JP3785649B2 - 液含浸装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、液含浸装置に関し、特に電池容器等の容器内の被含浸体に対して、電解液等の液体を含浸させるための液含浸装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、リチウムイオン二次電池の実用化の動きがある。リチウムイオン二次電池とは、リチウムをドープ・脱ドープできる炭素質材料を負極とし、また、リチウムと遷移金属の複合酸化物を正極とし、非水溶媒に電解質を加えた非水電解液を用いている非水電解液二次電池をいう。
リチウムイオン二次電池は充電が可能な電池であり、携帯型パーソナルコンピュータの駆動時間を延ばしたり、あるいは同じ駆動時間なら軽量化できる電池として、従来のニッケル−カドミウム電池に代わる次世代の有力な候補として見られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
リチウムイオン二次電池の製造工程においては、電池容器(セル)に電解液を注入する場合に容器内の被含浸体に対する電解液の含浸時間が極めて遅いので、電解液は何回かに分けて容器内に注入する方法を採っていた。しかし、この方法では、電解液の含浸作業の効率が悪い。
また、リチウムイオン二次電池の製造工程においては、電解液は真空吸引により容器内に浸した後、大気に開放していたので、被含浸体に対する電解液の含浸時間が長く、容器内を大気に開放するための放置スペースが必要である。
【0004】
図11は、バッチ処理で複数の二次電池のセルに対して電解液を注入して、セル内の被含浸体に対し電解液を含浸させるための含浸装置を示している。
この電解液の含浸装置の架台301の上には、搬送コンベア303が配置されている。この搬送コンベア303のキャリア304は、電解液の含浸前の二次電池のセル302を搬送するようになっている。複数個のセル302は、キャリア304からマガジン312に移されて、電解液が位置305で各セル302内に注入される。そして、含浸チャンバ309においては、セル302内が真空吸引されるので、電解液が被含浸体に対して長い時間をかけて含浸される。含浸の終わったセル302は、搬送コンベア307により別の部所に送られる。
【0005】
このような従来の液含浸装置は、次のような問題がある。
(1) セル302内の被含浸体に対する電解液の含浸作業は、含浸チャンバ309において、バッチ処理で一度に複数のセル302の真空吸引を行うことで実施している。このため、もし含浸チャンバ309における真空吸引作業が不適切であった場合には、含浸異常が発生したセルの数が多い。
(2) 含浸チャンバ309が大型であり、含浸チャンバ309には、吸引による含浸チャンバ309の内部圧力に対して耐えるための対策が必要となってくる。
(3) 含浸チャンバ309での真空吸引処理は時間がかかるので、含浸チャンバ309の手前では、多数のセル302を待機させるためのスペースが必要である。
(4) セル302を載せたマガジン312(搬送治具)の数が多くなってしまう。
(5) 含浸チャンバ309内において、セル302の内部を急激に真空吸引するために、セル内には急激な圧力変化が起こる。このために空気の泡の膨張、収縮によって、電池の内部構造が破壊される虞れがある。
【0006】
そこで本発明は上記課題を解消するためになされたものであり、容器内の被含浸体に対して液体を短時間で含浸させることができる液含浸装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、請求項1の発明にあっては、液体を容器内の被含浸体に対して含浸させるための液含浸装置であり、液体の入っている容器の内部を減圧して大気に開放することで、液体を被含浸体に対して含浸させるための減圧手段と、容器内の液体を加圧して大気に開放してさらに被含浸体に対して含浸させるための加圧手段と、ジョウゴユニットと、ジョウゴユニットを容器の上方に位置する上部位置決め位置と容器に密着状態となる下部位置決め位置との間で移動させるジョウゴユニット移動台とを備える液含浸装置により、達成される。
請求項2の発明にあっては、好ましくは含浸操作手段は、減圧手段である真空吸引装置と、加圧手段であるエアー供給装置と、容器内を減圧状態から大気に開放し、容器内を加圧状態から大気に開放するための大気開放手段を含む。
請求項3の発明にあっては、好ましくは液体は電解液であり、容器は二次電池の容器である。
【0008】
【作用】
請求項1の発明によれば、含浸操作手段は、液体の入っている容器の内部を減圧して液体を被含浸体に対して含浸させる。しかも含浸操作手段は、容器内の液体を加圧してさらに被含浸体に対して含浸させるようになっている。つまり、圧力差を用いて液体を被含浸体に対して含浸させることができる。また、ジョウゴユニットを用いて容器内に液体を入れるようにしているので、1回の注入操作で所定量の液体を容器内に入れることができる。
請求項2の発明によれば、容器の内部を減圧するのに際して真空吸引装置を用い、そして容器内の液体を加圧するのにはエアー供給装置を使用する。容器内は減圧状態から大気に開放し、さらに容器内は加圧状態にして加圧状態から大気に開放する。
請求項3の発明によれば、二次電池の容器内に配置された被含浸体に対して電解液を含浸させることができる。
【0009】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0010】
図1と図2は、本発明の液含浸装置の好ましい実施例を示している。
この液含浸装置は、図5に示す二次電池の容器(ワークあるいはセルともいう)23内に配置された被含浸体(図7のシート巻き126)に対して、電解液を容器内の被含浸体を破壊せずに安全確実にしかも迅速に含浸させるための装置である。
この液含浸装置の構造を説明するに先立って、図5ないし図7を参照して、二次電池の構造について説明する。
【0011】
図5ないし図7の二次電池の容器23は、円筒状の容器であり、容器23の中にはシート巻き126が挿入することにより配置されている。図7のシート巻き126は、テープ127によりしっかりと巻いて止めてあり、活物質を塗布したシートである。このシート巻き126は上述した被含浸体であり、電解液は容器23内に注入して、このシート巻き126に対して含浸させる必要がある。容器23は、開口部140と底部142を有している。
【0012】
次に、図1と図2を参照して液含浸装置の構造について説明する。
図1と図2において、液含浸装置は、インデックス手段1、複数の含浸操作手段30、上述した容器23の供給手段2、容器23の排出手段3、及びベース4等を有している。このベース4の横には制御装置5が配置されている。
インデックス手段1は、リング状のインデックステーブル1aと、固定テーブル1b、及びこのインデックステーブル1aをインデックス方向Rに沿ってインデックスするための駆動手段1cを備えている。含浸操作手段30はインデックステーブル1aにおいて30個設けられている。したがって、インデックステーブル1aは、駆動手段1cの作動により、固定テーブル1bに対してインデックス方向Rに沿って、たとえば角度12°(360°/30個)ごとにインデックスされるようになっている。
供給手段2は、複数の容器23を交換部2a側に供給する。交換部2aは、供給手段2のこれから電解液を含浸しようとする容器23,23を、1つの含浸操作手段30に移すことができる。排出手段3は、複数の容器23を外部に排出する。交換部3aは、1つの含浸操作手段30のすでに電解液を含浸した容器23,23を排出手段3に排出することができる。
【0013】
図2の実施例では、30個の含浸操作手段30が、インデックステーブル1aの上に等間隔をおいて配置されている。この含浸操作手段30は、同じ構造のものであるので、図1においては図面の簡単化のために2つの含浸操作手段30,30のみを図示している。
【0014】
図3と図4を参照して、この含浸操作手段30の構造を説明する。
図3では、インデックステーブル1a、固定テーブル1bと、そして30個の含浸操作手段30の内の2つの含浸操作手段30,30等を代表して示している。含浸操作手段30は、4組の操作部31,33を備えている。4組の操作部31,33は、固定テーブル1bの図2のポジションP1ないしP4にそれぞれ設定されている。
インデックステーブル1aの上に設けられた2つのワーク受け203,203は、各含浸操作手段30に対応して配置されている。つまり、ワーク受け203はインデックステーブル1aの上に合計60個設けられている。
含浸操作手段30の支柱288は、2本のリニアシャフト207,207を上下方向に(Z方向)沿って支持している。ジョウゴユニット移動台230は、リニアブッシュ208を介してリニアシャフト207にそってZ方向に沿って移動可能になっている。ジョウゴユニット移動台230は、図3のジョウゴユニット上下ノブ214と一体になっている。ジョウゴユニット移動台230は、2個のジョウゴユニット204,204を有している。
リニアシャフト207,207には、キャップ上下基台231がZ方向に移動可能に設けられている。キャップ上下基台231はジョウゴユニット移動台230の上方に位置していて、キャップ205,205を有している。キャップ上下基台231は、キャップ上下ノブ216と一体になっている。
キャップ205,205は、それぞれマニホールド211に対してエアーチューブ206で接続されている。真空加圧開放切換バルブ210とマニホールド211は、支柱288の上部に配置されている。
【0015】
上述したように、ジョウゴユニット上下ノブ214は、ジョウゴユニット移動台230と一体になっていると共に、キャップ上下ノブ216は、キャップ上下基台231と一体になっている。
リニアガイド212,212が支柱288の背面の上下位置に配置されている。ジョウゴユニットロックプレート215とキャップロックプレート217は、リニアガイド212,212に沿ってX方向に移動可能になっているが、ロックプレート215,217は、2つの引っ張りバネ213,213により近付く方向に互いに引っ張られている。ロックプレート215は、ジョウゴユニットロックプレート摺動ノブ232を有していて、ロックプレート217はキャップロックプレート摺動ノブ233を有している。
【0016】
含浸操作手段30は、上述したようにインデックステーブル1aに設定されているのであるが、図4の操作部31,33は、固定テーブル1bに設定されている。この操作部31,33の組は、図2の固定テーブル1bのポイントP1ないしP4にそれぞれ設定されている。操作部31は上述した上下ノブ216及びロックプレート217の摺動ノブ233を操作するようになっている。操作部33は上述した上下ノブ214及びロックプレート215の摺動ノブ232を操作するようになっている。
【0017】
ここで操作部31と操作部33の構造を順に説明する。
図3の操作部31の基台299は、リニアシャフト295とガイドプレート294を上下方向に沿って支持している。基台299は、フック前後シリンダ222により、Y方向に沿って移動可能になっている。基台299は、ロック解除シリンダ221を備えている。このロック解除シリンダ221のロッドには、キャップロックフック220が取り付けられている。
図3のキャップロックフック220と摺動ノブ233をかみ合わせて操作部31のロック解除シリンダ221を操作することにより、ロック解除シリンダ221はキャップロックプレート217をX方向に引っ張りバネ213の力に抗して移動可能である。このロックプレート217を矢印X方向(外側の方向)に移動した状態において、キャップ上下シリンダ219を作動することにより、キャップ上下シリンダ219は、ピン218aにかみ合っているノブ216とキャップ上下基台231をZ方向(下方向)に移動可能である。
ロックプレート217には、上下ノブ216をはめ込んで位置決めするための溝217a,217bが形成されている。溝217aは、図3のジョウゴユニット移動台230の上部位置決め位置に対応し、溝217bは、ジョウゴユニット移動台230の下部位置決め位置に対応している。
【0018】
図4に示す操作部31は、図2のポジションP1とポジションP4にそれぞれ配置されている。これに対して、操作部33は、図2のポジションP2とポジションP3にそれぞれ配置されている。
操作部33は、操作部31と同様の構造であり、リニアシャフト495とプレート494が、基台499においてZ方向に沿って配置されている。ジョウゴ上下シリンダ419は、ジョウゴ上下フック418を有していて、ジョウゴ上下フック418のピン418aは、ジョウゴユニット上下ノブ214にかみ合うようになっている。ロック解除シリンダ421のジョウゴロックフック420は、ジョウゴユニットロックプレート摺動ノブ232にかみ合うようになっている。
基台499は、フック前後シリンダ432を操作することによりY方向に移動可能になっている。
【0019】
図4のジョウゴユニットロックフック420と摺動ノブ232をかみ合わせて操作部33のロック解除シリンダ421を操作することにより、ジョウゴロックプレート215をX方向に引っ張りバネ213の力に抗して移動可能である。このロックプレート215を矢印X方向(外側の方向)に移動した状態において、ジョウゴ上下シリンダ419を作動することにより、ジョウゴ上下シリンダ419は、ピン418aとかみ合っているジョウゴユニット上下ノブ214とジョウゴユニット移動台230をZ方向(下方向)に移動可能である。
ロックプレート215には、上下ノブ214をはめ込んで位置決めするための溝215a,215bが形成されている。溝215aは、図3のジョウゴユニット移動台230の上部位置決め位置に対応し、溝215bは、ジョウゴユニット移動台230の下部位置決め位置に対応している。
【0020】
次に、図5と図6を参照して、図3に示したキャップ205、ジョウゴユニット204及び容器23とワーク受け203の構造について説明する。
図5のキャップ205は、Oリング29を有している。ジョウゴユニット204は、その中にジョウゴ27、スライドブッシュ28、圧縮バネ26及びシールパッキン25を有している。ジョウゴユニット204の上部開口204aは、Oリング29を介してキャップ205に密着して取り付けることができるようになっている。ジョウゴユニット204の下部開口部204bは、ワーク受け203に対してOリング24を介して密着して接続できるようになっている。
ワーク受け203の中には、容器23が挿入されている。ジョウゴ27は、容器23の上部開口140から容器23の内部に電解液を入れるためのものである。このようなジョウゴ27を用いることにより、容器23の中に所定量の電解液は一度の注入で投入することができる。図6に示すように、ワーク受け203、ジョウゴユニット204、キャップ205は、Oリング24,29の作用により密閉式のチャンバーCを形成している。
【0021】
次に、図8を参照して、本発明の液含浸装置の空気圧回路系について説明する。
図8の空気圧回路は、図3の含浸操作手段30に関連して設けられているものである。この空気圧回路は、減圧手段としての真空吸引装置100と、加圧手段としてのエアー供給装置101、そして大気開放手段456を備えている。真空吸引装置100とエアー供給装置101、大気開放手段456は、図5と図6で示したチャンバC内を減圧して大気開放をし、そしてチャンバCの内を加圧して大気開放することにより、図7の被含浸体であるシール巻き126に対して電解液を短時間で安全確実に含浸させる。
真空吸引装置100の真空源100aは、減圧速度調整手段104、バルブ107、バルブ108を介してチャンバCに接続できるようになっている。また、エアー供給装置101のエアー源101aは、加圧速度調整手段103、バルブ107,108を介してチャンバCに接続できるようになっている。
チャンバCの内部は、バルブ108、開放速度調整手段105、開放速度調整手段106を介して大気に開放できるようになっている。つまり、バルブ108、開放速度調整手段105、開放速度調整手段106は、容器内を真空状態から大気開放し、しかも容器内を加圧状態から大気開放するための大気開放手段456を構成している。
このバルブ107,108は、図3の真空加圧開放切換バルブ210を構成している。また加圧切換スイッチ109、真空切換スイッチ110、真空吸引スタートスイッチ111、そして大気開放スイッチ112は、図3の真空加圧開放切換スイッチ209を構成している。
【0022】
図8の真空源100aとエアー源101aが、加圧速度調整手段103と減圧速度調整手段104に接続させるためのロータリジョイントの構造を図9に示している。
ロータリジョイントは、固定軸174と回転筒175を有している。固定軸174は図2の固定テーブル1bに設けられていて、回転筒175は図2のインデックステーブル1aに対して取り付けられている。回転筒175は、固定軸174に対してOリング16a〜16cを介して密着してインデックステーブル1aと一体になって回転する。
エアー源101aは、固定軸174のポート174aを介して回転筒175の空間175aを経て加圧速度調整手段103に供給されるようになっている。これに対して真空源100aは、ポート174b、回転筒175の空間175bを介して減圧速度調整手段104に接続されている。
【0023】
液含浸装置の動作及び液含浸方法
次に、本発明の液含浸装置の動作及び液含浸方法について説明する。
図2において、まず、容器(セル)23の封入を行う。つまり、供給手段2の容器23,23は、交換部2aを介して各含浸操作手段30のワーク受け203,203(図3参照)に順次投入される。
【0024】
インデックステーブル1aがR方向にインデックスされて、まず図2のポジションP3の位置において、図3のジョウゴユニット移動台230がZ方向(下方向)に沿ってワーク受け203と容器23に対して下降する。このジョウゴユニット移動台230の下降操作は次のようにして行う。すなわち、図4の操作部33のフック前後シリンダ432が作動して、基台499をロックプレート215側に近付ける。これにより、ジョウゴロックフック420がジョウゴユニットロックプレート摺動ノブ232にかみ合うので、ロック解除シリンダ421を作動することにより、ジョウゴユニットロックプレート215が、矢印X方向(外側方向)に移動する。したがってジョウゴユニットロックプレート215の溝215aとジョウゴユニット上下ノブ214のかみ合いが解除される。
そこで、ジョウゴ上下シリンダ419を作動して、上下フック418がジョウゴユニット上下ノブ214を下げる。これによりジョウゴユニット移動台230は、上部位置決め位置から下部位置決め位置まで下がり、ジョウゴユニット204がワーク受け203に対して一体として密着状態になる(図6参照)。この状態で、ロックフック420によりジョウゴユニットロックプレート215を矢印X方向(内側方向)に移動すると、溝215bとジョウゴユニット上下ノブ214がかみ合って、ジョウゴユニット移動台230がロックされる。このジョウゴユニット移動台の下降とジョウゴユニット移動台のロックは、図2のポジションP3で示す位置で行う。ロックが終了したら図4の基台499は、ロックプレート215から遠ざかる。
【0025】
次に、図2のインデックステーブル1aがインデックスされて、図6のようにしてジョウゴユニット204とワーク受け203が一体となっている状態で、容器23の中に電解液を注入する。電解液の注入は図示しない注入手段により行う。図6のようにしてジョウゴユニット204とワーク受け203が一体になっている状態では、ジョウゴ27と容器23は、シールパッキン25を介して圧縮バネ26の反発力で密着してシールされている。
次に、図2のインデックステーブル1aがインデックスされてポジションP4において、図6に示すようにキャップ205が下降して、キャップ205がジョウゴユニット204の上部開口部204aに密着して固定される。
このキャップ205の密着作業は次のようにして行う。すなわち、図3に示すように、操作部31の基台299は、フック前後シリンダ222の動作により、ロックプレート217側に移動する。これにより図3のキャップロックフック220がキャップロックプレート摺動ノブ233にかみ合うと共に、キャップ上下フック218のピン218aがキャップ上下ノブ216にかみ合う。
【0026】
ロック解除シリンダ221は、キャップロックプレート217を矢印X方向(外側に向く方向)に引っ張りバネ213の力に抗して移動する。これによりキャップ上下ノブ216とキャップロックプレート217の溝217aのかみ合いが解除されるので、キャップ上下シリンダ219を作動させることによりキャップ上下フック218を用いてキャップ上下ノブ216は下げることができる。したがって、キャップ205は、上部位置決め位置から下部位置決め位置に下がって図6に示すような状態でキャップ205はジョウゴユニット204の上部開口部204aに密着して固定される。
この状態では、キャップ上下ノブ216が溝217bに対応した位置にあるので、ロック解除シリンダ221を作動することにより、キャップ上下ノブ216と溝217bをかみ合わせて、キャップ上下ノブ216をロックする。このようなキャップ205の下降及びロックは、図2のポジションP4で行う。図3の基台299は、ロックプレート217から遠ざかる。
【0027】
次に、図2のインデックステーブル1aをインデックスしながら、図6のようにして形成された密閉型のチャンバCの内部を真空吸引して大気開放をし、そしてチャンバC内を加圧して再び大気開放することにより、図6のシール巻き126に対して電解液を含浸させる方法について説明する。図2では、チャンバCの内部を真空吸引する位置、大気開放する位置、チャンバC内を加圧する位置、そして再び大気開放する位置が示してある。
【0028】
(1)真空吸引操作
まず、図8の空気圧回路を用いて、チャンバC内の空気を真空吸引する。
たとえばエアーシリンダ等により外部から押すことにより、真空切換スイッチ110が入って、バルブ107の流路が真空源100a側に切り換える。そしてスタートスイッチ111を押すことによって、バルブ108の流路がバルブ107側に切り換わる。これによって、チャンバCは、真空源100aと接続されてチャンバC内は真空吸引される。この時に、減圧速度調整手段(絞り)104が調整され、その真空吸引の速度を制御することができる。つまりこの減圧速度調整手段104により真空吸引の速度を調整することにより、チャンバC内の急激な圧力の変化が発生せず、容器23内の内部構造が破壊されない。
【0029】
(2)真空から大気開放する操作
次にチャンバC内が、真空状態から大気開放をされる。この場合には、開放スイッチ112を押すことによって、バルブ108の流路が解放側に切り換わり、チャンバC内は開放速度調整手段105,106を介して大気につながる。この時に、スピードコントローラである開放速度調整手段105が調整されるので、その大気開放速度を制御することができる。このように制御することにより、チャンバCの容器23内における圧力の急激な変化を避けることができる。
真空源100aを用いて容器23内を真空吸引して、その後大気開放手段456により容器23内を大気解放をすることにより、電解液がシート巻き(被含浸体)に対してスムーズに含浸させることができる。
【0030】
(3)加圧操作
次に、チャンバC内が大気圧よりも大きい圧力で加圧される。この加圧時には、図8の加圧切り換えスイッチ109を押すことによって、バルブ107の流路がエアー源101a側に切り換わる。そしてスタートスイッチ111を押すことによって、バルブ108の流路が、バルブ107側に切り換わる。これによってチャンバCは、エアー源101aに接続されるので、容器23内の被シート巻き126(被含浸体)には電解液が加圧含浸される。この時に、絞りである加圧速度調整手段103が調整されるので、加圧速度を制御することができる。このように加圧速度を制御すると、容器23内での急激な圧力変化が起きない。
【0031】
(4)加圧から大気開放する操作
次にチャンバC内の加圧状態を大気開放する。この場合には、開放スイッチ112を押すことによって、バルブ108の流路が開放側に切り換わり、チャンバC内は開放速度調整手段105,106を介して大気につながる。この時に、スピードコントローラである開放速度調整手段106を調整することにより、大気開放をするための速度が制御できる。開放速度を制御することにより、容器23内における急激な圧力の変化が避けられる。
【0032】
以上のようにして、容器23内を減圧、大気解放、そして加圧及び大気開放操作することにより、電解液はシート巻きに対して短時間で含浸できる。しかも、容器内の減圧、大気開放、加圧及び大気開放をする時点において、それらの速度を制御するようにしているので、容器23内における急激な圧力変化が起らず、空気側の膨張や収縮による容器23内の構造が破壊されるという虞れがなくなる。
【0033】
上述したように、本発明の実施例は、容器をインデックス方式でインデックスしながら容器内を真空ないし加圧することにより、電解液を順次含浸させることができる。この場合に、図9に示す固定軸174と回転筒175から構成されるロータリジョイントによって、エアー源101aと真空源100aが各含浸操作手段30に対して配置されているチャンバCに対して、それぞれ接続することができる。
【0034】
上述したようにして容器内のシール巻きに対して電解液を含浸させた後には、図2のポジションP1で通常のキャップ上下基台231が上述した要領とは逆のやり方で上昇され、その後図2のポジションP2でジョウゴユニット204が上述した要領とは逆のやり方で上昇される。そして図1の交換部3aは、電解液が十分に含浸された容器23を搬出手段3側に移す。つまり、インデックステーブル1aで搬送されて容器23,23に対して電解液の注入及び含浸が終了した容器23,23は、図2の交換部3aを用いて、排出手段3に対して排出する。このようして多数の容器の被含浸体に対する含浸作業が順次連続的に行える。
図示の実施例では、容器毎に独立して電解液を注入して含浸されるので、従来のバッチ処理式に比べて、減圧および/または加圧異常があっても、二次電池の不良品の発生数を最小限に抑えることができる。
チャンバーCは各容器に対応して小型であり、加圧によるチャンバーC内の内部圧力が小さい。個々のチャンバーCが内部圧力を閉じ込める構造であり、チャンバーの構造が簡単である。
【0035】
図2に示すように、容器23内に電解液を注入し、容器23内の真空吸引、大気開放、加圧及び大気開放操作を行うので、非常に効率良く電解液の含浸が行え、二次電池の生産性が向上する。また本発明の液含浸装置は、インデックス方式を用いているので、直線ライン形式のものに比べて小スペース化が可能である。そして被含浸体に対して電解液を確実に含浸させることができるので、二次電池の品質や性能が向上する。
【0036】
図10は、上述した真空、大気開放、加圧及び大気開放操作の含浸特性を示している。図10の縦軸は圧力であり、横軸は時間である。
図10において、容器がワーク受けに投入され、時点t1では、図2のインデックステーブル1aがインデックスを開始し、時点t2において容器内に電解液が注入される。時点t3においてチャンバC内は真空吸引される。
時点t4では、チャンバC内は大気開放操作がされる。この場合に、真空吸引及び大気解放操作においては、その速度が制御されているので、含浸曲線は傾斜している。
次に時点t5では、チャンバC内の加圧含浸が始まる。そして時点t6でチャンバCは大気開放操作される。この場合においても加圧及び大気開放時にはそれらの速度を制御するので含浸曲線が傾斜している。そして時点t7では、容器がワーク受けから取り出される。真空吸引時間は、たとえば16秒であり、加圧含浸時間はたとえば56秒である。
【0037】
ところで本発明は上記実施例に限定されない。
上述した実施例では、容器は二次電池のセルで、被含浸体が二次電池のシール巻きであり、液体は電解液である。しかし、これに限らず他の分野においても本発明の液含浸装置を適用することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、容器内の被含浸体に対して液体を短時間で含浸させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液含浸装置の好ましい実施例の全体を示す斜視図。
【図2】図1の液含浸装置を示す平面図。
【図3】図2の液含浸装置のインデックステーブル、固定テーブル、含浸操作手段等を示す斜視図。
【図4】図3の含浸操作手段をより詳しく示す斜視図。
【図5】二次電池の容器を含む密閉型のチャンバの分解図。
【図6】二次電池の容器を含む密閉型のチャンバの組立図。
【図7】二次電池の容器と被含浸体であるシール巻きを示す図。
【図8】図1の液含浸装置の空気圧回路の一例を示す図。
【図9】図8の空気圧回路に用いられるロータリジョイントの一例を示す断面図。
【図10】図8の空気圧回路を用いて真空吸引、大気開放、加圧、大気開放操作により電解液の含浸を行った場合における真空加圧含浸特性の一例を示す図。
【図11】従来の液含浸装置の一例を示す斜視図。
【符号の説明】
23 二次電池の容器
27 ジョウゴ
30 含浸操作手段
31 操作部
100 真空吸引装置(減圧手段)
100a 真空源
101 エアー供給装置(加圧手段)
101a エアー源
103 加圧速度調整手段
104 減圧速度調整手段
105 開放速度調整手段
106 開放速度調整手段
126 被含浸体
204 ジョウゴユニット
230 ジョウゴユニット移動台
456 大気開放手段
C チャンバ
Claims (3)
- 液体を容器内の被含浸体に対して含浸させるための液含浸装置であり、
液体の入っている容器の内部を減圧して大気に開放することで、液体を被含浸体に対して含浸させるための減圧手段と、
上記容器内の液体を加圧して大気に開放してさらに被含浸体に対して含浸させるための加圧手段と、
ジョウゴユニットと、
上記ジョウゴユニットを上記容器の上方に位置する上部位置決め位置と上記容器に密着状態となる下部位置決め位置との間で移動させるジョウゴユニット移動台とを備える
ことを特徴とする液含浸装置。 - 含浸操作手段は、減圧手段である真空吸引装置と、加圧手段であるエアー供給装置と、容器内を減圧状態から大気に開放し、容器内を加圧状態から大気に開放するための大気開放手段を含む請求項1に記載の液含浸装置。
- 液体は電解液であり、容器は二次電池の容器である請求項1に記載の液含浸装置。
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