JP3783737B2 - 自動塗装機の制御方法および制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被塗装物を自動的に塗装するのに用いられる自動塗装機の制御方法および制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来において、例えば自動車の車体塗装では、自動塗装機により塗装を行い、塗装後に長時間をかけて塗料を乾燥させたのち、乾燥後の塗装の鮮映性(平滑性、肉持ち性、光沢度)を検査して塗装品質を評価することが行われている。そして、自動塗装機の制御としては、図8に示すように、ブロック101に示す自動車ボディ等である被塗装物の鮮映性(平滑性)をブロック102における平滑性計測手段で評価した後、ブロック103における塗装品質判定手段において鮮映値と所定の基準値とを比較し、鮮映値と基準値がずれている場合には、ブロック104における塗装条件制御手段により、鮮映性が基準値となるようにブロック105の自動塗装機において塗料吐出量等の塗装制御条件を補正することとなっていた。
【0003】
この場合、被塗装物の塗装を行う塗装ブースの空調精度がある程度大まかであっても、被塗装物の塗装面の鮮映性(平滑性)の品質を一定に維持することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に、複数の塗装工程を有する自動塗装ラインにおいて、被塗装物の塗装品質の良否を決める品質要因としては、上塗り塗料吹付け後の塗料の非揮発性成分(以下、「塗着N.V」とする)または塗着粘度、塗膜厚、塗粒子の微粒化度、さらに各種塗装ガンの吹付け条件や塗装の焼き付け条件等が挙げられると共に、下塗り(下地)塗装の品質状態が最終仕上がり品質を決める重要な要因である。そして、これらの品質要因のうち、塗着N.V(塗着粘度)、塗膜厚塗粒子の微粒化度、および下塗り塗装の塗装品質は重要な品質要因であり、これらの品質要因をできるだけ塗布直後に精度良く定量的に把握する必要がある。
【0005】
しかしながら、上記したような従来の自動塗装機の制御にあっては、被塗装物の塗装品質として鮮映性(平滑性)のみを計測し、その測定した鮮映値が所定の基準値からずれている場合に、鮮映性が基準値となるように自動塗装機の塗装制御条件を補正することとなっていたため、被塗装物を上塗りおよび下塗り等の複数の自動塗装機により塗装するラインにおいて、
(1)下地の塗装状態が不良の場合には、指示通りの上塗り塗装条件で塗装を行っても、その不良な下地塗装の影響を受けるために目標とする塗装品質を得ることができない。
【0006】
(2)下地塗装が良好であっても、それが過剰品質である場合、通常の上塗り塗装を行うと、膜厚による過剰品質や、塗着N.Vの低下による塗装不良等の不具合が発生しやすい。
【0007】
という問題があり、これらの問題を解決することが課題であった。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、上記従来の課題に着目して成されたもので、下塗りとこれに続いて上塗りを行う自動塗装において、下塗り塗装面の塗装品質を計測し、その結果に基づいて上塗りの塗装条件を補正することにより、下地の状態に合わせて良好な上塗りを行うことができ、安定した塗装品質を得ることができる自動塗装機の制御方法および制御装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる自動塗装機の制御方法は、請求項1において、空調された塗装ブース内に搬入した被塗装物を上塗りおよび下塗り等の複数の自動塗装機により塗装するに際し、下塗り自動塗装機により所定の塗装条件下で塗装された被塗装物の塗装面の複数箇所の塗装品質を検知してその計測値を平均化処理し、平均化処理した塗装品質の計測値と予め設定された品質基準値を比較し、塗装品質の計測値が品質基準値とずれている場合に、その差に基づいて得た補正の指令により上塗りの自動塗装機の上塗り塗装条件を制御する構成としており、上記の構成を課題を解決するための手段としている。
【0010】
本発明の請求項2に係わる自動塗装機の制御装置は、図1に基づいて説明すると、空調された塗装ブース内に搬入した被塗装物を下塗りおよび上塗り等の複数の自動塗装機により塗装する際の制御装置において、下塗り自動塗装機(ブロック1)により所定の条件下で塗装された被塗装物(ブロック2)の塗装面の複数箇所の塗装品質を検知してその計測値を平均化処理する下塗り品質計測手段(ブロック3)と、下塗り品質計測手段によって検知し且つ平均化処理した塗装品質の計測値を予め設定された品質基準値と比較し、検知された計測値が品質基準値とずれている場合に、その差に基づいて上塗り自動塗装機の塗装条件の補正を指令する下塗り品質判定手段(ブロック4)と、下塗り品質判定手段からの補正値に基づいて上塗り自動塗装機(ブロック6)の塗装条件を制御する上塗り塗装条件制御手段(ブロック5)を備えた構成としており、上記の構成を課題を解決するための手段としている。
【0011】
また、本発明に係わる自動塗装機の制御装置は、請求項3として、請求項2に記載の下塗り品質計測手段が、塗料を塗布した直後の未乾燥塗装表面を撮像する撮像手段と、撮像手段からの画像情報を画像処理する画像処理手段と、画像処理手段で処理した画像処理データに基づいて塗装表面の粗さを算出する表面粗さ算出手段を備え、表面粗さ算出手段で算出した粗さ度から塗装品質を算出する手段である構成とし、請求項4として、請求項2に記載の撮像手段が、塗装面に対して所定の角度以上の大きい入射角度で塗装表面を照射する光源と、この光源からの光により撮像を行うカメラを備えている構成としており、上記の構成を課題を解決するための手段としている。
【0012】
【発明の作用】
本発明の請求項1および2に係わる自動塗装機の制御方法および制御装置では、下塗りされた被塗装物の塗装品質品質要因を計測し、これらの計測値に基づいて上塗りの自動塗装機の塗装条件を変更する制御を行うことにより、下塗りの状態に合わせた上塗りが行われ、安定した塗装品質が得られることとなる。また、複数箇所の塗装品質の計測値を平均化処理することにより、被塗装物全体の総合的な塗装品質が検知されることとなり、その塗装品質に基づいて上塗り塗装条件を制御することにより全体の塗装品質が一層高められる。
【0013】
さらに、本発明の請求項3に係わる自動塗装機の制御装置では、下塗りの塗装面を撮像した画像データから同塗装面の粗さ度を求めることで塗装品質を算出することにより、塗装品質の計測が迅速に且つ正確に行われ、本発明の請求項4に係わる自動塗装機の制御装置では、下塗りの塗装面に対して所定の角度以上の大きい入射角度で塗装表面を照射する光源を用いて、同塗装面をカメラで撮像することにより、光沢性(艶)の少ない下塗りの塗装面を撮像可能としている。
【0014】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係わる自動塗装機の制御方法によれば、被塗装物を下塗りおよび上塗り等の複数の自動塗装機で塗装するに際し、下塗りの塗装状態に合わせた上塗りを行うことができるので、上塗り後の塗装品質を高めることができると共に、過剰品質となるのを防ぐこともでき、下塗りおよび上塗りにおいて総合的に無駄のない最適な塗装を行って、安定した塗装品質を得ることができる。また、例えば自動車などの大型の被塗装物の塗装に好適であって、被塗装物全体の総合的な塗装品質を検知することができ、その塗装品質に基づいて上塗り塗装条件を制御することにより全体の塗装品質を一層高めることができる。
【0015】
本発明の請求項2に係わる自動塗装機の制御装置によれば、下塗りの塗装状態に合わせて上塗りを行うことから、下塗り塗装条件の変動に影響されることがなく、安定した塗装品質を確保することができると共に、下塗りの塗装品質が良好である場合でも、上塗りの塗料の吐出量などを変更することができるので、過剰品質や塗着N.Vの低下による塗装不良の発生などを防ぐことができ、下塗りおよび上塗りにおいて総合的に無駄のない最適な塗装を行って、塗装品質や塗着効率を大幅に高めることができる。また、例えば自動車などの大型の被塗装物の塗装に好適であって、被塗装物全体の総合的な塗装品質を検知することができ、その塗装品質に基づいて上塗り塗装条件を制御することにより全体の塗装品質を一層高めることができる。
【0016】
本発明の請求項3に係わる自動塗装機の制御装置によれば、下塗りの塗装品質の計測をより迅速に且つ正確に行うことができ、その計測値を用いた制御を行うことによって塗装品質をさらに高めることができる。
【0017】
本発明の請求項4に係わる自動塗装機の制御装置によれば、光沢性(艶)の少ない下塗りの塗装面を撮像することが可能になり、計測の精度をさらに高めることができ、その計測値を用いることにより、塗装品質のさらなる向上に貢献できる。
【0019】
【実施例】
図2は本発明の一実施例を示す図であり、本発明を車体の自動塗装ラインに適用した場合を示すブロック図である。
【0020】
被塗装物2は、自動車のボディであって、塗装ライン上を一定の速度で移動しており、下塗りおよび上塗りの自動塗装機(塗装ガン)1,6によって、下塗り(上塗りベース)および上塗り(上塗りクリア)が順に行なわれる。自動塗装機の制御装置は、下塗りの塗布直後の被塗装物2の塗装状態すなわち塗装品質(平滑性)を計測する下塗り品質計測手段3と、下塗り品質計測手段3からの計測値と予め設定された品質基準値と比較し、計測値が品質基準値とずれている場合に、その差に基づいて上塗り自動塗装機6の塗装条件の補正を指令する下塗り品質判定手段4と、下塗り品質判定手段4からの補正指令に基づいて上塗りの自動塗装機6の塗装条件を変更する上塗り塗装条件制御手段5を備えている。
【0021】
なお、この実施例の制御装置では、下塗り品質計測手段3において、塗装品質を左右する品質要因、つまり塗着N.V、微粒化度および塗膜厚をも計測し、下塗り品質判定手段4において品質要因の計測値と要因基準値とを比較し、その差に応じた補正値を上塗り塗装条件制御手段5に送ることにより、塗装品質が不良となった原因も判断できるようにしている。
【0022】
上記の制御装置における下塗り品質計測手段3は、図3に示すように、下塗りされた被塗装物1の未乾燥塗装表面を撮像する撮像手段7と、撮像手段7からの画像情報を画像処理する画像処理手段8と、画像処理手段8で処理した画像処理データに基づいて塗装表面の粗さを算出する表面粗さ算出手段9と、表面粗さ算出手段9からのデータに基づいてウエット鮮映性を算出する第1演算部11と、第1演算部11からのデータに基づいてドライ鮮映性を推定する第2演算部12を備えている。
【0023】
撮像手段7は、図4に示すように、光源31、明暗パターン板32、反射鏡33、レンズ34およびCCDカメラ35から構成され、撮像した被塗装物2の表面の粗さ情報を画像処理手段8に供給する。また、撮像手段7は、光沢性(艶)の少ない下塗り塗装面を撮像可能とするために、塗装面に対して大きい入射角度θで照射するように光源31を配置し、この光源31からの光によりCCDカメラで撮像を行う。
【0024】
画像処理手段8は、各種画像処理プログラム、画像解析シーケンスプログラムおよび波形解析プログラム等から構成され、撮像手段7から供給された表面粗さ情報を画像処理し、そのデータを表面粗さ算出手段9の第1演算部11に供給する。
【0025】
第1演算部11は、表面粗さ算出手段9からのデータに基づいてウエット塗装面の鮮映性、すなわち平滑性、肉持ち性および光沢性からなる鮮映性を算出し、この鮮映性を第2演算部12に供給する。第2演算部12は、第1演算部11から供給されたウエット塗装面の鮮映性、および塗装条件入力手段13から供給される塗装色等を含む塗装条件に基づいて、後述するように最終的な下塗り塗装品質であるドライ塗装面の鮮映性を推定する。以上の算出されたウエット塗装面の鮮映性およびドライ塗装面の鮮映性の情報は、表示器14およびプロッター15に出力されると共に、下塗り品質判定手段4に供給される。
【0026】
ここで、ウエット塗装面の鮮映性とドライ塗装面の鮮映性の比較について説明する。
【0027】
まず。鮮映性のうちの平滑性について説明する。ウエット塗装面の平滑性は、図5に示すように塗布直後の数値は低いが、時間とともに平滑化理論に従って徐々に数値が上昇する。この傾向は乾燥後においても基本的に継続する。したがって、ウエット塗装面での平滑性目標値はドライ塗装面の値に対して小さくなり、ウエット塗装面の平滑性をHwとし、ドライ塗装面の平滑性をHdとすると、次式に示すようになる。
【0028】
Hd=K1・Hw (1)
ここで、K1はウエット平滑性係数であり、1より大きな値である(K1>1)。またウエット塗装面の平滑性の目標値は次のようになる。
【0029】
Hw≧0.5 (2)
なお、ウエット平滑性係数K1は、予め塗装色などの塗装条件に対応させて記憶されている。
【0030】
次に肉持ち性について説明する。ウエット塗装面の肉持ち性は、図6に示すように塗布直後から数値が大きくなっているが、乾燥後は逆に焼付け時の肌荒れのために肉持ち性は低下する。したがって、ウエット塗装面の肉持ち性の目標値はドライ塗装面の値よりも高くなり、ウエット塗装面の肉持ち性をNwとし、ドライ塗装面の肉持ち性をNdとすると、次式に示すようになる。
【0031】
Nd=K2・Nw (3)
ここで、K2はウエット肉持ち性係数であり、1より小さい値である(K2<1)。また、ウエット塗装面の肉持ち性の目標値は次のようになる。
【0032】
Nw≧1.0 (4)
なお、ウエット肉持ち性係数K2は、予め塗装色などの塗装条件に対応させて記憶されている。
【0033】
次に、光沢性すなわち艶性について説明する。ウエット塗装面の艶性は、図7に示すように、肉持ち性と同様に塗布直後の方が数値的に大きいが、乾燥後は焼付けにより肌荒れのために艶性は低下する。ウエット塗装面の艶性をTwとし、ドライ塗装面の艶性をTdとすると、次式のようになる。
【0034】
Td=K3・Tw (5)
ここで、K3はウエット艶性係数であり、1より小さい値である(K3<1)。また、ウエット塗装面の艶性の目標値は次のようになる。
【0035】
Tw≧0.6
なお、ウエット艶性係数K3は、予め塗装色などの塗装条件に対応させて記憶されている。
【0036】
次に図3に示す下塗り品質計測手段3の作用を説明する。下塗り品質計測手段3は、撮像手段7によって被塗装物2の塗装表面を撮像して、塗料塗布直後の時間tにおける塗装表面情報を測定すると、この情報を画像処理手段8に入力して、2値化処理、FFT解析等の画像処理を行い、その画像処理データに基づいて表面粗さ算出手段9で塗装表面の粗さを算出したのち、この算出データを第1演算部11に供給する。
【0037】
第1演算部11は、ウエット塗装面の鮮映性を算出する。この算出方法は、ランレングス法(スリット幅の標準の偏差、平均より求める方法)、濃度勾配法(スリット縦縞の濃淡ベクトルより求める方法)、光パワースペクトル積分値Pi等を用いる方法などがある。
【0038】
第1演算部11で算出されたウエット塗装面の鮮映性情報および塗装条件入力手段13からの色の指定等を含む塗装条件は第2演算部12に供給される。第2演算部12は、ウエット塗装面の鮮映性から、上述したウエット塗装面の鮮映性とドライ塗装面の鮮映性の比較で説明した両者の相関性を利用して、すなわち上述したウエット塗装面の鮮映性とドライ塗装面の鮮映性を記述した(1)、(3)および(5)の式を利用して、最終的な下塗りの塗装品質であるドライ塗装面の鮮映性(粗さ度)を推定する。このように推定されたドライ塗装面の鮮映性は、表示器14およびプロッター15に出力されると共に、下塗り品質判定手段4に供給される。
【0039】
下塗り品質判定手段4は、塗装品質である鮮映性のうちの平滑性が不良、つまり平滑性の測定値Hが下限値(Hmin)以下の場合には、平滑性の測定値Hと所定の品質基準値Hoとの差に見合った塗料の吐出量増量の補正値ΔT=−Kh(H−Ho)を上塗り塗装条件制御手段5に供給する。
【0040】
また、平滑性が良好、つまり平滑性の測定値Hが上限値(Hmax)以上の場合には、平滑性の測定値Hと所定の品質基準値Hoとの差に見合った塗料の吐出量減量の補正値ΔT=−Kh(H−Ho)を上塗り塗装条件制御手段5に供給する。このように、下塗りの品質が良好である場合にも、最適な上塗り塗装条件の指示を上塗り塗装条件制御手段5に供給する。
【0041】
そして、上塗り塗装条件制御手段5では、上記の補正値に基づいて上塗り自動塗装機6の塗装条件を変更する。これにより、上塗り自動塗装機6は、上塗り塗装条件制御手段5からの指令に基づいて吹き付け条件などが変更され、下塗り後の被塗装物2に上塗りを行う。
【0042】
このように、上記の自動塗装機の制御方法および制御装置では、下塗りの塗装品質を計測し、これに対応して上塗り自動塗装機6の塗装条件を制御することにより、自動塗装ラインでも狙い通りの安定した塗装品質の確保と無駄塗装のない最適な塗装制御が行われることとなる。
【0043】
なお、上記の自動塗装機の制御方法および制御装置では、上塗り自動塗装機6の塗装条件の制御に加えて、下塗りの塗装品質の計測値に基づいて下塗り自動塗装機1の塗装条件を制御することも当然可能であり、これにより、塗装品質がより一層高められる。
【0044】
さらに、上記の自動塗装機の制御装置では、下塗り品質計測手段3の撮像手段7により塗装表面の複数箇所を撮像して、複数箇所の塗装品質の計測値を平均化処理することにより、被塗装物2全体の総合的な塗装品質が検知されることとなり、その平均化された計測値に基づいて、下塗り品質判定手段4において上塗り自動塗装機6の塗装条件の補正を行い、その補正値に基づいて上塗り塗装条件制御手段5により上塗り自動塗装機6の塗装条件を制御することにより、全体の塗装品質が一層高められる。このように、複数箇所の撮像を行って塗装品質を計測するのは、被塗装物2が自動車のボディのように大型である場合にきわめて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的構成を説明するブロック図である。
【図2】本発明の一実施例を説明するブロック図である。
【図3】下塗り品質計測手段を説明するブロック図である。
【図4】撮像手段を説明する断面図である。
【図5】時間経過に伴う平滑性の特性を示すグラフである。
【図6】時間経過に伴う肉持ち性の特性を示すグラフである。
【図7】時間経過に伴う光沢性(艶性)の特性を示すグラフである。
【図8】従来の自動塗装機の制御装置を説明するブロック図である。
【符号の説明】
1 下塗り自動塗装機
2 被塗装物
3 下塗り品質計測手段
4 下塗り品質判定手段
5 上塗り塗装条件制御手段
6 上塗り自動塗装機
7 撮像手段
8 画像処理手段
9 表面粗さ算出手段
31 光源
35 カメラ
Claims (4)
- 空調された塗装ブース内に搬入した被塗装物を上塗りおよび下塗り等の複数の自動塗装機により塗装するに際し、下塗り自動塗装機により所定の塗装条件下で塗装された被塗装物の塗装面の複数箇所の塗装品質を検知してその計測値を平均化処理し、平均化処理した塗装品質の計測値と予め設定された品質基準値を比較し、塗装品質の計測値が品質基準値とずれている場合に、その差に基づいて得た補正の指令により上塗りの自動塗装機の上塗り塗装条件を制御することを特徴とする自動塗装機の制御方法。
- 空調された塗装ブース内に搬入した被塗装物を下塗りおよび上塗り等の複数の自動塗装機により塗装する際の制御装置において、下塗り自動塗装機により所定の条件下で塗装された被塗装物の塗装面の複数箇所の塗装品質を検知してその計測値を平均化処理する下塗り品質計測手段と、下塗り品質計測手段によって検知し且つ平均化処理した塗装品質の計測値を予め設定された品質基準値と比較し、検知された計測値が品質基準値とずれている場合に、その差に基づいて上塗り自動塗装機の塗装条件の補正を指令する下塗り品質判定手段と、下塗り品質判定手段からの補正値に基づいて上塗り自動塗装機の塗装条件を制御する上塗り塗装条件制御手段を備えたことを特徴とする自動塗装機の制御装置。
- 請求項2に記載の下塗り品質計測手段が、塗料を塗布した直後の未乾燥塗装表面を撮像する撮像手段と、撮像手段からの画像情報を画像処理する画像処理手段と、画像処理手段で処理した画像処理データに基づいて塗装表面の粗さを算出する表面粗さ算出手段を備え、表面粗さ算出手段で算出した粗さ度から塗装品質を算出する手段であることを特徴とする自動塗装機の制御装置。
- 請求項2に記載の撮像手段が、塗装面に対して所定の角度以上の大きい入射角度で塗装表面を照射する光源と、この光源からの光により撮像を行うカメラを備えていることを特徴とする自動塗装機の制御装置。
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1996
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