【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヨードホールを含有する環境殺菌剤（サニタイザー）及び該環境殺菌剤を用いた流し台用ぬめり防止具に関するもので、より詳細には、抗菌性及びその持続性に優れた環境殺菌剤に関する。本発明は更に、台所の流し台用のぬめり防止具にも関する。
【０００２】
【従来の技術】
台所や風呂場のような湿った場所では、雑菌の繁殖により、所謂ぬめりが発生することが問題となっている。例えば、台所の流し台では、排水口の入口には、台所内のゴミが水と一緒に流れ込まないように、ストレイナーが設けられているが、このストレイナー内にはゴミが溜まっており、しかも湿っているために、雑菌やカビ等の微生物が繁殖し、ぬめりを発生したり、悪臭を発生したりするという問題がある。
【０００３】
このぬめりの発生を防止するための提案も従来多数なされており、例えば、特開昭５６−１５００１１号公報には、水溶液中で次亜塩素酸を生成する化合物の１種以上と、重炭酸アルカリ金属塩または炭酸アルカリ金属塩と、ジカルボン酸の１種以上とを含有する風呂用添加剤組成物が記載されている。
【０００４】
特開平５−１５５７２６号公報には、基板に酸化チタン膜を被覆したことを特徴とする雑菌繁殖防止体が記載されている。
【０００５】
特開平６−２２６２６３号公報には銀を表面にメッキ、または内部に混入させた樹脂製糸によって構成されたことを特徴とする抗菌用樹脂製糸が記載されている。
【０００６】
また、一般的な環境殺菌剤としては、ハロゲン系、界面活性剤系、アルデヒド系、ビグアナイド系、フェノール系、酸素系等の各種のものが知られている。
【０００７】
また、流し台用のぬめり防止剤としては、塩素化シアヌル酸塩のような塩素系殺菌剤をタブレット等に成形し、これを通気性、通水性の容器内に収容させたものが使用されている。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、塩素系殺菌剤は抗菌作用には優れているものの、その安全性が疑問視されていると共に、台所の流し台や流し台で使用する台所用品の金属に対して強い腐食性を示すという欠点がある。
【０００９】
従って、当業界では、金属に対する腐食性が抑制されており、人体に対する安全性も確認されており、しかも雑菌やカビ等の微生物に対して優れた抗菌性とその持続性を示す環境殺菌剤、特にぬめり防止剤の出現が望まれている。
【００１０】
本発明者らは、種々の殺菌剤の内でも、ポビドンヨード等のヨードホールを選択し、これを有機バインダー及び無機系の賦形剤と共にタブレット等の成形体に成形すると、優れたぬめり防止作用及び脱臭作用と、それらの持続性とが達成され、金属に対する腐食性も著しく緩和されることを見いだした。
【００１１】
本発明者らは更に、上記成形体中に、少量の塩素系殺菌剤を含有させると、有効ヨウ素量を増大させ、抗菌作用を増大させうることを見いだした。
【００１２】
従って、本発明の目的は、ヨードホール（Ｉｏｄｏｐｈｏｒ）が取り扱いの容易な固体の形に固定されていると共に、金属に対する腐食性が抑制されており、ヨウ素の徐放性が付与され、その結果として、抗菌作用及び脱臭作用やその持続性に優れている環境殺菌剤並びに台所用ぬめり防止具を提供するにある。
【００１３】
本発明の他の目的は、ヨードホールがもつ有効ヨウ素量を顕著に向上させ、その結果優れた抗菌作用と抗菌作用の持続性とが得られる環境殺菌剤並びに台所用ぬめり防止具を提供するにある。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、粉末のヨードホール３乃至３０重量％、特に１０乃至２０重量％と、有機バインダー５０重量％以上、特に６０乃至９０重量％と、無機系賦形剤１０重量％以下、特に０．５乃至８重量％とから成る組成物の成形体から成ることを特徴とする環境殺菌剤が提供される。
【００１５】
本発明によればまた、粉末のヨードホール３乃至３０重量％、特に１０乃至２０重量％と、塩素系殺菌剤０．０１乃至１重量％、好ましくは０．０５乃至０．５重量％、さらに好ましくは、０．０３乃至０．２重量％と、有機バインダー５０重量％以上、特に６０乃至９０重量％と、無機系賦形剤１０重量％以下、特に０．５乃至８重量％とから成る組成物の成形体から成ることを特徴とする環境殺菌剤が提供される。
【００１６】
上記ヨードホールは、ポビドンヨード（ポリビニルピロリドンとヨウ素とのコンプレックス）であることが好ましく、また、ヨードホールは５乃至２０％の有効ヨウ素量を有するものであるのが、殺菌性の点で優れている。
【００１７】
有機バインダーとしては、後述する種々のものを使用できるが、金属石鹸を主体とするものであることが成形体の非崩壊性及び有効成分の徐放性の点で好ましい。
【００１８】
無機系賦形剤としても、後述する種々のものを使用できるが、少なくとも一部がケイ酸カルシウムの場合は、バインダーとの相性の良さ、成形体の強度等から好ましく、また、少なくとも一部が消臭性無機粉体であることが消臭効果の点で好ましい。
【００１９】
また、塩素系殺菌剤としては、塩素化イソシアヌル酸、次亜塩素酸塩、さらし粉、安定化二酸化塩素、または１−ブロム−３クロロ−５,５−ジメチルヒダントインを用いることが好ましい。
【００２０】
本発明によれば更に、上記の環境殺菌剤を、排水口を有するストレイナー吊り下げ用容器内に収容させて成ることを特徴とする流し台用ぬめり防止具が提供される。
【００２１】
【発明の実施形態】
本発明では、環境殺菌剤の主剤としてヨードホールを選択使用する。ヨードホールにおいては、担体となる有機化合物中にヨウ素がコンプレックスの形で含有されており、ヨウ素に特有の不快臭がなく、しかもヨウ素が徐々に遊離して、抗菌作用を示すので、効果の持続性にも優れている。
【００２２】
後述する例に示すとおり、本発明に従い、ヨードホールを用いた環境殺菌剤は、抗菌試験を行った際、緑膿菌やぬめり原因菌に対して顕著な増殖阻止帯を示し、抗菌性に優れている。
【００２３】
また、塩素系殺菌剤のみを用いた環境殺菌剤は、ステンレススチール、鉄、銅の何れにも対して腐食性を示したのに対して、ヨードホールを用いた環境殺菌剤では、ステンレススチール、銅に対しては長期間にわたって殆ど腐食性を示さず、鉄に対しては軽度の腐食性を示すにすぎなかった。
【００２４】
本発明では、このヨードホールを、有機バインダー及び無機系賦形剤と共に、タブレット等の成形体に成形する。即ち、ヨードホールは元々有効ヨウ素の徐放性に優れたものではあるが、これを有機バインダー及び無機系賦形剤と共に所定形状に成形することにより、水に濡れた状態においても、成形体が崩壊することなく、形状保持性が維持されると共に、有効ヨウ素の徐放性が一層確実なものとなる。
【００２５】
成形体の水に対する形状保持性やヨウ素の徐放性、更には消臭性能の点では、有機バインダーと無機系賦形剤とを組み合わせて用いることも重要であり、例えば有機バインダーを単独で使用すると、上記特性の何れもが低下する。
【００２６】
また、本発明では、ヨードホール、有機バインダー及び無機系賦形剤を前述した量比で用いることも、前述したそれらの性能を発揮するうえで重要である。即ち、ヨードホールの量が前述した範囲よりも少ない場合には、抗菌作用及びぬめり防止作用が不十分であり、一方上記範囲よりも多いと、成形体の強度や水に対する形状保持性が低下する傾向がある。
【００２７】
また、有機バインダーの量が上記範囲を下回ると、成形体の強度が低下したり、水で濡れたときに崩壊する傾向が大きくなる。このような傾向は、無機系賦形剤の量が上記範囲よりも多くなった場合にも同様に認められる。
【００２８】
本発明においては、ヨードホールに組み合わせて、塩素系殺菌剤を使用すると、後述する参考例に示すとおり、環境殺菌剤に接する水性媒体中の有効ヨウ素量を増大させることができる。即ち、後述する参考例及び表１に示すとおり、ヨードホール単独を使用した場合の有効ヨウ素量に対して塩素系殺菌剤を組み合わせると、有効ヨウ素量を約１０％以上向上させることができる。この理由は、塩素系殺菌剤がヨードホールに存在する酸化力のないヨウ素イオンを分子状のヨウ素に酸化し、ヨードホールの殺菌力を高めるためである。勿論、ヨウ素イオンの酸化に寄与しない塩素系殺菌剤は、ヨードホールと共同して環境殺菌に役立つという作用があることも当然のことである。
【００２９】
ヨードホールと組み合わせて使用する塩素系殺菌剤の量は、前述した範囲にあるべきであり、この量が前記範囲よりも少ない場合には有効ヨウ素量を増大させる上で効果が少なく、一方上記範囲よりも多い場合にはヨウ素による特有の不快臭と金属腐食性が増大する傾向があるので好ましくない。
【００３０】
［ヨードホール］
本発明において、ヨードホールとしては、それ自体公知の任意のヨードホール製剤が使用され、このヨードホールは殺菌作用を有するがヨウ素に固有の不快臭を有しない複合体から成っている。この複合体では、中性の重合体から成る担体にヨウ素がコンプレックスの形で組み込まれている。
【００３１】
一例として、ポビドンヨードの場合、下記式（１）
【化１】
の構造式に示すとおり、ポリビニルピロリドンと分子ヨウ素とがコンプレックスを形成している。
【００３２】
ヨードホールの担体重合体としては、ポリビニルピロリドンの他に、ポリエーテルグリコール、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアミド、ポリオキシアルキレン等があげれる。
【００３３】
ヨードホール製剤の具体的なものとして、ポビドンヨード（ポリビニルピロリドンヨウ素錯体、）、ヨウ素・アルキルポリエーテルアルコール錯体（Ｇ．Ｓ．Ｉ．）、ポリエトキシポリプロポキシポリエトキシエタノール・ヨウ素錯体（Ｉｏｃｌｉｎｅ）、ノニルフェノキシポリエトキシエタノール・ヨウ素錯体、ポリオキシエチレン付加植物油・ヨウ素錯体、ポリオキシエチレン付加脂肪酸・ヨウ素錯体、ポリオキシエチレン付加脂肪アルコール・ヨウ素錯体、脂肪酸アミド・ヨウ素錯体、第４級有機アンモニウム・ヨウ素錯体等が挙げられるが、ポビドンヨードが好適である。さらに、必要に応じてこれらのものを組み合わせても良い。
【００３４】
ヨードホールが５乃至２０％、特に９乃至１３％の有効ヨウ素量を有するものが、抗菌性やその持続性の点で有利であり、有効ヨウ素量が上記範囲よりも少ないものでは、抗菌性が不十分であり、一方上記範囲よりも多いものでは安定性が低かったり、臭いの点で不満足である。
【００３５】
ヨードホールとしては、液体で入手しうるものと、粉末で入手しうるものとがあるが、本発明では、粉末で入手しうるものが成形性の点で有利である。
【００３６】
［有機バインダー］
有機バインダーとしては、デキストリン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、ゼラチン、カルボキシルメチルセルロース（ＣＭＣ）、メチルセルロース（ＭＣ）、ヒドロキシメチルセルロース（ＨＭＣ）、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、コーンスターチ、リグニン、金属石鹸等を挙げることができるが、金属石鹸を主体とするものが有効ヨウ素の徐放性の点で好適である。無機バインダーとしてホウ酸、ホウ酸塩を使用できる。さらに必要によりこれらのバインダーを組み合わせても良い。
【００３７】
［賦形剤］
賦形剤としては、この分野において無機系賦形剤として公知のもの、例えば、周期律表第II族、第III Ｂ族、第IV族、第ＶＡ族、第VIＡ族、第VII Ａ族或いは第VIII族元素の酸化物、複合酸化物、水酸化物、複合水酸化物、炭酸塩、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩等を挙げることができる。具体的には、マグネシア、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケル、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸亜鉛、アルミノケイ酸塩等が挙げられ、必要に応じて、これらを組み合わせても良い。
【００３８】
これらの内でも、ケイ酸、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩は、特に比表面積が９０ｍ2 ／ｇ以上のものが、消臭性能にも優れており、本発明の目的に有利に使用される。
【００３９】
アルミノケイ酸塩としては、天然或いは合成のテクトアルミノケイ酸塩或いはフィロアルミノケイ酸塩、特に天然または合成の粘土或いはゼオライト、フィロアルミノケイ酸亜鉛、フィロアルミノケイ酸マグネシウムを用いることができる。粘土鉱物としては、酸性白土、活性白土、ベントナイト等モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、ハロイサイト、パイロフィライト、カオリナイト、アンチゴライト、セピオライト、パリゴルスカイト、バーミキュライト等を挙げることができる。ゼオライトとしては、Ａ型、Ｘ型、Ｙ型、Ｐ型の各種ゼオライト、モルデナイト、シリカライト、ＺＳＭ−５、結晶性層状ケイ酸及びその塩、アルミナ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、ラポナイト、スチブンサイト等を挙げることができる。また、これらの酸処理物や焼成品を用いることもできる。
【００４０】
上記無機粒子が０．１乃至１５μｍの平均粒径、特に１乃至１０μｍの平均粒径を有する粒子であるのが好ましい。
【００４１】
［塩素系殺菌剤］
塩素系殺菌剤としては、この分野で使用されている塩素系殺菌剤は何れも使用可能であり、例えば塩素化イソシアヌル酸、次亜塩素酸塩、さらし粉、安定化二酸化塩素、または１−ブロム−３クロロ−５,５−ジメチルヒダントインを挙げることができるが、勿論これに限定されない。
【００４２】
また、その他の有機系殺菌、抗菌剤としてチモール、オルソフェニルフェノール、イソチアリゾン系、安息香酸系、10,10'−オキシヒ゛スフェノキシアルシン、２−（４−チアソ゛リル）−ヘ゛ンス゛イミタ゛ソ゛ール、Ｎ−（フルオロシ゛クロロメチルチオ）−フタールイミト゛、２−メチルカルホ゛ニルアミノヘ゛ンツイミタ゛ソ゛ール等を１乃至１０％好ましくは１乃至５％添加混合することができ、その他の無機系殺菌、抗菌剤として銀及び銅置換ゼオライト、銀リン酸ジルコニウム、銀ハイドロキシアパタイト、銀リン酸塩ガラスをその成形安定性が損なわれない範囲内において添加混合することが可能である。
【００４３】
［環境殺菌剤組成物及び成形体］
本発明によれば、上記各成分を前述した量比で配合し、それ自体公知の手段で成形して成形体とする。この組成物には、前述した必須成分に加えてそれ自体公知の補助成分、例えば増量剤、着色料等を配合することができる。
【００４４】
増量剤としては、芒硝、炭酸ソーダ、炭酸カリ、重曹、食塩等を挙げることができ、着色料としては、各種染料、顔料等を用いることができる。
【００４５】
各成分の混合には、各種ブレンダー、ミキサー、ボールミル等を用いることができ、組成物の成形には、打錠成形機、転動造粒機、押出造粒機等を使用できるが、打錠成形が有利である。打錠成形の場合、成形圧は、３乃至１５トン、好ましくは９乃至１５トンの範囲にあるのが好ましい。
【００４６】
成形体の形状は、球状、円盤状、サイコロ状、円柱状、角柱状等の任意の形態であってよく、一方その寸法は、用途に応じて適宜増減できるが、流し用ぬめり防止剤の用途に対しては、径が５乃至２００ｍｍ、好ましくは１５乃至５０ｍｍの範囲にあるのが適当である。また成形体の径を０．５ｍｍ乃至５．０mmの範囲に調整することにより病院等の空気清浄機用の環境殺菌剤として用いることも可能である。空気清浄機用の環境殺菌剤として用いる場合は、本発明の環境殺菌剤にさらに、酸化チタンと酸化亜鉛、酸化チタン、酸化亜鉛と酸化マグネシウム及び／又は酸化カルシウム、酸化チタンと酸化マグネシウム及び／又は酸化カルシウム等からなる各種混成体、活性炭、アルミノケイ酸亜鉛を混ぜることもでき、必要に応じてはポビドンヨードを含有したベントナイト、酸性白土、ゼオライト、シリカ、アルミノケイ酸塩等の無機粉末を加えることもできる。
【００４７】
本発明による環境殺菌剤は、種々の微生物に対して有効な抗菌作用を呈する。実験的に抗菌作用が確認されている微生物として次のものが挙げられる。
エシャリヒア・コリ（Escherichia coli 大腸菌）、
シュウドモナス・エルギノウザ（Pseudomonas aeruginosa 緑膿菌）、
シゲラ・フレキシネリ（Shigella flexneri 赤痢菌）、
サルモネラ・エンテリティディス（Salmonella enteritidis サルモネラ菌）
クレブシエラ・オキシトウカ（Klebsiella oxytoca クレブシエラ菌）、
ビブリオ・パラヘモリティカス（Vibrio parahaemolyticus 腸炎ビブリオ）、
カンピロバクター・スピーシズ（Campylobacter sp. カンピロバクター菌）、
スタフィロコッカス・オウレウス（Staphylococcus aureus 黄色ブドウ球菌）、
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌（Methicillin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA)）、
エンテロコッカス・フェカリス（Enterococcus faecalis 腸球菌）、
カンジダ・アルビカンス（Candida albicans カンジダ菌）、
尚、上記以外の微生物に対しても幅広い抗菌活性のあることが知られている。
【００４８】
本発明の環境殺菌剤は、食品を取り扱う環境、或いは事業所、家庭、病院、美術館、図書館、学校、動物飼育室、特別養護老人ホーム、重度心身障害者施設、各種生産工場、各種研究設備等の環境においては、有害微生物を防除する目的に使用できる。例えば、台所用或いはトイレタリー用ぬめり防止剤として特に有用であり、この場合、ぬめりが発生し、かつそれを防止すべき部位に、本環境殺菌剤を置くことにより、所望の防止効果が得られる。
【００４９】
本発明の好適態様では、上記の環境殺菌剤の成形体を排水口を有するストレイナー吊り下げ用容器内に収容させてストレイナーに設置する。この使用形態によると、一度設置するだけで、ほぼ４週間にわたって持続したぬめり防止効果が得られる。
【００５０】
脱臭試験
ガス採取用シリコンゴム栓付の１．８リットル密閉ガラス容器に試料環境殺菌剤１個（約１３ｇ）を入れ、それにアンモニアガス、硫化水素水ガス、０．０８％エチルメルカプタン−エタノール溶液をそれぞれ１００ｐｐｍの濃度になるまで注入する。室温にてアンモニア、エチルメルカプタンの場合１５、６０、３００分放置後の濃度、及び硫化水素の場合３０、１８０、１２００分放置後の濃度をガス検知管にて測定する。
【００５１】
有効ヨウ素量測定
含ヨウ素化合物成形体の消毒、殺菌効果はヨウ素（Ｉ2）自体であり、従って当該供試体の全ヨウ素量のうち、イオン性ヨウ素量とそれ以外の有効ヨウ素量（ヨウ素分子自体）とを下記の方法で評価する必要がある。
有効ヨウ素量は、２ｇの試料粉末を水１００ｍｌに懸濁させ、０．００５Ｎチオ硫酸ナトリウム液でのヨウ素−デンプン反応滴定で試料粉末中の有効ヨウ素量％を定量する。
【００５２】
殺菌活性測定
検定用寒天培地としてはペプトン １ｇ／ｌ、ＫＨ2ＰＯ4 ３．０ｇ／ｌ、Ｋ2ＨＰＯ4 ０．４５ｇ／ｌ、ＮａＣｌ ４ｇ／ｌ、ａｇａｒ １５ｇ／ｌをｐＨ６に調合し、その中心に環境殺菌剤組成物を置き一定条件下で培養する。
ぬめり原因菌は、流し台に付着したぬめり塊を採取しテフロンホモジュナイザーで均一にホモジュナイズした物を使用する。
培養後、菌の増殖の阻止帯幅（ｍｍ）を測定する。（図１参照）
【００５３】
金属腐食試験
ビーカー（５０ｃｃ）に環境殺菌剤組成物を入れ水道水（約２０℃）を５００ｍｌ／分の速度で注ぎ続ける、ビーカーから流出する水をネットの上にのせた被検金属であるステンレス製スプーン、鉄製釘、銅製びょうにあて環境殺菌剤組成物が溶解したら更に新しい物を追加し３、５、１０個と継続した時点での腐食性を観察する。
評価方法として下記のように示す。
０ 全く錆が発生しない
１ わずかな錆が発生する
２ 一部分錆が発生する
３ 大半の部分に錆が発生する
【００５４】
環境殺菌剤組成物の溶出度測定
ビーカー（５０ｃｃ）に重量（２０℃水分飽和状態）を測定した環境殺菌剤組成物を入れ水道水（約２０℃）を５００ｍｌ／分の速度で注ぎ続ける、環境殺菌組成物がすべて溶解するまでの日数を測定した。
【００５５】
ここで塩素系殺菌剤がポビドンヨードからの有効ヨウ素量を増大させることを確認するため参考例の実験を行った。
【００５６】
（参考例）
粉末ポビドンヨード（日宝化学製）を水に溶かして１０％(W/V)水溶液とし、さらに塩素化イソシアヌル酸または1-ブロム-3-クロロ-5,5-ジメチルヒダントインを所定の濃度に添加、溶解し、日本薬局方に従って溶液中の有効ヨウ素量を測定した。
その結果、表１に示す通り塩素系殺菌剤を添加すると塩素の酸化作用によりヨウ化物イオン（Ｉ-）がヨウ素（Ｉ2）に酸化され、無添加品を上回る有効ヨウ素を示した。以上の事実より、塩素系殺菌剤の添加により新たに生じたヨウ素が環境殺菌能力の増加に寄与すると考えられる。
【００５７】
【表１】
【００５８】
【実施例】
次に実施例と比較例をあげて説明する
【００５９】
（実施例１）
粉末ポビドンヨード（日宝化学製）２．６ｇとステアリン酸カルシウム６．０ｇとカルボキシメチルセルロース３．４ｇと合成アルミノケイ酸亜鉛（ミズカナイト 表面積260ｍ2/g 細孔容積0.55ml/g：水澤化学工業製）１．０ｇをスーパーミキサーで十分混合し、内径３０ｍｍ、高さ５０ｍｍのステンレス製金型に詰め込む、それに油圧プレス機を用いて９．５トンの圧力を加え、直径３０ｍｍ、高さ１３ｍｍの環境殺菌剤成型物を得た。
上記環境殺菌剤組成物の有効ヨウ素量と溶出度を表２に示した。
殺菌活性を緑膿菌とぬめり原因菌を用いて調べた結果を表３に示した。
金属に対する腐食性について調べた結果を表４に示した。
上記環境殺菌剤組成物の脱臭性能を表５に示した。
【００６０】
（実施例２）
粉末ポビドンヨード（日宝化学製）２．６ｇとステアリン酸カルシウム６．０ｇとホウ酸３．４ｇとケイ酸カルシウム（フローライトＲ：トクヤマ製）１．０ｇ、を実施例１同様に成形を行い直径３０ｍｍ、高さ１２．８ｍｍの環境殺菌剤成型物を得た。
上記環境殺菌剤組成物の有効ヨウ素量と溶出度を表２に示した。
殺菌活性を緑膿菌とぬめり原因菌を用いて調べた結果を表３に示した。
金属に対する腐食性について調べた結果を表４に示した。
上記環境殺菌剤組成物の脱臭性能を表５に示した。
【００６１】
（実施例３）
実施例１の配合の合成アルミノケイ酸亜鉛を天然ゼオライト（日東粉化工業製）０．５ｇとケイ酸カルシウム（フローライトＲ：トクヤマ製）０．５ｇ、ステアリン酸カルシウムの量を６．０ｇにしポリビニルアルコール３．４ｇに変えた以外は実施例１同様に行い直径３０ｍｍ、高さ１２．９ｍｍの環境殺菌剤成型物を得た。
上記環境殺菌剤組成物の有効ヨウ素量と溶出度を表２に示した。
殺菌活性を緑膿菌とぬめり原因菌を用いて調べた結果を表３に示した。
金属に対する腐食性について調べた結果を表４に示した。
上記環境殺菌剤組成物の脱臭性能を表５に示した。
【００６２】
（実施例４）
実施例１の配合の合成アルミノケイ酸亜鉛を合成アルミノケイ酸亜鉛（ミズカナイト：水澤化学工業製）０．５ｇとケイ酸カルシウム（フローライトＲ：トクヤマ製）０．５ｇに変えた以外は実施例１同様に行い直径３０ｍｍ、高さ１３ｍｍの環境殺菌剤成型物を得た。
上記環境殺菌剤組成物の有効ヨウ素量と溶出度を表２に示した。
殺菌活性を緑膿菌とぬめり原因菌を用いて調べた結果を表３に示した。
金属に対する腐食性について調べた結果を表４に示した。
上記環境殺菌剤組成物の脱臭性能を表５に示した。
【００６３】
（実施例５）
実施例１の配合にさらに塩素化イソシアヌル酸をポビドンヨード２．６ｇに対して０．０１３ｇになるよう加え他は同様に直径３０ｍｍ、高さ１３ｍｍの環境殺菌剤成型物を得た。
上記環境殺菌剤組成物の有効ヨウ素量と溶出度を表２に示した。
殺菌活性を緑膿菌とぬめり原因菌を用いて調べた結果を表３に示した。
金属に対する腐食性について調べた結果を表４に示した。
上記環境殺菌剤組成物の脱臭性能を表５に示した。
【００６４】
（実施例６）
実施例２の配合にさらに塩素化イソシアヌル酸をポビドンヨード２．６ｇに対して０．００６５ｇになるよう加え他は同様に直径３０ｍｍ、高さ１２．８ｍｍの環境殺菌剤成型物を得た。
上記環境殺菌剤組成物の有効ヨウ素量と溶出度を表２に示した。
殺菌活性を緑膿菌とぬめり原因菌を用いて調べた結果を表３に示した。
金属に対する腐食性について調べた結果を表４に示した。
上記環境殺菌剤組成物の脱臭性能を表５に示した。
【００６５】
（実施例７）
実施例３の配合にさらに塩素化イソシアヌル酸をポビドンヨード２．６ｇに対して０．０２６ｇになるよう加え他は同様に直径３０ｍｍ、高さ１２．９ｍｍの環境殺菌剤成型物を得た。
上記環境殺菌剤組成物の有効ヨウ素量と溶出度を表２に示した。
殺菌活性を緑膿菌とぬめり原因菌を用いて調べた結果を表３に示した。
金属に対する腐食性について調べた結果を表４に示した。
上記環境殺菌剤組成物の脱臭性能を表５に示した。
【００６６】
（実施例８）
実施例４の配合にさらに塩素化イソシアヌル酸をポビドンヨード２．６ｇに対して０．０１３ｇになるよう加え他は同様に直径３０ｍｍ、高さ１３ｍｍの環境殺菌剤成型物を得た。
上記環境殺菌剤組成物の有効ヨウ素量と溶出度を表２に示した。
殺菌活性を緑膿菌とぬめり原因菌を用いて調べた結果を表３に示した。
金属に対する腐食性について調べた結果を表４に示した。
上記環境殺菌剤組成物の脱臭性能を表５に示した。
【００６７】
（実施例９）
実施例１の配合にさらに1-ブロム-3-クロロ-5,5-ジメチルヒダントインをポビドンヨード２．６ｇに対して０．０２６ｇになるよう加え、更にオルソフェニルフェノール０．５ｇを加えた他は同様に直径３０ｍｍ、高さ１３ｍｍの環境殺菌剤成型物を得た。
上記環境殺菌剤組成物の有効ヨウ素量と溶出度を表２に示した。
殺菌活性を緑膿菌とぬめり原因菌を用いて調べた結果を表３に示した。
金属に対する腐食性について調べた結果を表４に示した。
上記環境殺菌剤組成物の脱臭性能を表５に示した。
【００６８】
（実施例１０）
実施例１の配合にさらに1-ブロム-3-クロロ-5,5-ジメチルヒダントインをポビドンヨード２．６ｇに対して０．０２６ｇになるよう加え、更にチモール０．５ｇを加えた他は同様に直径３０ｍｍ、高さ１３ｍｍの環境殺菌剤成型物を得た。
上記環境殺菌剤組成物の有効ヨウ素量と溶出度を表２に示した。
殺菌活性を緑膿菌とぬめり原因菌を用いて調べた結果を表３に示した。
金属に対する腐食性について調べた結果を表４に示した。
上記環境殺菌剤組成物の脱臭性能を表５に示した。
【００６９】
（実施例１１）
実施例４の配合にさらに1-ブロム-3-クロロ-5,5-ジメチルヒダントインｇをポビドンヨード２．６ｇに対して０．０１３ｇになるよう加え他は同様に直径３０ｍｍ、高さ１２．９ｍｍの環境殺菌剤成型物を得た。
【００７０】
（比較例１）
ステアリン酸カルシウム１２ｇとケイ酸カルシウム（フローライトＲ：トクヤマ製）１．０ｇと塩素化イソシアヌル酸０．０１３ｇをスーパーミキサーで十分混合し、内径３０ｍｍ、高さ５０ｍｍのステンレス製金型に詰め込み、それに油圧プレス機を用いて９．５トンの圧力を加え、直径３０ｍｍ、高さ１３．１ｍｍの環境殺菌剤成型物を得た。
殺菌活性を緑膿菌とぬめり原因菌を用いて調べた結果を表２に示した。
金属に対する腐食性について調べた結果を表３に示した。
上記環境殺菌剤組成物の脱臭性能を表４に示した。
【００７１】
（比較例２）
比較例１の配合にさらに粉末ポビドンヨード（日宝化学製）０．２６ｇを加え他は同様に直径３０ｍｍ、高さ１３．１ｍｍの環境殺菌剤成型物を得た。
殺菌活性を緑膿菌とぬめり原因菌を用いて調べた結果を表３に示した。
金属に対する腐食性について調べた結果を表４に示した。
上記環境殺菌剤組成物の脱臭性能を表５に示した。
【００７２】
（比較例３）
比較例１の配合にさらに塩素化イソシアヌル酸０．１４ｇを加え同様に直径３０ｍｍ、高さ１３．４ｍｍの環境殺菌剤成型物を得た。
殺菌活性を緑膿菌とぬめり原因菌を用いて調べた結果を表３に示した。
金属に対する腐食性について調べた結果を表４に示した。
上記環境殺菌剤組成物の脱臭性能を表５に示した。
【００７３】
【表２】
【００７４】
【表３】
【００７５】
【表４】
【００７６】
【表５】
【００７７】
【発明の効果】
本発明によれば、種々の殺菌剤の内でも、ポビドンヨード等のヨードホールを選択し、これを有機バインダー及び無機系の賦形剤と共にタブレット等の成形体に成形すると、優れたぬめり防止作用及び脱臭作用と、それらの持続性とが達成され、金属に対する腐食性も著しく緩和される。
更に、上記成形体中に、少量の塩素系殺菌剤を含有させると、有効ヨウ素量を増加させ、抗菌作用を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 菌の増殖の阻止帯幅を説明する為の図である。
【符号の説明】
１：シャーレ
２：環境殺菌剤組成物
３：菌の増殖の阻止帯幅（ｍｍ）
４：菌のコロニー[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an environmental disinfectant (sanitizer) containing iodophor and a sink preventive tool for sinks using the environmental disinfectant, and more particularly to an antibacterial agent and an environmental disinfectant excellent in its sustainability. . The present invention further relates to anti-skid devices for kitchen sinks.
[0002]
[Prior art]
In damp places such as kitchens and bathrooms, so-called sliminess is a problem due to the propagation of germs. For example, in a kitchen sink, a strainer is installed at the entrance of the drain so that garbage in the kitchen does not flow with water, but there is garbage in the strainer. Since it is moist, there is a problem that microorganisms such as various germs and molds propagate to cause sliminess and bad odor.
[0003]
Many proposals for preventing the occurrence of slime have been made. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 56-150011 discloses one or more compounds that generate hypochlorous acid in an aqueous solution and alkali bicarbonate. A bath additive composition containing a metal salt or alkali metal carbonate and one or more dicarboxylic acids is described.
[0004]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-155726 discloses an anti-bacterial growth preventing body characterized in that a substrate is coated with a titanium oxide film.
[0005]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-226263 describes an antibacterial resin yarn characterized by comprising a resin yarn in which silver is plated on the surface or mixed therein.
[0006]
As general environmental disinfectants, various types such as halogen, surfactant, aldehyde, biguanide, phenol and oxygen are known.
[0007]
In addition, as a slime-preventing agent for a sink, a chlorinated disinfectant such as chlorinated cyanurate is formed into a tablet or the like and stored in a breathable and water-permeable container. .
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, although the chlorine-based disinfectant has an excellent antibacterial action, its safety has been questioned, and it has the disadvantage of showing strong corrosiveness to kitchen sinks and metal of kitchen utensils used in sinks. is there.
[0009]
Therefore, in this industry, the corrosiveness to metals is suppressed, the safety to the human body has been confirmed, and furthermore, an antibacterial agent having excellent antibacterial properties and sustainability against microorganisms such as germs and molds, In particular, the appearance of anti-slime agents is desired.
[0010]
The present inventors have selected an iodophor such as povidone iodine among various fungicides, and formed this into a molded body such as a tablet together with an organic binder and an inorganic excipient, thereby providing excellent anti-slimming action and It has been found that deodorizing action and their sustainability are achieved, and the corrosiveness to metals is remarkably reduced.
[0011]
Furthermore, the present inventors have found that when a small amount of a chlorine-based disinfectant is contained in the molded body, the effective iodine amount can be increased and the antibacterial action can be increased.
[0012]
Therefore, the object of the present invention is that iodophor is fixed in a solid form which is easy to handle, and corrosiveness to metal is suppressed, and sustained release of iodine is imparted. Another object of the present invention is to provide an environmental disinfectant having excellent antibacterial action and deodorizing action and its sustainability, and a kitchen anti-skid tool.
[0013]
Another object of the present invention is to provide an environmental disinfectant and a kitchen anti-slick device that can significantly improve the effective iodine amount of iodophor and, as a result, provide excellent antibacterial action and durability of antibacterial action. is there.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, the powdered iodophor is 3 to 30% by weight, especially 10 to 20% by weight, the organic binder is 50% by weight or more, particularly 60 to 90% by weight, and the inorganic excipient is 10% by weight or less. An environmental disinfectant is provided, characterized in that it comprises a shaped body of a composition comprising 0.5 to 8% by weight.
[0015]
Also according to the invention, the powdered iodophor 3 to 30% by weight, in particular 10 to 20% by weight, the chlorine-based fungicide 0.01 to 1% by weight, preferably 0.05 to 0.5% by weight, Preferably, it comprises 0.03 to 0.2% by weight, organic binder 50% by weight or more, particularly 60 to 90% by weight, and inorganic excipient 10% by weight or less, particularly 0.5 to 8% by weight. An environmental disinfectant comprising a molded article of the composition is provided.
[0016]
The iodophor is preferably povidone iodine (polyvinyl pyrrolidone and iodine complex), and the iodophor has an effective iodine amount of 5 to 20%, which is excellent in terms of bactericidal properties. .
[0017]
Various organic binders to be described later can be used as the organic binder, but those mainly composed of metal soap are preferable in terms of the non-disintegrating property of the molded article and the sustained release of the active ingredient.
[0018]
Various inorganic excipients described later can be used as the inorganic excipient. However, when at least a part of calcium silicate is used, it is preferable from the compatibility with the binder, the strength of the molded article, etc., and at least a part thereof. A deodorant inorganic powder is preferable in terms of a deodorizing effect.
[0019]
Moreover, it is preferable to use chlorinated isocyanuric acid, hypochlorite, bleaching powder, stabilized chlorine dioxide, or 1-bromo-3chloro-5,5-dimethylhydantoin as the chlorine-based disinfectant.
[0020]
According to the present invention, there is further provided a sink anti-skid device characterized in that the above-mentioned environmental disinfectant is accommodated in a strainer hanging container having a drain outlet.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, iodophor is selectively used as the main component of the environmental disinfectant. In iodophor, the organic compound used as a carrier contains iodine in the form of a complex, and there is no unpleasant odor peculiar to iodine, and the iodine is gradually released to exhibit an antibacterial action, thus maintaining the effect. Also excellent in properties.
[0022]
As shown in the examples described later, according to the present invention, the environmental disinfectant using iodophor exhibits a remarkable anti-proliferative zone against Pseudomonas aeruginosa and slime-causing bacteria when performing antibacterial tests, and is excellent in antibacterial properties. ing.
[0023]
In addition, environmental disinfectants using only chlorine-based disinfectants showed corrosiveness to any of stainless steel, iron and copper, whereas environmental disinfectants using iodophor were stainless steel, For copper, it was hardly corrosive over a long period of time, and only mildly corrosive for iron.
[0024]
In the present invention, this iodophor is molded into a molded body such as a tablet together with an organic binder and an inorganic excipient. That is, iodophor is originally excellent in sustained release of effective iodine, but by molding this into a predetermined shape together with an organic binder and an inorganic excipient, the molded body can be obtained even in a wet state. The shape retention is maintained without disintegration, and the sustained release of effective iodine is further ensured.
[0025]
It is also important to use a combination of an organic binder and an inorganic excipient in terms of shape retention of water in the molded product, sustained release of iodine, and deodorization performance. For example, an organic binder is used alone. Then, all of the above characteristics are degraded.
[0026]
In the present invention, it is also important to use iodophor, an organic binder, and an inorganic excipient in the above-described quantitative ratios in order to exert the above-described performance. That is, when the amount of iodophor is less than the above-mentioned range, the antibacterial action and the anti-sticking action are insufficient, while when it exceeds the above range, the strength of the molded article and the shape retention of water are lowered. Tend.
[0027]
On the other hand, when the amount of the organic binder is less than the above range, the strength of the molded body is lowered or the tendency to collapse when wet with water increases. Such a tendency is similarly recognized when the amount of the inorganic excipient is larger than the above range.
[0028]
In the present invention, when a chlorine-based disinfectant is used in combination with iodophor, the effective iodine amount in the aqueous medium in contact with the environmental disinfectant can be increased as shown in a reference example described later. That is, as shown in Reference Examples and Table 1 described later, when the chlorine-based disinfectant is combined with the effective iodine amount when iodophor alone is used, the effective iodine amount can be improved by about 10% or more. The reason for this is that the chlorine-based disinfectant oxidizes iodine ions having no oxidizing power present in iodophor to molecular iodine, thereby enhancing the disinfecting power of iodophor. Of course, it is a matter of course that a chlorine-based disinfectant that does not contribute to the oxidation of iodine ions has the effect of being useful for environmental sterilization in cooperation with iodophor.
[0029]
The amount of the chlorine-based disinfectant used in combination with iodophor should be in the above-mentioned range, and if this amount is less than the above range, it is less effective in increasing the effective iodine amount, If the amount is larger than the above, it is not preferable because there is a tendency that the characteristic unpleasant odor due to iodine and the metal corrosiveness increase.
[0030]
[Iodo Hall]
In the present invention, any iodophor preparation known per se is used as the iodophor, and this iodophor comprises a complex that has a bactericidal action but does not have an unpleasant odor inherent to iodine. In this composite, iodine is incorporated in a complex form into a carrier made of a neutral polymer.
[0031]
As an example, in the case of povidone iodine, the following formula (1)
[Chemical 1]
[0032]
Examples of the iodophor carrier polymer include polyether glycol, polyvinyl alcohol, polyacrylic acid, polyamide, polyoxyalkylene and the like in addition to polyvinylpyrrolidone.
[0033]
Specific examples of iodophor preparations include povidone iodine (polyvinylpyrrolidone iodine complex), iodine / alkyl polyether alcohol complex (GS), polyethoxypolypropoxypolyethoxyethanol / iodine complex (Iocline), nonyl Phenoxypolyethoxyethanol / iodine complex, polyoxyethylene-added vegetable oil / iodine complex, polyoxyethylene-added fatty acid / iodine complex, polyoxyethylene-added fatty alcohol / iodine complex, fatty acid amide / iodine complex, quaternary organic ammonium / iodine complex Povidone iodine is preferred. Furthermore, you may combine these as needed.
[0034]
Those having an effective iodine amount of 5 to 20%, particularly 9 to 13%, are advantageous in terms of antibacterial properties and their sustainability. If the effective iodine amount is less than the above range, antibacterial properties are not obtained. On the other hand, when the amount is larger than the above range, the stability is low or the odor is unsatisfactory.
[0035]
As iodophors, there are those available as liquids and those available as powders. In the present invention, those available as powders are advantageous in terms of moldability.
[0036]
[Organic binder]
Examples of the organic binder include dextrin, sodium alginate, gum arabic, gelatin, carboxymethyl cellulose (CMC), methyl cellulose (MC), hydroxymethyl cellulose (HMC), polyvinyl alcohol, polyvinyl pyrrolidone, corn starch, lignin, and metal soap. However, those mainly composed of metal soap are preferred from the viewpoint of sustained release of effective iodine. As the inorganic binder, boric acid or borate can be used. If necessary, these binders may be combined.
[0037]
[Excipient]
As the excipient, those known as inorganic excipients in this field, for example, Group II, Group IIIB, Group IV, Group VA, Group VIA, Group VIA, or the like of the periodic table Examples include Group VIII oxides, complex oxides, hydroxides, complex hydroxides, carbonates, silicates, aluminosilicates, and the like. Specifically, magnesia, magnesium hydroxide, magnesium carbonate, aluminum hydroxide, alumina, silica, titania, zirconia, vanadium oxide, niobium oxide, chromium oxide, molybdenum oxide, tungsten oxide, iron oxide, cobalt oxide, nickel oxide, Examples thereof include calcium silicate, magnesium silicate, zinc silicate, aluminosilicate, and the like, and these may be combined as necessary.
[0038]
Of these, silicic acid, silicate, and aluminosilicate have a specific surface area of 90 m.2/ G or more is excellent in deodorizing performance and is advantageously used for the purpose of the present invention.
[0039]
As the aluminosilicate, natural or synthetic tectoluminosilicates or phylloaluminosilicates, particularly natural or synthetic clays or zeolites, zinc phylloaluminosilicates, magnesium phylloaluminosilicates can be used. Examples of clay minerals include acid clay, activated clay, bentonite and other montmorillonite, beidellite, nontronite, saponite, hectorite, sauconite, halloysite, pyrophyllite, kaolinite, antigolite, sepiolite, palygorskite, vermiculite, etc. Can do. As zeolite, various zeolites of A type, X type, Y type, P type, mordenite, silicalite, ZSM-5, crystalline layered silicic acid and its salt, alumina, colloidal silica, colloidal alumina, laponite, stevensite, etc. Can be mentioned. These acid-treated products and fired products can also be used.
[0040]
The inorganic particles are preferably particles having an average particle diameter of 0.1 to 15 μm, particularly an average particle diameter of 1 to 10 μm.
[0041]
[Chlorine fungicide]
As the chlorine-based disinfectant, any of the chlorine-based disinfectants used in this field can be used. For example, chlorinated isocyanuric acid, hypochlorite, bleached powder, stabilized chlorine dioxide, or 1-bromo- Although 3 chloro-5,5-dimethylhydantoin can be mentioned, of course, it is not limited to this.
[0042]
Other organic bactericidal and antibacterial agents such as thymol, orthophenylphenol, isothiarizone, benzoic acid, 10,10'-oxybisphenoxyarsine, 2- (4-thiazolyl) -bensimidazole, N- (fluorodichloro) Methylthio) -phthalimido, 2-methylcarbonylaminobenzimidazole, etc. can be added and mixed in 1 to 10%, preferably 1 to 5%, and other inorganic disinfectants, silver and copper substituted zeolites as antibacterial agents, silver zirconium phosphate Silver hydroxyapatite and silver phosphate glass can be added and mixed within a range in which the molding stability is not impaired.
[0043]
[Environmental disinfectant composition and molded body]
According to the present invention, the above-mentioned components are blended in the above-mentioned quantitative ratios, and molded by a means known per se to obtain a molded body. In addition to the essential components described above, auxiliary components known per se, such as extenders and colorants, can be blended in the composition.
[0044]
Examples of the bulking agent include mirabilite, sodium carbonate, potassium carbonate, sodium bicarbonate, sodium chloride, and the like, and examples of the colorant include various dyes and pigments.
[0045]
Various blenders, mixers, ball mills, etc. can be used for mixing each component, and a tableting machine, a tumbling granulator, an extrusion granulator, etc. can be used for molding the composition. Molding is advantageous. In the case of tableting, the molding pressure is preferably in the range of 3 to 15 tons, preferably 9 to 15 tons.
[0046]
The shape of the molded body may be any form such as a spherical shape, a disk shape, a dice shape, a columnar shape, a prismatic shape, etc., while its dimensions can be appropriately increased or decreased depending on the application, Is suitable to have a diameter in the range of 5 to 200 mm, preferably 15 to 50 mm. Moreover, it can also be used as an environmental disinfectant for an air cleaner in a hospital or the like by adjusting the diameter of the molded body to a range of 0.5 mm to 5.0 mm. When used as an environmental disinfectant for an air cleaner, the environmental disinfectant of the present invention further includes titanium oxide and zinc oxide, titanium oxide, zinc oxide and magnesium oxide and / or calcium oxide, titanium oxide and magnesium oxide and / or Various hybrids made of calcium oxide, etc., activated carbon, zinc aluminosilicate can be mixed, and if necessary, inorganic powders such as bentonite, acid clay, zeolite, silica, aluminosilicate containing povidone iodine can be added. .
[0047]
The environmental disinfectant according to the present invention exhibits an effective antibacterial action against various microorganisms. Examples of microorganisms that have been confirmed experimentally for antibacterial activity include the following.
Escherichia coli (Escherichia coli E. coli),
Shuudomonas aeruginosa (Pseudomonas aeruginosa Pseudomonas aeruginosa),
Shigella Flexinelli (Shigella flexneri Shigella),
Salmonella Enteritidis (Salmonella enteritidis Salmonella)
Klebsiella oxytouka (Klebsiella oxytoca Klebsiella bacteria),
Vibrio Parahemolyticus (Vibrio parahaemolyticus Vibrio parahaemolyticus),
Campylobacter species (Campylobacter sp. Campylobacter)
Staphylococcus aureus (Staphylococcus aureus Staphylococcus aureus),
Methicillin-resistantStaphylococcus aureus (MRSA)),
Enterococcus faecalis (Enterococcus faecalis Enterococci),
Candida albicans (Candida albicans Candida),
In addition, it is known that it has wide antibacterial activity also against microorganisms other than the above.
[0048]
The environmental disinfectant of the present invention is an environment that handles foods, or offices, homes, hospitals, museums, libraries, schools, animal care rooms, special nursing homes for the elderly, facilities for severely disabled people, various production factories, various research facilities, etc. Can be used to control harmful microorganisms. For example, it is particularly useful as an anti-slicking agent for kitchens or toiletries. In this case, the desired anti-bacterial effect can be obtained by placing the environmental disinfectant at a site where slimming occurs and should be prevented.
[0049]
In a preferred embodiment of the present invention, the molded product of the environmental disinfectant is accommodated in a strainer hanging container having a drain and installed in the strainer. According to this mode of use, a slime-preventing effect that lasts for almost four weeks can be obtained with only one installation.
[0050]
Deodorization test
Put one sample environmental disinfectant (about 13 g) in a 1.8 liter sealed glass container with a silicon rubber stopper for gas sampling, and add 100 ppm each of ammonia gas, hydrogen sulfide water gas, and 0.08% ethyl mercaptan-ethanol solution. Inject until the concentration reaches. In the case of ammonia and ethyl mercaptan at room temperature, the concentration after standing for 15, 60 and 300 minutes and in the case of hydrogen sulfide after 30, 180 and 1200 minutes are measured with a gas detector tube.
[0051]
Effective iodine measurement
The disinfection and bactericidal effect of iodine-containing compound molded bodies is iodine (I2Therefore, it is necessary to evaluate the amount of ionic iodine and the amount of other effective iodine (iodine molecule itself) by the following method among the total iodine amount of the specimen.
The effective iodine amount is obtained by suspending 2 g of sample powder in 100 ml of water, and quantifying the effective iodine amount% in the sample powder by iodine-starch reaction titration with 0.005N sodium thiosulfate solution.
[0052]
Bactericidal activity measurement
Peptone 1g / l, KH as agar medium for assay2POFour3.0 g / l, K2HPOFour0.45 g / l, NaCl 4 g / l, and agar 15 g / l are prepared at pH 6, and an environmental bactericide composition is placed at the center and cultured under a certain condition.
As the slime-causing bacteria, use a product obtained by collecting the slime mass adhering to the sink and homogenizing it uniformly with a Teflon homogenizer.
After the cultivation, the inhibition band width (mm) of bacterial growth is measured. (See Figure 1)
[0053]
Metal corrosion test
A stainless steel spoon, which is a metal to be tested, placed on a net with water flowing out from the beaker, in which the environmental disinfectant composition is placed in a beaker (50 cc) and tap water (about 20 ° C.) is continuously poured at a rate of 500 ml / min. When the environmental disinfectant composition is dissolved in iron nails and copper nails, add new ones and observe the corrosiveness at 3, 5, and 10 pieces.
The evaluation method is as follows.
0 No rust at all
1 Slight rust is generated
2 Some rust is generated
3 Rust occurs in most parts
[0054]
Dissolution measurement of environmental disinfectant composition
Place the environmental disinfectant composition whose weight (20 ° C. water saturation state) was measured in a beaker (50 cc) and continue to pour tap water (about 20 ° C.) at a rate of 500 ml / min until all the environmental disinfectant composition was dissolved. The number of days was measured.
[0055]
Here, an experiment of a reference example was conducted in order to confirm that the chlorine-based disinfectant increases the effective iodine amount from povidone iodine.
[0056]
(Reference example)
Powder povidone iodine (manufactured by Niho Chemical) is dissolved in water to make a 10% (W / V) aqueous solution, and chlorinated isocyanuric acid or 1-bromo-3-chloro-5,5-dimethylhydantoin is added to a predetermined concentration. After dissolution, the amount of effective iodine in the solution was measured according to the Japanese Pharmacopoeia.
As a result, as shown in Table 1, when a chlorine-based disinfectant was added, iodide ions (I-) Is iodine (I2) And an effective iodine higher than the additive-free product. From the above facts, it is considered that iodine newly generated by the addition of the chlorine-based disinfectant contributes to an increase in environmental disinfection ability.
[0057]
[Table 1]
[0058]
【Example】
Next, examples and comparative examples will be described.
[0059]
(Example 1)
Powdered povidone iodine (manufactured by Nichibo Chemical) 2.6g, calcium stearate 6.0g, carboxymethylcellulose 3.4g and synthetic zinc aluminosilicate (Mizukanite surface area 260m2/ g Pore volume 0.55ml / g: Mizusawa Chemical Industry Co., Ltd.) 1.0g was mixed well with a super mixer and packed into a stainless steel mold with an inner diameter of 30mm and a height of 50mm. Ton pressure was applied to obtain an environmental disinfectant molded product having a diameter of 30 mm and a height of 13 mm.
Table 2 shows the effective iodine amount and elution degree of the environmental bactericide composition.
Table 3 shows the results of examining bactericidal activity using Pseudomonas aeruginosa and slime-causing bacteria.
The results of examining the corrosiveness to metals are shown in Table 4.
Table 5 shows the deodorizing performance of the environmental disinfectant composition.
[0060]
(Example 2)
Powdered povidone iodine (manufactured by Nichiho Chemical) 2.6 g, calcium stearate 6.0 g, boric acid 3.4 g, and calcium silicate (FLORITE R: manufactured by Tokuyama) 1.0 g were molded in the same manner as in Example 1, and the diameter was 30 mm. An environmental disinfectant molded product having a height of 12.8 mm was obtained.
Table 2 shows the effective iodine amount and elution degree of the environmental bactericide composition.
Table 3 shows the results of examining bactericidal activity using Pseudomonas aeruginosa and slime-causing bacteria.
The results of examining the corrosiveness to metals are shown in Table 4.
Table 5 shows the deodorizing performance of the environmental disinfectant composition.
[0061]
(Example 3)
Synthetic zinc aluminosilicate blended in Example 1 with 0.5 g of natural zeolite (manufactured by Nitto Flour Industries), 0.5 g of calcium silicate (Florite R: manufactured by Tokuyama), and 6.0 g of calcium stearate to polyvinyl alcohol Except for changing to 3.4 g, the same procedure as in Example 1 was performed to obtain an environmental bactericide molded product having a diameter of 30 mm and a height of 12.9 mm.
Table 2 shows the effective iodine amount and elution degree of the environmental bactericide composition.
Table 3 shows the results of examining bactericidal activity using Pseudomonas aeruginosa and slime-causing bacteria.
The results of examining the corrosiveness to metals are shown in Table 4.
Table 5 shows the deodorizing performance of the environmental disinfectant composition.
[0062]
(Example 4)
The synthetic zinc aluminosilicate blended in Example 1 was changed to 0.5 g of synthetic zinc aluminosilicate (Mizukanite: manufactured by Mizusawa Chemical Industry) and 0.5 g of calcium silicate (Fluorite R: manufactured by Tokuyama). To obtain an environmental disinfectant molded product having a diameter of 30 mm and a height of 13 mm.
Table 2 shows the effective iodine amount and elution degree of the environmental bactericide composition.
Table 3 shows the results of examining bactericidal activity using Pseudomonas aeruginosa and slime-causing bacteria.
The results of examining the corrosiveness to metals are shown in Table 4.
Table 5 shows the deodorizing performance of the environmental disinfectant composition.
[0063]
(Example 5)
A chlorinated isocyanuric acid was further added to the formulation of Example 1 so as to be 0.013 g with respect to 2.6 g of povidone iodine, and an environmental bactericide molded product having a diameter of 30 mm and a height of 13 mm was obtained.
Table 2 shows the effective iodine amount and elution degree of the environmental bactericide composition.
Table 3 shows the results of examining bactericidal activity using Pseudomonas aeruginosa and slime-causing bacteria.
The results of examining the corrosiveness to metals are shown in Table 4.
Table 5 shows the deodorizing performance of the environmental disinfectant composition.
[0064]
(Example 6)
In the same manner as in Example 2, except that chlorinated isocyanuric acid was added in an amount of 0.0065 g to 2.6 g of povidone iodine, an environmental bactericide molded product having a diameter of 30 mm and a height of 12.8 mm was obtained.
Table 2 shows the effective iodine amount and elution degree of the environmental bactericide composition.
Table 3 shows the results of examining bactericidal activity using Pseudomonas aeruginosa and slime-causing bacteria.
The results of examining the corrosiveness to metals are shown in Table 4.
Table 5 shows the deodorizing performance of the environmental disinfectant composition.
[0065]
(Example 7)
In the same manner as in Example 3, except that chlorinated isocyanuric acid was added to 0.026 g with respect to 2.6 g of povidone iodine, an environmental bactericide molded product having a diameter of 30 mm and a height of 12.9 mm was obtained.
Table 2 shows the effective iodine amount and elution degree of the environmental bactericide composition.
Table 3 shows the results of examining bactericidal activity using Pseudomonas aeruginosa and slime-causing bacteria.
The results of examining the corrosiveness to metals are shown in Table 4.
Table 5 shows the deodorizing performance of the environmental disinfectant composition.
[0066]
(Example 8)
In the same manner as in Example 4, except that chlorinated isocyanuric acid was added to 0.013 g with respect to 2.6 g of povidone iodine, an environmental bactericide molded product having a diameter of 30 mm and a height of 13 mm was obtained.
Table 2 shows the effective iodine amount and elution degree of the environmental bactericide composition.
Table 3 shows the results of examining bactericidal activity using Pseudomonas aeruginosa and slime-causing bacteria.
The results of examining the corrosiveness to metals are shown in Table 4.
Table 5 shows the deodorizing performance of the environmental disinfectant composition.
[0067]
Example 9
1-bromo-3-chloro-5,5-dimethylhydantoin was added to the composition of Example 1 to 0.026 g with respect to 2.6 g of povidone iodine, and 0.5 g of orthophenylphenol was further added. To obtain an environmental disinfectant molded product having a diameter of 30 mm and a height of 13 mm.
Table 2 shows the effective iodine amount and elution degree of the environmental bactericide composition.
Table 3 shows the results of examining bactericidal activity using Pseudomonas aeruginosa and slime-causing bacteria.
The results of examining the corrosiveness to metals are shown in Table 4.
Table 5 shows the deodorizing performance of the environmental disinfectant composition.
[0068]
(Example 10)
In addition to the formulation of Example 1, 1-bromo-3-chloro-5,5-dimethylhydantoin was added in an amount of 0.026 g based on 2.6 g of povidone iodine, and 0.5 g of thymol was further added. An environmental disinfectant molded product having a height of 30 mm and a height of 13 mm was obtained.
Table 2 shows the effective iodine amount and elution degree of the environmental bactericide composition.
Table 3 shows the results of examining bactericidal activity using Pseudomonas aeruginosa and slime-causing bacteria.
The results of examining the corrosiveness to metals are shown in Table 4.
Table 5 shows the deodorizing performance of the environmental disinfectant composition.
[0069]
(Example 11)
In addition to the formulation of Example 4, 1-bromo-3-chloro-5,5-dimethylhydantoin g was added in an amount of 0.013 g with respect to 2.6 g of povidone iodine, and the others were similarly 30 mm in diameter and 12.9 mm in height. An environmental disinfectant molding was obtained.
[0070]
(Comparative Example 1)
12 g of calcium stearate, 1.0 g of calcium silicate (FLORITE R: manufactured by Tokuyama) and 0.013 g of chlorinated isocyanuric acid are sufficiently mixed with a super mixer, and packed in a stainless steel mold having an inner diameter of 30 mm and a height of 50 mm. Using a press machine, a pressure of 9.5 tons was applied to obtain an environmental disinfectant molded product having a diameter of 30 mm and a height of 13.1 mm.
The results of examining the bactericidal activity using Pseudomonas aeruginosa and slime-causing bacteria are shown in Table 2.
The results of examining the corrosiveness to metals are shown in Table 3.
Table 4 shows the deodorizing performance of the environmental disinfectant composition.
[0071]
(Comparative Example 2)
In addition, 0.26 g of powdered povidone iodine (manufactured by Nichiho Chemical) was further added to the formulation of Comparative Example 1 to obtain a molded product of an environmental bactericide having a diameter of 30 mm and a height of 13.1 mm.
Table 3 shows the results of examining bactericidal activity using Pseudomonas aeruginosa and slime-causing bacteria.
The results of examining the corrosiveness to metals are shown in Table 4.
Table 5 shows the deodorizing performance of the environmental disinfectant composition.
[0072]
(Comparative Example 3)
In addition, 0.14 g of chlorinated isocyanuric acid was further added to the formulation of Comparative Example 1 to obtain a molded product of an environmental bactericide having a diameter of 30 mm and a height of 13.4 mm.
Table 3 shows the results of examining bactericidal activity using Pseudomonas aeruginosa and slime-causing bacteria.
The results of examining the corrosiveness to metals are shown in Table 4.
Table 5 shows the deodorizing performance of the environmental disinfectant composition.
[0073]
[Table 2]
[0074]
[Table 3]
[0075]
[Table 4]
[0076]
[Table 5]
[0077]
【The invention's effect】
According to the present invention, among various bactericides, when iodophor such as povidone iodine is selected and formed into a molded body such as a tablet together with an organic binder and an inorganic excipient, an excellent anti-slicking action and Deodorizing action and their sustainability are achieved, and the corrosiveness to metals is significantly reduced.
Furthermore, when a small amount of chlorine-based disinfectant is contained in the molded body, the effective iodine amount can be increased and the antibacterial action can be increased.
[Brief description of the drawings]
BRIEF DESCRIPTION OF DRAWINGS FIG. 1 is a diagram for explaining the inhibition band width of bacterial growth.
[Explanation of symbols]
1: Petri dish
2: Environmental disinfectant composition
3: Inhibition band width of bacterial growth (mm)
4: Fungal colonies
