JP3785591B2 - 超高塔状タワー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、超高塔状タワー、特に、その主要塔構造体がRC造の外周側柱体を用いて構成されている超高塔状タワーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の塔状タワーには、例えば、次の(1)〜(3)のようなものがある。
(1)塔状タワー1は、図8及び図9に示すように、地盤G上に鉄骨造(この明細書ではS造としう)にて細くて高い円錐台形状の主要塔体1Aが構築され、主要塔体1Aの上端にこれに結合してS造にて短い円筒状の展望台2Aが構築され、展望台2Aの上側にこれに結合してS造にて円錐形状の尖塔体3Aが構築され、この尖塔体3Aに複数のアンテナが設置されている。
(2)塔状タワー1は、図10及び図11に示すように、地盤G上に鉄筋コンクリート造(この明細書ではRC造としう)にて細くて高い円錐台形状の円筒シェルからなる主要塔体1Bが構築され、主要塔体1Bの上端にこれに結合してRC造にて成の低い円筒状の展望台2Bが構築され、展望台2Bの上側にこれに結合してRC造にて円錐形状の尖塔体3Bが構築され、この尖塔体3Bに複数のアンテナが設置されている。
【0003】
(3)塔状タワー1は、図12及び図13に示すように、地盤G上にRC造にて細くて高いクロスチューブ形の主要塔体1Cが構築され、主要塔体1Cの上端にこれに結合してRC造にて成の低い円筒状の展望台2Cが構築され、展望台2Cの上端にこれに結合してRC造にて円錐形状の尖塔体3Cが構築され、この尖塔体3Cに複数のアンテナが設置されている。
図14に示すように、塔状タワー1の基礎には塔状タワー1の自重による圧縮力Pgが常時作用している。また、塔状タワー1に風や地震による水平力Fhが作用するときには、その水平力Fhにより塔状タワー1の下端に転倒モーメントMが作用する。転倒モーメントMが作用するときには、塔状タワー1の基礎に転倒モーメントMによる引抜き力Fms及び圧縮力Pmが作用する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
放送・通信のデジタル化への急速な動きの中、各地でデジタルアンテナ塔(電波塔)の計画が浮上している。アンテナ塔は、限られた立地条件の中で、地上波受信地域の広域化や観光用展望台の魅力付け等の機能上からできるだけ高い方が好ましく、この結果、高さ300m以上で塔状比5以上となるような超高塔状タワーが要求されている。
300mクラスのタワーでは、東京タワーとエッフェル塔のように、風の透過性の良いS造のものがあるが、いずれも塔状比は4程度のものである。海外における高さ300m以上で、塔状比5以上の構造物では、風に対する転倒防止のため、軽量なS造ではなく、重量があり安定性に優れたRC造とするケースが多くみられる。我が国の塔状タワーでは、200mクラスのRC造の煙突があるが、RC造の高さ300m以上で、塔状比5以上の構造物は、いまだ建造されていない。
我が国での超高塔状タワーのニーズに応えるべく、台風・地震とも海外に比べて厳しい荷重条件に対応し、既往の超高構造技術をより発展させた新しい構造システムの開発が急がれている。
【0005】
300m以上のタワーを鉄骨造とした場合、風の透過性がよいが、軽量のため引抜き力Fmsを軽減して安定性を持たせるには、足元での建物幅を広く取らなければならず、大きな敷地面積が必要となる欠点がある。
また、上部に展望台等を設けると、鉄骨の剛性が小さいために周期が長くなり、強風時の渦励振や長周期の地震時のゆれが大きな問題となる。さらに、S造は、コストや工期の面で、コンクリート系材料に比べて劣るという欠点がある。
一方、300m以上のRC造の構造物は、我が国では初めての試みであり、既往の提案技術としては、200mクラスまでのRC造の煙突技術の延長に留まっている。
海外の例では、台風や地震による被害の少ない地域のもので、煙突と同様の筒状か或いは3以上の凸部を持つ花びら型の閉鎖断面を基本とし、その径を変化させたり、下部に転倒に抵抗するリブを設けたりしている。しかし、こうした構造形式は、我が国での超高塔状タワーとしては、強風時の渦励振の影響が懸念されるとともに、風圧や地震時の荷重が大きくなることから、合理性に欠けている面がある。
【0006】
前記(1)の塔状タワー1は、風荷重については、S造のため透過性が良い、渦励振については、主要塔体においては渦が発生しないが、主要塔体の剛性が小さくその振動の周期が長いため、展望台においては渦の影響が大きい。地震荷重については、軽量であっても、やや長周期の地震についてはその影響が大きい。揺れについては、剛性が小さいため、揺れ易い。基礎の負担については、引抜き力が大いため、その負担が大きい。そのうえ、工期が長く施工性が悪いだけでなく、鉄骨の単価が高く経済性も良くない。
前記(2)の塔状タワー1は、風荷重については、RC造の円筒形であるため風による抵抗は小さい。渦励振については、主要塔体における渦の発生が大きく、塔体の剛性が大きく、その振動の周期が短いため、展望台においては渦の影響が小さい。地震荷重については、重量が大きいため、地震の影響が大きい。揺れについては、剛性が大きいため、揺れ難い。基礎の負担については、塔が重いから、基礎に対する圧縮力が大きくなる。そのうえ、施工し易く工期が短くなり、施工性が良いが、大量のコンクリートを必要とし、経済性がよいとはいえない。
前記(3)の塔状タワー1は、風荷重については、RC造のクロスチューブ形であるため、風による抵抗が大きい。渦励振については、主要塔体における渦の発生が無く、塔体の剛性が大きく、その振動の周期が短いため、展望台においては渦の影響が小さい。地震荷重については、重量が大きいため、地震の影響が大きい。揺れについては、剛性が大きいため、揺れ難い。基礎の負担については、塔の重量が大きくなるから、基礎に対する圧縮力が大きくなる。そのうえ、施工し易く工期が短くなり施工性が良いが、大量のコンクリートを必要とし、経済性がよいとはいえない。
【0007】
この発明の解決しようとする課題は、上記の従来技術が有していた欠点を有していない超高塔状タワーを提供すること、換言すると、展望台等の揺れが少なく、コンクリーの消費量も比較的少なく、経済性に優れている塔状比5以上の超高(例えば、高さ300m以上)塔状タワーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の超高塔状タワーは、主要塔構造体上に展望台用構造体が設けられ、該展望台用構造体上に尖塔体が設けられ、該尖塔体にアンテナが設置される塔状比が5以上の超高塔状タワーにおいて、主要塔構造体の外側部が、多数本のRC造の外周側柱体と該外周側柱体間を鉛直方向に間隔をおいた多数の位置で連結する多数本のRC造の周方向梁体とからなるラーメン架構の円錐台形状又は角錐台形状の外殻体で構成され、主要塔構造体の内側部が、その中央に立設された中心柱体と各外周側柱体とを鉛直方向に間隔をおいた多数の位置で径方向梁体にて連結してなるラーメン架構で構成されていることを特徴とするものである。
前記周方向梁体をS造又はSRC造にすると、RC造にする場合に比べて、施工性がよくなる。
【0009】
この発明の好適な実施の形態では、次ぎの(A)〜(E)のようにする。
(A)主要塔構造体の外側部は、等しい角間隔をおいて配される多数本のRC造の外周側柱体と、鉛直方向に間隔をおいて配される多数本の周方向梁体とを、多数の四辺形の軸組が形成されるように結合してなるラーメン架構の円錐台形状の外殻体で構成し、主要塔構造体の内側部は、主要塔構造体の中央に立設された中心柱体と各外周側柱体との間を鉛直方向に間隔をおいた多数の位置で径方向梁体にて連結してなるラーメン架構で構成する。
(B)外周側柱体と該外周側柱体間とを連結する周方向梁体及び中心柱体と各外周側柱体とを連結する径方向梁体はそれぞれほぼ同じレベルに配置する。
(C)主要塔構造体の外周側柱体は、高強度鉄筋と高強度コンクリートとからなるRC造の中空体で構成する。
(D)展望台用構造体及び尖塔体はS造にする。
(E)中心柱体は、S造の中空体で構成し、その中空部内にエレベーター等の昇降施設を設置し得るようにする。
なお、必要に応じて、主要塔構造体の外周側柱体と周方向梁体とにより四辺形に組まれた軸組、及び又は中心柱体と外周側柱体21と径方向梁体とにより四辺形に組まれた軸組内に、ブレースを設けて、それら四辺形の軸組を補剛する。
【0010】
【実施例】
実施例は、図1〜図7に示され、超高塔状タワーにこの発明を適用したものである。
超高塔状タワー100は、基礎10、基礎10上に構築される主要塔構造体20、主要塔構造体20上に構築される展望台用構造体30、展望台用構造体30上に構築された尖塔40等で構成される。
基礎10は、図1に示すように、外周連続地下壁杭11、内部連続地下壁杭112、マットスラブ13、地下階14等で構成されている。
外周連続地下壁杭11は、主要外殻構造体12の下端部の外周縁に沿った地盤Gの部分に、RC造の地中連続壁により中空円筒体状に構築され、内部連続地下壁杭12は、外周連続地下壁杭11の内側の地盤GにRC造の地中連続壁により同心の中空円筒体状に構築され、マットスラブ13は、外周連続地下壁杭11A内側の内部連続地下壁杭12の上側に、外周連続地下壁杭11及び内部連続地下壁杭12と一体に結合してRC造にて構築され、外周連続地下壁杭11及び内部連続地下壁杭12は、それらの主要な部分を地盤Gの支持地層G中に所定深さ根入れして構築され、マットスラブ13上に、必要に応じて、地下階14がマットスラブ13及び外周連続地下壁杭11と一体にRC造にて構築される。
【0011】
主要塔構造体20は、図1、図3及び図7に示すように、8本のRC造の外周側柱体21、80本のRC造(又はS造或いはSRC造)の周方向梁体22A〜22J、1本のS造の中心柱体23、及び80本のS造の径方向梁体24A〜24Jを結合して円錐台形状に建築される。
この円錐台形状は、図1に示す底面の円の直径がBで頂面の円の直径がBで高さがHの円錐台形と概ね一致する形状である。
なお、塔状比は、塔の高さHをその底面の直径Bで除した値である。
【0012】
図6に示すように、主要塔構造体20の8本のRC造の外周側柱体21の第1段の部分21Aを、前記円錐台形状の底面に対応する基礎10上の円の周方向に等しい間隔をおいた部分に、それらの外側面が前記円錐台形状の円錐面に一致するように、スリッピングフォーム工法又はジャンピングフォーム工法にて構築する。外周側柱体21の構築と並行して、各外周側柱体21の第1段の部分21Aの下部間に、それらの外側面が前記円錐台形状の円錐面と一致するように、8本の第1段のRC造(又はS造或いはSRC造)の周方向梁体22Aを構築し、各外周側柱体21間を各周方向梁体22Aにて一体的に連結する。
RC造の各外周側柱体21は、JISによるSD685の高強度鉄筋及びJISによるFc100の高強度コンクリートを用いて、図4に示す正四角形(又は矩形)の中空断面の柱体になるように構築する。
中空断面とすると、硬化時の発熱によるひび割れを防止することができ、かつ断面効率や施工性もよくなる。Fc80以下のコンクリートを用いる場合には、例えば、図5に示すような正四角形(又は矩形)の充実断面とする。
【0013】
中心柱体24を横断面が正四角形のS造の中空体で構成すると、その中空部内をエレベーター等の昇降施設の設置空間として使用することができる。
図7に示すように、中心柱体24の第1段の部分24Aを、その中心が前記円錐台形状の中心軸線に一致するように、基礎10の中心部に立設する。
そして、必要に応じて、各外周側柱体21の第1段の部分21Aの下部と中心柱体24の第1段の部分24Aの下部とを8本のS造の径方向梁体35Aにて連結する。
なお、各径方向梁体25A〜25Jは、等しい角間隔をおいて放射状に配設されるようにし、各径方向梁体25A〜25J及び各周方向梁体22A〜22Jはほぼ同じレベルに配置されるようにする。
【0014】
各外周側柱体21の第1段の部分21Aの上側に第1段の部分21Aと一体に第2段の部分21Bを、それらの外側面が前記円錐台形状の円錐面に一致するように、スリッピングフォーム工法又はジャンピングフォーム工法にて形成する。外周側柱体21の構築と並行して、各外周側柱体21の第2段の部分21Bの下部間に、それらの外側面が前記円錐台形状の円錐面と一致するように、8本の第2段のRC造(又はS造或いはSRC造)の周方向梁体22Bを構築し、各外周側柱体21間を周方向梁体22Bにて一体的に連結する。
中心柱体24の第1段の部分24Aの上側に第1段の部分24Aと一体に第2段の部分24Bを、その中心が前記円錐台形状の中心軸線に一致するように継ぎ足して構築する。そして、各外周側柱体21の第2段の部分21Bの下部と中心柱体24の第2段の部分24Bの下部とをS造の径方向梁体25Bにて連結する。
【0015】
各外周側柱体21の第2段の部分21Bの上側に第2段の部分21Bと一体に第3段〜第8段の部分21C〜21Iを、前記と同様の仕方にて構築し、この構築と並行して、各外周側柱体21の第3段以降の部分21C〜21Iの下部間に、それらの外側面が前記円錐台形状の円錐面と一致するように、第3段以降のRC造(又はS造或いはSRC造)の周方向梁体22C〜22Iを、前記と同様の仕方にて構築し、かつ、各外周側柱体21の第8段の部分21Iの上部間に、それらの外側面が前記円錐台形状の円錐面と一致するように、最上段のRC造(又はS造或いはSRC造)の周方向梁体22Jを、前記と同様の仕方にて構築し、各外周側柱体21の上部を周方向梁体22Jにて連結する。
中心柱体24の第2段の部分24Bの上側に第2段の部分24Bと一体に第3段以降の部分24C〜24Iを、その中心が前記円錐台形状の中心軸線に一致するように継ぎ足して構築する。そして、各外周側柱体21の第3段以降の部分21C〜21Iの下部と中心柱体24の第3段以降の部分24C〜24Iの下部とをS造の径方向梁体24C〜24Iにて連結するとともに、各外周側柱体21の第8段の部分21Iの上部と中心柱体24の第8段の部分24Iの上部とをS造の径方向梁体24Jにて連結し、主要塔構造体20を完成する。
【0016】
展望台用構造体30を主要塔構造体20の上端に構築する。展望台用構造体30は、S造のスーパートラス架構にて構成する。展望台用構造体30の外形は、例えば、1階又は2階程度の成の円筒形(又は角筒形)又は逆さ円錐台形(又は逆さ角錐台形)にし、その中心軸線を主要塔構造体20の円錐台形状の中心軸線と一致させて、主要塔構造体20の上端に連結して構築する。
展望台用構造体30は、その径が主要塔構造体20の円錐台形状の頂部の径よりも大径になっていて、その前後、左右及び上下を窓、壁、床等で覆う。塔の完成後に、ここを展望台として使用するとともに、ここに集客施設、送受信設備等を収容する。
【0017】
また、展望台用構造体30内の中央において、前記中心柱体24の上端に横断面が四角形のS造の中空体が継ぎ足される。継ぎ足された中空体は、その上部が展望台用外殻体30の上側部に固着され、その中空部内がエレベーター等の昇降施設の設置空間となる。
それから、展望台用構造体30の中央の上側に、該展望台用構造体30を足場として、円錐状の尖塔体40を構築する。尖塔体40は、S造のシングルレヤートラス架構で構成し、プッシュアップ工法にて施工する。
尖塔体40に多数のアナログ又はデジタル放送用のアンテナを上下方向及び周方向に間隔をおいて設置する。
【0018】
なお、主要塔構造体20は、必要に応じて、ブレース(補剛材)23,26を用いて補剛する。例えば、図1に示すように、隣り合う外周側柱体21と隣り合う周方向梁体22A〜22Jとにより形成される四辺形に組まれた72箇の軸組の所望の幾つかの軸組内に、対角線状にブレース23を入れ、また、図7に示すように、中心柱体23と外周側柱体21と隣り合う径方向梁体24A〜24Jとにより形成される四辺形に組まれた72箇の軸組の所望の幾つかの軸組内に、対角線状にブレース26を入れる。ブレース23は、RC造、SRC造又はS造により構築し、ブレース26は、S造又はSRC造により構築する。
【0019】
実施例の超高塔状タワーは、その主要塔構造体20の外側部20Aが、等しい角間隔をおいて配される8本のRC造の外周側柱体21と、鉛直方向に間隔をおいて配される80本のRC造の周方向梁体22A〜22Jとを、多数の四辺形の軸組が構成されるように結合してなるラーメン架構の円錐台形状の外殻体で構成され、その主要塔構造体20の内側部20Bが、その中央に立設された中心柱体23と、該中心柱体24と前記各外周側柱体21との間を鉛直方向に間隔をおいた多数の位置で連結してラーメン架構を構成する径方向梁体25A〜25Jとで構成されている。
実施例では、その主要塔構造体20の8本の外周側柱体21と80本の周方向梁体22A〜22Jとの結合体からなる外側部20Aと、中心柱体24及び該中心柱体24と外周側柱体21とを連結する80本の径方向梁体25A〜25Jとからなる内側部20Bとを、順次一緒に構築する例を説明したが、外側部20Aを構築してから、内側部20Bを構築するようにしてもよい。
【0020】
実施例における超高塔状タワーの高さH、主要塔構造体20の高さH及び展望台用構造体30の高さHの一例を示すと、Hは650〜700m、Hは350〜450m、Hは20〜50mである。
上記の実施例の説明では、展望台用構造体を備えていない尖塔体40について述べたが、図1に二点鎖線で示されているような中間に展望台用構造体50を備えた尖塔体40を展望台用構造体30上に設ける場合もある。
【0021】
【発明の効果】
この発明は、特許請求の範囲の各請求項に記載した構成を備えることにより、次の(イ)〜(チ)の効果を奏する。
(イ)請求項1に係る発明の超高塔状タワーは、主要塔構造体上に展望台用構造体が設けられ、該展望台用構造体上に尖塔体が設けられ、該尖塔体にアンテナが設置される塔状比が5以上の超高塔状タワーにおいて、主要塔構造体の外側部が、多数本のRC造の外周側柱体と該外周側柱体間を鉛直方向に間隔をおいた多数の位置で連結する多数本のRC造の周方向梁体とからなるラーメン架構の円錐台形状又は角錐台形状の外殻体で構成され、主要塔構造体の内側部が、その中央に立設された中心柱体と各外周側柱体とを鉛直方向に間隔をおいた多数の位置で径方向梁体にて連結してなるラーメン架構で構成されているから、風の透過性がよく、風圧力を軽減できる。また、主要塔構造体の塔外側部がRC造のラーメン架構の円錐台形状又は角錐台形状の外殻体で構成されているから、RC造の持つ高剛性により、揺れを軽減して、アンテナの送信性能と展望台の居住性を高めることができ、さらに、その形状及び剛性の効果から、塔状構造物で問題となる渦励振の影響を軽減できる。
なお、展望台用構造体上に尖塔体を設けるから、展望台用構造体の上側部を足場として利用して、尖塔体を設けることができる。
【0022】
(ロ)請求項2に係る発明の超高塔状タワーは、主要塔構造体上に展望台用構造体が設けられ、該展望台用構造体上に尖塔体が設けられ、該尖塔体にアンテナが設置される塔状比が5以上の超高塔状タワーにおいて、主要塔構造体の外側部が、多数本のRC造の外周側柱体と該外周側柱体間を鉛直方向に間隔をおいた多数の位置で連結する多数本のS造又はSRC造の周方向梁体とからなるラーメン架構の円錐台形状又は角錐台形状の外殻体で構成され、主要塔構造体の内側部が、その中心に立設された中心柱体と各外周側柱体とを鉛直方向に間隔をおいた多数の位置で径方向梁体にて連結してなるラーメン架構で構成されているものであり、周方向梁体をS造又はSRC造とすることにより、施工性がよくなるとともに、前記(イ)とほぼ同様の効果が得られる。
【0023】
(ハ)請求項3に係る発明の超高塔状タワーは、主要塔構造体の外側部が、等しい角間隔をおいて配される多数本のRC造の外周側柱体と、鉛直方向に間隔をおいて配される多数本の周方向梁体とを、多数の四辺形の軸組が構成されるように結合してなるラーメン架構の円錐台形状の外殻体で構成され、主要塔構造体の内側部が、その中央に立設された中心柱体と、該中心柱体と前記各外周側柱体との間を鉛直方向に間隔をおいた多数の位置で連結してラーメン架構を構成する径方向梁体とで構成されているから、前記(イ)とほぼ同様の効果が得られる。
(ニ)請求項4に係る発明の超高塔状タワーは、主要塔構造体の外周側柱体と外周側柱体とを連結する周方向梁体及び中心柱体と各外周側柱体とを連結する径方向梁体がそれぞれほぼ同じレベルに配置されるから、主要塔構造体の施工性がよくなるだけでなく、風の透過性もよくなる。
(ホ)請求項5に係る発明の超高塔状タワーのように、主要塔構造体の外周側柱体及び周方向梁体により四辺形に組まれた軸組、及び又は中心柱体、外周側柱体及び径方向梁体により四辺形に組まれた軸組内に、ブレースを設けると、主要塔構造体の四辺形の軸組を所望の剛性に容易に補剛することができる。
【0024】
(ヘ)請求項6に係る発明の超高塔状タワーは、主要塔構造体の外周側柱体が高強度鉄筋(SD685)と高強度コンクリート(Fc100)とからなるRC造の中空体で構成されるから、高強度鉄筋及び高強度コンクリートの利用で、外周側柱体の上部での部材断面の縮小化に伴う軽量化と、外周側柱体の下部での高軸力に対する安定性を確保することができる。
(ト)請求項7に係る発明の超高塔状タワーは、展望台用構造体及び尖塔体がS造であるから、主要塔構造体上での展望台用構造体の構築、展望台用構造体上での尖塔体の構築等の作業が容易になり、展望台用構造体及び尖塔体を容易に構築することができ、主要塔構造体の外周側柱体をRC造にしても、超高塔状タワーを施工性よく、構築することができる。
(チ)請求項8に係る発明の超高塔状タワーは、中心柱体が中空体で構成され、その中空部内にエレベーター等の昇降施設が設置されるから、展望台となる上部構造体への昇降施設を設置する場所等を別途設ける必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の超高塔状タワーの立面図
【図2】実施例の超高塔状タワーの概略的な平面図
【図3】図1に示す超高塔状タワーの主要塔構造体を図1のA−A線で断面した平面図
【図4】実施例の外周側柱体をその長手方向に対して直角な面にて断面した断面図
【図5】実施例の他の外周側柱体をその長手方向に対して直角な面にて断面した断面図
【図6】実施例の主要塔構造体の構築工程の一部を示す立面図
【図7】実施例の超高塔状タワーの主要塔構造体を図1のB−B線で断面した立面図
【図8】従来の鉄骨造の塔状タワーの立面図
【図9】図に示す塔状タワーを地表面に平行な面で断面した平面図
【図10】従来の鉄筋コンクリート造の筒型の塔状タワーの立面図
【図11】図10に示す塔状タワーを地表面に平行な面で断面した平面図
【図12】従来の鉄筋コンクリート造の横断面が十字型の塔状タワーの立面図
【図13】図12に示す塔状タワーを地表面に平行な面で断面した平面図
【図14】塔状タワーに作用する諸々の力を示す説明図
【符号の説明】
100 超高塔状タワー
10 基礎
11 外周連続地下壁杭
12 内部連続地下壁杭
13 マットスラブ
14 地下階
20 主要塔構造体
20A 外側部
20B 内側部
21 外周側柱体
22A〜22J 周方向梁体
23 ブレース
24 中心柱体
25A〜25J 径方向梁体
26 ブレース
30,50 観覧室用構造体
40 尖塔体

Claims (8)

  1. 主要塔構造体上に展望台用構造体が設けられ、該展望台用構造体上に尖塔体が設けられ、該尖塔体にアンテナが設置される塔状比が5以上の超高塔状タワーにおいて、主要塔構造体の外側部が、多数本のRC造の外周側柱体と該外周側柱体間を鉛直方向に間隔をおいた多数の位置で連結する多数本のRC造の周方向梁体とからなるラーメン架構の円錐台形状又は角錐台形状の外殻体で構成され、主要塔構造体の内側部が、その中央に立設された中心柱体と各外周側柱体とを鉛直方向に間隔をおいた多数の位置で径方向梁体にて連結してなるラーメン架構で構成されていることを特徴とする超高塔状タワー。
  2. 主要塔構造体上に展望台用構造体が設けられ、該展望台用構造体上に尖塔体が設けられ、該尖塔体にアンテナが設置される塔状比が5以上の超高塔状タワーにおいて、主要塔構造体の外側部が、多数本のRC造の外周側柱体と該外周側柱体間を鉛直方向に間隔をおいた多数の位置で連結する多数本のS造又はSRC造の周方向梁体とからなるラーメン架構の円錐台形状又は角錐台形状の外殻体で構成され、主要塔構造体の内側部が、その中心に立設された中心柱体と各外周側柱体とを鉛直方向に間隔をおいた多数の位置で径方向梁体にて連結してなるラーメン架構で構成されていることを特徴とする超高塔状タワー。
  3. 主要塔構造体上に展望台用構造体が設けられ、該展望台用構造体上に尖塔体が設けられ、該尖塔体にアンテナが設置される塔状比が5以上の超高塔状タワーにおいて、主要塔構造体の外側部が、等しい角間隔をおいて配される多数本のRC造の外周側柱体と、鉛直方向に間隔をおいて配される多数本の周方向梁体とを、多数の四辺形の軸組が構成されるように結合してなるラーメン架構の円錐台形状の外殻体で構成され、主要塔構造体の内側部が、その中央に立設された中心柱体と、該中心柱体と前記各外周側柱体との間を鉛直方向に間隔をおいた多数の位置で連結してラーメン架構を構成する径方向梁体とで構成されていることを特徴とする超高塔状タワー。
  4. 主要塔構造体の外周側柱体と外周側柱体とを連結する周方向梁体及び中心柱体と各外周側柱体とを連結する径方向梁体がそれぞれほぼ同じレベルに配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つの項記載の超高塔状タワー。
  5. 主要塔構造体の外周側柱体と周方向梁体とにより四辺形に組まれた軸組、及び又は中心柱体と外周側柱体と径方向梁体とにより四辺形に組まれた軸組内に、ブレースが設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つの項記載の超高塔状タワー。
  6. 主要塔構造体の外周側柱体が高強度鉄筋と高強度コンクリートとからなるRC造の中空体で構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つの項記載の超高塔状タワー。
  7. 展望台用構造体及び尖塔体がS造であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つの項記載の超高塔状タワー。
  8. 中心柱体が中空体で構成され、その中空部内にエレベーター等の昇降施設が設置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つの項記載の超高塔状タワー。
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