JP3775146B2

JP3775146B2 - Automotive seat headrest structure

Info

Publication number: JP3775146B2
Application number: JP2000005613A
Authority: JP
Inventors: 直樹岡野; 敏弘石川
Original assignee: Mazda Motor Corp
Current assignee: Mazda Motor Corp
Priority date: 2000-01-14
Filing date: 2000-01-14
Publication date: 2006-05-17
Anticipated expiration: 2020-01-14
Also published as: JP2001190355A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用シートのヘッドレスト構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
自動車用シートのヘッドレスト構造には、実開平７−１１４５６号公報に示すように、衝突時等における衝撃を吸収して乗員やシート構成各部への悪影響を低減すべく、ヘッドレスト本体内に、ビーズ発泡成形品よりなる芯材を設けたものや、特開平１０−１８１４０４号公報に示すように、スプリングバッグを回避すべく、ヘッドレス本体内に低反発弾性率を有するコア材を充填したものがある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記ヘッドレスト構造のいずれも、鞭打ち症になる要因としての要素、さらには、それらの要素の関連について十分に検討がなされておらず、鞭打ち症を効果的に防止するまでには至っていない。
【０００４】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、その技術的課題は、車両後突時に乗員が鞭打ち症になることを効果的に防止する自動車用シートのヘッドレスト構造を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を達成するために本発明（請求項１の発明）にあっては、
ヘッドレスト本体内に、外部から支持部材が進入されている自動車用シートのヘッドレスト構造において、
前記支持部材が、前記ヘッドレスト本体の外部においてシートバック側に取付けるための一対の取付け部と、該一対の取付け部に連続し該ヘッドレスト本体内において乗員頭部の後方移動を受け止める受け面構成部とを有し、
前記受け面構成部と前記一対の取付け部とが、棒状部材を屈曲させて形成され、
前記受け面構成部が、前記一対の取付け部から前記ヘッドレスト本体の上部側にそれぞれ連続して延びて、使用状態において、上方に向うに従って車体前方側に向うように傾斜する一対の側棒部と、その両側棒部の上端をつなぐ横棒部と、該横棒部から、前記両側棒部に並設されつつ下側に膨出する膨出部と、を備え、
前記膨出部が、前記横棒部に比して撓み変形容易とされている構成としてある。この請求項１の好ましい態様としては請求項２、３、８の記載の通りとなる。
【０００６】
上記技術的課題を達成するために本発明（請求項４の発明）にあっては、
ヘッドレスト本体内に、外部から支持部材が進入されている自動車用シートのヘッドレスト構造において、
前記ヘッドレスト本体の上部が、該ヘッドレスト本体の下部に比して反発弾性率が低くされ、
前記ヘッドレスト本体内における充填材の反発弾性率が、該ヘッドレスト本体の上部分において該ヘッドレストの下部分に比して低くなるように設定されている構成としてある。この請求項４の好ましい態様としては請求項５〜８の記載の通りとなる。
【０００７】
【発明の効果】
請求項１の発明によれば、受け面構成部が、一対の取付け部からヘッドレスト本体の上部側にそれぞれ連続して延びて、使用状態において、上方に向うに従って車体前方側に向うように傾斜する一対の側棒部と、その両側棒部の上端をつなぐ横棒部と、その横棒部から、両側棒部に並設されつつ下側に膨出する膨出部と、を備え、該受け面構成部が、使用状態において、上方に向うに従って車体前方側に向うように傾斜されていることから、車両後突時には、受け面構成部の傾斜に基づき、受け面構成部が、後屈するにしたがって発生する首の軸力（張力）を上側から押さえることになり、乗員の首の軸力を、該首に作用する他の要素をさほど悪化させることなく低減できることになる。このため、車両後突時に乗員が鞭打ち症になることを効果的に防止することができる。
また、一対の取付け部及び受け面構成部が、棒状部材を屈曲させて形成されていることから、取付け部及び受け面構成部を、棒状部材により、極めて簡単に形成できる。
【０００８】
さらに、受け面構成部が、両側棒部に並設されつつ横棒部から下方側に膨出する膨出部をも備えることから、車両後突時に、膨出部が横棒部を支点として車体後方側に撓むことになり、この膨出部の撓みに基づいて、後屈するにしたがって発生する首の軸力（張力）を上側から押さえることができる。このため、前述の受け面構成部の傾斜と、そのうちの膨出部の撓み性とを複合的に利用して、車両後突時に乗員が鞭打ち症になることを一層効果的に防止できる。
【０００９】
請求項２の発明によれば、受け面構成部の上縁が、ヘッドレスト本体内において、該ヘッドレスト本体の上端部近傍にまで至っていることから、より上方位置において、傾斜した受け面構成部に基づき、後屈するにしたがって発生する首の軸力（張力）が上側から押さえられることになり、乗員の首の軸力を、より低減できることになる。このため、車両後突時に乗員が鞭打ち症になることを防止する確実性を、より高めることができる。
【００１０】
請求項３の発明によれば、膨出部が支持部材の他の要素に比して細くされていることから、膨出部が相対的に細いことに基づき、具体的に、膨出部が撓み変形し易くすることができることになり、その膨出部の撓み変形（塑性変形）に基づき、衝突当初、比較的高い勾配をもって所定の衝突荷重まで立ち上げられ、その後、その所定の衝突荷重の状態が維持されるという首にとって好ましい所望の衝突エネルギ吸収特性に近づけることができる。
【００１１】
請求項４の発明によれば、ヘッドレスト本体内における充填材の反発弾性率が、該ヘッドレスト本体の上部分において該ヘッドレスト本体の下部分に比して低くなるように設定されていることから、そのヘッドレスト本体内における充填材の反発弾性率の相違に基づき、後屈するにしたがって発生する首の軸力（張力）が上側から押さえられることになり、乗員の首の軸力を、該首に作用する他の要素をさほど悪化させることなく低減できることになる。このため、車両後突時に乗員が鞭打ち症になることを効果的に防止することができる。
【００１２】
請求項５の発明によれば、支持部材が、ヘッドレスト本体外部においてシートバックに取付けるための一対の取付け部と、該一対の取付け部に連続しヘッドレスト本体内において乗員頭部の後方移動を受け止める受け面構成部とを有し、一対の取付け部及び受け面構成部が、棒状部材を屈曲させて形成され、受け面構成部が、該受け面構成部の上縁から下方側に向けて膨出する膨出部を有していることから、膨出部が受け面構成部を支点として後方側に撓むことになり、この膨出部の撓みに基づいても、後屈するにしたがって発生する首の軸力（張力）を上側から押さえることができる。
【００１３】
請求項６の発明によれば、受け面構成部が、使用状態において、上方に向うに従って車体前方側に向うように傾斜されていることから、膨出部の撓みの他に受け面構成部の傾斜によっても、後屈するにしたがって発生する首の軸力（張力）が上側から押さえられることになり、前記請求項５の場合に比して、一層、車両後突時に乗員が鞭打ち症になることを防止する確実性を高めることができる。
【００１４】
請求項７の発明によれば、支持部材が、ヘッドレスト本体の外部においてシートバック側に取付ける取付け部と、該取付け部に連続し該ヘッドレスト本体内において乗員頭部の後方移動を受け止める受け面構成部とを有し、受け面構成部が、使用状態において、上方に向うに従って車体前方側に向うように傾斜されていることから、ヘッドレスト本体内における充填材の反発弾性率の相違の他に、受け面構成部の傾斜によっても、後屈するにしたがって発生する首の軸力（張力）が上側から押さえられることになり、前記請求項４の場合に比して、一層、車両後突時に乗員が鞭打ち症になることを防止する確実性を高めることができることになる。
【００１５】
請求項８の発明によれば、使用状態において、車両後部衝突時に上部が前方に移動するシートバックに用いられることから、使用時において車両後部衝突があったときには、シートバックの動作に伴い、ヘッドレスト本体も前方に移動することになり、乗員頭部とヘッドレスト本体との間の隙間を迅速に狭めて、ヘッドレストの機能を効果的且つ有効に発揮させることができる。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図１、図２において、符号１は、実施形態に係るヘッドレスト構造が用いられたシート装置である。このシート装置１は、シートクッション２と、シートバック３と、ヘッドレスト４とを備えている。
【００１７】
シートクッション２は、クッション本体５と、クッション本体５後部の左右両側に設けられた一対のベース部材６とを有している。各ベース部材６は、車体前後方向に延びるガイドレール７に移動可能に係合されており、クッション本体５は、ベース部材６がガイドレール７に案内されることにより前後方向に移動可能とされ、そのクッション本体５の前後位置は、既知のシート位置調整機構（図示略）により調整可能となっている。
【００１８】
シートバック３は、左右一対の支持板８を介して前記各ベース部材６に回動可能に支持されている。このシートバック３は、内部において、シートバックフレーム９を有しており、そのシートバックフレーム９は、パイプ材を矩形状（環状の一態様）に屈曲して、左右一対の起立筒部１０と、その左右一対の起立筒部１０を上部においてつなぐ上側筒部１１と、その左右一対の起立筒部１０を下部においてつなぐ下側筒部１２とを備えている。そのうち、上側筒部１１には、一対のヘッドレストホルダ１３が固着されており、その一対のヘッドレストホルダ１３は、上側筒部１１の長手方向中央部（図２中、左右方向中央部）において、一定の間隔をあけて配置されている。一対の起立筒部１０には、サイドパネル１４が前方に張り出すようにしてそれぞれ設けられており、その各サイドパネル１４に前記各支持板８がそれぞれ取付けられている。
【００１９】
各支持板８は、その下端部が前記ベース部材６の後端部に起倒動可能に支持されている。この各支持板８とベース部材６との間にはばね部材（図示略）が介装され、各支持板８が、前側に倒伏する方向に付勢されている一方、その各支持板８の姿勢（起立状態）は、既知のシート姿勢調整機構により調整可能とされており、これにより、クッション本体５に対してシートバック３の姿勢が調整可能となっている。
【００２０】
ヘッドレスト４は、ヘッドレスト本体１５と、支持部材１６とを備えている。ヘッドレスト本体１５は、その内部に充填材としてのコア材（図示略）が充填されており、そのコア材は表皮（図示略）により覆われている。支持部材１６は、棒状部材（例えば、金属材料、樹脂材料等を使用のもの）をもって形成される一対の取付け部１９と受け面構成部２０とを有している。一対の取付け部１９は、乗員頭部Ｈの幅よりも短い間隔をもって平行に外部からヘッドレスト本体１５内に進入されており、その各外側端部は、前記各ヘッドレストホルダ１３内にそれぞれ嵌合保持されている。
【００２１】
受け面構成部２０は、ヘッドレスト本体１５内において、一対の取付け部１９の進入部からさらにヘッドレスト本体１５の上部側に連続してそれぞれ延びる側棒部２１と、その両側棒部２１をつなぐ横棒部２２とを備えており、これらは、乗員頭部Ｈを受け止めることができることに基づき、あたかも受け面２３を形成（区画）することになっている。この受け面構成部２０は、本実施形態においては、受け面としての機能を補強するために、受け面２３内に膨出する膨出部２４を備えている。この膨出部２４は、両側棒部２１と並設させつつ横棒部２２から下側に向けて延び、その膨出部２４の径は、側棒部２１、横棒部２２の各径よりも細くなっており、膨出部２４は、相対的に横棒部２２を支点として撓み易くなっている（図４R>４中、仮想線参照）。このため、膨出部２４を撓ませたときには、その先端側（下端側）から基端側（上端側）に向けて反発力が次第に大きくなる特性を示すことになっている。
【００２２】
また、この受け面構成部２０は、一対の取付け部１９に対して所定の角度αをもって屈曲されている。この受け面構成部２０と一対の取付け部１９との所定の角度αは、一対の取付け部１９の外側端部がヘッドレストホルダ１３内に嵌合保持されたとき、受け面構成部２０は、鉛直線Ｇよりも車体前方側に傾斜する傾斜角θを有するように設定されており、勿論この設定に際しては、乗員の通常時の快適性をも考慮されることになっている。
【００２３】
このような第１実施形態においては、車両後突時に乗員が鞭打ち症になることを効果的に防止するべく、前述の受け面構成部２０の傾斜と膨出部２４の撓み性とが複合的に利用されることになっている。使用状態において、受け面構成部２０が鉛直線Ｇよりも車体前方側に傾斜する傾斜角θを有する場合、車両後突時に、受け面構成部２０が後屈するにしたがって発生する首の軸力（張力）を上側から押さえて、乗員の首の軸力を、該首に作用する他の要素をさほど悪化させることなく低減できることになるからである。
【００２４】
上記内容は、下記知見に基づいている。
すなわち、鞭打ち症になる要因として、図５に示すように、首上せん断力Fxu、首下せん断力Fxd、首上軸力Fzu、首下軸力Fzd、首上モーメントMu、首下モーメントMd等の要素が関与していると考えられ、これら要素を考慮に入れ、受け面構成部２０を板体として、その板体の傾斜角を変えて上記各要素の変化を調べたところ、図６に示す結果を得ることができた。この場合、コア材として低反発性のものを４０ｍｍ厚とした。
この図６は、受け面構成部２０としての板体を鉛直状態（垂直状態）の値で各要素を正規化したものであるが、この図６に示す結果によれば、板体を前傾させるに従って首上軸力Fzu、首下軸力Fzdが減少することになった。これは、首が後屈するにしたがって発生する張力を上から押さえて低減する効果があるためと考えられる。その一方、首上モーメントMuに関し、多少増加する傾向にあるものの、他の要素に関しては、ほとんど増加する傾向を示さなかった。
上記同様の実験を、受け面構成部２０として、上下に平行なフレームを有するもの（上下間隔１００ｍｍ）を用いる場合についても行ったが、その場合にも、結果として、図７に示すように、上記場合と同様の傾向を示した。
このため、上記知見に基づき、受け面構成部２０（主として、両側棒部２１）自体の傾斜と、膨出部２４の撓み性に基づく上側ほど大きくなる膨出部２４の反発力の特性とを利用して、首を上側から押さえることとしているのである。したがって、本実施形態においては、受け面構成部２０の傾斜と膨出部２４の撓み性とを複合的に利用しているが、勿論、これらのうちの一つを単独的に用いてもよい。
【００２５】
図８は第２実施形態、図９、図１０は第３実施形態、図１１〜図１３は第４実施形態、図１４、図１５１５は第５実施形態、図１６〜図１８は第６実施形態、図１９、図２０は第７実施形態を示すものである。この各実施形態において、前記第１実施形態と同一構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
【００２６】
図８に示す第２実施形態は前記第１実施形態の変形例である。この第２実施形態においては、横棒部２２が両側棒部２１間を全体に亘って水平に跨ぐように形成されている。これにより、受け面構成部２０が補強されることになり、車両後突時には、この受け面構成部２０により乗員頭部Ｈを、よりしっかりと、上側から押さえることができることになる。
【００２７】
図９、図１０に示す第３実施形態においては、ヘッドレスト本体１５内における充填材たるコア材２５として、反発弾性率に関し、２種類の異なるものが用いられている。ヘッドレスト本体１５の上部分におけるコア材２５ａとしては、反発弾性率が低いものが用いられ、ヘッドレスト本体１５の下部分におけるコア材２５ｂとしては、コア材２５ａの反発弾性率よりも高いものが用いられており、ヘッドレスト４は、相対的に、上側が剛状態、下側が柔状態とされている。
これにより、図１０に示すように、車両後突時に、反発力がヘッドレスト４の上部分の方が下部分に比して小さくなり（下部分の方が弾性変形（圧縮）され易いこと）、実質的に前記第１実施形態の場合同様、乗員頭部Ｈを上側から押さえる状態を実現することができることになる。
また、この第２実施形態においても、受け面構成部２０が鉛直線Ｇよりも前方に傾斜角θをもって傾斜されており、車両後突時に、この受け面構成部２０の傾斜によっても、乗員頭部Ｈが上側から押さえられることになる。
尚、図９中、符号２６は表皮である。
【００２８】
図１１〜図１３に示す第４実施形態においては、受け面構成部２０が一対の取付け部１９に回転可能に支持されることになっている。
すなわち、この第４実施形態においては、一対の取付け部１９は、その間隔が乗員頭部Ｈよりも長くされた状態で、ヘッドレスト本体１５内に進入されており、その各上部は、受け面構成部２０を受け止めるべく、後方に張り出すようにしつつ水平に延びる背部２７をもって連続的につなげられている。一方、受け面構成部２０は、棒状部材（例えば金属材、樹脂材等）を用いて矩形状に屈曲形成されており、その受け面構成部２０の両側棒部２８は、一対の取付け部１９の背部２７よりも前方側において、受け面構成部２０の上棒部２９と下棒部３０との間に回転支持位置Ｏが位置するようにしつつ、一対の取付け部１９に回転可能に支持されている。これは、車両後突時に、受け面構成部２０の上棒部２９と下棒部３０とが乗員頭部Ｈを二点をもって迅速且つ的確に受け止めて、後屈するにしたがって発生する首の軸力と、首上モーメントとを、共に低減できるようにしているのである。
【００２９】
上記内容は、下記知見に基づいている。
すなわち、前記鞭打ち症になる要因に関し、それを低減させる観点から研究したところ、上下二点支持をもって乗員頭部Ｈが押さえられた場合、首の軸力Fzu、Fzdと首上モーメントMuとが低減できるばかりか、図１３に示すように、その二点の接触タイミング差が短くなるほど、首上モーメントMuが大きく低減されることが判明した。このため、この第４実施形態においては、乗員頭部Ｈに対する二点の接触タイミング差を短くすべく、受け面構成部２０を回転可能に一対の取付け部１９に支持している。
【００３０】
図１４、図１５に示す第５実施形態は上記第４実施形態の変形例を示す。この第５実施形態においては、受け面構成部２０が樹脂を用いてバケット状に形成されており、受け面構成部２０の前面に乗員頭部Ｈの後部に近い湾曲面３１を有している。これにより、第４実施形態の場合同様、車両後突時に、受け面構成部２０の前面に乗員頭部を二点をもって迅速且つ的確に受け止めることができ、後屈するにしたがって発生する首の軸力Fzu、Fzdと共に、首上モーメントMuを低減できることになる。
【００３１】
図１６〜図１８に示す第６実施形態においては、一対の取付け部１９として強度の高いパイプが用いられ、その一対のパイプ１９に、一本の棒状部材を略Ｕ字状に屈曲形成された受け面構成部２０が嵌合保持されている。この受け面構成部２０と一対のパイプ１９とは、使用状態において該受け面構成部２０が鉛直線Ｇよりも車体前方側に傾斜する傾斜角θを有するように設定され、受け面構成部２０が、一対のパイプ１９に比して強度的に撓み変形容易とされている。
これにより、受け面構成部２０の撓み変形（塑性変形）に基づき、衝突当初、比較的高い勾配をもって所定の衝突荷重まで立ち上げられ、その後、その所定の衝突荷重の状態が維持されるという首にとって好ましい所望の衝突エネルギ吸収特性（図１８参照）に近づけることができることになる。
本実施形態においては、図１７に示すように、受け面構成部２０を基準として、該受け面構成部２０よりも前側の厚みＬ１が該受け面構成部２０よりも後側の厚みＬ２よりも薄くなるように設定されている。これによって、車両後突時に、乗員頭部Ｈを迅速に受け面構成部２０に受けさせ、その受け面構成部２０を塑性変形させることにより、前記所望の衝突エネルギ吸収特性（図１８参照）に近い特性をもって衝突エネルギを吸収できることになる。
【００３２】
図１９、図２０に示す第７実施形態においては、前記各実施形態に係るヘッドレスト４を用いることを前提として、車両後突時に、シートバック３の移動に伴い、ヘッドレスト４が一体的に前方且つ上方に移動させて、乗員頭部Ｈをヘッドレスト４により迅速且つ効果的に受け止めることができるようにしてある。
すなわち、この第７実施形態においては、上記機能を発揮させるべく、支持板８とサイドパネル１４との間に可動調整機構３２が設けられている。可動調整機構３２においては、図１９に示すように、支持板８に、上側から下方に向かって順に、後方に向かうに従って上方に向かう円弧状のガイドスリット３３、係止ピン３４、軸孔３５が設けられ、サイドパネル１４には、上側から下方に向かって順に、係合ピン３６、孔３７が設けられている。そして、係合ピン３６がガイドスリット３３に挿入されている一方、リンク３８が、その一端部に形成されている軸部３９をもって軸孔３５に相対回転可能に嵌合され、そのリンク３８の他端部は、孔３７を貫通してナット４０に螺合されるボルト４１に相対回転可能に支持されている。しかも、リンク３８の軸部３９と係止ピン３４との間にはぜんまいばね４２が介装されており、そのぜんまいばね４２の付勢力に基づき、リンク３８の他端部は前方に向けて付勢され、これに伴い、シートバック３も初期の正規位置（図１の状態）となるように付勢されている。
このため、図２０に示すように、車両後突時に、乗員の腰部付近から後方に向けて入力荷重Ｘがシートバック３に作用すると、シートバック３全体がぜんまいばねの付勢力に抗して、その荷重入力部よりも上側に位置する回動中心を中心として回動し、それに伴い、図２０の仮想線に示すように、ヘッドレスト４が前方且つ上方へ移動することになる。これにより、前述の各実施形態に係るヘッドレストの機能の他に、ヘッドレスト４の移動に基づき、乗員の頭部Ｈは、より一層、迅速且つ効果的に受け止められることになる。
【００３３】
以上実施形態について説明したが、本発明においては次のような態様を包含する。
１）膨出部２４を受け面構成部の上側に限らず、横側等から内部に膨出させること。この場合には、膨出部２４によって乗員頭部Ｈの後方移動を確実に受け止めることができるからである。
２）受け面構成部２０の上縁をヘッドレスト本体１５の上縁にできるだけ近くなるように大きくすること。首の軸力を上側から効果的に押さえることができるからである。
【００３４】
尚、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましい或いは利点として載されたものに対応したものを提供することをも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】第１実施形態に係るヘッドレスト構造が用いられるシート装置を示す側面図。
【図２】第１実施形態に係るヘッドレスト構造が用いられるシート装置を説明する正面図。
【図３】第１実施形態に係るヘッドレスト構造を示す正面図。
【図４】第１実施形態に係るヘッドレスト構造の作動を示す説明図。
【図５】鞭打ち症の要因となる各要素を示す図。
【図６】受け面構成部として板体を用いて、該受け面構成部の配置角度を変化させた場合における首の軸力等の変化を示す特性図。
【図７】受け面構成部として、上下２本のフレームを有するものを用いて、該受け面構成部の配置角度を変化させた場合における首の軸力等の変化を示す特性図。
【図８】第２実施形態に係るヘッドレスト構造を示す説明図。
【図９】第３実施形態に係るヘッドレスト構造を示す説明図。
【図１０】ヘットレストにおける上、下部分のコア材の反発力特性図。
【図１１】第４実施形態に係るヘッドレスト構造を示す説明図。
【図１２】第４実施形態に係るヘッドレスト構造を示す縦断面図。
【図１３】頭部に対する二点支持のタイミング差と首上モーメントとの関係を示す特性図。
【図１４】第５実施形態に係るヘッドレスト構造を示す説明図。
【図１５】第５実施形態に係るヘッドレスト構造を示す縦断面図。
【図１６】第６実施形態に係るヘッドレスト構造を示す一部断面正面図。
【図１７】第６実施形態に係るヘッドレスト構造の作動を示す説明図。
【図１８】受け面構成部の所望の衝突エネルギ吸収特性を示す特性図。
【図１９】実施形態に係るヘッドレスト構造が用いられるシート装置を示す説明図。
【図２０】図１９に係るシート装置の動作状態図。
【符号の説明】
１シート装置
３シートバック
４ヘッドレスト
１５ヘッドレスト本体
１６支持部材
１９取付け部
２０受け面構成部
２３受け面
２４膨出部
２５コア材
２５ａコア材
２５ｂコア材
３２可動調整機構
θ 傾斜角[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a headrest structure for an automobile seat.
[0002]
[Prior art]
As shown in Japanese Utility Model Publication No. Hei 7-11456, the headrest structure for automobile seats has bead foam in the headrest body in order to absorb the impact at the time of a collision and reduce the adverse effects on the occupant and each component of the seat. Some are provided with a core made of a molded product, and others are filled with a core material having a low rebound resilience in the headless main body so as to avoid a spring bag, as shown in JP-A-10-181404. .
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, none of the above-mentioned headrest structures have been sufficiently studied about factors as factors causing whipping, and further, the relationship between these factors, and has not yet led to effective prevention of whipping.
[0004]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and a technical problem thereof is to provide a headrest structure for an automobile seat that effectively prevents the occupant from becoming whipping at the time of rear-end collision of the vehicle.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above technical problem, the present invention (invention of claim 1)
In the headrest structure of the automobile seat in which the support member is entered from the outside into the headrest body,
A pair of attachment portions for attaching the support member to a seat back side outside the headrest body; and a receiving surface constituting portion that is continuous with the pair of attachment portions and that receives a rearward movement of the occupant's head within the headrest body. Have
The receiving surface constituting part and the pair of attachment parts are formed by bending a rod-shaped member,
A pair of side bar portions that extend continuously from the pair of attachment portions to the upper side of the headrest body, and incline so as to be directed toward the front side of the vehicle body in the use state. A horizontal bar portion connecting the upper ends of both side bar portions, and a bulging portion that bulges downward from the horizontal bar portion while being juxtaposed to the both side bar portions,
The bulging portion is configured to be easily bent and deformed as compared to the horizontal bar portion . Preferred embodiments of claim 1 are as described in claims 2, 3, and 8.
[0006]
In order to achieve the above technical problem, the present invention (the invention of claim 4 )
In the headrest structure of the automobile seat in which the support member is entered from the outside into the headrest body,
The upper part of the headrest body has a lower impact resilience than the lower part of the headrest body ,
The rebound resilience of the filler in the headrest body is set to be lower in the upper part of the headrest body than in the lower part of the headrest . Preferred embodiments of the fourth aspect are as described in the fifth to eighth aspects.
[0007]
【The invention's effect】
According to the present invention, receiving surface construction part, extend continuously from each of the pair of mounting portions on the upper side of the headrest body, inclined in use, the Migihitsuji Mukai on the front side of the vehicle body according to directed upwards A pair of side bar parts, a horizontal bar part connecting the upper ends of both side bar parts, and a bulging part bulging downward from the horizontal bar part while being juxtaposed to the both side bar parts, Since the receiving surface constituting portion is inclined so as to be directed to the front side of the vehicle body in the usage state , the receiving surface constituting portion is bent backward based on the inclination of the receiving surface constituting portion at the time of rearward collision of the vehicle. Accordingly, the axial force (tension) of the neck generated according to the above is suppressed from the upper side, and the axial force of the occupant's neck can be reduced without significantly deteriorating other elements acting on the neck. For this reason, it is possible to effectively prevent the occupant from whipping at the time of a rear-end collision of the vehicle .
Further, since the pair of attachment portions and the receiving surface constituting portion are formed by bending the rod-like member, the attaching portion and the receiving surface constituting portion can be formed very easily by the rod-like member .
[0008]
Furthermore, since the receiving surface constituting portion also includes a bulging portion that is juxtaposed on both side bar portions and bulges downward from the horizontal bar portion, the bulging portion uses the horizontal bar portion as a fulcrum during a rear-end collision of the vehicle. Based on the bending of the bulging portion, the neck axial force (tension) generated as it bends backward can be suppressed from the upper side. For this reason, it is possible to more effectively prevent the occupant from having whipping at the time of rearward collision of the vehicle by using the above-described inclination of the receiving surface constituting portion and the flexibility of the bulging portion.
[0009]
According to the invention of claim 2, since the upper edge of the receiving surface constituting portion reaches the vicinity of the upper end portion of the headrest main body in the headrest main body, based on the inclined receiving surface constituting portion at a higher position. The axial force (tension) of the neck generated as it bends backward is suppressed from above, and the axial force of the occupant's neck can be further reduced. For this reason, the certainty which prevents a passenger | crew becoming whipping at the time of a vehicle rear-end collision can be improved more .
[0010]
According to the invention of claim 3, since the bulging portion is thinner than other elements of the support member, the bulging portion is specifically based on the fact that the bulging portion is relatively thin. Based on the deformation (plastic deformation) of the bulging portion, it is raised to a predetermined collision load with a relatively high gradient at the beginning of the collision, and then the predetermined collision load is increased. It is possible to approach a desired collision energy absorption characteristic preferable for the neck that the state is maintained.
[0011]
According to the invention of claim 4, the rebound resilience of the filler in the headrest body is set to be lower in the upper part of the headrest body than in the lower part of the headrest body. Based on the difference in the rebound resilience of the filler in the headrest body, the axial force (tension) of the neck generated as it bends backward is suppressed from above, and the axial force of the occupant's neck acts on the neck. Other elements can be reduced without much deterioration. For this reason, it is possible to effectively prevent the occupant from whipping at the time of a rear-end collision of the vehicle.
[0012]
According to the invention of claim 5, the support member includes a pair of attachment portions for attachment to the seat back outside the headrest body, and a receiver that receives the rearward movement of the occupant's head in the headrest body that is continuous with the pair of attachment portions. A pair of mounting portions and a receiving surface forming portion formed by bending a rod-shaped member, and the receiving surface forming portion bulges downward from the upper edge of the receiving surface forming portion. Since the bulging portion has a bulging portion that is bent, the bulging portion bends backward with the receiving surface constituting portion as a fulcrum. The axial force (tension) can be suppressed from above.
[0013]
According to the invention of claim 6, since the receiving surface constituting portion is inclined so as to face the front side of the vehicle body as it goes upward in the use state, in addition to the deflection of the bulging portion, Even if the vehicle is tilted, the neck axial force (tension) generated as it bends back is suppressed from the upper side, and compared with the case of claim 5, the occupant becomes whipping at the time of rearward collision of the vehicle. It is possible to increase the certainty to prevent the occurrence of the problem.
[0014]
According to the seventh aspect of the present invention, the support member is attached to the seat back side outside the headrest body, and the receiving surface constituting part is connected to the attachment part and receives the rearward movement of the occupant's head in the headrest body. In the state of use, the receiving surface component is inclined so as to face the front side of the vehicle body as it goes upward, so that in addition to the difference in the resilience elastic modulus of the filler in the headrest body, The neck axial force (tension) generated from the upper side is also suppressed from the upper side by the inclination of the surface constituent part, and the occupant can whip even more in the rearward collision of the vehicle than in the case of the above-described fourth aspect. It is possible to increase the certainty of preventing the illness.
[0015]
According to the eighth aspect of the present invention, in use, since the upper part is used for a seat back that moves forward in the event of a vehicle rear collision, when the vehicle rear collision occurs in use, the headrest is accompanied by the operation of the seat back. The main body also moves forward, and the gap between the occupant head and the headrest main body can be quickly narrowed so that the function of the headrest can be exhibited effectively and effectively .
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
1 and 2, reference numeral 1 denotes a seat device in which the headrest structure according to the embodiment is used . The seat device 1 includes a seat cushion 2, a seat back 3, and a headrest 4.
[0017]
The seat cushion 2 includes a cushion main body 5 and a pair of base members 6 provided on both left and right sides of the rear portion of the cushion main body 5. Each base member 6 is movably engaged with a guide rail 7 extending in the longitudinal direction of the vehicle body, and the cushion body 5 is movable in the longitudinal direction when the base member 6 is guided by the guide rail 7. The front-rear position of the cushion body 5 can be adjusted by a known seat position adjustment mechanism (not shown).
[0018]
The seat back 3 is rotatably supported by the base members 6 via a pair of left and right support plates 8. This seat back 3 has a seat back frame 9 inside, and the seat back frame 9 is formed by bending a pipe material into a rectangular shape (an annular form) and a pair of left and right upright cylindrical portions 10. The upper cylinder part 11 which connects the left-right paired standing cylinder part 10 in the upper part, and the lower cylinder part 12 which connects the left-right paired standing cylinder part 10 in the lower part are provided. Among them, a pair of headrest holders 13 are fixed to the upper cylindrical portion 11, and the pair of headrest holders 13 is constant at the longitudinal center portion (the central portion in the left-right direction in FIG. 2) of the upper cylindrical portion 11. It is arranged with an interval of. Side panels 14 are provided on the pair of upright tube portions 10 so as to protrude forward, and the support plates 8 are attached to the side panels 14 respectively.
[0019]
Each support plate 8 is supported at its lower end portion by the rear end portion of the base member 6 so as to be movable up and down. A spring member (not shown) is interposed between each support plate 8 and the base member 6, and each support plate 8 is urged in a direction to lie down on the front side. The posture (standup state) can be adjusted by a known seat posture adjustment mechanism, whereby the posture of the seat back 3 can be adjusted with respect to the cushion body 5.
[0020]
The headrest 4 includes a headrest body 15 and a support member 16. The headrest main body 15 is filled with a core material (not shown) as a filler, and the core material is covered with a skin (not shown). The support member 16 has a pair of attachment portions 19 and a receiving surface constituting portion 20 which are formed with rod-like members (for example, those using metal materials, resin materials, etc.). The pair of attachment portions 19 are inserted into the headrest body 15 from the outside in parallel with an interval shorter than the width of the occupant head H, and each outer end portion thereof is fitted and held in each headrest holder 13. Has been.
[0021]
In the headrest body 15, the receiving surface constituting part 20 includes a side bar part 21 that extends continuously from the entry part of the pair of attachment parts 19 to the upper side of the headrest body 15, and a horizontal bar that connects the both side bar parts 21. These are provided with a portion 22, and these are supposed to form (partition) the receiving surface 23 based on being able to receive the occupant head H. In the present embodiment, the receiving surface constituting portion 20 includes a bulging portion 24 that bulges into the receiving surface 23 in order to reinforce the function as the receiving surface. The bulging portion 24 extends downward from the horizontal bar portion 22 while being juxtaposed with the side bar portions 21, and the diameter of the bulging portion 24 is larger than the diameters of the side bar portion 21 and the horizontal bar portion 22. The bulging portion 24 is relatively easy to bend with the horizontal bar portion 22 as a fulcrum (see phantom line in FIG. 4R> 4). For this reason, when the bulging part 24 is bent, the repulsive force gradually increases from the distal end side (lower end side) toward the proximal end side (upper end side).
[0022]
Further, the receiving surface constituting portion 20 is bent with a predetermined angle α with respect to the pair of attachment portions 19. The predetermined angle α between the receiving surface constituting portion 20 and the pair of attaching portions 19 is such that when the outer ends of the pair of attaching portions 19 are fitted and held in the headrest holder 13, the receiving surface constituting portion 20 is vertical. It is set so as to have an inclination angle θ that is inclined forward of the vehicle body from the line G. Of course, in this setting, passenger comfort during normal times is also taken into consideration.
[0023]
In such a first embodiment, in order to effectively prevent the occupant from having whiplash at the time of a rear-end collision, the inclination of the receiving surface constituting portion 20 and the flexibility of the bulging portion 24 are combined. Is supposed to be used. In the state of use, when the receiving surface constituting portion 20 has an inclination angle θ that is inclined to the front side of the vehicle body from the vertical line G, the neck axial force generated as the receiving surface constituting portion 20 is bent backward at the time of rearward collision of the vehicle ( This is because the axial force of the occupant's neck can be reduced without significantly deteriorating other elements acting on the neck.
[0024]
The above contents are based on the following knowledge.
That is, as causes of whiplash, as shown in FIG. 5, the upper neck shear force Fxu, lower neck shear force Fxd, upper neck axial force Fzu, lower neck axial force Fzd, upper neck moment Mu, lower neck moment Md, etc. The elements are considered to be involved, and when these elements are taken into consideration and the receiving surface constituting portion 20 is used as a plate, and the inclination angle of the plate is changed, the change of each element is examined. The results shown can be obtained. In this case, the core material with a low resilience was 40 mm thick.
In FIG. 6, the plate body as the receiving surface constituting unit 20 is normalized by the values of the vertical state (vertical state), but according to the result shown in FIG. As a result, the upper neck axial force Fzu and the lower neck axial force Fzd were reduced. This is thought to be due to the effect of reducing and reducing the tension generated as the neck bends backward. On the other hand, although the upward moment Mu tended to increase somewhat, the other factors showed little tendency to increase.
The same experiment as described above was also performed in the case of using the receiving surface constituting unit 20 having a vertically parallel frame (up and down interval of 100 mm). As a result, as shown in FIG. The tendency similar to the above case was shown.
For this reason, based on the above knowledge, the inclination of the receiving surface constituting portion 20 (mainly both side bar portions 21) itself and the characteristic of the repulsive force of the bulging portion 24 that becomes larger toward the upper side based on the flexibility of the bulging portion 24. By using it, the neck is pressed from above. Therefore, in this embodiment, the inclination of the receiving surface constituting portion 20 and the flexibility of the bulging portion 24 are used in combination, but of course, one of these may be used alone. .
[0025]
8 shows the second embodiment, FIGS. 9 and 10 show the third embodiment, FIGS. 11 to 13 show the fourth embodiment, FIGS. 14 and 1515 show the fifth embodiment, and FIGS. 16 to 18 show the sixth embodiment. FIG. 19 and FIG. 20 show a seventh embodiment. In each of the embodiments, the same components as those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and the description thereof is omitted.
[0026]
The second embodiment shown in FIG. 8 is a modification of the first embodiment. In this 2nd Embodiment, the horizontal bar part 22 is formed so that it may straddle horizontally between the both-sides bar parts 21 over the whole. As a result, the receiving surface constituting portion 20 is reinforced, and at the time of rearward collision of the vehicle, the receiving surface constituting portion 20 can more firmly hold the occupant head H from above.
[0027]
In the third embodiment shown in FIGS. 9 and 10, two different types of rebound elastic modulus are used as the core material 25 as the filler in the headrest body 15. As the core material 25a in the upper part of the headrest body 15, a material having a low rebound resilience is used, and as the core material 25b in the lower part of the headrest body 15, a material having a rebound resilience higher than that of the core material 25a is used. The headrest 4 is relatively rigid on the upper side and soft on the lower side.
Thereby, as shown in FIG. 10, the repulsive force is smaller in the upper part of the headrest 4 than in the lower part at the time of rearward collision of the vehicle (the lower part is more easily elastically deformed (compressed)). As in the case of the first embodiment, a state in which the occupant head H is pressed from above can be realized.
Also in the second embodiment, the receiving surface constituting portion 20 is inclined forward with respect to the vertical line G with an inclination angle θ, and the occupant's head is also affected by the inclination of the receiving surface constituting portion 20 at the time of rearward collision of the vehicle. The portion H is pressed from above.
In FIG. 9, reference numeral 26 denotes a skin.
[0028]
In the fourth embodiment shown in FIGS. 11 to 13, the receiving surface constituting portion 20 is rotatably supported by the pair of attachment portions 19.
That is, in the fourth embodiment, the pair of attachment portions 19 are entered into the headrest main body 15 in a state in which the distance between the attachment portions 19 is longer than that of the occupant head H. In order to receive the part 20, it is connected continuously with a back part 27 extending horizontally while projecting backward. On the other hand, the receiving surface constituting portion 20 is bent and formed in a rectangular shape using a rod-like member (for example, a metal material, a resin material, etc.), and the both side rod portions 28 of the receiving surface constituting portion 20 are a pair of mounting portions 19. The rotation support position O is positioned between the upper rod portion 29 and the lower rod portion 30 of the receiving surface constituting portion 20 on the front side of the back portion 27 of the receiving portion 27, and is rotatably supported by the pair of attachment portions 19. ing. This is because the axial force of the neck generated when the upper rod portion 29 and the lower rod portion 30 of the receiving surface constituting portion 20 receive the occupant head H quickly and accurately at the two points and the vehicle is bent backward at the time of rearward collision of the vehicle. And the neck moment can be reduced together.
[0029]
The above contents are based on the following knowledge.
That is, when research was conducted on the cause of the whipping disease from the viewpoint of reducing it, when the occupant's head H was pressed with two upper and lower support points, the neck axial forces Fzu and Fzd and the neck moment Mu were reduced. In addition, as shown in FIG. 13, it has been found that the shorter the contact timing difference between the two points, the greater the neck moment Mu is reduced. For this reason, in this 4th Embodiment, in order to shorten the contact timing difference of two points | pieces with respect to the passenger | crew head H, the receiving surface structure part 20 is rotatably supported by the pair of attachment parts 19. FIG.
[0030]
The fifth embodiment shown in FIGS. 14 and 15 shows a modification of the fourth embodiment. In the fifth embodiment, the receiving surface constituting portion 20 is formed in a bucket shape using resin, and has a curved surface 31 close to the rear portion of the occupant head H on the front surface of the receiving surface constituting portion 20. . As in the case of the fourth embodiment, this makes it possible to quickly and accurately catch the occupant's head at two points on the front surface of the receiving surface constituting portion 20 at the time of rearward collision of the vehicle. Together with Fzu and Fzd, the upper moment Mu can be reduced.
[0031]
In the sixth embodiment shown in FIGS. 16 to 18, a high-strength pipe is used as the pair of attachment portions 19, and a single rod-like member is bent and formed in a substantially U shape on the pair of pipes 19. The receiving surface constituent part 20 is fitted and held. The receiving surface constituting portion 20 and the pair of pipes 19 are set so that the receiving surface constituting portion 20 has an inclination angle θ that is inclined forward of the vehicle body with respect to the vertical line G in the use state. However, as compared with the pair of pipes 19, it is strong in strength and easily deformed.
Thereby, based on the bending deformation (plastic deformation) of the receiving surface constituting part 20, the head is raised to a predetermined collision load with a relatively high gradient at the beginning of the collision, and then the state of the predetermined collision load is maintained. Therefore, the desired collision energy absorption characteristic (see FIG. 18) that is preferable for this can be obtained.
In the present embodiment, as shown in FIG. 17, the thickness L1 on the front side of the receiving surface constituting portion 20 is larger than the thickness L2 on the rear side of the receiving surface constituting portion 20 with the receiving surface constituting portion 20 as a reference. It is set to be thin. Thus, at the time of a rear-end collision of the vehicle, the occupant head H is quickly received by the receiving surface constituting portion 20, and the receiving surface constituting portion 20 is plastically deformed to achieve the desired collision energy absorption characteristic (see FIG. 18). The collision energy can be absorbed with close characteristics.
[0032]
In the seventh embodiment shown in FIG. 19 and FIG. 20, on the assumption that the headrest 4 according to each of the above embodiments is used, the headrest 4 is integrally moved forward in accordance with the movement of the seat back 3 at the time of rearward collision of the vehicle. The occupant's head H can be received quickly and effectively by the headrest 4 by being moved upward.
That is, in the seventh embodiment, the movable adjustment mechanism 32 is provided between the support plate 8 and the side panel 14 in order to exert the above function. In the movable adjustment mechanism 32, as shown in FIG. 19, the support plate 8 has arcuate guide slits 33, locking pins 34, and shaft holes 35 that are directed upward from the upper side to the lower side in order. The side panel 14 is provided with an engagement pin 36 and a hole 37 in order from the upper side to the lower side. The engaging pin 36 is inserted into the guide slit 33, and the link 38 is fitted to the shaft hole 35 so as to be relatively rotatable with a shaft portion 39 formed at one end thereof. The end portion is supported so as to be relatively rotatable by a bolt 41 that passes through the hole 37 and is screwed into the nut 40. In addition, a mainspring spring 42 is interposed between the shaft portion 39 of the link 38 and the locking pin 34, and the other end portion of the link 38 is attached to the front side based on the biasing force of the mainspring spring 42. Accordingly, the seat back 3 is also urged so as to be in the initial normal position (the state shown in FIG. 1).
Therefore, as shown in FIG. 20, when the input load X acts on the seat back 3 from the vicinity of the occupant's waist toward the rear at the time of rearward collision of the vehicle, the entire seat back 3 resists the urging force of the mainspring spring, The headrest 4 rotates about the center of rotation located above the load input unit, and accordingly, the headrest 4 moves forward and upward as indicated by the phantom line in FIG. Thereby, in addition to the function of the headrest according to each of the above-described embodiments, the occupant's head H is received more quickly and effectively based on the movement of the headrest 4.
[0033]
Although the embodiment has been described above, the present invention includes the following aspects.
1) The bulging portion 24 is bulged inward not only from the upper side of the receiving surface constituting portion but also from the lateral side or the like. This is because the rearward movement of the occupant head H can be reliably received by the bulging portion 24 in this case.
2) Enlarging the upper edge of the receiving surface constituting part 20 as close as possible to the upper edge of the headrest body 15. This is because the axial force of the neck can be effectively suppressed from above.
[0034]
It should be noted that the object of the present invention is not limited to what is explicitly described, but includes provision of what is substantially preferable or corresponding to what is listed as an advantage.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view showing a seat device in which a headrest structure according to a first embodiment is used.
FIG. 2 is a front view illustrating a seat device in which the headrest structure according to the first embodiment is used.
FIG. 3 is a front view showing a headrest structure according to the first embodiment.
FIG. 4 is an explanatory view showing the operation of the headrest structure according to the first embodiment.
FIG. 5 is a diagram showing elements that cause whipping.
FIG. 6 is a characteristic diagram showing changes in the axial force and the like of the neck when a plate body is used as the receiving surface constituent portion and the arrangement angle of the receiving surface constituent portion is changed.
FIG. 7 is a characteristic diagram showing changes in the axial force and the like of the neck when an arrangement angle of the receiving surface constituting portion is changed using a receiving surface constituting portion having two upper and lower frames.
FIG. 8 is an explanatory view showing a headrest structure according to a second embodiment.
FIG. 9 is an explanatory view showing a headrest structure according to a third embodiment.
FIG. 10 is a repulsive force characteristic diagram of the core material of the upper and lower portions of the headrest.
FIG. 11 is an explanatory view showing a headrest structure according to a fourth embodiment.
FIG. 12 is a longitudinal sectional view showing a headrest structure according to a fourth embodiment.
FIG. 13 is a characteristic diagram showing a relationship between a timing difference of two-point support with respect to the head and an upper moment.
FIG. 14 is an explanatory diagram showing a headrest structure according to a fifth embodiment.
FIG. 15 is a longitudinal sectional view showing a headrest structure according to a fifth embodiment.
FIG. 16 is a partial cross-sectional front view showing a headrest structure according to a sixth embodiment.
FIG. 17 is an explanatory view showing the operation of the headrest structure according to the sixth embodiment.
FIG. 18 is a characteristic diagram showing a desired collision energy absorption characteristic of the receiving surface constituting portion.
FIG. 19 is an explanatory diagram illustrating a seat device in which the headrest structure according to the embodiment is used.
20 is an operational state diagram of the seat device according to FIG. 19;
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Seat apparatus 3 Seat back 4 Headrest 15 Headrest main body 16 Support member 19 Attachment part 20 Receiving surface structure part 23 Receiving surface 24 Swelling part 25 Core material 25a Core material 25b Core material 32 Movable adjustment mechanism (theta) Inclination angle

Claims

In the headrest structure of the automobile seat in which the support member is entered from the outside into the headrest body,
A pair of attachment portions for attaching the support member to a seat back side outside the headrest body; and a receiving surface constituting portion that is continuous with the pair of attachment portions and that receives a rearward movement of the occupant's head within the headrest body. Have
The receiving surface constituting part and the pair of attachment parts are formed by bending a rod-shaped member,
A pair of side bar portions that extend continuously from the pair of attachment portions to the upper side of the headrest body, and incline so as to be directed toward the front side of the vehicle body in the use state. A horizontal bar portion connecting the upper ends of both side bar portions, and a bulging portion that bulges downward from the horizontal bar portion while being juxtaposed to the both side bar portions,
The bulging portion is easily bent and deformed as compared to the horizontal bar portion.
An automobile seat headrest structure characterized by the above.

In claim 1,
The upper edge of the receiving surface constituting part reaches the vicinity of the upper end of the headrest body in the headrest body.
An automobile seat headrest structure characterized by the above.

In claim 1 or 2,
The bulging portion is thinner than other elements of the support member;
An automobile seat headrest structure characterized by the above.

In the headrest structure of the automobile seat in which the support member is entered from the outside into the headrest body,
The upper part of the headrest body has a lower impact resilience than the lower part of the headrest body,
The rebound resilience of the filler in the headrest body is set to be lower in the upper part of the headrest body than in the lower part of the headrest.
An automobile seat headrest structure characterized by the above.

In claim 4,
The support member has a pair of attachment portions for attaching to the seat back outside the headrest body, and a receiving surface constituting portion that is continuous with the pair of attachment portions and receives the rearward movement of the occupant's head within the headrest body. And
The pair of attachment portions and the receiving surface constituting portion are formed by bending a rod-shaped member,
The receiving surface constituent part has a bulging part that bulges downward from the upper edge of the receiving surface constituent part,
An automobile seat headrest structure characterized by the above.

In claim 5,
In the use state, the receiving surface constituting portion is inclined so as to face the front side of the vehicle body as it goes upward.
An automobile seat headrest structure characterized by the above.

In claim 4,
The support member has an attachment portion that is attached to the seat back side outside the headrest body, and a receiving surface configuration portion that is continuous with the attachment portion and that receives a rearward movement of the occupant's head within the headrest body.
In the use state, the receiving surface constituting portion is inclined so as to face the front side of the vehicle body as it goes upward.
An automobile seat headrest structure characterized by the above.

In any of the claims 1-7,
In use, used for seat backs where the upper part moves forward in the event of a vehicle rear collision,
An automobile seat headrest structure characterized by the above.