JP3771400B2 - エンボスを有する生理用ナプキン - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、ギャザーカフスを有し、かつ吸収要素にエンボスが形成された生理用ナプキンに関する。
【0002】
【従来の技術】
生理用ナプキンにおいて、体液の横漏れ防止を図ることはきわめて重要である。このために、第1先行例としての特公平7−71570号公報には、両側にギャザーカフスを形成し、このギャザーカフスにて体液の横漏れを堰き止めるようにしたものが開示されている。また、第2先行例としての特開平8−280735号公報には、吸収要素の両側から幅方向外方に延在するバックシート上に、フラップを固定し、このフラップの先端部に幅方向外方に折り返した防漏面を形成したものを開示している。
【0003】
他方、特開平11−33054号公報などに開示されているように、フィット性および吸収性を高めるために中高部を形成すること、吸収体のよれの防止や吸収要素領域内における体液の前後あるいは横漏れを防止するためにエンボス(圧搾条溝)を形成することが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
中高部を形成することは、股間部に対するフィット性および吸収性を高めるためにきわめて有効である。しかるに、股間部に対するフィット性および吸収性は、特に排血口部位において特に望まれるところ、排血口部位に関して考慮した先行例は知らない。
【0005】
したがって、本発明の課題は、股間部、特に排血口部位に対するフィット性および吸収性を著しく改善した生理用ナプキンを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
【0007】
<請求項1記載の発明>
使用面側から体液を受け入れて内部に保持する吸収要素と、この裏面がわにあって前記吸収要素から裏面側への体液の漏れを防止する漏れ防止シートと、少なくとも製品の長手方向中間において、製品の両側部にあって、体液の透過を実質的に許さないギャザーカフスシートに対して弾性伸縮部材を有し、製品の装着時その弾性伸縮部材の収縮力により使用者の肌がわに起立するギャザーカフスとを備え、
前記吸収要素は、排血口部位を跨いで長手方向に沿い、かつ幅方向中央部に使用面がわに高い中高部を有し、
前記ギャザーカフスはその収縮力が少なくとも排血口部位を跨ぐ範囲に相当する長さ範囲に作用するように構成され、
前記吸収要素の前記中高部の両側に、少なくとも排血口部位を跨ぐ長さ範囲にわたってエンボスが形成され、これらのエンボスには、排血口部位において前後より幅方向外方に膨出する膨出エンボスが形状され、
前記ギャザーカフスの収縮力により前記膨出エンボスの形成領域が前記排血口側に膨らみ前記中高部が前記排血口に密着するように構成されている、
ことを特徴とする生理用ナプキン。
【0008】
(作用効果)
A.装着時において前後方向の湾曲に伴ってその弾性伸縮部材の収縮力により、ギャザーカフスが使用面がわに起立する。そして、装着者の動きがあっても、その動きに良好にギャザーカフスが追従して常に肌に接するから、横漏れ防止を図ることができる。
B.吸収要素は、排血口部位を跨いで長手方向に沿い、かつ幅方向中央部に使用面がわに高い中高部を有する。したがって、股間部、特に排血口部位に対するフィット性および吸収性が良好となる。
C.ギャザーカフスはその収縮力が少なくとも排血口部位を跨ぐ範囲に相当する長さ範囲に作用するように構成され、吸収要素の前記中高部の両側に、少なくとも排血口部位を跨ぐ長さ範囲にわたってエンボスが形成され、これらのエンボスは、排血口部位において前後より幅方向外方に膨出する形状をなしている。
ギャザーカフスの収縮力により、その収縮力作用域に対応する吸収要素の長さ範囲全体が収縮しようとする。このとき、エンボスには、排血口部位において前後より幅方向外方に膨出する形状をなした膨出エンボスが形成されているので、排血口部位近傍の膨出エンボスの形成領域が、説明的に図6に示すように、排血口がわに膨らむ。
その結果、吸収要素の中高部が股間にフィットするばかりでなく、その中高部が排血口がわに膨らんでフィットするため、排血口と吸収要素とが密着し、ポイント吸収を図ることができ、漏れ防止効果が高いものとなる。
D.中高部の両側に形成するエンボスは、中高部の左右によれを防ぐ機能がある反面、吸収した体液を横方向外方に阻止する機能もある。しかるに、中高部での吸収性能を超える体液の排泄があったとしても、エンボスは、排血口部位において前後より幅方向外方に膨出する形状をなしているので、中高部の外方においても体液の吸収が可能であり、漏れを防止できる。
【0009】
<請求項2記載の発明>
排血口部位は製品の長手方向中央から±10mm〜±30mmとする請求項1記載の生理用ナプキン。
【0010】
(作用効果)
E.製品の長手方向中央から±10mm〜±30mmを排血口部位とする製品設計が望ましい。
【0011】
<請求項3記載の発明>
膨出部エンボスの前後エンボスからの膨出長は5mm〜30mmとしてある請求項1記載の生理用ナプキン。
【0012】
(作用効果)
F.中高部での吸収性能を超える体液の排泄があったとき有効である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しながらさらに詳説する。
【0014】
<第1の実施の形態:図1〜図7>
図1において上側が製品の前側である。また、以下「内側」「内方」及び「外側」「外方」とは製品の幅方向に関して言う。
【0015】
本発明の生理用ナプキンは、使用面側から体液を受け入れて内部に保持する吸収要素10と、この裏面がわにあって吸収要素10から裏面側への体液の漏れを防止するポリエチレンシートなどからなる漏れ防止シート30と、少なくとも製品の長手方向中間において、製品の両側部にあって、体液の透過を実質的に許さないギャザーカフスシート21に対して、たとえば糸ゴムなどからなる弾性伸縮部材22A,22Bを有し、製品の装着時その弾性伸縮部材22A,22Bの収縮力により使用者の肌がわに起立するギャザーカフス20とを備える。
【0016】
吸収要素10は、使用面側に位置し体液を透過させる、不織布や好適には外面から内面方向には体液を通すが逆戻りを防止する小孔を有するポリエチレンシートを用いた表面シート11と、透過した体液を受け入れて内部に保持する綿状粉砕パルプおよび必要によりさらにその上下面もしくは全面を包む吸収紙(図示せず)を有する、中高部12Aが形成された吸収体12とを有している。もちろん、高分子吸収ポリマーを含有させることができる。実施の形態では、表面シート11は、吸収体12の使用面を覆っている。
【0017】
中高部12Aは、製品の長手方向中央の排血口部位(概念的にその部位を符号Zで示す)を跨いで長手方向に沿い、かつ幅方向中央部に使用面がわに高い部位である。
【0018】
前記各ギャザーカフス20は、吸収要素10の半剛性を有する吸収体12がある位置に設けられ(形成され)ている。
【0019】
漏れ防止シート30は、吸収要素10の側縁より外方に延在してフラップの構成部材としてある。
【0020】
ギャザーカフスシート21は、好適には疎水性または撥水性などの不織布材料からなり、必要ならば体液不透過性プラスチックシートなども用いることであり、その基部21Aの長手方向全体が、表面シート11の表面にホットメルト接着剤などにより固定されている。このギャザーカフスシート21は、吸収要素10の側縁より外方に延在しており、その延在部21Bが、漏れ防止シート30上に重ね合わされ、ホットメルト接着剤などにより相互が一体化され、フラップ40を構成している。フラップ40は、前側フラップ40A、ショーツの股間部に巻き込むためのウイング部40B、及びほぼ長手方向中間から後部に向かって大きく翼を広げる後側フラップ40Cに区分して構成してある。
【0021】
ギャザーカフスシート21は、基部21Aの内方縁の第1折り返し線L1において折り返され、幅方向外方に向かう第1折り返し部21Cが形成され、この第1折り返し部21C終端の第2折り返し線L2において折り返され、幅方向内方に向かう第2折り返し部21Dが形成され、さらに弾性伸縮部材22A,22Bを内包させるために、第2折り返し部21Dの終端の第3折り返し線L3において折り返しされ、重合部21Eおよび重合部21Fとして、第1折り返し部21C及び第2折り返し部21Dに対してホットメルト接着剤などにより重合状態で固定されている。
【0022】
ギャザーカフス20を構成するために、ギャザーカフスシート21は、製品の長手方向両端部のみにおいて、第1折り返し部21Cが、製品の使用面がわに、実施の形態では基部21Aの表面に、ホットメルト接着剤などにより固定されている(この固定領域を図1の破線によるハッチングにより示した)。しかも、第2折り返し部21Dが、重合部21Eを介して、重合部21F及び第1折り返し部21Cにホットメルト接着剤などにより重ね合わせ状態で固定されている(この固定領域を図1の実線によるハッチングにより示した)。なお、各固定領域は全面でなく、間欠的に固定することもできる。
【0023】
他方、図4に明示されているように、製品の長手方向両端部間においては、第1折り返し部21Cが、製品の使用面がわに非固定であり、かつ、第2折り返し部21Dが第1折り返し部21Cに非固定とされ、外方に向かう第1自由部Xとこれから折り返されて幅方向内方に向かう第2自由部Yとが構成されている。
【0024】
前記第2折り返し線L2近傍(±1.5mm以内)には、起立用弾性伸縮部材22Aが固定され、この起立用弾性伸縮部材22Aより幅方向内方の第2自由部Yに当接用弾性伸縮部材22B,22Bが固定されている。
【0025】
ギャザーカフス20を平坦化したときのその平面視の幅(第1自由部X幅または第2自由部Yの幅でもある)としては、8〜18mmが望ましい。
【0026】
ここで、各弾性伸縮部材としては、糸ゴムのほか、弾性伸縮性発泡体(たとえば発泡ウレタン)などの採用も可能である。糸ゴムを使用する場合、起立用弾性伸縮部材22Aとしては、第2折り返し線L2近傍に3本以内の数で設けることができる。当接用弾性伸縮部材22Bとしては、第2折り返し部21Dにおいて1本でもよいが、幅方向に複数、たとえば2本とするのが起立・持ち上げ性に優れる。最高で6本以内の配設が可能である。ただ、第2折り返し部21Dの内方縁(第3折り返し線L3)の内方に当接用弾性伸縮部材22Bを設けず、その内方縁から1〜3mm程度離間させることが、肌への接触性が優れる。
【0027】
弾性伸縮部材の固定に際しては、当該弾性伸縮部材にホットメルト接着剤を塗布してギャザーカフスシート21に固定するほか、ギャザーカフスシート21にホットメルト接着剤を塗布して弾性伸縮部材を固定する形態によってもよい。起立用弾性伸縮部材22A及び当接用弾性伸縮部材22B,22Bの伸張率は110〜200%、特に130〜180%が好ましい。
【0028】
起立用弾性伸縮部材22Aの伸張応力が、当接用弾性伸縮部材22Bの伸張応力より大きいことがギャザーカフス20全体の起立性の点で望ましい。それらの伸張応力の差は10〜40%が好ましい。
【0029】
さらに、前後の少なくとも一方の端部、好適には両端部において、製品の長手方向中央からの基準で、第1自由部Xの延長部分の固定開始位置が、第2自由部Yの前後方向延長部分の第1自由部Xへの重ね合わせ固定開始位置より、製品の長手方向端縁がわに偏位していることが望ましい。すなわち、図1に図示するように、第1自由部Xの収縮有効長さD1が、第2自由部Yの収縮有効長さD2より長い方が望ましい。
【0030】
さて、本発明においては、吸収要素10には吸収体12のよれ防止、体液の拡散防止、ならびにフィット性向上などのための周回エンボス50、及び一対の円弧エンボス51が形成されている。
【0031】
周回エンボス50は、中高部12Aの両側に、少なくとも排血口部位Zを跨ぐ長さ範囲にわたって形成され、これらのエンボスは、排血口部位Zの前側部エンボス50B及び後側部エンボス50Cと、これらより幅方向外方に膨出する形状を有する膨出エンボス50Aとを有している。さらに、前端部において両側の前側部エンボス50B,50Bとを繋いでふくらみのある頭様の前端エンボス50Dと、後端部において両側の後側部エンボス50C,50Cとを繋いで半円状の後端エンボス50Eとを有し、全体として連続する曲線をなしている。
【0032】
かかる構成の下で、本発明のナプキンを装着する場合には、漏れ防止シート30の裏面(表面)に設けた粘着剤(図示せず)をショーツ内面に当てて仮止めするとともに、ウイング部40Bをショーツの外面に巻き込み粘着剤(図示せず)により仮固定する。
【0033】
装着状態を概念的に図5および図6に示した。ナプキンは前後方向に股間部に沿って湾曲する。このとき、弾性伸縮部材22A,22Bの収縮力により、ギャザーカフス20が起立する。したがって、ギャザーカフス20が横漏れ防止用バリヤーカフスを構成する。
【0034】
このとき、第1自由部Xと第2自由部Yとの折り返し部分(第2折り返し線L2)近傍に起立用弾性伸縮部材22Aが固定されているから、装着時において前後方向の湾曲に伴ってその起立用弾性伸縮部材22Aの収縮力により、ギャザーカフス20が使用面がわに起立する。この起立ライン(第2折り返し線L2)を起点として、第2自由部Yに当接用弾性伸縮部材22B,22Bが固定されていることもあって、当接用弾性伸縮部材22B,22Bの収縮力により、第2自由部Yの製品幅方向内側部分が前記起立ラインより使用面がわにより高く起立する。したがって、ギャザーカフス20全体の起立高を大きくでき、装着者の動きが極端であっても、その動きに良好に追従して常に肌に接するから、横漏れ防止効果が高いものとなる。
【0035】
ギャザーカフス20を形成するに、第1自由部Xと第2自由部Yとの折り返し形態を採っている。しかるに、第1自由部Xと第2自由部Yとの折り返し形態を採ることにより、幅方向にある程度狭い幅内において、第1自由部X及び第2自由部Yを起立させることができるので、体液受け入れ性に優れ、及び体液の浸透開始有効面積を広く取ることができる。しかも、装着時において前後方向の湾曲に伴ってその起立用弾性伸縮部材22Aの収縮力により、比較的幅狭の第1自由部Xが平坦化することなく確実に起立し、当接用弾性伸縮部材の収縮力22Aにより、同様に比較的幅狭の第2自由部Yが平坦化することなく確実に起立するので、ギャザーカフス20全体として幅狭でありながら、大きくかつ確実に起立するギャザーカフス20が得られる。そして、第1自由部X自体として確実に起立し、第2自由部Y自体も確実に起立することは、製品の面と直交する方向のギャザーカフスのクッション性を高め、肌へのフィット性を良好にし、横漏れ防止効果を高める。
【0036】
他方、本発明に係る吸収要素10は、排血口部位Zを跨いで長手方向に沿い、かつ幅方向中央部に使用面がわに高い中高部12Aを有する。したがって、中高部12Aが股間部、特に排血口部位に対して良好にフィットかつ密着し、排血口からの体液はそのまま中高部12Aに吸収され吸収性が良好となる。
【0037】
ギャザーカフス20はその収縮力が少なくとも排血口部位を跨ぐ範囲に相当する長さ範囲に作用するように構成され、吸収要素10の中高部12Aの両側に、少なくとも排血口部位を跨ぐ長さ範囲にわたってエンボスが形成され、これらのエンボスは、排血口部位において前後より幅方向外方に膨出する形状をなす膨出エンボス50Aを有する。
【0038】
しかるに、ギャザーカフス20の収縮力により、その収縮力作用域に対応する吸収要素10の長さ範囲全体が収縮しようとする。このとき、膨出エンボス50Aを有するので、排血口部位Z近傍の膨出エンボス50Aが、図5に示す吸収体12が変形したときの等高線Sによって判るように、ならびに図6に示すように、排血口がわに膨らむ。
【0039】
その結果、吸収要素10の中高部12Aが股間にフィットするばかりでなく、その中高部12Aが排血口がわに膨らんでフィットするため、排血口と吸収要素とが密着し、ポイント吸収を図ることができ、漏れ防止効果が高いものとなる。
【0040】
中高部の両側に形成するエンボス50B及び50Cは、中高部12Aの左右によれを防ぐ機能がある反面、吸収した体液を横方向外方に阻止する機能もある。しかるに、中高部12Aでの吸収性能を超える体液の排泄があったとしても、膨出エンボス50Aは排血口部位Zにおいて前後より幅方向外方に膨出する形状をなしているので、中高部12Aの外方においても体液の吸収が可能であり、漏れを防止できる。
【0041】
ここで、前記吸収体12は、長さ270〜310mm、幅75〜90mmとすることができる。中高部12Aとしては、吸収体12の全幅に対して20〜40%、その重量は両側部に対して1.5〜2倍、厚みは6〜8mmとすることができる。排血口部位Zが製品の長手方向中央から±10mm〜±30mmとなるように設計することができる。膨出エンボス50A,50Aの中心は、ウイング部40B,40Bの中心より後方がわに50〜70mm位置する構成とすることができる。膨出エンボス50Aの前後エンボスからの膨出長は5mm〜30mmとすることができる。
【0042】
また、エンボスは、完全に連続のほか、間欠的に形成してもよい。エンボスの形成に際しては、特開平9−108262号に記載のように、長さ方向に高圧搾部と低圧搾部とが交互になる形態で形成できる。加圧ヒートシールなどによりエンボスを形成することもできる。
【0043】
<第2の実施の形態:図8〜図11>
本発明において、ギャザーカフスは、その収縮力により膨出エンボス50Aの形成領域を排血口がわに膨出させる機能を有する。したがって、この機能を有する限り、たとえばここに示す第2の実施の形態などの形態を含むものである。
【0044】
第2の実施の形態の生理用ナプキンは、使用面がわから裏面側にかけて;使用面側から体液を受け入れて内部に保持する吸収要素10と、長手方向中間において、前記吸収要素10の裏面側にあって、前記吸収要素10の両側縁より幅方向外方にそれぞれ延在し、その延在部分においてたとえば糸ゴムなどからなる弾性伸縮部材22を有するギャザーカフス20と、前記吸収要素10から裏面側への体液漏れを防止し、前記吸収要素10の両側縁位置より幅方向外方に延在している、たとえばポリエチレンシートなどからなる漏れ防止シート30と、を順に備える。
【0045】
吸収要素10の形態は、第1の実施の形態と同様であるが、中高部12Aが吸収体12の全長にわたっていない点において相違する。また、表面シート11は、吸収体12の使用面および両側面を包み、下面の自由起点40より中央側に延在して巻き込まれている(いわゆる額巻きされている)。
【0046】
ギャザーカフス20を形成するギャザーカフスシート21は、漏れ防止シート30の両側部において、その上に重ね合わせ状態でたとえばホットメルト接着剤により固定され(その固定部分を*印にて図示している)、製品の中央側において折り返され、折り目L1を境にして幅方向外方に向かい、その折り返し領域のうち吸収要素10の側縁より内側の自由起点40までの部分全体または自由起点40近傍のみが吸収要素10とホットメルト接着剤などにより固定してあり、この自由起点40より幅方向外方部分は、吸収要素10と非固定であり、かつ、ギャザーカフスシート21の重ね合わせ領域においても非固定である。これにより、折り目L1がギャザーカフス20の起立起線を構成する。
【0047】
ここで、図10に図示のように、ギャザーカフスシート21相互の重ね合わせ領域が非固定であると、ギャザーカフス20の折り返し領域全体が折り目L1を境にして自由に使用面側に起立することが可能である。31はショーツに対して固定するためのウイング部(フラップ)である。
【0048】
第2の実施の形態では、中高部12Aの両側に、排血口部位Zを跨ぐ長さ範囲にわたってエンボスが形成され、これらのエンボスは、排血口部位Zの前側部エンボス50B及び後側部エンボス50Cと、これらより幅方向外方に膨出する形状を有する膨出エンボス50Aとを有している。前端エンボス及び後端エンボスは形成されていない。
【0049】
第2の実施の形態においても、膨出エンボス50A,50Aの形成により、第1の実施の形態と同様にフィット性および体液の吸収性が改善される。
【0050】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、股間部、特に排血口部位に対するフィット性および吸収性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生理用ナプキンの第1の実施の形態における使用面側からの平面図である。
【図2】2−2線矢視図である。
【図3】3−3線矢視図である。
【図4】本発明の生理用ナプキンの使用状態におけるギャザーカフスの長手方向端部と中央部との関係を示す要部拡大断面図である。
【図5】使用状態の斜視図である
【図6】6−6線に沿う使用状態における側面図である。
【図7】エンボスを中心にした平面図である。
【図8】第2の実施の形態における使用面側からの平面図である。
【図9】その横断面図である。
【図10】使用状態における横断面図である。
【図11】使用状態の斜視図である
【符号の説明】
10…吸収要素、11…表面シート、12…吸収体、12A…中高部、20…ギャザーカフス、21…ギャザーカフスシート、22A…起立用弾性伸縮部材、22B…当接用弾性伸縮部材、30…漏れ防止シート、31,40…フラップ、50…周回エンボス、50A…膨出エンボス、50B…前側部エンボス、50C…後側部エンボス、50D…前端エンボス、50E…後端エンボス、51…円弧エンボス、L1…第1折り返し線、L2…第2折り返し線、L3…第3折り返し線、X…第1自由部、Y…第2自由部、Z…排血口部位。
Claims (3)
- 使用面側から体液を受け入れて内部に保持する吸収要素と、この裏面がわにあって前記吸収要素から裏面側への体液の漏れを防止する漏れ防止シートと、少なくとも製品の長手方向中間において、製品の両側部にあって、体液の透過を実質的に許さないギャザーカフスシートに対して弾性伸縮部材を有し、製品の装着時その弾性伸縮部材の収縮力により使用者の肌がわに起立するギャザーカフスとを備え、
前記吸収要素は、排血口部位を跨いで長手方向に沿い、かつ幅方向中央部に使用面がわに高い中高部を有し、
前記ギャザーカフスはその収縮力が少なくとも排血口部位を跨ぐ範囲に相当する長さ範囲に作用するように構成され、
前記吸収要素の前記中高部の両側に、少なくとも排血口部位を跨ぐ長さ範囲にわたってエンボスが形成され、これらのエンボスには、排血口部位において前後より幅方向外方に膨出する膨出エンボスが形状され、
前記ギャザーカフスの収縮力により前記膨出エンボスの形成領域が前記排血口側に膨らみ前記中高部が前記排血口に密着するように構成されている、
ことを特徴とする生理用ナプキン。 - 排血口部位は製品の長手方向中央から±10mm〜±30mmとする請求項1記載の生理用ナプキン。
- 膨出部エンボスの前後エンボスからの膨出長は5mm〜30mmとしてある請求項1記載の生理用ナプキン。
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