JP3783597B2 - エンジンの動弁装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの動弁装置に関し、特に、タペットを介して弁を直接カムで駆動するダイレクトタイプの動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用等のエンジンの吸気弁及び排気弁をタペットを介して直接カムで駆動するダイレクトタイプの動弁装置において、タペットに油圧作動式のリフト可変機構を設け、高速運転時と低速運転時で弁の作動リフト特性を大リフト状態と小リフト状態、あるいはリフト状態と非リフト状態とに変更可能としたものが従来から知られている。そして、そのリフト可変機構の油圧室に油圧を供給するための構成として、シリンダヘッドに設けたタペットガイドホールの内面とタペット外面のどちらか一方の油路開口部をタペット摺動方向の長溝とし、他方の油路開口部を丸穴とすることでシリンダヘッド側の油路とタペット側の油路とを常時連通させるようにしたものがあり、また、そのように長溝によって連通させるのではオイル漏れによる油圧の低下を防止することが難しいということで、シリンダヘッド側の油路開口部とタペット側の油路開口部を共に丸穴とし、タペットがカムのベースサークル部と当接した時だけ連通させることにより、油圧室に可変機構作動のための油圧を供給するようにしたものがある。
【0003】
また、特開平10−121929号公報には、エンジンの吸排気弁を閉じたままとする、リフト可変機構の一種である弁停止機構をタペットに設けたものにおいて、油圧制御弁をバイパスする通路によって油圧室の油圧を保持しておくことが開示されている。さらに、特開平9−264113号公報には、やはり弁停止機構を備えたタペットで、非作動時においても油圧制御弁の制御によって油圧室に所定の油圧を保持しておくことが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように油圧制御弁によりオイルギャラリを介してタペットの油圧室に可変機構作動のための油圧を供給するよう動弁装置を構成する場合、リフト可変機構の作動から不作動への切り換え時、オイルギャラリ内の油圧を抜くため、また、シリンダヘッド側油路とタペット側油路との間隙や、その他の隙間からオイルがリークするため、オイルギャラリ内の油圧が低下していることにより、リフト可変機構の不作動から作動への切り換え時に油圧の立ち上がりが遅れ、応答性に問題が生ずる。そこで、可変機構不作動時に油圧室の油圧をリフト可変機構を作動させない程度にある程度高めておくことによって切り換え時の応答性を改善することが考えられる。そして、そのようにタペットに設けたリフト可変機構の油圧室の油圧を可変機構不作動時にある程度高い所定油圧に保持するについては、如何にして簡単な構成で可変機構不作動の油圧保持を実現するかが課題である。上記特開平10−121929号公報にはバイパス通路を設けることが記載されているが、具体的にどのように構成するかが不明であり、また、特開平9−264113号公報に開示された油圧保持の手段では、油圧の精密が制御が必要となり制御が複雑となることが避けられない。
【0005】
本発明は、油圧作動式のリフト可変機構を備えたタペットを有するエンジンの動弁装置において、簡単な構成により可変機構不作動時の油圧を確保し、作動切り換え時の応答性を高めることができるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、油圧源からのオイルを油圧制御弁を介してシリンダヘッド側のオイルギャラリに導き、オイルギャラリから各タペットのリフト可変機構に供給する通路とは別に、カムジャーナル潤滑用油路オイルギャラリとを絞り部を有する連通路を介して連通させることにより、油圧制御弁をバイパスしてリフト可変機構に所定油圧のオイルを供給するよう構成したエンジンの動弁装置により上記課題を解決したものである。
【0007】
すなわち、請求項1に係るエンジンの動弁装置は、カムに当接してシリンダヘッド側部材のタペットガイドホール内を弁開閉方向に摺動し弁をリフトさせるタペットに、油圧によって弁の作動リフト特性を選択的に変更可能なリフト可変機構を設け、シリンダヘッド側部材に、カム軸方向に延びるオイルギャラリと、オイルギャラリからの油圧リフト可変機構へ供給する作動油供給通路を形成するとともに、シリンダヘッド側部材のカム軸方向一端部に油圧制御弁を配設し、油圧源からの油圧を油圧制御弁を介して前記オイルギャラリに導き、前記作動油供給通路を介してタペットのリフト可変機構に供給するエンジンの動弁装置において、シリンダヘッド側部材のカム軸方向一端頂部にカムジャーナル部を 形成し、オイルギャラリをカムジャーナル部下方に近接した配置とし、少なくとも一部が前記オイルギャラリに近接し油圧源からの油圧をカムジャーナルに供給するカムジャーナル潤滑用油路を画成するようシリンダヘッド側部材のカム軸方向一端頂部のカムジャーナル部とカムキャップとの合わせ面に溝を形成し、シリンダヘッド側部材のカム軸方向一端部に、カムジャーナル潤滑用油路に油圧源から所定油圧のオイルを潤滑油として供給する潤滑用流入油路を形成するとともに、油圧源からの油圧を油圧制御弁へ導入する作動油流入油路と、油圧制御弁からの油圧をオイルギャラリへ導出する作動油流出油路を形成し、オイルギャラリに所定の油圧を供給するよう前記カムジャーナル潤滑用油路と油圧制御弁よりもタペット側のオイルギャラリとを連通路を介して連通させ、該連通路をオイルギャラリの前記カムジャーナル部と近接する部分に連結するよう、該カムジャーナル部の合わせ面に開口するように穿設された加工孔によりシリンダヘッド側部材に直線状に形成し、この連通路のオイルギャラリとの連通部に、オイルギャラリ内の油圧をリフト可変機構が作動しない所定油圧に保持するよう流量を制限する絞り部を設けたことを特徴とする。
【0008】
この場合、リフト可変機構不作動時にはカムジャーナル潤滑用油路から連通路を介してオイルギャラリにオイルが供給され、その供給されるオイルの流量が絞り部で制限されることにより、オイルギャラリ内の油圧がロック手段が作動しない所定油圧に保持される。そして、リフト可変機構作動時には、油圧源からの油圧が油圧制御弁を介してオイルギャラリに導かれ、オイルギャラリから作動油供給通路を介し各タペットに供給され、リフト可変機構が作動する。
【0009】
こうして可変機構不作動時に所定油圧に保持されることにより、リフト可変機構が不作動から作動へ切り換わる時の応答性が向上する。しかも、可変機構不作動時の油圧の確保を、カムジャーナル潤滑用油路とオイルギャラリとを絞り部を有する連通路により連通させるだけの簡単な構成で実現できる。
【0010】
また、この場合、油圧源からの油圧はシリンダヘッド側部材のカム軸方向一端部において作動油流入油路を経て油圧制御弁へ導かれ、油圧制御弁から作動油流出油路を経てオイルギャラリへ導かれる。また、油圧源から潤滑用流入油路を経て所定油圧のオイルが潤滑油としてカムジャーナル潤滑用油路に供給される。そして、リフト可変機構不作動時にはカムジャーナル潤滑用油路から連通路を介してオイルギャラリにオイルが供給される。この連通路は単純なキリ加工等で形成できる。
【0011】
また、この場合、キリ加工等による連通路の形成が容易であるとともに、絞り部の加工が容易で、可変機構不作動時にオイルギャラリ内に確保する油圧の設定が容易である。
【0012】
請求項2に係るエンジンの動弁装置は、上記請求項1の動弁装置において、オイルギャラリ内のオイルを排出する作動油排出路を有し、シリンダヘッド側部材に配設した油圧制御弁がオイルギャラリと作動油排出路とを断接する構成で、作動油排出路にオイルギャラリ内の油圧の低下を抑制する絞り部を形成したものである。
【0013】
この場合、リフト可変機構の作動から不作動への切り換え時油圧制御弁を介してオイルギャラリと作動油排出路とを連通させることにより、オイルギャラリ内の油圧を速やかに下げることができ、しかも、その油圧の低下を絞り部により抑制することによって、可変機構不作動時の油圧を所定油圧に確実に保持するようにできる。
【0014】
請求項3に係るエンジンの動弁装置は、上記請求項2の動弁装置において、シリンダヘッド側部材は、燃焼室の一部を画成するとともに動弁室外郭を構成するシリンダヘッド本体の上面に取り付けたカムキャリアで、カムシャフトを支持するようカムキャップが取り付けられ、作動油排出路がカムキャリアに形成されて動弁室に開口する構成とされたものである。
【0015】
この場合、作動油排出路はシリンダヘッド本体とは別体のカムキャリアに設けるため、形成が容易である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施の形態の一例のエンジンにおけるシリンダヘッド部分の断面構造を示している。この例は、DOHC(ダブルオーバヘッドカム)の直列4気筒エンジンに係るもので、当該エンジンは、直列4気筒のシリンダボアを設けたシリンダブロック1を有し、該シリンダブロック1の上部に、各気筒の燃焼室頂部を画成するとともにヘッド上部の動弁室の外郭を構成するシリンダヘッド2が連結され、シリンダヘッド2の上部にカム室外郭を構成するシリンダヘッドカバー3が取り付けられる。
【0018】
また、このエンジンは、1気筒当たり二つの吸気ポートと二つの排気ポートが設けられ、二つの吸気弁と二つの排気弁を備えた4弁タイプのエンジンで、吸気弁及び排気弁をそれぞれタペットを介して直接カムで駆動するダイレクトタイプの動弁装置を備えている。そして、その動弁装置は、エンジンの高速運転時と低速運転時とで弁リフトを変更可能なリフト可変手段を備えている。
【0019】
シリンダヘッド2は、燃焼室の一部を画成するとともに動弁室外郭を構成するシリンダヘッド本体4と、カムキャップ5、6と協働して吸気カムシャフト7及び排気カムシャフト8を支持するカムジャーナル部9、10を備えたカムキャリア11との分割構造で、カムキャリア11は、後述のタペット50を摺動自在に支持するタペットガイドホール25、26を備え、シリンダヘッド本体4の上面に着脱自在に取り付けられる。シリンダヘッド本体4には、その側壁部12にシール状態で当接するようシリンダヘッドカバー3が取り付けられ、シリンダヘッド本体4とシリンダヘッドカバー3とで動弁室13が画成される。そして、その動弁室13にカムキャリア11が内蔵される。
【0020】
シリンダヘッド本体4には、各気筒の燃焼室頂部に臨んで所定配置で吸気ポート及び排気ポート、プラグホール等(いずれも図示せず)が形成され、吸気ポートには吸気弁が配設され、排気ポートを開閉する排気弁が配設される。そして、プラグホールに点火プラグが螺合装着される。また、シリンダヘッド本体4の吸気側及び排気側の各側端面には、吸気マニホールド及び排気マニホールド(いずれも図示せず)が連結される。
【0021】
カムキャリア11は、図1及び図2に示すように、シリンダヘッド本体4の各気筒毎のプラグホールに対応する配置の点火プラグ取付ホール部21と、気筒列幅方向中央に位置し各気筒の点火プラグ取付ホール部21を連結して気筒列方向に延びる中央ウェブ22と、中央ウェブ22の幅方向両側に間隔をおいて配置され気筒列方向に延びる側壁部23、24を備え、中央ウェブ22と両側壁部23、24の間には、吸気側及び排気側のカムジャーナル部9、10と、吸気側及び排気側のタペットガイドホール25、26を構成するタペットガイド部27、28が配置され、それらカムジャーナル部9、10及びタペットガイド部27、28が中央ウェブ22と側壁部23、24にそれぞれリブ29、30により連結されたフレーム構造の部材である。最前方の点火プラグ取付ホール部21は、後述の油圧制御弁取付ホール部と一体に2円連接形状に形成されている。
【0022】
吸気カムシャフト7と排気カムシャフト8は、相互に平行に気筒列方向に配置され、カムキャリヤ11のカムジャーナル部9、10においてカムキャップ5、6により支持される。そして、吸気カムシャフト7及び排気カムシャフト8は、シリンダヘッド2の上部を構成するカムキャリヤ11の前端(図2において右端)から夫々突出し、その突出した吸気カムシャフト7及び排気カムシャフト8の前端部にはカムプーリが夫々固着される。それらカムプーリとシリンダブロック1の前端から突出するクランクシャフトの前端部に固着されたクランクブーリにはタイミングベルトが巻つけられ、それによりクランクシャフトの回転が伝達され、クランクシャフトの1/2の角速度で吸気カムシャフト7及び排気カムシャフト8が駆動される。
【0023】
カムキャリヤ11の各カムジャーナル部9、10は、吸気側及び排気側にそれぞれ5箇所設けられている。それらカムジャーナル部9、10は、基本的に同形状で、カム軸方向に一定間隔で配置されたものである。但し、最前方のカムジャーナル部9、10だけは、他と形状が異なり、且つ、カムプーリ側に寄った配置で、隣接するカムジャーナル部9、10との間隔が広くなっている。
【0024】
タペットガイドホール25、26は円筒状で、傾斜した配置とされ、その中に、後述のタペットがカムに従動して吸気弁及び排気弁を往復作動させるよう摺動自在に収容される。
【0025】
カムキャップ5、6は、図3に示すように、ボルト31〜34によりカムキャリヤ11の各カムジャーナル部9、10に固定される。但し、吸気側のカムキャップ5のうちの最前方のカムキャップ5を除く4個は、カムキャップ5をカムキャリヤ11のカムジャーナル部9に固定する一対のボルト31、32のうち、中央ウェブ22側のボルト32がカムキャリヤ11を貫通してシリンダヘッド本体4にねじ込まれ、カムキャリア11と共締めで固定される。また、排気側のカムキャップ6のうちの最前方のカムキャップ6を除く4個は、カムキャップ6をカムキャリヤ11のカムジャーナル部10に固定する一対のボルト33、34のうち、側壁部24側のボルト34がカムキャリヤ11を貫通してシリンダヘッド本体4にねじ込まれ、カムキャリア11と共締めで固定される。
【0026】
カムキャリヤ11は、カムキャップ5、6とカムキャリヤ11を共締めする上記ボルト32、34の他、図2〜4に示す最前方のカムジャーナル部9の後方に隣接する左右側方の2箇所と、後端部の側方片側1箇所のボルト穴41、42、43を貫通するボルト(図示せず)によりシリンダヘッド本体4に固定される。
【0027】
また、カムキャリア11の側壁部23、24のうち、排気側のカムキャップ6とカムキャリヤ11を共締めするボルト34が貫通する部分に近い排気側の側壁部24には、剛性を高めるため、図5に示すように、カムジャーナル部10と側壁部24とをコーナ部において連結するコーナリブ45が設けられている。一方、吸気側のカムキャップ5とカムキャリヤ11を共締めするボルト32は、元々剛性の大きい中央ウェブ22を貫通する。そのため、カムキャリヤ11はその部分で剛性が大きい。そのため、図6に示すように、カムキャリヤ11の吸気側の側壁部は、図6に示すように、コーナリブのない平坦な形状とされている。
【0028】
シリンダヘッド本体4は、図1に示すように左右一対で気筒列方向に間隔をおいて配置されたヘッドボルト穴44を貫通するヘッドボルト(図示せず)によってシリンダブロッグ1に固定される。
【0029】
タペット50は、図7〜9に示すとおり、全体として円筒状で、カム摺接方向に長い略矩形平面状のセンタカム当接面を構成するセンタタペット51と、該センタタペット51のカム当接面の両側方に配置され、センタタベット51のセンタカム当接面と合わせて略円形平面状となる形状のサイドカム当接面を構成するサイドタペット52とに分割され、センタタペット51とサイドタペット52とがタペット摺動方向に相対移動可能で、且つ、後述のロック機構により相互に結合及び離脱可能に構成されている。
【0030】
サイドタペット52は、サイドカム当接面を有する左右一対の筒状部52a、52bが、弁のステムエンドとの当接部を構成する下部連結部52cにより一体に連結された構造で、その下部連結部52cの上にタペットスプリング53が設置され、その上から左右筒状部52a、52bの間にセンタタペット51が組み込まれる。タペット50は、下部連結部52cの下面が図示しないシムを介して吸気弁及び排気弁のステムエンドと当接する。
【0031】
センタタペット51は、上記略矩形平面状のセンタカム当接面のカム摺接方向に沿う両長辺側の縁部から垂直下方に延びるカム摺接方向及びタペット摺動方向に平行でタペット軸心に対し対称な一対の側方端面54a、54bを有し、また、両短辺側の縁部から垂直下方に延びるタペット摺動方向に平行でタペット軸心に対し対称な断面円弧状の一対の外方周面55a、55bを有する。
【0032】
そして、センタタペット51には、カム軸方向に平行でタペット軸心に対し同心状に片方の側方端面から他方の側方端面に貫通する貫通孔56が形成されている。
【0033】
また、センタタペット51には、両外方周面55a、55bの部分の円周方向両縁部に、外側が外方周面55a、55bから連続して円弧状にサイドタペット52側に張り出し、内側が側方端面54a、54bから略直角にカム軸方向に張り出す形で、タペット軸方向の略全長に亘ってサイドタペット52との摺接面を構成する張出部57a〜57dが形成されている。
【0034】
サイドタペット52は、上記左右一対の筒状部52a、52bのサイドカム当接面のカム摺接方向に沿って対向する内側の縁部から垂直下方に延びるカム摺接方向及びタペット摺動方向に平行でタペット軸心に対し対称な対向する内方端面58a、58bを有するとともに、各内方端面58a、58bのカム摺接方向の両端にセンタタペット51の側方端面54a、54bと所定の間隔をもって非摺接状態で対峙する突出部59a〜59dを有し、また、サイドカム当接面のカム軸方向外端側の縁部から垂直下方に延びるタペット摺動方向に平行でタペット軸心に対し対称な断面円弧状の外側周面60a、60bを有する。
【0035】
そして、サイドタペット52の筒状部52a、52bには、カム軸方向に平行でタペット軸心と同心状に各内方端面58a、58bから外側周面60a、60bに貫通する貫通孔61a、61bが、センタタペット51のセンタカム摺接面とサイドタペット52のサイドカム摺接面が面一となる時にセンタタペット51の上記貫通孔56と一直線に段差なく連通するよう形成されている。
【0036】
また、サイドタペット52の筒状部52a、52bにおける内方端面58a、58bのカム摺接方向の端部には、センタタペット51のカム摺接方向の縁部に形成された上記張出部57a〜57dの摺接面に摺接する摺接部62a〜62dがタペット軸方向の略全長に亘ってリブ状に形成されている。
【0037】
センタタペット51とサイドタペット52とは、センタタペット51の側方端面54a、54bと、サイドタペット52の筒状部52a、52bの内方端面58a、58bの両端に位置する突出部59a〜59dとが所定の間隔をもって非摺接状態で対峙し、また、センタタペット51の張出部57a〜57dと、サイドタペット52の筒状部52a、52bの摺接部62a〜62dとが摺接自在である。
【0038】
吸気カムシャフト7及び排気カムシャフト8は、各タペット50に対して、図8に示すように、それぞれ低リフト量の同一カムプロフィールを有する2枚のサイドカム70a、70b(低速用カム)と、それら2枚のサイドカム70a、70bの間にあって、高リフト量のカムプロフィールを有する高速用の1枚のセンタカム70c(高速用カム)とを備えている。
【0039】
センタタペット51とサイドタペット52は、センタタペット51のセンタカム摺接面がセンタカム70cのベースサークル部に当接し、サイドタペット52のサイドカム摺接面がサイドカム70a、70bのベースサークル部に当接している状態で、センタタペット51のセンタカム摺接面とサイドタペット52のサイドカム摺接面とが略面一となり、その状態で、センタタペット51の貫通孔56とサイドタペット52の貫通孔61a,61bが一直線に連通する。
【0040】
なお、サイドタペット52は外側周面60a、60bがタペットガイドホール25、26の内周面とカム軸方向に略当接する。そして、サイドタペット52の突出部59a〜59dとセンタタペット51との間には、所定の間隙が保持され、この間隙により、タペットガイドホール25、26の内側でタペット50のサイドタペット52とセンタタペット51の加工誤差が許容される。
【0041】
タペット50の、センタタペット51の貫通孔56(貫通孔部分)とサイドタペット52の貫通孔61a、61b(貫通孔部分)は、上述のようにセンタタペット51のセンタカム摺接面がセンタカム70cのベースサークル部に当接し、サイドタペット52のサイドカム摺接面がサイドカム70a、70bのベースサークル部に当接した状態で、カム軸方向に一直線に連通し、一連の貫通孔を構成する。そして、この貫通孔には、サイドタペット52の一方の筒状部52bを貫通する貫通孔部分(貫通孔61b)に、油圧によりセンタタペット51を貫通する貫通孔部分(貫通孔56)に突出可能なよう油圧プランジャ71が内蔵され、センタタペット51を貫通する貫通孔部分(貫通孔56)に、油圧プランジャ71を介して油圧によりサイドタペット52の他方の筒状部52aを貫通する貫通孔部分(貫通孔61a)に突出可能なようロックピン72が内蔵され、また、ロックピン72をセンタタペット51とサイドタペット52とが相互に離脱しタペット摺動方向に相対移動可能となる位置へ付勢するよう押圧スプリング73が内蔵されている。
【0042】
これら貫通孔56、61a、61bと、油圧プランジャ71、ロックピン72及び押圧スプリング73等により、センタタペット51とサイドタペット52とを相互に結合及び離脱可能とするロック手段が構成される。
【0043】
センタタペット51側の貫通孔部分(貫通孔56)には、サイドタペット52との分割部分の両端部に、センタタペット51の側方端面54a、54bと面一となるようブッシュ74、75がそれぞれ挿入固定される。そのうち、油圧プランジャ71側の端部に固定されるブッシュ75は、ロックピン72外周の鍔部76に当接してロックピン72の油圧プランジャ71側への移動を規制する。また、もう一方の端部に固定されるブッシュ74は、ロックピン72外周の上記鍔部76との間に押圧スプリング73を圧縮状態で保持する。
【0044】
さらに、サイドタペット52側の貫通孔部分(貫通孔61a、61b)には、ブッシュ77、78が各々挿入固定される。そのうち、油圧プランジャ71を内蔵する方の筒状部52bの貫通孔部分(貫通孔61b)に挿入固定されたブッシュ78は、タペット外周側が端壁78aで塞がれ、内方側に油圧プランジャ71を摺動嵌合させる嵌合孔78bを有する。
【0045】
また、他方の筒状部52aの貫通孔部分(貫通孔61a)に挿入固定されるブッシュ77は、軸方向中央部にロックピン72の移動を規制するストッパ部としての隔壁77aを有し、該隔壁77aを挟んで内方側にロックピン72の端部を嵌合させる嵌合孔77bを有し、タペット外周側には、後述の回止部材を嵌合させる嵌合孔77cを有し、隔壁77aには、両嵌合孔77b、77cを連通する貫通孔77dを有する。
【0046】
そして、これらサイドタペット52側のブッシュ77、78は、センタタペット51側の端部を貫通孔部分(貫通孔61a、61b)より所定寸法突出させ、センタタペット51の貫通孔部分(貫通孔56)に挿入固定したブッシュ74、75の端面にそれぞれ所定間隔をおいて対峙させている。
【0047】
こうした構成のロック手段において、油圧プランジャ71は、油圧が印加されるとロックピン72側に移動して端部がセンタタペット51側の貫通孔部分(貫通孔56)に入り込むとともに、ロックピン72を押圧スプリング73に抗して移動させ、ロックピン72の端部をサイドタペット52の貫通孔部分(貫通孔61a)を入り込ませる。この時、油圧プランジャ71がセンタタペット51とサイドタペット52の一方の筒状部52bとの分割部分に跨がるとともに、ロックピン72がセンタタペット51とサイドタペット52の他方の筒状部52aとの分割部分に跨がり、それらが協動してセンタタペット51とサイドタペット52とを結合し、ロック状態となる。また、油圧が解放されると、押圧スプリング73がロックピン72を油圧プランジャ71側に移動させ、油圧プランジャ71が元の位置に復帰して、ロックピン72の両端面がセンタタペット51の貫通孔56内でセンタタペット51とサイドタペット52との分割部分と面一になって、センタタペット51がサイドタペット52から離脱し、アンロック状態(ロック解除)となる。
【0048】
このように、ロック手段は油圧によりロック状態とアンロック状態とに切り換え可能で、ロック状態においてはサイドタペット52とセンタタペット51とが結合し、サイドタペット52とセンタカム70cにより駆動されるセンタタペット51とが協働して吸気弁及び排気弁を高速態様でリフトさせ、アンロック状態においてはセンタタペット51がサイドタペット52から離脱して、相対的に摺動し、サイドカム70a,70bにより駆動されて吸気弁及び排気弁を低速態様でリフトさせる。
【0049】
タペット50には、サイドタペット52の油圧プランジャ71を内蔵する方の貫通孔61bを有する筒状部52aに、上記ロック機構に作動油圧を供給するよう3本の加工孔からなる油路81、82、83が設けられている。第1油路81は、サイドタペット52の反カム側から穿設加工された加工孔により構成され、カム軸方向中心面からオフセットした位置においてタペット摺動方向に延びる。また、第2油路82は、サイドタペット52の外周面から第1油路81に向け垂直に穿設加工された加工孔により構成され、第1油路81をカムキャリア11に設けた後述の作動油供給通路93、94と連通可能とする。また、第3油路83は、サイドタペット52の貫通孔61bのタペット外周側開口部から第1油路81を構成する加工孔のカム側端部に向けて穿設加工された加工孔により構成され、油圧プランジャ71背部の作動油圧室となる貫通孔61bのタペット外周側端部を第1油路81に連通させる。
【0050】
サイドタペット52の一方の筒状部52b油圧プランジャ71を内蔵する貫通孔61bに挿入固定されるブッシュ78には、上記第3油路83を油圧プランジャ71背部の作動油圧室に連通するよう開口部84が形成されている。
【0051】
また、タペット50には、油圧プランジャ71を内蔵しない方の筒状部52aの貫通孔61aに固定されるブッシュ77のタペット外周側の嵌合孔77cにタペット回止部材としての球状部材86が、タペット外周から一部はみ出した状態で転動自在に保持される。この球状部材86は、折曲爪部87aを備えたリング状の保持部材87を外方から貫通孔61aの内周に沿って挿し込み、ブッシュ77の端部外面に設けた縮径部との間に嵌合固定することにより転動自在に保持される。
【0052】
そして、カムキャリア11に設けられたタペットガイドホール25(26)の内周には、タペット50側に保持されたタペット回止部材としての球状部材86を係合させてタペット摺動方向にのみ移動可能とするよう、タペット摺動方向に延びる溝88が設けられている。球状部材86はこのタペットガイドホール25(26)内周の溝88と協働してタペット50の回転を規制する。
【0053】
また、センタタペット51のサイドタペット52の筒状部52a、52bと対峙する両側方端面54a、54bには、貫通孔56の下方においてカム軸方向にサイドタペット52の筒状部52a、52bの内方端面58a、58bへ向けて突出し、サイドタペット52の筒状部52a、52bの貫通孔61a、61bから内方へ突出したブッシュ77、78の端部に係止される係止部89a、89bが形成されている。これら係止部89a、89bが両側でサイドタペット52側のブッシュ77、78に係止されることにより、センタタペット51はタペット摺動方向上方への移動が規制される。
【0054】
カムキャリア11の中央ウェブ22には、点火プラグ取付ホール部21を挟む吸気側及び排気側の両側に、各気筒のタペットガイドホール部27、28に近接してシリンダヘッド長手方向(カム軸方向)に延びるオイルギャラリ91、92が設けられ、また、これらオイルギャラリ91、92からの油圧を各タペット50のリフト可変機構へ供給するよう、オイルギャラリ91、92から分岐してタペットガイドホール25、26の内周面に開口する作動油供給通路93、94が設けられている。
【0055】
作動油供給通路93、94は、カムキャリア11の側端面から穿設形成された加工孔により構成され、吸気側及び排気側共にタペットガイドホール25、26に対し気筒列方向中心から列方向に所定量オフセットした位置でオイルギャラリ91、92に開口し、タペットガイドホール25、26の内周面に対しカム軸方向中心面からオフセットした位置に開口する。
【0056】
そのうち、吸気側の作動油供給通路93は、オイルギャラリ91から直角に分岐してタペットガイドホール25に達するよう形成されたもので、カムキャリア11の成形後に側壁部23側からのキリ加工等により、タペットガイドホール25をホール中心からオフセットして気筒列方向に直交する方向に貫通しオイルギャラリ91に達するよう形成された加工孔により構成されている。通常、このように加工孔を形成する場合は、反オイルギャラリ側を塞ぐ必要があるが、油圧のリークは一応タペットによってほとんどが防げるとともに、本実施の形態ではカムキャリア構造としているため、例えリークしたとしても動弁室内にリークするだけで問題がない。そのため、加工孔を塞ぐ工程や部品を省くことが可能となるのである。
【0057】
一方、排気側の作動油供給通路94は、オイルギャラリ92から斜めに分岐してタペットガイドホール26に達するよう形成されたもので、カムキャリア11の成形後に側壁部24側からのキリ加工等により、タペットガイドホール26をホール中心からオフセットして気筒列方向に対し斜めに貫通してオイルギャラリ92に達し、側壁側のコーナーリブ45の端縁にかからない内方位置あるいは完全にコーナーリブ45から外れた位置を通るよう、カムキャリア幅方向に対し斜めに延び、少なくとも一部がタペットガイドホール部28を中央ウェブ22及び側壁部24に連結するリブ32の部分を貫通して形成された加工孔により構成される。
【0058】
これら作動油供給通路93、94のタペットガイドホール25、26の内周面における開口部は、サイドタペット52のサイドカム摺接面がサイドカム70a、70bのベースサークル部に当接した状態で、サイドタペット25の一方の筒状部52bに設けられた上記第2油路82と相互に連通する。
【0059】
また、カムキャリア1の中央ウェブ22は、最前方の点火プラグ取付ホール部21の前方側に、点火プラグ取付ホール部21と一体となる2円連接形状に形成された油圧制御弁取付ホール部95を備え、さらにその前方に油圧制御プラグ取付ホール部96を備え、油圧制御弁取付ホール部95にタペット50のロック機構に供給される作動油圧を制御する油圧制御弁97が配設され、油圧制御プラグ取付ホール部96に油圧制御プラグ(図示せず)が配設される。
【0060】
そして、カムキャリア11の最前端部には、油圧源であるオイルポンプからの油圧を油圧制御弁97へ導入する作動油流入油路98と、油圧制御弁97からの油圧をオイルギャラリ91、92へ導出する作動油流出油路99が形成され、また、オイルギャラリー91、92内の油を動弁室13に排出する絞り部120aを備えた作動油排出路120が設けられ、油圧制御弁97がオイルギャラリー91、92と作動油排出路120とを断接する構成とされている。
【0061】
また、図1に示すように、カムキャリア11の最前端頂部には、中央ウェブ11のオイルギャラリ91、92に近接する部分からカムジャーナル部9、10にかけて、最前端側のカムジャーナル部9、10とカムキャップ5、6との合わせ面にカムジャーナル潤滑用油路を画成する溝101、102が形成される。
【0062】
そして、カムジャーナル部9、10には、カムジャーナル潤滑用油路を画成する溝101、102とオイルギャラリー91、92とをカムジャーナル部9、10と近接する位置において相互に連通させるよう、直線状の連通路103、104が形成されている。これら連通路103、104は、カムジャーナル部9、10のカムキャップ5、6との合わせ面側からキリ加工等で穿設された加工孔により構成される。また、これら連通路103、104のオイルギャラリ91、92との各連通部には、絞り部105、106が設けられている。
【0063】
そして、カムキャリア11には、上記溝101、102により画成されるカムジャーナル潤滑用油路にオイルポンプ(油圧源)から上記油圧制御プラグ取付ホール部96に配設される油圧制御プラグを介して所定圧の潤滑油を供給する潤滑用流入油路107、108が形成されている。これら潤滑用流入油路107、108は側方からキリ加工等で穿設された加工孔により構成されたものである。加工孔の側端部は加工後に塞がれる。
【0064】
タペット50のロック手段の油圧プランジャ71を作動させるための油圧は、油圧制御弁97により制御され、タペット50のロック手段をロック状態とする高速時に油圧供給通路93、94を介して作動油圧室に供給される。その際、オイルポンプ(油圧源)からの油圧は作動油流入油路98を経て油圧制御弁97に導入され、油圧制御弁97から作動油流出油路99を通ってオイルギャラリ91、92に導かれ、サイドタペット52のサイドカム摺接面がサイドカム70a、70bのベースサークル部に当接し、作動油供給通路93、94のタペットガイドホール25、26の内周面における開口部がサイドタペット25の第2油路82と相互に連通した状態で、作動油供給通路93、94を経て第2油路82に導入され、第2油路82から第1油路81、第3油路83を経て貫通孔61b内に導入され、油圧プランジャ71背部の作動油圧室に供給される。
【0065】
また、オイルポンプ(油圧源)からは、潤滑用流入油路107、108及び連通路103、104を介して上記溝101、102により画成されるカムジャーナル潤滑用油路に常時所定油圧のオイルが潤滑油として供給され、その油圧が、連通路103、104を経てオイルギャラリ91、92に供給される。そして、この連通路103、104を経てオイルギャラリ91、92に供給される油圧は絞り部105、106により流量が制限されることにより制御される。また、その際、オイルギャラリ91、92内からは油圧制御弁97を介し作動油排出路120を介して動弁室13内にオイルが排出されるが、作動油排出路120には流量を制限する絞り部120aが形成されていて、それにより、オイルギャラリ91、92内の油圧の低下が抑制される。こうして、タペット50のロック手段をアンロック状態(非作動)とする低速運転時において、オイルギャラリ91、92内の油圧がロック機構が作動しない所定油圧に保持される。
【0066】
なお、上記説明では実施の形態として、シリンダヘッド本体にカムキャリアを組み付けるエンジンついて説明したが、カムキャリアを別体としないシリンダヘッドを有するエンジンに対しても本発明を適用できることは勿論である。
【0067】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、油圧作動式のリフト可変機構を備えたタペットを有するエンジンの動弁装置において、簡単な構成により可変機構不作動時の油圧を確保し、作動切り換え時の応答性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例のエンジンにおけるシリンダヘッド部の気筒列方向に直交する縦断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態の一例におけるカムキャリアの平面図である。
【図3】 本発明の実施の形態の一例におけるカムキャリアの左側面図である。
【図4】 本発明の実施の形態の一例におけるカムキャリアの右側面図である。
【図5】 本発明の実施の形態の一例におけるカムキャリアの正面図である。
【図6】 本発明の実施の形態の一例におけるカムキャリアの背面図である。
【図7】 本発明の実施の形態の一例におけるタペットおよびタペットガイドホール部の横断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態の一例におけるタペットおよびタペットガイドホール部のカム軸方向の縦断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態の一例におけるタペットおよびタペットガイドホール部のカム軸方向に直交する一部縦断面図である。
【符号の説明】
2 シリンダヘッド
3 シリンダヘッドカバー
4 シリンダヘッド本体
5、6 カムキャップ
7 吸気カムシャフト
8 排気カムシャフト
9、10 カムジャーナル部
11 カムキャリア
13 動弁室
25、26 タペットガイドホール
50 タペット
51 センタタペット
52 サイドタペット
70a、70b サイドカム
70c センタカム
71 油圧プランジャ
72 ロックピン
73 押圧スプリング
81 第1油路
82 第2油路
83 第3油路
91、92 オイルギャラリ
93、94 作動油供給通路
97 油圧制御弁
98 作動油流入油路
99 作動油流出油路
101、102 溝
103、104 連通路
105、106 絞り部
107、108 潤滑用流入油路
120 作動油排出路
120a 絞り部

Claims (3)

  1. カムに当接してシリンダヘッド側部材のタペットガイドホール内を弁開閉方向に摺動し弁をリフトさせるタペットに、油圧によって弁の作動リフト特性を選択的に変更可能なリフト可変機構を設け、
    前記シリンダヘッド側部材に、カム軸方向に延びるオイルギャラリと、該オイルギャラリからの油圧を前記リフト可変機構へ供給する作動油供給通路を形成するとともに、該シリンダヘッド側部材のカム軸方向一端部に油圧制御弁を配設し、
    油圧源からの油圧を前記油圧制御弁を介して前記オイルギャラリに導き、前記作動油供給通路を介して前記タペットのリフト可変機構に供給するエンジンの動弁装置において、
    前記シリンダヘッド側部材のカム軸方向一端頂部にカムジャーナル部を形成し、
    前記オイルギャラリを前記カムジャーナル部下方に近接した配置とし、
    少なくとも一部が前記オイルギャラリに近接し油圧源からの油圧を前記カムジャーナルに供給するカムジャーナル潤滑用油路を画成するよう前記シリンダヘッド側部材のカム軸方向一端頂部のカムジャーナル部とカムキャップとの合わせ面に溝を形成し、
    前記シリンダヘッド側部材のカム軸方向一端部に、前記カムジャーナル潤滑用油路に油圧源から所定油圧のオイルを潤滑油として供給する潤滑用流入油路を形成するとともに、油圧源からの油圧を前記油圧制御弁へ導入する作動油流入油路と、該油圧制御弁からの油圧を前記オイルギャラリへ導出する作動油流出油路を形成し、
    前記オイルギャラリに所定の油圧を供給するよう前記カムジャーナル潤滑用油路と油圧制御弁よりもタペット側の前記オイルギャラリとを連通路を介して連通させ、
    前記連通路を前記オイルギャラリの前記カムジャーナル部と近接する部分に連結するよう、該カムジャーナル部の前記合わせ面に開口するように穿設された加工孔により前記シリンダヘッド側部材に直線状に形成し、
    該連通路の前記オイルギャラリとの連通部に、前記オイルギャラリ内の油圧を前記リフト可変機構が作動しない所定油圧に保持するよう流量を制限する絞り部を設けたことを特徴とするエンジンの動弁装置。
  2. 前記オイルギャラリ内のオイルを排出する作動油排出路を有し、前記シリンダヘッド側部材に配設した油圧制御弁が前記オイルギャラリと前記作動油排出路とを断接する構成で、
    前記作動油排出路にオイルギャラリ内の油圧の低下を抑制する絞り部を形成した請求項1記載のエンジンの動弁装置。
  3. 前記シリンダヘッド側部材は、燃焼室の一部を画成するとともに動弁室外郭を構成するシリンダヘッド本体の上面に取り付けたカムキャリアで、カムシャフトを支持するようカムキャップが取り付けられ、
    前記作動油排出路がカムキャリアに形成されて動弁室に開口する構成とされた請求項2記載のエンジンの動弁装置。
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