JP3779375B2 - 揮発性の凝集剤及び凍結−融解添加剤を含まないラテックス結合剤並びに塗料 - Google Patents

揮発性の凝集剤及び凍結−融解添加剤を含まないラテックス結合剤並びに塗料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラテックス塗料に用いるためのラテックス結合剤、揮発性の凝集剤及び揮発性の凍結−融解添加剤を含まないラテックス塗料組成物並びにこのようなラテックス組成物を調製する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
水性ラテックス塗料における所望の性質、すなわち、長い季節的な変動の範囲にわたる塗装に十分なだけの低温で用いることができ、凍結及び融解の繰り返しのサイクルに耐え、そして、所期の塗装において粘着性またはブロッキング及び吸塵性を回避するのに十分な固さのフイルムを形成することができるという性質を揮発性の凝集溶剤及び凍結−融解添加剤をラテックスを基剤とする塗料配合物に添加することによって高める。これらの凝集溶剤、たとえば、ブチルカルビトールアセテート及び3−ヒドロキシ−2,2,4−トリメチルペンチルイソブチレート並びに凍結−融解添加剤、たとえば、プロピレングリコール及びエチレングリコールは、水を含まない塗料の1リットルにつき360g(1ガロンにつき3ポンド)までの量で存在する揮発性の有機化合物(VOC)である。VOCが環境に有害であるという一般的な認識とともに、揮発性の凝集溶剤または凍結−融解添加剤のないラテックスを基剤とする塗料に対するニーズがある。
【0003】
ラテックス塗料は、ラテックス結合剤をフイルム形成剤並びにラテックス塗料において用いられる顔料、充てん剤及びその他同種のものの結合剤として用いる。ラテックス結合剤は一般的に乳化重合体を含む。ラテックス塗料に用いられるラテックス結合剤はできる限り低いフイルム形成温度(MFFT)及びできるだけ高いガラス転移温度(Tg)を持たなければならないという理由で、凝集溶剤が必要とされる。MFFTは溶剤の基剤である水が蒸発する時にラテックス結合剤の重合体粒子が、相互に凝集し、連続的なフイルムを形成する最も低い温度である。低いMFFTを有する重合体は塗料を塗布できる温度条件を広げる。Tgは、重合体が無定形で軟かくそして粘着性の状態から、ガラス状の固い(hard)そして堅い(rigid)状態に変化する温度である。高Tg値を有する重合体は、固く、耐磨耗性で耐ブロッキング性の塗膜をもたらすだろう。揮発性の凝集溶剤は、塗布に対して所望の低MFFTを満たすように効果的に重合体のTgを低下させ、次いで通常の周囲条件の温度、湿度及び気圧のもとで、高Tgフイルムを残して、やがては拡散し、そして揮発する。凍結−融解添加剤は、輸送及び貯蔵の間、単純に凍結−融解安定性を付与するために添加される。
【0004】
塗料配合物中に存在する顔料または充てん剤は、塗装フイルムに耐ブロッキング性をもたらす。塗膜の固さと顔料の量の関係は、単位容積の樹脂中の顔料の部分の容積である、顔料容積濃度(PVC)によって表わされる。したがって、半光沢塗料のような低PVC塗料は比較的に低レベルの顔料を含み、サテンから艶なし塗料のような高PVC塗料組成物は、高レベルの顔料を含む。低PVC塗料配合物における低Tg及び低MFFTを有する重合体はブロッキングの傾向を示すだろう。一方、軟質ラテックスは、高PVC塗料配合物において耐ブロッキング性を示すだろう。低PVC塗料配合物においては、重合体のガラス転移温度(Tg)が塗膜の固さを決定する。高PVC塗料配合物においては、顔料が塗膜の固さを決定する。重合体のTgはフォックス(Fox)式を用いて計算できる。1/Tg(重合体)=W(a) /Tg(a) +W(b) /Tg(b) +…、式中、W(a) 及びW(b) はコモノマー(a)及び(b)の部分重量(weight fraction)であり、Tg(a) 及びTg(b) は、それぞれ単独重合体(a)及び(b)についてのガラス転移温度である。種々の単独重合体についてのガラス転移温度は、J.Brandup及びE.H.Immergutの「重合体ハンドブック(Polymer Handbook)第2版」第139〜192ページ(John Wiley & Sons, New York(1975))を含む多くの文献で得られる。
【0005】
有機溶剤塗料系においては、研究者は習慣的に用いられるアニオン界面活性剤の代りに界面活性剤の混合物を用いることによって、凍結−融解問題を除去しようと努めてきた。たとえば、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤及び非イオン界面活性剤を規定された比率で混合することによって粘度安定性ラテックスを作る方法が知られている。しかしながら、混合系は他の種々の観点から満足なものではない。非イオン界面活性剤を共重合することにより、主体的に安定なラテックス粒子を製造することは既知である。アルキル基が8から24の炭素原子を含む、アルキロキシグリコールの共重合性エステルの合成並びに、乳化重合における乳化剤及び安定剤としてそれらを用いることが報告されている。多くの揮発性の凝集溶剤の環境及び健康に潜在的に不利な影響についての関心が増大している。所望の硬度特性、低温での十分なフイルム形成性及び柔軟性を付与する重合体をラテックス塗料におけるラテックス結合剤として用いることについてのニーズが増大している。さらに、塗膜硬度、低MFFT及び凍結−融解安定性のような物理的性質について妥協することなく、商取引される塗料から、揮発性の凝集剤及び凍結−融解添加剤を除去することも望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、ラテックス塗料組成物に使用するのに必要なMFFT及びTgを有し、揮発性の凝集溶剤または凍結−融解添加剤のない、そして、十分な凍結−融解安定性、耐摩耗性、耐ブロッキング性の重合体ラテックス結合剤、特にアクリルまたはスチレン/アクリル重合体ラテックス結合剤を開発することが望まれるであろう。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、揮発性の凝集溶剤及び凍結−融解添加剤を含まず、重合性ポリエチレングリコール(PPEG)単量体少くとも1種のアクリル単量体及び任意にスチレン単量体、イオン性単量体及び湿潤接着性のモノマーからなる群から選ばれる1またはそれ以上のモノマーの乳化重合物である重合体を含有するラテックス結合剤を含んで成るラテックス塗料組成物を目的としている。本発明は揮発性の凍結−融解添加剤を用いることなく、凍結−融解安定性ラテックス塗料組成物を製造する方法及び凍結−融解安定性ラテックス結合剤をも目的としている。
【0008】
本発明によるラテックス結合剤は5℃よりも低いMFFTを持たねばならず、さらに、本発明によるラテックス塗料組成物中の結合剤として機能するために十分な耐磨耗性を付与しなければならない。一般にラテックス塗料に必要な耐磨耗性は、塗料の予想される最終用途に依存するだろう。塗料が耐えなければならない条件がより厳しいところでは、もっと耐磨耗性が必要となる。さらに、ラテックス結合剤及び塗料組成物は、5凍結−融解サイクルで残存することを意味する凍結−融解安定性でなければならない。最後に塗料組成物は耐ブロッキング性でなければならない。
【0009】
本発明によれば、揮発性の凝集剤または凍結−融解添加剤を用いないで、5℃より低いMFFTを有し、本発明によるラテックス塗料中でラテックス結合剤として用いるために必要とされるのに十分な耐磨耗性及び耐ブロッキング性を付与する凍結−融解安定性重合体ラテックス結合剤を製造することができることを発見した。この明細書で用いられる「揮発性の凝集剤」及び「揮発性の凍結−融解添加剤」は通常の周囲条件で塗布されたラテックス塗料フイルムから拡散し、そして蒸発する、凝集剤及び凍結−融解添加剤に関する。通常の周囲条件によって、ラテックス塗料が通常塗布され、硬化される温度、湿度及び気圧の条件を意味する。
【0010】
この明細書においては、「ラテックス」という用語を、慣用の意味、すなわち、ラテックスを製造するのに適当な乳化剤または界面活性剤を含有する水性相中での特定の微粒子物質の分散物という意味に用いる。この明細書で用いられるように、ラテックス結合剤は、水性相に適当な乳化剤または界面活性剤を用いて分散された重合体を含む。
【0011】
本発明の一実施態様によると、構造式(1)
【0012】
【化3】
Figure 0003779375
【0013】
(式中、R1 及びR2 は独立してHまたはCH3 で、Xは約4〜25である)の重合性ポリエチレングリコール(PPEG)モノマー及び少くとも1種のアクリル単量体の重合物であるアクリルまたはスチレン/アクリル重合体を含む、重合体ラテックス結合剤を提供する。この重合体は、さらに0〜40pphmのスチレン、ハロゲン化スチレン及びアルキル置換スチレンのような任意のスチレンモノマーの重合残基を含んでもよい。他の任意のモノマーは機械的安定性を付与するためのイオン性モノマー及び湿潤接着性を高めるためのモノマーを含む。本発明の第2の実施態様では、ラテックス塗料組成物は、凍結−融解安定性で5℃よりも低いMFFTを有し、目的とする用途に対して十分な耐磨耗性及び耐ブロッキング性を有するラテックス塗料を提供するのに有効な量の本発明のラテックス結合剤を用いる。
【0014】
この発明のラテックス結合剤は特に水性塗料組成物として用いるために有利である。これらの結合剤の第1の利点はそれらが適度なフイルム形成と所望の硬度との平均のとれた水性塗料の配合物を可能とすることである。第2の利点は、それらをエチレングリコールまたはプロピレングリコールのような凍結−融解添加剤を必要とせず、しかも優れた凍結−融解安定性を示すラテックス塗料を配合するのに用いることができることである。本発明のラテックス結合剤及びラテックス塗料はいかなる揮発性の凝集剤または揮発性の凍結−融解添加剤も実質的に含まない。さらに好ましくは、該結合剤及び塗料は、いかなる揮発性の凝集溶剤または揮発性の凍結−融解添加剤も含まないだろう。認められるような量で用いるべきではないし、本発明において必要とされないけれども、所望なら、少量の揮発性の凝集溶剤または揮発性の凍結−融解添加剤のいずれかを添加しても良いことが分かるであろう。
【0015】
PPEGモノマー中に含まれるエチレンオキシド(EO)部分の分子量は約175〜約1,100、好ましくは約200〜約1,000である。もっと好ましくはEO分子量が約900より小さく、さらに好ましくは約200〜約800である。EOの分子量が約1,100より大きく増大すると、ラテックス塗料組成物が不十分な耐ブロッキング性を示す。PPEGモノマーは、揮発性の凍結−融解添加剤を用いずにラテックス結合剤に凍結−融解安定性を付与するのに有効な量で用いられる。必要とされるPPEGモノマーの量は、たとえば顔料/容積濃度、重合体の相対的親水性、界面活性剤系及びその他同様のものに依存する。当業者は、本明細書をみれば特定のラテックス塗料において用いられる特定のラテックス結合剤を製造するのにどの位のPPEGを用いるべきか決定できるだろう。好ましくは、該重合体は、該重合体を製造するのに用いられる全モノマー100重量部につき約1〜2.5重量部のPPEGからの重合残基を含むだろう(pphm)。
【0016】
該重合体はPPEGモノマーと共重合し得る少くとも1種の重合残基も含む。アクリルモノマーは、α,β−エチレン性不飽和C2 −C6 モノカルボン酸のC1 −C10アルキルエステル、α,β−エチレン性不飽和C2 −C6 モノカルボン酸のヒドロキシC1 −C4 アルキルエステル及びα,β−不飽和C4 −C8 ジカルボン酸のC4 −C8 アルキルジエステルからなる群より選択される。好ましくは、アクリルモノマーは、アクリル酸及びメタクリル酸のC1 −C10アルキルエステル並びにマレイン酸、イタコン酸及びフマール酸のC4 −C8 アルキルジエステルからなる群より選択される。好ましくは少くとも1種のアクリル酸のC1 −C8 アルキルエステルが用いられる。特に好ましいアクリルモノマーは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、デシルアクリレート、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、i−ボルニルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートを含む。
【0017】
該重合体は0〜2pphmのイオン性モノマーの重合体残基も含んでもよい。好ましい態様では、約1pphmを超えないイオン性モノマーが用いられる。イオン性モノマーはラテックス結合剤及びラテックス塗料に機械的安定性を付与するために用いられる。すなわち、それらはラテックス結合剤及び/または塗料組成物のポンプ輸送の間、加工の間並びにそれの調製の間にラテックス結合剤を塗料配合物の「粉砕物」部分への添加の間のような、ラテックス結合剤または塗料への剪断作用の適用に対して安定である。「粉砕物」は、顔料、充てん剤及びその他同様のものを含む塗料配合物の部分である。顔料及び充てん剤は特定のヘグマン(Hegman)分散値まで、通常の混合技術を用いて「粉砕」される。粉砕物は次いで「動かされる(let down)」、すなわちラテックス結合剤及びいかなる水の残部をも含む、塗料組成物の残部が粉砕物に添加され、そして混合される。イオン性モノマーの代表的な類は、限定するわけではないが、α,β−エチレン性不飽和C3 −C8 モノカルボン酸及びその無水物を含むC4 −C8 ジカルボン酸並びにα,β−エチレン性不飽和C4 −C8 ジカルボン酸のC4 −C8 アルキル半エステルを含む。代表的なイオン性モノマーは、アクリルアミドメチルプロパン、スルホン酸、スチレンスルホン酸塩、ビニルスルホン酸ナトリウム、アクリル酸及びメタクリル酸並びにマレイン酸、マレイン酸無水物及びイタコン酸のC4 −C8 アルキル半エステルを含む。特に好ましいイオン性モノマーはアクリル酸及びメタクリル酸を含む。
【0018】
ラテックス塗料配合物の湿潤接着性を最高に活用するために、該重合体は0〜2pphmの湿潤接着性モノマーまたは湿潤接着性モノマーの組み合わせの重合体残基を含んでもよい。これらのモノマーは当業者が良く知っており、アミノエチルアルキルアクリレート及びメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート及びメタクリレート、3−ジメチルアミノ−2,2−ジメチルプロピル−1−アクリレート及びメタクリレート、2−N−モルホリノエチルアクリレート及びメタクリレート、2−N−ピペリジノエチルアクリレート及びメタクリレート、N−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド及びメタクリルアミド、N−(3−ジメチルアミノ−2,2−ジメチルプロピル)アクリルアミド及びメタクリルアミド、N−ジメチルアミノメチルアクリルアミド及びメタクリルアミド、N−(4−モルホリノ−メチル)アクリルアミド及びメタクリルアミド、ビニルイミダゾール、ビニルピロリドン、N−(2−メタクリロイルオキシエチル)エチレン尿素、N−(2−メタクリロキシ−アセタミドエチル)−N,N′−エチレン尿素、アリルアルキルエチレン尿素、N−メタクリル−アミドメチル尿素、N−メタクリロイル尿素、N−〔3−(1,3−ジアザシクロヘキサン)−2−オン−プロピル〕メタクリルアミド、2−(1−イミダゾリル)エチルメタクリレート、2−(1−イミダゾリジン−2−オン)エチルメタクリレート、N−(メタクリルアミド)エチル尿素(DV2422,Rhone−Poulenc)並びにアリルウレイド湿潤接着性モノマー(Sipomer WAM(商標)、Rhone−Poulenc)を含む。使用時には湿潤接着性モノマーは、0.2%〜2.0%pphmの量で存在するだろう。
【0019】
重合体の乳化重合は、水性乳化液中の重合について既知の手順によって達成することができる。任意に所望の平均粒度及び粒度分布を達成するために重合を調節するのを助けるために適宜播種手順を用いることができる。播種が用いられると、重合体の種は全重合体の約0.1重量%〜8重量%に相当する量で存在し、生成する重合体粒子の直径の約20%〜60%の粒度に及ぶだろう。
【0020】
種ラテックスは、前もって製造されたラテックスもしくは重合体粉末を構成することができるかまたは、in situで製造することができる。種ラテックスのモノマー組成物は変化させ得るが、しかしながら、重合体のモノマーと実質的に同じであることが好ましい。
モノマーまたはコモノマー及び任意に重合体の製造において用いられるべき種を、該混合物を乳化するのに十分に撹拌しながら水中に分散させる。水性媒体は、フリーラジカル重合触媒、乳化剤(すなわち、界面活性剤)または既知のそして乳化重合助剤として当業界で適宜用いられている他の配合剤も含んでよい。
【0021】
適当なラジカル重合触媒は乳化重合を促進することが知られている触媒であって、水溶性酸化剤、たとえば、有機ペルオキシド(たとえば、t−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド等)、無機酸化剤(たとえば過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等)及び水溶性還元剤によって水相で活性化される触媒を含む。このような触媒は重合を引き起すのに十分な触媒量で用いられる。一般に触媒の量は約0.1〜5pphmの範囲である。重合を活性化するために熱または触媒化合物の代わりに、活性放射線への暴露のような他のフリーラジカル生成手段を用いることができる。
【0022】
適当な乳化剤は、乳化重合において通常に用いられる、アニオン性、カチオン性及び非イオン性乳化剤である。通常、少くとも1種のアニオン性乳化剤が用いられ、そして、1またはそれよりも多い非イオン性乳化剤も用い得る。代表的なアニオン性乳化剤はスルホン酸アルキルアリール、アルキル硫酸アルカリ金属、スルホン化アルキルエステル及び脂肪酸石けんである。特定の例はドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ジナトリウム、N−オクタデシルスルホこはく酸ジナトリウム及びジオクチルスルホこはく酸ナトリウムである。乳化剤は、十分な乳化を達成する量並びに所望の粒度及び粒度分布を提供する量で用いられる。
【0023】
乳化重合において種々の特定の目的に有用であることが当業界に知られている他の成分、たとえば、酸、塩、連鎖移動剤及びキレート化剤も重合体の製造に用い得る。たとえば、重合成分がモノエチレン性不飽和カルボン酸モノマーを含むなら、酸性条件下(PH2〜7、好ましくは2〜5)の重合が好ましい。このような例においては、水性媒体は所望のPH領域で緩衝系を提供するのに普通に用いられる弱酸及びそれらの塩として知られるものを含むことができる。
【0024】
重合成分を組み合わせる方法は、種々の既知のモノマー供給法、たとえば連続モノマー添加、増加(incremental)モノマー添加または1回の装填で全量のモノマーを添加する方法でなされる。モノマーの導入の前に重合容器に重合添加剤とともに水性媒体の全量が存在していることができるし、代わりに、水性媒体またはその一部を重合の過程の間、連続的にまたは増加的に加えることができる。
【0025】
乳化混合物を撹拌しながら、通常的50℃〜100℃、好ましくは60℃〜100℃の間の温度まで加熱することによって重合が開始される。乳化混合物を選択された温度に保持することによって、重合はモノマーまたはモノマー混合物が重合体への転化に達するまで、続けられる。
次の重合においては、生ずる水性不均質重合体ラテックスの固体含量を水の添加または蒸留による水の除去によって所望のレベルに合うようにすることができる。一般に重合体固体含量の所望のレベルは全重量基準で約20〜60重量%である。
【0026】
重合体粒子の粒度は変化し得るが、しかしながら、最適の耐水性のためには、平均直径が500nmよりも小さい粒子が好ましい。一般に、本発明の重合体については、平均粒度が小さいほど重合体がより耐水性である。適当な粒度は一般に直接に重合によって達成できる。しかしながら、所望の粒度範囲外の粒子を除去するための篩分け及びしたがって粒度分布を狭めることを行ってもよい。
【0027】
種々の用途のために、時には、ラテックスに混和する少量の添加剤、たとえば、界面活性剤、殺菌剤、PH調整剤及び消泡剤を有することが望ましい。これは、ラテックスの調製中に慣用の方法で、任意の都合のよい時に行うことができる。
塗料は塗料製造業者に既知の技術を用いて配合される。一般に水、脱泡剤、安定剤、顔料、充てん剤及び界面活性剤を、顔料及び充てん剤がヘグマン(Hegman)示数2〜3で示される所望の粒度に粉砕されている粉砕物を生成するように組み合わせる。追加の水、ラテックス結合剤、レオロジー調整剤、殺生物剤及びその他同種のものを粉砕物に加え、全バッチを混ぜ合せて、所望のヘグマン示数及び粘度に合わせる。
【0028】
本発明のラテックス結合剤及びラテックス塗料を評価するために、次のテストの手順及び有機溶剤を含まない半光沢ラテックス塗料配合物を用いた。
テストの手順
耐ブロッキング性:6ミル(1ミル=25ミクロン)フイルムをレネタ3−Bオパシティ(leneta 3−B Opacity)チャート上に注型し、一定の温度及び湿度(22℃及び相対湿度40〜60%)で7日間乾燥させた。1日目、2日目及び7日目の終りに被覆されたチャートの二つの部分を面と面を向き合わせて置き、一定の温度22℃及び相対湿度40〜60%で、1日0.070kg/cm2 (1psi )の圧力をかけた。7日目の終りに、追加のチャートの2断片に35℃のオーブン中で30分間0.070kg/cm2 (1psi )の圧力をかけた。耐ブロッキング性は手の力でパネルを引き離した時に視覚的に測定し、次のように評価した。
【0029】
Figure 0003779375
低温フイルム配合物:
塗料組成物を2〜5℃の冷蔵庫で1時間状態調節し、次いで塗料の3ミルフイルムを19BRレネタチャート上に塗布した。フイルムを2〜5℃で1夜乾燥させ、亀裂の兆候について視覚的に調べた。5℃で塗布したフイルムと室温(22℃)で塗布されたフイルムに差異が見られなかった時に、塗料が合格のフイルムを形成したとみなした。
【0030】
耐磨耗性(洗浄適性)ASTM24860:
テスト洗浄(scrub)パネルをレネタチャート上に塗料を7.0ミルフイルムに引き伸ばすことにより製造し、23±2℃及び相対湿度50±5%に保たれた開放室で7日間乾燥させた。乾燥させたチャートをガラス製パネルにはり付けて、洗浄ブラシ及びテストパネルを保持するための深皿を装備した洗浄機械に入れた。ブラシを1夜、トリトン(Triton(商標))X−100界面活性剤の溶液に浸すことにより調製した。ブラシを機械のホルダー内に置き、テスト洗浄パネルをブラシの下に置いた。ブラシの毛を10gの標準化洗浄媒体(Leneta Co.から入手できる)を用いて均一に広げた。次にパネルのブラシの通り道を5mlの試薬水でぬらした。洗浄機械を始動した。不合格の前の800ストロークごとの後で、ブラシの毛に10gの洗浄媒体及び5mlの試薬水を加えた。テストパネルを通して0.5インチの黒いチャートが見える時点の、塗料へのストローク数が記録された。
【0031】
凍結−融解安定性テスト
塗料試料を250mlのステンレススチール製缶に移し、−18℃で18時間冷凍機中に保った。次いで、試料を冷凍機から取り出し、室温で24時間融解させた。試料を流動性、塊形成及び凝集について観察した。試料は凝集を示さなかったら合格とみなした。この凍結−融解サイクルを塗料の凝集または全部で5サイクルが凝集せずに完結するまでのいずれかまで繰り返した。
【0032】
湿潤接着性
洗浄パネルをレネタチャート上に半光沢アルキッド基剤(湿潤接着性のための最も難しいテストであるので選択された)の3ミルフイルムを引き伸ばすことによって調製した。該チャートを室温で少くとも1週間熟成した。次にテストラテックス塗料を熟成されたアルキッド表面上に引き伸ばし、48時間乾燥させた。乾燥されたチャートをガラス製パネルにはり付けて、洗浄ブラシ及びパネルを保持するための深皿を装備した洗浄機械に入れた。ブラシを30分間温水に浸すことによって条件づけ、次いで機械のホルダー中に置いた。テストパネルをブラシの下の深皿中に置き、深皿に200gの温(50℃)水を加えた。洗浄機械を始動させ、そして、400ストローク動かした。塗膜がそのまま残っていたら、8gの乾燥研磨剤(Alax(商標))をブラシの下に置き、機械をさらに100ストローク動かした。最後の段階を塗膜が破損する、すなわちアルキッド基剤からテスト塗料がはがれた時まで、繰り返した。
【0033】
【表1】
Figure 0003779375
【0034】
出所:
1.BYK155分散剤はBYK Chemieから入手可能である。
2.BYK034脱泡剤はBYK Chemieから入手可能である。
3.Surfynol CT−111はAir Productsから入手可能な界面活性剤である。
4.Kronos2020はKronos,Inc.から入手可能なルチル型二酸化チタンである。
5.ASP−170は、Engelhard Corporationから入手可能な珪酸アルミニウム顔料である。
6.PolyphobeはUnion Carbideから入手可能な会合増粘剤である。
7.Igepal CO−630はRhone−Poulencから入手可能な非イオン界面活性剤である。
8.Kathon LXはRohm & Haasから入手可能な14重量%までの量で存在する5−クロル−2−メチル−4−イソサゾリン(isothazolin)−3−オン及び2−メチル−4−イソサゾリン−3−オンを活性成分として有する殺微生物剤である。
9.ヘグマンは工業で用いられる粉砕物の単位である。
例I
アクリルラテックス結合剤を次の配合表及び下記に与えられた手順に従って製造した。
【0035】
成分 濃度( pphm
水 34.3
モノマー混合物
水 36.6
ドデシルベンゼンスルホン酸塩(23%) 4.3
メタクリル酸 0.8
Sipomer WAM2 1.0
メチルメタクリレート(MMA) 41.9
ブチルアクリレート(BA) 56.3
触媒溶液
水 18.0
過硫酸アンモニウム 0.4
【0036】
3l容器に還流冷却器、付加ろう斗及び撹拌機を装備した。反応器に100rpm で撹拌しながら、初期水の装填量を加えた。反応器を78℃に加熱した。次いでモノマー混合物の22g部分及び14gの触媒溶液を反応容器に装填し、反応混合物を78℃に20分保った。モノマー混合物の残りを反応に4.5時間かけて計量して提供した。触媒溶液を反応器に4.5時間かけて計量して提供した。次いで反応を78℃に10分間保ち、室温まで冷却した。反応混合物の温度が低下しているときに、5gの水中の0.3gのt−ブチルヒドロペルオキシド及び0.3gのホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウムを、反応温度が65℃の時点で添加した。分散ラテックスのPHを26.6%の水溶性水酸化アンモニウムの添加によって7〜8の間に調整した。
【0037】
結果として生じた比較ラテックス結合剤を1Aと呼び、次の物理的性質を有していた:50.49%の固体、粒度268nm,pH7.5及びMFFT〜0℃。比較のラテックス結合剤1B及び1Cは、それぞれメタクリル酸の量を2pphm及び3pphmに増加した以外は例1に記載したのと同じ手順を用いて製造した。ラテックス1A〜1Cの物性は表2に示されている。ラテックス結合剤1A〜1Cは揮発性溶剤を含まない、半光沢塗料配合物中に配合され、凍結−融解安定性についてテストした。ラテックス結合剤1A及び1Cを含有する塗料組成物を耐磨耗性についてテストした。結果を表2に記載する。
【0038】
【表2】
Figure 0003779375
【0039】
データは、揮発性の凍結−融解添加剤を含有しない、凍結−融解安定性ラテックス塗料を得るのに必要なメタクリル酸のレベルは少くとも3pphmでなければならないことを示している。しかしながら、データはメタクリル酸のレベルが増大して、凍結−融解安定性結合剤(1C)を生成する時、耐磨耗性は劇的に減少することも示している。そういうわけで、ラテックス塗料組成物を配合するのに凍結−融解安定性及び耐磨耗性の平均のとれた性質を考慮しなくてはならないことは明らかである。
【0040】
II
各ラテックス結合剤がエチレンオキシドの分子量が220から1760の範囲にある、メトキシまたはヒドロキシポリエチレングリコールメタクリレート(PPEG)を含有すること以外は例Iに記載したような手順及びモノマー組成物を用いて、1D,1E,1F及び1Gと呼ばれる一連のアクリルラテックス結合剤を製造した。ラテックス結合剤はSipomer WAM2湿潤接着性モノマーも含んでいた。ラテックス結合剤組成物を製造するのに用いられたPPEGモノマーのレベル(pphm)及びラテックス結合剤の物理的性質は表3に示されている。
【0041】
【表3】
Figure 0003779375
【0042】
ラテックス1D,1E,1F及び1Gを半光沢の溶媒のない塗料配合物に配合し、耐磨耗性、湿潤接着性、凍結−融解安定性及び耐ブロッキング性(以下、表では耐ブロック性と記載する)をテストした。結果は表4に記載されている。
【0043】
【表4】
Figure 0003779375
【0044】
表4のデータは、PPEGモノマー中のエチレンオキシドの分子量が880より大きく増加すると、耐磨耗性、湿潤接着性及び耐ブロッキング性が減少する傾向を示している。当業者はこれらの性質は塗料配合物に乳化剤及び/または分散剤系を添加することによりいくらか改良できると認めるだろう。さらに、顔料容積濃度は同じ目的で調整することができる。
【0045】
III
ラテックス結合剤をモノマー組成物がスチレン/メチルメタクリレート/ブチルアクリレート、それぞれ重量%で10/32.5/57.5を含んでいる以外は例IIに記載したのと同じ手順を用いて合成した。ラテックス1Hは、51.2%の固体、粒度224nm、PH7.5〜8.0及びMFFT〜0℃。
【0046】
IV
2段階乳化重合技術を用いてアクリルラテックス結合剤を製造した。配合物及び手順は下記に示す。
【0047】
【表5】
Figure 0003779375
【0048】
アニオン界面活性剤はRhone−Poulencから入手可能。
手順
還流冷却器、付加ろう斗及び撹拌機を備えた3l容器に100rpm で撹拌しながら初期水の装填量を加えた。反応器を78℃に加熱した。次いで22gのモノマーMix#1の装填量及び14.0gの触媒溶液を反応容器に装填して、反応混合物を78℃で種形成のために20分間保った。モノマーMix#1の残りを2−1/2時間かけて加えた。触媒溶液4.5時間かけて加えた。反応器の内容物を次いで78℃で10分間保った。モノマーMix#2を反応器に1−1/2時間かけて加えた。触媒溶液の添加の完了で、反応器の内容物を室温に冷却した。反応混合物の温度が低下している時に5gの水中の0.3gのt−ブチルヒドロペルオキシド及び10gの水中の0.3gのホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウムの混合物を温度が65℃の時点で加えた。乳化物のPHを26.6%の水溶性水酸化アンモニウムの添加により、7〜8の間に調整した。
【0049】
結果として生じたラテックスをラテックス1Iと呼び、次の物理的性質を有していた:51.1%の固体、粒度259nm,PH8.0及びMFFT〜0℃。ラテックス1H及び1Iは半光沢、溶剤不含塗料配合物中に配合され、耐磨耗性、湿潤接着性、耐ブロッキング性及び凍結−融解安定性をテストした。結果は表6に記載されている。
【0050】
【表6】
Figure 0003779375
【0051】
表6の結果はPPEGモノマーがスチレン/アクリルラテックス結合剤(1H)中で重合された時、ラテックス塗料の性質、たとえば耐磨耗性及び湿潤接着性が、凍結/融解安定性及び耐ブロッキング性を維持している一方、劇的に増加した。
例V
疎水性の共重合モノマーの凍結−融解安定性の影響を研究するために異なった共重合性界面活性剤を用いる以外は例IIに記載されたのと同じ手順で一連のアクリル結合剤を製造した。モノマー組成物及び物理的性質を表7に示した。ラテックス結合剤を溶剤を含まない半光沢塗料配合物に配合し、凍結−融解安定性をテストした。結果を表7に示す。
【0052】
【表7】
Figure 0003779375
【0053】
表7の結果は、共重合性界面活性剤モノマーが、疎水性でありすぎると、ラテックス結合剤(1K,1L,1M及び1J)は不十分な凍結−融解安定性を示している。
VI
1pphmのアニオン界面活性剤及び3pphmの分子量1760のエチレンオキシド部分を含有する非重合性、非イオン界面活性剤を用いる以外は例Iに記載された手順を用いて、アクリルラテックス結合剤を製造した。該ラテックスを1Nと呼び、それは次の物理的性質を有していた:50%の固体、粒径153nm、PH8.0及びMFFT〜0℃。
【0054】
ラテックス1Nを半光沢の溶剤を含まない配合物に配合し、耐磨耗性、湿潤接着性、凍結−融解安定性についてテストした。結果は、表8に記載されている。
【0055】
【表8】
Figure 0003779375
【0056】
このデータから、ラテックス結合剤を製造するのにアニオン及び非イオン界面活性剤を用いた時には、配合されたラテックス塗料の耐ブロッキング性は、完全に破壊される。しかしながら、ノニオン性PPEGモノマーをアニオン性界面活性剤の存在下にアクリルモノマーと重合すると、耐ブロッキング性は維持される。

Claims (6)

  1. 凍結−融解安定性ラテックス結合剤であって、
    (a)(i)構造式(1)
    Figure 0003779375
    (式中R1 及びR2 は独立してHまたはCH3 で、Xは4〜25である)の重合性ポリエチレングリコールモノマーであって、揮発性の凍結−融解添加剤を用いずにラテックス結合剤に凍結−融解安定性を付与するのに有効な量であって、全モノマー100重量部につき1〜2.5重量部の量で存在する重合性ポリエチレングリコールモノマー
    (ii)前記重合性ポリエチレングリコールモノマーと共重合性の少くとも1種のアクリルエステルモノマー
    (iii)全モノマー100重量部につき0〜40重量部のスチレンモノマー
    (iv)ラテックス結合剤に機械的安定性を付与するのに有効な量であって、全モノマー100重量部につき0〜2重量部の量で存在するアニオン性モノマー、及び
    (v)全モノマー100重量部につき0〜2重量部の湿潤接着性モノマー
    の重合物である重合体
    (b)水、並びに
    (c)前記重合体を水中に分散させるのに有効な量で存在する、アニオン性、カチオン性及び非イオン性乳化剤からなる群から選択される乳化剤を含んでなり、前記重合体はラテックス塗料組成物において結合剤として用いられるラテックス結合剤として有効な量でラテックス結合剤中に存在し、前記ラテックス結合剤はラテックス塗料組成物において結合剤として用いるのに十分である耐ブロッキング性、耐磨耗性、凍結−融解安定性及び機械的安定性を示し、前記アニオン性ポリマーの最低フィルム形成温度は5℃よりも低い、ラテックス結合剤。
  2. 重合性ポリエチレングリコールモノマーのエチレンオキシド部分の分子量が200〜1,000である請求項1に記載のラテックス結合剤。
  3. アクリルエステルモノマーが、α,β−エチレン性不飽和C2 −C6 モノカルボン酸のC1 −C10アルキルエステル、α,β−エチレン性不飽和C2 −C6 −モノカルボン酸のヒドロキシC1 −C4 アルキルエステルおよびα,β−エチレン性不飽和C4 −C8 ジカルボン酸のC4 −C8 アルキルジエステルからなる群より選択されるものである請求項1に記載のラテックス結合剤。
  4. 揮発性凍結−融解添加剤を実質的に含まないラテックス結合剤である請求項1に記載のラテックス結合剤。
  5. 揮発性の凝集剤を実質的に含まないラテックス結合剤である請求項1に記載のラテックス結合剤。
  6. 揮発性の凝集剤を実質的に含まないラテックス結合剤である請求項に記載のラテックス結合剤。
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