JP3785743B2 - 吸収式冷凍装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、吸収式冷凍装置に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
例えば、冷媒として塩素原子を有しないR407c等の代替冷媒を用い、吸収液として冷凍機油等を用いた吸収式冷凍装置は、図5に示すように、加熱手段(例えば、ガスバーナ1)により加熱され、高温冷媒蒸気g1を発生させる発生器2と、該発生器2により発生された高温冷媒蒸気g1中に含まれる吸収液を分離する気液分離器3と、冷房運転時において該気液分離器3から導かれる高温冷媒蒸気g1を凝縮液化する凝縮器4と、該凝縮器4により凝縮液化された冷媒を減圧する減圧機構5と、該減圧機構5により減圧された冷媒を蒸発気化する蒸発器6と、該蒸発器6により蒸発気化された低温冷媒蒸気g2を前記発生器2から導かれる希溶液l1に吸収させる際に発生する吸収熱を回収する吸収熱交換器7と、該吸収熱交換器7から導かれる溶液にさらに冷媒蒸気を吸収させる空冷吸収器8と、該空冷吸収器8から前記発生器2に導かれる途中の濃溶液l2に前記発生器2から前記吸収熱交換器7に導かれる途中の希溶液l1の保有する熱を回収する熱回収用溶液熱交換器9とを備えて構成されている。符号10は濃溶液l2を圧送するためのポンプ、11はポンプ10を保護するために濃溶液l2を過冷却する過冷却器、12は発生器2からの希溶液l1を減圧するための減圧機構である。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記構成の吸収式冷凍装置の場合、冷房運転時において発生器2から凝縮器4に供給される高温冷媒蒸気g1の保有する熱が凝縮器4において無駄に放熱されることとなっている。そこで、空冷吸収器8から熱回収用溶液熱交換器9へ供給される濃溶液l2の一部に前記高温冷媒蒸気g1の保有する熱を回収するための熱回収用気液熱交換器を設けることが考えられる。
【0005】
ところが、上記のように構成した場合、熱回収用溶液熱交換器9へ供給されるべき濃溶液g2の一部を熱回収用気液熱交換器へ分配することとなっているため、熱回収用溶液熱交換器9側へ供給される濃溶液g2の流量が減少することとなり、その流量および希溶液L1との温度関係によっては、回収可能な熱量を完全に回収できない運転状態が生ずることとなって成績係数(即ち、COP)が低下するという不具合が生ずる。
【0006】
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、熱回収用溶液熱交換器へ供給されるべき濃溶液の一部に高温冷媒蒸気の保有する熱量を有効に回収するとともに、全体としての熱回収量が最大値となるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明の基本構成(請求項1の発明)では、上記課題を解決するための手段として、加熱手段1により加熱され、高温冷媒蒸気g1を発生させる発生器2と、該発生器2により発生された高温冷媒蒸気g1を凝縮液化する凝縮器4と、該凝縮器4により凝縮液化された冷媒を減圧する減圧機構5と、該減圧機構5により減圧された冷媒を蒸発気化する蒸発器6と、該蒸発器6により蒸発気化された低温冷媒蒸気g2を前記発生器2から導かれる希溶液l1に吸収させる際に発生する吸収熱を回収する吸収熱交換器7と、該吸収熱交換器7から導かれる濃溶液l2にさらに冷媒蒸気g2を吸収させる吸収器8と、該吸収器8から前記発生器2に導かれる途中の濃溶液l2に前記発生器2から前記吸収熱交換器7に導かれる途中の希溶液l1の保有する熱を回収する熱回収用溶液熱交換器9とを備えた吸収式冷凍装置において、前記発生器2から導かれる高温冷媒蒸気g1の保有する熱を前記吸収器8から前記発生器2に導かれる濃溶液l2の一部であって前記熱回収用溶液熱交換器9をバイパスする濃溶液l2に回収する熱回収用気液熱交換器13と、前記熱回収用溶液熱交換器9の入口側における濃溶液l 2 の温度を検出する濃溶液温度検出手段19と、前記熱回収用溶液熱交換器9の出口側における希溶液l 1 の温度を検出する希溶液温度検出手段20と、前記熱回収用気液熱交換器13の出口側における高温冷媒蒸気g 1 の温度を検出する蒸気温度検出手段21とを付設するとともに、前記濃溶液温度検出手段19により検出された濃溶液入口温度が、前記希溶液温度検出手段20により検出された希溶液出口温度より所定値だけ低く且つ前記蒸気温度検出手段21により検出された出口蒸気温度より所定値だけ低くなるように、前記吸収器8から導かれる濃溶液の流量に対する前記熱回収用溶液熱交換器9へ分配される濃溶液の流量の流量比を0.25〜0.75とする流量制御手段を設けている。
【0008】
上記のように構成したことにより、発生器2から導かれる高温冷媒蒸気g1の保有する熱量を吸収器8から発生器2に導かれる濃溶液l2の一部に回収することができるとともに、熱回収用溶液熱交換器9に供給される濃溶液l2の流量と、前記熱回収用気液熱交換器13に供給される濃溶液l2の流量との流量比が流量制御手段により0.25〜0.75の間に制御されることとなり、両者における熱回収量を最大値に維持することができる。その結果、冷凍装置としての成績係数(即ち、COP)が向上することとなる。また、熱回収用熱交換器9において濃溶液l 2 と希溶液l 1 との温度差が殆どなくなるか、または温度差がつき過ぎるということがなくなり、効率的な熱回収を行うことができる。
【0009】
請求項2の発明におけるように、前記流量制御手段を、前記熱回収用溶液熱交換器9および熱回収用気液熱交換器13に至る流路14,15にそれぞれ介設された流量制御弁16,17と、該流量制御弁16,17の開度を制御する制御手段18とにより構成した場合、流量制御弁16,17の開度制御により熱回収用溶液熱交換器9および熱回収用気液熱交換器13への濃溶液l2の分配比が制御できることとなり、確実な制御が得られる。
【発明の実施の形態】
【0010】
以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
【0011】
第1の実施の形態(請求項1〜3に対応)
図1には、本願発明の第1の実施の形態にかかる吸収式冷凍装置の冷媒回路が示されている。
【0012】
この吸収式冷凍装置は、冷媒として塩素原子を有しないR407c等の代替冷媒を用い、吸収液としてジエチレングリコールジメチルエーテル等の有機溶剤または冷凍機油等を用いるものであり、従来技術の項において説明したものと同様に、加熱手段(例えば、ガスバーナ1)により加熱され、高温冷媒蒸気g1を発生させる発生器2と、該発生器2により発生された高温冷媒蒸気g1中に含まれる吸収液を分離する気液分離器3と、冷房運転時において該気液分離器3から導かれる高温冷媒蒸気g1を凝縮液化する凝縮器4と、該凝縮器4により凝縮液化された冷媒を減圧する減圧機構5と、該減圧機構5により減圧された冷媒を蒸発気化する蒸発器6と、該蒸発器により蒸発気化された低温冷媒蒸気g2を前記発生器2から導かれる希溶液l1に吸収させる際に発生する吸収熱を回収する吸収熱交換器7と、該吸収熱交換器7から導かれる溶液にさらに冷媒蒸気を吸収させる空冷吸収器8と、該空冷吸収器8から前記発生器2に導かれる途中の濃溶液l2に前記発生器2から前記吸収熱交換器7に導かれる途中の希溶液l1の保有する熱を回収する熱回収用溶液熱交換器9とを備えて構成されている。符号10は濃溶液l2を圧送するためのポンプ、11はポンプ10を保護するために濃溶液l2を過冷却する過冷却器、12は発生器2からの希溶液l1を減圧するための減圧機構である。
【0013】
この吸収式冷凍装置は、減圧機構5および蒸発器6が室内ユニットXを構成し、その他の諸機器が室外ユニットYを構成することとなっている。なお、本実施の形態の場合、1台の室外ユニットYに対して1台の室内ユニットXを接続したものとされているが、図2に示すように、1台の室外ユニットYに対して複数台(例えば、4台)の室内ユニットX,X・・を接続したマルチタイプとすることもできる。
【0014】
しかして、この吸収式冷凍装置には、前記発生器2から導かれる高温冷媒蒸気g1の保有する熱を前記吸収器8から前記発生器2に導かれる濃溶液l2の一部であって前記熱回収用溶液熱交換器9をバイパスする濃溶液l2に回収する熱回収用気液熱交換器13が付設されている。
【0015】
また、前記熱回収用溶液熱交換器9および熱回収用気液熱交換器13に至る流路14,15には、流量制御弁16,17がそれぞれ介設されている。
【0016】
さらに、熱回収用溶液熱交換器9の入口側における濃溶液l2の温度を検出する濃溶液温度検出手段として作用する第1温度センサー19と、前記熱回収用溶液熱交換器9の出口側における希溶液l1の温度を検出する希溶液温度検出手段として作用する第2温度センサー20と、前記熱回収用気液熱交換器13の出口側における高温冷媒蒸気g1の温度を検出する蒸気温度検出手段として作用する第3温度センサー21が付設されている。
【0017】
そして、前記第1ないし第3温度センサー19〜21により検出された検出データは、制御手段として作用するコントローラ18に入力され、該コントローラ18においては前記検出データに基づいて各種演算が実行され、該各種演算の結果は、制御信号として出力され、前記流量制御弁16,17の開度を制御することとなっている。つまり、前記流量制御弁16,17およびコントローラ18は、特許請求の範囲における流量制御手段を構成することとなっているのである。
【0018】
上記のように構成された吸収式冷凍装置は、次のように作用する。
【0019】
ガスバーナ1により加熱された発生器2から高温冷媒蒸気g1と冷媒濃度の薄い吸収液(即ち、高温希溶液l1)との混合物が発生せしめられ、気液分離器3において高温冷媒蒸気g1と高温の希溶液l1とに分離される。かくして得られた高温冷媒蒸気g1は、凝縮器4に供給されて外部冷却物質(例えば、空気あるいは水)により冷却されて凝縮液化するが、その前に熱回収用気液熱交換器13において空冷吸収器8から導かれる濃溶液l2の一部と熱交換し、濃溶液l2の温度上昇に寄与する(即ち、高温冷媒蒸気g1の保有する熱量が濃溶液l2に熱回収される)。
【0020】
一方、気液分離器3において分離された希溶液l1は、熱回収用溶液熱交換器9を経て吸収熱交換器7に供給されて蒸発器6から供給される低温冷媒蒸気g2を吸収する。
【0021】
前述したように凝縮器4において凝縮液化された冷媒は、減圧機構5で減圧された後蒸発器6において室内空気と熱交換して蒸発気化されて低温冷媒蒸気g2となり、前述したように吸収熱交換器7へ供給される。ここで、蒸発器6においては、室内空気が冷却されて冷房用に供される。
【0022】
ところで、吸収熱交換器7においては、蒸発器6から供給された低温冷媒蒸気g2が発生器2から熱回収用溶液熱交換器9を経て供給される希溶液l1に吸収される。
【0023】
なお、吸収熱交換器7のみでは低温冷媒蒸気g2の希溶液l1への吸収が不十分なので、吸収熱交換器7から出た冷媒蒸気および吸収液を空冷吸収器8に送り、さらに冷媒蒸気の吸収を行って濃溶液l2を得るようにしている。
【0024】
空冷吸収器8から出た濃溶液l2は過冷却器11により完全に液化された後、ポンプ10により吸収熱交換器7に送られ、前述したように吸収熱を回収し、さらに熱回収用溶液熱交換器9および熱回収用気液熱交換器13において高温の希溶液l1および冷媒蒸気g1から熱回収した後発生器2へ還流される。
【0025】
ところで、本実施の形態の場合、前述したように、熱回収用溶液熱交換器9へ供給されるべき濃溶液g2の一部を熱回収用気液熱交換器へ分配することとなっているため、熱回収用溶液熱交換器9側へ供給される濃溶液g2の流量が減少することとなり、その流量および希溶液L1との温度関係によっては、回収可能な熱量を完全に回収できない運転状態が生ずることとなって成績係数(即ち、COP)が低下するという不具合が生ずるところから、第1ないし第3温度センサー19〜21からの検出データに基づいてコントローラ18から流量制御弁16,17に対して開度制御信号が出力され、熱回収量が最大値を維持するように制御される。
【0026】
例えば、第1温度センサー19により検出された濃溶液入口温度が第2温度センサー20により検出された希溶液出口温度より所定値だけ低くなり且つ第3温度センサー21により検出された出口蒸気温度より所定値だけ低くなるように流量制御弁16,17は制御される。すると、図3に示すように、空冷吸収器8から導かれる濃溶液l2の流量に対する熱回収用溶液熱交換器9へ分配された濃溶液l2の流量との流量比Q1/Q0が0.25〜0.75の間において熱回収量が最大値を維持することとなる。従って、冷凍装置としての成績係数(即ち、COP)が向上することとなるのである。
【0027】
第2の実施の形態(請求項1に対応)
図4には、本願発明の第2の実施の形態にかかる吸収式冷凍装置の冷媒回路が示されている。
【0028】
この場合、流量制御手段として、熱回収用溶液熱交換器9および熱回収用気液熱交換器13に至る流路14,15にそれぞれ介設され、定格運転時において各流路14,15における濃溶液l2の流量比が最適となるように設定された固定絞り値を有する固定式流量制御機構(例えば、キャピラリチューブ22,23)が用いられている。このようにすると、定格運転に最適な濃溶液l2の分配比が得られることとなり、複雑な制御が不要となる。その他の構成および作用効果は第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
【0029】
なお、フロン系、アンモニア系の吸収式冷凍装置においては、濃溶液はフロンあるいはアンモニアを多く含み、希溶液はフロンあるいはアンモニアを少なく含む溶液を表現するが、LiBr/水系の吸収式冷凍装置の場合、濃溶液はLiBrを多く含み、希溶液はLiBrを少なく含む溶液を表現する。
【発明の効果】
【0030】
本願発明(請求項1の発明)によれば、加熱手段1により加熱され、高温冷媒蒸気g1を発生させる発生器2と、該発生器2により発生された高温冷媒蒸気g1を凝縮液化する凝縮器4と、該凝縮器4により凝縮液化された冷媒を減圧する減圧機構5と、該減圧機構5により減圧された冷媒を蒸発気化する蒸発器6と、該蒸発器6により蒸発気化された低温冷媒蒸気g2を前記発生器2から導かれる希溶液l1に吸収させる際に発生する吸収熱を回収する吸収熱交換器7と、該吸収熱交換器7から導かれる濃溶液l2にさらに冷媒蒸気g2を吸収させる吸収器8と、該吸収器8から前記発生器2に導かれる途中の濃溶液l2に前記発生器2から前記吸収熱交換器7に導かれる途中の希溶液l1の保有する熱を回収する熱回収用溶液熱交換器9とを備えた吸収式冷凍装置において、前記発生器2から導かれる高温冷媒蒸気g1の保有する熱を前記吸収器8から前記発生器2に導かれる濃溶液l2の一部であって前記熱回収用溶液熱交換器9をバイパスする濃溶液l2に回収する熱回収用気液熱交換器13と、前記熱回収用溶液熱交換器9の入口側における濃溶液l 2 の温度を検出する濃溶液温度検出手段19と、前記熱回収用溶液熱交換器9の出口側における希溶液l 1 の温度を検出する希溶液温度検出手段20と、前記熱回収用気液熱交換器13の出口側における高温冷媒蒸気g 1 の温度を検出する蒸気温度検出手段21とを付設するとともに、前記濃溶液温度検出手段19により検出された濃溶液入口温度が、前記希溶液温度検出手段20により検出された希溶液出口温度より所定値だけ低く且つ前記蒸気温度検出手段21により検出された出口蒸気温度より所定値だけ低くなるように、前記吸収器8から導かれる濃溶液の流量に対する前記熱回収用溶液熱交換器9へ分配される濃溶液の流量の流量比を0.25〜0.75とする流量制御手段を設けているので、発生器2から導かれる高温冷媒蒸気g1の保有する熱量を吸収器8から発生器2に導かれる濃溶液l2の一部に回収することができるとともに、熱回収用溶液熱交換器9に供給される濃溶液l2の流量と、前記熱回収用気液熱交換器13に供給される濃溶液l2の流量との流量比が流量制御手段により0.25〜0.75に制御されることとなり、両者における熱回収量を最大値に維持することができることとなり、冷凍装置としての成績係数(即ち、COP)を向上させることができるという優れた効果がある。また、熱回収用熱交換器9において濃溶液l 2 と希溶液l 1 との温度差が殆どなくなるか、または温度差がつき過ぎるということが なくなり、効率的な熱回収を行うことができるという効果もある。
【0031】
請求項2の発明におけるように、前記流量制御手段を、前記熱回収用溶液熱交換器9および熱回収用気液熱交換器13に至る流路14,15にそれぞれ介設された流量制御弁16,17と、該流量制御弁16,17の開度を制御する制御手段18とにより構成した場合、流量制御弁16,17の開度制御により熱回収用溶液熱交換器9および熱回収用気液熱交換器13への濃溶液l2の分配比が制御できることとなり、確実な制御が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の第1の実施の形態にかかる吸収式冷凍装置の冷媒回路図である。
【図2】 本願発明の第1の実施の形態にかかる吸収式冷凍装置の他の例(マルチタイプ)を示すブロック図である。
【図3】 本願発明の第1の実施の形態にかかる吸収式冷凍装置における濃溶液流量制御状態を示す特性図である。
【図4】 本願発明の第2の実施の形態にかかる吸収式冷凍装置の冷媒回路図である。
【図5】 従来の吸収式冷凍装置の冷媒回路図である。
【符号の説明】
1は加熱手段(ガスバーナ)、2は発生器、4は凝縮器、5は減圧機構、6は蒸発器、7は吸収熱交換器、8は吸収器(空冷吸収器)、9は熱回収用溶液熱交換器、13は熱回収用気液熱交換器、14,15は流路、16,17は流量制御弁、18は制御手段(コントローラ)、19は濃溶液温度検出手段(第1温度センサー)、20は希溶液温度検出手段(第2温度センサー)、21は冷媒蒸気温度検出手段(第3温度センサー)、22,23は固定式流量制御機構(キャピラリチューブ)、g1は高温冷媒蒸気、g2は低温冷媒蒸気、l1は希溶液、l2は濃溶液。
Claims (2)
- 加熱手段(1)により加熱され、高温冷媒蒸気(g1)を発生させる発生器(2)と、該発生器(2)により発生された高温冷媒蒸気(g1)を凝縮液化する凝縮器(4)と、該凝縮器(4)により凝縮液化された冷媒を減圧する減圧機構(5)と、該減圧機構(5)により減圧された冷媒を蒸発気化する蒸発器(6)と、該蒸発器(6)により蒸発気化された低温冷媒蒸気(g2)を前記発生器(2)から導かれる希溶液(l1)に吸収させる際に発生する吸収熱を回収する吸収熱交換器(7)と、該吸収熱交換器(7)から導かれる溶液にさらに冷媒蒸気(g2)を吸収させる吸収器(8)と、該吸収器(8)から前記発生器(2)に導かれる途中の濃溶液(l2)に該発生器(2)から前記吸収熱交換器(7)に導かれる途中の希溶液(l1)の保有する熱を回収する熱回収用溶液熱交換器(9)とを備えた吸収式冷凍装置であって、前記発生器(2)から導かれる高温冷媒蒸気(g1)の保有する熱を前記吸収器(8)から前記発生器(2)に導かれる濃溶液(l2)の一部であって前記熱回収用溶液熱交換器(9)をバイパスする濃溶液(l2)に回収する熱回収用気液熱交換器(13)と、前記熱回収用溶液熱交換器(9)の入口側における濃溶液(l 2 )の温度を検出する濃溶液温度検出手段(19)と、前記熱回収用溶液熱交換器(9)の出口側における希溶液(l 1 )の温度を検出する希溶液温度検出手段(20)と、前記熱回収用気液熱交換器(13)の出口側における高温冷媒蒸気(g 1 )の温度を検出する蒸気温度検出手段(21)とを付設するとともに、前記濃溶液温度検出手段(19)により検出された濃溶液入口温度が、前記希溶液温度検出手段(20)により検出された希溶液出口温度より所定値だけ低く且つ前記蒸気温度検出手段(21)により検出された出口蒸気温度より所定値だけ低くなるように、前記吸収器(8)から導かれる濃溶液の流量に対する前記熱回収用溶液熱交換器(9)へ分配される濃溶液の流量の流量比を0.25〜0.75とする流量制御手段を設けたことを特徴とする吸収式冷凍装置。
- 前記流量制御手段を、前記熱回収用溶液熱交換器(9)および熱回収用気液熱交換器(13)に至る流路(14),(15)にそれぞれ介設された流量制御弁(16),(17)と、該流量制御弁(16),(17)の開度を制御する制御手段(18)とにより構成したことを特徴とする前記請求項1記載の吸収式冷凍装置。
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