごとに熱伝達媒体の入口側及び出口側の位置が設定されている。より具体的に説明すると、水路A内に位置する各伝熱管ブロック11のサブブロック11aにおいては、各伝熱管5はユニットパネル体17側の(すなわち水入口2から遠いほうの)端部が分配器5aに接続されるとともに、ユニットパネル体17a側の(すなわち水入口2に近いほうの)端部がヘッダ5bに接続されている。他方、水路B内に位置する各伝熱管ブロック11のサブブロック11bにおいては、各伝熱管5はユニットパネル体17a側の(すなわち水出口3に近いほうの)端部が分配器5aに接続されるとともに、ユニットパネル体17側の(すなわち水出口3から遠いほうの)端部がヘッダ5bに接続されている。なお、各分配器5a及びヘッダ5bはそれぞれ接続配管(図示せず)を介して冷凍機(図示せず)又はブラインポンプ(図示せず)に接続されていて、冷凍機又はブラインポンプからの熱伝達媒体は接続配管を通じて各分配器5aに供給され、各分配器5aでそのサブブロック内の各伝熱管5に分配され、各伝熱管5内を流れたのちヘッダ5bに集められ、さらに接続配管を経て冷凍機又はブラインポンプに戻るようになっていることは前記実施の形態1と同様である。
【0041】
以上のように構成されているので、各サブブロック11aにおいては各伝熱管5内の熱伝達媒体は、伝熱管5の形状に沿って上下に蛇行しながら、全体としてはユニットパネル体17側からユニットパネル体17a側に向かって流れる。他方、各サブブロック11bにおいては各伝熱管5内の熱伝達媒体は、伝熱管5の形状に沿って上下に蛇行しながら、全体としてはユニットパネル体17a側からユニットパネル体17側に向かって流れる。したがって、それぞれの熱伝達媒体の流れ方向は、各水路A、Bにおける水の流れ方向と反対ということになり、このように水と熱伝達媒体とを対向流とすることにより、解氷特性を向上せしめ、所定温度の低温水を長時間にわたって取り出すことが可能となる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る氷蓄熱槽にあっては、パネル幅及び長さが槽本体の寸法のほぼ整数分の1に設定されたユニットパネル体で槽本体の底面や周側面が構成されているので、使用するユニットパネル体の枚数を変えることにより容積が異なる多種類の槽本体を組み立てることができ、しかも、伝熱管は、対応するユニットパネル体のパネル幅とほぼ等しいブロック幅及び奥行きを有する直方体状の伝熱管ブロックに形成されているので、伝熱管ブロックの数を槽本体の幅方向又は奥行き方向に係るユニットパネル体の枚数と対応させて増減することにより、氷生成能力を槽本体の容積に応じたものとすることができる。そして、このように標準化されたユニットパネル体と伝熱管ブロックとを組み合わせて用いることにより、氷蓄熱槽の異容量化を図る場合に設計、試験評価、製造の各段階において効率化が図れるとともに、氷蓄熱槽を安価に供給できるという効果が奏せられる。
【0043】
また、槽本体の幅又は奥行きのいずれか寸法が短い方向に沿う一側面を構成するユニットパネル体に、その側面の互いに対向する隅角部に位置する水入口及び水出口を形成することで、水配管の設置スペースを小さくできるとともに、水入口から水出口ヘの所謂ショートサイクルが起こりにくいようにできる。
【0044】
また、伝熱管ブロックに、その伝熱管ブロックを左右一対のサブブロックに区画する仕切板を設け、この仕切板によって槽本体の内部を少なくとも水入口側の水路と水出口側の水路とにほぼ分割することにより、解氷特性が向上して、低温水を安定して供給できる効果が奏せられる。
【0045】
また、槽本体の底面と水入口及び水出口を有する側面とを構成する各ユニットパネル体の内面に仕切板の端縁部と嵌合する嵌合部材を設けたものでは、前記ユニットパネル体の内面と仕切板との隙間を通じたショートサイクルを防止でき、低温水を一層安定して供給できる。
【0046】
また、隣接する伝熱管ブロック同士を連結部材によって連結したものでは、伝熱管ブロックを槽本体の内部に収容する作業を容易にでき、氷蓄熱槽の組み立て作業時間の短縮が図れる。
【0047】
また、槽本体内の各水路における氷の流れ方向と伝熱管内の熱伝達媒体の流れ方向とが反対となるように、各サブブロックごとに熱伝達媒体の入口側及び出口側の位置を設定したものでは、解氷特性がさらに向上するので、より一層温度が安定した低温水をより長時間供給することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る氷蓄熱槽の斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係る伝熱管ブロックの側面図である。
【図3】 本発明の実施の形態1に係る伝熱管ブロックの平面図である。
【図4】 本発明の実施の形態2に係る氷蓄熱槽の斜視図である。
【図5】 本発明の実施の形態3に係る伝熱管ブロックの側面図である。
【図6】 本発明の実施の形態3に係る氷蓄熱槽の横断平面図である。
【図7】 本発明の実施の形態4に係る氷蓄熱槽の横断平面図である。
【図8】 本発明の実施の形態4に係る氷蓄熱槽の側断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態5に係る氷蓄熱槽の分解斜視図である。
【図10】 本発明の実施の形態6に係る氷蓄熱槽の斜視図である。
【図11】 従来の氷蓄熱槽の斜視図である。
【図12】 従来の氷蓄熱槽の側断面図である。
【符号の説明】
1 槽本体、2 水入口、3 水出口、4 水、5 伝熱管、11 伝熱管ブロック、11a、11b サブブロック、16、17、17a、18、19 ユニットパネル体、22 仕切板、24 垂直レール(嵌合部材)、25 水平レール(嵌合部材)、26 連結部材、A、B 水路。
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として製氷した氷の解氷水を食品冷却や空調に利用するための氷蓄熱槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の氷蓄熱槽としては、例えば特開平7−174369号公報に記載されたものがある。この氷蓄熱槽を示す図11及び図12において、符号1aは槽本体、2は水入口、3は水出口、4は水、5は伝熱管、6は熱伝達媒体入口、7は熱伝達媒体出口である。熱伝達媒体入口6及び熱伝達媒体出口7には、熱伝達媒体を伝熱管5内に循環させる冷凍機(図示せず)又はブラインポンプ(図示せず)が接続されている。また、図12において10は水入口2と連通した集合管であり、この集合管10には複数の水吐出孔が穿設されている。また、2aは集合管10と連通する管の先端に設けられた水噴出口である。
【0003】
次に動作について説明する。製氷運転時には、前記冷凍機又はブラインポンプにて冷却された低温の熱伝達媒体を槽本体1a内部の伝熱管5内に流通させることにより、伝熱管5周囲の水4を凍らせる。また、この氷蓄熱槽は外融式であるため、解氷運転時には空調装置等からの比較的温度の高い水が水入口2を通じて集合管10の水吐出孔及び水噴出口2aから槽本体1a内に吐出される。これにより、伝熱管5周囲に生成していた氷が解かされ、この解氷によって低温となつた水4は水出口3から空調装置等に送られる。このように、槽本体1a内に氷として蓄えられた冷熱を取り出して利用している。
【0004】
なお、矩形箱状の槽本体1aは、例えば合成樹脂を用いた一体成形か、もしくは1枚ずつで槽本体1a周囲の各側面と底面とをそれぞれ構成する複数の板材を接合して形成されており、後者の場合、使用される板材は最大でも5枚である。伝熱管5は槽本体1aの内部に収納しうる寸法となるよう、蛇行状に曲げ返されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、氷蓄熱槽にあっては、空調装置や食品冷却装置等が必要とする冷水の量と温度(すなわち蓄熱容量)に応じて、容積が異なる多種類の槽本体を用意しなければならないため、前記従来の氷蓄熱槽で槽本体1aを合成樹脂により成形する場合には、槽本体1aの容積ごとにそれぞれ異なる成形用の金型を製作する必要が生じ、他方、槽本体1aを複数枚の板材から形成する場合には、槽本体1aの幅、奥行き、高さに応じてそれぞれ寸法の異なる板材を準備する必要が生じた。また、伝熱管も、槽本体1aの容積に応じて、それぞれ氷生成能力(すなわち熱交換能力)が異なる多種類のものを用意しなければならなかった。従来は以上のように蓄熱容量の拡張性が乏しい構造であり、そのため氷蓄熱槽を構成する部品の標準化が進まず、氷蓄熱槽の開発及び製造に多大な費用と時間がかかることが問題点であった。
【0006】
また、解氷運転時には、水入口2から槽本体1aに流入した比較的温度の高い水が短距離の経路で直ちに水出口3へと流れる、所謂ショートサイクルを起こす場合があり、この場合は水が伝熱管5周囲の氷の全部と万遍なく熱交換せず、部分部分で氷の融解速度にばらつきが生じることとなった。このように解氷特性が悪く、空調装置や食品冷却装置等に所望温度の低温水を安定して供給できないという問題点もあった。
【0007】
本発明は以上のような問題点を解決するためになされたもので、蓄熱容量に拡張性を持たせることで、部品の標準化を図ることができて、設計及び製造にかかるコストを低減することが可能な氷蓄熱槽の提供を目的としている。また、前記目的に加え、解氷特性が良好で、低温水を安定して供給できる氷蓄熱槽の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、矩形箱状の槽本体と、蛇行状に曲げ返されて槽本体の内部に収容された伝熱管とを有し、槽本体に水を貯留するとともに伝熱管内に低温の熱伝達媒体を流通させることにより伝熱管の周囲に氷を生成させるようにした氷蓄熱槽において、パネル幅とパネル長さとが槽本体の幅、奥行き、又は高さのいずれかのほぼ整数分の1にそれぞれ設定されたユニットパネル体を形成し、複数のユニットパネル体から槽本体の少なくとも底面及び周囲の側面を構成するとともに、伝熱管を、ブロック幅が槽本体の幅方向に沿う側面を構成するユニットパネル体のパネル幅とほぼ等しく、ブロック奥行きが槽本体の奥行き方向に沿う側面を構成するユニットパネル体のパネル幅とほぼ等しい直方体状の伝熱管ブロックに形成したものである。
【0009】
また、前記構成において、槽本体の幅又は奥行きのいずれか寸法が短い方向に沿う一側面を構成するユニットパネル体に、その側面の互いに対向する隅角部に位置し、槽本体の内部と外部とをそれぞれ連通する水入口及び水出口を形成したものである。
【0010】
また、前記構成において、伝熱管ブロックに、その伝熱管ブロックを左右一対のサブブロックに区画する仕切板を設け、この仕切板によって槽本体の内部を少なくとも水入口側の水路と水出口側の水路とにほぼ分割したものである。
【0011】
また、前記構成において、槽本体の底面と水入口及び水出口を有する側面とを構成する各ユニットパネル体の内面に仕切板の端縁部と嵌合する嵌合部材を設けたものである。
【0012】
また、前記構成において、隣接する伝熱管ブロック同士を連結部材によって連結したものである。
【0013】
また、前記構成において、槽本体内の各水路における水の流れ方向と伝熱管内の熱伝達媒体の流れ方向とが反対となるように、各サブブロックごとに熱伝達媒体の入口側及び出口側の位置を設定したものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
発明の実施の形態1.
図1〜図3は本発明の実施の形態1に係る氷蓄熱槽を示しており、図中、符号1は槽本体、4は水、5は伝熱管である。図1に示すように、水4を貯留する矩形箱状の槽本体1は、パネル幅とパネル長さとが槽本体1の幅W、奥行きD、又は高さHのいずれかのほぼ整数分の1にそれぞれ設定された各ユニットパネル体16、17、18、19から構成されている。
【0016】
より詳しく説明すると、槽本体1の幅W方向に沿う一対の側面は、それぞれ2枚ずつのユニットパネル体16で構成されている。各ユニットパネル体16はパネル幅W1が槽本体1の幅Wのほぼ半分(1/2)に設定され、パネル長さL1が槽本体1の高さHとほぼ等しく(1/1)設定されている。
【0017】
また、槽本体1の奥行きD方向に沿う一対の側面は、それぞれ1枚ずつのユニットパネル体17で構成されている。各ユニットパネル体17はパネル幅W2が槽本体1の奥行きDとほぼ等しく(1/1)設定され、パネル長さL2が槽本体1の高さHとほぼ等しく(1/1)設定されている。(したがって、L1=L2となっている。)
【0018】
さらに、槽本体1の底面は1枚のユニットパネル体18で、槽本体1の天面は1枚のユニットパネル体19で、それぞれ構成されている。これらのユニットパネル体18、19は、それぞれパネル幅W3が槽本体1の奥行きDとほぼ等しく(1/1)設定され、パネル長さL3が槽本体1の幅Wとほぼ等しく(1/1)設定されている。
【0019】
各ユニットパネル体16、17、18、19は、隣接するユニットパネル体の端縁部同士を着脱自在に接合できる構造を有しており、図1の槽本体1を組み立てる場合は、4枚のユニットパネル体16の2枚ずつをボルト及びナット等の接合具20aを用いて連結するとともに、この連結されたユニットパネル体16の未連結の両端面にそれぞれL型断面のジョイント材20bを介してユニットパネル体17を接合具20aで連結し(図1及び図6参照)、これにより四角枠型に組み立てられたユニットパネル体16及び17の下端面にユニットパネル体18を、上端面にユニットパネル体19を、それぞれ接合具20aで連結する。なお、各ユニットパネル体相互間の接続部分の水密性を確保するため適宜なシール材等を介装することも勿論考えられる。
【0020】
次いで、前記槽本体1に収容される伝熱管5について説明する。図1に示すように、伝熱管5は槽本体1の幅W方向に並べられた一対の伝熱管ブロック11に形成されている。伝熱管ブロック11を槽本体1の幅Wの方向から見た側面図である図2と、平面図である図3とに基づいて説明すると、各伝熱管ブロック11は左右対称な一対のサブブロック11a、11bから構成されている。各サブブロック11a、11bは、槽本体1の高さH方向に延びる4本の柱12と、槽本体1の奥行きD方向に延びる4本の梁14aと、槽本体1の幅W方向に延びる4本の梁14bとからなる、直方体状の枠構造を有している。対をなす梁14a、14a間にはそれぞれ3本ずつの伝熱管固定杆15が掛け渡されている。
【0021】
また、各サブブロック11a、11bは3本ずつの伝熱管5を有している。各伝熱管5は蛇行状に曲げ返され、U字状をなす上下の湾曲部が止め具21を介して伝熱管固定杆15に止着されている。これらの伝熱管5は伝熱管固定杆15に沿って千鳥状に配列されており、図3に示したように、隣り合う伝熱管5同士は平面視において相互間に正三角形を形成するような位置関係で固定されている。
【0022】
図1において、5aは分配器、5bはヘッダであり、これらの分配器5aとヘッダ5bとは各サブブロック11a、11bごとに1個ずつ設けられている。そして、各サブブロック11a、11b内の各伝熱管5は熱伝達媒体の入口側の端部が分配器5aに接続されるとともに熱伝達媒体の出口側の端部がヘッダ5bに接続され、さらに、各サブブロック11a、11bの分配器5a及びヘッダ5bはそれぞれ接続配管(図示せず)を介して冷凍機(図示せず)又はブラインポンプ(図示せず)に接続されている。これにより、冷凍機又はブラインポンプからの熱伝達媒体は接続配管を通じて各サブブロック11a、11bの分配器5aに供給され、分配器5aでそのサブブロック内の各伝熱管5に分配され、各伝熱管5内を流れたのちヘッダ5bに集められて、さらに接続配管を経て冷凍機又はブラインボンプに戻るようになっている。
【0023】
以上のように構成されたサブブロック11a、11bは、槽本体1の奥行きD方向に延びる2本の梁13によって相互に連結され、全体として直方体状の伝熱管ブロック11を構成している。そして、各伝熱管ブロック11は、そのブロック幅W4が槽本体1の幅W方向に沿う側面を構成するユニットパネル体16のパネル幅W1とほぼ等しく、ブロック奥行きD4が槽本体1の奥行きD方向に沿う側面を構成するユニットパネル体17のパネル幅W2とほぼ等しく、さらにブロック高さH4がユニットパネル体16、17のパネル長さL1、L2とほぼ等しい寸法に形成されている。
【0024】
次に動作について説明する。製氷運転時には、前記冷凍機又はブラインポンプにて冷却された低温の熱伝達媒体を各伝熱管5内に流通させることにより、伝熱管5の周囲の水4を凍らせる。また、この実施形態の氷蓄熱槽は内融式であり、解氷運転時には比較的温度の高い熱伝達媒体を各伝熱管5内に流通させ、伝熱管5周囲の氷との熱交換により冷却し、この冷却された熱伝達媒体を空調装置等に送ることにより、槽本体1a内に氷として蓄えられた冷熱を利用するようになっている。
【0025】
この実施形態の氷蓄熱槽にあっては、空調装置や食品冷却装置等が必要とする蓄熱容量に応じて、容積が異なる多種類の槽本体1を組み立てることができる。すなわち、前記では槽本体1の幅W方向の各側面を2枚のユニットパネル体16で構成するとともに、奥行きD方向の各側面を1枚のユニットパネル体17で構成したが、例えば幅W方向の各側面を1枚のユニットパネル体16で構成するとともに、奥行きD方向の各側面を互いに連結された3枚のユニットパネル体17でそれぞれ構成するというように、幅W方向及び奥行きD方向の各側面を構成するユニットパネル体16、17の枚数を変えることにより、槽本体1の幅W及び奥行きDを変化させて、所望の容積の槽本体1が得られるのである。
【0026】
なお、その場合、槽本体1の底面及び天面のそれぞれについては、パネル幅、パネル長さのいずれか一方がその槽本体1の幅Wとほぼ等しく(1/1)設定され、他方がその槽本体1の奥行きDとほぼ等しく(1/1)設定された1枚のユニットパネル体で構成してもよく、また、ユニットパネル体16、17で構成される側面と同様、相互に連結可能なユニットパネル体を複数枚用いて構成してもよい。
【0027】
また、前記のように伝熱管ブロック11はブロック幅W4がユニットパネル体16のパネル幅W1とほぼ等しく、ブロック奥行きD4がユニットパネル体17のパネル幅W2とほぼ等しいので、槽本体1の幅W方向には、この方向の各側面を構成するユニットパネル体16の枚数と同数の伝熱管ブロック11を並べて収容でき、かつ、槽本体1の奥行きD方向には、この方向の各側面を構成するユニットパネル体17の枚数と同数の伝熱管ブロック11を並べて収容できる。例えば、図1のように槽本体1の幅W方向の各側面が2枚ずつのユニットパネル体16で構成されるとともに、槽本体1の奥行きD方向の各側面が1枚ずつのユニットパネル体17で構成されている場合は、槽本体1の幅W方向に並ぶ伝熱管ブロック11の個数は2個であり、かつ槽本体1の奥行きD方向に並ぶ伝熱管ブロック11の個数は1個である。結局、槽本体1の幅W方向の各側面を構成するパネル枚数をmとし、奥行きD方向の各側面を構成するパネル枚数をnとすると、両方の枚数の積であるm×n個の伝熱管ブロック11が槽本体1内に収容されることになり、これにより伝熱管5全体での氷生成能力(熱交換能力)は、その槽本体1の容積にほぼ比例したものとなる。
【0028】
以上の説明から明らかなように、この実施形態の氷蓄熱槽にあっては、標準化されたユニットパネル体と標準化された伝熱管ブロックとを組み合わせていくことで、氷蓄熱槽の異容量化を容易に実現できる。これにより氷蓄熱槽の設計、試験評価、製造の各段階において作業の効率化が図れ、氷蓄熱槽を低コストで供給することが可能となる。
【0029】
発明の実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2に係る氷蓄熱槽の斜視図であり、図中、1は槽本体、2は水入口、3は水出口、4は水、11は伝熱管ブロック、16は槽本体1の幅方向の側面を構成するユニットパネル体、17、17aは槽本体1の奥行き方向の側面を構成するユニットパネル体、18は槽本体1の底面を構成するユニットパネル体、19は槽本体1の天面を構成するユニットパネル体、20aは各ユニットパネル体を相互に連結する接合具である。
【0030】
また、この実施形態の氷蓄熱槽は外融式であり、図4のように槽本体1の幅又は奥行きのいずれか寸法が短い方向(ここでは奥行き方向)に沿う一側面を構成するユニットパネル体17aに水入口2及び水出口3が設けられている。水入口2及び水出口3は、その側面の互いに対向する隅角部に配置され、それぞれ槽本体1の内部と外部とを連通している。
【0031】
なお、図4のような氷蓄熱槽において、例えば槽本体1の奥行き方向の側面を構成する一方のユニットパネル体17aに水入口2のみを設け、これと対向する他方のユニットパネル体17に水出口3を設けた場合には、氷蓄熱槽を使用場所に設置した時、氷の出入口が槽本体1の両側に分かれるため、据付けスペースが余分に必要になるなどの問題が生じる。これに対し、1枚のユニットパネル体17の同一面上に水入口2、水出口3を対角に配置した図4の構成では、前記のような問題が生じることはなく、かつ、実施の形態1で示したユニットパネルの標準化の効果が失われることがない。また、槽本体1内の水4の循環を考えた時、同一側面の対向する隅角部に水入口2、水出口3を配置することで、水入口2から水出口3ヘのショートサイクルが起こりにくくなるという効果も期待できる。
【0032】
発明の実施の形態3.
図5は、本発明の実施の形態3に係る伝熱管ブロック側面図であり、図中、5は伝熱管、11は伝熱管ブロック、11a、11bはサブブロック、12は柱、13、14は梁、21は止め具、22は仕切板、23は仕切板固定具である。
また、図6は図5の伝熱管ブロック11を用いた本実施形態に係る氷蓄熱槽の横断平面図である。図中、1は槽本体、2は水入口、3は水出口、16は槽本体1の幅方向の側面を構成するユニットパネル体、17、17aは槽本体1の奥行き方向の側面を構成するユニットパネル体、20aは接合具、20bはユニットパネル体16とユニットパネル体17、17aとの間に配されたジョイント材であり、その他は、前記図5の符号と同一である。
【0033】
この実施形態の氷蓄熱槽においては、実施の形態1で示した左右対称のサブブロック11a、11bの間に仕切板22が仕切板固定具23によって固定され、この仕切板22により伝熱管ブロック11がサブブロック11a側とサブブロッタ11b側とに区画されている。そして、このような伝熱管ブロック11を図6のように槽本体1の幅方向に、その方向に係るユニットパネル体16の枚数と同じ個数(ここでは2個)だけ並べて配設することで、槽本体1の内部が水入口2側の水路Aと水出口3側の水路Bとにほぼ分割されている。これにより、水入口2から水路Aに入った水は、図6に矢印で示したように、主として一対の伝熱管ブロック11相互の隙間や、伝熱管ブロック11とユニットパネル体17との隙間等を通過して水路B側に出ることになるため、水入口2から水出口3ヘのショートサイクルが起こりにくくなって、解氷時の出口温度特性か向上し、低温水を安定して供給できるという効果が奏せられる。
【0034】
発明の実施の形態4.
図7は本発明の実施の形態4に係る氷蓄熱槽の横断平面図、図8はその側断面図であり、図中、1は槽本体、2は水入口、3は水出口、16、17、17a、18、19はそれぞれユニットパネル体、22は仕切板、24は垂直レール(嵌合部材の一例)、25は水平レール(嵌合部材の一例)である。なお、この実施形態における伝熱管ブロック11は図5及び図6に示したものと同様であるので、仕切板22を除いて図示を省略する。
【0035】
この実施形態では、水入口2及び水出口3を有するユニットパネル体17aの内面に、この面に臨む仕切板22の端縁部と嵌合する垂直レール24が設けられている。この垂直レール24はユニットパネル体17aのパネル幅方向の中央に位置し、ユニットパネル体18で構成される槽本体1の底面近傍から水入口2を超える高さ位置まで垂直方向に延びている。また、槽本体1の底面を構成するユニットパネル体18の内面に、この面に臨む仕切板22の端縁部と嵌合可能な水平レール25が設けられている。この水平レール25はユニットパネル体18のパネル幅方向の中央に位置し、ユニットパネル体17aで構成される槽本体1の奥行き方向の一側面近傍から、ユニットパネル体17で構成される槽本体1の奥行き方向の他側面近傍まで水平方向に延びている。
【0036】
以上のような構成により、ユニットパネル体17a内面と仕切板22との隙間、及びユニットパネル体18内面と仕切板22との隙間が塞がれるため、これらの隙間を通じた水入口2から水出口3へのショートサイクルが防止される。したがって、前記実施の形態3に比べ、より一層安定して低温水を供給できるという効果が奏せられる。
【0037】
発明の実施の形態5.
図9は、本発明の実施の形態5に係る氷蓄熱槽の分解斜視図である。図中、1は槽本体、2は水入口、3は水出口、11は伝熱管ブロック、12は柱、22は仕切板、26は連結部材であり、実施の形態3と同様に仕切板22を備えた一対の伝熱管ブロック11は、互いの隣接する柱12の上部同士が連結部材26によって連結されている。このように隣接する伝熱管ブロック11同士を予め連結して一体化したのち、これらを槽本体1の内部に上方から挿入する組み立て方法をとることで、一対の伝熱管ブロック11を別々に槽本体1に収容する場合に比べて組み立て作業時間の短縮が図れる。
【0038】
発明の実施の形態6.
図10は、本発明の実施の形態6に係る氷蓄熱槽の斜視図であり、図中、1は槽本体、2は水入口、3は水出口、5は伝熱管、5aは分配器、5bはヘッダ、11は伝熱管ブロック、11a、11bは各伝熱管ブロック11を構成するサブブロック、16、17、17a、18、19はそれぞれユニットパネル体、22は各伝熱管ブロック11をサブブロック11aとサブブロック11bとに区画する仕切板である。
【0039】
この実施形態においては、実施の形態3と同様に仕切板22によって槽本体1内が水入口2側の水路Aと水出口3側の水路Bとに分割されており、槽本体1内の水の流れ方向は、水路Aでは主としてユニットパネル体17a側からユニットパネル体17側に向かう方向となり、反対に水路Bでは主としてユニットパネル体17側からユニットパネル体17a側に向かう方向となうている。
【0040】
そして、このような水路A、Bにおける氷の流れ方向と伝熱管5内の熱伝達媒体の流れ方向とが反対となるように、サブブロック11a、11bごとに熱伝達媒体の入口側及び出口側の位置が設定されている。より具体的に説明すると、水路A内に位置する各伝熱管ブロック11のサブブロック11aにおいては、各伝熱管5はユニットパネル体17側の(すなわち水入口2から遠いほうの)端部が分配器5aに接続されるとともに、ユニットパネル体17a側の(すなわち水入口2に近いほうの)端部がヘッダ5bに接続されている。他方、水路B内に位置する各伝熱管ブロック11のサブブロック11bにおいては、各伝熱管5はユニットパネル体17a側の(すなわち水出口3に近いほうの)端部が分配器5aに接続されるとともに、ユニットパネル体17側の(すなわち水出口3から遠いほうの)端部がヘッダ5bに接続されている。なお、各分配器5a及びヘッダ5bはそれぞれ接続配管(図示せず)を介して冷凍機(図示せず)又はブラインポンプ(図示せず)に接続されていて、冷凍機又はブラインポンプからの熱伝達媒体は接続配管を通じて各分配器5aに供給され、各分配器5aでそのサブブロック内の各伝熱管5に分配され、各伝熱管5内を流れたのちヘッダ5bに集められ、さらに接続配管を経て冷凍機又はブラインポンプに戻るようになっていることは前記実施の形態1と同様である。
【0041】
以上のように構成されているので、各サブブロック11aにおいては各伝熱管5内の熱伝達媒体は、伝熱管5の形状に沿って上下に蛇行しながら、全体としてはユニットパネル体17側からユニットパネル体17a側に向かって流れる。他方、各サブブロック11bにおいては各伝熱管5内の熱伝達媒体は、伝熱管5の形状に沿って上下に蛇行しながら、全体としてはユニットパネル体17a側からユニットパネル体17側に向かって流れる。したがって、それぞれの熱伝達媒体の流れ方向は、各水路A、Bにおける水の流れ方向と反対ということになり、このように水と熱伝達媒体とを対向流とすることにより、解氷特性を向上せしめ、所定温度の低温水を長時間にわたって取り出すことが可能となる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る氷蓄熱槽にあっては、パネル幅及び長さが槽本体の寸法のほぼ整数分の1に設定されたユニットパネル体で槽本体の底面や周側面が構成されているので、使用するユニットパネル体の枚数を変えることにより容積が異なる多種類の槽本体を組み立てることができ、しかも、伝熱管は、対応するユニットパネル体のパネル幅とほぼ等しいブロック幅及び奥行きを有する直方体状の伝熱管ブロックに形成されているので、伝熱管ブロックの数を槽本体の幅方向又は奥行き方向に係るユニットパネル体の枚数と対応させて増減することにより、氷生成能力を槽本体の容積に応じたものとすることができる。そして、このように標準化されたユニットパネル体と伝熱管ブロックとを組み合わせて用いることにより、氷蓄熱槽の異容量化を図る場合に設計、試験評価、製造の各段階において効率化が図れるとともに、氷蓄熱槽を安価に供給できるという効果が奏せられる。
【0043】
また、槽本体の幅又は奥行きのいずれか寸法が短い方向に沿う一側面を構成するユニットパネル体に、その側面の互いに対向する隅角部に位置する水入口及び水出口を形成することで、水配管の設置スペースを小さくできるとともに、水入口から水出口ヘの所謂ショートサイクルが起こりにくいようにできる。
【0044】
また、伝熱管ブロックに、その伝熱管ブロックを左右一対のサブブロックに区画する仕切板を設け、この仕切板によって槽本体の内部を少なくとも水入口側の水路と水出口側の水路とにほぼ分割することにより、解氷特性が向上して、低温水を安定して供給できる効果が奏せられる。
【0045】
また、槽本体の底面と水入口及び水出口を有する側面とを構成する各ユニットパネル体の内面に仕切板の端縁部と嵌合する嵌合部材を設けたものでは、前記ユニットパネル体の内面と仕切板との隙間を通じたショートサイクルを防止でき、低温水を一層安定して供給できる。
【0046】
また、隣接する伝熱管ブロック同士を連結部材によって連結したものでは、伝熱管ブロックを槽本体の内部に収容する作業を容易にでき、氷蓄熱槽の組み立て作業時間の短縮が図れる。
【0047】
また、槽本体内の各水路における氷の流れ方向と伝熱管内の熱伝達媒体の流れ方向とが反対となるように、各サブブロックごとに熱伝達媒体の入口側及び出口側の位置を設定したものでは、解氷特性がさらに向上するので、より一層温度が安定した低温水をより長時間供給することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る氷蓄熱槽の斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係る伝熱管ブロックの側面図である。
【図3】 本発明の実施の形態1に係る伝熱管ブロックの平面図である。
【図4】 本発明の実施の形態2に係る氷蓄熱槽の斜視図である。
【図5】 本発明の実施の形態3に係る伝熱管ブロックの側面図である。
【図6】 本発明の実施の形態3に係る氷蓄熱槽の横断平面図である。
【図7】 本発明の実施の形態4に係る氷蓄熱槽の横断平面図である。
【図8】 本発明の実施の形態4に係る氷蓄熱槽の側断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態5に係る氷蓄熱槽の分解斜視図である。
【図10】 本発明の実施の形態6に係る氷蓄熱槽の斜視図である。
【図11】 従来の氷蓄熱槽の斜視図である。
【図12】 従来の氷蓄熱槽の側断面図である。
【符号の説明】
1 槽本体、2 水入口、3 水出口、4 水、5 伝熱管、11 伝熱管ブロック、11a、11b サブブロック、16、17、17a、18、19 ユニットパネル体、22 仕切板、24 垂直レール(嵌合部材)、25 水平レール(嵌合部材)、26 連結部材、A、B 水路。
Claims (6)
- 矩形箱状の槽本体と、蛇行状に曲げ返されて前記槽本体の内部に収容された伝熱管とを有し、前記槽本体に水を貯留するとともに前記伝熱管内に低温の熱伝達媒体を流通させることにより前記伝熱管の周囲に氷を生成させるようにした氷蓄熱槽において、
パネル幅とパネル長さとが前記槽本体の幅、奥行き、又は高さのいずれかのほぼ整数分の1にそれぞれ設定されたユニットパネル体を形成し、複数の前記ユニットパネル体から前記槽本体の少なくとも底面及び周囲の側面を構成するとともに、前記伝熱管を、ブロック幅が前記槽本体の幅方向に沿う側面を構成するユニットパネル体のパネル幅とほぼ等しく、ブロック奥行きが前記槽本体の奥行き方向に沿う側面を構成するユニットパネル体のパネル幅とほぼ等しい直方体状の伝熱管ブロックに形成したことを特徴とする氷蓄熱槽。 - 槽本体の幅又は奥行きのいずれか寸法が短い方向に沿う一側面を構成するユニットパネル体に、その側面の互いに対向する隅角部に位置し、前記槽本体の内部と外部とをそれぞれ連通する水入口及び水出口を形成した請求項第1項に記載の氷蓄熱槽。
- 伝熱管ブロックに、その伝熱管ブロックを左右一対のサブブロックに区画する仕切板を設け、この仕切板によって槽本体の内部を少なくとも水入口側の水路と水出口側の水路とにほぼ分割した請求項第2項に記載の氷蓄熱槽。
- 槽本体の底面と水入口及び水出口を有する側面とを構成する各ユニットパネル体の内面に仕切板の端縁部と嵌合する嵌合部材を設けた請求項第3項に記載の氷蓄熱槽。
- 隣接する伝熱管ブロック同士を連結部材によって連結した請求項第1項乃至第4項のいずれかに記載の氷蓄熱槽。
- 槽本体内の各水路における水の流れ方向と伝熱管内の熱伝達媒体の流れ方向とが反対となるように、各サブブロックごとに熱伝達媒体の入口側及び出口側の位置を設定した譜求項第3項乃至第5項のいずれかに記載の氷蓄熱槽。
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