JP3784620B2 - 蛍光ランプ用の同期スイッチング装置及び平面蛍光ランプ - Google Patents
蛍光ランプ用の同期スイッチング装置及び平面蛍光ランプ Download PDFInfo
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は蛍光ランプ用の同期スイッチング装置に関し、より詳細には大型の液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）の背面において平面蛍光ランプの発光を制御するための同期スイッチング装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）は高画質、小型、軽量、低駆動電圧で、しかも低消費電力の画像表示装置である。今日、液晶表示（ＬＣＤ）パネルは可搬型テレビ、移動電話、カメラ録画装置、ノートブック型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ及びプロジェクタにおいて幅広く採用されている。実際に、従来の陰極線管（ＣＲＴ）は、徐々にＬＣＤに置き換わりつつあり、ＬＣＤが主流の表示装置となっている。しかしながら液晶ディスプレイはプラズマディスプレイパネル（ＰＤＰ）、エレクトロルミネセンス（ＥＬ）ディスプレイ、発光ダイオード（ＬＥＤ）とは異なり、パネルは発光しない。ＬＣＤパネルを照明にするために外部光源を利用しなければならない。それゆえ大部分のＬＣＤパネルは、パネルの背面にバックライトを備える必要がある。
【０００３】
典型的には、ＬＣＤパネルのバックライトは、直径が１．８ｍｍ〜２．６ｍｍの直線の蛍光管である。直線蛍光管は２つの電極を、それぞれ管の各端部に１つずつ有し、管内部の側壁には蛍光粉末がコーティングされている。蛍光管の内部空間には、水銀蒸気と不活性ガスが充填される。蛍光ランプは２つの電極間に電圧をかけ、それにより電極を放電させ、紫外線を放射するプラズマを生成することにより動作する。蛍光管内の側壁にコーティングされた蛍光粉末は紫外線放射により活性化され、可視光線を生成する。
【０００４】
ＬＣＤパネルの面積が大きくなると、一様に輝いて背面の照明源として作用することができるパネルもより大きくせざるを得ない。直線蛍光管は平面的な照明を与えることができないため、特別な直線蛍光管が設計されている。図１Ａ及び図１Ｂはそれぞれ従来の平面蛍光ランプの正面図及び上側断面図である。図１Ａ及び図１Ｂに示されるように、平面蛍光ランプ１００は表面パネル１０２ａ及び１０２ｂを備えており、パネルは互いに平行である。サイドパネル１０２ｃがパネル１０２ａと１０２ｂとの間の縁部近くに挿入される。表面パネル１０２ａ及び１０２ｂ並びにサイドパネル１０２ｃはともに、中空の空間１０４を取り囲む蛍光管１０２を形成する。蛍光層１０６が、表面パネル１０２ａ及び１０２ｂのそれぞれ内側側面に形成される。第１の電極１０８ａと第２の電極１０８ｂとが、各サイドパネル１０２ｃ近くの中空空間１０４内に設置される。
【０００５】
平面蛍光ランプ１００の表面積が大きくなると、第１の電極１０８ａと第２の電極１０８ｂの全長もそれに応じて長くしなければならない。長さが増すと、２つの電極１０８ａと電極１０８ｂとにかけられる電圧は、瞬時的には全長に沿った全ての点で同時に同じ電位レベルにはならない場合もある。電気放電により電極間に最小インピーダンスの線状の経路が生じるため、直線蛍光ランプに類似の線状の放電が生じる。それゆえ大型のＬＣＤパネルを照明することを意図した一様な蛍光パネルは実際には製造されない。
【０００６】
図２は別の従来の平面蛍光ランプの内部構造を示す正面図である。図２の平面蛍光ランプは図１Ａ及び図１Ｂに示されるランプに類似である。それゆえ同一に部品には同じ番号をが付されている。平面蛍光ランプ２００は、表面パネル１０２ａと１０２ｂとの間の縁部近くに挿入されたサイドパネル１０２ｃを有する。表面パネル１０２ａ及び１０２ｂ並びにサイドパネル１０２ｃはともに中空な空間１０４を形成する。蛍光層１０６が表面パネル１０２ａ及び１０２ｂそれぞれの内側側壁に形成される。等しい数の第１の電極２０８ａ及び第２の電極２０８ｂが、各サイドパネル１０２ｃ近くの中空空間１０４内に設置される。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
図２に示される平面蛍光ランプを動作させるためには、第１の電極２０８ａ及び第２の電極２０８ｂからなる各対に同期して同じ電圧がかけられ、蛍光管１０２内の各電極対を同時に発光させなければならない。別の方法では、１つの電極対のみが、直線蛍光管の放電に類似の電気放電を実行するであろう。さらに、外部電圧が種々の電極対にかかる場合、電気的なアークが隣接する電極間に形成され、相互に干渉する場合もある。
【０００８】
平面蛍光ランプ内の電極対を順次時間制御して、陰極線管の水平方向走査と同様に順次各電極対を放電させることができる。しかしながら平面蛍光ランプにより達成される全体的な明るさは、一連の平行な直線蛍光管を結合することにより形成される平面蛍光ランプに比べてはるかに低下する。
【０００９】
それでも、平面パネル上の一連の蛍光管をより明るくすることはできるが、蛍光パネルとＬＣＤパネルとの間に拡散パネルを挿入し、パネル間の明るさのレベルを等しくしなければならない。さらに平面蛍光ランプがＬＣＤに近すぎる場合、ランプ内部の蛍光管の配置がＬＣＤパネル上に現れ、それにより画質に影響を及ぼす。一方、平面蛍光ランプとＬＣＤパネルとの間の距離が離れていくと、ＬＣＤパネル及び蛍光ランプの全厚が増し、その結果その重量及び体積がパネルに加わる。
【００１０】
従って本発明の目的は、大型の液晶表示（ＬＣＤ）パネルの背面において平面蛍光ランプを発光させるための同期スイッチング装置を提供することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
電圧信号が同期スイッチング装置に伝送される。スイッチング装置は同期電圧信号を生成し、その後電圧信号は複数の電圧変換器に渡され、電圧変換器において電圧信号が増幅される。増幅された電圧信号は、平面蛍光ランプ内の共通電極及び複数の分布電極(distributed electrode)に給送され、同期してランプがオンされ、電極間のアーク生成が抑圧される。それゆえ全平面蛍光ランプが発光し、高いレベルの明るさで、一様な光源が得られる。
【００１２】
本発明の目的に従った上記及び他の利点を実現するために、ここで例示され、幅広く記載されるように、本発明は同期スイッチング装置を提供する。スイッチング装置は共通電極と、複数の分布電極と、複数の電圧変換器と、信号発生器とを備える。分布電極は、共通電極に面して直線上に整列する。各分布電極の長さは共通電極より短い。各電圧変換器は、共通電極と唯一つの分布電極に電気的に接続される。全ての電圧変換器は信号発生器に電気的に接続される。
【００１３】
第２の実施形態によれば、本発明は平面蛍光ランプを提供する。平面蛍光ランプは第１のパネルと、第２のパネルと、２つのサイドパネルと、２つの蛍光層と、共通電極と、複数の分布電極と、複数の電圧変換器と、信号発生器とを備える。第１及び第２のパネルは互いに平行をなし、パネルの縁部近くにはサイドパネルがあり、それにより中空管を取り囲む平面ランプが形成される。蛍光層が第１及び第２のパネルの内側表面にそれぞれ付着する。分布電極及び共通電極は、サイドパネルに隣接する平面ランプの中空な空間内の各側に取着される。分布電極は共通電極に面して直線上に整列する。各分布電極の長さは共通電極より短い。各電圧変換器は共通電極及び唯一つの分布電極に電気的に接続される。全ての電圧変換器は信号発生器に電気的に接続される。
【００１４】
上記の概要の説明及び以下の詳細な説明はいずれも例示であり、特許請求の範囲に記載されるような本発明についてさらなる説明を与えることを目的としていることを理解されたい。
【００１５】
【発明の実施の形態】
添付の図面は、本発明の理解を進めることのために与えられており、本明細書に組み込まれ、また本発明の一部を構成している。図面は本発明の実施形態を例示しており、記載内容とともに本発明の原理を説明するための役割を果たす。
【００１６】
ここで本発明の好ましい実施の形態が詳細に記載され、その例が添付の図面に示される。可能な場合には、同一或いは類似の部材を参照するために、図面及び説明において同じ参照番号が用いられる。
【００１７】
図３Ａは、本発明の１つの好ましい実施形態による平面蛍光ランプの内部構造を示す断面図である。図３Ｂは本発明の１つの好ましい実施形態による平面蛍光ランプの同期スイッチング装置及びその内部構造を構成する装置を示す正面図である。
【００１８】
本発明の同期スイッチング装置は、大きな表面のＬＣＤパネルの背面において平面蛍光ランプに必要な制御を行い、全ＬＣＤパネルが一様な明るさのレベルに輝くようにする。図３Ｂに示される同期スイッチング装置及び蛍光ランプシステムは、共通電極３０８と、複数の分布電極３１０と、それぞれ１つの分布電極に対応する複数の電圧変換器３１２と、信号発生器３１４とを備える。図３Ａに示されるような蛍光ランプ３００は、図１Ａに示される従来の蛍光ランプと構造的に類似である。蛍光ランプ３００は第１のパネル３０２ａ、第２のパネル３０２ｂ及び２つのサイドパネル３０２ｃにより画定される平面蛍光管を備える。
【００１９】
蛍光ランプ３００の第１のパネル３０２ａ及び第２のパネル３０２ｂは互いに平行である。サイドパネル３０２ｃは、第１のパネル３０２ａと第２のパネル３０２ｂとの間の縁部近くに挿入され、中空な管３０４を取り囲む平面ランプ３０２が形成されるようにする。蛍光層３０６は、第１のパネル３０２ａ及び第２のパネル３０２ｂの内側表面にそれぞれ付着する。
【００２０】
分布電極３１０及び共通電極３０８は、サイドパネル３０２ｃに隣接して中空管３０４内の反対端部近くに配置される。分布電極３１０は、共通電極３０８に面して直線上に整列する。各分布電極３１０の個々の長さは、共通電極３０８の長さより短い。各分布電極３１０は０．５ｃｍ〜１０ｃｍの長さを有し、約５ｃｍの長さであることが好ましい。電圧変換器３１２は例えば電圧増幅器或いは変圧器とすることができる。電圧変換器３１２の数は、用いられる分布電極３１０の数と同じである。各電圧変換器３１２は、共通電極３０８及び分布電極の１つに電気的に接続される。各電圧変換器３１２は唯一つの分布電極３１０に電気的に接続される。全電圧変換器３１２は、信号発生器３１４に電気的に接続される。
【００２１】
同期スイッチング装置を動作させるために、電圧信号が信号発生器３１４に入力される。信号発生器３１４は、数Ｖ〜数十Ｖの電圧を有する複数の同期電圧信号を生成する。これらの同期電圧信号は種々の電圧変換器３１２に伝送され、電圧変換器において電圧は、数千Ｖのような非常に高い電圧に増幅される。すなわち電圧変換器３１２により生成された高電圧同期信号は、信号発生器３１４からの出力信号と同じ信号サイクルＴを有するが、異なるピーク値を有する。これらの高電圧同期信号が、各分布電極３１０及び共通電極３０８に供給され、電子が電極間に放電され、蛍光ランプ３００の発光効果を生成する。
【００２２】
全ての分布電極３１０を組み合わせた長さは蛍光ランプ３００の幅より短いため、高電圧がかかる場合、種々の分布電極３１０における瞬時電圧は同じである。このようにして隣接する電極間の電気アークが抑圧される。一方、分布電極３１０から共通電極３０８に同じ同期高電圧を供給することにより、平面蛍光ランプの全表面は同時に発光する。それゆえパネルに渡って一様な明るさの光が生成される。さらに、同期スイッチにより制御される平面蛍光ランプは、大きな表面のＬＣＤパネル用のバックライトとして機能することができる。実際に、ＬＣＤパネルに必要な照明を与えるための平面蛍光ランプは１８インチより大きい対角線寸法にすることができる。
【００２３】
本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、本発明の構造に対する種々の変更形態及び変形形態を実施できることは当業者には理解されよう。上記観点から、上記に記載の特許請求の範囲及びその均等物内にあることを条件として、本発明は種々の変更形態及び変形形態を網羅することを意図している。
【００２４】
【発明の効果】
上記のように本発明による大型の液晶表示（ＬＣＤ）パネルの背面における平面蛍光ランプを発光させるための同期スイッチング装置により、平面蛍光ランプの全表面を同時に発光させ、全パネルに渡って一様な明るさの光を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１Ａ】従来の平面蛍光ランプの正面図である。
【図１Ｂ】図１Ａの平面蛍光ランプの上側断面図である。
【図２】別の従来の平面蛍光ランプの内部構造を示す図である。
【図３Ａ】本発明の１つの好ましい実施の形態による平面蛍光ランプの内部構造を示す断面図である。
【図３Ｂ】本発明の１つの好ましい実施の形態による平面蛍光ランプの同期スイッチング装置及び内部構造を構成する装置を示す正面図である。
【符号の説明】
１００ 平面蛍光ランプ
１０２ａ表面パネル
１０２ｂ表面パネル
１０２ｃサイドパネル
１０４ 中空空間
１０６ 蛍光層
１０８ａ電極
１０８ｂ電極
２０８ａ電極
２０８ｂ電極
３００ 蛍光ランプ
３０２ａパネル
３０２ｂパネル
３０２ｃサイドパネル
３０４ 中空な管
３０６ 蛍光層
３０８ 共通電極
３１０ 分布電極
３１２ 電圧変換器
３１４ 信号発生器
【発明の属する技術分野】
本発明は蛍光ランプ用の同期スイッチング装置に関し、より詳細には大型の液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）の背面において平面蛍光ランプの発光を制御するための同期スイッチング装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）は高画質、小型、軽量、低駆動電圧で、しかも低消費電力の画像表示装置である。今日、液晶表示（ＬＣＤ）パネルは可搬型テレビ、移動電話、カメラ録画装置、ノートブック型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ及びプロジェクタにおいて幅広く採用されている。実際に、従来の陰極線管（ＣＲＴ）は、徐々にＬＣＤに置き換わりつつあり、ＬＣＤが主流の表示装置となっている。しかしながら液晶ディスプレイはプラズマディスプレイパネル（ＰＤＰ）、エレクトロルミネセンス（ＥＬ）ディスプレイ、発光ダイオード（ＬＥＤ）とは異なり、パネルは発光しない。ＬＣＤパネルを照明にするために外部光源を利用しなければならない。それゆえ大部分のＬＣＤパネルは、パネルの背面にバックライトを備える必要がある。
【０００３】
典型的には、ＬＣＤパネルのバックライトは、直径が１．８ｍｍ〜２．６ｍｍの直線の蛍光管である。直線蛍光管は２つの電極を、それぞれ管の各端部に１つずつ有し、管内部の側壁には蛍光粉末がコーティングされている。蛍光管の内部空間には、水銀蒸気と不活性ガスが充填される。蛍光ランプは２つの電極間に電圧をかけ、それにより電極を放電させ、紫外線を放射するプラズマを生成することにより動作する。蛍光管内の側壁にコーティングされた蛍光粉末は紫外線放射により活性化され、可視光線を生成する。
【０００４】
ＬＣＤパネルの面積が大きくなると、一様に輝いて背面の照明源として作用することができるパネルもより大きくせざるを得ない。直線蛍光管は平面的な照明を与えることができないため、特別な直線蛍光管が設計されている。図１Ａ及び図１Ｂはそれぞれ従来の平面蛍光ランプの正面図及び上側断面図である。図１Ａ及び図１Ｂに示されるように、平面蛍光ランプ１００は表面パネル１０２ａ及び１０２ｂを備えており、パネルは互いに平行である。サイドパネル１０２ｃがパネル１０２ａと１０２ｂとの間の縁部近くに挿入される。表面パネル１０２ａ及び１０２ｂ並びにサイドパネル１０２ｃはともに、中空の空間１０４を取り囲む蛍光管１０２を形成する。蛍光層１０６が、表面パネル１０２ａ及び１０２ｂのそれぞれ内側側面に形成される。第１の電極１０８ａと第２の電極１０８ｂとが、各サイドパネル１０２ｃ近くの中空空間１０４内に設置される。
【０００５】
平面蛍光ランプ１００の表面積が大きくなると、第１の電極１０８ａと第２の電極１０８ｂの全長もそれに応じて長くしなければならない。長さが増すと、２つの電極１０８ａと電極１０８ｂとにかけられる電圧は、瞬時的には全長に沿った全ての点で同時に同じ電位レベルにはならない場合もある。電気放電により電極間に最小インピーダンスの線状の経路が生じるため、直線蛍光ランプに類似の線状の放電が生じる。それゆえ大型のＬＣＤパネルを照明することを意図した一様な蛍光パネルは実際には製造されない。
【０００６】
図２は別の従来の平面蛍光ランプの内部構造を示す正面図である。図２の平面蛍光ランプは図１Ａ及び図１Ｂに示されるランプに類似である。それゆえ同一に部品には同じ番号をが付されている。平面蛍光ランプ２００は、表面パネル１０２ａと１０２ｂとの間の縁部近くに挿入されたサイドパネル１０２ｃを有する。表面パネル１０２ａ及び１０２ｂ並びにサイドパネル１０２ｃはともに中空な空間１０４を形成する。蛍光層１０６が表面パネル１０２ａ及び１０２ｂそれぞれの内側側壁に形成される。等しい数の第１の電極２０８ａ及び第２の電極２０８ｂが、各サイドパネル１０２ｃ近くの中空空間１０４内に設置される。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
図２に示される平面蛍光ランプを動作させるためには、第１の電極２０８ａ及び第２の電極２０８ｂからなる各対に同期して同じ電圧がかけられ、蛍光管１０２内の各電極対を同時に発光させなければならない。別の方法では、１つの電極対のみが、直線蛍光管の放電に類似の電気放電を実行するであろう。さらに、外部電圧が種々の電極対にかかる場合、電気的なアークが隣接する電極間に形成され、相互に干渉する場合もある。
【０００８】
平面蛍光ランプ内の電極対を順次時間制御して、陰極線管の水平方向走査と同様に順次各電極対を放電させることができる。しかしながら平面蛍光ランプにより達成される全体的な明るさは、一連の平行な直線蛍光管を結合することにより形成される平面蛍光ランプに比べてはるかに低下する。
【０００９】
それでも、平面パネル上の一連の蛍光管をより明るくすることはできるが、蛍光パネルとＬＣＤパネルとの間に拡散パネルを挿入し、パネル間の明るさのレベルを等しくしなければならない。さらに平面蛍光ランプがＬＣＤに近すぎる場合、ランプ内部の蛍光管の配置がＬＣＤパネル上に現れ、それにより画質に影響を及ぼす。一方、平面蛍光ランプとＬＣＤパネルとの間の距離が離れていくと、ＬＣＤパネル及び蛍光ランプの全厚が増し、その結果その重量及び体積がパネルに加わる。
【００１０】
従って本発明の目的は、大型の液晶表示（ＬＣＤ）パネルの背面において平面蛍光ランプを発光させるための同期スイッチング装置を提供することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
電圧信号が同期スイッチング装置に伝送される。スイッチング装置は同期電圧信号を生成し、その後電圧信号は複数の電圧変換器に渡され、電圧変換器において電圧信号が増幅される。増幅された電圧信号は、平面蛍光ランプ内の共通電極及び複数の分布電極(distributed electrode)に給送され、同期してランプがオンされ、電極間のアーク生成が抑圧される。それゆえ全平面蛍光ランプが発光し、高いレベルの明るさで、一様な光源が得られる。
【００１２】
本発明の目的に従った上記及び他の利点を実現するために、ここで例示され、幅広く記載されるように、本発明は同期スイッチング装置を提供する。スイッチング装置は共通電極と、複数の分布電極と、複数の電圧変換器と、信号発生器とを備える。分布電極は、共通電極に面して直線上に整列する。各分布電極の長さは共通電極より短い。各電圧変換器は、共通電極と唯一つの分布電極に電気的に接続される。全ての電圧変換器は信号発生器に電気的に接続される。
【００１３】
第２の実施形態によれば、本発明は平面蛍光ランプを提供する。平面蛍光ランプは第１のパネルと、第２のパネルと、２つのサイドパネルと、２つの蛍光層と、共通電極と、複数の分布電極と、複数の電圧変換器と、信号発生器とを備える。第１及び第２のパネルは互いに平行をなし、パネルの縁部近くにはサイドパネルがあり、それにより中空管を取り囲む平面ランプが形成される。蛍光層が第１及び第２のパネルの内側表面にそれぞれ付着する。分布電極及び共通電極は、サイドパネルに隣接する平面ランプの中空な空間内の各側に取着される。分布電極は共通電極に面して直線上に整列する。各分布電極の長さは共通電極より短い。各電圧変換器は共通電極及び唯一つの分布電極に電気的に接続される。全ての電圧変換器は信号発生器に電気的に接続される。
【００１４】
上記の概要の説明及び以下の詳細な説明はいずれも例示であり、特許請求の範囲に記載されるような本発明についてさらなる説明を与えることを目的としていることを理解されたい。
【００１５】
【発明の実施の形態】
添付の図面は、本発明の理解を進めることのために与えられており、本明細書に組み込まれ、また本発明の一部を構成している。図面は本発明の実施形態を例示しており、記載内容とともに本発明の原理を説明するための役割を果たす。
【００１６】
ここで本発明の好ましい実施の形態が詳細に記載され、その例が添付の図面に示される。可能な場合には、同一或いは類似の部材を参照するために、図面及び説明において同じ参照番号が用いられる。
【００１７】
図３Ａは、本発明の１つの好ましい実施形態による平面蛍光ランプの内部構造を示す断面図である。図３Ｂは本発明の１つの好ましい実施形態による平面蛍光ランプの同期スイッチング装置及びその内部構造を構成する装置を示す正面図である。
【００１８】
本発明の同期スイッチング装置は、大きな表面のＬＣＤパネルの背面において平面蛍光ランプに必要な制御を行い、全ＬＣＤパネルが一様な明るさのレベルに輝くようにする。図３Ｂに示される同期スイッチング装置及び蛍光ランプシステムは、共通電極３０８と、複数の分布電極３１０と、それぞれ１つの分布電極に対応する複数の電圧変換器３１２と、信号発生器３１４とを備える。図３Ａに示されるような蛍光ランプ３００は、図１Ａに示される従来の蛍光ランプと構造的に類似である。蛍光ランプ３００は第１のパネル３０２ａ、第２のパネル３０２ｂ及び２つのサイドパネル３０２ｃにより画定される平面蛍光管を備える。
【００１９】
蛍光ランプ３００の第１のパネル３０２ａ及び第２のパネル３０２ｂは互いに平行である。サイドパネル３０２ｃは、第１のパネル３０２ａと第２のパネル３０２ｂとの間の縁部近くに挿入され、中空な管３０４を取り囲む平面ランプ３０２が形成されるようにする。蛍光層３０６は、第１のパネル３０２ａ及び第２のパネル３０２ｂの内側表面にそれぞれ付着する。
【００２０】
分布電極３１０及び共通電極３０８は、サイドパネル３０２ｃに隣接して中空管３０４内の反対端部近くに配置される。分布電極３１０は、共通電極３０８に面して直線上に整列する。各分布電極３１０の個々の長さは、共通電極３０８の長さより短い。各分布電極３１０は０．５ｃｍ〜１０ｃｍの長さを有し、約５ｃｍの長さであることが好ましい。電圧変換器３１２は例えば電圧増幅器或いは変圧器とすることができる。電圧変換器３１２の数は、用いられる分布電極３１０の数と同じである。各電圧変換器３１２は、共通電極３０８及び分布電極の１つに電気的に接続される。各電圧変換器３１２は唯一つの分布電極３１０に電気的に接続される。全電圧変換器３１２は、信号発生器３１４に電気的に接続される。
【００２１】
同期スイッチング装置を動作させるために、電圧信号が信号発生器３１４に入力される。信号発生器３１４は、数Ｖ〜数十Ｖの電圧を有する複数の同期電圧信号を生成する。これらの同期電圧信号は種々の電圧変換器３１２に伝送され、電圧変換器において電圧は、数千Ｖのような非常に高い電圧に増幅される。すなわち電圧変換器３１２により生成された高電圧同期信号は、信号発生器３１４からの出力信号と同じ信号サイクルＴを有するが、異なるピーク値を有する。これらの高電圧同期信号が、各分布電極３１０及び共通電極３０８に供給され、電子が電極間に放電され、蛍光ランプ３００の発光効果を生成する。
【００２２】
全ての分布電極３１０を組み合わせた長さは蛍光ランプ３００の幅より短いため、高電圧がかかる場合、種々の分布電極３１０における瞬時電圧は同じである。このようにして隣接する電極間の電気アークが抑圧される。一方、分布電極３１０から共通電極３０８に同じ同期高電圧を供給することにより、平面蛍光ランプの全表面は同時に発光する。それゆえパネルに渡って一様な明るさの光が生成される。さらに、同期スイッチにより制御される平面蛍光ランプは、大きな表面のＬＣＤパネル用のバックライトとして機能することができる。実際に、ＬＣＤパネルに必要な照明を与えるための平面蛍光ランプは１８インチより大きい対角線寸法にすることができる。
【００２３】
本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、本発明の構造に対する種々の変更形態及び変形形態を実施できることは当業者には理解されよう。上記観点から、上記に記載の特許請求の範囲及びその均等物内にあることを条件として、本発明は種々の変更形態及び変形形態を網羅することを意図している。
【００２４】
【発明の効果】
上記のように本発明による大型の液晶表示（ＬＣＤ）パネルの背面における平面蛍光ランプを発光させるための同期スイッチング装置により、平面蛍光ランプの全表面を同時に発光させ、全パネルに渡って一様な明るさの光を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１Ａ】従来の平面蛍光ランプの正面図である。
【図１Ｂ】図１Ａの平面蛍光ランプの上側断面図である。
【図２】別の従来の平面蛍光ランプの内部構造を示す図である。
【図３Ａ】本発明の１つの好ましい実施の形態による平面蛍光ランプの内部構造を示す断面図である。
【図３Ｂ】本発明の１つの好ましい実施の形態による平面蛍光ランプの同期スイッチング装置及び内部構造を構成する装置を示す正面図である。
【符号の説明】
１００ 平面蛍光ランプ
１０２ａ表面パネル
１０２ｂ表面パネル
１０２ｃサイドパネル
１０４ 中空空間
１０６ 蛍光層
１０８ａ電極
１０８ｂ電極
２０８ａ電極
２０８ｂ電極
３００ 蛍光ランプ
３０２ａパネル
３０２ｂパネル
３０２ｃサイドパネル
３０４ 中空な管
３０６ 蛍光層
３０８ 共通電極
３１０ 分布電極
３１２ 電圧変換器
３１４ 信号発生器
Claims (10)
- 蛍光ランプ用の同期スイッチング装置であって、
共通電極と、
前記共通電極に面して直線上に整列した複数の分布電極であって、各分布電極の長さが前記共通電極より短い分布電極と、
同期信号を供給するために前記複数の分布電極の各１つにそれぞれ接続され、かつ前記共通電極に接続される複数の電圧変換器と、
前記同期電圧信号を供給するために前記複数の電圧変換器に接続される信号発生器であって、前記複数の電圧変換器が同じ高電圧同期信号を生成することができる信号発生器と、
を備え、
前記同期スイッチング装置を動作させるために、電圧信号が前記信号発生器に入力されると、前記信号発生器は、複数の同期電圧信号を生成し、これらの同期電圧信号は前記複数の電圧変換器に伝送され、前記複数の電圧変換器において電圧は、高電圧に増幅され、前記複数の電圧変換器により生成された高電圧同期信号は、前記信号発生器からの出力信号と同じ信号サイクルを有し、前記複数の電圧変換器により生成された前記高電圧同期信号は、各前記分布電極及び前記共通電極に供給され、電子が前記電極間に放電され、前記蛍光ランプの発光効果を生成し、前記複数の分布電極から前記共通電極に同じ同期高電圧を供給することにより、前記蛍光ランプの全表面は同時に発光する
ことを特徴とする同期スイッチング装置。 - 各分布電極の長さが約０．５ｃｍ〜１０ｃｍであることを特徴とする請求項１に記載のスイッチング装置。
- 各分布電極の長さが約５ｃｍであることを特徴とする請求項１に記載のスイッチング装置。
- 前記電圧変換器が電圧増幅器であることを特徴とする請求項１に記載のスイッチング装置。
- 前記電圧変換器が変圧器であることを特徴とする請求項１に記載のスイッチング装置。
- 平面蛍光ランプであって、
第１のパネルと、
前記第１のパネルに平行な第２のパネルと、
前記第１のパネルと前記第２のパネルとの間に位置し、前記第１のパネルと前記第２のパネルとともに中空の空間を包囲するように前記第１のパネルと前記第２のパネルと反対縁部に取着される一対のサイドパネルと、
前記第１及び第２のパネルの内側に面する表面にコーティングされる蛍光層と、
前記中空の空間の一方の側に設置される共通電極と、
直線上に整列し、前記共通電極に面して前記中空の空間の別の側に設置される複数の分布電極と、
同期信号を供給するために前記複数の分布電極の各１つにそれぞれ接続され、かつ前記共通電極に接続される複数の電圧変換器と、
前記同期電圧信号を供給するために前記複数の電圧変換器に接続される信号発生器であって、前記複数の電圧変換器が同じ高電圧同期信号を生成することができる信号発生器と、
を備え、
前記同期スイッチング装置を動作させるために、電圧信号が前記信号発生器に入力されると、前記信号発生器は、複数の同期電圧信号を生成し、これらの同期電圧信号は前記複数の電圧変換器に伝送され、前記複数の電圧変換器において電圧は、高電圧に増幅され、前記複数の電圧変換器により生成された高電圧同期信号は、前記信号発生器からの出力信号と同じ信号サイクルを有し、
前記高電圧同期信号が、各前記分布電極及び前記共通電極に供給され、電子が前記電極 間に放電され、前記平面蛍光ランプの発光効果を生成し、
全ての前記分布電極を組み合わせた長さは前記平面蛍光ランプの幅より短く、
高電圧がかかる場合、前記複数の分布電極における瞬時電圧は同じであり、
前記複数の分布電極から前記共通電極に同じ同期高電圧を供給することにより、前記平面蛍光ランプの全表面は同時に発光する
ことを特徴とする平面蛍光ランプ。 - 各分布電極の長さが約０．５ｃｍ〜１０ｃｍであることを特徴とする請求項６に記載の平面蛍光ランプ。
- 各分布電極の長さが約５ｃｍであることを特徴とする請求項６に記載の平面蛍光ランプ。
- 前記電圧変換器が電圧増幅器であることを特徴とする請求項６に記載の平面蛍光ランプ。
- 前記電圧変換器が変圧器であることを特徴とする請求項６に記載の平面蛍光ランプ。
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