JP3777304B2 - マイクロプログラムロード方式 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、命令プロセッサ、主記憶装置、マイクロプログラム制御により動作する1台乃至複数のチャネル装置、該1台乃至複数のチャネル装置を制御する1台乃至複数のチャネル制御装置等により構成される情報処理システムに係わり、特にマイクロプログラム制御により動作するチャネル装置のマイクロプログラムロード方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報処理システム内の各種処理装置において、その制御にマイクロプログラムを用いる技術は周知のものであり、そのマイクロプログラムを格納する制御記憶と呼ばれる記憶手段には、随時読み書き可能な所謂RAM(Random Access Memory)を用い、装置の立ち上げ時に、主記憶装置に格納されているマイクロプログラムを制御記憶へロードする初期マイクロプログラムロード(IML:Initial Microprogram Load)を行う技術も周知のものである。このIMLには、一般に通常の制御データ線とは別のスキャンインタフェースを利用し、スキャンイン手段で制御記憶へのマイクロプログラムロードが行われる。
【0003】
従来、このスキャンインタフェースを利用したマイクロプログラムロードの速度を改善する手法としては、例えば、特開平1−37624号公報に記載されている方式がある。これは、対象装置内の制御記憶への書き込み手段を具備し、スキャンインタフェースによりロードされる前段のロード専用マイクロプログラムと、前記マイクロプログラムを主記憶装置から読み出したのち、前記書き込み手段により制御記憶へロードされる後段マイクロプログラムを用意しておくことで、低速なスキャンインタフェースでロードするマイクロプログラムのステップを減らし、マイクロプログラムロードの速度改善を達成するものである。さらに、逐次処理が必要なスキャンイン動作を各装置へグローバル指示することで、スキャンイン動作回数を低減しようという同時スキャンインという手段も提供されている。
【0004】
一方、所謂スキャンインタフェースによらないロード手段として、低速ROM(Read Only Memory)を備えた改善手段があり、該ROMに格納された前段マイクロプログラムが後段マイクロプログラムをROMに比して高速なRAMへロードする手法も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来技術には、次のような問題点がある。
第一の問題点は、増大する処理性能要求に対し、スキャンインタフェースを用いたIML手法では十分な性能を提供できないケースが生じることである。たとえば、大型計算機にて利用されているプロセッサ資源分割機構等で、チャネル制御装置配下のチャネル装置を介して入出力装置が動作しているときに、低速なスキャンインターフェース等を利用したIMLを処理しようとするとチャネル制御装置は命令プロセッサを介して発行される入出力要求や別のIML要求の処理を遂行することができず、システム性能およびオペレータからみた応答性の低下につながるという問題がある。
【0006】
第二の問題点は、近年のオープン指向のシステムにおいて多数の異なるプロトコルを持った入出力装置が求められており、それぞれが異なる処理を実現するハードウェアあるいはマイクロプログラムが必要となるが、同時スキャンイン手法でも異なるハードウェアへの異なるマイクロプログラムロードが困難であり、同時スキャンインによる改善手法が実施できなくなっている。
【0007】
第三の問題点は、IML時のテンポラリ利用のために専用のスキャイン手段を備えることは、コストパフォーマンスの面から部品点数を減らしたいという要求もあるため、極力さけることが求められる。
【0008】
第四の問題点は、第一乃至第三の問題点を解消することで新たに発生しうる課題である。すなわち、チャネル装置のスループット向上あるいはチャネル装置の可用性向上施策として、上位チャネル制御装置に接続する制御データ線を複数設置する構成を考慮しておく必要がある。これは、システム全体の立ち上げの順番に関する問題であり、一般にシステム全体の立ち上げは上位装置から下位装置へと順次おこなわれるが、前記構成においては、複数ある上位チャネル制御装置のどれかの立ち上げが完了していない場合、制御データ線を介した情報の送受信が正しく遂行できない問題がある。
【0009】
本発明の目的は、情報処理システムにおいて、マイクロプログラム制御により動作するチャネル装置に対し、上述したような問題点を解消しうるマイクロプログラムロード方式を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、チャネル制御装置には、チャネル装置との制御データ線上に、マイクロプログラムロードの指示コマンドやチャネル装置の初期化に必要なデータを包含させたチャネル起動制御パケットを送出する手段を設け、チャネル装置には、制御データ線上の前記パケットを認識することで、チャネル装置自身がマイクロプログラムが格納された主記憶参照を行い、自身の制御記憶へのマイクロプログラムロードおよびマイクロプログラムロード完了後にはマイクロプログラムスタートを行い、同時に受信した初期化情報を基にIMLを完了させる手段を設ける。これにより、上位チャネル制御装置はパケット送出完了時点で別の処理へとディスパッチする事ができ、たとえば入出力処理の実行や、別のチャネル装置のIML処理が可能になる。
【0011】
また、本発明は、マイクロプログラムロード指示のチャネル起動制御パケット内に、マイクロプログラムが格納された主記憶装置アドレスおよびマイクロプログラムのステップカウント数を包含させ、チャネル装置には、該パケット内で指定された主記憶装置アドレスおよびマイクロプログラムのステップカウント数に従いマイクロプログラムロードをおこなう手段を設ける。これにより、パケット内の主記憶装置アドレスおよびステップカウント数を変えることで、多数の異なるプロトコルを持った入出力装置に応じて、それぞれが異なる処理を実現するハードウェアに対して、それぞれが異なる処理を必要とするマイクロプログラムのロードを柔軟に実現できるようになる。
【0012】
さらに、本発明は、チャネル装置に設ける上記IMLのための手段を、チャネル装置自身が本来具備するデータ転送回路を用いることで実現する。これにより、専用ロード手段によらず、既存の制御回路に対する僅かな追加変更でマイクロプログラムロードが可能になる。
【0013】
さらに、本発明は、チャネル装置が複数のチャネル制御装置と結合可能な複数ある制御データ線の中から、該チャネル制御装置へ接続した制御データ線を選択する手段を備える。これにより、チャネル装置は、マイクロプログラムロード指示パケットを送出した正常に立ち上がっていることが期待できるチャネル制御装置を介した主記憶参照を可能とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
図1は本発明の一実施例を示す情報処理システムの構成図である。本システムは、1台あるいは複数の命令プロセッサ(IP)10、主記憶装置(MS)20、2台のチャネル制御装置(CHP)30、40、各CHP(0)30、CHP(1)40に接続可能な複数のチャネル装置(CH)50、51、及び、IP10やCHP(0)30、CHP(1)40あるいはCHPを介したCH(0)50、CH(1)51からの主記憶参照要求を処理する記憶制御装置(SC)60等で構成される。MS20は、処理途中等のデータに加え、ソフトウェアおよびハードウェアの構成情報等を格納している。CHP(0)30およびCHP(1)40はマイクロプログラム手段により動作し、ソフトウェアにより発行されるI/O処理命令を受領してCH(0)50、CH(1)51への動作開始指示、あるいはCH(0)50、CH(1)51を介した入出力装置(I/O)からの割り込み要求を処理する。
【0015】
チャネル制御装置CHP(0)30は、本発明に係る構成として、マイクロ制御回路31、パケットレジスタ(PREG)32、アドバンス制御回路(ACTL)33、リクエスト制御回路(RCTL)34を具備する。もう一方のチャネル制御装置CHP(1)31も同様の構成である。マイクロ制御回路31は、当該CHP(0)30の動作を制御するマイクロプログラムを実行する制御回路である。PREG32は該CHP(0)30がCH(0)50、CH(1)51などに対してチャネル起動制御パケットを送出する際に、後述の図3に示されるパケット形式をセットアップするためのレジスタである。ACTL33はSC60からの主記憶参照応答をバッファリングしながら複数あるCH50、CH(1)51などへ選択返送することに加え、マイクロ制御回路31からのPREG32で示されるチャネル起動制御パケットをバッファリングしながら複数あるCH50(0)、CH(1)51などへ選択送出する手段を提供する。このACTL33のバッファリング機能により、CHP(0)30からのチャネル起動制御パケットはCH側への送出を完了する前に次のチャネル起動制御パケットをPREG32にセットアップすることが可能となる。RCTL34は、当該CHP(0)30のマイクロ制御回路31およびCH(0)50、CH(1)51からの主記憶参照要求をバッファリングしながら上位のSC60へ送出する手段を提供する。
【0016】
各チャネル装置CH(0)50、CH(1)51は上位装置のCHP(0)30あるいはCHP(1)40に対して送受信する制御データ線をそれぞれ備えており、チャネル装置のデータスループット向上およびCHPのどちらかの障害発生時を考慮したチャネル装置の可用性向上が図れる構成となっている。
【0017】
図2は、チャネル装置の本発明に関係する構成の論理ブロック図であり、その他のチャネル装置に必要であろう回路は省略されている。
100および101は上位のチャネル制御装置(CHP)間に設けられた制御データ線のプロトコル制御を行うインタフェース制御回路(DU)であり、DU100はCHP(0)30、DU101はCHP(1)40に対応している。各DU100、101は、受信したパケットを認識することで主記憶参照データのバッファ手段への書き込み指示あるいは起動制御パケットのマイクロプログラムへ通知する手段を備える受信制御回路110と、逆に当該チャネル装置からの主記憶参照要求およびCHPへの割り込み要求をパケット形式に変換し送出する送信制御回路120を備える。ここで、受信制御回路110は、比較回路111およびロード開始制御回路112を有する。比較回路111は、CHP(0)30あるいはCHP(1)40から送出された後述の図3に示されるパケットデータのマイクロロード指示の特殊パケットコード(ORDL)を認識する回路、ロード開始制御回路112は比較回路111から出力されたマイクロロード指示信号からパケットデータを後述の各種レジスタ等に転送するためのセットアップステージを生成する回路であり、いずれも本マイクロプログラムロードのために追加された機構である。
【0018】
130はCHP(0)30あるいはCHP(1)40から受信したチャネル起動制御パケットデータ、あるいはチャネル装置自身の主記憶参照要求により読み出されたMS20からのデータを乗せるデータパスである。該データパス130は、本来、入出力動作用のデータバッファ(図3では省略)へ接続されるものであるが、ここでは、マイクロプログラムロード動作時はMS20から読み出したマイクロプログラムを後述の制御記憶(CS)310へ書き込むため、さらには、CS書込みアドレスレジスタ(CSWA)330および実アドレス保持レジスタ(PC)350への初期セットアップのために、後述のロード状態保持回路210から出力される選択信号211によりCHP(0)30あるいはCHP(1)40のデータが選択出力される。140も本来、データパス130と共にデータバッファへの書き込みに利用されるが、ロード状態では、後述する制御記憶
(CS)310へのデータ取り込み信号(CS書き込み信号)に利用される。150は後述のデータ転送制御回路220へのマイクロプログラムロード用のデータ転送開始を指示するマイクロロードスタート信号として新規に追加したものである。
【0019】
200はバーストデータ転送制御回路(BU)であり、チャネル装置が自明的に備えているものである。該BU200は、ロード状態保持回路210、データ転送制御回路220、主記憶装置アドレス保持レジスタ(ADR)230、データ長保持レジスタ(LEN)240などを具備する。ロード状態保持回路210はDU100あるいはDU101のロード開始制御回路112により発せられたロード開始信号を受領し、CHP(0)30あるいはCHP(1)40のどちらからの指示であるかを保持する回路であり、本発明に係るマイクロプログラムロード機能を実現するために追加した機構である。ロード状態保持回路210の出力211は、データパス130を選択出力し、かつDU100あるいはDU101内の送信制御回路120がデータ転送制御回路220から受信したデータ転送要求の送出先CHP(0)30あるいはCHP(1)40を選択するセレクト信号を示している。ADR230は、マイクロプログラムロード時はDU100あるいはDU101のロード開始制御回路112により発せられるセットアップ信号を用いデータパス130からデータ転送元を示す主記憶参照アドレスを格納し、あるいはチャネル装置自体が自明的に行う入出力データ転送時はマイクロプログラムによりセットアップ可能な主記憶参照アドレスを格納する。LEN240は、ADR230と同様にマイクロプログラムロード時あるいは入出力データ転送時、データ転送カウント数を格納する。データ転送制御回路220は、ADR230およびLEN240をもとに、DU100あるいはDU101の送信制御回路120へのデータ転送要求を行う制御回路である。データ転送制御回路220の出力221はマイクロプログラムロード時にADR230からデータ転送要求を開始し、LEN240にて指定されたデータ長分の主記憶参照データの受信が完了した時点で「1」となり、マイクロプログラムロード時はロード状態保持回路210の状態リセットおよびマイクロプログラム制御回路300へのファンクションスタート指示を行い、通常の入出力データ転送時にはマイクロプログラムへの転送完了報告を示すトリガ信号である。同じくデータ転送制御回路220の出力222はデータ転送要求を送信制御回路120へ伝搬させるデータ転送要求用データパスを示している。
【0020】
300はCHのマイクロプログラム制御をおこなう実行制御回路(EU)である。ここで、本発明に係る部分について説明すると、制御記憶(CS)310はマイクロプログラムを格納する。アドレス制御回路320は、通常はマイクロプログラム命令によるCS310への書き込み時のオペランドアドレスを決定するとともに、マイクロプログラムロード時には、まずロード開始制御回路112からのセットアップ要求信号によりCSWA330へのマイクロロード先CSアドレスを出力し、受信制御回路110から発せられるデータ取り込み信号140を受けると、CS310への書き込み信号を生成するとともにCSWA330をインクリメントする手段を備える。CSWA330はCS310への書き込みアドレスを保持するレジスタ、ワーク記憶(WS)340はマイクロプログラムの演算結果等を格納する記憶部である。PC350は、通常マイクロプログラムのカレント実行アドレスを格納するとともに、マイクロプログラムロード時はロード開始制御回路112からのセットアップ要求信号によりデータパス130からマイクロプログラムのスタートアドレスを取り込むレジスタである。
【0021】
図3はマイクロプログラムロード指示を含むパケット形式の一実施例を示す。900はマイクロプログラムロード指示を含むチャネル起動制御パケット形式を示し、パケットがチャネル起動制御パケット形式を示すパケット識別子(PIDC)901、該制御パケットがマイクロプログラムロード指示を示す修飾子(ORDL)902、チャネル装置の立ち上げに利用される構成情報等を示す初期データ(IV)903、マイクロプログラムロードのソース主記憶アドレスを示すMSアドレス(LMSADR)904、ロードするマイクロプログラムのステップカウント数すなわちバイト長を指定するカウント数(COUNT)905、マイクロプログラムのロードアドレスおよびスタートアドレスを示す(CSADR)906から構成される。なお、COUNT905は、ロードするマイクロプログラムの最終アドレスとすることでもよい。910は主記憶装置読み出し要求を示すパケット形式を示し、パケットが主記憶装置読み出し要求を示すパケット識別子(PIDM)911、主記憶読み出しパケットのバリエーションを示す修飾子(ORDM)912、主記憶アドレス(MSADR)913から構成される。920は主記憶読み出し要求に対する応答パケット形式を示し、パケットが主記憶読み出し要求に対する応答パケットであることを示すパケット識別子921(PIDA)、主記憶参照要求のステータスを示す修飾子922(ORDA)、主記憶読み出しデータ923(FTDT)から構成されている。また、各パケット形式のパケット識別子には送受信元を特定する識別コードも含まれる。
【0022】
図4は主記憶装置(MS)30内の本実施例で使用する領域の概略マップを示したものである。500は各チャネル装置の種別等のチャネル構成情報(CHCONF)が格納されたCHCONF情報領域であり、501はCH(0)50、502はCH(1)51に対応したそれぞれのCHCONF情報が格納されている。530は各種マイクロプログラムのアドレスポインタとデータサイズを格納したテーブルである。510は例えばALとよばれる入出力プロトコルを実現するチャネル装置に対応したマイクロプログラムが格納されている領域で、テーブル504にその格納アドレス(先頭アドレス)とデータサイズが(ステップカウント数)設定されている。同様に、520はSBと呼ばれるプロトコルに対応したマイクロプログラムが格納された領域で、テーブル503にその格納アドレスとデータサイズが設定されている。
【0023】
図5および図6は本発明によるマイクロプログラムロード手順の概略フローチャートである。以下、これに基づいて図1、図2の動作を説明する。
【0024】
図5は、チャネル制御装置のチャネル装置立ち上げフローチャートを示したものである。ここでは、図5のフローに従い、CHP(0)30からのCH(0)50およびCH(1)51の起動動作を説明する。
【0025】
CHP(0)30のマイクロ制御回路31は、外部制御装置(サービスプロセッサ等)を介して、オペレータから指定されたチャネル装置CH(0)50、CH(1)51を立ち上げようとする場合、例えば、まず、CH(0)50について、MS20のCHCONF(0)501をチエックする(ステップ2001)。CHの構成情報はMS20に格納されており、図4に示したように、CHCONF(0)501をチェックすることで、CH(0)50の種類を知ることができる。CHCONF(0)501により、CH(0)50は、例えば、ALとよばれるプロトコルによる入出力動作をおこなうチャネル装置であったとする。この場合、マイクロ制御回路31は、MS20のテーブル504を参照して、ALプロトコル用マイクロプログラムの格納エリア510の主記憶アドレス、同様に当該マイクロプログラムのワード数を獲得する(ステップ2002)。これら情報に基づき、マイクロ制御回路31は、送出先がCH(0)50であることを示すパケット形式900(チャネル起動制御パケット)のPIDC901、IV903、MSADR904、COUNT905およびマイクロプログラムを格納するCSADR906をPREG32へセットアップする(ステップ2003)。この時のIV903には、例えば、当該CH(0)50が搭載されている物理位置、システムの識別情報あるいはCHP(0)IDなどを格納する事ができるが、IVの内容詳細は本発明に関係しないため詳細な説明は省略する。PREG32のデータ(チャネル起動制御パケット)は、ACTL33によりCH(0)50に送信されるが、ACTL33内でバッファリングされるまでデータの書き換えを禁止する必要があることから、送信完了まで一時的に送信完了の待ち状態となり、この送信完了待ち状態を抜けた時点でCH(0)50の立ち上げ処理を完了する(ステップ2004)。なお、この時の待ち時間は従来のスキャン手順などに比べると無視できる程度の時間である。
【0026】
次に、CHP(0)30のマイクロ制御回路31は、CH(1)51への立ち上げ処理に移り、MS20のCHCONF(1)502をチェックする(ステップ2005)。CHCONF(1)502により、CH(1)51はCH(0)50と異なり、例えば、SBとよばれるプロトコルによる入出力動作をおこなうチャネル装置であったとする。この場合、マイクロ制御回路31は、MS20のテーブル503を参照して、SBプロトコル用マイクロプログラムの格納エリア520の主記憶アドレス、同様に当該マイクロプログラムのワード数を獲得する(ステップ2006)。これら情報に基づき、マイクロ制御回路31は、送出先がCH(1)51であることを示すパケット形式900の(チャネル起動制御パケット)PIDC901、MSADR904、COUNT905およびマイクロプログラムを格納するCSADR906をPREG32へセットアップする(ステップ2007)。この時、パケット形式900としてセットアップされる情報は、先のCH(0)50へのそれとは当然異なっているのはいうまでもない。PREG32のデータ(チャネル起動制御パケット)は、ACTL33によりCH(1)51に送信される(ステップ2008)。
【0027】
このようにして、CHP(0)30は、最終的にパケット送出(ステップ2004、2008)でCHの立ち上げ処理を完了させることができ、さらには異なるマイクロプログラムのロードをパイプライン的に処理することが可能となる。CHP(1)40のCH立ち上げ処理も同様である。
【0028】
図6は、、前述の図5フローに従いCHP(0)30から発行されたCH(0)50およびCH(1)51へのマイクロプログラムロード指示のチャネル起動パケット900を受信したCH(0)50およびCH(1)51が行うマイクロプログラムロード処理のフローチャートである。これにより、図2のチャネル装置の動作を説明する。
【0029】
CH(0)50およびCH(1)51では、DU100においてCHP(0)30から発行されたマイクロプログラムロード指示のチャネル起動制御パケット900を受信する。該DU100の受信制御回路110は、受信したパケット900を制御パケット形式であると認識すると、該パケット内のODRL902を比較回路111に伝搬する。比較回路111は例えばマイクロロード指示を示す0Fhのコードと受信したORDL902が一致していれば、ロード開始制御回路112へ動作開始指示をおこなう(ステップ2100)。これを受けて、ロード開始制御回路112は、マイクロプログラムロード状態であることをチャネル装置内のハードウェア(BU、EU)に認識させるため、ロード状態保持回路210へのトリガ信号を「1」にし(ステップ2101)、CHP(0)30からのチャネル起動制御パケット900を選択出力しているデータパス130上のIV903をWS340に書き込むように指示する。同様に、データパス130にはパケット900のMSADR904、COUNT905、CSADR906の順にデータ出力されるため、各々ADR230、LEN240、CSWA330およびPC350にセットアップされることとなる(ステップ2102)。CSWA330およびPC350へのデータセットアップ完了した時点で、DU100のロード開始制御回路112はBU200のデータ転送制御回路220へのデータ転送開始指示要求(スタート指示信号150)を発行して動作を完了する。
【0030】
データ転送開始指示を受けたデータ転送制御回路220は、ADR230で示される主記憶参照アドレスの主記憶参照要求をデータパス222を介してDU100の送信制御回路120に送出し(ステップ2103)、LEN230をパケット形式910で許容されたデータサイズ数(例えば128バイト)を減算し、さらに送信制御回路120での要求受領を認識したあと、ADR230で示される主記憶参照アドレスを前記データサイズ分(例えば128バイト)加算する(ステップ2104)。マイクロロードに必要なデータ長はLEN240で示されているため(例えば1024バイト)、データ転送制御回路220は、LEN240が0となるまでの間、主記憶参照要求を継続的に発行することとなる(ステップ2107)。
【0031】
DU100の送信制御回路120は、主記憶参照要求とともに付随するアドレス情報を基にパケット形式910の読み出し要求パケットを組み立てCHP(0)30へ送出する。その後、CH側は応答待ちとなる(ステップ2105)。
【0032】
この時、CHP(0)30およびCHP(1)40への送信を行う送信制御回路120は、各々主記憶参照要求を受けるが、ロード状態保持回路210が出力するセレクト信号211が「0」となっており、CHP(0)30に対する送信制御回路120のみが、データ転送制御回路22の制御下で実際の動作を行うこととなる。このため、パケット910はCHP(0)30に送信され、RCTL34にてバッファリングされ、SC2060を介してMS20へ送出される。
【0033】
一方、CHP(1)40からのチャネル起動制御パケットを受信し、当該パケットがマイクロロード指示であった場合は、前記セレクト信号211が「1」となることで、データパス130、CS書き込み信号140およびスタート指示信号150の出力がCHP(1)側となり、また、マイクロロードのための主記憶参照要求はCHP1へ送出されることとなり、確実に立ち上がっていることが期待できる上位装置への制御データ線を選択することが可能となる。
【0034】
CHP(0)30へ送出した主記憶参照要求のパケット910に対し、CHP(0)30からACTL33を経由し図3に示されたパケット形式920でパケットが返送されると、次のように制御記憶(CS)310への書き込みを実行する(ステップ2106)。DU100の受信制御回路110は、返送されたパケット形式920を主記憶読み出し要求に対する応答パケットであると認識すると、データパス130に読み出しデータを出力するとともに、データ書き込み信号140を「1」にする。データ書き込み信号140は該応答パケットで示されるデータサイズ分(例えば128バイト)を制御記憶310に書き込めるデータサイズ(例えば4バイト)、つまりマイクロプログラムのワード長に分割した回数(128÷4=32回)だけ「1」、「0」を繰り返す。EU300のアドレス制御回路320は前記データ書き込み信号140のトリガを1つ受信する毎にCS310へ書き込みを指示するとともに、CSWA330をインクリメントする。この動作を主記憶参照要求に対する応答分繰り返すことでCS310への書き込みが完了する(ステップ2107)。
【0035】
こうして、最後の主記憶参照応答(1024÷128=8回目)の最後のデータを受信した時点で、データ転送制御回路220がデータ転送完了信号221を送出すると、ロード状態保持回路210はマイクロプログラムロード状態を解除する(ステップ2108)。この時点でチャネル装置に必要なマイクロプログラムロードは終了しており、特定のアドレスからマイクロスタートさせることで立ち上げが完了するため、前記データ転送完了信号221をマイクロプログラムスタート指示信号としてEU300に送出することで、例えば、CH(0)50はPC350に格納されたアドレスよりマイクロプログラムをスタートさせる(ステップ2109)。同様にCH(1)51においても、パケット送出により指示されたパケット形式900をうけ自発的にマイクロプログラムロードがおよびスタートが完了することになる。
【0036】
図7に、参考例として、従来のCHPのスキャンイン手段によりCHの立ち上げを行う場合の処理フローチャートを示す。図7に示すように、例えば、CHP(0)30はMS20のCHCONF(0)501をチエックし(ステップ3001)、CH(0)50へ格納すべきマイクロプログラムの格納された主記憶アドレスを取得した後(ステップ3002)、CHP(0)30自らがMS20からマイクロプログラムの読み出しを行い(ステップ3003)、取得したマイクロプログラムデータをCH(0)50へスキャンインする必要がある(ステップ3004)。さらに、MS20からの読み出しは32バイトあるいは128バイトなど図3に示されるパケット形式が許容するデータサイズでないとするなら、ステップ3003のMSデータ読み出しを少なくともマイクロプログラムに必要な回数を実行する必要がある。データ全てのスキャンイン完了したところで(ステップ3005)、スキャンイン手段と同様な低速なインタフェースを介しCH(0)50へのマイクロプログラムスタート指示をおこなう(ステップ3006)。さらに、CH(1)51への立ち上げも同様に行うこととなり(ステップ3007〜3012)、全てマイクロプログラムデータのスキャンインが完了するまでの時間が無視できず、その間、CHPは別の処理を行うことができない。
【0037】
以上、実施例によれば、チャネル装置が自明的に備えているデータ転送制御回路を利用する事で、僅かな制御手段の追加変更で自発的なマイクロプログラムロードが可能となる。さらに、システム全体が立ち上げ中でありかつ自発的なマイクロプログラムロード時に発生しうるデータ送受信経路選択に関して、特別な制限を設けることなく僅かな変更で対応することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、チャネル制御装置(CHP)はマイクロロード指示用のチャネル起動制御パケットの送出完了時点で別の処理へとディスパッチする事が可能となり、システム性能およびオペレータからみた応答性の低下を回避することができるとともに、パケット内のパラメータを変えることで多数の異なるプロトコルを持ったチャネル装置に対してのイニシャルマイクロプログラムロード処理が高速に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を適用した情報処理システム全体の構成図である。
【図2】本発明によるチャネル装置の一実施例を示す構成図である。
【図3】本発明で使用されるインタフェース上のパケット形式の一実施例を示す図である。
【図4】マイクロプログラムが格納された主記憶装置の構成例を示す図である。
【図5】本発明によるチャネル制御装置のチャネル装置立ち上げフローチャート例である。
【図6】本発明によるチャネル装置の立ち上げ動作フローチャート例である。
【図7】従来技術によるチャネル制御装置のチャネル装置立ち上げフローチャートである。
【符号の説明】
10 命令プロセッサ(IP)
20 主記憶装置(MS)
30,40 チャネル制御装置CHP(0)、CHP(1)
31 CHPのマイクロ制御回路
32 パケットレジスタ(PREG)
33 アドバンス制御回路(ACTL)
34 リクエスト制御回路(RCTL)
50,51 チャネル装置CH(0)、CH(1)
60 記憶制御装置
100 インタフェース制御回路(DU)
110 受信制御回路
111 比較回路
112 ロード開始制御回路
120 送信制御回路
130 データパス
140 CS書き込み信号
150 スタート指示信号
200 バーストデータ転送制御回路(BU)
210 ロード状態保持回路
211 状態信号
220 データ転送制御回路
221 状態リセットおよびマイクロスタート信号
222 データ転送要求用データパス
230 主記憶装置アドレス保持レジスタ(ADR)
240 データ長保持レジスタ(LEN)
300 実行制御回路(EU)
310 制御記憶(CS)
320 アドレス制御回路
330 CS書き込みアドレスレジスタ(CSWA)
340 ワーク記憶(WS)
350 実行アドレス保持レジスタ(PC)
900 チャネル起動制御パケット
910 主記憶読み出し要求パケット
920 応答パケット
Claims (3)
- 命令プロセッサ、主記憶装置、マイクロプログラムにより動作するチャネル装置、チャネル装置を制御するチャネル制御装置を具備する情報処理システムにおけるチャネル装置のマイクロプログラムロード方式であって、
チャネル制御装置は、チャネル装置との制御データ線上に、マイクロプログラムロード指示コマンド、マイクロプログラムが格納された主記憶装置アドレス、マイクロプログラムのステップカウント数およびチャネル装置の初期化に必要な情報を含むチャネル起動制御パケットを送出する手段を具備し、
チャネル装置は、制御データ線上の前記パケット内のマイクロプログラムロード指示コマンドを認識する手段と、前記パケット内の当該チャネル装置の初期化に必要な情報を取り込むと共に、該パケットで指定された主記憶装置アドレス及びマイクロプログラムのステップカウント数をセットアップして主記憶装置に格納されたマイクロプログラムの読み出しを実行する手段と、前記主記憶装置から読み出されたマイクロプログラムを自制御記憶へ格納する手段を具備する、
ことを特徴するマイクロプログラムロード方式。 - 請求項1のマイクロプログラムロード方式において、前記チャネル起動制御パケットはマイクロプログラムのスタートアドレスを含み、チャネル装置は、マイクロプログラムの読み出しおよび制御記憶への格納が完了すると、前記パケットで指定されたマイクロプログラムのスタートアドレスから動作を開始することを特徴とするマイクロプログラムロード方式。
- 請求項1乃至2のマイクロプログラムロード方式において、チャネル装置が複数のチャネル制御装置に結合されている場合、該チャネル装置は、主記憶装置からのマイクロプログラムの読み出しを行う際に結合したチャネル制御装置のうちマイクロプログラムロード指示を送出したチャネル制御装置側の制御データ線を選択することを特徴とするマイクロプログラムロード方式。
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