JP3784461B2 - ガスタービン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービンの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のガスタービンとして、例えば図11に示すようなものがある(特公平7−6403号公報、参照)。
【0003】
これについて説明すると、ガスタービン1はコンプレッサ2、燃焼器3、タービン4の基本コンポーネントから成り立つ。高温ガスによって駆動されるタービンロータ11と、低温ガスを加圧する遠心式コンプレッサインペラ12とはシャフト13を介して同軸上に連結される。シャフト13は一対のころがり軸受15を介して片持ち支持され、その先端に形成されたギア14を介して負荷を駆動する。
【0004】
燃焼器3の端部に取付けられるキャップ35には燃料噴射弁6と点火栓7が取付けられる。燃焼器3では燃料噴射弁6から噴射された燃料が燃焼して高温ガスとなり、燃焼器3から流出する燃焼ガスは、図中矢印で示すようにプレナム27と断熱材33の間で画成されるプレナム流路28で曲げられた後、タービンハウジング外周壁39の間に画成される流路29を通ってタービンロータ11に導入され膨張し、タービンロータ11に回転力を付与するようになっている。
【0005】
熱交換器5と燃焼器3とは互いに並列に配置され、熱交換器5と燃焼器3を共に覆うアウターダクト21が設けられる。コンプレッサ2から吐出する低温加圧空気がこのアウターダクト21内を通って熱交換器5に導かれる。
【0006】
燃焼器3の外側を覆うインナーダクト34が設けられる。インナーダクト34は出口ダクト5Bを介して熱交換器5の出口側に連通する。インナーダクト34は熱交換器5を通過した加圧空気を燃焼器3に導入する。
【0007】
このようにタービン4と熱交換器5が同軸上に配置されてディフューザ25を介して高温排気ガスを熱交換器5に流入させるとともに、熱交換器5と燃焼器3とが並列に配置されて熱交換器5を通過した加圧空気を出口ダクト5Bおよびインナーダクト34を介して燃焼器3に流入させているため、これらを結ぶ管状のダクトが不要となり、コンパクト化がはかれる。
【0008】
燃焼器3からの燃焼ガスはタービン4を経て熱交換器5を流れる過程でアウターダクト21内に放熱するが、この放熱はアウターダクト21内を流れる低温加圧空気に吸収される。こうして燃焼器3に供給される加圧空気を予熱することにより燃料消費率を改善するとともに、燃焼器3からタービン4および熱交換器5にかけて燃焼ガスの流れる流路に設けられる断熱材を大幅に削減することが可能となり、ガスタービン1のコンパクト化および軽量化がはかれる。
【0009】
熱交換器5にはアウターダクト21内に開口する低温加圧空気の流入口5Aが形成される。この流入口5Aから流入して熱交換器5を通って加圧された加圧空気は、ヘッダ5Cで曲げられた後、出口ダクト5Bを介して燃焼器3に流入する。
【0010】
熱交換器5はタービン4から送られる高温排気ガスを通過させる流路(図示せず)がシャフト13の回転軸方向に形成され、タービン4から排出される排気ガスの流れ方向に沿うように配置される。この排気ガス流路に対してコンプレッサ2から送られる低温加圧空気を通過させる流路とが互いに伝熱壁を介して平行に対向して形成される。
【0011】
熱交換器5は、タービン4から排出される排気の熱を回収し、ガスタービン1の熱効率を高く確保するとともに、燃焼器3に供給される加圧空気を予熱することにより、燃焼器3の入口温度を高めて燃焼効率を高められる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のガスタービンにあっては、燃焼器3の燃焼効率を向上させるべく熱交換器5から燃焼器3に送られる加圧空気温度を高めようとすると、熱交換器5が大型化し、ガスタービン1の大型化や重量増大を招くという問題点が考えられる。
【0013】
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、ガスタービンにおいて、熱交換器を大型化することなく、熱交換器から燃焼器に送られる加圧空気温度を高めることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のガスタービンは、大気を吸入して加圧するコンプレッサと、内部で燃料を燃焼させコンプレッサから送られる加圧空気を加熱して高温ガスをつくる燃焼器と、燃焼器から出た燃焼ガスのもつエネルギーを機械的な仕事に変換するタービンと、タービンから排出される排気ガスによりコンプレッサから燃焼器に送られる加圧空気を加熱する熱交換器と、燃焼器を覆い熱交換器を通過した高温加圧空気を燃焼器に導入するインナーダクトと、熱交換器とインナーダクトを共に覆いコンプレッサから吐出される低温加圧空気を熱交換器に導入するアウターダクトと、を備えるガスタービンにおいて、前記コンプレッサから吐出される低温加圧空気の一部を熱交換器を迂回してアウターダクト内から燃焼器の希釈領域とタービンの間に導入する希釈通路を備え、この希釈通路を燃焼器からタービンに燃焼ガスを導く流路に接続する。
【0015】
請求項2に記載のガスタービンは、請求項1に記載の発明において、
前記燃焼器に接続してタービンに燃焼ガスを導くプレナム上流側ダクトを備え、
前記希釈通路としてプレナム上流側ダクトにアウターダクト内に臨む希釈口を開口する。
【0016】
請求項3に記載のガスタービンは、請求項2に記載の発明において、
前記タービンの回転軸に対して燃焼器を並列に配置し、
燃焼器から燃焼ガスをタービンに導くプレナム流路を燃焼器に直交するように配置し、
プレナム上流側ダクトに開口する希釈口をタービンの回転軸に直交する断面においてタービンから最も離れた部位を避けるようにして配置する。
【0017】
請求項4に記載のガスタービンは、請求項1に記載の発明において、
前記希釈通路として燃焼器およびインナーダクトを貫通してアウターダクト内と燃焼器を連通する希釈ダクトを備える。
【0018】
請求項5に記載のガスタービンは、請求項4に記載の発明において、
前記タービンの回転軸に対して燃焼器を並列に配置し、
燃焼器から燃焼ガスをタービンに導くプレナム流路を燃焼器に直交するように配置し、
単一の希釈ダクトをタービンの回転軸に直交する断面においてタービンから最も離れた部位に配置する。
【0019】
請求項6に記載のガスタービンは、請求項1に記載の発明において、
前記希釈通路として燃焼器にアウターダクト内に臨む希釈口を開口し、
前記インナーダクトを希釈口を避けるように湾曲して燃焼器に接続する。
【0020】
請求項7に記載のガスタービンは、請求項1に記載の発明において、
前記希釈通路として燃焼器にアウターダクト内に臨む希釈口を開口し、
アウターダクト内から低温加圧空気を希釈口に導入する中間ダクトをインナーダクトと燃焼器の間に結合する。
【0021】
【作用】
請求項1に記載のガスタービンにおいて、燃焼器からの燃焼ガスはタービンを経て熱交換器を流れる過程でアウターダクト内に放熱するが、この放熱はアウターダクト内を流れる低温加圧空気に吸収される。
【0022】
熱交換器はタービンから排出される排気の熱を回収し、ガスタービンの熱効率を高く確保するとともに、燃焼器に供給される加圧空気を予熱することにより、燃焼器の入口温度を高めて燃焼効率を高められる。
【0023】
希釈通路はコンプレッサから吐出される低温加圧空気の一部を熱交換器を迂回してアウターダクト内から燃焼器の希釈領域とタービンの間に導入することにより、熱交換器に流入する空気流量が減少する。
【0024】
熱交換器に流入する空気流量が減少することにより、熱交換器を通過した空気温度を高められる。こうして燃焼器の入口温度を高めることにより、燃焼器の燃焼効率を高められ、燃料消費率を低減するとともに、排気エミッションを改善することができる。
【0025】
さらに、熱交換器に流入する空気流量が減少することにより、熱交換器を通過する空気流の圧力損失を低減し、ガスタービンの出力向上がはかれる。
【0026】
請求項2に記載のガスタービンにおいて、希釈口はコンプレッサから吐出する低温加圧空気の一部をアウターダクト内からプレナム上流側ダクト内に導入することにより、熱交換器に流入する空気流量が減少する。
【0027】
請求項3に記載のガスタービンにおいて、プレナム上流側ダクトに開口した希釈口はプレナム上流側ダクトのタービンから最も離れた上部を避けるようにして配置されることにより、各希釈口からプレナム上流側ダクトに導入される空気流がプレナム流路を通ってタービンへ直線的に流入することがなく、プレナム上流側ダクトからタービンに導入されるまでの混合距離が確保されるため、燃焼ガスとの混合が十分に行われる。
【0028】
この結果、タービンに流入するガス温度の分布を均一化して、タービンの効率を確保するとともに、熱交換器の熱交換効率を確保することができる。
【0029】
請求項4に記載のガスタービンにおいて、希釈ダクトは燃焼器およびインナーダクトを貫通してアウターダクト内と燃焼器を連通することにより、コンプレッサから吐出する低温加圧空気の一部をアウターダクト内から燃焼器の希釈領域に導入し、熱交換器に流入する空気流量が減少する。
【0030】
希釈ダクトの開口径等を変更することで、燃焼器に対する希釈空気流量を調節することができ、出力の異なるガスタービンに共通の燃焼器を用いることが可能となる。
【0031】
希釈ダクトを燃焼器に接続して、タービンから離すことにより、希釈ダクトから燃焼器に導入される空気流がタービンに導入されるまでの混合距離が確保され、燃焼ガスとの混合が十分に行われる。
【0032】
この結果、タービンに流入するガス温度の分布を均一化して、タービンの効率を確保するとともに、熱交換器の熱交換効率を確保することができる。
【0033】
燃焼器において各希釈ダクトから導入される低温加圧空気と燃焼ガスの混合が行われ、燃焼器とタービンを結ぶプレナム流路を通過するガス温度を低下させるため、燃焼器に接続する流路壁に要求される耐熱性を下げられ、製品のコストダウンがはかれる。
【0034】
請求項5に記載のガスタービンにおいて、単一の希釈ダクトをタービンの回転軸に直交する断面においてタービンから最も離れた部位に配置することにより、希釈ダクトはコンプレッサから吐出する低温加圧空気の一部をタービンから離れた部位から希釈領域に導入するため、希釈ダクトから燃焼器に導入される空気流がプレナム流路を通ってタービンに導入されるまでの混合距離が確保され、燃焼ガスとの混合が十分に行われる。
【0035】
この結果、タービンに流入するガス温度の分布を均一化して、タービンの効率を確保するとともに、熱交換器の熱交換効率を確保することができる。
【0036】
燃焼器において各希釈ダクトから導入される低温加圧空気と燃焼ガスの混合が行われ、燃焼器とタービンを結ぶプレナム流路を通過するガス温度を低下させるため、燃焼器に接続する流路壁に要求される耐熱性を下げられ、製品のコストダウンがはかれる。
【0037】
請求項6に記載のガスタービンにおいて、燃焼器に開口した希釈口はコンプレッサから吐出する低温加圧空気の一部をアウターダクトから直接に燃焼器に導入することにより、熱交換器に流入する空気流量が減少し、熱交換器を通過した空気温度を高められる。
【0038】
希釈口の開口面積を変更することで、燃焼器に対する希釈空気流量を調節することができ、出力の異なるガスタービンに共通の燃焼器を用いることが可能となる。
【0039】
希釈口が燃焼器に開口されることにより、希釈ダクトから燃焼器に導入される空気流がプレナム流路を通ってタービンに導入されるまでの混合距離が確保され、燃焼ガスとの混合が十分に行われる。
【0040】
この結果、タービンに流入するガス温度の分布を均一化して、タービンの効率を確保するとともに、熱交換器の熱交換効率を確保することができる。
【0041】
燃焼器において各希釈ダクトから導入される低温加圧空気と燃焼ガスの混合が行われ、燃焼器とタービンを結ぶ流路を通過するガス温度を低下させるため、燃焼器に接続する流路壁に要求される耐熱性を下げられ、製品のコストダウンがはかれる。
【0042】
湾曲したインナーダクトは燃焼器から流出する高温加圧空気を燃焼器へと円滑に転向することにより、インナーダクトを通過する空気流の圧力損失を低減し、ガスタービンの出力向上がはかれる。
【0043】
請求項7に記載のガスタービンにおいて、燃焼器に開口した希釈口はコンプレッサから吐出する低温加圧空気の一部をアウターダクトから直接に燃焼器に導入することにより、熱交換器に流入する空気流量が減少し、熱交換器を通過した空気温度を高められる。
【0044】
希釈口の開口面積を変更することで、燃焼器に対する希釈空気流量を調節することができ、出力の異なるガスタービンに共通の燃焼器を用いることが可能となる。
【0045】
希釈口が燃焼器に開口されることにより、希釈ダクトから燃焼器に導入される空気流がプレナム流路を通ってタービンに導入されるまでの混合距離が確保され、燃焼ガスとの混合が十分に行われる。
【0046】
この結果、タービンに流入するガス温度の分布を均一化して、タービンの効率を確保するとともに、熱交換器の熱交換効率を確保することができる。
【0047】
燃焼器において各希釈ダクトから導入される低温加圧空気と燃焼ガスの混合が行われ、燃焼器とタービンを結ぶ流路を通過するガス温度を低下させるため、燃焼器に接続する流路壁に要求される耐熱性を下げられ、製品のコストダウンがはかれる。
【0048】
アウターダクト内から低温加圧空気を希釈口に導入する中間ダクトはインナーダクトと燃焼器の間に配置され、燃焼器の一部を覆うように設けられることにより、燃焼器の熱が中間ダクトを介して希釈口に流入する空気流によって持ち去られるため、燃焼器に要求される耐熱性を下げられ、製品のコストダウンがはかれる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0050】
図1に示すように、ガスタービン1はコンプレッサ2、燃焼器3、タービン4の基本コンポーネントから成り立つ。高温ガスによって駆動されるタービンロータ11と、低温ガスを加圧する遠心式コンプレッサインペラ12とはシャフト13を介して同軸上に連結される。シャフト13は一対のころがり軸受15を介して片持ち支持され、その先端に形成されたギア14を介して負荷を駆動する。
【0051】
燃焼器3の端部に取付けられるキャップ35には燃料噴射弁6と点火栓7が取付けられる。燃焼器3の内部は、燃焼反応の大部分が行われる1次燃焼領域、残りの燃焼反応が進む2次燃焼領域、燃焼ガスの温度を下げる希釈領域に大別される。
【0052】
燃焼器3では燃料噴射弁6から噴射された燃料が燃焼して高温ガスとなり、燃焼器3から流出する燃焼ガスは、図中矢印で示すように燃焼器3に接続するプレナム上流側ダクト42を通過し、プレナム27と断熱材33の間で画成されるプレナム流路28で曲げられた後、タービンハウジング外周壁39の間に画成される流路29を通ってタービンロータ11に導入され膨張し、タービンロータ11に回転力を付与するようになっている。
【0053】
タービン4から排出される高温排気ガスは図中矢印で示すようにタービンハウジング26からディフューザ25を介して熱交換器5に流入する。
【0054】
図2にも示すように、ディフューザ25はプレナム27を介してタービンハウジング26に接続し、タービンハウジング26側に対する接合フランジ25Aは円形に、プレナム27に対する接合フランジ25Bは四角形にそれぞれ形成されている。
【0055】
熱交換器5と燃焼器3とは互いに並列に配置され、熱交換器5と燃焼器3を共に覆うアウターダクト21が設けられる。コンプレッサ2から吐出する低温加圧空気がこのアウターダクト21内を通って熱交換器5に導かれる。
【0056】
燃焼器3の外側を覆うインナーダクト34が設けられる。インナーダクト34は出口ダクト5Bを介して熱交換器5の出口側に連通する。インナーダクト34は熱交換器5を通過した加圧空気を燃焼器3に導入する。
【0057】
このようにタービン4と熱交換器5が同軸上に配置されてディフューザ25を介して高温排気ガスを熱交換器5に流入させるとともに、熱交換器5と燃焼器3とが並列に配置されて熱交換器5を通過した加圧空気を出口ダクト5Bおよびインナーダクト34を介して燃焼器3に流入させているため、これらを結ぶ管状のダクトが不要となり、コンパクト化がはかれる。
【0058】
燃焼器3からの燃焼ガスはタービン4を経て熱交換器5を流れる過程でアウターダクト21内に放熱するが、この放熱はアウターダクト21内を流れる低温加圧空気に吸収される。こうして燃焼器3に供給される加圧空気を予熱することにより燃料消費率を改善するとともに、燃焼器3からタービン4および熱交換器5にかけて燃焼ガスの流れる流路に設けられる断熱材を大幅に削減することが可能となり、ガスタービン1のコンパクト化および軽量化がはかれる。
【0059】
コンプレッサインペラ12から圧送される低温加圧空気は図中矢印で示すようにフランジ22に形成された環状流路23を通ってアウターダクト21内に流入する。アウターダクト21はフランジ22の外周端に複数のボルト24を介して締結されている。
【0060】
プレナム27はディフューザ25に対する接合フランジ27Aと、インナーダクト34に対する接合フランジ27Bがそれぞれ形成されている。
【0061】
断熱材33はフランジ22側に接合して設けられ、タービンロータ11に導かれる燃焼ガスを断熱する。
【0062】
アウターダクト21は筒状に成型され、その両端にフランジ22、キャップ35および熱交換器5が締結されるシェル構造である。このため、アウターダクト21の板厚を小さくしても、熱交換器5および燃焼器3等を支持するのに十分な剛性が確保されるとともに、圧力容器として十分な強度が確保されるので、軽量化がはかれる。
【0063】
また、アウターダクト21はキャップ35や熱交換器5の排気口5Dが結合する部分は絞りプレス加工により一体的に成型でき、また他の部分も絞りプレス加工で成型が可能となるので、複雑な折り曲げ加工や溶接の工数が削減され、コストダウンがはかれる。
【0064】
熱交換器5にはアウターダクト21内に開口する低温加圧空気の流入口5Aが形成される。この流入口5Aから流入して熱交換器5を通って加圧された加圧空気は、ヘッダ5Cで曲げられた後、出口ダクト5Bを介して燃焼器3に流入する。
【0065】
熱交換器5はタービン4から送られる高温排気ガスを通過させる流路(図示せず)がシャフト13の回転軸方向に形成され、タービン4から排出される排気ガスの流れ方向に沿うように配置される。この排気ガス流路に対してコンプレッサ2から送られる低温加圧空気を通過させる流路とが互いに伝熱壁を介して平行に対向して形成される。
【0066】
なお、本実施形態では対向流式熱交換器5を用いたが、排気ガスと低温加圧空気が互いに直交して交差する直交流式熱交換器を用いても良く、その場合に燃焼器3に対する開口部が比較的に大きくなる。
【0067】
熱交換器5は、タービン4下流側から排出される排気の熱を回収し、ガスタービン1の熱効率を高く確保するとともに、燃焼器3に供給される加圧空気を予熱することにより、燃焼器3の入口温度を高めて燃焼効率を高められる。
【0068】
以上の構成については本出願人により特公平7−6403号公報として、既に提案されている。
【0069】
しかしながら、燃焼器3の燃焼効率を向上させるべく熱交換器5の熱交換効率を高めようとすると、熱交換器5が大型化し、ガスタービン1の大型化や重量増大を招くという問題点が考えられる。
【0070】
本発明はこれに対処して、コンプレッサ2から吐出する低温加圧空気の一部をアウターダクト21から燃焼器3を迂回して燃焼器3の希釈領域に導く希釈通路を設ける。
【0071】
燃焼器3の希釈領域は、燃焼器3とプレナム27を結ぶ管状のプレナム上流側ダクト42によっても画成される。
【0072】
本発明の希釈通路として、プレナム上流側ダクト42にアウターダクト21内に臨む希釈口43を形成する。希釈口43はコンプレッサ2から吐出する低温加圧空気の一部を図中矢印で示すようにアウターダクト21内から直接にプレナム上流側ダクト42内に導入する。
【0073】
図3に示すように、プレナム上流側ダクト42には4つの希釈口43が周方向に均等な間隔をもって形成される。タービン4の回転軸に直交する断面において、各希釈口43はプレナム上流側ダクト42のタービン4から最も離れた上部を避けるようにして放射状に配置される。これにより、各希釈口43からプレナム上流側ダクト42に導入される空気流がプレナム流路28を直線的に通ってタービン4に流入しないようになっている。
【0074】
以上のように構成され、次に作用について説明する。
【0075】
希釈口43はコンプレッサ2から吐出する低温加圧空気の一部をアウターダクト21内から直接にプレナム上流側ダクト42内に導入することにより、熱交換器5に流入する空気流量が減少する。
【0076】
熱交換器5に流入する空気流量が減少することにより、熱交換器5を通過した空気温度を高められる。こうして燃焼器3の入口温度を高めることにより、燃焼器3の燃焼効率を高められ、燃料消費率を低減するとともに、排気エミッションを改善することができる。
【0077】
さらに、熱交換器5に流入する空気流量が減少することにより、熱交換器5を通過する空気流の圧力損失を低減し、ガスタービン1の出力向上がはかれる。
【0078】
ところで、希釈口43から流入する加圧空気は、燃焼器3から排出される燃焼ガスに比べて温度が低いため、プレナム上流側ダクト42からプレナム流路28を通ってタービン4に導入されるまでの間に燃焼ガスとの混合が十分に行われない場合、タービン4の効率を低下させたり、熱交換器5の熱交換効率を低下させるという問題点が考えられる。
【0079】
タービン4の回転軸に直交する断面において、各希釈口43をプレナム上流側ダクト42のタービン4から最も離れた上部に配置した場合、図3において矢印Aで示すように各希釈口43からプレナム上流側ダクト42に導入される空気流がプレナム流路28を直線的に通ってタービン4に流入し、燃焼ガスとの混合が十分に行われない。
【0080】
本実施形態において、各希釈口43はプレナム上流側ダクト42のタービン4から最も離れた上部を避けるようにして配置したため、各希釈口43からプレナム上流側ダクト42に導入される空気流がプレナム流路28を直線的に通ってタービン4に流入することがなく、プレナム上流側ダクト42からプレナム流路28を通ってタービン4に導入されるまでの混合距離が確保され、燃焼ガスとの混合が十分に行われる。この結果、タービン4に流入するガス温度の分布を均一化して、タービン4の効率を確保するとともに、熱交換器5の熱交換効率を確保することができる。
【0081】
次に、図4に示す実施形態について説明する。なお、図1との対応部分には同一符号を付す。
【0082】
希釈通路として、燃焼器3およびインナーダクト34を貫通して燃焼器3とアウターダクト21内を連通する希釈ダクト45が設けられる。管状をした希釈ダクト45はコンプレッサ2から吐出する低温加圧空気の一部を図中矢印で示すようにアウターダクト21から燃焼器3の希釈領域に導入する。希釈ダクト45は燃焼器3およびインナーダクト34のそれぞれに溶接により固着される。
【0083】
図5に示すように、単一で設けられる希釈ダクト45は、タービン4の回転軸に直交する断面において、燃焼器3のタービン4から最も離れた上部に配置される。
【0084】
さらに希釈通路として、プレナム上流側ダクト42には3つの希釈口43が形成される。各希釈口43はタービン4の回転軸に直交する断面において、プレナム上流側ダクト42のタービン4から最も離れた上部を避けるようにして配置される。これにより、各希釈口43からプレナム上流側ダクト42に導入される空気流がプレナム流路28を直線的に通ってタービン4に流入しないようになっている。
【0085】
以上のように構成され、次に作用について説明する。
【0086】
希釈ダクト45および各希釈口43は、コンプレッサ2から吐出する低温加圧空気の一部をアウターダクト21内から直接に燃焼器3またはプレナム上流側ダクト42内に導入することにより、熱交換器5に流入する空気流量が減少し、熱交換器5を通過した空気温度を高められる。こうして燃焼器3の入口温度を高めることにより、燃焼器3の燃焼効率を高められ、燃料消費率を低減し、排気エミッションを改善するとともに、熱交換器5を通過する空気流の圧力損失を低減してガスタービン1の出力向上がはかれる。
【0087】
希釈ダクト45はコンプレッサ2から吐出する低温加圧空気の一部を燃焼器3のタービン4から最も離れた上部から燃焼器3の希釈領域に導入するため、希釈ダクト45から燃焼器3に導入される空気流がプレナム上流側ダクト42およびプレナム流路28を通ってタービン4に導入されるまでの混合距離が確保され、燃焼ガスとの混合が十分に行われる。この結果、タービン4に流入するガス温度の分布を均一化して、タービン4の効率を確保するとともに、熱交換器5の熱交換効率を確保することができる。
【0088】
単一の希釈ダクト45が燃焼器3およびインナーダクト34を貫通して設けられる構造のため、部品点数の増加を抑えれる。燃焼器3とインナーダクト34が近接しているため、希釈ダクト45の位置合わせが容易に行われる。
【0089】
ところで、図5に矢印で示すように、熱交換器5の出口ダクト5Bよりインナーダクト34内に流入した空気は、円筒状の燃焼器3の周囲を左右に別れて流れた後に、タービン4から最も離れた燃焼器3の上部で衝突し、燃焼器3に流入する空気流を乱す可能性がある。
【0090】
しかし本実施形態では、希釈ダクト45が燃焼器3の上部に配置される構造のため、熱交換器5の出口ダクト5Bよりインナーダクト34内に流入した空気は、円筒状の燃焼器3の周囲を左右に別れて流れた後に円筒状をした希釈ダクト45に衝突し、希釈ダクト45を介して合流することにより、燃焼器3に流入する空気流が乱れることを抑えられ、燃焼器3に流入する空気流の速度分布を適正にすることができる。
【0091】
次に、図6、図7に示す実施形態について説明する。なお、図4、図5との対応部分には同一符号を付す。
【0092】
希釈通路として、燃焼器3およびインナーダクト34を貫通して燃焼器3とアウターダクト21内を連通する4つの希釈ダクト45が設けられる。管状をした各希釈ダクト45は、タービン4の回転軸に直交する断面において、燃焼器3のタービン4から最も離れた上部を避けるようにして放射状に配置される。
【0093】
各希釈ダクト45は燃焼器3およびインナーダクト34のそれぞれに溶接により固着される。
【0094】
以上のように構成され、次に作用について説明する。
【0095】
各希釈ダクト45は、コンプレッサ2から吐出する低温加圧空気の一部をアウターダクト21内から直接に燃焼器3に導入することにより、熱交換器5に流入する空気流量が減少し、熱交換器5を通過した空気温度を高められる。こうして燃焼器3の入口温度を高めることにより、燃焼器3の燃焼効率を高められ、燃料消費率を低減し、排気エミッションを改善するとともに、熱交換器5を通過する空気流の圧力損失を低減してガスタービン1の出力向上がはかれる。
【0096】
希釈ダクト45の開口径等を変更することで、燃焼器3に対する希釈空気流量を調節することができ、出力の異なるガスタービン1に共通の燃焼器3を用いることが可能となる。
【0097】
各希釈ダクト45を燃焼器3の上流側に配置して、タービン4から離すことにより、希釈ダクト45から燃焼器3に導入される空気流がプレナム上流側ダクト42およびプレナム流路28をタービン4に導入されるまでの混合距離が確保され、燃焼ガスとの混合が十分に行われる。この結果、タービン4に流入するガス温度の分布を均一化して、タービン4の効率を確保するとともに、熱交換器5の熱交換効率を確保することができる。
【0098】
燃焼器3において各希釈ダクト45から導入される低温空気と燃焼ガスの混合が行われ、プレナム上流側ダクト42を通過するガス温度を低下させるため、プレナム上流側ダクト42に要求される耐熱性を下げられ、製品のコストダウンがはかれる。
【0099】
次に、図8、図9に示す実施形態について説明する。なお、図1との対応部分には同一符号を付す。
【0100】
希釈通路として、燃焼器3にアウターダクト21内に臨む4つの希釈口51が形成される。
【0101】
各希釈口51は、タービンの回転軸に直交する断面において、燃焼器3のタービンから最も離れた上部を避けるようにして放射状に配置される。
【0102】
インナーダクト52は各希釈口51を避けるように湾曲して燃焼器3に接続される。すなわち、インナーダクト52は出口ダクト5Bに接続する上流端から燃焼器3の上流端に向けて湾曲して形成される。
【0103】
以上のように構成され、次に作用について説明する。
【0104】
各希釈口51は、コンプレッサから吐出する低温加圧空気の一部をアウターダクト21内から直接に燃焼器3に導入することにより、熱交換器5に流入する空気流量が減少し、熱交換器5を通過した空気温度を高められる。こうして燃焼器3の入口温度を高めることにより、燃焼器3の燃焼効率を高められ、燃料消費率を低減し、排気エミッションを改善するとともに、熱交換器5を通過する空気流の圧力損失を低減してガスタービンの出力向上がはかれる。
【0105】
希釈口51の開口径等を変更することで、燃焼器3に対する希釈空気流量を調節することができ、出力の異なるガスタービンに共通の燃焼器3を用いることが可能となる。
【0106】
各希釈口51を燃焼器3の上流側に配置して、タービンから離すことにより、希釈口51から燃焼器3に導入される空気流がプレナム上流側ダクト42およびプレナム流路28を通ってタービンに導入されるまでの混合距離が確保され、燃焼ガスとの混合が十分に行われる。この結果、タービンに流入するガス温度の分布を均一化して、タービンの効率を確保するとともに、熱交換器5の熱交換効率を確保することができる。
【0107】
燃焼器3において各希釈口51から導入される低温空気と燃焼ガスの混合が行われ、プレナム上流側ダクト42を通過するガス温度を低下させるため、プレナム上流側ダクト42に要求される耐熱性を下げられ、製品のコストダウンがはかれる。
【0108】
インナーダクト52は出口ダクト5Bに接続する上流端から燃焼器3の上流端に向けて湾曲しているため、熱交換器5を通過した空気流が出口ダクト5Bから円滑に転向することにより、インナーダクト52を通過する空気流の圧力損失を低減し、ガスタービン1の出力向上がはかれる。
【0109】
次に、図10に示す実施形態について説明する。なお、図1との対応部分には同一符号を付す。
【0110】
希釈通路として、燃焼器3にアウターダクト21内に臨む4つの希釈口51が形成される。各希釈口51は、タービン4の回転軸に直交する断面において、燃焼器3のタービン4から最も離れた上部を避けるようにして放射状に配置される。
【0111】
インナーダクト34は燃焼器3の外側を覆うように円筒状に形成される。インナーダクト34と燃焼器3の間には各希釈口43をアウターダクト21内に連通する中間ダクト53が設けられる。円筒状をした中間ダクト53は燃焼器3とインナーダクト34の間に同心に配置される。
【0112】
中間ダクト53は、燃焼器3の2次側燃焼領域に面する部位を覆う長さに形成される。
【0113】
以上のように構成され、次に作用について説明する。
【0114】
各希釈口51は、コンプレッサ2から吐出する低温加圧空気の一部をアウターダクト21内から直接に燃焼器3に導入することにより、熱交換器5に流入する空気流量が減少し、熱交換器5を通過した空気温度を高められる。こうして燃焼器3の入口温度を高めることにより、燃焼器3の燃焼効率を高められ、燃料消費率を低減し、排気エミッションを改善するとともに、熱交換器5を通過する空気流の圧力損失を低減してガスタービン1の出力向上がはかれる。
【0115】
中間ダクト53の長さまたは燃焼器3に差し込む深さを変更することにより、希釈口51の開口径等を変更することなく、燃焼器3に対する希釈空気流量を調節することができ、出力の異なるガスタービン1に共通の燃焼器3を用いることが可能となる。
【0116】
各希釈口51を燃焼器3の上流側に配置して、タービン4から離すことにより、希釈口51から燃焼器3に導入される空気流がプレナム上流側ダクト42およびプレナム流路28を通ってタービン4に導入されるまでの混合距離が確保され、燃焼ガスとの混合が十分に行われる。この結果、タービン4に流入するガス温度の分布を均一化して、タービン4の効率を確保するとともに、熱交換器5の熱交換効率を確保することができる。
【0117】
燃焼器3において各希釈口51から導入される低温空気と燃焼ガスの混合が行われ、プレナム上流側ダクト42を通過するガス温度を低下させるため、プレナム上流側ダクト42に要求される耐熱性を下げられ、製品のコストダウンがはかれる。
【0118】
中間ダクト53は、燃焼器3の2次側燃焼領域に面する部位を覆うように形成されることにより、燃焼器3の2次側燃焼領域に面する部位の熱は中間ダクト53を介して各希釈口51に流入する空気流によって持ち去られるため、燃焼器3に要求される耐熱性を下げられ、製品のコストダウンがはかれる。
【0119】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載のガスタービンによれば、希釈通路はコンプレッサから吐出される低温加圧空気の一部を熱交換器を迂回してアウターダクト内から燃焼器の希釈領域とタービンの間に導入することにより、熱交換器に流入する空気流量が減少し、熱交換器を大型化することなく燃焼領域に導入される空気温度を高められるため、燃焼器の燃焼効率を高められ、燃料消費率を低減するとともに、出力向上がはかれ、排気エミッションを改善することができる。
【0120】
請求項2に記載のガスタービンによれば、希釈口はコンプレッサから吐出する低温加圧空気の一部をアウターダクト内からプレナム上流側ダクト内に導入することにより、熱交換器に流入する空気流量が減少し、熱交換器を大型化することなく燃焼領域に導入される空気温度を高められる。
【0121】
請求項3に記載のガスタービンによれば、プレナム上流側ダクトに開口した希釈口はプレナム上流側ダクトのタービンから最も離れた上部を避けるようにして配置されることにより、各希釈口からプレナム上流側ダクトに導入される空気流がプレナム流路を通ってタービンへ直線的に流入することがなく、プレナム上流側ダクトからタービンに導入されるまでの混合距離が確保されるため、燃焼ガスとの混合が十分に行われ、タービンに流入するガス温度の分布を均一化して、タービンの効率を確保するとともに、熱交換器の熱交換効率を確保することができる。
【0122】
請求項4に記載のガスタービンによれば、希釈ダクトは燃焼器およびインナーダクトを貫通してアウターダクト内と燃焼器を連通することにより、コンプレッサから吐出する低温加圧空気の一部をアウターダクト内から燃焼器の希釈領域に導入し、熱交換器に流入する空気流量が減少し、熱交換器を大型化することなく燃焼領域に導入される空気温度を高められる。
【0123】
請求項5に記載のガスタービンによれば、単一の希釈ダクトをタービンの回転軸に直交する断面においてタービンから最も離れた部位に配置することにより、希釈ダクトはコンプレッサから吐出する低温加圧空気の一部をタービンから離れた燃焼器の部位から希釈領域に導入するため、希釈ダクトから燃焼器に導入される空気流がプレナム流路を通ってタービンに導入されるまでの混合距離が確保され、燃焼ガスとの混合が十分に行われ、タービンに流入するガス温度の分布を均一化して、タービンの効率を確保するとともに、熱交換器の熱交換効率を確保することができる。
【0124】
請求項6に記載のガスタービンによれば、希釈口が燃焼器に開口されることにより、希釈ダクトから燃焼器に導入される空気流がプレナム流路を通ってタービンに導入されるまでの混合距離が確保され、燃焼ガスとの混合が十分に行われる。また、湾曲したインナーダクトは燃焼器から流出する高温加圧空気を燃焼器へと円滑に転向することにより、インナーダクトを通過する空気流の圧力損失を低減し、ガスタービンの出力向上がはかれる。
【0125】
請求項7に記載のガスタービンによれば、希釈口が燃焼器に開口されることにより、希釈ダクトから燃焼器に導入される空気流がプレナム流路を通ってタービンに導入されるまでの混合距離が確保され、燃焼ガスとの混合が十分に行われる。また、アウターダクト内から低温加圧空気を希釈口に導入する中間ダクトはインナーダクトと燃焼器の間に配置され、燃焼器の一部を覆うように設けられることにより、燃焼器の熱が中間ダクトを介して希釈口に流入する空気流によって持ち去られるため、燃焼器に要求される耐熱性を下げられ、製品のコストダウンがはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すガスタービンの断面図。
【図2】同じくガスタービンの分解斜視図。
【図3】同じくガスタービンの断面図。
【図4】他の実施形態を示すガスタービンの断面図。
【図5】同じくガスタービンの断面図。
【図6】さらに他の実施形態を示すガスタービンの断面図。
【図7】同じくガスタービンの断面図。
【図8】さらに他の実施形態を示すガスタービンの断面図。
【図9】同じくインナーダクト等の平面図。
【図10】さらに他の実施形態を示すガスタービンの断面図。
【図11】従来例を示すガスタービンの断面図。
【符号の説明】
1 ガスタービン
2 コンプレッサ
3 燃焼器
4 タービン
5 熱交換器
21 アウターダクト
28 プレナム流路
34 インナーダクト
42 プレナム上流側ダクト
43 希釈口
45 希釈ダクト
51 希釈口
52 インナーダクト
53 中間ダクト
Claims (7)
- 大気を吸入して加圧するコンプレッサと、内部で燃料を燃焼させコンプレッサから送られる加圧空気を加熱して高温ガスをつくる燃焼器と、燃焼器から出た燃焼ガスのもつエネルギーを機械的な仕事に変換するタービンと、タービンから排出される排気ガスによりコンプレッサから燃焼器に送られる加圧空気を加熱する熱交換器と、燃焼器を覆い熱交換器を通過した高温加圧空気を燃焼器に導入するインナーダクトと、熱交換器とインナーダクトを共に覆いコンプレッサから吐出される低温加圧空気を熱交換器に導入するアウターダクトと、を備えるガスタービンにおいて、前記コンプレッサから吐出される低温加圧空気の一部を熱交換器を迂回してアウターダクト内から燃焼器の希釈領域とタービンの間に導入する希釈通路を備え、この希釈通路を燃焼器からタービンに燃焼ガスを導く流路に接続したことを特徴とするガスタービン。
- 前記燃焼器に接続してタービンに燃焼ガスを導くプレナム上流側ダクトを備え、希釈通路としてプレナム上流側ダクトにアウターダクト内に臨む希釈口を開口したことを特徴とする請求項1に記載のガスタービン。
- 前記タービンの回転軸に対して燃焼器を並列に配置し、燃焼器から燃焼ガスをタービンに導くプレナム流路を燃焼器に直交するように配置し、プレナム上流側ダクトに開口する希釈口をタービンの回転軸に直交する断面においてタービンから最も離れた部位を避けるようにして配置したことを特徴とする請求項2に記載のガスタービン。
- 前記希釈通路として燃焼器およびインナーダクトを貫通してアウターダクト内と燃焼器を連通する希釈ダクトを備えたことを特徴とする請求項1に記載のガスタービン。
- 前記タービンの回転軸に対して燃焼器を並列に配置し、燃焼器から燃焼ガスをタービンに導くプレナム流路を燃焼器に直交するように配置し、単一の希釈ダクトをタービンの回転軸に直交する断面においてタービンから最も離れた部位に配置したことを特徴とする請求項4に記載のガスタービン。
- 前記希釈通路として燃焼器にアウターダクト内に臨む希釈口を開口し、インナーダクトを希釈口を避けるように湾曲して燃焼器に接続したことを特徴とする請求項1に記載のガスタービン。
- 前記希釈通路として燃焼器にアウターダクト内に臨む希釈口を開口し、アウターダクト内から低温加圧空気を希釈口に導入する中間ダクトをインナーダクトと燃焼器の間に結合したことを特徴とする請求項1に記載のガスタービン。
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