JP3780528B2 - 車両用交流発電機 - Google Patents
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Description
本発明は、乗用車、トラック等に搭載される車両用交流発電機に関するものである。
背景技術
従来から車両用交流発電機においては、小型高出力化を達成するために種々の改良が提案されている。
発電能力の向上については、例えば特開平6−46550号公報にみられるように永久磁石の利用による方法など有効な手段が多くあるが、他方のニーズである小型化に対応するためには体格制約上ファンも小型化せざるを得ず、従って風量は低下してしまい、しかも発電能力の向上に伴いジュール損による発熱増加は避けられず、結局温度上昇の問題を生じていた。ずなわち、小型高出力化のネックは、温度上昇、とりわけ発電を行なう電機子コイルの放熱を如何に限られた体格の中で行なうかが技術的ポイントであった。
このような技術背景の下、例えば特開平7−194060号公報に見られるように、空気冷却でなく、より放熱効率のよい水を冷却媒体として考える発電機の水冷技術もあるが、原理的に明らかなように水の配管や、発電機胴体へのウオータージャケット構造の付加により実質的体格や重量増加を伴うこととなり、そもそもの目的に合致するものではなく、これまでも一部の特殊用途に用いられるに過ぎなかった。
一方、一般的な空冷の従来技術としては、電機子コイルのコイルエンド部の温度低減が主として提案されている。かかるコイルエンド部の改良としては、特公平4−24939号公報、特開平63−59744号公報、実公平1−27406号公報、特開昭57−132743号公報などが知られている。
これらの空冷技術は一定の効果をもたらすが、次のような限界性をもつものであった。
すなわちまず特公平4−24939号公報に関しては、各相コイルユニット間に隙間を設けており、該隙間に沿って冷却風が流通するが、その流通の過程においてコイル素線の全周囲のうちの一部のみに風が当たる程度でありしかも流れが平行流であるために一般に知られているように平行流であるから風速の約0.6乗での冷却性向上作用をする程度に留まり、そのステータコイルエンド内周面、すなわち流れがコイル素線に対して垂直方向の場合の効き方すなわち風速の2乗での冷却性向上の場合に比べて大きな効果は得られるものではない。また、同公報第3図に見られるようにコイルエンドの一部において、コイル素線間が離間して隙間を有しており、該隙間を冷却風が流通し一定の冷却効果はあるものの同公報第2図第3図より伺えるようにコイルエンドの略半分が他の相と密着した部分を多く有し、冷却風の流通性に限界があった。
また、特開平63−59744号公報については、コイルエンドに隙間をつくりその位置に冷却ファンを配置し、ほぼ遠心方向に冷却風を吹き当て熱伝達率を上げると共に、通風抵抗を下げて風の吹き抜け性を良くしてコイルや他の部品の冷却性も改善しようとするものであるが、この技術も効果が少ない。その技術的理由は、ファンの位置が同公報第1図を見れば理解されるように、一般にランデル型ロータの場合の特徴として界磁コイルの軸方向巻装スペースを長くとる必要性と、ポールコアディスクの磁路断面積の必要性とからコイルエンドのほぼ中央よりコイルエンドの先端にかけて偏って配置される形となり、そもそもコイルエンド全体に対応させられないことに起因している。すなわち、わずかに対応した位置においてコイルエンドに風抜け用の隙間を形成すると風は抜けるものの冷却風が実際にはコイルに狭い範囲でしか当たらないからと解釈される。しかもコイルエンドの巻線ピッチに対応して周方向に所定周期で風抜け用の隙間ガ形成されていることから、ファンブレードで圧縮された冷却風が回転角度に対して周期的に開放されることにより顕著なサイレン音やピッチノイズを生じるという実用上の問題もあった。
また、コイルエンドを全体的に整列させて偏平状として表面積を確保した上でコイルエンドユニットを軸方向にずらして隙間を形成しているのでコイルエンドが軸方向に長くならざるを得ず、結果小型化の目的にも合致しないという問題もあった。
また、実公平1−27406号公報については、コイルの各相内についての離間は認められるが、前述の特公平4−24939号の技術と同様に他の相との離間が図られておらず、例えば同公報第4図において断面A−A以外のところではコイルエンド全体のうちの大きな範囲を占める他の相との重なり部分が密着したままであり自ずと冷却作用に限界があることは明らかである。
このように従来からコイルエンド部におけるコイルエンド1本1本の配置を工夫することで風の抜けを改善して放熱性を高める試みがなされているが、いずれの構成においてもコイルエンド部のコイル素線同士が一部離間は認められるものの全体として扁平整列的に配置されて冷却風の通風路を大きくとりながら、これを覆って大きな流通抵抗としてしまい、しかもファン近傍には風が当たるが他には当たりにくいなどせっかくファンの近傍に配置しても全コイル素線が十分な冷却風の恩恵にあずかることができず、しかも流通抵抗も大きいがためにファンを近接しているので風の衝突による風切音は顕著となるなどの他の実用上の問題もあった。
発明の開示
本発明はかかる従来技術の問題点を解決することを目的とするものである。
本発明はコイルエンド部の内部に冷却媒体の流れを流れ込みやすくすることで、冷却媒体の流れを有効活用してコイルエンド部の放熱性を高めることを目的とするものである。
本発明は、コイルエンド部の放熱性向上に加えて、騒音低下を図ることを目的とするものである。
本発明は上記目的を達成するために以下に述べるような手段を採用する。
請求項1に記載の発明によると、コイルエンドの断面において、コイルが相互にばらばらにかつ径方向に奥行きをもって千鳥配列または格子配列状に分散離間している。すなわち厚みをもった星団状に分散離間しているから、空気の流れを確実にコイルエンド部の内部に向けて流れ込ませることができるのみならず、流れ込んだ冷却空気の流れ(冷却風)は各々のコイルエンドに衝突しながらジグザグ状に流れの方向を変えて進まざるを得ず、コイル素線の全体が、また全表面の流速を増すことができ、著しく熱交換効果は向上し放熱性、冷却性が高まる。
しかも、流れ込んだ冷却風は多数のコイルとその周囲の隙間とにより無数の音波の反射と吸収とを繰り返すから騒音を低下させる効果も著しい。また、コイルエンド部全体が扁平状でなく膨らみをもたせた星団状の断面であるので空気の流れを妨げることも少なくなる。また、数本のコイルエンドを接触させて組となし、複数のコイルエンド組の間にのみ隙間を形成してもよい。この場合、束ねるコイルエンドの数が増えると1本1本のコイルエンドの露出面積が減少して放熱性が低下するので、例えば、2本組、3本組程度が望ましい。
また、コイルエンド部内においては多数のコイルエンドが均等に分布していることが望ましいが、コイルエンド部の軸方向に沿った断面、あるいは径方向に沿った断面においてコイルエンドがいくつかの群に分かれて偏って分布してもよい。3相コイルのX、Y、Z各相毎には比較的狭い隙間を形成して分布させつつ、各相を予め角度もたせて予成形しておけば相互に重なりやすいコイルエンド根元にも隙間を形成でき、しかも電機子コイルの装着作業上の利点を提供することができる。
また、請求項2記載の発明のように、コイルエンドを形成するコイル素線の径と、コイルエンドの間の隙間とを関係を所定の関係にすることで、放熱性を最大化することができる。ここでは、隙間をほぼコイル素線の径以下とするとともに、隙間をコイル素線の径のほぼ1/10以上とする。かかる関係は、コイルエンド部の内部に位置するコイルエンドに対しても十分に冷却媒体が供給されるためと解される。
また、請求項3記載の発明のようにコイルエンドとフレームとの距離をコイルエンド部の内部に形成された隙間程度に接近させることで、冷却媒体の流れがコイルエンド部とフレームとの間を通過するよりもコイルエンド部の内部を通過しやすくなり放熱性を高めることができる。
また、請求項4記載の発明のように、コイルエンド部をフレームに熱的に密着させてもよく、かかる密着構造をとることで、フレームとコイルエンド部との間の流通抵抗を最大にすることができ、コイルエンド部の内部を通る冷却媒体を増加させることができるとともに、コイルエンド部の熱をフレームに伝熱させて相対的にコイルエンド部の温度を低減することができる。
なお、上記のようにコイルエンド部をフレームに近接あるいは密着させる場合には、請求項5記載の発明のようにコイルエンド部とフレームとの間に熱伝導性の絶縁部材が配置されることが望ましく、コイルエンドとフレームとの間の電気的な絶縁を確保するとともに、コイルエンドからフレームへの伝熱を確保することができる。特に可撓性を有していることによりコイルやフレームの熱膨張による変形に対しても常に安定した伝熱を確保できる。
また、請求項6記載の発明のように、冷却媒体をコイルエンド部の径方向外側から流れ込ませることで、回転子など高温部品で温度上昇していない比較的低温の冷却媒体をコイルエンド部に当てることができ、高い放熱性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明を適用した車両用交流発電機の部分破断断面図である。図2は、コイルエンド部の形状を示す平面図である。図3は、コイルエンド部の形状を示す断面図である。図4は、実験結果を示すグラフである。図5は、実験結果を示すグラフである。図6は、コイルエンド間の冷却空気の流れを示す模式断面図である。図7は、本発明を適用した他の実施例の部分断面図である。図8は、本発明を適用した他の実施例の部分断面図である。図9は、本発明を適用した他の実施例の部分断面図である。図10は、他の実施例のコイルエンド部の形状を示す斜視図である。図11は、図10の断面図である。図12は、図10の平面図である。図13は、他の実施例の回転子を示す斜視図である。図14は、他の実施例の車両用交流発電機の断面図である。図15は、他の実施例の素線の断面図である。
発明を実施するための最良の形態
本発明を適用した一実施形態として以下に車両用交流発電機の実施例を説明する。
まず、車両用交流発電機の基本的な構成を図面に基づいて説明する。図1には車両用交流発電機の一部破断断面が図示されている。
車両用交流発電機1は、フレーム10を有している。フレーム10は、フロントフレーム11とリアフレーム12とからなり、これらは複数の締結ボルト13で締結されている。フレーム10には、軸方向の両端部に冷却風の入口としての入口開口14、15が開設されている。一方、フレーム10の径方向外周面には、後述する冷却ファンの径方向外側に対応してスリット状の冷却風出口としての複数の出口開口16、17が周方向に関して並列に開設されている。
フレーム10には回転軸20が回転自在に支承されている。この回転軸20のフロント側端部にはエンジンの動力を受けるプーリ21が固定されている。回転軸20の中央部には、回転子30が固定されている。さらに回転軸20のリア側端部には、スリップリングとブラシとを含む集電装置42が装着され、界磁コイル32へ界磁電流が供給される。
回転子30は、ランデル型のポールコア31と、このポールコア31に装着された界磁コイル32とを有する。ポールコア31は、一対のクローポール31a、31bを備える。クローポール31a、31bの各々は、回転軸20に嵌合固定されたボス部31cと、ボス部から径方向外側に向けて広がるディスク部31dと、ディスク部から軸方向に延びる爪状磁極部31eとを備える。なお、図1にはクローポール31aについて、31c、31d、31eを指し示した。
また、回転子30の軸方向の両端には、その端面に冷却ファン33、34が固定されている。フロント側冷却ファン33は、遠心式ファンとしてのファンブレードと、斜流式ファンとしてのファンブレードとを混在させて構成されている。そして、斜流式ファンのファンブレードは、ディスク部31dに爪状磁極31eの間に対応して形成されたU字状開口部にほぼ一致して設けられている。一方、リア側冷却ファン34は、遠心式ファンとしてのファンブレードのみで構成されている。
回転子30は有効磁束増加用の補助磁石35を備える。回転子30の爪状磁極部31eの間には隣接する磁極の極性と対向する極性をもった有効磁束増加用の補助磁石35が装着されている。この補助磁石35は、磁極の間毎に配置された複数の永久磁石と、これら複数の永久磁石を予備組立体として一体に連結する保持部材とを備える。なお、保持部材は長方形の永久磁石を収容する箱状部分を有しており、この箱状部分が爪状磁極31eの間に位置している。また、永久磁石は隣接する磁極の極性と対向するように着磁されており、保持部材は非磁性材料である樹脂製である。この補助磁石35は、その軸方向端面が固定子40の軸方向端面とほぼ一致するように配置されている。この補助磁石35の軸方向端面は、爪状磁極31e間において冷却風の流れを部分的に阻止する風圧仕切り部として機能する。これにより、U字状開口部の側壁面により、径方向外側へ向かう空気の流れが生起されやすくなる。なお、補助磁石35の軸方向端面には保持部材が面しているが、永久磁石を露出させてもよい。
回転子30の外周側には、固定子40が対向して配置されている。この固定子40はフレーム10に固定されている。固定子40は、鋼鈑を所定厚さに積層して円筒状に構成されており、内周面に複数のスロットが形成されている。
固定子40には有機絶縁皮膜を施したコイル素線により電機子コイル50が巻装されている。電機子コイル50はスロット内に収容されている部分と、固定子40の軸方向両端部に露出しているコイルエンド部54、55とを有している。図2には、電機子コイル50と固定子40との斜視図が図示されており、図3には軸方向から見た電機子コイル50と固定子40とが図示されている。
この電機子コイル50は、3相交流発電機としてのX相コイル群51、Y相コイル群52、Z相コイル群53を含む。コイルエンド部54、55は、スロット間の渡り線としての複数のコイルエンド56が集合した集合体である。
さらに、コイルエンド部54、55の外殻に位置するコイルエンド56の一部は、熱伝導性に優れた絶縁部材としての電気絶縁性塗膜10aを介してフレーム11、12の内壁面に当接している。なお、この塗膜10aは、フレームの内面の全体、またはコイルエンド56と対向する部分のみに施工することができる。また、コイルエンド56との密着性を高めるために、塗膜の乾燥前にコイルエンドと接触させたり、粘着性をしばらくの間維持する塗膜を採用してもよい。また、コイルエンド56との接触後に固着剤を付与して接着してもよい。
さらには、塗膜に限らず、熱伝導性と電気絶縁性に優れたフィルムや樹脂成形品を用いることができ、かかる場合にもコイルエンドとの密着性を高めるために粘着性のある材料を選定したり、後工程で固着剤を付与して密着性を高めることが望ましい。
リア側フレーム12の外側には、電圧調整回路60と、整流回路70とが搭載され、板状のカバー80で覆われている。
次に、図1の車両用交流発電機の基本的な作動を説明する。エンジンにより回転子30が回転駆動されると、電圧調整回路60から集電装置42を介して界磁コイル32に界磁電流が供給される。これにより、回転界磁が形成され、固定子40に装備された電機子コイル50には交流電力が発生する。この交流電力は、整流回路70で整流され、直流出力として出力される。
回転子30の回転により、冷却ファン33、34が回転し、軸方向の両端から空気を吸い込み、径方向外側へ吐出する。
フロント側では、入口14から冷却空気が導入される。冷却空気は、コイルエンド部54に向かう流れと、爪状磁極31eに沿って軸方向に流れて回転子30を冷却する流れとに分けられる。このとき、一部の空気は、フロント側クローポール31aのディスク部31dのU字状開口の側壁面により遠心方向外側へ向けて流され、コイルエンド部54に向かう。
リア側では、カバー80に形成された複数の開口を通り、電圧調整回路60、整流回路70、集電装置42を冷却した後の空気が入口15から導入される。この冷却空気は、コイルエンド部55に向けて流される。同時に、爪状磁極31eの間を通ってきた冷却空気は、リア側クローポール31bのディスク部31dのU字状開口の側壁面により遠心方向外側へ向けて流され、コイルエンド部55に向かう。
このようにして冷却手段としての2つの冷却ファン33、34により生起される冷却風は、車両用交流発電機1の構成部品の全体を冷却し、特に出口16、17に向けて流れる過程でコイルエンド部54、55を構成するコイルエンド56を冷却する。
次に、コイルエンド部54、55の構成および放熱作用をさらに詳細に説明する。
図1に図示されるように、コイルエンド部54、55は、冷却ファン33、34から出口16、17に向かう冷却風の通路に配置されている。このコイルエンド部54、55においては、各コイルエンド56がほぼ均等に分布するように配置されている。各コイルエンド56は、互いにほぼその線径に相当する隙間をあけて配置されている。
図2に図示されるように、固定子40のひとつのスロットから延び出す複数のコイルエンド56は、このスロットから出た直後の根元部においてのみ束ねられ、コイルエンド束をなしている。そして、その根元部においてのみ固着剤57によりコイルエンド56間の隙間が閉塞されており、この根元部より先端側では固着剤57はコイルエンド56間の隙間をほとんど目詰まりさせていない。各コイル群51、52、53を構成する1本1本のコイルエンド56はその群内において根元部を除いてすべて隙間をあけて離間している。さらに、各コイル群間にも隙間が設けられ、コイルエンド56はその群内、群間のいずれに関しても離間している。
群内のコイルエンド56は、図1、図3に図示されるように径方向に複数層に分けられている。そして、外側層のコイルエンド56は、各々の内側の層のコイルエンド間の隙間に対応して配置されている。すなわち、任意の層に属するひとつのコイルエンド56は、径方向に関して、それより内側の層に属する隣り合う2本のコイルエンドの間に対応して位置している。このため、径方向内側から外側を見て、内側層の隣り合う2つのコイルエンドの間に対応して外側層のコイルエンドが配置されている。この関係は複数層の相互間において実現されている。
なお、コイルエンド56間が固着されないので耐振動性などの強度が低下するが、コイルエンド56の根元部での含浸固着剤による固着と、コイルエンド部外殻におけるフレームとの接触とによりコイルエンド部54、55としての強度が確保されている。
さらに、電機子コイル50と固定子40との間を絶縁するために、スロット内の電機子コイル50は絶縁フィルムによって包まれてスロット内に収容されている。この絶縁フィルム41は、コイルエンド56の根元部において固定子40の軸方向端面より延び出して配置されており、コイルエンド56の根元部におけるコイルエンド束間の隙間を小さくして、通風抵抗をなしている。
従ってコイルエンド部54、55はフレーム11、12の内面に極めて接近して配置されてコイルエンド54、55の周囲を通る通路の通風抵抗を大きくしており、しかもコイルエンド56の根元部の束部間の隙間も絶縁フィルム41で通風抵抗を大きくしている。その反対にコイルエンド部54、55は複数のコイルエンド56を互いに隙間をあけて配置し、コイルエンド部54、55内に複数の通路を形成するように配置し通風抵抗を小さくしているから、コイルエンド部54、55の周囲を通る通路より、コイルエンド部54、55の内部を通る通路のほうが通風抵抗が小さく構成されている。このため、冷却ファン33、34により生起される冷却空気の流れは、そのほとんどがコイルエンド部54、55の内部を通過し、それらを構成する各コイルエンド56のそれぞれを効率的に冷却する。このため、コイルエンド部54、55において高い放熱性が得られ、電機子コイル50の温度を低下させることができる。
次に、コイルエンドの放熱性について実験結果に基づいて考察する。
図4、図5は70(A)クラス、100(A)クラス、130(A)クラスの発電機に基づいてコイルエンド間隙間を変化させて得られた実験結果を示すグラフである。図4は、図3に図示されるコイル群間の平均隙間とコイルエンド温度、すなわち放熱性との関係を示している。なお、図4は、X相のコイルエンドを束ねて1つのコイルエンド束としてのコイルエンド群とし、同様にY、Z各相に対応してコイルエンド群を作り、それらコイルエンド群間の軸方向端部を互いに離間させている。そして、コイルエンド群間隙間は、コイルエンドの根元部を除く部分について計測されており、部分的な密着箇所も含めた平均的な隙間として計測されている。
図5は、コイル群間の平均隙間と線径との比を1とした場合の、群内のコイルエンド間の平均隙間とコイルエンド温度との関係を示している。ここでも、コイルエンド間の隙間は、コイルエンド根元部を除く部分について計測され、しかも部分的な密着箇所も含めた平均的な隙間として計測されている。
図4、図5には、発電機の出力クラスに関係なく、隙間/線径をほぼ0.1以上とすることでコイル温度を最低値(図4ではおよそ150℃、図5ではおよそ120℃)付近に維持できることが示されている。一方で、隙間/線径を1.0程度にしてもコイル温度の変化はほとんどなく、1.0を超えて1.5程度になると温度上昇が認められる。ここで、隙間/線径を1.0以上にすると、コイルエンド部54、55の大きさが膨らみ、交流発電機全体の体格の大型化を招くことになる。このため、推奨範囲としてほぼ0.1以上、ほぼ1.0以下が見いだされる。なお、コイル温度がほぼ最低温度に達するという観点から、ほぼ0.5以上に設定することが望ましい。
なお、隙間/線径が1.0以上となって温度が上昇する原因としては、以下のような現象が考えられる。図6は、コイルエンド部54内の3本のコイルエンド56a〜cの配置を示す拡大断面図である。冷却ファン33から送風される冷却風は、図6の太い矢印のように線間の隙間を流れる。このとき最も表層に位置するコイルエンド56a、56bには、その上流側表面に冷却風が当たるだけでなく、下流側にコイルエンド56cが位置するため、下流側表面にも沿って冷却風が流れる。一方、下流側に位置するコイルエンド56cは、上流側に位置する2つのコイルエンド56a、56bの間の隙間に対応して位置しており、この隙間を通って流れてきた冷却風を直接受けるとともに、コイルエンド56aとコイルエンド56cとの隙間、およびコイルエンド56bとコイルエンド56cとの隙間に分流される冷却風がコイルエンド56cの側面から下流側表面に沿って流れる。なお、図6図中の矢印は、冷却風の強さを表しており、下流側に位置するコイルエンド56cに衝突する冷却風の強さがほとんど低下せず、むしろ上流側のコイルエンド56a、56bでの縮流により流速が速まっていることを示している。
このように、コイルエンド間の隙間が適切な範囲にあることで、各コイルエンドの表面に沿って冷却風を流すことができる。そして、この隙間が小さすぎる場合には冷却風の風量が低下して放熱性が悪化し、その一方で隙間が大きすぎる場合にはコイルエンドの表面に冷却風が強く当たらないため境界剥離層が成長し、放熱性が低下すると考えられる。
なお、コイルエンド部54、55の径方向内側に回転子とともに回転する遠心式冷却ファン33、34を接近して配置し、冷却ファン33、34の吐出流の最も強い位置にコイルエンド部54、55を位置させているから、コイルエンド部54、55の周囲とコイルエンド部54、55の内部との流通抵抗に加えてファン33、34の遠い吐出風速を直接的にコイルエンド部54、55の内部に向けて吹き込むことができ、高い放熱性を得ることができる。なお、コイルエンドを高い密度で配置したほとんど隙間を持たないコイルエンド部の場合には、騒音を抑制するために冷却ファンからある程度の隙間をあけて配置する必要があり、例えば冷却ファン径の5%程度が必要とされているが、本発明のコイルエンド部のように無数に多くの隙間を持たせているから風の衝突による反射波によるピッチノイズが原理的に極小となるとともに十分に低い流通抵抗を持つコイルエンド部で圧力波の波高値が下がるからサイレン音も低下する。これらにより冷却ファン径の2%程度にまで接近させても騒音の発生を抑えることができる。
以上に述べた実施例によると、コイルエンド部の放熱性を高め、高出力化に対応することができる。特に、補助磁石を併用して高出力化を図る場合でもジュール損による発熱増加があっても温度上昇を抑えることができたり、許容温度の低い有機絶縁皮膜を用いることができる。また、補助磁石35により磁束向上が図れるため、同一出力電圧を発生させるための電機子コイル50のターン数は相対的に減少させることができ、コイルエンド部54、55において隙間を確保しやすくなるため、体格の小型化、出力の向上さらには効率の向上といったトータルでの性能向上を図ることができる。
以上に述べた実施例では、コイルエンド部の内部において複数のコイルエンドをほぼ均等に、しかも冷却空気の流れに対して星団状に分布させて配置したが、図7〜図10に図示されるような配置にしてもよい。
図7では、比較的小さい隙間をあけてコイルエンドを配列し、径方向に対して車両用交流発電機としての中央へ向けて角度θ1〜θ4で傾斜したコイルエンド列50a、50b、50c、50a’、50b’、50c’を形成している。そして、各コイルエンド列の間には比較的大きいテーパ状隙間を形成している。なお、この実施例では、コイルエンド56はフレーム11には接触していない。ただし、コイルエンド56とフレーム11との間にはコイルエンド間の平均隙間よりも十分に小さい隙間が形成されるだけである。
コイルエンド列50a、50bは、冷却ファン33からの吹き込み方向に対して傾斜しており、冷却空気をリア側に向けて吐出する。なお、リア側ではこれとは逆に配列され、冷却空気をフロント側に向けて吐出する。
また、図8のように軸方向に沿ってコイルエンド列50c、50dを形成してもよい。例えばX、Y、Zの各相毎にコイルエンド列50c、50dを形成し、これらコイルエンド列を径方向に積層してコイルエンド部54が形成される。コイルエンド列50c、50dの間には比較的大きな隙間が形成され、コイルエンド部54の軸方向端面に開口している。そして、外周に位置するコイルエンド列50cとフレーム11との間の隙間がコイルエンド間の平均隙間より小さくされている。
冷却ファン33からの冷却空気は、図8の矢印のようにコイルエンド部54の軸方向端面から流入し、列をなすコイルエンド間の隙間を通して吐出される。
また、コイルエンド部を図9に図示されるように回転子の端部に装着された冷却ファンを包み込むように漏斗状に形成してもよい。この実施例では、コイルエンド54の内側面を冷却ファン33の外周面に沿って角度θで傾斜した漏斗状としている。
この構成によると、コイルエンド部54の占める空間を大きく確保することができ、コイルエンド間の隙間を大きく確保することができる。また、図9においては、コイルエンド部54の外殻に位置するコイルエンド56とフレームとの間の隙間Dと、コイルエンド56の素線の直径dとほぼ等しく設定している。図9のようにコイルエンド間の隙間を十分に大きくすることでコイルエンド部の内部の通風抵抗を十分に低くすることができるので、コイルエンド部の外側とフレームとの間にも冷却風が流れるように構成することができる。
なお、図9の構成はコイルエンド部をフレーム内に収容する際に、フレームに接触させて変形させて構成してもよい。この場合、フレームとの接触部が増加する結果フレームへの伝熱を増加させるとともに、冷却ファンからの吐出風が強い範囲の全体にわたってコイルエンド部を配置することができ、冷却ファンの能力を有効活用することができる。
また、図2の実施例では、単層波巻きの電機子コイルを説明したが、電機子コイルとしては二層巻線を採用してもよい。二層巻線と採用することで、コイルエンド部において各相毎に分かれ、しかも2層に分かれたコイルエンド群が得られるため、コイルエンド部の内部に比較的簡単な製造方法により多くの隙間を形成することができる。かかる二層巻線としては特公平3−73225号公報に開示されるような二層波巻き巻線、あるいは図10、図11、図12のような二層2/3π短節巻線を採用することができる。
図10の二層2/3π短節巻線では、ひとつのスロットから周方向両側に向けてコイルエンドが分かれて延在するため、コイルエンド間の隙間を確保しやすいという効果がある。この構成では、図10に軸方向から見た平面図が図示されるように、回転子の2磁極ピッチ内に3相が位置するように配置され、しかも第1層のコイル51a、52a、53aに対し、第2層のコイル51b、52b、53bを電気角で60°ずらして配置している。
図1に示した実施例では、補助磁石35によって風圧仕切部を構成し、ランデル型ポールコアの爪間のU字状開口部の側壁による径方向外側への送風効果を向上させているが、図13に図示されるように、専用の風圧仕切り部としての板370を回転子300に装着してもよい。しかも、回転子300の端面に設けられる冷却ファン330、340のファンブレード331、341を、U字状開口部の側壁の延長上に設けることで相乗的に送風能力を高めることができる。
また、図14に図示されるようないわゆる外扇式発電機に本発明を適用してもよい。かかる構成では、フロント側に設置された冷却ファン331により、発電機の外周面に開設された入口開口140、150から発電機内に入り、発電機内を通って冷却ファン331により発電機外へ吸い出される冷却空気の流れが発生する。このため、コイルエンド部540、550には、発電機の外周外側から冷たい外気が直接に導入され、優れた放熱性が得られる。ここでも、冷却風の通路のほぼ全体にわたり複数のコイルエンドがほぼ均等に分散して配置されコイルエンド部の周囲よりもコイルエンド部の内部の通風抵抗が低く構成されてコイルエンド部の内部に通風されやすく構成されていることが重要である。
また、以上に述べた実施例では、円断面の素線を用いて電機子コイル50を巻回したが、これを非円形の多角形断面としてもよい。例えば、図15に図示されるような、銅線560aと、有機絶縁皮膜560bとからなる角を丸くした角状断面の素線560が、皮膜560aの傷のつきにくさ、加工性の良さ、そして放熱性の観点から望ましい。なお、傷のつきにくさと、放熱性とを両立する観点からは、素線に施された有機絶縁皮膜の厚さを第2種の皮膜厚さの約80%から約40%としたものが高い効果を発揮する。例えば、400μから200μとすることができる。なお、かかる素線としては古河電工(株)製「超耐加工皮膜電線」あるいは住友電工(株)製「耐傷性薄皮膜電線」を用いることができる。
産業上の利用可能性
本発明によると、コイルエンド部における線間に隙間を設け、この隙間を通る冷却空気の流れによってコイルエンド部を良好に冷却することができる。これにより、コイルエンドにおける温度上昇が抑えられる。かかる本発明は車両用交流発電機に利用することができ、小型高出力の要求に応えることができる。
Claims (6)
- フレームに固定され、軸方向の端部に三相電機子コイルの複数のコイルエンドの集合体としてのコイルエンド部が形成された固定子と、該固定子に対向して配置された回転子と、該回転子に連動して駆動され前記フレーム内を通る冷却空気の流れを生じさせる手段とを備え、
前記コイルエンド部を形成する前記コイルエンドがそのコイルエンド部の断面において星団状に厚みをもって分散離間して隙間を形成するとともに、該隙間部分に前記冷却空気の流れを流通させると共に、
前記コイルエンド部を構成する前記三相電機子コイルの各相においてコイルエンドが相互に分散して隙間を有すると共に、前記各相のコイルエンドが各相間に根元から広がる角度をあけて配置され、相互の根元重なり部にも隙間を有することを特徴とする車両用交流発電機。 - 請求項1に記載の車両用交流発電機において、
前記コイルエンド部の隙間は、前記電機子コイルの素線径のほぼ1/10から前記電機子コイルの素線径にほぼ等しい隙間であることを特徴とする。 - 請求項1もしくは2に記載の車両用交流発電機において、
前記コイルエンド部は、前記フレームとの距離が前記コイルエンド部の内部に形成された隙間程度に接近していることを特徴とする。 - 請求項1もしくは2に記載の車両用交流発電機において、
前記コイルエンド部は、前記コイルエンドの熱が伝わるように前記フレームに熱的に密着させたことを特徴とする。 - 請求項3または4に記載の車両用交流発電機において、
前記コイルエンド部と近接もしくは密着する前記フレームの表面には、可撓性を有する熱伝導性の電気絶縁部材が設けられていることを特徴とする。 - 請求項1から5いずれかに記載の車両用交流発電機において、
前記冷却空気は、前記コイルエンド部の径方向外側から流れ込むことを特徴とする。
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