JP3770474B2 - ネットワーク管理システム - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワーク機器の構成管理を行うためのネットワーク管理システムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、TCP/IPのネットワーク環境下において、ネットワーク機器の構成管理を行うものとして、SNMP(Simple Network Management Protocol)を用いたネットワーク管理システムが存在する。このSNMPは、管理側端末上のSNMPマネージャと、管理対象となるネットワーク機器上のSNMPエージェントとの間で通信を行い、前記SNMPエージェントの管理するMIB(Management Information Base)に含まれる構成情報により構成管理を行うものである。ここで、構成情報とは、少なくとも各ネットワーク機器の接続関係を含むものとする。
【０００３】
このシステムにおいては、ネットワーク機器の中に、SNMPエージェントを実装していないものが含まれている場合には、正確な構成管理を行うことができなかった。
図５（ａ）は従来のシステムの管理対象となるネットワーク構成の一部を示す概略構成図であり、図５（ｂ）は従来のシステムにより取得した構成情報に基づき、図５（ａ）のネットワーク構成を表示したネットワーク構成図の一例である。これらの図において、５０１はSNMPエージェントの実装された管理対象ノード、５０２はノンインテリジェントハブ等のSNMPエージェントの実装されていない管理対象ノードである。
従来のシステムでは、管理対象ノード５０２からは構成情報を取得することができないため、図５（ａ）のように、複数の管理対象ノード５０１が管理対象ノード５０２を介して接続されている場合、ネットワーク構成図では、図５（ｂ）に示すように、管理対象ノード５０２は表示されないこととなる。従って、管理対象ノード５０１の一つのポートに複数の管理対象ノード５０１が接続された状態で表示されるという不都合が生じていた。また、管理対象ノードのＯＳの相違等により、SNMPエージェントの管理するMIBの情報が不十分な場合があり、この場合にも、実際のネットワーク構成とは異なったネットワーク構成図が生成されることがあった。
そこで、従来のシステムでは、実際とは異なるネットワーク構成図が作成された場合にそれを修正する手段が設けられていた。
【０００４】
一方、このようなシステムにより管理するネットワーク構成は、新しい機器の接続等、日々変化するものであるため、定期的に構成情報の更新を行うことが必要となる。
この場合には、前記SNMPにより、ネットワーク機器の構成情報を定期的に収集して、現在登録されているネットワーク構成情報との差分を検出し、この差分に基づいてネットワーク構成情報を更新する方法が使用されているが、この場合においては、検出された差分情報を全て更新する方法、又は、差分情報を表示し利用者により指示されたもののみを更新する方法のいずれかが使用されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、差分情報を全て更新する方法を使用した場合には、利用者により修正された構成情報も更新されてしまうことから、再度誤った情報が表示されることとことなるため、更新処理毎に修正作業が必要となっていた。
一方、差分情報を表示して、利用者により指示された情報のみを更新する方法を使用した場合には、更新処理毎に、利用者が差分情報の全てを確認することが必要となるため、更新処理が煩雑となっていた。
【０００６】
本発明は、上記課題を解決するためのもので、ネットワーク構成の管理において、ユーザにより任意に修正された情報を維持しつつ、自動的に構成情報の更新を行うことにより、正確なネットワーク構成の管理を容易にするネットワーク管理システムを提供することを目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためのもので、管理対象としてのネットワーク機器から当該ネットワーク機器の接続関係を含む構成情報を収集する情報収集手段と、収集された構成情報を格納する情報格納手段と、前記情報格納手段に格納された構成情報に基づきネットワーク構成図を生成し表示する構成図生成手段とを備えたネットワーク管理システムにおいて、既に前記情報格納手段に格納されている構成情報の内、更新を禁止する構成情報を指定する指定手段と、既に前記情報格納手段に格納されている構成情報と前記情報収集手段により新たに収集された構成情報とを比較し、差分情報を検出する手段と、前記差分情報が、前記指定手段により指定された構成情報に該当するか否かを判定し、該当しない場合には、既に前記情報格納手段に格納されている構成情報を差分情報に基づき更新する手段とを備えたものである。
また、前記情報格納手段に格納されている構成情報を修正する情報修正手段を備えたものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
ネットワーク管理システム１００は、図１に示すように、構成情報収集処理部１０１と、収集処理定期実行処理部１０２と、構成情報差分更新処理部１０３と、構成図生成処理部１０４と、構成情報編集処理部１０５と、保護情報設定処理部１０６とを有している。また、収集結果データベース１０７と、構成情報データベース１０８と、保護情報データベース１０９とを有している。なお、その他、構成図生成処理部１０４により生成されたネットワーク構成図を表示するディスプレイ装置１１０と、ネットワーク構成情報の編集操作等を行うためのユーザインターフェース装置１１１とを有している。
本発明は、この構成において、保護情報設定処理部１０６により保護情報として設定され、保護情報データベース１０９に格納された構成情報について、構成情報差分更新処理部１０３による更新処理を禁止することとしたものである。
【０００９】
構成情報収集処理部１０１は、収集処理定期実行処理部１０２からの指示に応じて、管理対象ノードから構成情報を収集する処理を行うものであり、収集された構成情報は、収集結果データ１０７Ａとして、収集結果データベース１０７に格納される。
また、構成情報差分更新処理部１０３は、収集結果データ１０７Ａと構成情報データベース１０８に格納されている構成情報データ１０８Ａとを比較して、差分情報を検出するものであり、この差分情報に基づき、構成情報データベース１０８を更新するものである。
また、構成図生成処理部１０４は、ネットワーク構成情報データ１０８Ａに基づきネットワーク構成図を生成し、ディスプレイ装置１１０に表示するものである。
また、構成情報編集処理部１０５は、ユーザがディスプレイ装置１１０に表示されたネットワーク構成図を前記ユーザインターフェース装置１１１により修正した場合に、その修正結果に基づき構成情報データ１０８Ａを更新するものである。
また、保護情報設定処理部１０６は、構成情報差分更新処理部１０３による構成情報データ１０８Ａの更新処理において、所定の管理対象ノードについての所定の構成情報の更新の禁止を設定するものである。
【００１０】
また、収集結果データベース１０７及び構成情報データベース１０８は、それぞれ、ノード管理用データベースとポート管理用データベースの２種類のデータベースを備えている。前記ノード管理用データベースとしては、図２（ａ）に示すように、各管理対象ノードを一意に識別するためのノード識別子２０１と、各管理対象ノードから収集した各構成情報としてのＩＰアドレス２０２，ＭＡＣアドレス２０３，名称２０４，接続機器２０５の各データ項目を有している。また、前記ポート管理用データベースとしては、図２（ｂ）に示すように、管理対象ノードの各ポートを一意に識別するためのポート識別子２０６と、構成情報としての接続機器２０７の各データ項目を有している。
【００１１】
また、保護情報データベース１０９は、保護情報設定処理部１０６により設定された更新禁止の設定情報を格納するものであり、図３に示すように、更新禁止の設定を行う管理対象ノードを一意に識別するためのノード識別子３０１と、更新禁止の項目種別としての構成情報種別３０２の各データ項目を有している。ここで、識別子３０１は、構成情報データベース１０８のノード識別子２０１又はポート識別子２０６に対応させたものであり、それぞれのデータベースで同じ値を持つ場合、同じノード又はポートの情報として識別することとなる。構成情報種別３０２は、ネットワーク構成情報データベース１０８の各構成情報２０２〜２０５，２０７の種別を示すものである。
本実施の形態では、この保護情報データベース１０９に格納された構成情報について、後述する更新処理を禁止している。
【００１２】
次に、本システムにより、ネットワークの構成管理を行う方法について説明する。
まず、ネットワーク構成情報の編集処理を行うときは、構成情報データベース１０８に格納された構成情報データ１０８Ａに基づき、構成図生成処理部１０４によりネットワーク構成図を生成し、ディスプレイ装置１１０に表示する。
そして、表示されたネットワーク構成図において、ノンインテンリジェントハブが省略されている等、実際のネットワーク構成との違いがある場合には、ユーザインターフェース装置１１１を用いて入力された情報によりネットワーク構成情報１０８Ａを修正する。
この場合には、管理者等のユーザが、ユーザインタフェース装置１１１を用いて、表示されたネットワーク構成図にノンインテリジェントハブを追加し、各管理対象端末の接続関係を修正する等の編集を行い、その編集結果に基づき、構成情報編集処理部１０５は、構成情報データ１０８Ａの修正等の処理を行う。
【００１３】
ここで修正された構成情報データ１０８Ａ等、ユーザが保護（更新処理の禁止）を求める場合には、ユーザインタフェース装置１１１を用いて、保護した情報を指定し、保護情報データベース１０９に保護情報データ１０９Ａとして格納する。これにより、構成情報差分更新処理部１０３による更新処理を禁止することができる。
なお、保護情報データベース１０９への格納は、前記のようにユーザの指定により行うこととしても良いが、これに限られず、例えば、構成情報編集処理部１０５により修正された構成情報データ１０８Ａは全て、保護情報データ１０９Ａとして保護情報データベース１０９に格納することとしてもよい。
【００１４】
次に、本実施の形態にかかるネットワーク管理システムにより、利用者が修正した情報などを維持したまま、最新のネットワーク構成情報を更新する手順を、図４を使用して説明する。
まず、収集処理定期実行処理部１０２は構成情報収集処理部１０１を起動し、該構成情報収集処理部１０１は、管理対象ノードから構成情報を収集し(ステップＳ４０１)、その構成情報を収集結果データ１０７Ａとして、収集結果データベース１０７に格納する。
構成情報差分更新処理部１０３は、収集結果データベース１０７内の収集結果データ１０７Ａと構成情報データベース１０８内のデータ１０８Ａとを比較し、差分情報を検出する(ステップＳ４０２)。
構成情報差分更新処理部１０３は、検出した差分情報について、保護情報データベース１０９からノード識別子又はポート識別子に基づき対応するデータ項目の有無を検索する(ステップＳ４０３、Ｓ４０４)。対応するデータ項目がない場合には、検出した差分情報により該当する構成情報を更新する（ステップＳ４０５）。
一方、保護情報データベース１０９内に対応するデータ項目がある場合には、検出した差分情報について更新処理を行わず、別の差分情報について前記ステップＳ４０２〜ステップＳ４０５の処理を行う（ステップＳ４０６）。この処理を繰り返し、全ての差分情報についての処理を行った後、更新処理を終了する。
これにより、ユーザにより修正された情報等の保護情報を維持しつつ、構成情報を容易に更新することが可能となる。
【００１５】
以上のように、本実施の形態に係るネットワーク管理システムでは、保護情報設定手段により保護情報として設定された構成情報について、構成情報差分更新処理部による更新処理を禁止したため、ノンインテリジェントハブ等の存在に基づく誤った構成情報による更新を防止することができる。
また、管理者が任意に設定した各管理対象ノードの名称のように、構成情報としてSNMPにより取得される情報と異なる情報が構成情報データベースに格納されている場合でも、保護情報として設定することにより、管理者の意に反して更新されること等を防止することができる。
【００１６】
前記実施の形態では、更新処理において、保護情報データベース１０９に格納された情報については、単に更新処理を行わないこととして説明しているが、管理者等のユーザに差分情報に基づく更新を行うか否かを選択させる選択処理部を設けることとしてもよい。
この場合には、管理用ノードのディスプレイ装置１１０に、構成情報データベース１０８に格納された更新前の構成情報と、構成情報差分更新処理部１０３により検出された差分情報との双方を表示して、管理者等のユーザに選択させ、ユーザが差分情報を選択した場合には、前記構成情報を更新することとする。この処理のタイミングとしては、図４に示す更新処理において、ステップＳ４０４において該当データありとされた場合に行うこととしてもよく、また、更新処理が終了した後、ユーザが任意にネットワーク構成図をディスプレイ装置１１０に表示させたときとしてもよい。
このように保護情報として設定した情報についても、差分情報に基づく更新を可能としたので、構成管理において、取得した情報に応じて柔軟な対応が可能となる。
なお、この場合、以前の選択処理において選択されなかった差分情報を格納するデータベースを設け、構成情報差分更新処理部１０３により検出された差分情報がこのデータベースに格納された情報と同一の場合には、前記選択処理を省略することとしてもよい。これにより、不要な選択処理を回避することが可能となる。
【００１７】
なお、前記実施の形態では、TCP/IPのネットワーク環境下における構成管理について用いられる例を示したが、本システムは、これに限られるものではなく、要は、プロトコルの相違等により、ネットワーク内に構成情報を取得することのできないノードが含まれている場合に用いることのできるものである。
【００１８】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ネットワーク構成の管理において、構成情報の更新処理において、ユーザにより任意に修正された情報等を維持することができるので、正確なネットワーク構成の管理を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の実施の形態に係るネットワーク管理システムの構成を示す図である。
【図２】 前記ネットワーク管理システムを構成する収集結果データベースの一例を示す図である。
【図３】 前記ネットワーク管理システムを構成する保護情報データベースの一例を示す図である。
【図４】 本発明の実施の形態に係るネットワーク管理システムを用いた構成情報の更新処理手順を示すフローチャートである。
【図５】 従来のシステムにおいて生成されるネットワーク構成図の一例を示す図である。
【符号の説明】
１００…ネットワーク管理装置、１０１…構成情報収集処理部、１０２…収集処理定期実行処理部、１０３…構成情報差分更新処理部、１０４…構成図生成処理部、１０５…構成情報編集処理部、１０６…保護情報設定処理部、１０７…収集結果データベース、１０７Ａ…収集結果データ、１０８…構成情報データベース、１０８Ａ…構成情報データ、１０９…保護情報データベース、１０９Ａ…保護情報データ、１１０…ディスプレイ装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワーク機器の構成管理を行うためのネットワーク管理システムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、TCP/IPのネットワーク環境下において、ネットワーク機器の構成管理を行うものとして、SNMP(Simple Network Management Protocol)を用いたネットワーク管理システムが存在する。このSNMPは、管理側端末上のSNMPマネージャと、管理対象となるネットワーク機器上のSNMPエージェントとの間で通信を行い、前記SNMPエージェントの管理するMIB(Management Information Base)に含まれる構成情報により構成管理を行うものである。ここで、構成情報とは、少なくとも各ネットワーク機器の接続関係を含むものとする。
【０００３】
このシステムにおいては、ネットワーク機器の中に、SNMPエージェントを実装していないものが含まれている場合には、正確な構成管理を行うことができなかった。
図５（ａ）は従来のシステムの管理対象となるネットワーク構成の一部を示す概略構成図であり、図５（ｂ）は従来のシステムにより取得した構成情報に基づき、図５（ａ）のネットワーク構成を表示したネットワーク構成図の一例である。これらの図において、５０１はSNMPエージェントの実装された管理対象ノード、５０２はノンインテリジェントハブ等のSNMPエージェントの実装されていない管理対象ノードである。
従来のシステムでは、管理対象ノード５０２からは構成情報を取得することができないため、図５（ａ）のように、複数の管理対象ノード５０１が管理対象ノード５０２を介して接続されている場合、ネットワーク構成図では、図５（ｂ）に示すように、管理対象ノード５０２は表示されないこととなる。従って、管理対象ノード５０１の一つのポートに複数の管理対象ノード５０１が接続された状態で表示されるという不都合が生じていた。また、管理対象ノードのＯＳの相違等により、SNMPエージェントの管理するMIBの情報が不十分な場合があり、この場合にも、実際のネットワーク構成とは異なったネットワーク構成図が生成されることがあった。
そこで、従来のシステムでは、実際とは異なるネットワーク構成図が作成された場合にそれを修正する手段が設けられていた。
【０００４】
一方、このようなシステムにより管理するネットワーク構成は、新しい機器の接続等、日々変化するものであるため、定期的に構成情報の更新を行うことが必要となる。
この場合には、前記SNMPにより、ネットワーク機器の構成情報を定期的に収集して、現在登録されているネットワーク構成情報との差分を検出し、この差分に基づいてネットワーク構成情報を更新する方法が使用されているが、この場合においては、検出された差分情報を全て更新する方法、又は、差分情報を表示し利用者により指示されたもののみを更新する方法のいずれかが使用されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、差分情報を全て更新する方法を使用した場合には、利用者により修正された構成情報も更新されてしまうことから、再度誤った情報が表示されることとことなるため、更新処理毎に修正作業が必要となっていた。
一方、差分情報を表示して、利用者により指示された情報のみを更新する方法を使用した場合には、更新処理毎に、利用者が差分情報の全てを確認することが必要となるため、更新処理が煩雑となっていた。
【０００６】
本発明は、上記課題を解決するためのもので、ネットワーク構成の管理において、ユーザにより任意に修正された情報を維持しつつ、自動的に構成情報の更新を行うことにより、正確なネットワーク構成の管理を容易にするネットワーク管理システムを提供することを目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためのもので、管理対象としてのネットワーク機器から当該ネットワーク機器の接続関係を含む構成情報を収集する情報収集手段と、収集された構成情報を格納する情報格納手段と、前記情報格納手段に格納された構成情報に基づきネットワーク構成図を生成し表示する構成図生成手段とを備えたネットワーク管理システムにおいて、既に前記情報格納手段に格納されている構成情報の内、更新を禁止する構成情報を指定する指定手段と、既に前記情報格納手段に格納されている構成情報と前記情報収集手段により新たに収集された構成情報とを比較し、差分情報を検出する手段と、前記差分情報が、前記指定手段により指定された構成情報に該当するか否かを判定し、該当しない場合には、既に前記情報格納手段に格納されている構成情報を差分情報に基づき更新する手段とを備えたものである。
また、前記情報格納手段に格納されている構成情報を修正する情報修正手段を備えたものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
ネットワーク管理システム１００は、図１に示すように、構成情報収集処理部１０１と、収集処理定期実行処理部１０２と、構成情報差分更新処理部１０３と、構成図生成処理部１０４と、構成情報編集処理部１０５と、保護情報設定処理部１０６とを有している。また、収集結果データベース１０７と、構成情報データベース１０８と、保護情報データベース１０９とを有している。なお、その他、構成図生成処理部１０４により生成されたネットワーク構成図を表示するディスプレイ装置１１０と、ネットワーク構成情報の編集操作等を行うためのユーザインターフェース装置１１１とを有している。
本発明は、この構成において、保護情報設定処理部１０６により保護情報として設定され、保護情報データベース１０９に格納された構成情報について、構成情報差分更新処理部１０３による更新処理を禁止することとしたものである。
【０００９】
構成情報収集処理部１０１は、収集処理定期実行処理部１０２からの指示に応じて、管理対象ノードから構成情報を収集する処理を行うものであり、収集された構成情報は、収集結果データ１０７Ａとして、収集結果データベース１０７に格納される。
また、構成情報差分更新処理部１０３は、収集結果データ１０７Ａと構成情報データベース１０８に格納されている構成情報データ１０８Ａとを比較して、差分情報を検出するものであり、この差分情報に基づき、構成情報データベース１０８を更新するものである。
また、構成図生成処理部１０４は、ネットワーク構成情報データ１０８Ａに基づきネットワーク構成図を生成し、ディスプレイ装置１１０に表示するものである。
また、構成情報編集処理部１０５は、ユーザがディスプレイ装置１１０に表示されたネットワーク構成図を前記ユーザインターフェース装置１１１により修正した場合に、その修正結果に基づき構成情報データ１０８Ａを更新するものである。
また、保護情報設定処理部１０６は、構成情報差分更新処理部１０３による構成情報データ１０８Ａの更新処理において、所定の管理対象ノードについての所定の構成情報の更新の禁止を設定するものである。
【００１０】
また、収集結果データベース１０７及び構成情報データベース１０８は、それぞれ、ノード管理用データベースとポート管理用データベースの２種類のデータベースを備えている。前記ノード管理用データベースとしては、図２（ａ）に示すように、各管理対象ノードを一意に識別するためのノード識別子２０１と、各管理対象ノードから収集した各構成情報としてのＩＰアドレス２０２，ＭＡＣアドレス２０３，名称２０４，接続機器２０５の各データ項目を有している。また、前記ポート管理用データベースとしては、図２（ｂ）に示すように、管理対象ノードの各ポートを一意に識別するためのポート識別子２０６と、構成情報としての接続機器２０７の各データ項目を有している。
【００１１】
また、保護情報データベース１０９は、保護情報設定処理部１０６により設定された更新禁止の設定情報を格納するものであり、図３に示すように、更新禁止の設定を行う管理対象ノードを一意に識別するためのノード識別子３０１と、更新禁止の項目種別としての構成情報種別３０２の各データ項目を有している。ここで、識別子３０１は、構成情報データベース１０８のノード識別子２０１又はポート識別子２０６に対応させたものであり、それぞれのデータベースで同じ値を持つ場合、同じノード又はポートの情報として識別することとなる。構成情報種別３０２は、ネットワーク構成情報データベース１０８の各構成情報２０２〜２０５，２０７の種別を示すものである。
本実施の形態では、この保護情報データベース１０９に格納された構成情報について、後述する更新処理を禁止している。
【００１２】
次に、本システムにより、ネットワークの構成管理を行う方法について説明する。
まず、ネットワーク構成情報の編集処理を行うときは、構成情報データベース１０８に格納された構成情報データ１０８Ａに基づき、構成図生成処理部１０４によりネットワーク構成図を生成し、ディスプレイ装置１１０に表示する。
そして、表示されたネットワーク構成図において、ノンインテンリジェントハブが省略されている等、実際のネットワーク構成との違いがある場合には、ユーザインターフェース装置１１１を用いて入力された情報によりネットワーク構成情報１０８Ａを修正する。
この場合には、管理者等のユーザが、ユーザインタフェース装置１１１を用いて、表示されたネットワーク構成図にノンインテリジェントハブを追加し、各管理対象端末の接続関係を修正する等の編集を行い、その編集結果に基づき、構成情報編集処理部１０５は、構成情報データ１０８Ａの修正等の処理を行う。
【００１３】
ここで修正された構成情報データ１０８Ａ等、ユーザが保護（更新処理の禁止）を求める場合には、ユーザインタフェース装置１１１を用いて、保護した情報を指定し、保護情報データベース１０９に保護情報データ１０９Ａとして格納する。これにより、構成情報差分更新処理部１０３による更新処理を禁止することができる。
なお、保護情報データベース１０９への格納は、前記のようにユーザの指定により行うこととしても良いが、これに限られず、例えば、構成情報編集処理部１０５により修正された構成情報データ１０８Ａは全て、保護情報データ１０９Ａとして保護情報データベース１０９に格納することとしてもよい。
【００１４】
次に、本実施の形態にかかるネットワーク管理システムにより、利用者が修正した情報などを維持したまま、最新のネットワーク構成情報を更新する手順を、図４を使用して説明する。
まず、収集処理定期実行処理部１０２は構成情報収集処理部１０１を起動し、該構成情報収集処理部１０１は、管理対象ノードから構成情報を収集し(ステップＳ４０１)、その構成情報を収集結果データ１０７Ａとして、収集結果データベース１０７に格納する。
構成情報差分更新処理部１０３は、収集結果データベース１０７内の収集結果データ１０７Ａと構成情報データベース１０８内のデータ１０８Ａとを比較し、差分情報を検出する(ステップＳ４０２)。
構成情報差分更新処理部１０３は、検出した差分情報について、保護情報データベース１０９からノード識別子又はポート識別子に基づき対応するデータ項目の有無を検索する(ステップＳ４０３、Ｓ４０４)。対応するデータ項目がない場合には、検出した差分情報により該当する構成情報を更新する（ステップＳ４０５）。
一方、保護情報データベース１０９内に対応するデータ項目がある場合には、検出した差分情報について更新処理を行わず、別の差分情報について前記ステップＳ４０２〜ステップＳ４０５の処理を行う（ステップＳ４０６）。この処理を繰り返し、全ての差分情報についての処理を行った後、更新処理を終了する。
これにより、ユーザにより修正された情報等の保護情報を維持しつつ、構成情報を容易に更新することが可能となる。
【００１５】
以上のように、本実施の形態に係るネットワーク管理システムでは、保護情報設定手段により保護情報として設定された構成情報について、構成情報差分更新処理部による更新処理を禁止したため、ノンインテリジェントハブ等の存在に基づく誤った構成情報による更新を防止することができる。
また、管理者が任意に設定した各管理対象ノードの名称のように、構成情報としてSNMPにより取得される情報と異なる情報が構成情報データベースに格納されている場合でも、保護情報として設定することにより、管理者の意に反して更新されること等を防止することができる。
【００１６】
前記実施の形態では、更新処理において、保護情報データベース１０９に格納された情報については、単に更新処理を行わないこととして説明しているが、管理者等のユーザに差分情報に基づく更新を行うか否かを選択させる選択処理部を設けることとしてもよい。
この場合には、管理用ノードのディスプレイ装置１１０に、構成情報データベース１０８に格納された更新前の構成情報と、構成情報差分更新処理部１０３により検出された差分情報との双方を表示して、管理者等のユーザに選択させ、ユーザが差分情報を選択した場合には、前記構成情報を更新することとする。この処理のタイミングとしては、図４に示す更新処理において、ステップＳ４０４において該当データありとされた場合に行うこととしてもよく、また、更新処理が終了した後、ユーザが任意にネットワーク構成図をディスプレイ装置１１０に表示させたときとしてもよい。
このように保護情報として設定した情報についても、差分情報に基づく更新を可能としたので、構成管理において、取得した情報に応じて柔軟な対応が可能となる。
なお、この場合、以前の選択処理において選択されなかった差分情報を格納するデータベースを設け、構成情報差分更新処理部１０３により検出された差分情報がこのデータベースに格納された情報と同一の場合には、前記選択処理を省略することとしてもよい。これにより、不要な選択処理を回避することが可能となる。
【００１７】
なお、前記実施の形態では、TCP/IPのネットワーク環境下における構成管理について用いられる例を示したが、本システムは、これに限られるものではなく、要は、プロトコルの相違等により、ネットワーク内に構成情報を取得することのできないノードが含まれている場合に用いることのできるものである。
【００１８】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ネットワーク構成の管理において、構成情報の更新処理において、ユーザにより任意に修正された情報等を維持することができるので、正確なネットワーク構成の管理を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の実施の形態に係るネットワーク管理システムの構成を示す図である。
【図２】 前記ネットワーク管理システムを構成する収集結果データベースの一例を示す図である。
【図３】 前記ネットワーク管理システムを構成する保護情報データベースの一例を示す図である。
【図４】 本発明の実施の形態に係るネットワーク管理システムを用いた構成情報の更新処理手順を示すフローチャートである。
【図５】 従来のシステムにおいて生成されるネットワーク構成図の一例を示す図である。
【符号の説明】
１００…ネットワーク管理装置、１０１…構成情報収集処理部、１０２…収集処理定期実行処理部、１０３…構成情報差分更新処理部、１０４…構成図生成処理部、１０５…構成情報編集処理部、１０６…保護情報設定処理部、１０７…収集結果データベース、１０７Ａ…収集結果データ、１０８…構成情報データベース、１０８Ａ…構成情報データ、１０９…保護情報データベース、１０９Ａ…保護情報データ、１１０…ディスプレイ装置。
Claims (2)
- 管理対象としてのネットワーク機器から当該ネットワーク機器の接続関係を含む構成情報を収集する情報収集手段と、収集された構成情報を格納する情報格納手段と、前記情報格納手段に格納された構成情報に基づきネットワーク構成図を生成し表示する構成図生成手段とを備えたネットワーク管理システムにおいて、
既に前記情報格納手段に格納されている構成情報の内、更新を禁止する構成情報を指定する指定手段と、
既に前記情報格納手段に格納されている構成情報と前記情報収集手段により新たに収集された構成情報とを比較し、差分情報を検出する手段と、
前記差分情報が、前記指定手段により指定された構成情報に該当するか否かを判定し、該当しない場合には、既に前記情報格納手段に格納されている構成情報を差分情報に基づき更新する手段と
を備えたことを特徴とするネットワーク管理システム。 - 前記情報格納手段に格納されている構成情報を修正する情報修正手段をさらに備え、
前記指定手段は、前記情報修正手段により修正された構成情報を、更新を禁止する構成情報として指定することを特徴とする請求項１に記載のネットワーク管理システム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001316746A JP3770474B2 (ja) | 2001-10-15 | 2001-10-15 | ネットワーク管理システム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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