JP3773672B2 - 銅電解液の浄液装置及び浄液方法 - Google Patents
銅電解液の浄液装置及び浄液方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3773672B2 JP3773672B2 JP30759998A JP30759998A JP3773672B2 JP 3773672 B2 JP3773672 B2 JP 3773672B2 JP 30759998 A JP30759998 A JP 30759998A JP 30759998 A JP30759998 A JP 30759998A JP 3773672 B2 JP3773672 B2 JP 3773672B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copper
- hydrogen sulfide
- tank
- copper electrolyte
- reaction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Electrolytic Production Of Metals (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、粗銅を電解精製して高純度電気銅を製造する際の循環銅電解液中に増加してくる銅、砒素、アンチモン、ビスマス、及びニッケルなどの金属を除去する銅電解液の浄液装置及び浄液方法に関するものであり、装置の系内にて水硫化ソーダを添加する事により、硫化水素を必要量生成でき、余剰の硫化水素は系外へ排出せず、処理出来るため、取り扱い上非常に安全に設計された浄液装置、及び浄液方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
銅電解精製においては、陰極に析出する銅量に比べて陽極から溶出する銅量の方が一般に多いので、電解液中の銅の濃度が次第に増加する。所定以上の銅濃度の増加は最適な電解精製を妨げる。一方、銅陽極に含まれている砒素、アンチモン、及びニッケル、等が電解液中に溶出する。これら不純物イオン濃度が高くなると陰極に析出して電気銅の品位を低下させる。また、ニッケルは電解電圧を上昇させ、アンチモンは加水分解によって浮遊化するといった有害な作用も呈する。そこで、電解槽から電解液を抜き出して、浄化後電解槽に戻す銅電解循環液の浄液が重要となる。
【0003】
浄液方法としては、銅電解液を加熱濃縮して溶解度差を利用し、銅を硫酸銅として分離除去し、次いで、電解採取により液中に残存する銅、砒素、アンチモン、及びビスマスを電着させ、最後に液を冷却してニッケルを硫酸ニッケルとして分離除去する方法が広く実施されている。しかし、この浄液方法は、砒素、及びアンチモンの除去に電解採取法を用いているため、電解中に猛毒のアルシンガス(AsH3)が発生するという欠点が伴う。更に、電解採取時の電力消費量が極めて多いという欠点も有している。
【0004】
本発明者等は上記問題を解決するため特願平10−101860にて、図2に示す様に硫化水素ガスを接触させて、銅電解液中の銅、砒素、アンチモン、及びビスマスを硫化物として分離除去し、そして銅等を回収した後、銅電解液を2分割し、一方を銅電解液精製系の循環銅電解液に戻し、もう一方の銅電解液は、加熱濃縮し、次いで冷却を行い、硫酸ニッケルの溶解度差を利用して、ニッケル分の一部を硫酸ニッケルとして除去すると共に、この銅電解液を再び2分割し、一方を銅電解精製系の循環電解液の戻し、もう一方の銅電解液には水硫化ソーダを添加して硫化水素を発生させ、このガスを次に処理すべき銅電解液に接触させて、その銅電解液中の銅、砒素、アンチモン、及びビスマスを硫化物として分離除去するのに用いる方法を提案した。この方法は、硫化水素発生の際、副反応として銅電解液中のニッケル分から硫化ニッケルが生ずるので、これを硫化物として分離除去する事ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記提案された方法について大規模に工業的実施を行なう場合、硫化水素が安定して発生しないという問題が発生した。硫化水素の生成が不安定であり、発生した硫化水素の量が少ないと硫化反応が遅く、銅電解液の浄液に時間がかかりすぎることがわかった。また、硫化水素の発生が多すぎると、過剰の硫化水素が発生し、猛毒で高価な硫化水素ガスを大量に貯蔵する事が必要となり、そのための装置も設けなければならない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下に述べる様に、先に提案した銅電解液の浄液方法を大規模な工業的レベルで実施するため更に改良を加え、安定した硫化水素の生成を可能とする装置及び方法に関するものであり、前記浄液方法を工業的レベルで実施するため、本発明では水硫化ソーダと銅電解液を接触させて硫化水素を発生させる硫化水素発生槽と、ついで前記硫化水素ガスを少なくとも銅、砒素、アンチモン、ビスマスを含有する銅電解液と接触させる第一段硫化反応槽と、前記処理液のオーバーフローが連結管を介して導入される第二段硫化反応槽とを有し、装置内が密閉状態であることを特徴とする銅電解液の処理装置を提供する。硫化反応については、複数の硫化反応槽を持ち、多段で処理することも可能であり硫化水素発生槽を含めて硫化水素を使用する浄液が密閉された状態で外気と隔離して行える。また、硫化水素発生槽から排出された硫化水素含有廃液を脱銅後の電解液と接触反応させる脱硫化水素槽を有している。
【0007】
さらに、各槽内での操業条件を以下の様に設定することにより、装置内で反応が安定して進行する。
【0008】
本装置内で安定して反応を進行させるためには、硫化水素ガスを所定量安定して発生させることがポイントとなる。硫化水素ガスを発生させると硫酸が消費されるため、安定して硫化水素ガスを供給するには、硫化水素発生槽内の硫酸濃度のばらつきを少なくする必要がある。そのため硫酸濃度は酸化還元電位を測定する事により管理される。−80〜−120mVの範囲で管理する理由は−120mV以下では硫化水素ガスの発生量が十分でなく、−80mV以上では硫酸濃度が過剰となり、排水での中和に必要なアルカリが増大するためである。酸化還元電位−100mVは硫酸濃度20g/L、pH2.2に対応する。なお、硫酸濃度のばらつきは少ない方が良く、望ましくは−90〜−110mVの範囲で管理されると硫化水素ガスの発生はより安定する。また、酸化還元電位に代えて、pHを測定することにより管理することも可能である。
【0009】
硫酸は、前記銅、砒素、アンチモン、及びビスマスを硫化物形態として分離除去後、さらにニッケルを硫酸ニッケルとして分離除去した銅電解液(ニッケル後液と呼ぶ)が利用される。そして更に、発生する硫化水素ガス圧を測定しガス圧が0.01〜0.05MPaとなる様、水硫化ソーダ添加量を管理する。以上の方法により硫化水素ガスが安定して発生する。
【0010】
なお、硫化水素発生槽内の硫化水素圧ガス圧は硫化槽の深さにより決められ、深さ1mの反応槽では約0.01MPa、深さ3mの反応槽では約0.03MPaの所定値とする。硫化水素ガスの発生を安定させるため、所定値±20%の範囲で硫化水素ガス圧は管理される。工業的規模を考慮すると、反応槽の容積は約1〜7m3であり、0.01〜0.05MPaの範囲で管理すれば各種の規模の硫化槽に対応できる。
【0011】
硫化水素発生槽内にて前記ニッケル後液の供給を続けると、槽内の液面レベルは上昇し、槽内の気相の容積が減り、硫化水素ガス圧を管理できなくなる。そのため、液面レベルは所定の範囲に保つ必要があり、槽内の液を必要に応じて排出しなければならない。
【0012】
硫化水素発生槽から排出された液は液中に硫化水素を含むため、含有する硫化水素を除去する必要がある。排出された液を脱硫化水素槽に貯蔵し、銅を含む液を添加し、硫化水素を銅等の硫化物の形態として除去する。銅を含む液はこの装置で処理前の銅電解液が利用される。銅電解液は反応後の液の酸化還元電位が20〜40mVとなる様に添加量が管理される。この酸化還元電位の範囲であれば、含有される硫化水素は銅等の硫化物となる。
【0013】
硫化水素発生槽にて発生した硫化水素ガスは、硫化反応槽にて浄液前の銅電解液と接触させる事により銅、砒素、アンチモン、及びビスマスと反応しこれらの金属の硫化物の形態となる。硫化槽は一つのみで一段で処理しても浄液は可能であるが、多段で処理する事により単位時間で多くの銅電解液を処理する事ができる。
【0014】
一段目の硫化槽に貯蔵された銅電解液は、酸化還元電位350〜450mVとなる様管理される。この範囲の酸化還元電位に管理する事により、銅が、主に硫化物の形態となる。二段目以降漸次酸化還元電位を下げ、最終段目にて150〜250mVの酸化還元電位にて管理することにより、砒素、アンチモン、及びビスマスが硫化物の形態となる。容量の大きな硫化反応槽にて一段で処理するのに比べ、多段で処理することにより、個別の硫化反応槽容量が大きくなくて済み、攪拌が容易に実施でき、反応を容易に促進できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に係る装置の一つの実施の形態である、銅電解液からの銅、砒素、アンチモン、ビスマス、及びニッケルなどの金属を除去し浄液を図る装置の概略を図1により説明する。
【0016】
1.銅電解採取による銅の予備回収
本発明の装置で浄液を行う前に、銅電解液からの電解採取により銅の一部を予め分離回収することも可能である。この方法によれば、純度が99%以上の電気銅が得られる。銅電解液中には銅が金属分としては最も多く含まれているため、液をそのまま硫化水素ガスと接触させると、多量の硫化銅が他の硫化物と共に生成される。この場合には硫化水素ガスの消費が多く、硫化物量も多くなる。予め電解採取により銅を分離回収すればその必要はなくなるため、有利である。上記処理後の電解液中には、通常、銅が約5〜20g/L、砒素が約1〜10g/L、アンチモンが約0.1〜1g/L、ニッケルが約5〜20g/L、遊離硫酸が約150〜300g/L含まれている。別法として、銅電解液を加熱濃縮して硫酸銅を予め分離回収しても良い。
【0017】
2.硫化反応槽での銅、砒素、アンチモン、ビスマスの除去
図1の2個の硫化反応槽(10、30)にて二段処理した例を挙げる。前記銅の一部が分離除去された脱銅前液を一段目の硫化反応槽(No.1硫化反応槽)へ入れる。硫化水素発生槽にて発生した硫化水素ガスは硫化反応槽底部の硫化水素ガス導入管(11、31)から導入され、液と接触反応する。酸化還元電位は350〜450mVに管理される。この酸化還元電位範囲では、選択的に銅が主として硫化物となる。硫化速度を安定して進行させるため、酸化還元電位は所定の電位±10mVとなる様、硫化水素ガス導入管に設置された電磁弁(14、34)を操作し、導入する硫化水素ガスの量を制御することにより管理される。
【0018】
No.1硫化反応槽中の液はスターラー(16)により攪拌され、さらに蒸気導入管(21)から蒸気が吹き込まれ、60℃程度に加熱される。加熱される事により、反応が促進され、反応液の粘性も低下し、硫化物の濾過性も向上する。また、スターラーによる攪拌の効果を向上させるため、硫化反応槽壁に邪魔板(23a、b)等の凹凸を設けても良い。
【0019】
No.1硫化反応槽へ脱銅前液は連続して供給され、硫化反応後の液はオーバーフローして、No.2硫化反応槽へ供給される。脱銅前液の供給量は内径が1100mm、深さ1000mmの硫化反応槽に深さ650mmまで液が入っている場合、脱銅前液は12L/min供給され、硫化水素ガスは2槽で約100L/min供給される。硫化槽にて必要な硫化水素ガスの量は、生成する硫化物の量により決められ、硫化物の生成に必要な理論量の5〜10%増加した量が必要とされる。
【0020】
また、No.1硫化反応槽中の余剰の硫化水素は硫化槽上部の排気管(22)から排気され、苛性ソーダに吸収され、濃縮され水硫化ソーダとなり、再利用される。
【0021】
No.1硫化反応槽から、オーバーフローしてNo.2硫化反応槽へ導入された反応液は酸化還元電位が150〜250mVの範囲で管理される。その他硫化水素添加、加熱、攪拌等の条件は同一で管理され硫化反応後液が排出される。排出された硫化反応後液は慣用的な方法にて濾過され、硫化物は回収される。
【0022】
上記では二段の硫化反応槽を用いる場合について説明したが、酸化還元電位を漸次管理すれば三段以上の多段処理も可能である。
【0023】
3.銅電解液の分割(その1)、硫酸ニッケルの生成・回収
ニッケルの回収は本発明の装置の系外にて行われる。銅等を硫化物として、分離した後に得られた濾液は特願平10−101860と同一方法にて分割され、硫酸ニッケルが生成し、回収される。まず濾液は図2中濾液1と濾液2に分割される。濾液1は前記までの工程にて銅、砒素、アンチモン等の成分が除去され、銅の電解精製に適する様に成分調整されており、浄液として銅電解精製工程に回送される。この浄液中の銅、砒素、アンチモン濃度は0.1g/L以下である。そして第2液はニッケルの回収に供される。回収は加熱濃縮後、冷却し、硫酸ニッケルとして結晶化させた後、慣用的な濾過方法により分離回収する。
【0024】
銅電解液の分割(その2)
ニッケルを分離後に得られた濾液を更に2分割し、濾液3、濾液4とする。濾液3は銅電解精製工程に廻送する。濾液4は硫化水素ガスの発生に供される。
【0025】
5.硫化水素ガスの発生
濾液4は硫化水素発生槽へ供給され、水硫化ソーダと反応し、硫化水素が発生する。このガスを回収して硫化槽で用いれば、猛毒なガスを大量に工業レベルで生成出来、取り扱いが非常に便利である。濾液4は硫酸ニッケルの生成の際に加熱濃縮されているので、硫酸濃度が高く、必要液量が少なくてすむ。
【0026】
硫化水素発生槽の硫酸濃度は酸化還元電位が−80〜−120mVの範囲で管理される。反応を促進させるため液は槽内でヒーターにより60℃に加熱され、ポンプにより液が循環、攪拌される。ポンプとしては、硫化水素の存在、スリラーの巻き込みを考慮し、耐食性、耐摩耗性、気密性の優れたポンプが推奨される。そして、硫化水素ガス圧は硫化槽(深さ1000mm)に対応し、0.01±0.002MPaの圧力で管理される。
【0027】
濾液4は反応により硫酸が消費され、酸化還元電位が下がると、槽内に供給される。液面レベルはガス圧を安定させるため、所定のレベル範囲に管理されるが、濾液は液面の上限まで上昇すると槽内から排出され、脱硫化水素槽へ送られる。排出される液中の硫化水素濃度は0.3g/Lだった。槽内の圧力は大気より高いため、排出弁を開けば液の排出は簡単にできる。
【0028】
:6.脱硫化水素脱硫化水素槽内には脱銅後液(銅濃度は10g/L、砒素濃度は5g/L、ニッケル濃度は15g/L、遊離硫酸濃度は240g/L)が導入され、前記硫化水素発生槽から排出された硫化水素を含む廃液と混合される。廃液中の硫化水素は、脱銅後液中の銅、等の金属元素と硫化物を形成し、液中の硫化水素は消費される。反応後の廃液は濾過され、硫化物は回収され、濾液は通常の処理がなされる。
【0029】
【実施例】
1.銅、砒素、及びアンチモンの回収
予め脱銅処理を行った銅電解液を使用した。反応は二段処理とした。電解液中の各種金属元素等の濃度は、銅10g/L、砒素5.0g/L、アンチモン0.5g/L、ニッケル15.0g/L、遊離硫酸240g/Lだった。この銅電解液(6000L)をNo.1硫化反応槽に導入した。No.1、No.2槽は直径1100mm、深さ1000mmの大きさのものを使用し、銅電解液を深さ650mmまでいれた。操業条件は以下の値とし、7時間操業した。
こうしてNo.1、No.2硫化反応槽で反応後の液中の濃度を表1に示す。No.1硫化反応槽にて銅の殆どが硫化物の形態となり、No.2硫化反応槽後は砒素、アンチモンも硫化物の形態となった。
【0030】
【表1】
【0031】2.硫酸ニッケルの生成
硫化反応槽にて硫化反応した電解液は、4000Lは循環銅電解液に戻し、2000Lは加熱濃縮後冷却、濾過する事により、82kgの硫酸ニッケルを得た。
3.硫化水素の発生
濾液の720Lは同様に循環銅電解液に戻し、250Lを硫化水素発生槽に供給した。供給した濾液は、銅を0g/L、砒素を0.5g/L、アンチモン0g/L、ニッケル14g/L、遊離硫酸540g/Lを含有した。硫化水素発生槽は直径450mm、深さ1300mmのものを使用し、液量を深さ850±50mmとした。操業条件は以下の通りで7時間操業した。なお、水硫化ソーダは水溶液の形態で供給した。
通液電解液量 0.5L/min
水硫化ソーダ添加量 250g/min
酸化還元電位 −100±5mV
温度 60℃
硫化水素ガス圧 0.01±0.002MPa
攪拌量 40L/min
上記の条件により、100L/minの硫化水素がえられた。なお、硫化水素の反応効率は98%だった。
【0032】
: 水硫化水発生槽での余剰の電解液670Lは、脱硫化水素槽にて脱銅後液16Lと混合した。脱銅後液は、銅を10g/L、砒素を5.0g/L、アンチモンを0.5g/L、ニッケルを15.0g/L遊離硫酸を240g/L含んでいた。酸化還元電位は30±5mVにて管理した。表1に生成した硫化物と濾液の各物質の含有量を示す。
【0033】
今回の装置を使用する事により硫化水素ガスを安定して大量に発生させる事を可能とし、大規模に工業的実施を行えるようになった。
【0034】
【発明の効果】
本発明の装置により、銅電解液からニッケルを硫酸ニッケルとして回収し、砒素、アンチモン、及びビスマスは硫化物として回収し、さらに水硫化ソーダを添加し猛毒の硫化水素ガスを大量に発生させるという一連の反応が実機の大量生産レベルでの処理を可能とし、しかも安定して操業する事が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置概略
【図2】特願平10−101860の浄液フロー
【符号の説明】
1.連結管
10.No.1硫化反応槽
30.No.2硫化反応槽
11、31.硫化水素ガス導入管
12、32.酸化還元電位測定装置
13、33.酸化還元電位調節器
14、34.電磁弁
電解液導入管
16、36.スターラー
21、41.蒸気導入管
22、42.排気管
23a、23b、43a、43b.邪魔板
25、45.排出口
50.硫化後液排出管
Claims (5)
- 水硫化ソーダと銅電解液を接触させて硫化水素を発生させる硫化水素発生槽と、ついで前記硫化水素ガスを少なくとも銅、砒素、アンチモン、及びビスマスを含有する銅電解液と接触させる第一段硫化反応槽と、
前記処理液のオーバーフローが連結管を介して導入される第二段硫化反応槽とを有し、硫化水素を伴う反応が装置内により密閉状態において行え
硫化水素発生槽から排出された硫化水素含有廃液を脱銅後の電解液と接触反応させる脱硫化水素槽を有することを特徴とする銅電解液の処理装置。 - 請求項1の処理装置において、硫化反応を多段で行うために第二段硫化反応槽と連結管で連結された第三段以降の硫化反応槽を有することを特徴とする銅電解液の処理装置。
- 多段の硫化反応槽にて銅、砒素、アンチモン、及びビスマスを硫化物形態とした反応液から硫化物を除去した濾液を2分割し、一方を循環銅電解液に戻し、もう一方の銅電解液を加熱濃縮し、次いで冷却してニッケル分の一部を硫酸ニッケルとして除去し、硫酸ニッケルを除去した銅電解液濾液を再び2分割し、一方を循環電解液に戻し、もう一方の銅電解液に水硫化ソーダを添加して、硫化水素を発生させるための硫化水素発生槽内において、酸化還元電位が−80〜−120mVとなる様硫酸濃度を管理し、かつ槽内の硫化水素圧が0.01〜0.05MPaの間の所定値±20%となる様に槽内の銅電解液面レベルと水硫化ソーダ添加量を管理し、該槽内において発生した硫化水素を前記複数の硫化反応槽にて次に処理すべき銅電解液に接触反応させる銅電解液の浄液方法。
- 請求項3の硫化水素含有廃液と脱銅後の電解液の接触反応において、硫化水素と銅、砒素、アンチモン、ビスマス、及びニッケルの一種以上を接触させ硫化物として、除去し、反応後の液の酸化還元電位が20〜40mVになる様銅電解液の添加量を管理する事を特徴とする銅電解液の浄液方法。
- 請求項3から4の何れかの複数の硫化反応槽で多段処理する銅電解液の浄液方法において、硫化反応槽の酸化還元電位を一段目では350〜450mVの範囲の所定値とし、漸次酸化還元電位を下げ、最終段での酸化還元電位を150〜250mVの範囲の所定値とし、各段の所定値±10mVの範囲に管理する事を特徴とする銅電解液の浄液方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30759998A JP3773672B2 (ja) | 1998-10-28 | 1998-10-28 | 銅電解液の浄液装置及び浄液方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30759998A JP3773672B2 (ja) | 1998-10-28 | 1998-10-28 | 銅電解液の浄液装置及び浄液方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000129482A JP2000129482A (ja) | 2000-05-09 |
JP3773672B2 true JP3773672B2 (ja) | 2006-05-10 |
Family
ID=17971001
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30759998A Expired - Fee Related JP3773672B2 (ja) | 1998-10-28 | 1998-10-28 | 銅電解液の浄液装置及び浄液方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3773672B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4537118B2 (ja) * | 2004-05-21 | 2010-09-01 | ナガオ株式会社 | 希薄砒素含有廃液の処理方法 |
CN109957815A (zh) * | 2017-12-22 | 2019-07-02 | 中国瑞林工程技术有限公司 | 铜电解液的净化方法 |
CN115487654B (zh) * | 2022-09-15 | 2024-01-30 | 宣城亨泰电子化学材料有限公司 | 一种高效无水氟化氢除硫装置 |
-
1998
- 1998-10-28 JP JP30759998A patent/JP3773672B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000129482A (ja) | 2000-05-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3089595B2 (ja) | 電解採取によるインジウムの回収方法 | |
CN102453931A (zh) | 旋流电解技术处理净化铜电解液工艺 | |
US5569370A (en) | Electrochemical system for recovery of metals from their compounds | |
CN106006572A (zh) | 一种从碲阳极泥回收回用碲的方法 | |
JP3151182B2 (ja) | 銅電解液の浄液方法 | |
US4030989A (en) | Electrowinning process | |
JP3773672B2 (ja) | 銅電解液の浄液装置及び浄液方法 | |
US4190508A (en) | Process for removing chalcophile elements from aqueous solutions by electrolysis | |
JP3647362B2 (ja) | 脱銅後液の自動浄液装置及び方法 | |
US3986943A (en) | Hydrometallurgical process for the production of antimony | |
CA1214748A (en) | Process for nickel electroreplenishment for nickel refinery electrolyte | |
US6086744A (en) | Production of electrolytic copper from dilute solutions contaminated by other metals | |
EP0348875A2 (en) | Method for the recovery of sulfur | |
JP4787951B2 (ja) | 銀の電解精製方法 | |
WO2003025235A1 (en) | Process for the recovery of lead from scrap batteries | |
JPS592754B2 (ja) | アンチモン、ヒ素、水銀および錫の電解回収方法 | |
RU2110472C1 (ru) | Способ мокрой очистки газов от сероводорода и устройство для его реализации | |
US3252879A (en) | Process for the continuous electrolytic regeneration of spent iron containing sulfate pickling solution | |
US4276134A (en) | Method for removing chlorate from caustic solutions with electrolytic iron | |
JP2960876B2 (ja) | 銅電解液の浄液方法 | |
JPH10147823A (ja) | 銅電解液からのニッケルの回収方法及びその浄液方法 | |
US1200832A (en) | Apparatus for extracting metals from their ores. | |
JPH07188963A (ja) | 銅電解廃液から銅を回収する方法 | |
AU3741593A (en) | Electrochemical system for recovery of metals from their compounds | |
JPH07268357A (ja) | 硫化水素含有ガスの処理法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051018 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051215 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060207 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060215 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R370 | Written measure of declining of transfer procedure |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100224 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110224 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110224 Year of fee payment: 5 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110224 Year of fee payment: 5 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |