JP3769392B2 - 墜落防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願は構造物の昇降の際に使用する墜落防止装置に関するものであり、特には通信柱、配電柱の昇降時における墜落を防止する墜落防止装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
本願では通信柱、配電柱に設置する常設型の墜落防止装置において、事故経歴のあるものを確実に認知し、新しい装置との交換を促して、工事のための昇降時には常に設計通りの墜落防止機能を得ることの出来る、事故経歴確認手段を有する墜落防止装置を開示する。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本願では、課題を解決するため上部で母線ワイヤーを固定する金具の構造を2つの部材の軸連結構造とし、所定以上の衝撃力を受けた場合、吊支した母線ワイヤーとともに1つの部材が軸を支点に下方へ回動する構成とすることによって、地上よりその形状の変化を認知し易くするものである。
【0004】
【従来の技術】
通信柱、配電柱等、比較的低い構造物の上部での高所作業は、主として腰部の安全帯に頼ることが多く、中でもその昇降時の安全対策は、昇降距離が短いために軽視される部分もあって、十分と言えるものではなかった。
そのような状況の中で順次高所作業車が導入され、道路状況さえ整っていれば、ほとんどの作業が高所作業車のバケット内より可能となってきたが、通信線の新設、取替えなどにおける延線作業等では工事径間内の数本の柱毎にすべて高所作業車を配置することは不可能であった。これは経済的事情だけでなく、道路交通の事情を考慮すれば当然の配慮でもあった。また、柱上における作業自体が、長時間に亘るものはそんなに多くなく、工程より抜く事は出来ないが、高所作業車を据え付けて準備する時間の方が長いものが大半であり、工事の効率の面からも作業者が自力で昇柱を行い作業をする方法は機械化が進もうと廃止出来ないものである。
昇柱は通信柱の場合5〜6Mで比較的低い位置での高所作業であり、墜落すれば危険であることに変わりないが、工事の内容が些細な時、また非常に急ぐ時などには安全設備の使用を怠りがちであった。よって年間数件の墜落事故が発生し、死亡事故に至るものも見られた。
【0005】
そのような状況の中で、簡易な昇降用墜落防止装置が開発され、通信線工事に携わる作業者全てに亘って配備された。
これは、昇柱にあたっては、地上より伸縮竿を操作し、繊維ロープ製の母線を吊り線に掛け、作業者腰部と連結した安全器を母線に嵌装して昇降を行うものであるが、この方法にも課題は残るものであった。
通常2M程度に収縮された伸縮竿を5Mに伸ばして、先端に母線ロープのフックを掛けて吊り線まで引き上げる際、先端に向かって順次細くなる伸縮竿は少しの風でも撓み、その操作がしづらいものであった。
【0006】
よって常設の墜落防止装置が望まれるものであった。
従来より実施されているこの種の常設型墜落防止装置としては、特願昭59−21282号、特願昭59−22364号、特願昭59−23575号等が見られるが、そのいずれも母線設置時の張力設定の問題、墜落発生時の衝撃力緩和の問題を解決することを主目的としていた。
よって、その装置によって一度墜落事故が発生し、再度の衝撃緩衝機能を有していない状態で使用され墜落が発生すると、墜落を阻止し得ても、内臓障害の発生等、2次災害の危険性があった。
本願では、常設型の墜落防止装置において、墜落の発生、通行車両の接触による損傷等の事故経歴の有無の判別が容易となる装置を開示するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本願の構造は、通信柱上下部に電柱バンドによって設置する上部と下部の金物間にワイヤーを所定張力で張設し、このワイヤーを母線として安全器を嵌装し、墜落時の引留めを行うものである。
上部に設置する金物は、電柱バンドで電柱面に固定される上部本体と、本体内に一部重合して下方に向け可回動的に軸支される母線吊支材よりなる。この母線吊支材と上部本体間は、所定強度の荷重が負荷されると切断するテンションプレートで連結されてその回動を阻止されており、墜落事故はもちろん、母線ワイヤーへの車両の接触等の負荷でも切断し、テンションプレートによる支持を失った母線吊支材が軸を支点に下方へ回動し、事故等による荷重が負荷されたことを地上より認知し易くするものである。
【0008】
【実施例】
本願の実施例について記載する。
本願は上部金具Hと下部金具Lおよびその間に張設する母線ワイヤーWよりなる。
上部金具Hは、電柱バンドBで電柱P面に固定する上部本体1 と、上部本体1 内に一部重合して、可回動的に軸支6 される母線吊支材5 、上部本体1 内で両者を連結するテンションプレート3 よりなる。
上部本体1 は、略箱状に形成され、両側部を貫通して上、中、下、および先端部位置に4個の穴を設ける。上部の穴11は電柱バンドBとの連結用であり、先端部の穴12は次に述べる母線吊支材5 との連結用である。中間部および下部の穴13,14 はテンションプレート3 確認用および軸支用の穴である。
母線吊支材5 は、上部本体両側部間に内嵌する断面コ字形状で、突出する先端部には母線ワイヤーWを吊支する。所定長を上部本体内へ嵌入重合して中間部は先端部を下方へ可回動的に軸支6 し、上部本体1 内に位置する重合端部にはテンションプレート3 の一端を軸支4 する。本実施例ではこの中間軸支部より先端部の母線ワイヤーW取り付け点までの距離とテンションプレート3 取付け点までの距離の比を3:1とする。テンションプレート3 の他端は本体の下部位置の穴14に軸支2 されるものである。
テンションプレート3 は屋外設置による腐食の影響および防食加工の必要性による不均一仕上げを考慮してステンレス板を所定形状に打ち抜き、中間部に強力を設定した細幅部31を設ける。このテンションプレート3 は2枚を一対として使用し、一枚の強度は150Kgfに設定して、合計300Kgfの強力を得るものである。
上部本体両側面の中間部に設けた穴13は、このテンションプレート3 の細幅部31の位置にあたり、テンションプレート3 自体の組み付け確認および細幅部31の衝撃力負荷による変形または切断具合の確認用である。
以上の構成で成る上部金具Hであるが、母線吊支材5 先端に連結垂下された母線ワイヤーWの下端は下部金具Lに引き留められる。
【0009】
下部金具Lも箱状に形成され、電柱バンドBで通信柱の下部位置地上高約2Mに固定される。これは通行の障害とならないための配慮である。
下部上辺裏面に一端を接したバネ7 は下端のバネ座71より挿通されたシャフト8 によりワイヤーWの圧縮端と連結され、このシャフト8 に螺合したナット81により、シャフト8 を締め付けることによって母線ワイヤーWの張力を設定するものである。
【0010】
以上の構成の本願墜落防止装置であるが、工事に際して作業者は腰部に装着した安全帯のリングに、他端に墜落防止用安全器を結着したフックを掛止し、安全器は母線ワイヤーWに嵌装する。
この状態で昇降を行い、万が一作業者が足を踏み外した際には、安全器に内蔵された爪が母線ワイヤーを掴持して、墜落は阻止されるものである。
この墜落発生の際には、母線ワイヤーWに負荷された落下衝撃荷重は母線吊支材5 を経てテンションプレート3 に伝わるものである。
前記したようにこの母線吊支材5 における母線ワイヤーW吊支位置およびテンションプレート3 取付位置の軸支点よりの距離の比は3:1であり、墜落によって、例えば120Kgfの衝撃が母線ワイヤーWに負荷されると、テンションプレート3 部には360Kgfの荷重が加わることとなる。本実施例におけるテンションプレート3 部の強度設定は1枚150Kgfであるので計300Kgfであり、360Kgfの衝撃荷重では切断し、母線吊支材5 は支持を失って下方へ回動する。よってこの装置へは事故による衝撃荷重が加わった事が明白となり、次に使用する際までに修復されていなくても、誤って使用される事はないものである。
この例で述べた墜落発生時の衝撃荷重120Kgfというのは、安全器に装備した衝撃緩衝体が作用した値であり、通常の使用状態では30〜70Kgfの荷重が予想される。よって2枚のテンションプレート部に負荷される荷重は90〜210Kgf程度であり、切断はない。
このテンションプレートの強度設定を適確に行うことにより、墜落事故および外的要因による装置の損傷が明白となり従来の課題を解決するものである。
【0011】
【発明の効果】
以上のように通信柱、配電柱等において本願発明の墜落防止装置を採用することにより、一度墜落事故が発生した装置を再度使用することがない為、初期設計には盛り込まれていた衝撃吸収能力を失った装置の使用による2次的災害を防止できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の上部金具の一部切欠したところの正面図。
【図2】本願の上部金具の一部切欠したところの左側面図。
【図3】本願の上部金具の斜視図。
【図4】本願の上部金具のテンションプレート破断状態正面図。
【図5】本願の下部金具の一部切欠したところの正面図。
【図6】本願の墜落防止装置の取付状態図。
【符号の説明】
1 上部本体
2 軸支
3 テンションプレート
4 軸支
5 母線吊支材
6 軸支
7 バネ
31 細幅部
71 バネ座
8 シャフト
81 ナット
11,12,13,14 穴
B 電柱バンド
H 上部金具
L 下部金具
P 電柱
W 母線ワイヤー
Claims (1)
- 墜落防止用安全器を嵌装する母線ワイヤーWを上部金具Hと下部金具Lとによって構造物に張設する墜落防止装置であって、構造物の上部に固定した上部金具Hの上部本体1 に、先端部に母線ワイヤーWを吊支し、上部本体1 内に重合する基端部には上部本体1 内に一端を軸支2 した所定強度を有するテンションプレート3 の他端を軸支4 した母線吊支材5 の中間部を先端部が下方へ回動可能に軸支6 して連結し、構造物の下部に固定した下部金具Lとの間に、バネ7 により所定張力で母線ワイヤーWを張設したことを特徴とする墜落防止装置。
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JP28401598A JP3769392B2 (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | 墜落防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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JP28401598A Expired - Lifetime JP3769392B2 (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | 墜落防止装置 |
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