JP3771032B2 - 蒸気タービン - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高圧タービンと中圧タービンを一つのケーシングに収めたコンパクトな高中圧一体の蒸気タービンに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、発電端出力が900MW以上では高圧タービンと中圧タービンが独立した別のケーシングに収められた高中圧別体タービンとするのが一般的であった。このような例として図15に示すような高中圧別体タービンがある。この高中圧別体タービンは、高圧ケーシング3内に高圧ロータ2を収納した高圧蒸気タービン1と、中圧ケーシング12内に中圧ロータ11を収納した中圧蒸気タービン10とから構成されている。また、高圧蒸気タービン1には上下の主蒸気インレット管4,5、高圧排気管6が設けられており、また中圧蒸気タービン10には中圧排気管13、クロスオーバ管14、抽気管15、再熱インレット管16が設けられている。
【0003】
また、従来技術による高中圧一体の蒸気タービンは、図16に示すように高圧タービン21と中圧タービン22が一つのケーシング20内に収められ、かつロータも一本の高中圧ロータ23で構成されている。また、この高中圧一体の蒸気タービンには、中間グランド部24、中圧排気管25、クロスオーバ管26、再熱インレット管27が設けられている。しかし、このような高中圧一体の蒸気タービンは、発電端定格出力が800MW以下のものであり、発電端出力が900MW以上で、かつ高圧タービンと中圧タービンが一体となった一つのケーシングに収められた高中圧一体の蒸気タービンは、技術的困難さから現在まで実用化されていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術の高中圧一体の蒸気タービンでは、高圧と中圧のタービンロータも一本であり、図16に示すように高圧タービン21部と中圧タービン22部が単流であるので、蒸気の流れが反対になるようにしてスラスト軸受28にかかる力を軽減するようにしている。また、高圧タービン初段は単流であり、この高圧タービン21の高圧側漏れ蒸気を中圧タービン22へ回収して有効に利用しているが、漏れ蒸気が中圧タービン22に流れ過ぎて効率が著しく低下しないように、中央部には中間グランド部24を設けている。この中間グランド24を通過する蒸気は、中圧タービン22のロータの高温部の冷却にも寄与している。
【0005】
ところが、高中圧一体の蒸気タービンで蒸気タービンの出力が増大すると、ロータ一本にかかる蒸気力が増大し、振動の原因になるロータのふれ回り、いわゆるスチームホワールが発生しやすくなる。
【0006】
このスチームホワールを防止する方法としては、図2のようなロータ剛性と安定性の関係を利用する方法がある。すなわち、この関係はゾンマフェルト数S0 と呼ばれるもので下記式で表現される。
【0007】
【数1】
Figure 0003771032
【0008】
この図2からわかるように、ロータの剛性を上げた方が不安定領域(斜線部)が減ることがわかる。
一般に、ロータの剛性を上げる方法としては、具体的にはロータ軸径を太くするかまたはロータの軸受けスパンを短くするかである。ロータ軸径を太くするのは、ロータに植えられた動翼の遠心力を大きくするため強度上の余裕が減って信頼性が低下し、またロータとノズル等静止部の間隙面積が増加するため、蒸気の漏洩損失が増えて性能が低下するので好ましくない。
【0009】
一方、軸受けスパンを短くするために、ノズルと動翼の段落数を減らしたり、グランド部のパッキン段数を減らす等の方法があるが、いずれも最適な設計からずれて性能が低下する。またノズルと動翼の幅を減らすのは強度上必要な余裕を削ることになり、信頼性が低下する。
【0010】
また、中央部については、出力の増加とともに再熱インレット管が太くなり、それを導入する必要スペースも大きくなり、中間グランド部が不必要に長くなる傾向がある。このため、再熱インレット管を細くする方法があるが、この方法は蒸気流速の増加により配管の侵食速度が増加したり、圧力損失の増加による性能の低下が生じる。
【0011】
また、クロスオーバ管と中圧排気管については、出力の増加とともに管口径が太くなり、再熱インレット管と中圧排気管が干渉するのを防ぐために軸受けスパンが長くなる。さらに、中圧部が単流のため、高中圧別体(中圧部は複流)よりも翼長が長く、遠心力が大きいという特徴があり、高出力化・再熱蒸気高温化と相俟ってロータ材の許容強度を超えてしまうため、中圧高温部の冷却が必要となる。一方、中間グランド部の蒸気を増加させるのは性能の低下を招くとともに、蒸気温度が高いため、中圧第2段部の冷却には有効ではない。また、外部からの中圧2段部への冷却蒸気導入だけでは冷却管の導入スペースが大きく、軸受けスパンの増加につながる。
【0012】
ところで、900MW級以上、例えば1000MW級の高中圧別体タービンは初段が複流のため、初段翼長は500MWと同程度になるが、高中圧一体タービンでは初段翼長は500MWの約2倍となり、遠心力が大幅に増大する。特に、近年の蒸気条件の高温化により蒸気温度が高くなると、図11のように材料の高温クリープ強度が低下するため、高温の蒸気が触れる初段動翼と高中圧ロータは、現有材では強度が足りなくなる。これを材料の開発により、高強度材料を採用する方法もあるが、一般に高強度材料は高価であり、特に、高中圧ロータに高級材を採用すると、高価格となり不経済である。
上述したように、従来技術では前記条件を有する高出力の高中圧一体蒸気タービンの実用化は困難であった。
【0013】
本発明(請求項1乃至請求項対応)は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は振動が少なく運転性が良好でかつ高出力の高中圧一体の蒸気タービンを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1は、発電端定格出力が900MW以上で、高圧タービンと中圧タービンと低圧タービンとからなり、前記高圧タービンと前記中圧タービンは一体となった一つのケーシングに収められ、かつタービンロータも前記高圧タービンと前記中圧タービンで一本からなる高中圧一体の蒸気タービンにおいて、再熱蒸気を前記ケーシングへ導入する再熱インレット管を4本以上有し、前記タービンロータの中圧高温部を冷却する冷却蒸気管を2本以上有するとともに、前記高圧タービンと中圧タービンのタービン段落にスナッバ翼を採用したことを特徴とする。
【0015】
この請求項1によると、軸受けスパンの増大を防止し、または軸受けスパンを縮小させて、タービン軸系の剛性を確保し、スチームホワールを防止する。これにより性能低下、信頼性低下の要因となるロータ径の増大を必要とせず、振動が少なく運転性の良好な高出力化に対応する高中圧一体の蒸気タービンを提供できる。
【0016】
本発明の請求項2は、請求項1に記載の蒸気タービンにおいて、前記中圧タービンから前記低圧タービンへ蒸気を導入するクロスオーバ管を2本有することを特徴とする。
【0017】
この請求項2によると、軸受けスパンの増大を防止し、または軸受けスパンを縮小させて、タービン軸系の剛性を確保し、スチームホワールを防止する。これにより性能低下、信頼性低下の要因となるロータ径の増大を必要とせず、振動が少なく運転性の良好な高出力化に対応する高中圧一体の蒸気タービンを提供できる。
【0018】
本発明の請求項3は、請求項1に記載の蒸気タービンにおいて、再熱蒸気温度が600℃以上でることを特徴とする。
【0019】
この請求項3によると、ロータの材力を確保し、かつ軸受けスパンの増大を防止してタービン軸系の剛性を確保し、スチームホワールを防止する。これにより性能低下、信頼性低下の要因となるロータ径の増大を必要とせず、振動が少なく運転性の良好な高出力化に対応する高中圧一体の蒸気タービンを提供できる。
【0020】
本発明の請求項4は、請求項1に記載の蒸気タービンにおいて、前記高圧タービンまたは前記中圧タービンの最終段または中間グランド部前後の段落の少なくともいずれかの段落のホイール部にグランドパッキンを有することを特徴とする。
【0021】
この請求項4によると、軸受けスパンを縮小させてタービン軸系の剛性を確保し、スチームホワールを防止する。これにより性能低下、信頼性低下の要因となるロータ径の増大を必要とせず、振動が少なく運転性の良好な高出力化に対応する高中圧一体の蒸気タービンを提供できる。
【0022】
本発明の請求項5は、請求項1乃至請求項4の高中圧一体の蒸気タービンにおいて、前記高圧タービンと前記中圧タービンの段落部にクリスマスツリー型植込み部を採用したことを特徴とする。
【0023】
この請求項5によると、軸受けスパンを縮小させてタービン軸系の剛性を確保し、スチームホワールを防止する。これにより性能低下、信頼性低下の要因となるロータ径の増大を必要とせず、振動が少なく運転性の良好な高出力化に対応する高中圧一体の蒸気タービンを提供できる。
【0026】
本発明の請求項は、請求項1に記載の蒸気タービンにおいて、前記高圧タービンの高圧第2段落の上流に蒸気を導入する配管を接続したことを特徴とする。
【0027】
この請求項によると、高圧初段を通過する蒸気を減少させ、初段動翼の翼長を減少させることができる。これにより遠心力が低減するので、従来材でも高中圧一体の蒸気タービンが可能となる。すなわち、高出力・高温化に対応する経済的な高中圧一体の蒸気タービンを提供できる。
【0028】
本発明の請求項は、請求項1に記載の蒸気タービンにおいて、定格出力、定格条件にて蒸気加減弁が全開となるように構成したことを特徴とする。
【0029】
この請求項によると、従来の設計流量(110%〜130%定格出力にて全開)より蒸気流量が減るので、高圧初段動翼の翼長を減少させることができる。これにより遠心力が低減するので、従来材でも高中圧一体タービンが可能となる。すなわち、高出力・高温化に対応する経済的な高中圧一体の蒸気タービンを提供できる。
【0030】
本発明の請求項は、請求項1に記載の蒸気タービンにおいて、定格の主蒸気圧力が280atg以上でかつ310atg以下であることを特徴とする。
【0031】
この請求項によると、蒸気の体積流量が従来よりも減少するので、高圧初段動翼の翼長を減少させることができる。これにより遠心力が低減するので、従来材でも高中圧一体タービンが可能となる。すなわち、高出力・高温化に対応する高性能で経済的な高中圧一体の蒸気タービンを提供できる。
【0032】
本発明の請求項は、請求項1に記載の蒸気タービンにおいて、定格負荷運転時の中圧排気圧力が15ata以上でかつ20ata以下であることを特徴とする。
【0033】
この請求項によると、定格負荷運転時の中圧排気圧力を15ata〜20ata(従来は約7〜12ata)とすることにより、中圧タービンの熱落差が減るので、段数を1段減らすことができ、高中圧ロータを短くして剛性をあげ、スチームホワ−ルを防止するとともに、中圧最終段の翼長を短くできるので、遠心応力を低減して、高中圧ロータの材質のグレードアップを押さえることができる。即ち、高出力,高温化に対応する経済的な高中圧一体蒸気タービンを提供できる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。
図1は本発明の第1実施例(請求項1対応)である蒸気タービンの構成図である。
【0035】
図に示すように、本実施例の再熱式蒸気タービンは、発電端出力900MW以上であり、高圧タービン35と中圧タービン36と2つの低圧タービン37,38とから構成され、かつ高圧タービン35と中圧タービン36が一体となった一つのケーシング(高中圧ケーシング)30内に収められいる。また、タービンロータ(高中圧ロータ)31も高圧タービン35と中圧タービン36とに共通するものであり、さらに再熱蒸気を高中圧ケーシング30へ導入する再熱インレット管32を4本を備えている。33はクロスオーバ管、34は中間グランド部である。
【0036】
通常、再熱インレット管は2本であるが、本実施例では再熱インレット管32を4本用いている。このように再熱インレット管32を4本用いることにより、蒸気流速は上げずに配管径を下げられるため、再熱インレット管の導入必要スペースを押さえられる。これにより中間グランド部34の増加が押さえられ、高中圧ロータ31の軸受けスパンの増大を防止することが可能となる。したがって、タービン軸系の剛性を確保し、スチームホワールを防止できる。
【0037】
上述したように、本実施例によると、性能低下や信頼性低下の要因となるタービンロータ径の増大を必要とせず、振動が少なく運転性の良好な高出力化に対応する高中圧一体の再熱式蒸気タービンを提供できる。なお、本実施例では再熱式蒸気タービンについて説明したが、他の形式の蒸気タービンに容易に適用可能であり、以下の各実施例についても同様に他の形式の蒸気タービンに容易に適用可能である。
【0038】
図3は本発明の第2実施例(請求項2対応)である蒸気タービンの要部の構成図であり、同図(a)は側面図、同図(b)は同図(a)のA−A方向から見た図である。
【0039】
図に示すように、本実施例の蒸気タービンは、発電端出力900MW以上であり、高圧タービン45と中圧タービン46と低圧タービン47とから構成され、かつ高圧タービン45と中圧タービン46が一体となった一つのケーシング(高中圧ケーシング)40内に収められいる。タービンロータ(高中圧ロータ)41も高圧タービン45と中圧タービン46とに共通するものである。また再熱蒸気を高中圧ケーシング40へ導入する再熱インレット管42と、クロスオーバ管44と接続する中圧排気管43を設けている。低圧タービン47は低圧ケーシング48内に収納されている。49はロータシャフトである。
【0040】
従来例では通常クロスオーバ管は1本であったのを本実施例ではクロスオーバ管44と中圧排気管43を2本設けた点に特徴がある。このようにクロスオーバ管44を2本とすることにより、蒸気流速は上げずに配管径を下げ、中圧排気管43の軸方向導入に必要なスペーサを押さえることが可能となり、再熱インレット管42との干渉が避けられるので、高中圧ロータ41の軸受けスパンの増大を防止できる。したがって、タービン軸径の剛性を確保し、スチームホワールを防止できる。
【0041】
上述したように、本実施例によると、性能低下や信頼性低下の要因となるロータ径の増大を必要とせず、振動が少なく運転性の良好な高出力化に対応する高中圧一体の再熱式蒸気タービンを提供できる。
【0042】
図4は本発明の第3実施例(請求項1および3対応)である蒸気タービンの要部の構成図である。図に示すように、本実施例の蒸気タービンは、発電端出力900MW以上であり、温度の低い高圧途中段落からの冷却蒸気を2本に分け、1本は中間グランド部51(バランスウェート取り付け管のスペースを利用)へ、1本は中圧2段ノズル部52のパッキン上流へ導入する点に特徴がある。
【0043】
このように中間グランド部51のバランスウェート取り付け管の隣のスペースへ導入することにより、軸受けスパンの増加なしに中圧第1段および第2段のロータの冷却を行い、また中圧2段ノズル部52のパッキン上流への冷却蒸気は必要最小限で済むため、冷却蒸気管の導入スペースによる高中圧ロータ50の軸受けスパンの増大を防止できるので、タービン軸系の剛性を確保し、スチームホワールを防止する。
【0044】
上述したように、本実施例によると、性能低下や信頼性低下の要因となるロータ径の増大を必要とせず、振動が少なく運転性の良好な高出力・高温化に対応する高中圧一体の蒸気タービンが可能となる。
【0045】
図5は本発明の第4実施例(請求項4対応)である蒸気タービンの要部の構成図である。
図に示すように、本実施例の蒸気タービンは、発電端出力900MW以上であり、中圧最終段のホイール60のグランド側61および対応するケーシング62にフィン(ラジアルフィン63)を設け、グランドパッキン64を構成する。
【0046】
本実施例では中圧最終段のホイール60にグランドパッキン64を設けているので、従来のロータシャフトのグランド部61をその分減らすことができ、性能を低下させずに、高中圧ロータの軸受けスパンを縮小できる。即ち、タービン軸系の剛性を確保し、スチームホワールを防止できる。
【0047】
上述したように、本実施例によると、性能低下や信頼性低下の要因となるロータ径の増大を必要とせず、振動が少なく運転性の良好な高出力化に対応する高中圧一体蒸気タービンが可能となる。また高圧最終段でも同じである。さらに中間グランド前後の段落のホイールおよび対応するケーシングにフィンを設けてグランドパッキンを構成すると、その分中間グランド部を減らすことができる。
【0048】
図6は本発明の第5実施例(請求項5対応)である蒸気タービンの要部の構成図である。
図に示すように、本実施例の蒸気タービンは、発電端出力900MW以上であり、高中圧の段落にクリスマスツリー型植込み部71を採用したものである。このクリスマスツリー型植込み部71は、軸方向に動翼70を挿入するもので、図7の従来のアウトサイド型植込み部72よりも植込み部の体積が小さいため自重が軽く、遠心力を小さくできるので、翼長が長くて遠心応力の厳しい中圧タービンの一部に近年採用されている。
【0049】
一方、従来のアウトサイド型植込み部72は、円周方向に動翼を挿入する構造のためホイール73の加工が簡単であるという特徴があり、遠心応力の厳しい一部を除いて従来より一般的に広く採用されている。また、アウトサイド型植込み部72は、動翼側の植込み部がホイール側植込み部を挟む構造であるため、動翼植込み部の幅(軸方向幅)がホイール幅より大きくなっていて、そのため、クリスマスツリー型植込み部71の場合よりも動翼植込み部の軸方向幅が大きい。
【0050】
従来の1000MWの高中圧タービンでは、遠心応力上問題がないため、加工が簡単なアウトサイド型植込み部を高中圧前段落に採用しており、今回の高中圧一体型タービンの高圧タービンにおいても第2段以降は従来の1000MWと同じ翼長,遠心力なので、アウトサイド型植込み部で十分である。
【0051】
本実施例では、高中圧一体型タービンの高中圧の段落にクリスマスツリー型植込み部71を採用することにより、従来のアウトサイド型植込み部より動翼植込み部の軸方向幅を小さくできるので、軸方向の必要スペースが減少し、高中圧ロータの軸受けスパンを減少できる。即ち、タービン軸系の剛性を確保し、スチームホワールを防止できる。また、高圧の初段を除く全ての高中圧段落にクリスマスツリー型植込み部を採用すると最も効果がある。
【0052】
上述したように、本実施例によると、性能低下及び信頼性低下の要因となるロータ径の増大を必要とせず、振動が少なく運転性の良好な高出力化に対応する高中圧一体蒸気タービンが可能となる。
【0053】
図8は本発明の第6実施例(請求項対応)である蒸気タービンの要部の部分構成図である。図に示すように、本実施例の蒸気タービンは、発電端出力900MW以上であり、高中圧の段落にシュラウド80を動翼81と一体に削り出し、チップフィン82にHi−Loフィンを採用したスナッバ翼を採用し、従来よりも段落を2段減らした、すなわち高圧と中圧各1段減らしたものである。
【0054】
段落数と内部効率の関係を図9の特性図に示す。一般に、圧力比(熱落差H)と動翼の平均直径(周速U)が決まると、以下の式で求まる最適の段落数Nが存在し、それより多くても少なくても効率が低下し、最適段数から離れる程低下量が大きくなる。
【0055】
N=A2 *91.52 *H/U2
ここで、Aは衝動タービンでは0.5、
単位はH:kcal/kg、U:m/s
【0056】
一方、スナッバ翼を採用すると、チップフィンにHi−Loフィンを採用できるので、動翼先端のチップ漏洩損失が減少し、段落効率は図10に示すように従来例は曲線ロであるのに対して本実施例では曲線イとなるので、本実施例の方が段落効率が向上している。従って、段落数を減らしてもスナッバ翼を採用することにより、従来並みのタービン内部効率を確保することが可能である。
【0057】
また、スナッバ翼は運転中に全周一群となるため、一般に最も振幅の大きい円周方向の振動モードがないので、段落数減少により蒸気による1段落あたりの励振力が増加しても、振動応力は従来以下にすることができる。
【0058】
本実施例では、従来よりも段落を2段減らすことにより高中圧ロータの軸受けスパンを縮小できるので、タービン軸系の剛性を確保し、スチームホワールを防止できる。
【0059】
上述したように、本実施例によると、性能低下及び信頼性低下の要因となるロータ径の増大を必要とせず、振動が少なく運転性の良好な高出力化に対応する高中圧一体蒸気タービンが可能となる。
【0060】
本発明の第7実施例(請求項対応)として、高圧第2段落の上流に蒸気を導入する配管を接続し、主蒸気の一部を導入するように構成し、途中に止め弁と加減弁を設け、この蒸気量を制御する。この場合、出力調整は従来の加減弁で行い、新しい加減弁は主蒸気との分配割合を例えば3:2に制御する。
【0061】
このように、本実施例によると、高圧初段を通過する蒸気量は従来に対して約60%に低下させることができるので、高圧初段動翼の翼長も約60%に短くできる。これにより、高圧初段の遠心力が大幅に低減する。本実施例を用いたものは、図12に示すように、従来材(12Crロータ)でも高中圧一体蒸気タービンが可能となる。
【0062】
本発明の第8実施例(請求項対応)として、定格出力、定格条件(主蒸気圧力・温度,再熱蒸気温度,復水器真空度等)での必要蒸気量において、蒸気加減弁が全開となるように、高圧タービン初段のノズル面積と翼長を決定する。即ち、定格蒸気量および定格蒸気条件にて高圧タービン初段を設計し、それより必要蒸気量が多い場合は、主蒸気圧力を上げることにより蒸気密度が上がるので、ノズル面積は変えずに加減弁全開のままで、夏場の真空度が悪い場合や過負荷等に出力を確保することが可能となる。
【0063】
ここで、従来の定格条件においては、例えば加減弁4弁の内3弁全開で、第4弁は半開とし、それより必要蒸気量が多い場合は、第4弁を開け制御することにより蒸気量を増加させ、低真空度や過負荷等に出力を確保していた。このため、加減弁4弁全開時の設計流量は定格流量の110%〜130%となっていた(図13参照)。
【0064】
一方、本実施例によると、設計蒸気量が従来よりも減少し、初段翼長が減少するので、遠心力が低減し、従来材でも高中圧一体タービンが可能となる。即ち、高出力化,高温化に対応する経済的な高中圧一体蒸気タービンが可能となる。また、従来よりも初段動翼に均一に蒸気が流れるため、従来のような局部的な曲げ応力の増加を減らすことができる。
【0065】
本発明の第9実施例(請求項対応)として、50Hzの再熱式蒸気タービンにおいて、定格主蒸気温度を600℃、定格主蒸気圧力を300atgとする。比容積はほぼ圧力に反比例するため、この場合、従来(250atg)に対して比容積が約83%(250/300)となる。また主蒸気圧力の上昇はサイクル効率が向上するので、蒸気量が若干減少して、体積蒸気量では従来の約80%となる。従って、初段翼長が約20%減少するので、遠心力が低減し、従来材でも高中圧一体タービンが可能となる。
【0066】
一方、主蒸気圧の上昇はボイラチューブや蒸気タービンケーシングの設計圧力の上昇による肉圧増加や、給水ポンプの揚程上昇による段数増加を招くため、コストアップとなる。一般的に約250atgを超えると、図14(a)のように主蒸気圧力上昇によるコストの増加が性能の増加に伴う燃料費の低減よりも大きくなって不経済となるため、現在あまり採用されていない。
【0067】
本実施例では、主蒸気圧力を300atgとしているため、従来よりもボイラチューブや蒸気タービンケーシングの肉圧が上昇するが、給水ポンプについては、以下に示すように、段数増加にならない。
【0068】
一般に、ポンプの最適な流量と揚程と回転数には密接な関係があるが、流量については、出力により設計流量がほぼ決まり、揚程は主蒸気圧力によりほぼ決まる。回転数は、高いほど最適揚程が大きくなるので段数を減らすことができるが、遠心力により上限があるため、通常は5000rpmから6000rpmを採用している。ここで、1000MW(流量約1700t/h)で主蒸気圧力が250atg(揚程約310at)の従来プラントの給水ポンプは、回転数が5500rpmで6段となっている。一般に揚程は回転数の2乗に比例するため、このポンプを6000rpmで設計すると、揚程は約370atで、約60atの増加となる。従って、主蒸気圧力も約60at増加でき、約310atgまで可能となるので、主蒸気圧300atgでは従来と同じ6段となり、段数の増加にならないのである。
【0069】
また、給水ポンプの段数を変えないことは、段数が増加した場合のポンプ軸長の増加による剛性低下と不安定性の増加を防止できるので、信頼性も確保できる効果がある。
【0070】
なお、主蒸気温度590℃程度で50Hzの場合は、主蒸気圧力を280atgにすることにより、主蒸気の体積流量が10%以上減少するので、初段翼長を10%以上小さくでき、遠心力がその分小さくなるため、従来材でも高中圧一体タービンが可能となる。
【0071】
即ち、主蒸気圧力を280atgから310atgにすることにより、給水ポンプの段数を変えずに、蒸気タービンがコンパクトになるので、ボイラチューブやケーシングの肉圧上昇を考慮しても図14(b)のように経済的なプラントを実現できる。
【0072】
上述したように、本実施例によると、設計体積蒸気量が従来よりも減少し、初段翼長が減少するので、遠心力が低減し、従来材でも高中圧一体タービンが可能となる。即ち、高出力化,高温化に対応する高性能で経済的な高中圧一体の蒸気タービンが可能となる。
【0073】
次に、本発明の第10の実施例として、定格運転時の中圧排気圧力を従来の10ataから17ataに上げ、その分中圧タービンの熱落差が減るので、中圧タービンの段落数を一段減らす。なお、低圧タービンの入口圧力が増加して、低圧タービンの熱落差が増加するので、必要に応じ、低圧段落を一段増やす。また、低圧タービンの入口圧力の増加は、入口温度の増加につながり、低圧ロータの高温脆化の原因となるため、入口温度を450℃以下にするよう、入口圧力を20ata以下にするのが好ましい。
【0074】
中圧タービンの段落が一段減ったことにより、高中圧ロータのスパンを低減でき、剛性が上がるので、スチームホワールの防止になる。また、中圧排気圧力が上がったことにより、体積流量が減り、中圧最終段動翼の翼長を低減でき、遠心応力が低減できるので、高中圧ロータの材料のグレードアップを押さえることができる。
即ち、高出力化,高温化に対応する経済的な高中圧一体蒸気タービンが可能となる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明(請求項1乃至請求項対応)によると、性能及び信頼性の劣化を招くことなく、高中圧一体の蒸気タービンの軸受けスパンの増大が防止でき、また軸受けスパンが短縮できるので、スチームホワールを防止し、良好な運転特性を有した高出力・高温化に対応するコンパクトな高中圧一体の蒸気タービンを提供できる。
【0076】
また、本発明(請求項1乃至請求項対応)によると、材料のグレードアップを招くことなく、高出力化・高温化に対応する高性能で経済的な高中圧一体の蒸気タービンを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成図。
【図2】ロータ剛性と安定性の関係を示す特性図。
【図3】本発明の第2実施例の構成図。
【図4】本発明の第3実施例の構成図。
【図5】本発明の第4実施例の構成図。
【図6】本発明の第5実施例に係わるクリスマスツリー型植込み部の斜視図。
【図7】従来のアウトサイド型植込み部の斜視図。
【図8】本発明の第6実施例におけるスナッバ翼の構成図。
【図9】段落数と内部効率の関係を示す特性図。
【図10】本発明の第6実施例におけるフィン形状と段落効率を示す特性図。
【図11】ロータ材のクリープ強度を示す特性図。
【図12】本発明の第7実施例における温度とロータ材のクリープ破断強度を示す特性図。
【図13】本発明の第8実施例における負荷と蒸気流量、加減弁開度、主蒸気圧力の関係を示す特性図。
【図14】同図(a)は一般的な主蒸気圧力と経済性の関係を示す特性図、同図(b)は本発明の第9実施例の主蒸気圧力と経済性の関係を示す特性図。
【図15】従来の高中圧別体の蒸気タービンの構成図。
【図16】従来の高中圧一体の蒸気タービンの構成図。
【符号の説明】
1…高圧蒸気タービン、2…高圧ロータシャフト、3…高圧ケーシング、4,5…主蒸気インレット管、6…高圧排気管、10…中圧蒸気タービン、11…中圧ロータシャフト、12…中圧ケーシング、13…中圧排気管、14…クロスオーバ管、15…抽気管、16…再熱インレット管、20…ケーシング、21…高圧タービン、22…中圧タービン、23…高中圧ロータシャフト、24…中間グランド部、25…中圧排気管、26…クロスオーバ管、27…再熱インレット管、28…スラスト軸受、30…高中圧ケーシング、31…高中圧ロータシャフト、32…再熱インレット管、33…クロスオーバ管、34…中間グランド部、35…高圧タービン、36…中圧タービン、37,38…低圧中圧タービン、40…高中圧ケーシング、41…高中圧ロータシャフト、42…再熱インレット管、43…中圧排気管、44…クロスオーバ管、45…高圧タービン、46…中圧タービン、47…低圧タービン、48…低圧ケーシング、49…ロータシャフト、50…高中圧ロータ、51…中間グランド部、52…中圧2段ノズル部、60…中圧最終段ホイール、61…グランド側、62…ケーシング、63…ラジアルフィン、64…グランドパッキン、70…動翼、71…クリスマスツリー型植込み部、72…アウトサイド型植込み部、73…ホイール、80…シュラウド、81…動翼、82…チップフィン。

Claims (9)

  1. 発電端定格出力が900MW以上で、高圧タービンと中圧タービンと低圧タービンとからなり、前記高圧タービンと前記中圧タービンは一体となった一つのケーシングに収められ、かつタービンロータも前記高圧タービンと前記中圧タービンで一本からなる高中圧一体の蒸気タービンにおいて、再熱蒸気を前記ケーシングへ導入する再熱インレット管を4本以上有し、前記タービンロータの中圧高温部を冷却する冷却蒸気管を2本以上有するとともに、前記高圧タービンと中圧タービンのタービン段落にスナッバ翼を採用したことを特徴とする蒸気タービン。
  2. 請求項1に記載の蒸気タービンにおいて、前記中圧タービンから前記低圧タービンへ蒸気を導入するクロスオーバ管を2本有することを特徴とする蒸気タービン。
  3. 請求項1に記載の蒸気タービンにおいて、再熱蒸気温度が600℃以上でることを特徴とする蒸気タービン。
  4. 請求項1に記載の蒸気タービンにおいて、前記高圧タービンまたは前記中圧タービンの最終段または中間グランド部前後の段落の少なくともいずれかの段落のホイール部にグランドパッキンを有することを特徴とする蒸気タービン。
  5. 請求項1乃至請求項4の高中圧一体の蒸気タービンにおいて、前記高圧タービンと前記中圧タービンの段落にクリスマスツリー型植え込み部を採用したことを特徴とする蒸気タービン。
  6. 請求項1に記載の蒸気タービンにおいて、前記高圧タービンの高圧第2段落の上流に蒸気を導入する配管を接続したことを特徴とする蒸気タービン。
  7. 請求項1に記載の蒸気タービンにおいて、定格出力、定格条件にて蒸気加減弁が全開となるように構成したことを特徴とする蒸気タービン。
  8. 請求項1に記載の蒸気タービンにおいて、定格の主蒸気圧力が280atg以上でかつ310atg以下であることを特徴とする蒸気タービン。
  9. 請求項1に記載の蒸気タービンにおいて、定格負荷運転時の中圧排気圧力が15ata以上でかつ20ata以下であることを特徴とする蒸気タービン。
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