JP3784758B2 - バッテリ式電源装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はバッテリ式電源装置,特に,バッテリ集合体を備え,バッテリカー,ハイブリッドカー,燃料電池車等に搭載されて動力源として用いられるものに関する。ここで,バッテリという概念には,プライマリ・バッテリ,セコンダリ・バッテリの外に大容量の電気二重層キャパシタといったように各種蓄電機能を持つものが含まれる。
【0002】
【従来の技術】
従来,この種のバッテリ式電源装置としては,そのバッテリ集合体内に,それを構成する複数の棒状バッテリモジュールを冷却すべく,専用の冷却風用ダクトや複数の冷却部材を配設したものが知られている(例えば,特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−255859号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来装置においては冷却用ダクト等が棒状バッテリモジュール間を狭めることを妨げるため小型化を図ることが難しく,また部品点数も多いことから製造コストの上昇は避けられなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は,小型化および製造コストの低減が可能であって,しかも複数の棒状バッテリモジュールをほぼ均等に冷却することができるようにした前記バッテリ式電源装置を提供することを目的とする。
【0006】
前記目的を達成するため本発明によれば,一端に冷却風導入部を有し,また他端に冷却風導出部を有するボックスと,そのボックス内に設置されたバッテリ集合体とを備え,そのバッテリ集合体は,冷却風流通方向に沿って互に平行に,且つ間隔をとって並ぶ第1〜第3バッテリモジュール群を有し,それら第1〜第3バッテリモジュール群は,軸線を冷却風流通方向と交差する仮想平面内でその冷却風流通方向と交差させて等間隔で並ぶ複数の棒状バッテリモジュールより構成され,また冷却風流通方向にて相隣る一方の棒状バッテリモジュールと他方の棒状バッテリモジュールの両軸線が冷却風流通方向と平行な仮想平面内に位置するバッテリ式電源装置であって,前記冷却風導入部に最も近い位置に在る第1バッテリモジュール群の前記冷却風導入部側に配置された第1導風部材と,前記第2および第3バッテリモジュール群間に配置された第2導風部材と,前記第3バッテリモジュール群の前記冷却風導出部側に配置された第3導風部材とを備え,前記第1導風部材は,前記第1バッテリモジュール群の複数の棒状バッテリモジュールの軸線方向に延びてそれら棒状バッテリモジュールと間隔をとって対向する複数の導風板と,相隣る両導風板間に在って相隣る両棒状バッテリモジュール間の空間に臨む複数のスリットを有し,前記第2導風部材は,前記第2,第3バッテリモジュール群の各棒状バッテリモジュール外周面に対向する複数のスリットを有すると共にそれら第2,第3バッテリモジュール群側において,それぞれ各スリットの両側縁部に,冷却風を前記棒状バッテリモジュール外周面側に寄せるべく前記スリットに沿って設けられた複数の風寄せ凸条を備え,前記第3導風部材は前記第3バッテリモジュール群の各棒状バッテリモジュール外周面に対向する複数のスリットを有すると共にその第3バッテリモジュール側において各スリットの両側縁部に,冷却風を前記棒状バッテリモジュール外周面側に寄せるべく前記スリットに沿って設けられた複数の風寄せ凸条を備えている,バッテリ式電源装置が提供される。
【0007】
前記のように構成すると,第1バッテリモジュール群においては,それを構成する各棒状バッテリモジュールが,導風板の作用下で,その両側を流れる冷却風に,その外周面のほぼ4分の2を曝すことによって冷却される。また第2バッテリモジュール群においては,それを構成する各棒状バッテリモジュールが,その両側においてその外周面に沿って流れた後,直ちに第2導風部材のスリットに流込む冷却風および複数の風寄せ凸条により棒状バッテリモジュール外周面側に寄せられてそのスリットに流れ込む冷却風に,その外周面のほぼ4分の3を曝すことによって冷却される。さらに第3バッテリモジュール群においては,それを構成する各棒状バッテリモジュールが次のような冷却作用を受ける。即ち,第2導風部材のスリットを通過した後,直ちにその棒状バッテリモジュール外周面に沿って流れ,次いで第3導風部材のスリットに流込む冷却風,前記スリットを通過した後第2導風部材側の複数の風寄せ凸条により棒状バッテリモジュール外周面側に寄せられてその外周面に沿って流れ,次いで第3導風部材のスリットに流込む冷却風および第3導風部材側の複数の風寄せ凸条により棒状バッテリモジュール外周面側に寄せられた後前記スリットに流込む冷却風に,棒状バッテリモジュールの外周面全体が曝されるのである。
【0008】
冷却風の冷却能は第1バッテリモジュール群から第2バッテリモジュール群を経て第3バッテリモジュール群に至る間に低下するが,それに応じて棒状バッテリモジュールの冷却風に曝される面積が増加すると共に風量の確保が行われるので,全部の棒状バッテリモジュールをほぼ均等に冷却することができる。
【0009】
また第2,第3導風部材において,複数のスリットを持つことによる強度低下を,各風寄せ凸条の補強リブ作用によって補うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1,2において,バッテリ式電源装置1は,ほぼ直方体状をなすボックス2と,そのボックス2内に設置されたバッテリ集合体3とを備えている。ボックス2は鋼板製基台4と金属製(または合成樹脂製)カバー5とよりなる。基台4は,ほぼ直方体形ブロック状にまとめられたバッテリ集合体3を載せる支持板6と,その支持板6の一側縁から立上がると共にバッテリ集合体3の一側面側と対向する遮蔽板7とよりなる。支持板6は,間隔をとって配置された2つの凸条8を有し,各凸条8は遮蔽板7に対して直角をなすと共にその頂面9を平坦に形成されている。各凸条8の高さは,遮蔽板7側が最も低く,その遮蔽板7から離れるに従って漸増するようになっている。
【0011】
図3に示すように,基台4は各凸条8の頂面9が水平になるように設置される。またバッテリ集合体3の,遮蔽板7との対向側面側を除く,残りの三側面側は,カバー5の,遮蔽板7と対向する側板10および相対向する両側板11により覆われ,また上面側はカバー5の天井板12によって覆われている。
【0012】
カバー5の一側面側は開放されているが,その開口は上部を除いて遮蔽板7により閉鎖される。天井板12における遮蔽板7側の端部は,その遮蔽板7の上縁から外方へ折曲がる上縁板13との間に冷却風用入口14を存して対向している。天井板12は,入口14から遮蔽板7と対向する側板10に向って,その天井板12およびバッテリ集合体3間の間隔が漸減するように傾斜しており,この楔状空間は冷却風用通路15として機能する。したがって,入口14および通路15は冷却風導入部16を構成する。
【0013】
支持板6,遮蔽板7および上縁板13の両側縁に,それぞれ支持板6において上方へ折曲がるように一連の折曲げ縁部17が形成されており,両折曲げ縁部17の外面にはカバー5の相対向する両側板11の内面がそれぞれ密着し,また遮蔽板7と対向する側板10の下縁が両凸条8の頂面9にそれぞれ当接する。これにより,支持板6の両凸条8間および各凸条8の外側に存する3つの開口は冷却風用出口18として機能し,これらの出口18に連なるカバー5内の3つの楔形空間は冷却風用通路19として機能する。したがって,それらの出口18および通路19は冷却風導出部20を構成する。各出口18は図示しない共通のダクトを介して吸引ファンFに接続される。
【0014】
このように,バッテリ集合体3の上側に冷却風導入部16が,また下側に冷却風導出部20がそれぞれ存することから,バッテリ集合体3内における冷却風流通方向Aは上から下となる。
【0015】
図4にも示すように,バッテリ集合体3は,冷却風流通方向Aに沿って互に平行に,且つ間隔をとって並ぶ3つ,つまり第1〜第3バッテリモジュール群211 〜213 を有する。各バッテリモジュール群211 〜213 は,軸線を,冷却風流通方向Aと交差する仮想平面P1 内でその冷却風流通方向Aと交差させて等間隔で並ぶ複数の棒状バッテリモジュール22より構成される。棒状バッテリモジュール22の数は,実施例では第1,第2バッテリモジュール群211 ,212 が7つ,第3バッテリモジュール群213 が6つである。また冷却風流通方向Aにて相隣る一方の棒状バッテリモジュール22と他方の棒状バッテリ22の両軸線は冷却風流通方向Aと平行な仮想平面P2 内に位置する。第3バッテリモジュール群213 の棒状バッテリモジュール22の数を他のものよりも1つ減らした理由は,棒状バッテリモジュール22は接続上2つ1組となるので,その棒状バッテリモジュール22の数を偶数にするためである。
【0016】
図5に明示するように,各棒状バッテリモジュール22は,複数,実施例では6つのバッテリ(セコンダリ・バッテリ)23を,相隣る両バッテリ23が接続リング24を介して直列接続されるように連結したものである。各棒状バッテリモジュール22において,その一端面には六角形をなす正極25が突設され,また他端面には四角形をなす負極26が突設される。
【0017】
図3,6に示すように,第1バッテリモジュール群211 の7つの棒状バッテリモジュール22は,その軸線方向2箇所において所定の間隔で配置された2つの合成樹脂製角棒状グロメット27に支持されている。各グロメット27は上側の第1半体28と下側の第2半体29とよりなる。両半体28,29の合せ面30,31には各棒状バッテリモジュール22の接続リング24外周面に嵌まる7つの半円弧状凹部32,33が形成されている。第2バッテリモジュール群212 と両グロメット27との関係は第1バッテリモジュール群211 の場合と同じである。第3バッテリモジュール群213 の6つの棒状バッテリモジュール22は両グロメット27に前記同様に保持されており,遮蔽板7に隣接した両凹部32,33による円形保持孔には棒状バッテリモジュール22は存在しない。
【0018】
図3,7に示すように,基台4における両凸条8の頂面9間に,平面形状が支持板6よりも小さな合成樹脂製第3導風部材34の簀の子状本体34aが,その一側を遮蔽板7に当接させて渡されており,その簀の子状本体34aの上に,第3バッテリモジュール群213 を保持する両グロメット27が,それらの一側面を遮蔽板7に当接させて両凸条8の直上に位置するようにそれぞれ載置される。両グロメット27間には,第3導風部材34を裏返した形態を有する合成樹脂製第2導風部材35の簀の子状本体35aが,その一側縁を遮蔽板7に当接させて渡されると共に両簀の子状本体34a,35aに突設された複数のスペーサ34b,35bが相互に衝合されている。第2導風部材35の簀の子状本体35aの上に,第2バッテリモジュール群212 を保持する各グロメット27が,その一側面を遮蔽板7に当接させて第3バッテリモジュール群213 の各グロメット27の直上に位置するように載置される。各グロメット27上には,第1バッテリモジュール群211 を保持する各グロメット27が,その一側面を遮蔽板7に当接させて載置される。各グロメット27間には第2,第3導風部材35,34とは形態を異にする合成樹脂製簀の子状第1導風部材36が,その一側縁を遮蔽板7に当接させて渡されている。各グロメット27と第1〜第3導風部材36〜34の冷却風流通方向Aと交差する方向の長さは等しい。
【0019】
このように,第1導風部材36は,冷却風導入部16に最も近い第1バッテリモジュール群211 のその冷却風導入部16側に配置され,また第2導風部材35は,第2および第3バッテリモジュール群212 ,213 間に配置され,さらに第3導風部材34は,第3バッテリモジュール群213 の冷却風導出部20側に配置される。
【0020】
第1導風部材36は,第1バッテリモジュール群211 の複数,実施例では入口14側より7つの棒状バッテリモジュール22の軸線方向に延びてそれら棒状バッテリモジュール22と間隔をとって対向する複数,実施例では7つの短冊状をなす導風板37と,相隣る両導風板37間に在って相隣る両棒状バッテリモジュール22間の空間に臨む複数,実施例では6つのスリット381 とを有する。入口14に最も近い位置に在る棒状バッテリモジュール22に関する一方のスリット381 は導風板37および遮蔽板7間に形成される。入口14より最も遠い位置にある棒状バッテリモジュール22に関する一方のスリット381 は導風板37および側板10間に形成される。
【0021】
第1導風部材36と第1バッテリモジュール群211 において,棒状バッテリモジュール22の外径をdとし,その外径dに対応する導風板37の幅をw1 としたときw1 ≧dに設定される。ここで,棒状バッテリモジュール22の外径dとは,図5,8にも示すように,バッテリ23における負極側の有底筒体23aの外径とする。これは以後同じである。
【0022】
第1導風部材36において,両グロメット27に対向する部分は,下向きに開口する浅いチャンネル材401 よりなり,各チャンネル材401 は各グロメット27に嵌まっている。導風板37は棒状バッテリモジュール22の軸線方向に4分割されていて,1番目の分割片は,その一端部を一方のチャンネル材401 の一側面側に接合され,2番目の分割片は,その両端部を一方のチャンネル材401 の他側面側およびそれに隣接する別のチャンネル材402 の一側面側にそれぞれ接合され,3番目の分割片は短いチャンネル材402 の他側面側および他方のチャンネル材401 の一側面側にそれぞれ接合され,4番目の分割片は,その一端部を他方のチャンネル材401 の他側面側に接合されている。
【0023】
第2,3,7に明示するように,第2導風部材35の簀の子状本体35aは,相隣る両短冊状平板39間に在って第2,第3バッテリモジュール群212 ,213 の各棒状バッテリモジュール22の外周面に対向する複数,実施例では各棒状バッテリモジュール22の軸線方向に延び,且つ途中で分断された7つのスリット382 を有し,また棒状バッテリモジュール22の外径dとその外径dに対応するスリット382 の幅w2 とがd>w2 の関係にある。各スリット382 を形成する両短冊状平板39の第2,第3バッテリモジュール群212 ,213 側の両面において,それぞれ,スリット382 の両側縁部には,冷却風を棒状バッテリモジュール22の外周面側に寄せるべくスリット382 に沿って延びる複数,実施例では一対の風寄せ凸条411 ,412 が設けられている。
【0024】
第3導風部材34の簀の子状本体34aは,相隣る両短冊状平板42間に在って,第3バッテリモジュール群213 の各棒状バッテリモジュール22外周面に対向する複数,実施例では各棒状バッテリモジュール22の軸線方向に延び,且つ途中で分断された7つのスリット383 を有する。ただし,入口14に最も近い1つのスリット383 は使用されない。また棒状バッテリモジュール22の外径dとその外径dに対応するスリット383 の幅w3 とはd>w3 の関係にある。各スリット383 を形成する両短冊状平板42の第3バッテリモジュール群213 側の面において,スリット383 の両側縁部には,冷却風を棒状バッテリモジュール22の外周面側に寄せるべくスリット383 に沿って延びる複数,実施例では一対の風寄せ凸条413 が設けられている。
【0025】
図9に示すように,第2バッテリモジュール群212 (第3バッテリモジュール群213 )において,バッテリ23の有底筒体23aの中心oとスリット382 (383 )の縁を結ぶ線分の長さ,つまり有底筒体23a外周面およびスリット382 (383 )の縁間の間隔d1 と,前記中心oと風寄せ凸条411 (412 ,413 )の縁を結ぶ線分の長さ,つまり有底筒体23a外周面および風寄せ凸条411 (412 ,413 )の縁間の間隔d2 とはd1 ≦d2 の関係にある。これはスリット382 (383 )に向かう冷却風の圧損を下げて冷却効率を高めるためである。また第2バッテリモジュール群212 (第3バッテリモジュール群213 )において,相隣る両有底筒体23a間の間隔d3 と両間隔d1 ,d2 との関係はd3 /2≦d1 ≦d2 の関係にある。これは間隔d3 の所でスリット382 (383 )に向かう冷却風の圧損が最も大きくなるので,そこよりも下流側である間隔d1 およびd2 の所では冷却風の圧損を下げて冷却効率をより高めるためである。
【0026】
図2,3に示すように,2つの鋼製フレーム部材44の一端に存する取付部45が,2つの凸条8の,遮蔽板7と反対側の端部頂面9において,それら凸条8にボルト46aおよびナット46bによりそれぞれ固着される。図8にも示すように,各取付部45から立上がる鉛直部47はチャンネル形をなし,そのチャンネル48に各グロメット27の側部が嵌められている。図10にも示すように,各鉛直部47から折曲がる水平部49もチャンネル形をなし,そのチャンネル50は第1導風部材36のチャンネル材401 に被せられており,水平部49とチャンネル材401 との間には複数の板ばね51が配置される。それら板ばね51の弾発力で,第1〜第3導風部材36〜34および3つのグロメット27が支持板6に押圧される。各水平部49の端部に連設された取付部52は遮蔽板7に連なる上縁部13上に載置されて,それにボルト54およびナット55によって固着される。
【0027】
各フレーム部材44の水平部49において,その入口14側の端部上面に,上面にナット56を有する支持部材57が設けられており,それらナット56上にカバー5の天井板12が載せられ,その天井板12を貫通するボルト58がナット56にねじ込まれている。これによりカバー5が各フレーム部材44に取付けられる。また図には省略したがカバー5の取付手段は外にも設けられている。 図2,5,6に示すように,第1バッテリモジュール群211 の各棒状バッテリモジュール22と,それに隣接する第2バッテリモジュール群212 の各棒状バッテリモジュール22とは,それらの軸線方向中央部に存する接続リング24の位置で合成樹脂製クリップ59により接続されている。また図2,7に示すように第3バッテリモジュール群213 の各棒状バッテリモジュール22は,その軸線方向中央部に存する接続リング24の位置で,第2,第3導風部材35,34のスペーサ35b,34bに設けられた相対向する半円弧状凹部60,61間に挟持される。これにより,第1〜第3バッテリモジュール群211 〜213 における各棒状バッテリモジュール22の振動が抑制される。
【0028】
図3において,バッテリ集合体3の冷却に当り,吸引ファンFを作動させると,冷却風が入口14,通路15,バッテリ集合体3内,通路19,出口18の順に流通する。
【0029】
図11に矢印で示すように,冷却風aが第1導風部材36の各スリット381 から,第1〜第3バッテリモジュール群211 〜213 の各棒状バッテリモジュール22の両側を流通すると,導風板37およびそれと対向する棒状バッテリモジュール22外周面のほぼ4分の1の部分間に冷却能の低い冷却風の淀みsが形成され,また第1バッテリモジュール群211 の棒状バッテリモジュール22外周面下側のほぼ4分の1の部分およびその下方においてそれと隣接する棒状バッテリモジュール22外周面上側のほぼ4分の1の部分間に冷却能の低い冷却風の淀みsが形成される。これにより,第1バッテリモジュール群211 においては,それを構成する7つの棒状バッテリモジュール22が,導風板37の作用下で,その両側を流れる冷却風aに,それらの外周面のぼぼ4分の2を曝すことによって冷却される。
【0030】
第2バッテリモジュール群212 においては,それを構成する各棒状バッテリモジュール22が,その両側においてその外周面に沿って流れた後,直ちに第2導風部材35のスリット382 に流込む冷却風aおよび両風寄せ凸条411 により棒状バッテリモジュール22外周面側に寄せられてそのスリット382 に流れ込む冷却風aに,その外周面のほぼ4分の3を曝すことによって冷却される。
【0031】
さらに第3バッテリモジュール群213 においては,それを構成する各棒状バッテリモジュール22が次のような冷却作用を受ける。即ち,第2導風部材35のスリット382 を通過した後,直ちにその棒状バッテリモジュール22外周面に沿って流れ,次いで第3導風部材34のスリット383 に流込む冷却風a,第2導風部材35のスリット42を通過した後第2導風部材35側の両風寄せ凸条412 により棒状バッテリモジュール22外周面側に寄せられてその外周面に沿って流れ,次いで第3導風部材34のスリット383 に流込む冷却風aおよび第3導風部材34側の両風寄せ凸条413 により棒状バッテリモジュール22外周面側に寄せられた後前記スリット383 に流込む冷却風aに,棒状バッテリモジュール22の外周面全体が曝されるのである。
【0032】
冷却風aの冷却能は第1バッテリモジュール群211 から第2バッテリモジュール群212 を経て第3バッテリモジュール群213 に至る間に低下するが,それに応じて棒状バッテリモジュール22の冷却風aに曝される面積が増加すると共に風量の確保が行われるので,全部の棒状バッテリモジュール22をほぼ均等に冷却することができる。
【0033】
また第2,第3導風部材35,34において,複数のスリット382 ,383 を持つことによる各短冊状部平板39,42の強度低下を,各風寄せ凸条411 ,412 ;413 の補強リブ作用によって補うことができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば,第1〜第3導風部材によって各棒状バッテリモジュールをほぼ均等に冷却することが可能であり,また第1〜第3導風部材と第1〜第3棒状バッテリモジュール群との積層配置により相隣る両棒状バッテリモジュール間を狭めて小型化を図ることが可能であり,その上,部品点数も少ないことから製造コストの低減を図ることが可能なバッテリ式電源装置を提供することができる。さらに第2,第3導風部材において,複数のスリットを持つことによる強度低下を,各風寄せ凸条の補強リブ作用によって補うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バッテリ式電源装置の斜視図である。
【図2】バッテリ集合体と基台等との関係を示す斜視図である。
【図3】図1,2の3−3線断面図である。
【図4】棒状バッテリモジュールの配列を説明する斜視図である。
【図5】棒状バッテリモジュールの斜視図である。
【図6】棒状バッテリモジュールとグロメットとの関係を示す要部斜視図である。
【図7】第1〜第3導風部材とグロメットとの関係を示す斜視図である。
【図8】図3の要部拡大図である。
【図9】第1〜第3導風部材および棒状バッテリモジュールと,冷却風の流れとの関係を示す説明図である。
【図10】図8の10−10線断面図である。
【符号の説明】
1………………バッテリ式電源装置
2………………ボックス
3………………バッテリ集合体
16……………冷却風導入部
20……………冷却風導出部
211 〜213 ……第1〜第3バッテリモジュール群
22……………棒状バッテリモジュール
34……………第3導風部材
35……………第2導風部材
36……………第1導風部材
37……………導風板
381 〜383 ……スリット
411 〜413 ……風寄せ凸条
A………………冷却風流通方向
P1 ……………仮想平面
P2 ……………仮想平面
【発明の属する技術分野】
本発明はバッテリ式電源装置,特に,バッテリ集合体を備え,バッテリカー,ハイブリッドカー,燃料電池車等に搭載されて動力源として用いられるものに関する。ここで,バッテリという概念には,プライマリ・バッテリ,セコンダリ・バッテリの外に大容量の電気二重層キャパシタといったように各種蓄電機能を持つものが含まれる。
【0002】
【従来の技術】
従来,この種のバッテリ式電源装置としては,そのバッテリ集合体内に,それを構成する複数の棒状バッテリモジュールを冷却すべく,専用の冷却風用ダクトや複数の冷却部材を配設したものが知られている(例えば,特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−255859号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来装置においては冷却用ダクト等が棒状バッテリモジュール間を狭めることを妨げるため小型化を図ることが難しく,また部品点数も多いことから製造コストの上昇は避けられなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は,小型化および製造コストの低減が可能であって,しかも複数の棒状バッテリモジュールをほぼ均等に冷却することができるようにした前記バッテリ式電源装置を提供することを目的とする。
【0006】
前記目的を達成するため本発明によれば,一端に冷却風導入部を有し,また他端に冷却風導出部を有するボックスと,そのボックス内に設置されたバッテリ集合体とを備え,そのバッテリ集合体は,冷却風流通方向に沿って互に平行に,且つ間隔をとって並ぶ第1〜第3バッテリモジュール群を有し,それら第1〜第3バッテリモジュール群は,軸線を冷却風流通方向と交差する仮想平面内でその冷却風流通方向と交差させて等間隔で並ぶ複数の棒状バッテリモジュールより構成され,また冷却風流通方向にて相隣る一方の棒状バッテリモジュールと他方の棒状バッテリモジュールの両軸線が冷却風流通方向と平行な仮想平面内に位置するバッテリ式電源装置であって,前記冷却風導入部に最も近い位置に在る第1バッテリモジュール群の前記冷却風導入部側に配置された第1導風部材と,前記第2および第3バッテリモジュール群間に配置された第2導風部材と,前記第3バッテリモジュール群の前記冷却風導出部側に配置された第3導風部材とを備え,前記第1導風部材は,前記第1バッテリモジュール群の複数の棒状バッテリモジュールの軸線方向に延びてそれら棒状バッテリモジュールと間隔をとって対向する複数の導風板と,相隣る両導風板間に在って相隣る両棒状バッテリモジュール間の空間に臨む複数のスリットを有し,前記第2導風部材は,前記第2,第3バッテリモジュール群の各棒状バッテリモジュール外周面に対向する複数のスリットを有すると共にそれら第2,第3バッテリモジュール群側において,それぞれ各スリットの両側縁部に,冷却風を前記棒状バッテリモジュール外周面側に寄せるべく前記スリットに沿って設けられた複数の風寄せ凸条を備え,前記第3導風部材は前記第3バッテリモジュール群の各棒状バッテリモジュール外周面に対向する複数のスリットを有すると共にその第3バッテリモジュール側において各スリットの両側縁部に,冷却風を前記棒状バッテリモジュール外周面側に寄せるべく前記スリットに沿って設けられた複数の風寄せ凸条を備えている,バッテリ式電源装置が提供される。
【0007】
前記のように構成すると,第1バッテリモジュール群においては,それを構成する各棒状バッテリモジュールが,導風板の作用下で,その両側を流れる冷却風に,その外周面のほぼ4分の2を曝すことによって冷却される。また第2バッテリモジュール群においては,それを構成する各棒状バッテリモジュールが,その両側においてその外周面に沿って流れた後,直ちに第2導風部材のスリットに流込む冷却風および複数の風寄せ凸条により棒状バッテリモジュール外周面側に寄せられてそのスリットに流れ込む冷却風に,その外周面のほぼ4分の3を曝すことによって冷却される。さらに第3バッテリモジュール群においては,それを構成する各棒状バッテリモジュールが次のような冷却作用を受ける。即ち,第2導風部材のスリットを通過した後,直ちにその棒状バッテリモジュール外周面に沿って流れ,次いで第3導風部材のスリットに流込む冷却風,前記スリットを通過した後第2導風部材側の複数の風寄せ凸条により棒状バッテリモジュール外周面側に寄せられてその外周面に沿って流れ,次いで第3導風部材のスリットに流込む冷却風および第3導風部材側の複数の風寄せ凸条により棒状バッテリモジュール外周面側に寄せられた後前記スリットに流込む冷却風に,棒状バッテリモジュールの外周面全体が曝されるのである。
【0008】
冷却風の冷却能は第1バッテリモジュール群から第2バッテリモジュール群を経て第3バッテリモジュール群に至る間に低下するが,それに応じて棒状バッテリモジュールの冷却風に曝される面積が増加すると共に風量の確保が行われるので,全部の棒状バッテリモジュールをほぼ均等に冷却することができる。
【0009】
また第2,第3導風部材において,複数のスリットを持つことによる強度低下を,各風寄せ凸条の補強リブ作用によって補うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1,2において,バッテリ式電源装置1は,ほぼ直方体状をなすボックス2と,そのボックス2内に設置されたバッテリ集合体3とを備えている。ボックス2は鋼板製基台4と金属製(または合成樹脂製)カバー5とよりなる。基台4は,ほぼ直方体形ブロック状にまとめられたバッテリ集合体3を載せる支持板6と,その支持板6の一側縁から立上がると共にバッテリ集合体3の一側面側と対向する遮蔽板7とよりなる。支持板6は,間隔をとって配置された2つの凸条8を有し,各凸条8は遮蔽板7に対して直角をなすと共にその頂面9を平坦に形成されている。各凸条8の高さは,遮蔽板7側が最も低く,その遮蔽板7から離れるに従って漸増するようになっている。
【0011】
図3に示すように,基台4は各凸条8の頂面9が水平になるように設置される。またバッテリ集合体3の,遮蔽板7との対向側面側を除く,残りの三側面側は,カバー5の,遮蔽板7と対向する側板10および相対向する両側板11により覆われ,また上面側はカバー5の天井板12によって覆われている。
【0012】
カバー5の一側面側は開放されているが,その開口は上部を除いて遮蔽板7により閉鎖される。天井板12における遮蔽板7側の端部は,その遮蔽板7の上縁から外方へ折曲がる上縁板13との間に冷却風用入口14を存して対向している。天井板12は,入口14から遮蔽板7と対向する側板10に向って,その天井板12およびバッテリ集合体3間の間隔が漸減するように傾斜しており,この楔状空間は冷却風用通路15として機能する。したがって,入口14および通路15は冷却風導入部16を構成する。
【0013】
支持板6,遮蔽板7および上縁板13の両側縁に,それぞれ支持板6において上方へ折曲がるように一連の折曲げ縁部17が形成されており,両折曲げ縁部17の外面にはカバー5の相対向する両側板11の内面がそれぞれ密着し,また遮蔽板7と対向する側板10の下縁が両凸条8の頂面9にそれぞれ当接する。これにより,支持板6の両凸条8間および各凸条8の外側に存する3つの開口は冷却風用出口18として機能し,これらの出口18に連なるカバー5内の3つの楔形空間は冷却風用通路19として機能する。したがって,それらの出口18および通路19は冷却風導出部20を構成する。各出口18は図示しない共通のダクトを介して吸引ファンFに接続される。
【0014】
このように,バッテリ集合体3の上側に冷却風導入部16が,また下側に冷却風導出部20がそれぞれ存することから,バッテリ集合体3内における冷却風流通方向Aは上から下となる。
【0015】
図4にも示すように,バッテリ集合体3は,冷却風流通方向Aに沿って互に平行に,且つ間隔をとって並ぶ3つ,つまり第1〜第3バッテリモジュール群211 〜213 を有する。各バッテリモジュール群211 〜213 は,軸線を,冷却風流通方向Aと交差する仮想平面P1 内でその冷却風流通方向Aと交差させて等間隔で並ぶ複数の棒状バッテリモジュール22より構成される。棒状バッテリモジュール22の数は,実施例では第1,第2バッテリモジュール群211 ,212 が7つ,第3バッテリモジュール群213 が6つである。また冷却風流通方向Aにて相隣る一方の棒状バッテリモジュール22と他方の棒状バッテリ22の両軸線は冷却風流通方向Aと平行な仮想平面P2 内に位置する。第3バッテリモジュール群213 の棒状バッテリモジュール22の数を他のものよりも1つ減らした理由は,棒状バッテリモジュール22は接続上2つ1組となるので,その棒状バッテリモジュール22の数を偶数にするためである。
【0016】
図5に明示するように,各棒状バッテリモジュール22は,複数,実施例では6つのバッテリ(セコンダリ・バッテリ)23を,相隣る両バッテリ23が接続リング24を介して直列接続されるように連結したものである。各棒状バッテリモジュール22において,その一端面には六角形をなす正極25が突設され,また他端面には四角形をなす負極26が突設される。
【0017】
図3,6に示すように,第1バッテリモジュール群211 の7つの棒状バッテリモジュール22は,その軸線方向2箇所において所定の間隔で配置された2つの合成樹脂製角棒状グロメット27に支持されている。各グロメット27は上側の第1半体28と下側の第2半体29とよりなる。両半体28,29の合せ面30,31には各棒状バッテリモジュール22の接続リング24外周面に嵌まる7つの半円弧状凹部32,33が形成されている。第2バッテリモジュール群212 と両グロメット27との関係は第1バッテリモジュール群211 の場合と同じである。第3バッテリモジュール群213 の6つの棒状バッテリモジュール22は両グロメット27に前記同様に保持されており,遮蔽板7に隣接した両凹部32,33による円形保持孔には棒状バッテリモジュール22は存在しない。
【0018】
図3,7に示すように,基台4における両凸条8の頂面9間に,平面形状が支持板6よりも小さな合成樹脂製第3導風部材34の簀の子状本体34aが,その一側を遮蔽板7に当接させて渡されており,その簀の子状本体34aの上に,第3バッテリモジュール群213 を保持する両グロメット27が,それらの一側面を遮蔽板7に当接させて両凸条8の直上に位置するようにそれぞれ載置される。両グロメット27間には,第3導風部材34を裏返した形態を有する合成樹脂製第2導風部材35の簀の子状本体35aが,その一側縁を遮蔽板7に当接させて渡されると共に両簀の子状本体34a,35aに突設された複数のスペーサ34b,35bが相互に衝合されている。第2導風部材35の簀の子状本体35aの上に,第2バッテリモジュール群212 を保持する各グロメット27が,その一側面を遮蔽板7に当接させて第3バッテリモジュール群213 の各グロメット27の直上に位置するように載置される。各グロメット27上には,第1バッテリモジュール群211 を保持する各グロメット27が,その一側面を遮蔽板7に当接させて載置される。各グロメット27間には第2,第3導風部材35,34とは形態を異にする合成樹脂製簀の子状第1導風部材36が,その一側縁を遮蔽板7に当接させて渡されている。各グロメット27と第1〜第3導風部材36〜34の冷却風流通方向Aと交差する方向の長さは等しい。
【0019】
このように,第1導風部材36は,冷却風導入部16に最も近い第1バッテリモジュール群211 のその冷却風導入部16側に配置され,また第2導風部材35は,第2および第3バッテリモジュール群212 ,213 間に配置され,さらに第3導風部材34は,第3バッテリモジュール群213 の冷却風導出部20側に配置される。
【0020】
第1導風部材36は,第1バッテリモジュール群211 の複数,実施例では入口14側より7つの棒状バッテリモジュール22の軸線方向に延びてそれら棒状バッテリモジュール22と間隔をとって対向する複数,実施例では7つの短冊状をなす導風板37と,相隣る両導風板37間に在って相隣る両棒状バッテリモジュール22間の空間に臨む複数,実施例では6つのスリット381 とを有する。入口14に最も近い位置に在る棒状バッテリモジュール22に関する一方のスリット381 は導風板37および遮蔽板7間に形成される。入口14より最も遠い位置にある棒状バッテリモジュール22に関する一方のスリット381 は導風板37および側板10間に形成される。
【0021】
第1導風部材36と第1バッテリモジュール群211 において,棒状バッテリモジュール22の外径をdとし,その外径dに対応する導風板37の幅をw1 としたときw1 ≧dに設定される。ここで,棒状バッテリモジュール22の外径dとは,図5,8にも示すように,バッテリ23における負極側の有底筒体23aの外径とする。これは以後同じである。
【0022】
第1導風部材36において,両グロメット27に対向する部分は,下向きに開口する浅いチャンネル材401 よりなり,各チャンネル材401 は各グロメット27に嵌まっている。導風板37は棒状バッテリモジュール22の軸線方向に4分割されていて,1番目の分割片は,その一端部を一方のチャンネル材401 の一側面側に接合され,2番目の分割片は,その両端部を一方のチャンネル材401 の他側面側およびそれに隣接する別のチャンネル材402 の一側面側にそれぞれ接合され,3番目の分割片は短いチャンネル材402 の他側面側および他方のチャンネル材401 の一側面側にそれぞれ接合され,4番目の分割片は,その一端部を他方のチャンネル材401 の他側面側に接合されている。
【0023】
第2,3,7に明示するように,第2導風部材35の簀の子状本体35aは,相隣る両短冊状平板39間に在って第2,第3バッテリモジュール群212 ,213 の各棒状バッテリモジュール22の外周面に対向する複数,実施例では各棒状バッテリモジュール22の軸線方向に延び,且つ途中で分断された7つのスリット382 を有し,また棒状バッテリモジュール22の外径dとその外径dに対応するスリット382 の幅w2 とがd>w2 の関係にある。各スリット382 を形成する両短冊状平板39の第2,第3バッテリモジュール群212 ,213 側の両面において,それぞれ,スリット382 の両側縁部には,冷却風を棒状バッテリモジュール22の外周面側に寄せるべくスリット382 に沿って延びる複数,実施例では一対の風寄せ凸条411 ,412 が設けられている。
【0024】
第3導風部材34の簀の子状本体34aは,相隣る両短冊状平板42間に在って,第3バッテリモジュール群213 の各棒状バッテリモジュール22外周面に対向する複数,実施例では各棒状バッテリモジュール22の軸線方向に延び,且つ途中で分断された7つのスリット383 を有する。ただし,入口14に最も近い1つのスリット383 は使用されない。また棒状バッテリモジュール22の外径dとその外径dに対応するスリット383 の幅w3 とはd>w3 の関係にある。各スリット383 を形成する両短冊状平板42の第3バッテリモジュール群213 側の面において,スリット383 の両側縁部には,冷却風を棒状バッテリモジュール22の外周面側に寄せるべくスリット383 に沿って延びる複数,実施例では一対の風寄せ凸条413 が設けられている。
【0025】
図9に示すように,第2バッテリモジュール群212 (第3バッテリモジュール群213 )において,バッテリ23の有底筒体23aの中心oとスリット382 (383 )の縁を結ぶ線分の長さ,つまり有底筒体23a外周面およびスリット382 (383 )の縁間の間隔d1 と,前記中心oと風寄せ凸条411 (412 ,413 )の縁を結ぶ線分の長さ,つまり有底筒体23a外周面および風寄せ凸条411 (412 ,413 )の縁間の間隔d2 とはd1 ≦d2 の関係にある。これはスリット382 (383 )に向かう冷却風の圧損を下げて冷却効率を高めるためである。また第2バッテリモジュール群212 (第3バッテリモジュール群213 )において,相隣る両有底筒体23a間の間隔d3 と両間隔d1 ,d2 との関係はd3 /2≦d1 ≦d2 の関係にある。これは間隔d3 の所でスリット382 (383 )に向かう冷却風の圧損が最も大きくなるので,そこよりも下流側である間隔d1 およびd2 の所では冷却風の圧損を下げて冷却効率をより高めるためである。
【0026】
図2,3に示すように,2つの鋼製フレーム部材44の一端に存する取付部45が,2つの凸条8の,遮蔽板7と反対側の端部頂面9において,それら凸条8にボルト46aおよびナット46bによりそれぞれ固着される。図8にも示すように,各取付部45から立上がる鉛直部47はチャンネル形をなし,そのチャンネル48に各グロメット27の側部が嵌められている。図10にも示すように,各鉛直部47から折曲がる水平部49もチャンネル形をなし,そのチャンネル50は第1導風部材36のチャンネル材401 に被せられており,水平部49とチャンネル材401 との間には複数の板ばね51が配置される。それら板ばね51の弾発力で,第1〜第3導風部材36〜34および3つのグロメット27が支持板6に押圧される。各水平部49の端部に連設された取付部52は遮蔽板7に連なる上縁部13上に載置されて,それにボルト54およびナット55によって固着される。
【0027】
各フレーム部材44の水平部49において,その入口14側の端部上面に,上面にナット56を有する支持部材57が設けられており,それらナット56上にカバー5の天井板12が載せられ,その天井板12を貫通するボルト58がナット56にねじ込まれている。これによりカバー5が各フレーム部材44に取付けられる。また図には省略したがカバー5の取付手段は外にも設けられている。 図2,5,6に示すように,第1バッテリモジュール群211 の各棒状バッテリモジュール22と,それに隣接する第2バッテリモジュール群212 の各棒状バッテリモジュール22とは,それらの軸線方向中央部に存する接続リング24の位置で合成樹脂製クリップ59により接続されている。また図2,7に示すように第3バッテリモジュール群213 の各棒状バッテリモジュール22は,その軸線方向中央部に存する接続リング24の位置で,第2,第3導風部材35,34のスペーサ35b,34bに設けられた相対向する半円弧状凹部60,61間に挟持される。これにより,第1〜第3バッテリモジュール群211 〜213 における各棒状バッテリモジュール22の振動が抑制される。
【0028】
図3において,バッテリ集合体3の冷却に当り,吸引ファンFを作動させると,冷却風が入口14,通路15,バッテリ集合体3内,通路19,出口18の順に流通する。
【0029】
図11に矢印で示すように,冷却風aが第1導風部材36の各スリット381 から,第1〜第3バッテリモジュール群211 〜213 の各棒状バッテリモジュール22の両側を流通すると,導風板37およびそれと対向する棒状バッテリモジュール22外周面のほぼ4分の1の部分間に冷却能の低い冷却風の淀みsが形成され,また第1バッテリモジュール群211 の棒状バッテリモジュール22外周面下側のほぼ4分の1の部分およびその下方においてそれと隣接する棒状バッテリモジュール22外周面上側のほぼ4分の1の部分間に冷却能の低い冷却風の淀みsが形成される。これにより,第1バッテリモジュール群211 においては,それを構成する7つの棒状バッテリモジュール22が,導風板37の作用下で,その両側を流れる冷却風aに,それらの外周面のぼぼ4分の2を曝すことによって冷却される。
【0030】
第2バッテリモジュール群212 においては,それを構成する各棒状バッテリモジュール22が,その両側においてその外周面に沿って流れた後,直ちに第2導風部材35のスリット382 に流込む冷却風aおよび両風寄せ凸条411 により棒状バッテリモジュール22外周面側に寄せられてそのスリット382 に流れ込む冷却風aに,その外周面のほぼ4分の3を曝すことによって冷却される。
【0031】
さらに第3バッテリモジュール群213 においては,それを構成する各棒状バッテリモジュール22が次のような冷却作用を受ける。即ち,第2導風部材35のスリット382 を通過した後,直ちにその棒状バッテリモジュール22外周面に沿って流れ,次いで第3導風部材34のスリット383 に流込む冷却風a,第2導風部材35のスリット42を通過した後第2導風部材35側の両風寄せ凸条412 により棒状バッテリモジュール22外周面側に寄せられてその外周面に沿って流れ,次いで第3導風部材34のスリット383 に流込む冷却風aおよび第3導風部材34側の両風寄せ凸条413 により棒状バッテリモジュール22外周面側に寄せられた後前記スリット383 に流込む冷却風aに,棒状バッテリモジュール22の外周面全体が曝されるのである。
【0032】
冷却風aの冷却能は第1バッテリモジュール群211 から第2バッテリモジュール群212 を経て第3バッテリモジュール群213 に至る間に低下するが,それに応じて棒状バッテリモジュール22の冷却風aに曝される面積が増加すると共に風量の確保が行われるので,全部の棒状バッテリモジュール22をほぼ均等に冷却することができる。
【0033】
また第2,第3導風部材35,34において,複数のスリット382 ,383 を持つことによる各短冊状部平板39,42の強度低下を,各風寄せ凸条411 ,412 ;413 の補強リブ作用によって補うことができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば,第1〜第3導風部材によって各棒状バッテリモジュールをほぼ均等に冷却することが可能であり,また第1〜第3導風部材と第1〜第3棒状バッテリモジュール群との積層配置により相隣る両棒状バッテリモジュール間を狭めて小型化を図ることが可能であり,その上,部品点数も少ないことから製造コストの低減を図ることが可能なバッテリ式電源装置を提供することができる。さらに第2,第3導風部材において,複数のスリットを持つことによる強度低下を,各風寄せ凸条の補強リブ作用によって補うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バッテリ式電源装置の斜視図である。
【図2】バッテリ集合体と基台等との関係を示す斜視図である。
【図3】図1,2の3−3線断面図である。
【図4】棒状バッテリモジュールの配列を説明する斜視図である。
【図5】棒状バッテリモジュールの斜視図である。
【図6】棒状バッテリモジュールとグロメットとの関係を示す要部斜視図である。
【図7】第1〜第3導風部材とグロメットとの関係を示す斜視図である。
【図8】図3の要部拡大図である。
【図9】第1〜第3導風部材および棒状バッテリモジュールと,冷却風の流れとの関係を示す説明図である。
【図10】図8の10−10線断面図である。
【符号の説明】
1………………バッテリ式電源装置
2………………ボックス
3………………バッテリ集合体
16……………冷却風導入部
20……………冷却風導出部
211 〜213 ……第1〜第3バッテリモジュール群
22……………棒状バッテリモジュール
34……………第3導風部材
35……………第2導風部材
36……………第1導風部材
37……………導風板
381 〜383 ……スリット
411 〜413 ……風寄せ凸条
A………………冷却風流通方向
P1 ……………仮想平面
P2 ……………仮想平面
Claims (1)
- 一端に冷却風導入部(16)を有し,また他端に冷却風導出部(20)を有するボックス(2)と,そのボックス(2)内に設置されたバッテリ集合体(3)とを備え,そのバッテリ集合体(3)は,冷却風流通方向(A)に沿って互に平行に,且つ間隔をとって並ぶ第1〜第3バッテリモジュール群(211 〜213 )を有し,それら第1〜第3バッテリモジュール群(211 〜213 )は,軸線を冷却風流通方向(A)と交差する仮想平面(P1 )内でその冷却風流通方向(A)と交差させて等間隔で並ぶ複数の棒状バッテリモジュール(22)より構成され,また冷却風流通方向(A)にて相隣る一方の棒状バッテリモジュール(22)と他方の棒状バッテリモジュール(22)の両軸線が冷却風流通方向(A)と平行な仮想平面(P2 )内に位置するバッテリ式電源装置であって,前記冷却風導入部(16)に最も近い位置に在る第1バッテリモジュール群(211 )の前記冷却風導入部(16)側に配置された第1導風部材(36)と,前記第2および第3バッテリモジュール群(212 ,213 )間に配置された第2導風部材(35)と,前記第3バッテリモジュール群(213 )の前記冷却風導出部(20)側に配置された第3導風部材(34)とを備え,前記第1導風部材(36)は,前記第1バッテリモジュール群(211 )の複数の棒状バッテリモジュール(22)の軸線方向に延びてそれら棒状バッテリモジュール(22)と間隔をとって対向する複数の導風板(37)と,相隣る両導風板(37)間に在って相隣る両棒状バッテリモジュール(22)間の空間に臨む複数のスリット(381 )を有し,前記第2導風部材(35)は,前記第2,第3バッテリモジュール群(212 ,213 )の各棒状バッテリモジュール(22)外周面に対向する複数のスリット(382 )を有すると共にそれら第2,第3バッテリモジュール群(212 ,213 )側において,それぞれ各スリット(382 )の両側縁部に,冷却風を前記棒状バッテリモジュール(22)外周面側に寄せるべく前記スリット(382 )に沿って設けられた複数の風寄せ凸条(411 ,422 )を備え,前記第3導風部材(34)は前記第3バッテリモジュール群(213 )の各棒状バッテリモジュール(22)外周面に対向する複数のスリット(383 )を有すると共にその第3バッテリモジュール(213 )側において各スリット(383 )の両側縁部に,冷却風を前記棒状バッテリモジュール(22)外周面側に寄せるべく前記スリット(383 )に沿って設けられた複数の風寄せ凸条(413 )を備えていることを特徴とするバッテリ式電源装置。
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JP2004103364A (ja) | 2004-04-02 |
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