JP3778593B2 - システム資源管理装置および管理方法 - Google Patents

システム資源管理装置および管理方法 Download PDF

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    • G06F9/00Arrangements for program control, e.g. control units
    • G06F9/06Arrangements for program control, e.g. control units using stored programs, i.e. using an internal store of processing equipment to receive or retain programs
    • G06F9/46Multiprogramming arrangements
    • G06F9/52Program synchronisation; Mutual exclusion, e.g. by means of semaphores

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、LAN(ローカルエリア・ネットワーク)等のネットワークを通して接続されている複数のコンピュータシステム中の特定のコンピュータシステムに設けられた共用のシステム資源を管理するためのシステム資源管理装置および管理方法に関する。
【0002】
さらに詳しくいえば、本発明は、上記コンピュータシステムが、入出力処理や編集等の処理を実行するための各種の実行体(ここでいう実行体には、プロセス、ジョブ等が含まれる)を含む複数のマシンである場合に、これらのマシン間で共有する共用のシステム資源{以下、共用資源(Shared Resource )と略記する}、例えば、情報記憶装置内の共用ファイルをあるマシン内の実行体により使用することを明示する処理、すなわち、共用ファイルのロック処理を効率良く行うための一手法について言及するものである。
【0003】
ここで、ロック処理とは、特定のマシンに設けられた共用ファイルを他のマシン中の2種以上の実行体から同時にアクセスすることにより共用ファイルの内容が破壊されるのを防止するために、ある一つの実行体が共用ファイルの一部または全体を現在使用していることを明示して他の実行体の共用ファイルへのアクセスを制限する処理を指している。
【0004】
【従来の技術】
図7および図8は従来のシステム資源管理装置の構成を示す図であり、図7は、従来のシステム資源管理装置の第1の例を示すブロック図、図8は、従来のシステム資源管理装置の第2の例を示すブロック図である。ただし、ここでは、特に、複数のコンピュータシステム上の複数の実行体により共通に使用される共用ファイル等の共用資源に対する入出力処理やロック処理を管理するための装置構成を例示することとする。
【0005】
図7および図8においては、複数のコンピュータシステムとして、3種のマシンにそれぞれ対応するコンピュータシステム100−1、100−2および100−3が、LAN等のネットワークLを通して互いに接続されている。これらのコンピュータシステム中の特定のコンピュータシステム(例えば、コンピュータシステム100−1)には、情報を前もって記憶しておくためのディスク装置等からなる情報記憶部2が設けられている。上記コンピュータシステム100−1の情報記憶部2は、ネットワークLを通して他のコンピュータシステム100−2、100−3により共用されている。
【0006】
さらに詳しくいえば、上記の情報記憶部2には、複数のコンピュータシステム100−1、100−2および100−3上の各種の実行体により共通に使用することが可能な共用ファイル等の共用資源3が含まれている。さらに、情報記憶部2内の共用資源3に対する入出力処理やロック処理は、コンピュータシステム100−1内で共用資源3の管理機能を有する資源管理部(例えば、ファイル管理部)4に設けられた入出力処理部5やロック処理部6に要求を呈示することにより行われる。
【0007】
図7に示す従来の第1の例の構成では、コンピュータシステム100−1には、実行体の一種であるプロセスE2およびプロセスE3が存在し、コンピュータシステム100−2には、実行体の一種であるプロセスC2が存在し、コンピュータシステム100−3には、実行体の一種であるプロセスC3が存在している。
【0008】
プロセスE2は、このプロセスE2内の入出力処理要求部7およびロック処理要求部8から、同プロセスE2が属するコンピュータシステム100−1内の共用資源管理部4の入出力処理部5やロック処理部6に対して、それぞれ共用資源3の入出力処理要求およびロック処理要求を行う。さらに、コンピュータシステム100−2内のプロセスC2の入出力処理要求部7−2およびロック処理要求部8−2から、共用資源管理部4の入出力処理部5やロック処理部6に対して、それぞれ共用資源3の入出力処理要求およびロック処理要求を受け付けて処理する。
【0009】
同様に、プロセスE3は、このプロセスE3内の入出力処理要求部7−1およびロック処理要求部8−1から、同プロセスE3が属するコンピュータシステム100−1内の共用資源管理部4の入出力処理部5およびロック処理部6に対して、それぞれ共用資源3の入出力処理要求およびロック処理要求を行う。さらに、コンピュータシステム100−3内のプロセスC3の入出力処理要求部7−3およびロック処理要求部8−3から、共用資源管理部4の入出力処理部5やロック処理部6に対して、それぞれ共用資源3の入出力処理要求およびロック処理要求を受け付けて処理する。
【0010】
このように、図7のシステム資源管理装置によれば、他のコンピュータシステム(例えば、コンピュータシステム100−2、100−3)からの共用資源3への入出力処理要求およびロック処理要求に対する受付処理は、共用資源3の存在するコンピュータシステム100−1内で他のコンピュータシステムのプロセス(例えば、プロセスC2、C3)にそれぞれ対応するようなプロセス(例えば、プロセスE2、E3)にて行われていた。
【0011】
次に、図8に示す従来の第2の例の構成では、コンピュータシステム100−1には、実行体の一種であるプロセスFとプロセスGとプロセスC1とが存在し、コンピュータシステム100−2には、前述の図7の場合と同様のプロセスC2が存在し、コンピュータシステム100−3には、前述の図7の場合と同様のプロセスC3が存在している。この場合、コンピュータシステム100−1のプロセスFは、一つでも複数でも構わない。
【0012】
図8では、プロセスC2の入出力処理要求部7−2、および、プロセスC3の入出力処理要求部7−3からネットワークLを通してコンピュータシステム100−1に送られてくる共用資源3の入出力処理要求は、プロセスFが受け取る。さらに、このプロセスFは、同プロセスF内の入出力処理要求部7から資源管理部4に対して共用資源3の入出力処理要求を行う。
【0013】
また一方で、プロセスC2のロック処理要求部8−2、および、プロセスC3のロック処理要求部8−3からネットワークLを通してコンピュータシステム100−1に送られてくる共用資源3のロック処理要求は、プロセスGが受け取る。さらに、このプロセスGは、コンピュータシステム100−1内の資源管理部4に対して共用資源3のロック処理要求は行わずに、プロセスGに設けられたプロセス内ロック処理要求受付部21により同プロセスG内のみでの排他制御を行っていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の第1の例(図7)のように、共用資源3の入出力処理およびロック処理を一つの実行体、例えば、一つのプロセスとして実現しようとすると、入出力処理とロック処理が並列して行えず、コンピュータシステム内の処理の効率が悪くなるという問題が生ずる。さらに、一つのプロセスで入出力処理要求に対する処理とロック処理要求に対する処理の両方を行うため、システム資源管理装置自体の構造が複雑になるという問題も生ずる。
【0015】
また一方で、図8のように、共用資源3の入出力処理要求を受け付けて処理するプロセスFと、ロック処理要求を受け付けて処理するプロセスGとを互いに独立したプロセスに分割し、プロセスGのみでの排他制御をする場合は、資源管理部4に対して共用資源3のロック処理要求は行わない。このため、コンピュータシステム100−1内のプロセスC1(図8では省略、後述の図1参照)と、コンピュータシステム100−2内のプロセスC2やコンピュータシステム100−3の内のプロセスC3との間ではロック処理要求が無効になるという問題が生ずる。
【0016】
コンピュータシステム100−1内のプロセスC1との間でロック処理要求が有効になるように、コンピュータシステム100−2内のプロセスC2のロック処理要求部8−2からのロック処理要求により、プロセスGのロック処理要求部(図8では省略)が資源管理部4に対してロック処理要求を行うことも考えられる。しかしながら、この場合、その後に、プロセスC2の入出力処理要求部7−2からの入出力処理要求に応じてプロセスFの入出力処理要求部7から資源管理部4に呈示される入出力処理要求が、上記のプロセスGによるロック処理要求によって制限されてしまう。このようなプロセスFの入出力処理要求の制限を回避しようすると、プロセスGは、資源管理部4に対して共用資源3のロック処理要求をすることが不可能になる。この結果、上記のコンピュータシステム100−1内のプロセスと、他のコンピュータシステム100−2、100−3内のプロセスC3との間でロック処理要求が無効になるという問題は以前として残ることのなる。
【0017】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、複数のコンピュータシステムシステム上に存在するようなある一つのプロセス等の実行体により共用ファイル等の共用資源のロック処理要求をした後に、この共用資源の入出力処理を行う他の実行体からの入出力処理要求が制限されたり、入出力処理要求およびロック処理要求の両方の受付処理によって装置自体の構造が複雑になったりすることなく、共用資源の入出力処理およびロック処理を効率良く行うことが可能なシステム資源管理装置および管理方法を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
図1は、本発明の原理構成を示すブロック図である。なお、これ以降、前述した構成要素と同様のものについては、同一の参照番号を付して表すこととする。
図1において、本発明のシステム資源管理装置は、前述の従来の資源管理装置(図7および図8)と同じように、ネットワークLに接続された複数のコンピュータシステム1−1、1−2、…、1−n(nは任意の正の整数)中の特定のコンピュータシステム1−1に設けられた資源管理部4を有している。この資源管理部4は、複数のコンピュータシステム1−1、1−2、…、1−n上の複数の実行体により共通に使用される共用資源3を直接管理するためのものである。さらに、この資源管理部4は、従来の場合と同じように、任意の実行体に関し共用資源3の入出力処理を行う入出力処理部5と、他の任意の実行体に対する共用資源3のロック処理を行うロック処理部6とを含む。
【0019】
さらに、上記問題点を解決するために、図1に示すような本発明のシステム資源管理装置における特定のコンピュータシステム1−1上の実行体は、入出力処理部5に対し、上記コンピュータシステム1−1、1−2、…、1−n上の任意の実行体による共用資源3の入出力処理の要求を呈示する入出力処理要求部7を含む第1の実行体AUと、この第1の実行体AUを識別するための識別子を使用し、上記第1の実行体AUを代行してロック処理部6に対し共用資源3のロック処理を要求する代行ロック処理要求部10を含む第2の実行体BUとに分割して配置される。
【0020】
好ましくは、本発明のシステム資源管理装置に使用される識別子は、コンピュータシステム1−1内で第1の実行体AUを一意に識別することが可能な実行体識別子と、第1の実行体AUにより共用資源3を一意に識別することが可能なファイル識別子とからなり、第2の実行体BUは、上記実行体識別子およびファイル識別子を用いて共用資源3のロック処理を要求する。
【0021】
さらに、好ましくは、本発明のシステム資源管理装置は、共用資源3に対するロック処理として、共用資源3内のオフセットと長さを指定することにより共用資源3をロック状態にし、このロック状態になった領域のみに対して他の実行体からのアクセスを制限する構成になっている。
さらに、好ましくは、本発明のシステム資源管理装置は、共用資源3に対するロック処理として、共用資源3をオープン状態にするときの指定により、共用資源3全体に対して他の実行体からのアクセスを制限する構成になっている。
【0022】
さらに、好ましくは、本発明のシステム資源管理装置は、共用資源3の入出力処理を要求する第1の実行体AUが複数存在する場合、一つの独立した上記第2の実行体BUが、すべての第1の実行体AUを代行してロック処理を要求する構成になっている。
さらに、好ましくは、特定のコンピュータシステム1−1以外の他のコンピュータシステム1−2〜1−nにおける実行体(例えば、実行体CU2〜CUn)からの共用資源3のロック処理の要求を受け付けるために、第2の実行体BUは、さらに、上記の他のコンピュータシステム1−2〜1−nにおけるプロセス手段からのロック処理の要求に対し仮想的な識別子を自動的に割り当てる識別子自動割り当て処理部9を備えている。上記第2の実行体BUは、他のコンピュータシステム1−2〜1−nからのロック処理の要求に対し自動的に割り当てられた仮想的な識別子を用いて、共用資源3のロック処理を要求することにより、すべてのコンピュータシステム1−1、1−2、…、1−nにおける任意の実行体間(例えば、実行体CU1と実行体CU2〜CUnとの間)での排他制御を行う構成になっている。
【0023】
また一方で、例えば図1に示すようなシステム資源管理装置に遂行される本発明のシステム資源管理方法は、ネットワークに接続された複数のコンピュータシステム中の特定のコンピュータシステムに設けられ、かつ、これらの複数のコンピュータシステムにおける各種の処理(プロセス等の実行体により実行される種々のタイプの処理という意味で用いられる)により共通に使用される情報記憶部内の共用資源の入出力処理、および、ロック処理を行うための管理方法に関係する。
【0024】
さらに、本発明のシステム資源管理方法では、上記特定のコンピュータシステム上の処理を、複数のコンピュータシステム上の任意の処理に関する共用資源の入出力処理の要求を処理する第1の処理と、共用資源のロック処理の要求を処理する第2の処理とに分割する。さらにまた、この第2の処理により、第1の処理を識別するための識別子に基づき上記第1の処理を代行して共用資源のロック処理を行うようにしている。
【0025】
好ましくは、本発明のシステム資源管理方法では、上記の識別子として、特定のコンピュータシステム内で第1の処理を一意に識別することが可能な処理識別子(前述の実行体識別子とほぼ同じ意味で用いられる)と、第1の処理により情報記憶部内で共用資源を一意に識別することが可能なファイル識別子とを用いて共用資源のロック処理を行うようにしている。
【0026】
さらに、好ましくは、本発明のシステム資源管理方法では、共用資源に対するロック処理として、共用資源内のオフセットと長さを指定することにより共用資源をロック状態にし、このロック状態になった領域のみに対して他の処理からのアクセスを制限するようにしている。
さらに、好ましくは、本発明のシステム資源管理方法では、共用資源に対するロック処理として、共用資源をオープン状態にするときの指定により、共用資源全体に対して他の処理からのアクセスを制限するようにしている。
【0027】
さらに、好ましくは、本発明のシステム資源管理方法では、共用資源の入出力処理を行う第1の処理が複数存在する場合、一つの独立した第2の処理は、すべての第1の処理を代行してロック処理を行うようにしている。
さらに、好ましくは、本発明のシステム資源管理方法では、特定のコンピュータシステム以外の他のコンピュータシステムにおける処理からの共用資源のロック処理の要求を受け付けるために、第2の処理内で、上記の他のコンピュータシステム上の処理からのロック処理の要求に対し仮想的な識別子を自動的に割り当て、この割り当てられた仮想的な識別子を用いて、共用資源のロック処理を行うことにより、すべてのコンピュータシステムにおける任意の処理間での排他制御を行うようにしている。
【0028】
さらに詳しく説明すると、図1において、共用資源3を有する特定のコンピュータシステム1−1以外の他のコンピュータシステム1−2〜1−nにおける共用資源3の入出力処理要求に対する受付処理と、ロック処理要求に対する受付処理が並列して効率良く行えるように、コンピュータシステム1−1上の共用資源3の入出力処理要求を受け付けて処理する第1の実行体AUと、上記共用資源3のロック処理要求を受け付けて処理する第2の実行体BUとを互いに独立した実行体に分割して配置する。ここで、第1の実行体AUは、複数の他のコンピュータシステム1−2〜1−n上の実行体からの共用資源3に対する入出力処理要求を並列に受け付けられるようにコンピュータシステム1−1内に複数存在しても構わないが、第2の実行体BUは、ロック処理の関係上コンピュータシステム1−1内に一つだけ存在することが必要である。
【0029】
第1の実行体AUは、他のコンピュータシステム1−2〜1−nにおける実行体の入出力処理要求部7−2〜7−nからの共用ファイル3の入出力処理要求を受け取り、上記第1の実行体AUの入出力処理要求部7から資源管理部4に対して共用資源3の入出力処理要求をする。
また一方で、第2の実行体BUは、他のコンピュータシステム1−2〜1−nにおける実行体のロック処理要求部8−2〜8−nからの共用資源3のロック処理要求を受け取り、上記第2の実行体BUのロック処理要求部8から資源管理部4に対して共用資源3のロック処理要求をする。
【0030】
しかし、この場合、第2の実行体BUは、ロック処理対象の共用資源3のファイル識別子を使用し、さらに、実行体識別子として第2の実行体BU自身の識別子ではなく、第1の実行体AUの実行体識別子を使用して、第2の実行体BUの代行ロック処理要求部10から資源管理部4に対して共用資源3のロック処理要求をする。このとき、第1の実行体AUが複数存在すると、第2の実行体BUは、ロック処理要求を行った他のコンピュータシステムの実行体に対応する第1の実行体AUのプロセス識別子を使用する。
【0031】
すなわち、第2の実行体BUは、この第2の実行体BU自身の識別子ではなく、第1の実行体AUの実行体識別子を使用して、資源管理部4に対して共用資源3のロック処理要求をするため、資源管理部4は第1の実行体AUがロック処理要求をしたものとみなして共用資源3のロック処理を実行する。
さらに、一つの第2の実行体BUが複数の他のコンピュータシステム上の実行体からのロック処理要求を受け付けて処理する際に、この第2の実行体BUの識別子自動割当て処理部9により自動的に他のコンピュータシステム上の実行体からのロック処理要求に対して仮想的な識別子(例えば、代行ロック識別子)を割り当てる。さらに、第1の実行体AUの実行体識別子とロック処理対象の共用資源3のファイル識別子に加えて、上記の代行ロック識別子を使用することにより、資源管理部4に対して共用資源3のロック処理要求をする。
【0032】
【作用】
本発明のシステム資源管理の手法によれば、共用資源3を有する特定のコンピュータシステム1−1上の第2の実行体BUが、この第2の実行体BU自身の識別子ではなく、コンピュータシステム1−1上の第1の実行体AUの実行体識別子等を使用して、資源管理部4に対して共用資源3のロック処理要求をし、第1の実行体AUがロック処理要求をしたように見せかける。このため、第1の実行体AUは、第2の実行体BUが共用資源3のロック処理要求をした後も、ロック処理がなされた状態の共用資源3に対する入出力処理の影響を受けない。
【0033】
さらに、第2の実行体BUは、実際に、資源管理部4に対して共用資源3のロック処理要求をしているため、特定のコンピュータシステム1−1における他の実行体C1と、他のコンピュータシステム1−2〜1−nにおける実行体C2〜Cnとの間のロック処理要求も有効になる。
さらにまた、第2の実行体BUは、資源管理部4に対して共用資源3のロック処理要求をするときに、他のコンピュータシステム1−2〜1−n上の実行体C2〜Cnからのロック処理要求に対して自動的に割り当てた仮想的な代行ロック識別子も使用しているため、コンピュータシステム1−1上の実行体C1と、他のコンピュータシステム1−2〜1−nにおける実行体C2〜Cnとの間のロック処理要求が可能になり、すべてのコンピュータシステムにおける任意の実行体間での排他制御を行えるようになる。
【0034】
かくして、本発明では、共用資源の入出力処理要求を受け付けて処理する第1の実行体と、ロック処理要求を受け付けて処理する第2の実行体とを互いに独立した実行体に分割して、第2の実行体が第1の実行体を代行してロック処理要求をすることにより、第2の実行体により共用資源のロック処理要求をした後に、この共用資源の入出力処理を行う他の実行体からの入出力処理要求が制限されることはなくなる。さらに、コンピュータシステムシステム上の異なる実行体による入出力処理要求およびロック処理要求の受付処理を独立に実行することにより、各実行体の負担を軽くすることができるので、従来よりも簡単な装置構成でもって共用資源の入出力処理およびロック処理等を効率良く行うことが可能になる。
【0035】
さらにまた、一つのコンピュータシステム上の実行体から同コンピュータシステムの資源管理部に対して共用資源のロック処理要求が行われるため、すべてのコンピュータシステムにおける任意の実行体間でのロック処理要求が有効になるので、共用資源の存在するコンピュータシステム上の実行体と、ネットワークに接続される他のコンピュータシステムにおける実行体との間のロック処理要求による排他制御が可能になる。
【0036】
【実施例】
以下添付図面(図2〜図6)を用いて本発明の実施例を詳細に説明する。
図2は、本発明の一実施例によるシステム資源管理装置の構成を示すブロック図、図3は、本発明の一実施例で使用する識別子情報テーブルを示す図、および、図4は、本発明の一実施例で使用する識別子自動割り当て処理テーブルを示す図である。ただし、ここでは、複数のコンピュータシステム1−1〜1−n(図1)として、3種のマシンM−1、M−2およびM−3がネットワークLに接続されている場合を例示することとする。さらに、本実施例においては、実行体としてプロセスを用いることとする。
【0037】
図2において、3種のマシンM−1、M−2およびM−3は、お互いにネットワークLを介して通信することができるように構成されている。特定のコンピュータシステムに対応するマシンM−1の情報記憶部2は、共用資源3としての共用ファイル30を備えている。この共用ファイル30は、資源管理部4(図1)として機能するファイル管理部40内の入出力処理部5やロック処理部6を通してアクセスすることができる。すなわち、マシンM−1内に設けられた情報記憶部2に存在する共用ファイル30は、ネットワークLを通して他のマシンM−2、M−3により共用される構成になっている。
【0038】
さらに、図2において、マシンM−1には第1のプロセスA(図1の第1の実行体AUの一例)と第2のプロセスB(図1の第2の実行体BUの一例)と他のプロセスC1(図1の他の実行体CU1の一例)とが存在し、マシンM−2およびマシンM−3には、それぞれ、プロセスC2およびプロセスC3(図1の他の実行体CU2,CU3の一例)が存在する。
【0039】
前述の図1の場合と同様に、第1のプロセスAには、入出力処理要求部7が設けられており、第2のプロセスBには、識別子自動割り当て処理部9と代行ロック処理要求部10が設けられている。さらに、プロセスC1〜プロセスC3には、それぞれ、入出力処理要求部7−1〜7−3とロック処理要求部8−1〜8−3が設けられている。
【0040】
上記の各プロセスは、マシン内で当該プロセスを一意に識別できるプロセス識別子(実行体識別子の一例)13を有している。さらに詳しくいえば、第1のプロセスAは「a」というプロセス識別子を、第2のプロセスBは「b」というプロセス識別子を、プロセスC1、プロセスC2およびプロセスC3は「c」というプロセス識別子をもっている。これらのプロセス識別子13の各々は、各プロセス識別子に対応するプロセスが存在するマシン内でのみ有効である。識別子情報テーブル11は、第1のプロセスAと第2のプロセスBの共用域に存在し、第1のプロセスAと第2のプロセスBのどちらからでもアクセスすることができる。
【0041】
他のマシンM−2に存在するプロセスC2が、マシンM−1の情報記憶部2の共用ファイル30を利用する場合には、ネットワークLを通してマシンM−1上の第1のプロセスAに対し、共用ファイル30をオープン状態にすること等の要求を呈示することによって、プロセスC2が利用対象とする共用ファイル30の共用ファイル識別子14(図3参照)を要求する。
【0042】
第1のプロセスAは、上記の要求を受け取ると、図3の識別子情報テーブル11の中から、受け取った共用ファイル名16(例えば、“ABCD”)に基づきプロセスC2が利用対象とする共用ファイル30を探す。利用対象の共用ファイル30が見つかった場合は、識別子情報テーブル11のインデックスとしての共用ファイル識別子14をプロセスC2に返す。
【0043】
もし、対象の共用ファイル30が見つからなければ、第1のプロセスAがプロセスC2の利用対象の共用ファイル30をオープン状態にしてから、第1のプロセスAのプロセス識別子である「a」と、プロセスC2の利用対象、例えば、ロック処理対象の共用ファイル30のファイル識別子15と、共用ファイル名16とを識別子情報テーブル11に登録し、共用ファイル識別子14をプロセスC2に返す。
【0044】
なお、共用ファイル識別子14として、図3では、レコードのインデックスを使用しているが、別のケースとしてレコード全体を利用することも可能である。
さらに詳しく説明すると、プロセスC2が、共用ファイル30の入出力処理をする場合は、処理対象の共用ファイル30の共用ファイル識別子14を指定し、プロセスC2内の入出力処理要求部7−2からネットワークLを通して、第1のプロセスAに対し入出力処理要求を送る。この入出力処理要求が送られてきた時点で、第1のプロセスAは、共用ファイル識別子14をもとに識別子情報テーブル11を参照してファイル識別子15を獲得する。さらに、第1のプロセスAは、上記の獲得したファイル識別子15を使用することにより、入出力処理要求部7からファイル管理部40に対して共用ファイル30の入出力処理要求を行い、その結果をプロセスC2に返す。
【0045】
また一方で、プロセスC2が、共用ファイル30のロック処理をする場合は、処理対象の共用ファイル30の共用ファイル識別子14を指定し、プロセスC2内のロック処理要求部8−2からネットワークLを通して、第2のプロセスBに対しロック処理要求を送る。このロック処理要求には、共用ファイル識別子14とロック処理の種類や範囲の他に、ロック処理要求元のマシン名と、プロセスC2のプロセス識別子である「c」とが含まれている。この場合、「c」のプロセス識別子の代わりに、マシンM−2内のファイル識別子15を使用することも可能である。
【0046】
第2のプロセスBは、上記のロック処理要求を受け取ると、識別子自動割り当て処理部9において図4の識別子自動割り当て処理テーブル12を参照しながら、ロック処理要求元のマシン名18とプロセス識別子13とが一致するレコードを探す。もし、このレコードが見つかれば、当該レコードから代行ロック識別子19(例えば、「L1」)を獲得する。もし見つからなければ、識別子自動割り当て処理テーブル12に対しロック処理要求元のマシン名18とプロセス識別子13を新たに登録し、既に登録済みの代行ロック識別子19と重複しない任意の代行ロック識別子19を割り当てる。この種の代行ロック識別子19として、識別子自動割り当て処理テーブル12のインデックス17等が利用可能である。
次に、第2のプロセスBは、識別子情報テーブル11の中から、ロック処理対象の共用ファイル30の共用ファイル識別子14に対応するレコードを探し、その中の入出力処理要求元のプロセスのプロセス識別子13である「a」と、ロック処理対象の共用ファイル30のファイル識別子15とを得る。
【0047】
さらに、第2のプロセスBは、代行ロック処理要求部10において、入出力処理要求元のプロセスのプロセス識別子13である「a」と、ファイル識別子15と、代行ロック識別子19とを使用して、上記代行ロック処理要求部10からファイル管理部40に対し共用ファイル30のロック処理要求を行い、その結果をプロセスC2に返す。
【0048】
なお、この場合、共用ファイル30に対するロック処理の一つの種類として、共用ファイル30内のオフセットと長さを指定することにより共用ファイル30をロック状態にし、このロック状態になった領域のみに対して他のプロセスからのアクセスを制限するようなロック処理が挙げられる。
さらに、共用ファイル30に対するロック処理の別の種類として、共用ファイル30をオープン状態にするときの指定により、共用ファイル30全体に対して他のプロセスからのアクセスを制限するようなロック処理が挙げられる。
【0049】
上記の実施例では、第2のプロセスBが、第1のプロセスAのプロセス識別子13である「a」を使用して、この第1のプロセスAがファイル管理部40に対しロック処理要求をしたように見せかけている。したがって、その後に、前述のように、第2のプロセスBが代行してロック処理を行った共用ファイル30の入出力処理要求を再び第1のプロセスAに送り、この第1のプロセスAがファイル管理部40に対して共用ファイル30の入出力処理要求を行うときに、第1のプロセスAは、共用ファイル30の入出力処理に対して上記の第2のプロセスBのロック処理による制限を受けないことになる。
【0050】
さらに他のマシンM−3に存在するプロセスC3が、共用ファイル30のロック処理要求をする場合には、前述のプロセスC2の場合と同様に、マシンM−1上の第1のプロセスAに対しロック処理対象の共用ファイル30の共用ファイル識別子14を要求して、第2のプロセスBにロック処理要求をする。
第2のプロセスBは、識別子自動割り当て処理部9において、識別子自動割り当て処理テーブル12を利用することにより、プロセスC2に対して割り当てた代行ロック識別子19とは異なる代行ロック識別子19を割り当てる。
【0051】
さらに、代行ロック処理要求部10において、第1のプロセスAのプロセス識別子13である「a」と、ファイル識別子15と、代行ロック識別子19とを使用することにより、ファイル管理部40に対して共用ファイル30のロック処理要求を行う。このように、プロセスC2とプロセスC3に対する代行ロック処理要求では、互いに異なる代行ロック識別子19を使用しているため、ファイル管理部40によってプロセスC2とプロセスC3との間でロック処理要求による排他制御が行われる。
【0052】
また一方で、マシンM−1上の他のプロセスC1が共用ファイル30のロック処理要求をする場合は、プロセスC1のロック処理要求部8−1から直接、ファイル管理部40に対して共用ファイル30のロック処理要求を行う。この場合は、プロセス識別子13として、プロセスC1のプロセス識別子「c」を使用し、代行ロック識別子19は“0”を使用する。すなわち、この場合は、第1のプロセスAのプロセス識別子「a」とは異なるプロセス識別子「c」を使用しているので、ファイル管理部40により、マシンM−1上のプロセスC1と他のマシン上のプロセスC2、C3との間でロック処理要求による排他制御が行われる。
【0053】
さらに、上記の実施例において、ファイル管理部40内の共用ファイル30の入出力処理を要求する第1のプロセスAが複数存在する場合でも、一つの第2のプロセスBが、すべての第1のプロセスAを代行して共用ファイル30に対しロック処理要求を行う。この場合、複数の第1のプロセスAのプロセス識別子として、「a」以外に「a1」、「a2」…が割り当てられ、他のマシンのロック処理要求元のプロセスのプロセス識別子として、「c」以外に「d」、「e」…が割り当てられる。
【0054】
図5は、図2の識別子自動割り当て処理部の動作を説明するためのフローチャートであり、図6は、図2の代行ロック処理要求部の動作を説明するためのフローチャートである。
これらのフローチャートは、第1のプロセスAや第2のプロセスBの機能がコンピュータシステムのCPU(中央処理装置)等により実現される場合の識別子自動割り当て処理部9および代行ロック処理要求部10の動作を示すものである。上記のフローチャートに従い、図2の識別子自動割り当て処理部9および代行ロック処理要求部10の一連の動作を詳しく説明することとする。
【0055】
まず初めに、図5のステップS51に示すように、第2のプロセスBの識別子自動割り当て処理部9は、他のマシン上のプロセスから受け付けたロック処理要求をもとに、共用ファイル識別子、ロック処理要求元のマシン名、および、ロック処理要求元のプロセスのプロセス識別子を認識する。
次に、ステップS52およびステップS53において、識別子自動割り当て処理部9は、上記のロック処理要求元のマシン名と、ロック処理要求元のプロセスのプロセス識別子とを使用して識別子自動割り当て処理テーブルを検索することにより、共用ファイル識別子、ロック処理要求元のマシン名、および、ロック処理要求元のプロセスのプロセス識別子が一致するレコードを探す。
【0056】
目的とするレコードが見つかった場合、ステップS54において、当該レコードに基づき代行ロック識別子を得る。
目的とするレコードが見つからなかった場合、ステップS55において、ロック処理要求元のマシン名18とロック処理要求元のプロセスのプロセス識別子13とを識別子自動割り当て処理テーブルに代入することにより、新しいレコードを追加する。さらに、ステップS56において、既に登録済みの代行ロック識別子と重複しない任意の代行ロック識別子を割り当て、上記の新しいレコードに代入する。
【0057】
その後、代行ロック処理要求部10は、図6のステップS61およびステップS62に示すように、前述のステップS51の共用ファイル識別子を使用して、識別子情報テーブルを検索することにより、ロック処理対象の共用ファイルを探す。
ロック処理対象の共用ファイルに対応するレコードが見つからなかった場合、代行ロック処理要求部10は、ロック処理要求元のプロセスに対しエラーメッセージを送り、上記共用ファイルが現在アクセスできない旨を通知する。
【0058】
ロック処理対象の共用ファイルに対応するレコードが見つかった場合、ステップS63において、当該レコード中の入出力処理要求元のプロセスのプロセス識別子と、ロック処理対象の共用ファイルのファイル識別子とが得られる。
さらに、代行ロック処理要求部10は、ステップS64において、代行ロック識別子と、入出力処理要求元のプロセスのプロセス識別子と、ロック処理対象の共用ファイルのファイル識別子とを使用して、共用ファイルのロック処理要求を行う。
【0059】
最終的に、第2のプロセスBは、共用ファイルのロック処理要求の結果をロック処理要求元のプロセスに通知する。
上記の識別子自動割り当て処理部および代行ロック処理要求部の動作は、コンピュータシステムのソフトウェアに基づいて提供されるプログラムにより実行することができるので、システム資源管理装置のハードウェア構成を複雑にすることなく、任意のロック処理要求元のプロセスの代行ロック処理を効率良く遂行することが可能になる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のシステム資源管理装置によれば、第1に、共用ファイル等の共用資源の入出力処理要求を受け付けて処理するプロセス等の実行体と、ロック処理要求を受け付けて処理するプロセス等の実行体とを互いに独立した実行体に分割して配置し、後者の実行体が前者の実行体を代行してロック処理要求をすることにより、各実行体の負担を軽くすることができる。この結果、効率の良い入出力処理およびロック処理が可能になり、システム全体の性能が向上する。
【0061】
さらに、本発明のシステム資源管理装置によれば、第2に、このシステム資源管理装置に使用される識別子が、上記の入出力処理要求を受付処理する実行体を一意に識別できる実行体識別子と、この実行体により共用資源を一意に識別できるファイル識別子とから構成されているので、これらの実行体識別子およびファイル識別子を検索することにより、他の任意の実行体による共用資源のロック処理要求を効率良く処理することが可能になる。
【0062】
さらに、本発明のシステム資源管理装置によれば、第3に、共用資源内のオフセットと長さを指定することにより共用資源をロック状態にし、このロック状態になった領域のみに対して他の実行体に対するロック処理を行っているので、他の実行体は、共用資源内の残りの領域を選択して使用することが可能になり、共用資源の使用効率が向上する。
【0063】
さらに、本発明のシステム資源管理装置によれば、第4に、共用資源をオープン状態にするときの指定により、共用資源全体に対して他の実行体からのアクセスを制限することもできるので、このような種類のロック処理を採用すれば、他の実行体のアクセスにより共用資源の内容が破壊されるおそれがなくなる。
さらに、本発明のシステム資源管理装置によれば、第5に、共用資源の入出力処理要求を受け付けて処理する実行体が複数存在する場合でも、これらの実行体を代行してロック処理を要求する機能を一つの独立した実行体により実行するようにしているので、代行ロック処理の構成を複雑にすることなく、任意の実行体による共用資源のロック処理を効率良く行うと共に、複数の他の実行体による入出力処理を効率良く行うことが可能になる。
【0064】
さらに、好ましくは、本発明のシステム資源管理装置によれば、第6に、共用資源のロック処理処理要求を受け付けて処理する実行体に対し仮想的な識別子を自動的に割り当てることにより、共用資源の存在するコンピュータシステム以外の他のコンピュータシステムにおける実行体からの共用資源のロック処理の要求を受け付けるようにしているので、共用資源の存在するコンピュータシステム上の実行体と、ネットワークに接続された他のコンピュータシステム上の実行体との間のロック処理による排他制御が可能になり、ネットワーク上のすべてのコンピュータシステム上の実行体に対し同等なロック処理が行える。
【0065】
また一方で、本発明のシステム資源管理方法によれば、第1に、共用資源の入出力処理要求を受け付けて処理するタイプの処理と、ロック処理要求を受け付けて処理するタイプの処理とを互いに独立した処理に分割し、後者の処理が前者の処理を代行してロック処理要求をすることにより、任意の処理によるロック処理をした後も、他の任意の処理による入出力処理要求が制限されることはなくなり、共用資源の入出力処理およびロック処理を並列して効率良く遂行することが可能になる。
【0066】
さらに、本発明のシステム資源管理方法によれば、第2に、代行ロック処理に使用される識別子が、上記の入出力処理要求を受付処理するタイプの処理を一意に識別できる処理識別子と、上記タイプの処理により共用資源を一意に識別できるファイル識別子とを含んでいるので、これらの処理識別子(例えば、プロセス識別子)およびファイル識別子を検索することにより、他の任意の処理による共用資源のロック処理を効率良く代行することが可能になる。
【0067】
さらに、本発明のシステム資源管理方法によれば、第3に、共用資源内のオフセットと長さを指定することにより共用資源をロック状態にし、このロック状態になった領域のみに対して他の処理に対するロック処理を行っているので、他のプロセスからも、共用資源内の残りの領域に対してアクセスすることが可能になり、複数種の処理、すなわち、複数のプロセスにより効率良く共用資源を使用することができる。
【0068】
さらに、本発明のシステム資源管理方法によれば、第4に、共用資源をオープン状態にするときの指定により、共用資源全体に対して他の処理、すなわち、他のプロセスからのアクセスが制限されるので、このような種類のロック処理を実行することにより、共用資源の内容が破壊されるのを防止することが可能になる。
【0069】
さらに、本発明のシステム資源管理方法によれば、第5に、共用資源の入出力処理要求を受け付けて処理するタイプの処理が複数存在する場合でも、これらの処理を代行してロック処理を要求する機能を一つの独立した処理により実行するようにしているので、任意の処理、すなわち、任意のプロセスによる共用資源のロック処理を容易にかつ効率良く行うと共に、複数の他の処理、すなわち、他のプロセスによる入出力処理を誤りなく遂行することが可能になる。
【0070】
さらに、本発明のシステム資源管理方法によれば、第6に、共用資源のロック処理要求を受付処理するタイプの処理にて自動的に割り当てられた仮想的な識別子を使用することにより、共用資源の存在するコンピュータシステム以外の他のコンピュータシステムにおける処理からの共用資源のロック処理の要求を受け付けるようにしているので、共用資源の存在するコンピュータシステム上の処理と、ネットワークに接続された他のコンピュータシステム上の処理との間で排他制御を利用したフレキシブルなロック処理を実行することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例によるシステム資源管理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例で使用する識別子情報テーブルを示す図である。
【図4】本発明の一実施例で使用する識別子自動割り当て処理テーブルを示す図である。
【図5】図2の識別子自動割り当て処理部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】図2の代行ロック処理要求部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】従来のシステム資源管理装置の第1の例を示すブロック図である。
【図8】従来のシステム資源管理装置の第2の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1−1〜1−n…コンピュータシステム
2…情報記憶部
3…共用資源
4…資源管理部
5…入出力処理部
6…ロック処理部
7…入出力処理要求部
8…ロック処理要求部
9…識別子自動割り当て処理部
10…代行ロック処理要求部
11…識別子情報テーブル
12…識別子自動割り当て処理テーブル
13…プロセス識別子
30…共用ファイル
40…ファイル管理部
AU…第1の実行体
BU…第2の実行体
A…第1のプロセス
B…第2のプロセス
M−1〜M−3…マシン

Claims (12)

  1. ネットワーク(L)に接続された複数のコンピュータシステム(1−1、1−2、…、1−n)中の特定のコンピュータシステム(1−1)に設けられ、かつ、該複数のコンピュータシステム(1−1、1−2、…、1−n)上の複数の実行体により共通に使用される共用資源(3)を直接管理する資源管理部(4)を有し、
    該資源管理部(4)は、任意の実行体に関し前記共用資源(3)の入出力処理を行う入出力処理部(5)と、他の任意の実行体に対する前記共用資源(3)のロック処理を行うロック処理部(6)とを含むシステム資源管理装置において、
    前記特定のコンピュータシステム(1−1)上のプロセス手段は、
    前記入出力処理部(5)に対し、前記コンピュータシステム(1−1、1−2、…、1−n)上の任意の実行体による前記共用資源(3)の入出力処理の要求を呈示する入出力処理要求部(7)を含む第1の実行体(AU)と、
    該第1の実行体(AU)を識別するための識別子を使用し、前記第1の実行体(AU)を代行して前記ロック処理部(6)に対し前記共用資源(3)のロック処理を要求する代行ロック処理要求部(10)を含む第2の実行体(BU)とに分割して配置されることを特徴とするシステム資源管理装置。
  2. 前記識別子が、前記特定のコンピュータシステム(1−1)内で前記第1の実行体(AU)を一意に識別することが可能な実行体識別子と、前記第1の実行体(AU)により前記共用資源(3)を一意に識別することが可能なファイル識別子とからなり、前記第2の実行体(BU)は、前記実行体識別子およびファイル識別子を用いて前記共用資源(3)のロック処理を要求する請求項1記載の管理装置。
  3. 前記共用資源(3)に対するロック処理として、前記共用資源(3)内のオフセットと長さを指定することにより前記共用資源(3)をロック状態にし、該ロック状態になった領域のみに対して他の実行体からのアクセスを制限する請求項1記載の管理装置。
  4. 前記共用資源(3)に対するロック処理として、前記共用資源(3)をオープン状態にするときの指定により、前記共用資源(3)全体に対して他の実行体からのアクセスを制限する請求項1記載の管理装置。
  5. 前記共用資源(3)の入出力処理を要求する前記第1の実行体(AU)が複数存在する場合、一つの独立した前記第2の実行体(BU)が、すべての前記第1の実行体(AU)を代行して前記ロック処理を要求する請求項1記載の管理装置。
  6. 複数の他のコンピュータシステム(1−2〜1−n)上の実行体からの前記共用資源(3)のロック処理の要求を受け付けるために、前記第2の実行体(BU)が、さらに、前記他のコンピュータシステム(1−2〜1−n)上の実行体からの前記ロック処理の要求に対し仮想的な識別子を自動的に割り当てる識別子自動割り当て処理部(9)を含み、
    前記第2の実行体(BU)は、前記他のコンピュータシステム(1−2〜1−n)からのロック処理の要求に対し自動的に割り当てられた仮想的な識別子を用いて、前記共用資源(3)のロック処理を要求することにより、すべての前記コンピュータシステム(1−1、1−2、…、1−n)における任意の実行体間での排他制御を行う請求項1記載の管理装置。
  7. ネットワークに接続された複数のコンピュータシステム中の特定のコンピュータシステムに設けられ、かつ、該複数のコンピュータシステム上の各種の処理により共通に使用される情報記憶部内の共用資源の入出力処理、および、ロック処理を行うためのシステム資源管理方法であって、
    前記特定のコンピュータシステム上の処理を、
    前記複数のコンピュータシステム上の任意の処理に関する前記共用資源の入出力処理の要求を処理する第1の処理と、
    前記共用資源のロック処理の要求を処理する第2の処理とに分割し、
    該第2の処理により、前記第1の処理を識別するための識別子に基づき前記第1の処理を代行して前記共用資源のロック処理を行うことを特徴とするシステム資源管理方法。
  8. 前記識別子として、前記特定のコンピュータシステム内で前記第1の処理を一意に識別することが可能な処理識別子と、前記第1の処理により前記情報記憶部内で前記共用資源を一意に識別することが可能なファイル識別子とを用いて前記共用資源のロック処理を行う請求項7記載の管理方法。
  9. 前記共用資源に対するロック処理として、前記共用資源内のオフセットと長さを指定することにより前記共用資源をロック状態にし、該ロック状態になった領域のみに対して他の処理からのアクセスを制限する請求項7記載の管理方法。
  10. 前記共用資源に対するロック処理として、前記共用資源をオープン状態にするときの指定により、前記共用資源全体に対して他の処理からのアクセスを制限する請求項7記載の管理方法。
  11. 前記共用資源の入出力処理を行う前記第1の処理が複数存在する場合、一つの独立した前記第2の処理が、すべての前記第1の処理を代行して前記ロック処理を行う請求項7記載の管理方法。
  12. 複数の他のコンピュータシステム上の処理からの前記共用資源のロック処理の要求を受け付けるために、前記第2の処理内で、前記他のコンピュータシステム上の処理からの前記ロック処理の要求に対し仮想的な識別子を自動的に割り当て、該割り当てられた仮想的な識別子を用いて、前記共用資源のロック処理を行うことにより、すべての前記コンピュータシステムにおける任意の処理間での排他制御を行う請求項7記載の管理方法。
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