JP7125741B2 - 静電容量式重量センサー - Google Patents

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Description

本発明は、静電容量式重量センサー(センサーマット)にかかる重量を高精度で測定できる静電容量式重量センサー、及び静電容量式重量分布センサーに関する。
2極の電極を複数の帯状電極で構成し、その電極間に誘電体シートと複数のスペーサーをそれぞれ設けて一対のコンデンサ電極を設けた静電容量式重量センサーとしては、下記特許文献1、下記特許文献2に記載の技術がある。特許文献1に記載の静電容量式重量センサーは、電極を構成している絶縁体(硬質塩化ビニール板)上下2枚の間にスペーサーを取り付け、スペーサー以外の部分のコンデンサ電極にかかる重量変化をコンデンサ電極間の静電容量の変化として検出するセンサーマットである。
しかし特許文献1に記載の静電容量式重量センサーは、スペーサーの取り付け部分が変動しないため、微少な荷重の変化を検出しようとしても、コンデンサ電極間の静電容量の変化が小さく、検出することができない、という問題がある。
また、センサーマットにかかる加重(重量)の検出においては、センサーマット上のどの位置に加重(重量)がかかっても、均一な値を検出しなければならないが、上述したように、スペーサーの取付け部分は変動しないため、スペーサーやその周辺に加重(重量)がかかる場合と、それ以外の場所に加重(重量)がかかる場合とでは、その検出値が異なる。このことは軽加重になるほど顕著となり、特許文献1に記載の技術ではセンサーマットにかかる加重(重量、圧力)の位置が異なると、かかる加重の検出値が異なる(検出値がばらついてしまう)、という問題がある。
特許文献2には、微少な荷重の変化を高精度に検出できるように、両面が誘電体シートで被覆されたパネル電極Sを挟み、その両面のそれぞれに対向して、パネル電極Sに接する複数の弾性体のスペーサーを取り付けた一対のパネル電極Eを配置した静電容量式重量センサーに関する技術が開示されている。
特許文献2は、パネル電極Sを挟んで上下にパネル電極Eを設け、パネル電極Sを中心として上下に2つのコンデンサーを形成することで、単一のコンデンサーよりも、より高感度な静電容量型重量センサーの技術を開示している。
しかし、特許文献2に記載の技術も、特許文献1に記載の技術と同様に、パネル電極Sとパネル電極Eとの間に、複数のスペーサーを一定間隔で設けている。このため、スペーサーやその周辺に加重がかかる場合と、それ以外の部分に加重がかかる場合とでは、その検出値が異なり、軽加重になるほどそれが顕著になるという問題がある。特許文献2に記載の技術も特許文献1に記載の技術と同様に、センサーマットにかかる加重の位置が異なると、加重の検出値が異なる(検出値がばらついてしまう)、という問題がある。
特許第4069256号 特開第2014-170462号公報
そこで本発明の課題はこのような事情に鑑みてなされたものであり、センサーマットにかかる加重(重量)の位置にかかわらず、加重を高精度に検出できる静電容量式重量センサーを提供することを課題とする。また、センサーマットにかかる加重(重量)の分布を高精度に検出できる静電容量式重量分布センサーを提供することを課題とする。
上記課題を解決するための本発明の第一は、弾性材料からなる樹脂板に導電体を被覆し、前記導電体を誘電体シートで覆ったパネル電極Sと、弾性材料からなる樹脂板に導電体を被覆し、前記導電体を誘電体シートで覆ったパネル電極Eと、前記パネル電極Sとパネル電極Eとの外縁の間隙全周に配置された
少なくとも前記パネル電極S又は前記パネル電極Eのいずれかが太鼓張り状態であって、前記パネル電極Sと前記パネル電極Eとの中央付近における離隔が、前記枠スペーサ付近の前記パネル電極Sと前記パネル電極Eとの離隔よりも広くなっていることを特徴とする静電容量式重量センサーである。前記導電体の端部と前記枠スペーサーとの間には所定の隙間が設けられていることは好ましい。
上記課題を解決するための本発明の第二は、弾性材料からなる樹脂板に所定の間隔で複数形成された帯状の導電体と、前記導電体の表面を覆う誘電体シールとを備えたパネル電極Sと、
弾性材料からなる樹脂板に前記パネル電極Sの導電体と交差するように所定の間隔で複数形成された帯状の導電体と、前記導電体の表面を覆う誘電体シールとを備えたパネル電極Eと、
前記パネル電極Sとパネル電極Eとの外縁の間隙全周に配置された弾性体の枠スペーサーとを備え、
少なくとも前記パネル電極S又は前記パネル電極Eのいずれかが太鼓張り状態であって、前記パネル電極Sと前記パネル電極Eとの中央付近における離隔が、前記枠スペーサ付近の前記パネル電極Sと前記パネル電極Eとの離隔よりも広くなっていることを特徴とする静電容量式重量センサーである。前記導電体の端部と前記枠スペーサーには所定の隙間が設けられていることは好ましい。
上記課題を解決するための本発明の第三は、弾性材料からなる樹脂板に導電体を被覆し、前記導電体を誘電体シートで覆いパネル電極Sを形成し、
弾性材料からなる樹脂板に導電体を被覆し、前記導電体を誘電体シートで覆いパネル電極Eを形成し、
前記パネル電極S及び/又は前記パネル電極Eを所定の張力により牽引した状態で前記パネル電極Sとパネル電極Eとの外縁の間隙全周に弾性体の枠スペーサーを配置、固着し、
前記パネル電極S及び/又は前記パネル電極Eが、前記枠スペーサーに固着された後、前記牽引している張力を解放し、前記パネル電極S及び/又は前記パネル電極Eを太鼓張り状態にすることを特徴とする静電容量式重量センサーの製造方法である。
上記課題を解決するための本発明の第四は、弾性材料からなる樹脂板に帯状の導電体を、所定の間隔で複数形成し、前記導電体の表面を誘電体シールで覆いパネル電極Sを形成し、
弾性材料からなる樹脂板に前記パネル電極Sの導電体と交差するように帯状の導電体を、所定の間隔で複数形成し、前記導電体の表面を誘電体シールで覆いパネル電極Eを形成し、
前記パネル電極S及び/又は前記パネル電極Eを所定の張力により牽引した状態で前記パネル電極Sとパネル電極Eとの外縁の間隙全周に配置された弾性体の枠スペーサーを配置、固着し、
前記パネル電極S及び/又は前記パネル電極Eが、前記枠スペーサーに固着された後、前記牽引している張力を解放し、前記パネル電極S及び/又は前記パネル電極Eを太鼓張り状態にすることを特徴とする静電容量式重量分布センサーの製造方法である。
本発明によれば、センサーマットのどの位置に加重(重量)が加わっても均一かつ高精度に加重(重量)を測定できる静電容量式重量センサーを提供することができる。また、センサーマットにかかる加重(重量)の分布を高精度に検出できる静電容量式重量分布センサーを提供することができる。
本発明の一実施の形態である静電容量式重量センサー10の平面図である。 本発明の一実施の形態である静電容量式重量センサー10の断面図である。 本発明の一実施の形態である静電容量式重量センサーの導電体(電極E)および導電体(電極S)を構成する断面図である。 本発明の一実施の形態である静電容量式重量センサーの導電体(電極E)および導電体(電極S)を構成する断面図である。 本発明の一実施の形態である静電容量式重量センサーの枠スペーサーと導電体間の隙間部の断面図である。 張力調整器具300の平面図である。 パネル電極の端部を張力調整器具で牽引しパネル電極に張力を持たせる様子を示した図である。 張力を持たせたパネル電極に枠スペーサーを配置・固着させ、静電容量式重量センサーを作成プロセスを示す図である。 静電容量式重量センサー10の電極パネルを太鼓張り状態にしたときの機能を説明するための便宜的な図である。 本発明の一実施の形態である静電容量式重量センサーのパネル電極、枠スペーサー間の隙間がない(0mm)のものの断面図および測定データである。 本発明の一実施の形態である静電容量式重量センサーのパネル電極、枠スペーサー間の隙間(5mm)のものの断面図および測定データである。 本発明の一実施の形態である静電容量式重量センサーのパネル電極、枠スペーサー間の隙間(10mm)のものの断面図および測定データである。 本発明の一実施の形態である静電容量式重量センサー10の未荷重時の測定データである。 本発明の一実施の形態である静電容量式重量センサー10の未荷重時の測定データである。 本発明の一実施の形態である静電容量式重量分布センサー100の平面図である。 本発明の一実施の形態である静電容量式重量分布センサー100の断面図である。
本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1は本発明の一実施形態である静電容量式重量センサー10の平面図であり、図2はその断面図である。
静電容量式重量センサー10は、絶縁体14とその上面に被覆された導電体24と、その上側外面に被覆された誘電体シート16とを備えるパネル電極S(図2参照:下側電極)、絶縁体14、その下側面に被覆された導電体22と、その下側外面に被覆された誘電体シート16とを備えるパネル電極E(図2参照:上側電極)、パネル電極Sとパネル電極Eとの外縁全周の間隙に取り付けられた(固着された)枠スペーサー18、そしてこれらを覆う外装カバー12を備えて構成されている。
図2において、パネル電極S、パネル電極Eを構成する絶縁体14には、誘電体シート16と導電体24、導電体22とが被覆されている。パネル電極Sとパネル電極Eとの間には空隙2がある。導電体22、導電体24は加重(重力、圧力)がかかったときに伸縮するフレキシブルな導電体、例えばアルミ箔ラミネートフィルムが好ましい。パネル電極S、パネル電極Eはそれぞれリード線26-E、リード線26-Sにより外部に導出される。導出口は溶着又は接着材等で固定され、その外周は防水テープ32で密閉されている。
図3は、本発明の第1の実施例であるパネル電極Sと、パネル電極Eの断面を示した図である。図3においてパネル電極Sは、絶縁体14とその上面に被覆された導電体24と、その上側外面に被覆された誘電体シート16とから形成されている。パネル電極Eはパネル電極Sと同様に、絶縁体14の上側外面に被覆された導電体22と、その下側外面に被覆された誘電体シート16とから形成されている。即ち、第1の実施例におけるパネル電極Sと、パネル電極Eとは上下対称な構成となっている
図4は、本発明の第2の実施例であるパネル電極S、パネル電極Eの断面を示した図である。第2の実施例におけるパネル電極Sは、第1の実施例のパネル電極Sとその構成は同一である。一方、パネル電極Eは絶縁体14とその下面に被覆された導電体22とから構成されており、誘電体シート16が被覆されていない。このような電極パネルEとすることで、第1の実施例に比較し、より高感度の静電容量式重量センサーとすることができる。しかし一方において、第1の実施例よりも安定度が低下する、という欠点があるが、その詳細については図13、図14等により後述する
図5は、絶縁体14の外縁全周に設けた枠スペーサー18、枠スペーサー18と所定の隙間30を隔てた位置から形成された導電体24、誘電体シート16により構成されたパネル電極Sの断面図と、パネル電極Sに対向して配置されるパネル電極Eの断面を示した図である。パネル電極Eの導電体22、誘電体シート16も枠スペーサー18と所定の隙間30を隔てて形成されている。
かかる隙間30は、センサーマットにかかる加重と、枠スペーサー18の幅、厚み、硬度及び絶縁体14の厚さとの関係から適切な隙間に調整することが好ましい。
隙間の幅を変化させることにより、静電容量と検出時の感度や精度を変えることができる。隙間の幅が少ないと、静電容量は大きく変化値は小さく、加重に対する検出精度が低下するという欠点がある。また、隙間の幅が大きいほど静電容量は小さく変化値は大きなり、加重の検出精度が向上する。このため、微小な加重でも高精度で検出しやすくなるが、一方において、加重後から検出値が安定するまでに要する時間がかかる。また、加重を除去してから元状態にまで戻るまでに時間がかかる、というデメリットがある。これらのメリット、デメリットを活かすには絶縁体及びスペーサー素材の厚みや硬度などを適宜選択することで解決することができる。隙間30を適切な幅にすることで、検出値の精度と感度とを向上させることができるが、その詳細については後述する。なお、枠スペーサー18の材料としては、伸縮が大きく圧縮残留歪が小さいもの、例えば、発泡ウレタンフォーム、エラストマー、シリコンゴム等が好適である。
図6から図9は、本発明の特徴である静電容量式重量センサー10のパネル電極S及び/又はパネル電極Eを太鼓張り状態にして張るための張力調整器具300、及びその製造プロセスを示した図である。図6に示す通り、張力調整器具300は、両端にパネル電極の絶縁体14を挟持する固定部44、張力調整ボルト38、張力調整板42、張力調整ナット40を備える。張力調整器具300で絶縁体14の端部を締付ボルト45を用い挟持・固定し、張力調整ボルト等によりパネル電極に張力を持たせる。
絶縁体14上には、導電体22が被覆され、その上に誘電体シート16が被覆されている。図7に示すように、パネル電極の端部を張力調整ボルト38により所定の張力により牽引しパネル電極に張力を持たせた状態とする。
所定の張力をかかった状態で、パネル電極Sとパネル電極Eとの外縁の間隙全周に枠スペーサー18を配置・固着する(図8(a))。そして、パネル電極S、パネル電極Eが枠スペーサー18に完全に固着された後、張力調整ボルト38を緩め、パネル電極に加えた張力を解放する(図8(b))。
図9は上述した方法で作成した静電容量式重量センサー10の機能を説明するための便宜的な図である。パネル電極にかかっていた張力が解放されると、パネル電極はもとの状態に戻ろうとする(縮む)。しかし、外縁全周が枠スペーサーにより固着されているため図9に示すように張力がかかったパネル電極は太鼓張り状態となっている。
このようにして太鼓張り状態に張られたパネル電極S、パネル電極Eの中心部付近(C位置)に加重かかると、その下方向への変位は、枠スペーサー18の周辺よりも大きくなる。一方、枠スペーサー18の付近(A位置、B位置)に加重がかかった場合、その変位は中心部付近(C位置)よりも小さくなる。ここでパネル電極は太鼓張り状態にあるため、その中心部付近は上方向に大きく湾曲し、枠スペーサー18付近の湾曲は僅かとなっている。
次に枠スペーサー18と導電体との離隔についてであるが、枠スペーサー18の近傍に加重がかかった場合、枠スペーサーの影響で下方向の変位が抑制され、このことが均一な検出値の妨げになる。しかし、枠スペーサーと導電体22、誘電体シート16の端部との間に隙間30を設けることで、かかる課題を解消できることを見出した。その詳細について後述するが、隙間30の幅を調整することで、検出しようとする加重の大きさや、その使用目的に応じた高感度なセンサーマットとすることができることを見出した。
(検証実験)
次に、静電容量式重量センサー(センサーマット)にかかる加重の場所(位置)と、枠スペーサー18と導電体との隙間30の違いによる、検出値のバラツキに関する検証実験を行った。実験に使用した静電容量式重量センサーは、図10に示す隙間30が0mmのもの、図11に示す隙間30が5mmのもの、図12に示す隙間30が10mmにもの、計3種類について行った。なお、50mm(w)×50mm(l)×25mm(t)の鉄板に、30mm(h)×26φの鉄の円筒(重さ545g)を、各ブロック((1)~(4))に加重としてかけ、300msecで計測した。
図10(a)は静電容量式重量センサー10の断面を示した図である。この静電容量式重量センサー10は、図10に示す通り枠スペーサー18と、パネル電極S及びパネル電極Eの端部との間に隙間を設けないものである。図10(b)は、この静電容量式重量センサーの平面図であり、各ブロック((1)~(4))はセンサーにかかる加重の場所を示している。図10(c)の(1)~(4)は、図10(b)に示すブロック((1)~(4))に対応し、静電容量式重量センサー10の検出値をグラフ化したものである。横軸が時間軸、縦軸が静電容量値(pf)である。
図10(c)に示す通り、最大出力値はブロック(2)(初期値127.14pf)の場所に加重したときであり、そのときの出力値は155.39pfであった。また、最小出力値はブロック(4)(初期値127.30pf)の場所に加重したときであり、そのときの値は150.74pfであった。なお、ブロック(1)(初期値127.00pf)の出力値は153.41pf、ブロック(3)(初期値127.29)の出力値は154.09pfであった。これらの結果から、変化値の幅は155.39pf-150.70pf=4.65pfであった。また、ブロック(1)から(4)に加重をかけたときの平均出力値は153.39pfであることから、加重をかける場所(ブロック)による変動率は、3.03%(4.65pf/153.39pf=0.0303)であった。
図11(a)は静電容量式重量センサー10の断面を示した図である。この静電容量式重量センサー10は、図11(a)に示す通り枠スペーサー18と、パネル電極S及びパネル電極Eの端部とが離れており、その隙間30は5mmである。図11(b)は、この静電容量式重量センサーの平面図であり、各ブロック((1)~(4))はセンサーにかかる加重の場所を示している。図11(c)の(1)~(4)は、図11(b)に示すブロック((1)~(4))に対応し、静電容量式重量センサー10の検出値をグラフ化したものである。横軸が時間軸、縦軸が静電容量値(pf)である。
図11(c)に示す通り、最大出力値はブロック(2)(初期値122.05pf)の場所に加重したときであり、そのときの出力値は172.53pfであった。また、最小出力値はブロック(1)(初期値121.83pf)の場所に加重したときであり、そのときの値は168.74pfであった。なお、ブロック(3)(初期値122.06pf)の出力値は170.94pf、ブロック(4)(初期値122.25)の出力値は169.28pfであった。これらの結果から、変化値の幅は172.53pf-168.74pf=3.79pfであった。また、ブロック(1)から(4)に加重をかけたときの平均出力値は170.37pfであることから、加重をかける場所(ブロック)の違いによる変動率は、2.22%(3.79pf/170.37pf=0.0222)であった。
図12(a)は静電容量式重量センサー10の断面を示した図である。この静電容量式重量センサーは、図12に示す通り枠スペーサー18とパネル電極S及びパネル電極Eとから構成され、枠スペーサー18と各パネル電極の端部との隙間30は10mmである。図12(b)は、この静電容量式重量センサーの平面図であり、各ブロック((1)~(4))はセンサーにかかる加重の場所を示している。図10(c)の(1)~(4)は、図7(b)に示すブロック((1)~(4))に対応し、静電容量式重量センサー10の検出値をグラフ化したものである。横軸が時間軸、縦軸が静電容量値(pf)である。
図12(c)に見られる通り、最大出力値はブロック(3)(初期値116.89pf)の場所に加重したときであり、そのときの出力値は184.90pfであった。また、最小出力値はブロック(4)(初期値116.96pf)の場所に加重したときであり、そのときの値は182.70pfであった。なお、ブロック(1)(初期値116.59pf)の出力値は183.20pf、ブロック(2)(初期値116.79)の出力値は183.00pfであった。これらの結果から、変化値の差は184.90pf-182.70pf=2.2pfであった。また、ブロック(1)から(4)の加重をかけたときの平均出力値は183.45pfであることから、加重をかける場所(ブロック)の違いによる変動率は、1.19%(2.2pf/183.45pf=0.01199)であった。以上のことから、隙間30を大きくすることにより、加重をかける場所(ブロック)の違いによる検出値の変動率(相違)を少なくすることができることが判明した。
図13は、誘電体シート16がパネル電極Eにのみ被覆された静電容量式重量センサーの未加重状態における測定データを示したグラフである。かかるグラフは静電容量式重量センサーの安定度を示しているが、未加重状態での出力値の最大幅は、最大出力値が115.40pfであり、最小出力値が115.00pfであることから、その変動は115.40pf-115.00pf=0.40pfとなる。
図14は、誘電体シート16がパネル電極S及びEの両方に被覆された静電容量式重量センサーの未加重状態における測定データの変動を示したグラフである。かかるグラフは静電容量式重量センサーの安定度を示している。未加重状態での出力値の最大幅は、最大出力値が120.45pfであり、最小出力値が120.14pfであることから、その変動は120.45pf-120.14pf=0.331となる。これらの結果から、誘電体シート16をパネル電極S及びEの両方に被覆した方が安定であることが判明した。
上述したように静電容量式重量センサーにかかる加重の場所による変動率は、隙間30により調整することができる。即ち、隙間30の幅を0mm、5mm、10mmと変えることで、加重のかかる場所に依存しない静電容量式重量センサーを作成することができる。また、未加重状態での出力値の変動を少なくするには、パネル電極S及びEの両方とも誘電体シートで被覆することが好ましい。
この検証実験には、外皮カバー12の材料として、折り曲げや伸縮が可能であり(柔軟性があり)、耐熱性、気密性、溶着性が良好なポリエステルターボリンシート等(0.35~0.7mm)を用いた。
また、絶縁体14の材料としては、耐衝撃性、耐熱性、耐候性、折り曲げ復元性などに優れ、溶着の良好なポリカーボネートシート等(0.3~3mm)を用いた。なお、センサー構成によってはポリカーボネートシート板を用いても良い。誘電体シート16の材料としては、屈折に対する復元力の大きいウレタンシート(0.05~0.2mm)を用いた。
枠スペーサー18の材料としては、枠スペーサー18の厚さ、幅や硬度を組替えることによって、センサーにかかる加重の大きさに応じたものにすることが好ましい。例えば、収縮が大きく圧縮残留歪が小さい発泡ウレタンフォーム、エラストマー、シリコンゴム等(厚さ「0.8~2.0mm」、硬度「密度200~480kg/m3」)を、かける加重等に応じて適宜選択し用いることが好ましい。
本発明の一実施の形態である静電容量式重量センサー10によれば、隙間30の離隔を変えることで、様々な仕様に対応可能な静電容量式重量センサーとすることができる。また、枠スペーサー18の幅や厚みと圧縮残留歪%(硬度)等の仕様を変えることにより静電容量の変化とキャパシティを変えることができ、枠スペーサー18の硬度を変えることにより、小さな加重から大きな加重の検出に対応可能なセンサーとすることができる。
図15は、センサーマットにかかる重量分布が検出可能な静電容量式重量分布センサー100の平面図である。この静電容量式重量分布センサー100は、導電性の複数の帯状の検出電極220を絶縁体140上に形成したパネル電極Sと、パネル電極Sの検出電極220と交差するように(マトリクス状に)、絶縁体140上に導電性の複数の帯状の検出電極220を形成したパネル電極Eとを備えて構成される。各帯状電極はリード線260-S、260-Eにより導出される。
帯状の検出電極220の表面には誘電体160が、検出電極220と一体形成されている。帯状の電極Sと帯状の電極Eの各交差位置が静電容量式重量センサーとなり、そこの加重を検出することで、センサーマット全体にかかる加重分布を検出することができる。
図16は、静電容量式重量分布センサー100の断面図である。図16においてパネル電極S(下側)は、誘電体シート160と一体形成された導電性の複数の帯状の検出電極220が絶縁体140上に形成されている。パネル電極E(上側)は誘電体シート160と一体形成された導電性の複数の帯状の検出電極240が絶縁体140上に形成されている。パネル電極Sとパネル電極Eとの間には枠スペーサー180が設けられ、外縁全周は外装カバー120で密閉されている。枠スペーサー180とパネル電極S、パネル電極Eの端部との間には隙間300がある。検出電極220、検出電極240と、各検出電極の端部からリード線260-S、リード線260-Eを導出することで、パネル電極の交差部にかかる重量を各交差位置毎に選択的に測定することで、センサーマットにかかる重量分布を測定することが出来る。
10 静電容量式重量センサー
12 外装カバー(絶縁体)
14 絶縁体
16 誘電体シート
18 枠スペーサー
20 空気層
22、24 導電体
26 リード線
28 接合部
30 パネル電極、スペーサー間の隙間層
32 防水テープ
38 張力調整ボルト
44 固定部
100 静電容量式重量分布センサー
140 絶縁体
160 誘電体シート
180 枠スペーサー
220 240 検出電極
260 リード線
300 張力調整器具

Claims (3)

  1. 弾性材料からなる樹脂板に導電体を被覆し、前記導電体を誘電体シートで覆ったパネル電極Sと、弾性材料からなる樹脂板に導電体を被覆し、前記導電体を誘電体シートで覆ったパネル電極Eと、前記パネル電極Sとパネル電極Eとの外縁の間隙全周に配置された弾性体の枠スペーサーとを備えた静電容量式重量センサーにおいて、
    少なくとも前記パネル電極S又は前記パネル電極Eのいずれかが太鼓張り状態であって、前記パネル電極Sと前記パネル電極Eとの中央付近における離隔が、前記枠スペーサ付近の前記パネル電極Sと前記パネル電極Eとの離隔よりも広くなっていることを特徴とする静電容量式重量センサー
  2. 前記導電体の端部と前記枠スペーサーとの間には所定の隙間が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の静電容量式重量センサー。
  3. 弾性材料からなる樹脂板に所定の間隔で複数形成された帯状の導電体と、前記導電体の表面を覆う誘電体シールとを備えたパネル電極Sと、
    弾性材料からなる樹脂板に前記パネル電極Sの導電体と交差するように所定の間隔で複数形成された帯状の導電体と、前記導電体の表面を覆う誘電体シールとを備えたパネル電極Eと、
    前記パネル電極Sとパネル電極Eとの外縁の間隙全周に配置された弾性体の枠スペーサーとを備え、
    少なくとも前記パネル電極S又は前記パネル電極Eのいずれかが太鼓張り状態であって、前記パネル電極Sと前記パネル電極Eとの中央付近における離隔が、前記枠スペーサ付近の前記パネル電極Sと前記パネル電極Eとの離隔よりも広くなっていることを特徴とする静電容量式重量センサー
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