JP3778148B2 - 静電容量重量センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は静電容量.重量センサに関し、特に、小動物、人体、車両を識別して検出する防犯警報等に使用するのに適した静電容量センサで重量による静電容量の変化を検出するセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
重量の変化を静電容量の変化にして検出する静電容量センサには特願2000−278967がある。これはセンサを地中に埋設して重量の変化を静電容量の変化にして検出できるようにしたもので、重量により、コンデンサ電極間が伸縮可能な材料構造となっていることを特徴とした重量センサに関するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のセンサの材料構造ではセンサを地中に10cm以上埋設して1ヶ月以上経過するとセンサの静電容量がだんだんと増加していき、感度が劣化するなどの長期的重量な重量加圧に対する耐久性に問題があった。またセンサの埋設深さが10cm以上では重量に対するセンサの静電容量の変化が小さくなるため、センサの感度不足が問題となっていた。またセンサの静電容量が大きすぎて回路設計に支障があった。またセンサの加重をかける場所により感度が異なるという問題や感度のばらつきがあるという問題があった。また回路コストの削減のためにも感度のよいセンサを必要としていた。またセンサを構成するコンデンサ電極と絶縁体の組立加工コストが高いという問題があった。
【0004】
上述した従来の静電容量センサの欠点を改良して、防犯等に適した人検出用の重量センサを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
静電容量重量センサは、誘電体シート6(厚み0.05mm〜0.6mm)にステンレス5SUS301ステンレス(厚み0.1mm〜0.8mm程度)を張り合わせたものの両面に絶縁体のスペーサ4を取り付けコンデンサ電極3a,3bで挟み込んだ構造をしている。このコンデンサ電極3a,3bにはAPAアルミ樹脂複合パネルを使用し絶縁体2を介してシールド電極1を設ける構造を一体板で行っている。シールド電極1の周囲はシールド8に覆われている。シールド8の周囲は重量により伸縮可能なカバー絶縁体7で覆っている。
【0006】
前述のスペーサ4は厚さ 0.5mm〜2.5mm、幅10mm〜20mmの絶縁体(硬質塩化ビニール)を約10cmのピッチ間隔で使用することにより、ステンレス5とコンデンサ電極S−3aがある重量で接触するようにする。
【0007】
前述のコンデンサ電極はAPAアルミ樹脂複合パネルのアルミ層を溝で分離することにより小さくした電極にすることが望ましい。
【0008】
前述のシールド8は重量加圧時に伸縮が可能なようにたとえば、アルミ箔ラミネートフイルムのようなフレキシブルな材料にすることが望ましい。
【0009】
前述のカバー絶縁体7は重量の印可方向に対して伸縮可能な熱可塑性ポリエーテルエステルエラストマー、超軟質ポリエステル樹脂等を使用する。
【0010】
この発明の静電容量重量センサは上述の構造及び材料により、低コスト、感度のばらつきの小さくかつ超高感度で長期間の重重量の加圧に対する感度劣化のないものとなった。
【0011】
【発明実施の形態】
この発明の静電容量重量センサの実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は静電容量重量センサの断面図である。静電容量重量センサは誘電体シート6にステンレス5を張り合わせたものの両面に絶縁体のスペーサ4を取り付けコンデンサ電極S−3aとコンデンサ電極E−3bで挟み込んだ構造をしている。このコンデンサ電極にはAPAアルミ樹脂複合パネル「芯材に低発砲ポリエチレンを使用し両面にアルミニュウム番を張り合わせたサンドイッチ構造の複合板、商品名ライトニウム」を使用し絶縁体2を介してシールド電極1を設ける構造を一体板で行っている。コンデンサ電極S−3aおよびコンデンサ電極E−3bはAPAアルミ樹脂複合パネルのアルミ層の4辺を5mm 落としてある側の面を使用してシールド電極との絶縁をおこなっている、更に溝で電極を分離してコンデンサ電極の面積を小さくしている。コンデンサ電極の面積が小さくなったことにより、センサの静電容量を小さくできる。シールド電極1の周囲はアルミ箔ラミネートフイルムのような伸縮可能なシールド8を取り付けている。その周囲は重量により伸縮可能なカバー絶縁体7で覆っている。誘電体シート6には厚み0.05mm〜0.6mmのポリエステルフイルムを使用、ステンレス5には厚み0.1mm〜0.8mmを使用、スペーサ4には厚み0.5mm〜2.5mm 幅10mm〜20mmの硬質塩化ビニールを約10cmのピッチ間隔で使用、カバー絶縁体7には熱可塑性ポリエーテルエステルエラストマーあるいは超軟質ポリエステル樹脂等の弾性のある絶縁材料を使用している。重量により、コンデンサ電極の間隔が伸縮する作用はスペーサ4と誘電体シート6とステンレス5の合板がバネの作用をすることによりおこなわれ、ステンレス5を使用していることにより、車両等の重い重量まで破損することなく、長期の重い重量加圧にも劣化なく使用できる。重量を増すとコンデンサ電極S−3aとステンレス5は近接し、ある加重で接触しコンデンサ電極S−3aはステンレス5の位置に配置されたように電極間静電容量が変化し急な静電容量の増加をもたらすのでセンサの感度は超高感度になる。以上の原理によりセンサの静電容量および感度はスペーサの厚みとピッチ間隔を調整することにより可変できる。スペーサの厚みが薄いほどまたスペーサのピッチ間隔を広くしたほうが感度は増加するが重い加重での耐久性が弱くなる。静電容量重量センサのセンサ信号引きだしケーブルと電極の接続はシールド電極1がケーブルのシールド側に接続、コンデンサ電極3a,3bがケーブルのシールド内部にあるツイスト線と接続している。
【0012】
上述の重量センサは地中10cmの深さ程度のところに埋設して使用することを主な使用例としてあげるが、カーペットシートの下やベットに使用して人の存在を検知するのに使用できる他、人の手の押圧を検出する用途等に使用することもできる。
【0013】
【発明の効果】
人のなどの重量により靜電容量が変化する構造であって超高感度すなわち単位面積当たりの重量に対する静電容量の変化率が10倍程度を達成し、かつ重量にたいして耐久性のある構造材料を用いた静電容量重量センサであるため10cm以上の深さの地中に埋設して人体を検知するのに使用できる他、センサ回路コストを安価にできる。またこの静電容量重量センサはコンデンサ電極にAPAアルミ樹脂複合パネルを使用しており、周囲を絶縁体を介して導電体でシールドする構造が一体板で行われており、組み立て加工費および材料費の大幅な削減となっている。またシールド電極の作用により外部からのノイズの進入や不要輻射を抑圧する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 静電容量重量センサの断面図
【符号の説明】
1 シールド電極
2 絶縁体
3a コンデンサ電極S
3b コンデンサ電極E
4 スペーサ
5 ステンレス
6 誘電体シート
7 カバー絶縁体
8 シールド

Claims (6)

  1. 誘電体シートにステンレスの板を張り合わせた板の両面にスペーサを設けて2枚のAPAアルミ樹脂複合パネルで挟みコンデンサ電極を構成し、このコンデンサ電極の周囲を絶縁体で覆い、さらにその周囲をシールド電極で覆う構造をAPAアルミ樹脂複合パネル一体板で行い、最外周を伸縮可能な絶縁材料で覆ったことを特徴とする静電容量重量センサ
  2. 請求項1の発明においてステンレスの板とスペーサを介したコンデンサ電極とがある重量以上になると接触することを特徴とする静電容量重量センサ
  3. 請求項1の発明においてスペーサと2枚のAPAアルミ樹脂複合パネルの電極間の誘電体が0.05mm〜0.6mm程度の厚さの弾性を有する誘電体シートであることおよびステンレス板が0.1mm〜0.8mm程度の厚さを有することを特徴とする静電容量重量センサ
  4. 請求項1の発明においてAPAアルミ樹脂複合パネルはスペーサ側の電極をコンデンサを構成する電極とし、その電極の面積はアルミ層を溝によって分離することにより小さくしたものであり、その反対側の電極をシールド電極として使用していることを特徴とする静電容量重量センサ
  5. 請求項1の発明においてスペーサは厚さ 0.5mm〜2.5mm、幅10mm〜20mmの絶縁体を約10cmのピッチ間隔で使用していることを特徴とする静電容量重量センサ
  6. 請求項1の発明において静電容量重量センサの外周を覆っている重量の印可方向に対して伸縮可能な材料として熱可塑性ポリエーテルエステルエラストマー、超軟質ポリエステル樹脂等を用いたことを特徴とする静電容量重量センサ
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