JP3774448B2 - 車載用画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の内外の環境を撮像装置で撮像する車載用画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、撮像手段から得られた画像を解析することで、車両内外の状況を把握する装置が知られている。例えば、車両運転者を監視する技術としては、特開平4−68500号公報に記載された車両運転者監視装置がある。この装置は、撮像手段から得られたモノクロ画像を用い、背景画像と車両運転者画像との差分画像により、運転者の顔部の画像データを抽出し、この顔部の画像データから顔の方向及び目の状態を検出して、車両運転者の顔の向きや目の状態を監視する。また、特開昭62−121599号公報には車両の進行方向前方の画像データの中から、警報ランプの画像データを抽出して、前方の車の存在を検出したり、車間距離を計測したりする装置が記載されている。また、特開平5−151341号公報には、車両前方の画像から、車線を抽出する装置が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一つの画像処理装置で複数の処理モードを実行できる車載用画像処理装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、外部からの処理モードの選択を受け付ける処理モード選択手段と、車両の車室内および車外の少なくとも一方を撮像して撮像データを取得する撮像装置と、上記処理モードの選択に応じて上記撮像手段の撮像条件を選択する抽出条件決定手段とを備えることを特徴とする車載用画像処理装置が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態として、外部からの処理モードの選択を受け付ける処理モード選択手段と、車両の車室内部または車外を撮像して撮像データを取得する撮像装置と、撮像データを基に処理を行う制御装置とを備え、制御装置は、撮像データから、選択を受け付けた処理モードに応じて定められた対象物の画像データを抽出する抽出手段と、抽出された画像データを用いて、選択を受け付けた処理モードに応じて定められた処理を実行する処理モード実行手段とを備える車載用画像処理装置が提供される。
【0010】
このようにすれば、処理モード選択手段によって処理モードが選択されると、その制御目的に応じた特定の対象物(運転者の顔部、乗員の着座状況、特定の乗員の姿態、車両前方の情景等)が特定物抽出手段によって抽出され、その抽出データに基いて選択された処理モードが実行される。従って、一つの画像処理装置で複数の処理モードを実行できるので、コンパクトかつ安価な画像処理装置が提供される。
【0011】
処理モードには、例えば、居眠り警報モード、バランス検出モード、鏡モード、前方認識モードなどがあり、これらの内の二つ以上のモードを実行する画像処理装置においては、処理モード選択手段が、外部からの選択指示の入力を受け付けて、選択されたモードを処理モード実行手段に通知する。なお、例えば、モード切り換えスイッチを備える操作パネルを設け、このスイッチにより選択指示の入力を受け付けててもよい。
【0012】
また、撮像装置のレンズ倍率に応じて処理モードを選択してもよい。このようにする場合は、撮像装置に、レンズ倍率を切り換える倍率切り換え手段と、レンズ倍率が切り換えられると、レンズ倍率を示す情報を処理モード選択手段に通知する手段とを設け、処理モード選択手段に、レンズ倍率を示す情報が通知されると、該情報に応じて、処理モードを選択する手段を設ければよい。
【0013】
また、記憶媒体(IC(集積回路)カードなど)の読み取り結果に応じて、処理モードを選択してもよい。例えば、記憶媒体読み取り装置を設け、いずれかの処理モードを実行するプログラムを保持する記憶媒体を、該記憶媒体読み取り装置により読み取ると、処理モード選択手段は、読み取られた情報に応じて、処理モードを選択し、抽出手段および処理モード実行手段は、それぞれ、記憶媒体読み取り装置により読み取られたプログラムを実行するようにすればよい。
【0014】
上述の各処理モードに対応するためには、処理モード選択手段に、居眠り警報モードの選択を受け付ける手段と、バランス検出モードの選択を受け付ける手段と、鏡モードの選択を受け付ける手段と、前方認識モードの選択を受け付ける手段などを設け、処理モード実行手段に、選択された処理モードごとにあらかじめ定められた処理を実行する手段を設ければよい。
【0015】
居眠り警報モードを実現するためには、抽出手段に、警報モードの選択を受け付けると、撮像データにおける各画素の色相の相違を基に、車両の運転者の、顔および目の少なくとも一方の画像データを抽出する手段を設け、処理モード実行手段に、警報モードの選択を受け付けると、上記抽出された画像データを基に、上記運転者が居眠り中であるか否かを推定する居眠り推定手段を設ければよい。なお、この場合、処理モード実行手段は、警報手段および危険回避手段のうちの少なくとも一方を備えることが望ましい。ここで、警報手段とは、居眠り推定手段により、上記運転者が居眠り中であると推定されると、警報を発する手段であり、危険回避手段とは、居眠り推定手段により、上記運転者が居眠り中であると推定された場合は、車両の走行状態を変化させる(例えば、車両運動制御装置の制御特性を変化させる、自動動作させる、または車両を停止させる、など)手段である。
【0016】
バランス検出モードを実現するためには、抽出手段に、バランス検出モードの選択を受け付けると、撮像データにおける各画素の色相の相違を基に、車室内の乗員および貨物の少なくとも一方の画像データを抽出する手段を設け、処理モード実行手段に、バランス検出モードの選択を受け付けると、抽出された画像データを基に、荷重バランスを求める荷重バランス検出手段を設ければよい。なお、この場合、処理モード実行手段は、検出結果に応じて、車両運動制御装置の制御特性を変化させる手段を、さらに備えることが望ましい。
【0017】
鏡モードを実現するためには、抽出手段に、鏡モードの選択を受け付けると、上記撮像データにおける各画素の色相の相違を基に、上記車室内の乗員の少なくとも一人の顔の画像データを抽出する手段を設け、処理モード実行手段に、鏡モードの選択を受け付けると、抽出された画像データを基に、抽出された顔の画像を、所定の大きさになるように拡大または縮小して、表示装置の表示画面の所定の位置に表示する乗員画像表示手段を設ければよい。なお、この鏡モードの実現手段を備える本発明の画像処理装置は、テレビ電話の画像表示装置として用いることもできる。
【0018】
前方認識モードを実現するためには、抽出手段に、前方認識モードの選択を受け付けると、撮像データにおける各画素の色相の相違を基に、撮像データから進行方向前方の対象物(車線、信号機、標識、および/または前方車両)の画像データを抽出する手段を設け、処理モード実行手段に、前方認識モードの選択を受け付けると、抽出された画像データを基に、対象物と自車両との相対的位置関係から、危険度を推定する危険度推定手段を設ければよい。この場合、処理モード実行手段は、推定された危険度に応じて警報処理を行う警報手段と、推定された危険度に応じて危険回避処置を採る危険回避手段との、少なくともいずれかを、さらに備えることが望ましい。危険回避処置には、例えば、自車両の走行状態を変化させる処置(例えば、車両運動制御装置の制御特性を変化させる、自動動作させる、または、車両を停止させる)や、車両状態(特に車室内の環境)を変化させる処置(例えば、エアコンを操作して、車室内の温度を下げる、または、風向を、風が運転者の顔面にあたるように変える)などがある。
【0019】
なお、車両のルームミラーを、裏から入射した光は透過し、表から入射した光は反射するハーフミラーとし、表示画面を、このハーフミラーの裏に設置するようにすれば、車内の限られたスペースを有効に利用できるため、望ましい。このようにすれば、運転者または同乗者は、表示画面に画像が表示されている場合、該画像をハーフミラーを透して視認することができ、また、表示画面に画像が表示されていない場合は、該ハーフミラーに投影された後方の景色を視認することができる。
【0020】
本発明では、各処理モードを実現するためのプログラムを保持する記憶媒体が提供されるが、この記憶媒体としては、例えば、ICカード、磁気テープ、磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、ROM(Read Only Memory)カードなど、情報処理装置により読み取り可能な情報が保持されるものであればどのような形態のものでも構わない。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細説明する。なお、本実施例の車載用画像処理装置は、自動車の車室内に搭載されるものであるが、本発明はこれに限られず、例えば貨物室内などの搭載してもよい。また、列車、船舶、飛行機などに用いることもできる。
【0022】
(1)ハードウエア構成
図1(1)に、本実施例の画像処理装置の外観を示す。本実施例の画像処理装置は、本体117と、撮像系106と、電源系104と、固定機構102aとを備え、さらに図3に示す表示器302を備える。
【0023】
固定機構102aは、本体117の上部に設けられた自在継ぎ手102と、その自在継ぎ手102に前後左右に角度変更可能に接続されたアタッチメント101とからなる。アタッチメント101は本画像処理装置をサンバイザ111等に固定するための機構であり、例えば、クリップのようなものをこのアタッチメント101として用いることができる。クリップを用いる場合には、車両のサンバイザ111等をこのアタッチメント101で挾持することにより、本画像処理装置を固定することができる。これにより、本装置は、本体117を前後左右に角度を変更することができ、また様々な場所に取り付けることができ、車内および車外の両方を容易に撮像する事ができる。本画像処理装置の電源は、シガーライタソケット104により供給される。なお、電源は、太陽電池からの供給でもよく、さらに、充電式のバッテリを備えれば、配線の手間を省き、野外での使用を可能にすることができる。
【0024】
なお、本実施例の画像処理装置は、撮像系106と本体117が図1(1)に示すように一体になっているが、図2に示すように別々にしてもよい。図2に示す画像処理装置では、図2(1)に示すように、撮像系106の上部に、自在継ぎ手102が取り付けられており、この自在継ぎ手102に接続しているアタッチメント101により、撮像系106が固定される。例えば、アタッチメント101に吸盤のようなものを用いれば、窓116等に撮像系106を固定することができる。撮像系106は送受信部120aと電源スイッチ108aを備え、送受信部120と本体107の送受信部120は、有線又は無線により接続されている。このようにすれば、撮像系106を、前後左右に角度を変更することができ、また様々な場所に取り付けることができるため、車内および車外の両方を容易に監視する事ができる。
【0025】
本実施例の装置本体117は、内部に情報処理装置(中央演算処理装置(図示せず)とメモリ50(図4に図示)とを備える)を備える。また、装置本体117には、図1(2)に示すように、ICカード挿入口103、モード切り換えスイッチ105、ズーム調製スイッチ107、電源スイッチ108、電源モニタランプ109、動作モニタランプ110、取付設定スイッチ112、スピーカ113、表示器出力部114、および処理結果モニタランプ115が設けられている。
【0026】
ICカード挿入口103には、ICカードから読み取った情報を本体117の情報処理装置に通知するICカード読み取り部58(図4に図示)が備えられている。本実施例の画像処理装置では、ICカード挿入口103に差し込まれたICカード(各種の機能を実現するプログラムを保持する)を差し替える事により、実行するプログラムを変更し、実現する機能を選択することができる。また、モード切り替えスイッチ105により、装置本体に内蔵のメモリに書き込んでいる各種の機能を切り替えて処理を行う。
【0027】
撮像系106はカラー画像対応であり、各種の機能に対して、それぞれ倍率と絞りを調整するようにしている。また、ズーム調整スイッチ107により、操作者の要望する倍率に任意に設定できる。
【0028】
表示器302の例を図3に示す。本実施例の表示器302は超薄型の液晶モニタであり、鏡304と共に車両の助手席あるいは運転席にあるサンバイザ111に内蔵されている。なお、表示器302として、ナビゲーション装置のモニタや、車載テレビ、その他の画像出力装置を用いてもよい。表示器302と表示器出力部114とは、有線により接続されているが、無線伝送装置を介して無線により接続してもよい。このようにすれば、例えば、本体117を車外に、表示器302を車内に設置するなど、自由に設置場所を選択することができる。
【0029】
本実施例では、表示器302の表示画面をサンバイザに設置したが、ルームミラーを裏から入射した光は透過し、表から入射した光は反射するハーフミラーとし、このハーフミラーの裏面に表示器302の表示画面を設置してもよい。このようにすれば、運転者または同乗者は、表示画面に画像が表示されている場合、該画像をハーフミラーを透して視認することができ、また、表示画面に画像が表示されていない場合は、該ハーフミラーに投影された後方の景色を視認することができるので、車内の限られたスペースを有効に利用できる。同様に、サンバイザ111の鏡304をハーフミラーとし、この裏に表示器302の表示画面を設けてもよい。
【0030】
(2)システム構成
本実施例の画像処理装置のシステム構成を、図4に示す。本実施例の画像処理装置は、撮像部24と、表示部26と、処理部28とを備える。
【0031】
撮像部24は、ズーム機構部2と、ズーム調整部4と、アイリス機構部6と、アイリス調整部8と、CCD(電荷結合素子)カメラ10と、A/D変換器12と、色差変換回路14とを備える。ズーム機構部2およびズーム調整部4は、撮像画像の倍率を変えるものである。アイリス機構部6およびアイリス調整部8は、被写体を含めた撮像画像が明るすぎる場合には絞りを閉じ、被写体を含めた撮像画像が暗すぎる場合には絞りを開くことにより、被写体の明るさを適正な値とする。さらにフォーカスの調整も行う。CCDカメラ10は、撮像手段の一例であり、被写体の画像をカラーアナログ信号に変換する。A/D変換器12は、CCDカメラ10から出力されたアナログ画像信号をデジタル信号に変換する。色差変換回路14は、デジタル信号として受け取った被写体の三原色(R(赤)、G(緑)、B(青))信号を輝度信号Y、色差信号(R−Y、B−Y)の撮像画像信号に変換する回路である。撮像画像信号(Y、R−Y、B−Y)は、RGB信号を用いて、以下のように定義する。
【0032】
R' = R・γR
G' = G・γG
B' = B・γB
Y = 0.3R'+0.6G'+0.1B'
R−Y = 0.7R'−0.6G'−0.1B'
B−Y = -0.3R'−0.6G'+0.9B'
ここで、色強調ゲイン(γR,γG,γB)は、抽出条件決定部38により決定される値である。色強調ゲインは、通常、(1,1,1)が指定されているため、撮像画像の色がそのまま出力される。また、夕暮れ等の暗いときには、1より大きな値が指定されるため、撮像画像が明るめに出力される。
【0033】
表示部26は、遅延回路16と、置換回路18と、エンコーダ回路20と、表示器出力部114とを備える。遅延回路16は、処理部28で様々な処理を行う間、画像出力を遅らせ、処理結果と撮像画像との同期を合わせる回路である。置換回路18は、撮像画像に対し、処理部28からの処理結果を重ね合わせる回路である。エンコーダ回路20は、置換回路18で処理された処理画像信号を受け取り、NTSC(National Television System Committee)信号に変換する回路であり、NTSC信号は表示器出力部114を介して装置の外部に出力される。このNTSC信号を、回線301を介して受け取った表示器302は、信号をもとに画像を表示する。
【0034】
表示器302は、NTSC信号を受け取り、処理画像を表示する。表示器出力部114は、簡単には表示器302と有線で接続する。また、無線伝送装置を介して表示器302と接続しても良い。このようにすれば、例えば、本体117を車外に、表示器302を車内に設置するなど、自由に設置場所を選択することができる。
【0035】
処理部28は、画像処理部30と判断部32とを備える。画像処理部30は、抽出処理回路36と、抽出条件決定部38とを備える。
【0036】
抽出処理回路36は、大きく二つの機能を有する回路である。一つは、撮像画像に対して、抽出条件決定部38より送信された抽出色条件データ(後に説明する)に相当する画素を識別し、水平ライン上での、その画素に対する最初(立ち上がり)と最後(立ち下がり)の座標データ(エッジ座標データ)を置換回路18および判断部32に送信し、さらに、抽出色条件に相当する画素の集まりに対して水平ラインと垂直ラインが接する外接四角形の座標データ(抽出座標データ)を判断部32に送信するという機能である。もう一つは、撮像画像中より特定画素の色データ(Y、R−Y,B−Y)をサンプリングし、そのデータを抽出条件決定部38に送信する機能である。
【0037】
抽出条件決定部38は、各モードにあわせてメモリ50に記憶してある抽出する対象物の基本的な色データ(Y、R−Y,B−Y)と抽出処理回路36でサンプリングした色データ(Y、R−Y,B−Y)をもとに抽出色条件データを決定し、抽出処理回路36に送信する。さらに、ズーム調整部4、アイリス調整部8に対して、各モードにあわせてメモリ50に記憶してある基本的な調整データと抽出処理回路36でサンプリングした色データ(Y、R−Y,B−Y)をもとに調整値を決定して、送信し、さらに、色差変換回路14での色強調ゲイン(γR、γG、γB)を修正する。
【0038】
なお、抽出条件決定部38は、装置本体117の情報処理装置により実現される。すなわち、メモリ50に保持されたプログラムを、情報処理装置の中央演算処理装置が実行することにより、判断部32が実現される。
【0039】
対象物の基本的な色データは、対象物が人の顔であれば、黒(髪の毛の色)と肌色との組み合わせとする。また、道路上の車線(白、黄色)を対象物とした場合は、車線の色である白色または黄色とする。あるいは自車直前の道路すなわち路面の色として灰色とする。この場合、まず道路を認識し、その周辺曲線を車線とすることにより代用する。また、標識や信号機等が対象物であれば、それらを示す色の組み合わせ、すなわち、青、赤、黄色、緑等を基本的な色データとする。基本的な色データは、各モードにあわせてメモリ50に記憶されており、この色データは抽出条件決定部36で抽出色条件データとして修正される。本実施例では、ICカード読み取り口103へのICカードの差し替えにより、あるいはモード切り替えスイッチ105の状態により、基本的な色データ、および、基本的な調整データ等が変更され、対象物が変わる。
【0040】
ICカード151の保持するデータの内容を、図10に示す。ICカード151は、処理モード名データを記憶している処理モード名領域1511と、この処理モードに対応した判断部プログラムを記憶している判断部プログラム領域1512と、この処理モードに対応した基本的な色データ、および、基本的な調整データ等を記憶している基本データ領域1513とを備える。
【0041】
メモリ50の保持するデータの内容を、図9に示す。メモリ50は、ROM(READ ONLY MEMORY)領域50aとRAM(RANDOM ACCESS MEMORY)領域50bとからなる。ROM領域50aは、本装置を制御する基本プログラムを保持する領域141と、処理モード名を保持する領域142と、本装置に内蔵のモードに対応した判断部プログラムを保持する領域144と、本装置に内蔵のモードに対応した基本的な色データや、基本的な調整データ等を基本データとして保持する領域143とを備える。また、RAM領域50bは、各回路で算出または推定したデータ(算出データ5006(図6に図示))を一時的に保持するための算出データ記憶領域145と、ICカード151の内容を取り込む領域146と、処理モードの判別のための処理モード判別領域147とを備える。ICカード151の内容を取り込む領域146は、判断部プログラム領域と基本データ領域とを持つ。なお、基本プログラムと選択されたモードに対応する基本データとをあわせて、制御データ5004(図6に図示)と呼ぶ。
【0042】
本実施例の画像処理装置は、出力手段として、上述の表示部26および表示器302に加えて、音響装置(スピーカ)113、処理結果モニタランプ115、および動作モニタランプ110を備える。これらの出力手段は、判断部32で判断した結果を運転者に報知するための手段である。
【0043】
さらに、本実施例の画像処理装置は、車両運動制御装置54と車両状態センサ56とを備える。車両運動制御装置54は、駆動系、制動系、操舵系の制御装置である。車両状態センサ56は、自車両の運動量、運転者の操作意志等を検出する手段であり、検出された信号を判断部32に送信する。
【0044】
判断部32は、装置本体117の情報処理装置により実現される。すなわち、メモリ50に保持されたプログラムを、情報処理装置の中央演算処理装置が実行することにより、判断部32が実現される。
【0045】
なお、本実施例では、抽出条件決定部38および判断部32はソフトウエアにより実現されるが、専用回路など、他の手段により実現してもよい。同様に、本実施例では、回路により実現されている手段(色差変換回路14、置換回路18、エンコーダ回路、抽出処理回路36)は、メモリ50に保持されたプログラムを、情報処理装置の中央演算処理装置が実行することにより実現してもよい。
【0046】
(3)処理内容
つぎに、本実施例の画像処理装置における処理の流れを、図5を用いて説明する。
【0047】
電源スイッチ108がオンにされると(ステップS2)、判断部32は、まず、故障診断を行う(ステップS4)。この故障診断処理では、メモリ50のチェックと、撮像部24の診断とが行われる。すなわち、メモリ50のリード/ライトが出来なかったり、ズームの変更あるいは絞りの開閉ができないような場合には、故障モード処理(ステップS18)において、その故障内容を動作モニタランプ110の点滅コードにより知らせ、故障診断を繰り返す。
【0048】
故障がない場合、撮像部24が、メモリ50に書き込まれているデータをもとに初期設定を行う(ステップS6)。すなわち、撮像部24において、倍率や絞り等をメモリ50に書き込まれているデータ値に設定し、色差変換回路14に対しては、通常画像出力状態となるように色強調ゲイン(γR、γG、γB)を設定する。また、撮像部24は、表示部26に対しては、撮像画像をそのまま表示器302に出力するように初期設定する。
【0049】
次に、撮像部24は、CCDカメラ10で被写体を撮像し、得られた被写体の光映像信号をアナログRGB信号に変換し(ステップS8)、ついで、A/D変換器12によって、アナログRGB信号をデジタルRGB信号に変換した後(ステップS10)、色差変換回路14によりRGB信号を輝度信号Y、色差信号R−Y、B−Yに変換し(ステップS12)、抽出処理回路36に送信する。
【0050】
つぎに、判断部32が、モード判定処理を行う(ステップS14)。このモード判定処理の詳細を、図11により説明する。
【0051】
まず、判断部32は、ICカード151がICカード挿入口103に差し込まれているかを判定する(ステップS1402)。
【0052】
ここで、ICカード151が差し込まれていれば、判断部32は、RAM領域50bの判断部プログラム領域(処理モード判別領域147にある)のデータの有無を調べる(ステップS1404)。RAM領域の判断部プログラム領域のデータがなければ、判断部32は、ICカード挿入口103に挿入されているICカード151の保持する情報(判断部プログラムと基本データ)を、RAM領域50bのICカードデータ取り込み領域146に、ICカード読み取り部58を介してダウンロードする(ステップS1408)。
【0053】
ダウンロードが正常に終了すると、RAM領域50bの所定の位置(処理モード判別領域147)にICカードの記憶領域の先頭番地(処理モード名領域1511)に書き込まれているデータ(処理モード名データ)をコピーし、判断部プログラムの実行をROM領域50aからRAM領域50bへ移行して(ステップS1414)、処理をステップ1416に進める。
【0054】
ステップS1408においてダウンロードが正常に終了しなかったときには、判断部32は、RAM領域の所定の位置(処理モード判別領域147)を初期化してクリア状態として(ステップS1412)、処理をステップ1416に進める。
【0055】
ステップS1404において、RAM領域50bの判断部プログラム領域のデータがあれば、判断部32は、モード切り換えスイッチ105示すモードと、RAM領域50bの所定の位置(処理モード判別領域147)に書き込まれているモードとが、一致しているかをチェックする(ステップS1418)。
【0056】
ここで、判断部32は、両モードが一致していれば、次の処理(ステップS1416)を行い、一致していないときには、ICカード151の内容(判断部プログラムと基本データ)をRAM領域50bのICカードデータ取り込み領域146に、ICカード読み取り部58を介してダウンロードする(ステップS1408)。
【0057】
また、ステップ1402においてICカード151が差し込まれていないことが検出されると、判断部32は、RAM領域50bの所定の位置(処理モード判別領域147)にROM領域50aの所定の位置(処理モード名領域142)に書き込まれているデータ(処理モード名データ)をコピーし、判断部プログラムの実行をROM領域50aへ移行して(ステップS1406)、処理をステップ1416に進める。
【0058】
ステップ1416において、判断部32は、モード切り換えスイッチ105の示すモードとRAM領域50bの所定の位置(処理モード判別領域147)に書き込まれているモードとが一致しているかをチェックする(ステップS1416)。一致していなければ、判断部32は、動作モニタランプ110を点滅させ(ステップS1426)、操作者に実行が不可であることを報知した後、実行モードを通常画像出力モードとする(ステップS1428)。
【0059】
ステップS1416においてモードが一致していれば、判断部32は、取り付け設定スイッチ112の状態をチェックする(ステップS1420)。取り付け設定スイッチ112がオンであれば、判断部32は、選択したモードの取り付け設定処理を実行モードとし(ステップS1424)、その後、取り付け設定スイッチ112がオフに変われば、選択したモードを実行モードとする。また、取り付け設定スイッチ112がオフであれば、判断部32は、選択したモードを実行モードとする(ステップS1422)。
【0060】
以上によりモード判別処理(ステップS14)が終了すると、判断部32は、選択されたモードの処理を行った後(ステップS16)、再び、処理を撮像データ取込処理(ステップS8)に戻し、ステップS8〜ステップS16の処理を繰り返す。
【0061】
なお、本実施例の画像処理装置が実行可能な処理モードには、車線認識モード、車線認識処理の取り付け設定モード、居眠り警報モード、居眠り警報の取り付け設定モード、荷重バランスモード、および鏡モードがある。つぎに、これらのモードの処理(ステップS16)について説明する。
【0062】
(4)各モードの処理
a.車線認識モード
車線認識モードを実現するための構成を、図6に示す。車線認識モードを実現するために、判断部32は、エッジ判断部3206と、車線算出部3208と、車線推定部3212と、車両状態判断部3202と、危険度判断部3204と、理想レーン幅データ取込部3210とを備える。
【0063】
エッジ判断部3206は、抽出処理回路36より送られたエッジ座標データの種類(立ち上がり、立ち下がり、座標位置等)が、左車線エッジデータ、右車線エッジデータ、それ以外のエッジ点データであるか判断し、分別する回路である。そして、左右車線のエッジデータを車線算出部3208に、それ以外のエッジデータ(前方車エッジデータ)を危険度判断部3204に送信する。
【0064】
車線算出部3208は、エッジ判断部3206より送信された左右車線エッジデータをもとに直線性判断を行い、各車線エッジデータに対する候補車線を算出する。
【0065】
車線推定部3212は、理想レーン幅データ取込部3210より取り込んだメモリ50の理想レーン幅データ5002をもとに、車線算出部3206から送信された候補車線の中から認識すべき左右車線(認識車線)を推定し、危険度判断部3204に送信する。
【0066】
車両状態判断部3202は、車両状態センサ56からの信号により、自車両の走行状態を判断し、その判断結果を危険度判断部3204に送信する。
【0067】
危険度判断部3204では、車線推定部3212より送信された左右の認識車線データで自車の走行レーンを認識し、エッジ判断部3206より送信された前方車エッジデータで前方車及び障害物等を認識し、車両状態判断部3202より送信されたデータで自車の走行状態を認識する。そして、それらの3要素を考慮し、自車の走行状態と走行可能な路面との関係より危険度を推定する。ここで、危険度が高いと推定した場合、音響装置52を介して運転者に報知する。さらに、運転者の操作が不十分であった場合には、車両状態制御装置54を介して危険を回避する。
【0068】
メモリ50は、車線を推定する場合に用いるデータを理想レーン幅データ5002として記憶する。また、本装置を制御するデータと、道路色に相当するデータ(Y、R−Y、B−Y)を制御データ5004として予め記憶しておく。また、各回路で算出及び推定したデータを一時的に算出データ5006として記憶する。理想レーン幅データ取込部3210は、メモリ50に保持された理想レーン幅データ5002を取り込む手段である。
【0069】
次に、図7により車線認識処理の動作について説明する。
まず、抽出する色条件を決定する処理が行われる(ステップS1602)。この処理は、まず、抽出処理回路36において、撮像画像中より特定(画面上の道路位置)画素の色データ(Y、R−Y、B−Y)がサンプリングされ、次に、抽出色条件決定部38が、そのデータとメモリ50の制御データ部5004に予め記憶してある道路色に相当するデータ(Y、R−Y、B−Y)を用いて抽出色条件データを決定するという処理である。ここで決めた抽出色条件データは、
Y(最小) < Y < Y(最大)
R−Y(最小) < R−Y < R−Y(最大)
B−Y(最小) < B−Y < B−Y(最大)
のように、幅を持ったデータであり、前方の道路色が当てはまるが、車線や前方車は当てはまらないように設定する。なお、本実施例では、サンプリングしたデータと予め設定しておいたデータをもとに抽出色条件データを決定したが、予め設定したデータのみを用いて(例えば、輝度条件に合わせて予め設定しておく等)抽出色条件データを決定することも可能である。
【0070】
次に、抽出処理回路36は、撮像画像に対して、抽出色条件決定部38より送信された抽出色条件データに相当する画素を識別し、水平ライン上での、その画素に対する最初(立ち上がり)と最後(立ち下がり)の座標データ(エッジ座標データ)をエッジ判断部3206に送信する処理を行う(ステップS1604)。すなわち、道路領域(自車レーン)を挟むエッジ点を抽出する。
【0071】
ここでの処理を詳細に説明する。図8に示すように、その抽出法は、撮像信号(Y、R−Y、B−Y)の中に、抽出色条件データの範囲に属する色を有する1フレーム内の全ての画素を検出し、検出された画素をHigh「1」それ以外の画素をLow「0」とした2値化データを与える手法である。画素データがLow「0」からHigh「1」に、あるいはHigh「1」からLow「0」に変化する画素を1ライン毎に検索する(すなわち、Low「0」からHigh「1」への立ち上がりエッジと、High「1」からLow「0」への立ち下がりエッジを検出する。この様な画素が存在する場合、当該画素の位置をエッジ座標データとする。エッジ座標データによって、1ラインにおいて、抽出色条件データに当てはまる画素の存在が把握でき、エッジ座標データに挟まれた領域が道路領域となる。
【0072】
次に、エッジ判断部3206は、抽出処理回路36より送られたエッジ座標データに対して、左車線エッジデータ、右車線エッジデータ、それ以外のエッジ点データ(前方車エッジデータ)であるか判断し、分別する処理を行う(ステップS1606)。
【0073】
この処理(ステップS1606)では、抽出処理回路36より送られたエッジ座標データの特徴をもとにしてエッジデータが判定される。エッジ座標データは、立ち上がり、立ち下がりの情報と、各エッジの座標の情報で構成されている。一般に、道路色を抽出色条件データにすると、立ち上がりエッジが左車線エッジとなり、立ち下がりエッジが右車線エッジとなることが多い。しかしながら、前方道路領域に前方車及び障害物等が存在した場合、車線以外のエッジも車線エッジとして認識してしまう。そこで、画面中心線18より左の立ち上がりエッジを左車線エッジデータ14、右の立ち下がりエッジを右車線エッジデータ16とし、それ以外のエッジを前方車エッジデータとして判別する。本実施例では、画面中心線18を用いて判別したが、後に述べる左右認識車線の交点と、画面下部中心点20とを結ぶラインを画面中心線18の代わりに用いることも可能である。
【0074】
以上によりエッジデータが判別されると、エッジ判断部3206は、左右車線のエッジデータ14、16を車線算出部3208に、前方車エッジデータを危険度判断部3204に、それぞれ送信する。
【0075】
次に、車線算出部3208が、エッジ判断部3206より送信された左右車線エッジデータ14、16をもとに直線性判断を行い、各車線エッジデータに対する候補車線を算出する(ステップS1608)。
【0076】
次に、車線推定部3212が、理想レーン幅データ取込部3210より取り込んだメモリ50の理想レーン幅データ5002をもとに、車線算出部3208から送信された候補車線の中から認識すべき左右車線(認識車線)を推定し、危険度判断部3204に送信する(ステップS1610)。
【0077】
次に危険度推定処理(ステップS1612)では、車両状態センサ(車速センサ、フットブレーキ、方向指示器、ステア角センサ等)56からの信号より自車両の走行状態(車速、減速度、車線変更意志、ステア操舵量等)を判断し、その判断結果と前述の車線推定部3212により認識された走行可能な路面と、エッジ判断部3206より送信された前方車エッジデータの関係から自車両に対する危険度(前方車との距離、相対速度、側方車の有無、自車両のふらつき等)を推定する。このステップS1612において、危険度が所定の値に達していなかった場合、危険度判断部3204は、処理を撮像データ取り込み処理(ステップS8)に戻す。
【0078】
危険度判断部3204は、推定された危険度に応じて、警報処理を行う(ステップS1614)。この警報処理において、危険度判断部3204は、推定された危険度を音響装置(例えば、音声、警報音等)52や処理結果モニタランプ40等を用いて自車の運転者に報知する。例えば、危険度が大きいほど警報音を大きくしたり、危険度に応じて定められた内容のメッセージを音声出力したりすることにより、運転者に危険度を認識させることができる。このステップS1614において、警報処理後に、運転者が適切な操作を行ったことを、車両状態センサ56および車両状態判断部3202を介して検出すると、危険度判断部3204は、処理を撮像データ取り込み処理(ステップS8)に戻す。
【0079】
運転者が適切な操作を所定時間内に行わなければ、危険度判断部3204は、推定された危険度に応じて、危険回避処理を行い(ステップS1616)、撮像データ取り込み処理(ステップS8)に戻す。この危険回避処理において、危険度判断部3204は、車両運動制御装置54の制御特性を変えたり、あるいは自動動作させる(例えば、制動をかける)ことにより、危険を回避する。
【0080】
b.車線認識処理の取り付け設定モード
つぎに、車線認識処理の取り付け設定モードについて説明する。このモードは、車線認識モードの実行のための、撮像系の位置および角度の調整を行う際に、適切な位置および角度になるように操作者を誘導するモードである。
【0081】
車線認識処理の取り付け設定モードを実現するための判断部32の構成を、図12に示す。車線認識処理の取り付け設定モードを実現するために、判断部32は、エッジ判断部3206と、車線算出部3208と、車線推定部3212と、理想レーン幅データ取込部3210と、車線認識設定位置判断部3214とを、備える。
【0082】
エッジ判断部3206は、抽出処理回路36より送られたエッジ座標データの種類(立ち上がり、立ち下がり、座標位置等)が、左車線エッジデータ、右車線エッジデータ、それ以外のエッジ点データであるか判断し、分別する回路である。そして、左右車線のエッジデータを車線算出部3208に、それ以外のエッジデータ(前方車エッジデータ)を危険度判断部3204に送信する。
【0083】
車線算出部3208は、エッジ判断部3206より送信された左右車線エッジデータをもとに直線性判断を行い、各車線エッジデータに対する候補車線を算出する。
【0084】
車線推定部3212は、理想レーン幅データ取込部3210より取り込んだメモリ50の理想レーン幅データ5002をもとに、車線算出部3208から送信された候補車線の中から認識すべき左右車線(認識車線)を推定し、車線認識設定位置判断部3214に送信する。
【0085】
車線認識設定位置判断部3214では、車線推定部3212より送信された左右の認識車線と撮像画面の最下部の水平ラインとの交点を求める。そして、求めた交点が撮像画面の最下部の水平ライン上のどの位置にあるかで設定度合いを推定し、音響装置52を介して運転者に報知する。
【0086】
メモリ50は、車線を推定する場合に用いるデータを理想レーン幅データ5002として記憶する。また、本装置を制御するデータと、道路色に相当するデータ(Y、R−Y、B−Y)を制御データ5004として予め記憶しておく。また、各回路で算出及び推定したデータを一時的に算出データ5006として記憶する。理想レーン幅データ取込部3210は、メモリ50に保持された理想レーン幅データ5002を取り込む手段である。
【0087】
次に、車線認識処理の取り付け設定モードの処理を、図13を用いて説明する。
まず、抽出する色条件を決定する処理が行われる(ステップS1602)。この処理は、まず、抽出処理回路36において、撮像画像中より特定(画面上の道路位置)画素の色データ(Y、R−Y、B−Y)がサンプリングされ、次に、抽出条件決定部38が、そのデータと、メモリ50の制御データ部5004に予め記憶してある道路色に相当するデータ(Y、R−Y、B−Y)とを用いて抽出色条件データを決定する処理である。ここで決めた抽出色条件データは、
Y(最小) < Y < Y(最大)
R−Y(最小)<R−Y<R−Y(最大)
B−Y(最小)<B−Y<B−Y(最大)
のように、幅を持ったデータであり、前方の道路色が当てはまるが、車線や前方車は当てはまらないように設定する。なお、本実施例では、サンプリングしたデータと予め設定しておいたデータをもとに抽出色条件データを決定したが、予め設定したデータのみを用いて(例えば、輝度条件に合わせて予め設定しておく等)抽出色条件データを決定することも可能である。
【0088】
次に、抽出処理回路36は、撮像画像に対して、抽出条件決定部38より送信された抽出色条件データに相当する画素を識別し、水平ライン上での、その画素に対する最初(立ち上がり)と最後(立ち下がり)の座標データ(エッジ座標データ)を抽出して(すなわち、道路領域(自車レーン)を挟むエッジ点を抽出して)、エッジ判断部3206に送信する(ステップS1604)。
【0089】
エッジ座標データの通知を受けたエッジ判断部3206は、抽出処理回路36より送られたエッジ座標データに対して、左車線エッジデータ、右車線エッジデータ、それ以外のエッジ点データ(前方車エッジデータ)のいずれであるか判断し、分別する処理を行う(ステップS1606)。
【0090】
この処理(ステップS1606)では、抽出処理回路36より送られたエッジ座標データの特徴をもとにしてエッジデータを判定し、左右車線のエッジデータ814、816を車線算出部3208に送信する。エッジ座標データは、立ち上がり、立ち下がりの情報と、各エッジの座標の情報で構成されている。一般的に、道路色を抽出色条件データにすると、立ち上がりエッジが左車線エッジとなり、立ち下がりエッジが右車線エッジとなることが多い。しかしながら、前方道路領域に前方車及び障害物等が存在した場合、車線以外のエッジも車線エッジとして認識してしまう。そこで図8に示すように画面中心線818より左の立ち上がりエッジを左車線エッジデータ814、右の立ち下がりエッジを右車線エッジデータ816とし、それ以外のエッジを前方車エッジデータとして判別する。
【0091】
エッジデータの通知を受けた車線算出部3208は、エッジ判断部3206より送信された左右車線エッジデータ814、816をもとに直線性判断を行い、各車線エッジデータに対する候補車線を算出する(ステップS1608)。
【0092】
次に、車線推定部3212は、理想レーン幅データ取込部3210より取り込んだメモリ50の理想レーン幅データ5002をもとに、車線算出部3208から送信された候補車線の中から認識すべき左右車線(認識車線)を推定し、設定位置判断部3214に送信する(ステップS1610)。
【0093】
つぎに、設定位置判断部3214は、前述の車線推定部3212により認識された左右車線と撮像画面の最下部の水平ラインとの交点を求め、その交点が撮像画面の最下部の水平ライン上のどの位置にあるかで設定度合いを推定する設定位置推定処理(ステップS1622)を行う。
【0094】
さらに、設定位置判断部3214は、車線認識設定位置判断部3214で推定された設定度合いに応じて、音響装置52から音声、警報音等を出す報知処理(ステップS1624)を行い、処理を撮像データ取込処理(ステップS8)に戻す。この報知処理により、自車の運転者に設定度合いが報知される。
【0095】
c.居眠り警報モード
つぎに、居眠り警報モードについて説明する。居眠り警報モードの実現のための判断部32の構成を、図14に示す。居眠り警報モードの実現のために、判断部32は、顔位置判断部3216と、目判断部3218と、車両状態判断部3202と、覚醒度判断部3220とを備える。
【0096】
顔位置判断部3216は、抽出処理回路36より送られた抽出座標データが、運転者の顔のデータであるか判断し、分別する回路である。そして、運転者の顔の抽出座標データを目判断部3218と抽出条件決定部38と覚醒度判断部3220に送信する。
【0097】
目判断部3218は、顔位置判断部3216より送信された運転者の顔のデータをもとに、抽出処理回路36から送信されたエッジデータより運転者の目の開度を推定し、覚醒度判断部3220に送信する。
【0098】
車両状態判断部3202は、車両状態センサ56からの信号により、自車両の走行状態を判断し、その判断結果を覚醒度判断部3220に送信する。
【0099】
覚醒度判断部3220では、顔位置判断部3216より送信された顔データで頭の動きを認識し、目判断部3218より送信された目の開度で運転者の瞬きを認識し、車両状態判断部3202より送信されたデータで自車の走行状態を認識する。そして、それらの3要素を考慮し、運転者の覚醒度を推定する。ここで、覚醒度が低いと推定した場合、音響装置52を介して運転者に報知する。さらに、運転者の覚醒度に変化がない場合には、車両状態制御装置54(例えば、エアコン等)を介して車室内の温度を下げる。
【0100】
メモリ50は、覚醒度を推定する場合に用いるデータを推定データ5008として予め記憶しておく。また、本装置を制御するデータと、顔と頭髪の色に相当するデータ(Y、R−Y、B−Y)を制御データ5004として予め記憶しておく。また、各回路で算出及び推定したデータを一時的に算出データ5006として記憶する。
【0101】
次に、居眠り警報処理の処理手順を図15に示す。まず、抽出する色条件を決定する処理が行われる(ステップS1602)。この処理は、まず、抽出処理回路36において、撮像画像中より特定(画面上の顔、頭髪位置)画素の色データ(Y、R−Y、B−Y)がサンプリングされ、次に、抽出条件決定部38が、そのデータとメモリ50の制御データ部5004に予め記憶してある顔と頭髪の色に相当するデータ(Y、R−Y、B−Y)を用いて抽出色条件データを決定する処理である。ここで決めた抽出色条件データは、
Y(顔最小) < Y < Y(顔最大)
R−Y(顔最小)<R−Y<R−Y(顔最大)
B−Y(顔最小)<B−Y<B−Y(顔最大)
Y(頭髪最小) < Y < Y(頭髪最大)
R−Y(頭髪最小)<R−Y<R−Y(頭髪最大)
B−Y(頭髪最小)<B−Y<B−Y(頭髪最大)
のように、幅を持った2種類のデータであり、このデータの内少なくとも一方を満たすか満たさないかで二値化を行うための条件である。すなわち、顔や頭髪の色は当てはまるが、シートや服等の色は当てはまらないように設定する。なお、本実施例では、サンプリングしたデータと予め設定しておいたデータをもとに抽出色条件データを決定したが、予め設定したデータのみを用いて(例えば、輝度条件に合わせて予め設定しておく等)抽出色条件データを決定することも可能である。
【0102】
次に、抽出処理回路36は、撮像画像に対して、抽出条件決定部38より送信された抽出色条件データに相当する画素を識別し、水平ライン上での、その画素に対する最初(立ち上がり)と最後(立ち下がり)の座標データ(エッジ座標データ)を目判断部3218に送信する処理を行う(ステップS1604)。さらに、抽出処理回路36は、抽出色条件データに相当する画素の集まりに対して撮像画面上における外接四角形の位置と大きさ(抽出座標データ)を求め、顔位置判断部3214に送信する処理を行う(ステップS1632)。
【0103】
データを受信した顔位置判断部3216は、抽出処理回路36より送信された複数の抽出座標データから、運転者の頭部の位置を算出し、その位置データを目判断部3218、抽出条件決定部38、覚醒度判断部3220にそれぞれ送信する(ステップS1634)。
【0104】
データの送信を受けた目判断部3218は、顔位置判断部3216より送信された位置データより、抽出処理回路36からの複数のエッジ座標データから目の位置と開度を推定し、目の開度を覚醒度判断部3220に送信する(ステップS1636)。
【0105】
次に、覚醒度判断部3220は、顔位置判断部3216より送信された運転者の頭部の位置データより、頭部の動きを認識し、さらに、目判断部3218より送信された目の開度とにより、運転者の覚醒度を推定する(ステップS1638)。
【0106】
ステップ1638において推定された覚醒度が所定の値より低い場合、覚醒度判断部3220は、車両状態制御装置54(例えば、シート駆動装置、ステア振動装置等)を介して運転者を覚醒させ(ステップS1640)、運転者の覚醒度が再度低くなった場合には、覚醒度に応じて、車両状態制御装置54(例えば、エアコン等)を介して車室内の温度を下げ、あるいは、音響装置52を介して運転者に休憩をとるよう報知する(ステップS1640)。
【0107】
d.居眠り警報の取り付け設定モード
第四のモードとして居眠り警報の取り付け設定モードについて説明する。このモードは、居眠り警報モードの実行のための、撮像系の位置および角度の調整を行う際に、適切な位置および角度になるように操作者を誘導するモードである。
【0108】
居眠り警報モードでは、図16に示すように、運転者の顔が表示画面のほぼ中央位置にくるように、そして、表示画面に映る顔の大きさが表示画面の2/3程度の大きさになるように設定することが望まれる。そこで、居眠り警報モードの実行に際しては、表示画面の中央付近に表示画面の2/3の大きさの設定目標枠をもうけて運転者の顔がこの枠内におさまるように、あらかじめ撮像系を設定しておく必要がある。居眠り警報の取り付け設定モードでは、撮像系の位置および角度の設定時に、設定目標枠と運転者の顔の位置関係を表示器に表示して操作者に知らせるとともに、発信音により顔が枠内に納まっているか否かを通知する。本実施例では、図16に示すように顔が枠内に納まっている場合には、長い発信音”ピー”を発生させ、図17のように顔が枠内に納まっていない場合には、短い発信音”ピッピッピッ”を発生させることにより、撮像系の設定を支援する。
【0109】
居眠り警報の取り付け設定モードの実現のための、判断部32の構成を図18に示す。居眠り警報の取り付け設定モードの実現のために、判断部32は、顔位置判断部3216と、居眠り警報取付位置判断部3222とを備える。
【0110】
顔位置判断部3216は、抽出処理回路36より送られた抽出座標データが、運転者の顔のデータであるか判断し、分別する回路である。そして、運転者の顔の抽出座標データを抽出条件決定部38と居眠り警報取付位置判断部3222に送信する。
【0111】
居眠り警報取付位置判断部3222では、顔位置判断部3216より送信された顔データで運転者の頭が撮像画面にどのように写っているかを認識し、取り付け設定度合いを推定する。ここで、設定度合いが低いと推定した場合、音響装置52を介して運転者に報知する。
【0112】
メモリ50は、設定度合いを推定する場合に用いるデータを設定データ5010として予め記憶しておく。また、本装置を制御するデータと、顔と頭髪の色に相当するデータ(Y、R−Y、B−Y)を制御データ5004として予め記憶しておく。また、各回路で算出及び推定したデータを一時的に算出データ5006として記憶する。
【0113】
つぎに、居眠り警報の取り付け設定モードの処理の流れを、図19を用いて説明する。
【0114】
まず、抽出する色条件を決定する処理が行われる(ステップS1602)。この処理は、まず、抽出処理回路36において、撮像画像中より特定(画面上の顔、頭髪位置)画素の色データ(Y、R−Y、B−Y)がサンプリングされ、次に、抽出条件決定部38が、そのデータとメモリ50の制御データ部5004に予め記憶してある顔と頭髪の色に相当するデータ(Y、R−Y、B−Y)を用いて抽出色条件データを決定する処理である。ここで決めた抽出色条件データは、
Y(顔最小) < Y < Y(顔最大)
R−Y(顔最小)<R−Y<R−Y(顔最大)
B−Y(顔最小)<B−Y<B−Y(顔最大)
Y(頭髪最小) < Y < Y(頭髪最大)
R−Y(頭髪最小)<R−Y<R−Y(頭髪最大)
B−Y(頭髪最小)<B−Y<B−Y(頭髪最大)
のように、幅を持った2種類のデータであり、このデータの内少なくとも一方を満たすか満たさないかで二値化を行うための条件である。すなわち、顔や頭髪の色は当てはまるが、シートや服等の色は当てはまらないように設定する。なお、本実施例では、サンプリングしたデータと予め設定しておいたデータをもとに抽出色条件データを決定したが、予め設定したデータのみを用いて(例えば、輝度条件に合わせて予め設定しておく等)抽出色条件データを決定することも可能である。
【0115】
次に、抽出処理回路36は、撮像された画像データに対して、抽出条件決定部38より送信された抽出色条件データに相当する画素を識別し、水平ライン上での、その画素に対する最初(立ち上がり)と最後(立ち下がり)の座標データ(エッジ座標データ)を求め(ステップS1604)、抽出色条件データに相当する画素の集まりに対して撮像画面上における外接四角形の位置と大きさ(抽出座標データ)を求めて、居眠り警報取付位置設定判断部3222に送信する(ステップS1632)。
【0116】
次に、顔位置判断部3216は、抽出処理回路38より送信された複数の抽出座標データから運転者の頭部の位置を算出し、その位置データを居眠り警報取付設定位置判断部3222に送信する処理を行う(ステップS1634)。
【0117】
送信を受けた居眠り警報取付設定位置判断部3222は、顔位置判断部3216より送信された位置データより、設定度合いを算出し(ステップS1642)、算出された設定度合いにより、音響装置52を用いて設定者に報知する(ステップS1644)。
【0118】
e.荷重バランスモード
つぎに、荷重バランスモードについて説明する。本実施例では、荷重バランスモードは、乗員の配置バランスを検出するモードであるが、抽出色条件データを変えることにより、貨物の配置バランスについても適用可能である。また、色と重さに対応関係がある場合には、該対応関係をあらかじめメモリ50に保持しておき、配置に加えて、各貨物の重さを考慮した荷重バランスを求めるようにしてもよい。
【0119】
この荷重バランスモードでは、撮像画面には、運転席、助手席、後部座席が撮像されるように設定されていることが望まれる。このときの設定目標枠は、図20の位置に設定されており、このモードを実行する場合には、運転者の顔がこの枠内におさまるようにあらかじめ撮像系の位置および角度を設定しておく必要がある。
【0120】
この荷重バランスモードでは、撮像画像中の人の顔を抽出して、乗員配置を求め、図21に示すように乗員配置位置を表示し、さらに、車両運動制御装置54にこのデータを送信して、乗員位置のアンバランスに対する制御を行う。車両運動制御装置54には、サスペンションシステム、エアコン、エアバック等を用いることができる。本実施例では、車両運動制御装置54としてエアコンおよびサスペンションシステムを用い、乗員の配置に応じてエアコンの風向、風量を制御し、さらに、乗員位置のバランスに応じてサスペンションの制御状態を変更する。なお、図21では、サスペンションの制御状態を三角表示の塗りつぶし濃度で表している。
【0121】
この荷重バランスモードを実現するための、判断部32の構成を図22に示す。荷重バランスモードを実現するため、判断部32は、顔位置判断部3216と、荷重バランス判断部3224とを備える。
【0122】
顔位置判断部3216は、抽出処理回路36より送られた抽出座標データが、運転者および同乗者の顔のデータであるか判断し、分別して、運転者および同乗者の顔の抽出座標データを抽出条件決定部38と荷重バランス判断部3224に送信する。
【0123】
荷重バランス判断部3224は、顔位置判断部3216より送信された顔データで頭の位置と個数を認識し、頭の位置により子供か大人であるのかを推測する。そして、これらのデータを車両状態制御装置54(例えば、エアコン等)に送信して人がいるところの空間を適正な状態とする。
【0124】
メモリ50は、荷重バランスを推定する場合に用いるデータを推定データ5012として予め記憶しておく。また、本装置を制御するデータと、顔と頭髪の色に相当するデータ(Y、R−Y、B−Y)を制御データ5004として予め記憶しておく。また、各回路で算出及び推定したデータを一時的に算出データ5006として記憶する。
【0125】
この荷重バランスモードの処理の流れを図23を用いて説明する。
まず、抽出する色条件を決定する処理が行われる(ステップS1602)。この処理は、抽出処理回路36において、撮像画像中より特定(画面上の顔、頭髪位置)画素の色データ(Y、R−Y、B−Y)がサンプリングされ、次に、抽出条件決定部38は、そのデータとメモリ50の制御データ部5004に予め記憶してある顔と頭髪の色に相当するデータ(Y、R−Y、B−Y)を用いて抽出色条件データを決定する処理である。ここで決めた抽出色条件データは、
Y(顔最小) < Y < Y(顔最大)
R−Y(顔最小)<R−Y<R−Y(顔最大)
B−Y(顔最小)<B−Y<B−Y(顔最大)
Y(頭髪最小) < Y < Y(頭髪最大)
R−Y(頭髪最小)<R−Y<R−Y(頭髪最大)
B−Y(頭髪最小)<B−Y<B−Y(頭髪最大)
のように、幅を持った2種類のデータであり、このデータの内少なくとも一方を満たすか満たさないかで二値化を行うための条件である。すなわち、顔や頭髪の色は当てはまるが、シートや服等の色は当てはまらないように設定する。なお、本実施例では、サンプリングしたデータと予め設定しておいたデータをもとに抽出色条件データを決定したが、予め設定したデータのみを用いて(例えば、輝度条件に合わせて予め設定しておく等)抽出色条件データを決定することも可能である。
【0126】
次に、抽出処理回路36は、撮像画像に対して、抽出条件決定部38より送信された抽出色条件データに相当する画素を識別し、水平ライン上での、その画素に対する最初(立ち上がり)と最後(立ち下がり)の座標データ(エッジ座標データ)を求める処理を行い(ステップS1604)、抽出色条件データに相当する画素の集まりに対して撮像画面上における外接四角形の位置と大きさ(抽出座標データ)を求め、顔位置判断部3216に送信する処理を行う(ステップS1632)。
【0127】
抽出座標データを受信した顔位置判断部3216は、抽出処理回路36より送信された複数の抽出座標データから運転者及び同乗者の頭部の位置を算出し、その位置データを荷重バランス判断部3224に送信する(ステップS1634)。
【0128】
これを受信した荷重バランス判断部3224は、顔位置判断部3216より送信された位置データより、運転者及び同乗者の人数と重量とを推定し(ステップS1656)、推定した人数と重量とを、表示器302の表示画面に表示して(ステップS1658)、荷重バランスが所定の範囲であれば、処理を撮像データ取込処理(ステップS8)に戻す。
【0129】
荷重バランスが所定の範囲内になければ、荷重バランス判断部3224は、推定した人数と重量とを車両運動制御装置54に送信して(ステップS1660)、処理を撮像データ取込処理(ステップS8)に戻す。この推定した人数と重量との通知を受けた車両運動制御装置54は、バランスに応じてあらかじめ定められた制御処理(例えば、サスペンションの制御状態を変更する処理)を行う。
【0130】
f.鏡モード
つぎに、鏡モードについて説明する。鏡モードは、乗員の顔を表示器302の表示画面に表示するモードである。本実施例では、図3に示すようにサンバイザ111に鏡304と表示画面302とが並べて備えられている。そこで、表示器302に乗員の横顔を表示すれば、鏡304には正面の顔が写るので、正面の顔と横顔とを同時に見ることができ、特に助手席での女性の化粧直し等の便宜を図ることができる。本実施例の画像表示装置は、撮像系を動かすことなく、常に人の顔が表示画面中央部に大きく出力されるように抽出処理を行う。
【0131】
鏡モードを実現するための、判断部32の構成を図24に示す。鏡モードを実現するため、判断部32は、顔位置判断部3216を備える。この顔位置判断部3216は、抽出処理回路36より送られた抽出座標データが、運転者の顔のデータであるか判断し、分別し、運転者の顔の抽出座標データを抽出条件決定部38に送信する手段である。これを受けた抽出条件決定部38は、顔位置判断部3216より送信された顔データで頭の動きを認識し、撮像画面をずらして顔が表示画面中央にくるように表示する。
【0132】
メモリ50は、頭の動きを推定する場合に用いるデータを推定データ5014として予め記憶しておく。また、本装置を制御するデータと、顔と頭髪の色に相当するデータ(Y、R−Y、B−Y)を制御データ5004として予め記憶しておく。また、各回路で算出及び推定したデータを一時的に算出データ5006として記憶する。
【0133】
鏡モードの処理の流れを、図25に示す。まず、抽出する色条件を決定する処理を行が行われる(ステップS1602)。この処理は、まず、抽出処理回路36において、撮像画像中より特定(画面上の顔、頭髪位置)画素の色データ(Y、R−Y、B−Y)がサンプリングされ、次に、抽出条件決定部38が、そのデータとメモリ50の制御データ部5004に予め記憶してある顔と頭髪の色に相当するデータ(Y、R−Y、B−Y)を用いて抽出色条件データを決定する処理である。ここで決めた抽出色条件データは、
Y(顔最小) < Y < Y(顔最大)
R−Y(顔最小)<R−Y<R−Y(顔最大)
B−Y(顔最小)<B−Y<B−Y(顔最大)
Y(頭髪最小) < Y < Y(頭髪最大)
R−Y(頭髪最小)<R−Y<R−Y(頭髪最大)
B−Y(頭髪最小)<B−Y<B−Y(頭髪最大)
のように、幅を持った2種類のデータであり、このデータの内少なくとも一方を満たすか満たさないかで二値化を行うための条件である。すなわち、顔や頭髪の色は当てはまるが、シートや服等の色は当てはまらないように設定する。なお、本実施例では、サンプリングしたデータと予め設定しておいたデータをもとに抽出色条件データを決定したが、予め設定したデータのみを用いて(例えば、輝度条件に合わせて予め設定しておく等)抽出色条件データを決定することも可能である。
【0134】
次に、抽出処理回路36は、撮像画像に対して、抽出条件決定部38より送信された抽出色条件データに相当する画素を識別し、水平ライン上での、その画素に対する最初(立ち上がり)と最後(立ち下がり)の座標データ(エッジ座標データ)を求める処理を行う(ステップS1604)。次に、抽出処理回路36は、抽出色条件データに相当する画素の集まりに対して撮像画面上における外接四角形の位置と大きさ(抽出座標データ)を求め、顔位置判断部3216に送信する処理を行う(ステップS1632)。
【0135】
この送信を受けた顔位置判断部3216は、抽出処理回路36より送信された複数の抽出座標データから運転者の頭部の位置を算出し、その位置データを抽出条件決定部38に送信する処理を行う(ステップS1634)。
【0136】
次に、位置データを受信した抽出条件決定部38は、顔位置判断部3216より送信された位置データより、頭の動きを推定して、頭が表示画面において、中央に大きく写るように倍率と表示画面をずらす量を決め(ステップS1672)、撮像部24において抽出条件決定部38より送信されたデータに基づき、ズームや撮像範囲を移動させて(ステップS1674)、処理を撮像データ取込処理(ステップS8)に戻す。
【0137】
【発明の効果】
本発明によれば、一つの画像処理装置で複数の処理モードを実行することができるので、コンパクトかつ安価な画像処理装置が提供される
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の画像処理装置を示す外観図である。
【図2】 本発明の画像処理装置の例を示す外観図である。
【図3】 実施例の表示器を示す外観図である。
【図4】 実施例の画像処理装置のシステム構成図である。
【図5】 実施例の画像処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】 車線認識モードのためのシステム構成を示すシステム構成図である。
【図7】 車線認識処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】 エッジ判別処理例を表す説明図である。
【図9】 メモリの内容を示すデータ構造図である。
【図10】 ICカードの内容を示すデータ構造図である。
【図11】 モード判別処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】 車線認識取付設定モードのためのシステム構成を示すシステム構成図である。
【図13】 車線認識取付設定処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】 居眠り警報モードのためのシステム構成を示すシステム構成図である。
【図15】 居眠り警報処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】 居眠り警報モードでの正常取付設定時の撮像画面を示す説明図である。
【図17】 居眠り警報モードでのずれた取付設定時の撮像画面を示す説明図である。
【図18】 居眠り警報取付設定モードのためのシステム構成を示すシステム構成図である。
【図19】 居眠り警報取付設定処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】 荷重バランス制御モード時の撮像範囲の一例を示す説明図である。
【図21】 荷重バランスの制御状態を示す表示画面の説明図である。
【図22】 荷重バランスモードのためのシステム構成を示すシステム構成図である。
【図23】 荷重バランス処理の流れを示すフローチャートである。
【図24】 鏡モードのためのシステム構成を示すシステム構成図である。
【図25】 鏡処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
24…撮像部、28…処理部、30…画像処理部、32…判断部、36…抽出処理回路、3206…エッジ判断部、3208…車線算出部、3212…車線推定部、3204…危険度判断部、101…アタッチメント、102…自在継ぎ手、103…ICカード、302…表示器、105…モード切り換えスイッチ、112…取付設定スイッチ、50…メモリ、38…抽出条件決定部、42…動作モニタランプ、40…処理結果モニタランプ、52…設定目標枠。

Claims (8)

  1. 外部からの処理モードの選択を受け付ける処理モード選択手段と、
    車両の車室内および車外の少なくとも一方を撮像して撮像データを取得する撮像装置と、
    上記処理モードの選択に応じて上記撮像手段の撮像条件を選択する抽出条件決定手段とを備え、
    上記撮像手段は、所定の抽出色条件に相当する画像を識別する抽出処理手段を有し、
    上記抽出条件決定手段は、上記処理モード選択手段が、居眠り警告モード、荷重バランスモード及び鏡モードのいずれかの選択を受け付けると、運転者の顔の色に相当するデータに所定の幅を付加した条件と、運転者の頭髪の色に相当するデータに所定の幅を付加した条件とを抽出色条件として決定することを特徴とする車載用画像処理装置。
  2. 上記撮像手段は、上記撮像データを取得する倍率を変えるズーム調整部を有し、
    上記抽出条件決定手段は、選択された上記処理モードに応じて、上記ズーム調整部を調整することを特徴とする請求項1記載の車載用画像処理装置。
  3. 上記撮像手段は、上記撮像データを取得する画像の明るさを調整するアイリス調整部を有し、
    上記抽出条件決定手段は、選択された上記処理モードに応じて、上記アイリス調整部を制御することを特徴とする請求項1記載の車載用画像処理装置。
  4. 上記撮像手段は、
    上記撮像データをアナログ画像信号に変換する手段と、
    上記アナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する手段と、
    上記デジタル画像信号を輝度信号および色差信号に変換する色差変換手段とを有し、
    上記抽出条件決定手段は、選択された上記処理モードに応じて、上記色差変換手段の色強調ゲインを変化させることを特徴とする請求項1記載の車載用画像処理装置。
  5. 上記処理モード選択手段が車線認識モードの選択を受け付けると、上記抽出条件決定手段は、前方の道路色に相当するデータに所定の幅を付加した条件を、上記抽出色条件として決定することを特徴とする請求項1記載の車載用画像処理装置。
  6. 裏から入射した光は透過し、表から入射した光は反射するハーフミラーと、
    上記ハーフミラーの裏に設置されている表示画面とを備えることを特徴とする請求項1記載の車載用画像処理装置。
  7. 記憶媒体に保持された情報を読み取る記憶媒体読み取り手段を、さらに備え、
    上記処理モード選択手段は、上記記憶媒体読み取り手段により読み取られた情報に応じて、上記処理モードを選択する手段を備えることを特徴とする請求項1記載の車載用画像処理装置。
  8. 上記処理モード選択手段は、モード切り替えスイッチを備える操作パネルを有することを特徴とする請求項1記載の車載用画像処理装置。
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