JP3781927B2 - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、カメラやスキャナ等から入力された画像データを処理して、伝送や蓄積等をする画像処理装置及び画像処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像処理装置は、入力環境判定部と入力環境補正部と入力環境プロファイル格納部とを備え、入力環境判定部から出力される環境判定情報に応じて、入力環境プロファイル格納部が所定の入力環境プロファイルデータを選択的に出力する。
入力環境補正部は、入力環境プロファイル格納部が出力する入力環境プロファイルデータを参照して、入力環境の影響によって歪んだRGBデータ、即ち、RGBの3次元空間上のカラー画像データを補正する。
かかる画像処理装置は、例えば、特開平9−231353号公報に開示されている(図12を参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の画像処理装置は以上のように構成されているので、入力機器がカラーフィルタを用いてRGBデータを入力すれば、入力環境の影響をRGBの3次元空間上で処理することができるが、RGBの3次元空間上で処理する場合、入力機器に依存する部分のRGBデータを十分に削除することができないため、RGBデータを伝送する場合の効率や、RGBデータを保存する場合の効率が劣化する課題があった。
【0004】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、画像の表示精度等の劣化を招くことなく、画像データの伝送効率や保存効率を高めることができる画像処理装置及び画像処理方法を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る画像処理装置は、推定手段により推定された分光画像データの主成分を分析して、複数次元の直交基底ベクトルを求めるとともに、その直交基底ベクトルを等間隔で間引く間引き手段と、間引き後の直交基底ベクトルから任意の波長の直交基底ベクトルを補間する補間手段と、補間後の直交基底ベクトルから被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換する変換手段とを設け、同一の基本色を用いて描画された複数の画像を被写体とする場合、変換手段がいずれかの被写体に係る補間後の直交基底ベクトルから他の被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換するようにしたものである。
【0008】
この発明に係る画像処理装置は、特定の原色を用いて描画された画像を被写体とする場合、特定の原色から構成された基本画像に係る補間後の直交基底ベクトルから上記被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換する変換手段を設けたものである。
【0009】
この発明に係る画像処理装置は、分光画像データの主成分を分析する際、特定領域の分光画像データのみを分析して複数次元の直交基底ベクトルを求める間引き手段を設けたものである。
【0010】
この発明に係る画像処理装置は、分光画像データの主成分を分析する際、特定色の分光画像データのみを分析して複数次元の直交基底ベクトルを求める間引き手段を設けたものである。
【0011】
この発明に係る画像処理装置は、直交基底ベクトルの極大値及び極小値を補間対象に含める補間手段を設けたものである。
【0012】
この発明に係る画像処理方法は、分光画像データの主成分を分析して、複数次元の直交基底ベクトルを求めると、その直交基底ベクトルを等間隔で間引き、その間引き後の直交基底ベクトルから任意の波長の直交基底ベクトルを補間し、また、補間後の直交基底ベクトルから被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換するようにしたものである。また、同一の基本色を用いて描画された複数の画像を被写体とする場合、いずれかの被写体に係る補間後の直交基底ベクトルから他の被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換するようにしたものである。
【0015】
この発明に係る画像処理方法は、特定の原色を用いて描画された画像を被写体とする場合、特定の原色から構成された基本画像に係る補間後の直交基底ベクトルから上記被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換するようにしたものである。
【0016】
この発明に係る画像処理方法は、分光画像データの主成分を分析する際、特定領域の分光画像データのみを分析して複数次元の直交基底ベクトルを求めるようにしたものである。
【0017】
この発明に係る画像処理方法は、分光画像データの主成分を分析する際、特定色の分光画像データのみを分析して複数次元の直交基底ベクトルを求めるようにしたものである。
【0018】
この発明に係る画像処理方法は、直交基底ベクトルの極大値及び極小値を補間対象に含めるようにしたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による画像処理装置を示す構成図であり、図において、1は被写体2に光を照射する光源、2は被写体、3は被写体2を表す原画像であるp次元(p>1)のマルチ画像データを入力するマルチ画像データ入力部(入力手段)、4はマルチ画像データ入力部3の分光特性及び光源1の分光特性を考慮して、マルチ画像データ入力部3が出力するカメラ信号から被写体2の分光画像データを推定する分光画像データ推定部(推定手段)である。
【0020】
5は分光画像データ推定部4により推定された分光画像データの主成分を分析して、n次元(n>p)の直交基底ベクトルである固有ベクトルを求める固有ベクトル決定部、6は固有ベクトル決定部5により求められた固有ベクトルの係数を計算する係数計算部、7は固有ベクトル決定部5により求められた固有ベクトルを等間隔で間引くベクトル間引き部、8はベクトル間引き部7による間引き後の固有ベクトルから任意の波長の固有ベクトルを補間するベクトル補間部(補間手段)である。
なお、固有ベクトル決定部5及びベクトル間引き部7から間引き手段が構成されている。
【0021】
9はベクトル補間部8による補間後の固有ベクトルから被写体2の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換する画像データ変換部であり、画像データ変換部9と係数計算部6から変換手段が構成されている。
10は画像データ変換部9により変換されたRGB色空間の画像データを出力する画像出力部である。
図2はこの発明の実施の形態1による画像処理方法を示すフローチャートである。
【0022】
次に動作について説明する。
まず、マルチ画像データ入力部3は、光源1が被写体2に光を照射すると、p次元(p>1)のマルチ画像データを入力して、カメラ出力信号Vを出力する(ステップST1)。
【0023】
分光画像データ推定部4は、マルチ画像データ入力部3がカメラ出力信号Vを出力すると、マルチ画像データ入力部3の分光特性、即ち、光学系の分光特性L(λ),センサーの分光特性S(λ)及びフィルタの分光特性f(λ)と、光源1の分光特性E(λ)とを考慮して、カメラ出力信号Vから被写体2の分光画像データである分光特性O(λ)を推定する(ステップST2)。
なお、マルチ画像データ入力部3の分光特性と光源1の分光特性E(λ)は既知であるが、例えば、各色成分の波長に応じて複数のフィルタが用意されているので、各フィルタに応じた分光特性f(λ)を用いる。
【0024】
具体的には、カメラ出力信号Vと各分光特性は、下記に示す式(1)の関係を有しており、式(1)をベクトル表示すると、式(2)のようになる。なお、λは可視光線の波長(例えば、400〜700nm)である。
【0025】
【数1】
Figure 0003781927
【0026】
したがって、[F]の逆行列が求まれば、式(2)から被写体2の分光特性[O]が求まるが、[V]はp次の列ベクトルであって、[F]はn次の列ベクトルであり、[V]の次数が[F]の次数より低いので(n>p)、[F]の逆行列を求めることができない。
そこで、ここではWeiner推定法を用いて被写体2の分光特性[O]を推定する。
【0027】
即ち、被写体2の分光特性の実測値を[Oreal]、推定値を[Oest]とすると、下記に示す式(3)と式(4)が成立し、式(4)における[G]は式(5)から求めることができる。
ただし、[ROV]は分光反射率とカメラ出力信号Vの相関行列、[RVV]はカメラ出力信号Vの自己相関行列であり、これらは既知の行列である。
なお、式(5)から求まる[G]は、実測値[Oreal]と推定値[Oest]の平均二乗誤差eを最小にする[G]である(式(6)を参照)。
【0028】
【数2】
Figure 0003781927
【0029】
したがって、分光画像データ推定部4が式(4)と式(5)から被写体2の分光特性[O]を推定すると、固有ベクトル決定部5は、分光特性[O]の推定値[Oest]の主成分を分析して、n次元の固有ベクトルφと固有値λを求める(ステップST3)。
そして、固有ベクトル決定部5は、n次元の固有ベクトルφと固有値λを求めると、以降の画像処理量を削減するため、各次元毎に固有値λが大きいものから順番にm個の固有ベクトルφを選択する(ステップST4)。
【0030】
係数計算部6は、固有ベクトル決定部5が各次元毎にm個の固有ベクトルφを選択すると、画像データ変換部9が分光画像データをRGB色空間の画像データに変換する際に使用するm個の固有ベクトルφの係数kを計算する(ステップST5)。
即ち、分光特性[O]の推定値[Oest]とm個の固有ベクトルφは、下記の関係を有するので、式(7)からm個の固有ベクトルφの係数kを計算する。
【0031】
【数3】
Figure 0003781927
【0032】
ベクトル間引き部7は、固有ベクトル決定部5が各次元毎にm個の固有ベクトルφを選択すると、以降の画像処理量を更に削減するため、図3に示すように、n次元の固有ベクトルφを等間隔で間引く処理を実行する(ステップST6)。
即ち、固有ベクトルφの波長λは、400〜700nmの帯域であり、通常、1nmから20nmの間隔でサンプリングされる。しかし、サンプリング間隔が密になると、データ量が増大してデータの伝送や蓄積の効率が劣化する。一方、データを無闇に削減すると、画像の品質を劣化させることになる。
【0033】
そこで、ここでは、データ量を削減するため固有ベクトルφを間引くが、データ量の削減に伴う画像品質の劣化を防止するため、画像を再生する際に固有ベクトルφを復元することができるように、n次元の固有ベクトルφを例えば20nmの等間隔で間引く処理を実行する。
【0034】
ベクトル補間部8は、ベクトル間引き部7から間引き後の固有ベクトルが伝送されると、間引きで削除された点(波長)λの固有ベクトルの値Φ(λ)を、Lagrange補間法を用いて求める処理を実行する(ステップST7)。
ここで、ベクトル間引き部7により間引かれて残ったd個の点をλ,λ,…λのように表記すると、間引きで削除された点λの固有ベクトルの値Φ(λ)は、下記に示す式(8)のように表される。
ただし、式(8)において、wはカテゴリ数(=近似次数+1)であり、λ,λは間引かれて残った点、φは点λの固有ベクトルである。また、式(9)は、式(8)の理解を容易にするため、w=4の場合の演算式を示すものである。
【0035】
【数4】
Figure 0003781927
【0036】
これにより、カテゴリ数wを適当に与えれば、間引きで削除された点λの固有ベクトルを補間することができるが、カテゴリ数wを大きくすると、近似次数が大きくなって固有ベクトルのグラフが正確になり、補間された固有ベクトルの平均二乗誤差が小さくなる(図4及び図5を参照)。しかし、カテゴリ数wを大きくすると、計算が複雑になり処理時間が長くなる問題が生じる。
【0037】
したがって、適切なカテゴリ数wを決定する必要があるが、例えば、サンプルデータの条件を図6に示すように設定すると、カテゴリ毎の平均二乗誤差は図7に示すようになる。
ただし、図6において、絵の具のサンプル数とは、例えば、絵画を被写体2とする場合に、その絵画を描く際に使用可能な絵の具の色数を示し、絵画サンプル数とは、被写体2である絵画からランダムに抽出された点の数(色数)を示している。
【0038】
この例の場合、図7から明らかなように、カテゴリ数wが2の場合、カテゴリ数wが3以上の場合と比べて平均二乗誤差が極めて大きいが、カテゴリ数wが3以上の場合には平均二乗誤差の差が微小である。したがって、カテゴリ数wの増加に伴う計算量の増加を考慮すると、カテゴリ数w=3が最適と考えられる。ただし、処理時間の短縮よりも、平均二乗誤差の縮小を重要視する場合には、カテゴリ数wを4以上としてもよいことは言うまでもない。
【0039】
このようにして、ベクトル補間部8が間引きで削除された点の固有ベクトルを補間すると、画像データ変換部9は、補間後の固有ベクトル(以後、説明の便宜上、補間後の固有ベクトルをφhとする)と、係数計算部6により計算された固有ベクトルの係数kから被写体2の分光画像データであるn次元の分光特性[Oh]を求める(ステップST8)。
【0040】
【数5】
Figure 0003781927
【0041】
そして、画像データ変換部9は、ディスプレイやプリンタ等の画像出力機器に画像データを出力することができるようにするため、被写体2の分光画像データであるn次元の分光特性[Oh]をデバイスインディペンデントなCIEXYZ色空間の値に変換する(ステップST9)。
CIEXYZ色空間の値と分光画像データの変換式は、下記の式(11)であるが、式(11)を離散的値に対応するように変形すると、式(12)のようになるので、n次元の分光特性[Oh]をベクトル形式Ohで表し、そのOhを式(12)に代入することにより、CIEXYZ色空間の値X,Y,Zを求める。
ただし、固有ベクトルのサンプリング間隔であるΔλを10nmとし、その波長領域を400〜700nmとすると、Ohのデータ数は31個になる(Oh,Oh,…,Oh31)。
【0042】
【数6】
Figure 0003781927
【0043】
画像データ変換部9は、被写体2の分光画像データをCIEXYZ色空間の値X,Y,Zに変換すると、実際に画像の表示や印刷を可能にするため、今度はCIEXYZ色空間の値X,Y,Zを画像出力機器に対応するRGB色空間の値R,G,Bに変換する(ステップST10)。
【0044】
【数7】
Figure 0003781927
【0045】
画像出力部10は、画像データ変換部9がRGB色空間の値R,G,Bを出力すると、RGB色空間の値R,G,Bを画像出力機器に出力し、画像の表示や印刷を実行させる。
【0046】
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、分光画像データの主成分を分析して、複数次元の固有ベクトルを求めるとともに、その固有ベクトルを等間隔で間引く一方、その間引き後の固有ベクトルから任意の波長の固有ベクトルを補間するように構成したので、画像の表示精度等の劣化を招くことなく、画像データの伝送効率や保存効率を高めることができる効果を奏する。
【0047】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、被写体2のマルチ画像データを入力する毎に被写体2の分光特性を推定し、被写体2の分光特性から固有ベクトルを求めて間引き処理を実施し、補間後の固有ベクトルから被写体2の分光特性を求めるものについて示したが、同一の基本色を用いて描画された複数の画像を被写体2とする場合(例えば、絵画やつぼ等の場合、絵の具の色(原色)が限られるので、これに該当する)、最初の被写体2については、上記実施の形態1と同様の処理を実施するが、2番目以降の被写体2については、画像データ変換部9が式(10)よりn次元の分光特性[Oh]を求める際、最初の被写体2に係る補間後の固有ベクトルφhを用いて計算するようにしてもよい。
【0048】
これにより、2番目以降の被写体2については、当該被写体2に係る固有ベクトルφの間引きや補間の処理が不要になるため、最初の被写体2に係る固有ベクトルφのみを伝送して、蓄積すればよくなり、更に、画像データの伝送効率や保存効率を高めることができる効果を奏する。
ただし、2番目以降の被写体2についても、当該被写体2の固有ベクトルの係数kは、係数計算部6が式(7)を用いて計算する必要がある。
【0049】
実施の形態3.
上記実施の形態2では、2番目以降の被写体2については、最初の被写体2に係る補間後の固有ベクトルφhを用いてn次元の分光特性[Oh]を計算するものについて示したが、予め、特定の原色から構成された基本画像(例えば、絵の具の種類が8色に限定される場合、8等分された各領域に各色がそれぞれ塗られた画像)を被写体2として、上記実施の形態1と同様の処理を実施する。
そして、基本画像を構成する原色を用いて描画された画像を被写体2とする場合は、画像データ変換部9が式(10)よりn次元の分光特性[Oh]を求める際、当該基本画像に係る補間後の固有ベクトルφhを用いて計算するようにする。
【0050】
これにより、基本画像を構成する原色を用いて描画された画像を被写体2とする場合には、当該被写体2に係る固有ベクトルφの間引きや補間の処理が不要になるため、当該基本画像に係る固有ベクトルφのみを伝送して、蓄積すればよくなり、更に、画像データの伝送効率や保存効率を高めることができる効果を奏する。
ただし、基本画像を構成する原色を用いて描画された画像を被写体2とする場合でも、当該被写体2の固有ベクトルの係数kは、係数計算部6が式(7)を用いて計算する必要がある。
【0051】
実施の形態4.
上記実施の形態1〜3では、分光画像データの主成分を分析する際、被写体2を表す分光画像データの全体の主成分を分析するものについて示したが、特定領域の分光画像データのみを分析するようにしてもよい。
【0052】
即ち、医療用途など、ある特定の分野に応用する場合、被写体2は常に画像内の定位置に存在することになる場合がある。例えば、画像内の中央部分に被写体2が存在する場合には、中央部分の領域に存在する分光画像データのみを主成分分析して、他の領域に存在する分光画像データの主成分分析を中止するようにする。
これにより、不要な分析処理等が割愛されるため、処理時間が短縮されるとともに、画像データの伝送効率や保存効率が向上する効果を奏する。
【0053】
実施の形態5.
上記実施の形態4では、分光画像データの主成分を分析する際、特定領域の分光画像データのみを分析するものについて示したが、特定色の分光画像データのみを分析するようにしてもよい。
【0054】
即ち、医療用途など、ある特定の分野に応用する場合、被写体2の色が常に特定色になる場合がある(例えば、人間の病気診断用に画像を撮影する場合、肌色が特定色になる)。
そこで、この実施の形態5では、予め、画像全体をサーチして、特定色が存在する画素位置を特定し、その位置の分光画像データのみを分析するようにする。これにより、不要な分析処理等が割愛されるため、処理時間が短縮されるとともに、画像データの伝送効率や保存効率が向上する効果を奏する。また、特定色に対する色の再現性が向上する効果も奏する。
【0055】
実施の形態6.
上記実施の形態1〜5では、固有ベクトルを等間隔に間引くものについて示したが、図8に示すように、分光画像データにはスパイク状の基線を含むものがあり、等間隔では正確に分光特性を捉えることができない場合がある。
そこで、この実施の形態6では、間引き間隔内に極大値又は極小値が含まれる場合、その値と両隣の値を比較し、その差が所定の閾値より大きいときは、その極大値又は極小値の点を補間対象に含めるようにする。
【0056】
具体的には、図9に示すように、極大値又は極小値の点の左隣の点と、極大値又は極小値の点との間で直線補間を実施するとともに、極大値又は極小値の点と、極大値又は極小値の点の右隣の点との間で直線補間を実施するようにする。
これにより、分光画像データがピーク値を有する場合でも、被写体2の分光特性を精度よく再現することができる効果を奏する。
【0057】
実施の形態7.
図10及び図11は分光画像データのデータフォーマットを示す説明図である(図11は図10の最後尾に続く部分である)。
分光画像データは、ヘッダに続いて、画像データの次数、主成分ベクトル、間引きモード、各画素毎のデータで構成される。
主成分ベクトルは、主成分ベクトルを示すコード、データ数及び主成分ベクトルを格納する領域へのポインタで構成される。
【0058】
次に、間引きモードは、等間隔のみの間引きと、極大値又は極小値を含む間引きとを識別するコード、極大値又は極小値を持つ場合には、その識別コードに続いて、データ数、間隔を示すデータへのポインタで構成される。
各画素毎のデータは、画像データの基本的な構造を示す属性データと、いわゆる画像データで構成される。
属性データは、画像データの縦/横の画素数、画像データの配列を示すコードで構成され、画像データは、データ数、画像データブロックへのポインタで構成される。
【0059】
複数の画像データに共通な主成分ベクトルがある場合には、システムで共通な主成分ベクトルを表すコードを定義し、画像データのフォーマットで明示することにより、画像データ毎の主成分ベクトルを削除して、データ数を減らすことが可能になる。
【0060】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、推定手段により推定された分光画像データの主成分を分析して、複数次元の直交基底ベクトルを求めるとともに、その直交基底ベクトルを等間隔で間引く間引き手段と、間引き後の直交基底ベクトルから任意の波長の直交基底ベクトルを補間する補間手段とを設けるように構成したので、画像の表示精度等の劣化を招くことなく、画像データの伝送効率や保存効率を高めることができる効果がある。
また、補間後の直交基底ベクトルから被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換する変換手段を設けるように構成したので、画像の表示精度等の劣化を招くことなく、画像の表示や印刷が可能になる効果がある。
さらに、同一の基本色を用いて描画された複数の画像を被写体とする場合、いずれかの被写体に係る補間後の直交基底ベクトルから他の被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換する変換手段を設けるように構成したので、更に、画像データの伝送効率や保存効率を高めることができる効果がある。
【0063】
この発明によれば、特定の原色を用いて描画された画像を被写体とする場合、特定の原色から構成された基本画像に係る補間後の直交基底ベクトルから上記被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換する変換手段を設けるように構成したので、更に、画像データの伝送効率や保存効率を高めることができる効果がある。
【0064】
この発明によれば、分光画像データの主成分を分析する際、特定領域の分光画像データのみを分析して複数次元の直交基底ベクトルを求める間引き手段を設けるように構成したので、不要な分析処理等が割愛される結果、処理時間が短縮されるとともに、画像データの伝送効率や保存効率が向上する効果がある。
【0065】
この発明によれば、分光画像データの主成分を分析する際、特定色の分光画像データのみを分析して複数次元の直交基底ベクトルを求める間引き手段を設けるように構成したので、不要な分析処理等が割愛される結果、処理時間が短縮されるとともに、画像データの伝送効率や保存効率が向上する効果がある。また、特定色に対する色の再現性が向上する効果がある。
【0066】
この発明によれば、直交基底ベクトルの極大値及び極小値を補間対象に含める補間手段を設けるように構成したので、分光画像データがピーク値を有する場合でも、被写体の分光特性を精度よく再現することができる効果がある。
【0067】
この発明によれば、分光画像データの主成分を分析して、複数次元の直交基底ベクトルを求めると、その直交基底ベクトルを等間隔で間引き、その間引き後の直交基底ベクトルから任意の波長の直交基底ベクトルを補間するように構成したので、画像の表示精度等の劣化を招くことなく、画像データの伝送効率や保存効率を高めることができる効果がある。
また、補間後の直交基底ベクトルから被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換するように構成したので、画像の表示精度等の劣化を招くことなく、画像の表示や印刷が可能になる効果がある。
さらに、同一の基本色を用いて描画された複数の画像を被写体とする場合、いずれかの被写体に係る補間後の直交基底ベクトルから他の被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換するように構成したので、更に、画像データの伝送効率や保存効率を高めることができる効果がある。
【0070】
この発明によれば、特定の原色を用いて描画された画像を被写体とする場合、特定の原色から構成された基本画像に係る補間後の直交基底ベクトルから上記被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換するように構成したので、更に、画像データの伝送効率や保存効率を高めることができる効果がある。
【0071】
この発明によれば、分光画像データの主成分を分析する際、特定領域の分光画像データのみを分析して複数次元の直交基底ベクトルを求めるように構成したので、不要な分析処理等が割愛される結果、処理時間が短縮されるとともに、画像データの伝送効率や保存効率が向上する効果がある。
【0072】
この発明によれば、分光画像データの主成分を分析する際、特定色の分光画像データのみを分析して複数次元の直交基底ベクトルを求めるように構成したので、不要な分析処理等が割愛される結果、処理時間が短縮されるとともに、画像データの伝送効率や保存効率が向上する効果がある。また、特定色に対する色の再現性が向上する効果がある。
【0073】
この発明によれば、直交基底ベクトルの極大値及び極小値を補間対象に含めるように構成したので、分光画像データがピーク値を有する場合でも、被写体の分光特性を精度よく再現することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による画像処理装置を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による画像処理方法を示すフローチャートである。
【図3】 固有ベクトルの間引きを示す原理図である。
【図4】 カテゴリ数と平均二乗誤差を示す説明図である。
【図5】 補間処理後の固有ベクトルを示す説明図である。
【図6】 サンプルデータ条件を示す表図である。
【図7】 カテゴリ数毎の平均二乗誤差を示す表図である。
【図8】 固有ベクトルの間引きを示す原理図である。
【図9】 固有ベクトルの補間処理を示す説明図である。
【図10】 分光画像データのデータフォーマットを示す説明図である。
【図11】 分光画像データのデータフォーマットを示す説明図である。
【図12】 従来の画像処理装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 光源、2 被写体、3 マルチ画像データ入力部(入力手段)、4 分光画像データ推定部(推定手段)、5 固有ベクトル決定部(間引き手段)、6 係数計算部(変換手段)、7 ベクトル間引き部(間引き手段)、8 ベクトル補間部(補間手段)、9 画像データ変換部(変換手段)、10 画像出力部。

Claims (10)

  1. 複数次元のマルチ画像データを入力する入力手段と、上記入力手段の分光特性及び光源の分光特性を考慮して、そのマルチ画像データから被写体の分光画像データを推定する推定手段と、上記推定手段により推定された分光画像データの主成分を分析して、複数次元の直交基底ベクトルを求めるとともに、その直交基底ベクトルを等間隔で間引く間引き手段と、上記間引き手段による間引き後の直交基底ベクトルから任意の波長の直交基底ベクトルを補間する補間手段と、上記補間手段による補間後の直交基底ベクトルから被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換する変換手段とを備えた画像処理装置において、上記変換手段は、同一の基本色を用いて描画された複数の画像を被写体とする場合、いずれかの被写体に係る補間後の直交基底ベクトルから他の被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換することを特徴とする画像処理装置。
  2. 特定の原色を用いて描画された画像を被写体とする場合、変換手段は、特定の原色から構成された基本画像に係る補間後の直交基底ベクトルから上記被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換することを特徴とする請求項記載の画像処理装置。
  3. 間引き手段は、分光画像データの主成分を分析する際、特定領域の分光画像データのみを分析して複数次元の直交基底ベクトルを求めることを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像処理装置。
  4. 間引き手段は、分光画像データの主成分を分析する際、特定色の分光画像データのみを分析して複数次元の直交基底ベクトルを求めることを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載の画像処理装置。
  5. 補間手段は、直交基底ベクトルの極大値及び極小値を補間対象に含めることを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載の画像処理装置。
  6. 入力デバイスが複数次元のマルチ画像データを入力すると、上記入力デバイスの分光特性及び光源の分光特性を考慮して、そのマルチ画像データから被写体の分光画像データを推定し、その分光画像データの主成分を分析して、複数次元の直交基底ベクトルを求めると、その直交基底ベクトルを等間隔で間引き、その間引き後の直交基底ベクトルから任意の波長の直交基底ベクトルを補間し、補間後の直交基底ベクトルから被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換する画像処理方法において、同一の基本色を用いて描画された複数の画像を被写体とする場合、いずれかの被写体に係る補間後の直交基底ベクトルから他の被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換することを特徴とする画像処理方法。
  7. 特定の原色を用いて描画された画像を被写体とする場合、特定の原色から構成された基本画像に係る補間後の直交基底ベクトルから上記被写体の分光画像データを求め、その分光画像データをRGB色空間の画像データに変換することを特徴とする請求項記載の画像処理方法。
  8. 分光画像データの主成分を分析する際、特定領域の分光画像データのみを分析して複数次元の直交基底ベクトルを求めることを特徴とする請求項6または請求項7記載の画像処理方法。
  9. 分光画像データの主成分を分析する際、特定色の分光画像データのみを分析して複数次元の直交基底ベクトルを求めることを特徴とする請求項から請求項のうちのいずれか1項記載の画像処理方法。
  10. 直交基底ベクトルの極大値及び極小値を補間対象に含めることを特徴とする請求項から請求項のうちのいずれか1項記載の画像処理方法。
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