JP3765941B2 - 有機物酸化処理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機物の酸化処理を、有機物を含む流体を高温・高圧にし、高圧の酸素を混合させることで行うシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
水分中に有機物を多量に含む下水汚泥の処理や、工場から排出される有機物を含む排水の処理、ダイオキシン等の難分解性有機物の処理に関して、流体の臨界条件(水の場合は圧力22MPa、温度374℃)を超える温度と圧力にまで、加圧及び加熱を行い、酸化処理する技術が開発されている。
【0003】
酸化反応を起こさせる場を、超臨界水を用いて形成する場合、特に超臨界水酸化と呼び、様々な有機物の処理に適用することができる。
【0004】
この技術では、酸化剤として酸素、もしくは空気、過酸化水素水を用いることとなるが、有機物の加圧と同様に、これらの酸化剤を反応系の圧力と同等の圧力に加圧する必要がある。この時、酸化剤として過酸化水素水もしくは液体酸素を用いると、気体の酸素もしくは空気を用いる場合に比べ、圧縮性が小さいため、酸化剤の加圧に要するエネルギーが少なくて済む。
【0005】
しかし、過酸化水素水を用いる場合、処理する有機物の量に比例した過酸化水素水が必要となるため、処理コストが大きくなる。液体酸素を用いる場合も、液体酸素の製造にコストがかかるため、全体としての処理コストが大きくなる。
【0006】
酸化剤として気体の酸素もしくは空気を用いる場合、高圧に加圧するための圧縮過程で、多大な動力が必要となる。ただし、この圧縮動力を削減する手段として、特公平1−38532号公報に、反応後の高圧流体で膨張タービンを駆動し、このタービンに接続されたコンプレッサーで空気もしくは酸素を圧縮する方法が記載されている。
【0007】
この方法では、有機物を超臨界水中で酸化処理し、反応後の高圧流体を灰分分離器に通し、高圧流体の成分を、水及び二酸化炭素、窒素にして、膨張タービンに流入させている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、高温高圧の流体を利用した有機物酸化処理システムでは、酸化剤の製造・加圧のために、多大なコストを要するという問題が生じる。
【0009】
超臨界水酸化により酸化処理した高圧流体を膨張タービンで膨張させ、これにより得られる動力で、酸化剤である空気もしくは酸素を圧縮する場合、膨張タービンで高圧流体が膨張する間に流体中の水が凝縮し、タービンを傷めるという問題が生じる。
【0010】
水が超臨界状態で酸化反応した直後の高圧流体は超臨界状態であり、単一相で、気体と同様の扱いができる。しかし、この流体を膨張機で膨張させると温度が低下し、臨界温度を下回ると、飽和温度に応じて水が凝縮する。水が液体となってタービン中を流れると、液滴が羽根にぶつかること等により羽根・その他に損傷が加わる。また、水の超臨界圧で作動する膨張タービンは、通常のエネルギー回収に用いるタービンに比べ、使用圧力が高く、製造コストが大きいという問題もある。
【0011】
本発明の目的は、高圧の酸化剤を低コストで供給する装置を備えた、高温高圧の流体を利用した有機物酸化処理システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明における有機物酸化処理システムの特徴とするところは、酸化処理後の高温・高圧の流体内のガス成分を分離し、分離された高圧の排ガスの圧力を用いて酸素剤ガスを圧縮することにある。
【0013】
具体的には本発明は次に掲げるシステムを提供する。
本発明は、流体に含まれる有機物の酸化処理に要する酸素剤ガスの圧縮を、前記酸化処理後の高温・高圧の前記流体を利用して行なう有機物酸化処理システムにおいて、前記酸化処理後の高温・高圧の前記流体内のガス成分を分離する気液分離器と、前記分離された高圧の排ガスの圧力を用いて前記酸素剤ガスを圧縮する排ガス駆動圧縮機とを有することを特徴とする有機物酸化処理システムを提供する。
【0014】
また、本発明は、流体に含まれる有機物の酸化処理に要する酸素剤ガスの圧縮を、前記酸化処理後の高圧の前記流体を利用して行なう有機物酸化処理システムにおいて、前記酸化処理後の高圧の前記流体内のガス成分を分離する気液分離器と、前記分離された高圧の排ガスの圧力を用いて前記酸素剤ガスを圧縮する排ガス駆動圧縮機とを備え、前記排ガス駆動圧縮機は、前記分離された高圧の排ガスが導入される排ガス側シリンダと、前記導入された排ガスの圧力を受け、前記排ガスが膨張することで排ガス側シリンダ内を動く排ガス側ピストンと、前記排ガス側ピストンに接続され前記排ガス側ピストンが動くことにより回転するクランク軸と、前記酸素剤ガスが導入される酸素剤ガス側シリンダと、前記クランク軸に接続され前記クランク軸が回転することにより前記導入された酸素剤ガスを圧縮する酸素剤ガス側ピストンとを有することを特徴とする有機物酸化処理システムを提供する。
【0015】
このように、高温・高圧で処理した後の高圧流体を気液分離器に通し、分離された高圧の排ガスを排ガス側シリンダに導入し、排ガス側ピストンでその圧力を受けながら排ガスを膨張させ、これにより得られる動力を、酸化剤である酸素もしくは酸素を含む空気を圧縮するための動力として用いる。ただし、システムの起動時のように高圧の排ガスが存在しない時は、モータで排ガス駆動圧縮機を駆動する。
【0016】
システム起動後に、高圧の排ガスが発生するようになり、排ガスで排ガス駆動圧縮機を駆動することができるようになると、モータ動力が不要になり、高圧の酸化剤を生成するコストが大幅に低下する。
【0017】
また、排ガスを膨張させる排ガス側シリンダと、酸素剤ガスを圧縮する酸素剤ガス側シリンダをクランク軸をはさんで対向に配置し、対向したシリンダ対において、排ガス側のピストンロッドに接続されるコネクティングロッドと、酸素剤ガス側のピストンロッドに接続されるコネクティングロッドとを同一の接続金具でクランク軸に接続することで、排ガス側のピストンが流体から受ける力の向きと、酸素剤ガス側のピストンが流体から受ける力の向きが反対になるため、クランク軸に接続する接続金具が受ける力の多くが相殺され、クランク軸にかかる応力を低減することができる。これにより、排ガス駆動圧縮機を運転する時に生じる振動が低減されため、排ガス駆動圧縮機の強度上の信頼性が確保され、排ガス駆動圧縮機の製造コストが低減する。
【0018】
また、対向させることで対になった排ガス側シリンダと酸素剤ガス側シリンダを複数段備えることで、1段の膨張・圧縮で生じる圧力の変化量を抑える。排ガスの膨張及び酸素剤ガスの圧縮は、クランク軸が180°回転する間に1行程として行われるが、この1行程の間で、排ガスは膨張することで圧力が下がり、酸素剤ガスは圧縮されることで圧力が上がる。
【0019】
これにより、排ガス側ピストンが圧力によって受ける力と、酸素剤ガス側ピストンが圧力によって受ける力が、1行程の中で変化することになる。この変化の仕方は排ガス側と酸素剤ガス側で異なり、排ガス側の力は低下していき、酸素剤ガス側の力は上昇していく。このため、1行程の中で、排ガス側ピストンが受ける力と酸素剤ガス側ピストンが受ける力の差が変化することになる。この力の差が大きく変化すると、前述した「クランク軸に接続する接続金具が受ける力の多くが相殺される」という効果が出なくなり、クランク軸等の強度設計に負荷がかかる。
【0020】
また、この力の差が大きく変化すると、一時的に酸素剤ガス圧縮に要する動力が不足したり、排ガスの膨張で得られる動力が余剰になることを繰り返すことになり、動力の需要と供給の差が周期変動することになる。この場合、連続的な運転をするためには、フライホイールのようなエネルギーを貯蔵・放出する装置が必要となる。しかし、対向した排ガス側シリンダと酸素剤ガス側シリンダとを複数段備え、1行程で生じる圧力の変化量を抑えることで、フライホイールのような装置が不要になる。
【0021】
また、気液分離器で分離した高圧の排ガスを、酸化反応後の高温の流体と熱交換させて加熱することで、排ガスの温度を高めることにより、排ガスが膨張するときに取り出せるエネルギーを高めると同時に、排ガスが膨張して温度が低下する際、排ガスに含まれる水蒸気が凝縮することを防止する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態例に係る有機物酸化処理システムを、図を用いて説明する。
【0023】
図1は、本発明の第一の実施の形態例に係る有機物酸化処理システムの構成を示すものであり、有機物を含むスラリーとして水が主成分である場合を例にとって説明する。
【0024】
有機物を含むスラリー50はスラリー用高圧ポンプ1で反応系で必要な圧力にまで加圧され、予熱器2に供給される。予熱器2は、二重管熱交換器で構成するのがよい。二重管の内管側にスラリー50を流し、外管側に処理後の流体を流すことで、外部からの熱の供給を必要としなくなる。また、二重管の内管側にスラリー50を流す場合は、流動性の悪いスラリーに対してもよどみ部を生じることなく流すことができる。その他、二重管熱交換器はそれ以外の熱交換器に比べ胴体の直径が小さくなるため、高圧に耐える設計にすることが容易である。
【0025】
予熱器2で加熱されたスラリー50は高圧酸素と混合し、反応器3で酸化反応を行う。酸化反応によって高温になった反応流体51は予熱器2に送られ、予熱のための熱源として使われる。
【0026】
熱交換によって温度が低下した流体を灰分離器4に送る。ここで、珪素化合物や金属酸化物等からなる灰を分離し、抜取る。灰の分離方法としては、灰と流体の密度差を利用し、重力もしくは遠心力を用いて分離する方法と、フィルタを用いて分離する方法があり、重力、遠心力、フィルタの順に細かな灰まで分離することができるようになる。
【0027】
灰が抜取られ、ガスと水のみになった流体64は反応系保圧弁8を通り、気液分離器5に送られる。保圧弁8には、ばね力で一次側の流体の圧力を一定に保つ背圧弁を用いるのがよい。保圧弁8を通過した後の流体に、多少圧力変動があっても、保圧弁8より上流にその圧力変動は伝わらないため、保圧弁8によって反応系の圧力を一定に保つことができる。
【0028】
保圧弁8を通過し、背圧保持弁9が決める圧力になった流体は、気液分離器5に送られる。反応系の圧力に多少の変動が生じても構わない場合は、保圧弁8を置かずに、気液分離器5と反応系を同じ圧力にして、背圧保持弁9で反応系の圧力を制御してもよい。
【0029】
気液分離器5での気液の分離では気相と液相の密度差を利用し、密度の小さい気相が上に溜まる構造とすることで分離を行う。
【0030】
気相として分離された高圧の排ガス54は排ガス駆動圧縮機7に送られ、圧縮機7の駆動源として用いられる。排ガス54は圧縮機7で膨張し、エネルギーを供給する間に圧力が低下し、最後に大気圧の外部に放出される。
【0031】
また、気液分離器5で液相として分離された処理水53は、背圧保持弁9を通過し、外部に放出される。
【0032】
図1では、高圧酸素の製造にあたって、空気55を吸込み、酸素分離器6を用いて酸素の濃度を高め、酸素濃度が高まった酸素ガス56を排ガス駆動圧縮機7で圧縮し、高圧化している。酸素分離器6には、PSA(圧力スイング吸着)と呼ばれる方法を用いるのがよい。
【0033】
酸素分離器6を用いるのは、ガスの圧縮にかかる負荷を減らすためと、有機物の酸化反応を起こす際に、アンモニアなどの窒素化合物の生成を抑制するためであるが、窒素化合物が問題にならない場合には、空気55を排ガス駆動圧縮機7で直接圧縮し、酸化剤として利用してもよい。この他、高濃度の酸素ガス56が供給される場合には、酸素分離器6は不要となる。
【0034】
図1に示した排ガス駆動圧縮機7では、排ガス54が通過するシリンダと酸素56が通過するシリンダがそれぞれ3段有り、それぞれのピストンの動きを決めるコネクティングロッドは、排ガス側と酸素側で向かい合ったシリンダ同士、同じ接続金具でクランク軸に接続される。
【0035】
このため、向かい合ったシリンダのピストン同士は常に同じ向きに動き、クランク軸に接続する接続金具の部分で、排ガス54から受ける力と、酸素ガスから受ける力の大部分が打ち消し合い、酸素ガスを圧縮する上で必要となるクランク軸でのモータ19による補助動力がほとんど不要になる。
【0036】
また、排ガス側のシリンダ同士において、隣り合うシリンダでは、ピストンの動きの位相を180°ずらすことで、片方が吸込み行程のときはもう一方が吐出し行程となるようにする。多段の圧縮機や膨張機では、このような180°位相がずれる動きによって、複数段の圧縮・膨張を行うことができるようになる。このため、酸素側のシリンダにおいても、隣り合うシリンダではピストンの動きが180°位相がずれる。
【0037】
排ガス駆動圧縮機7の構成に関しては、図1の場合、簡略化した図で示しているが、実用上は図4や図5に示す構成で行うのがよい。
【0038】
システムの起動時のように、高圧の排ガス54が存在しない時は、気液分離器5のガスの排出管を閉鎖し、排ガス側のシリンダの中で、ガスが自由に行き来できるように弁を開き、排ガス側のピストンが空運転される状態にして、モータ動力によってクランク軸を回し、排ガス駆動圧縮機7を駆動する。
【0039】
有機物の酸化運転を始めることで、気液分離器5に排ガス54が貯まってきたら、気液分離器5の内部に設置した液面計でこれを感知し、気液分離器5の排ガスの排出管を開放して排ガスを流出させ、排ガス側のシリンダで排ガスが仕事を行うようにする。
【0040】
図2に、本発明の第二の実施の形態例に係る有機物酸化処理システムの構成を示す。本実施の形態例における、第一の実施の形態例との大きな違いは、気液分離器で分離された排ガス54を排ガス熱交換器11で加熱することと、反応系保圧弁8の使用温度を低くすること、圧力の異なる気液分離器44を備え、比較的低圧の排ガスからエネルギー回収すること、および、高圧ポンプ1の上流側のスラリー50を予熱することである。
【0041】
前述した第一の実施の形態例と共通の構成手段には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0042】
スラリー50を高圧ポンプ1で加圧する前に、前段予熱器13で予熱を行う。この予熱器13は、大気圧で熱交換させる。このため、前段予熱器13は、熱交換器としての構造を取る以外に、スラリー50を一時的に貯蔵するタンクを熱媒体58を用いて温めるという構造でもよい。また、大気圧であることから、スラリー50の主成分が水である場合、沸騰を避けるために、予熱温度は100℃未満にする。
【0043】
次に、スラリー50は高圧ポンプ1で加圧され、予熱器2で加熱され、反応器3で酸化反応する。反応流体51は排ガス熱交換器11に送られ、排ガス54の加熱に用いられる。
【0044】
排ガス熱交換器11を出た反応流体51は予熱器2に送られ、反応前のスラリー50と熱交換し、気液分離器5に送られる。気液分離器5には、排ガスと処理水と灰が混じった流体が流入することになるが、排ガスの密度の小ささを利用して、気相とそれ以外を分離する。
【0045】
気液分離器5で気相として分離された排ガス54は、排ガス熱交換器11に送られ、反応直後の高温の流体と熱交換することで、高温に加熱される。排ガス54の温度が上がることで、流体として持つエネルギーが上がり、排ガス駆動圧縮機7で回収できる動力が増える。
【0046】
さらに、排ガス54の温度を上げ、密度を下げることで、酸素側の体積流量に対し排ガス側の体積流量が上回れば、排ガス駆動圧縮機7で発電を行うことも可能になる。また、排ガス54には、水蒸気が含まれているが、排ガス54が膨張する過程で温度が下がり、水蒸気の分圧に対する飽和温度を下回る温度になると、水の凝縮が起きるが、あらかじめ排ガス54の温度を上げておくことでこれを防止することができる。
【0047】
気液分離器5から排出される処理水と灰が混合した流体57は灰分離器4に送られ、灰52が抜取られ、処理水が処理水冷却器12に送られる。処理水冷却器12で、熱媒体である冷却水58と熱交換し、処理水の温度を下げた後、反応系保圧弁8に流通させる。
【0048】
冷却する前の処理水は、反応熱を受けている分、温度が高い状態にあり、そのまま保圧弁8に通すと弁の温度を上げることになる。保圧弁8は常温で作動させるものの方が高温で作動するものより安価であるため、処理水の温度を下げることは、保圧弁8を安価にすることにつながる。
【0049】
処理水冷却器12で用いた冷却水58は、前段予熱器13に送りスラリー50に熱を与えると同時に冷却され、再び冷却器12の冷熱源として用いることができる。
【0050】
保圧弁8を通過した処理水は、低圧用の気液分離器44で気相と液相を分離する。気液分離器44の圧力は背圧弁16が決めることになるが、ここの圧力を大気圧に近付ける程、気液分離器44で取出すことができるガスの量は増える。
【0051】
気液分離器44で生じるガスは、気液分離器5で液相側に気泡として混入したガスと、液相にガスが溶解していて、保圧弁8を通過し、減圧されたことにより、溶解度が下がり発生するガスとからなる。この溶解していたガスを気相にするために気液分離器44の圧力を反応系の圧力より充分に下げる必要がある。
【0052】
気液分離器44から排出される低圧ガスは膨張タービン14に送られて仕事をし、酸素ガス56の低圧での圧縮を行う圧縮タービン15を駆動する。
【0053】
図3に、本発明の第三の実施の形態例に係る有機物酸化処理システムの構成を示す。本実施形態における、第一および第二の実施の形態例との大きな違いは、反応流体51を予熱器2に導入する前に灰分離器4で灰を取り除くことと、気液分離器5で分離した高圧の処理水53を排水駆動高圧ポンプ18の駆動源に用いることである。
【0054】
前述した実施の形態例と共通の構成手段には、同一の照符号を付して重複する説明を省略する。
【0055】
反応流体51を予熱器2に導入する前に灰分離器4で灰を取り除くことは、予熱器2の汚れ防止につながる。予熱器2の反応流体51が流れる部分には、どうしてもよどみ部ができてしまうが、この部分に灰が蓄積され、伝熱面の汚れにつながる。このため、予熱器2に入る前に流体51の灰を取り除くことが望ましい。ただし、この場合灰分離器4の温度が高くなるため、材料強度の面で負荷が大きくなる。
【0056】
気液分離器5で分離された高圧の処理水53はスラリー50を高圧供給するための排水駆動高圧ポンプ18の駆動源として用いられる。スラリー補給ポンプ17でシリンダにスラリー50を充填し、ピストンでスラリー50を加圧・供給する。このピストンの背圧に処理水53の圧力をかけ、ピストンを駆動するためのモータの動力を低減させる。
【0057】
また、反応系の圧力を一定に保つ手段として、処理水53を余らせるようにし、この余った処理水59を背圧弁9を通して外部に放出するようにする。こうすることで、背圧弁9より上流側の圧力が一定に保たれる。この方法よりさらに高精度で、反応系の圧力を一定に保ちたい時は、気液分離器5の前に保圧弁を置くのがよい。
【0058】
図4に、図1〜図3に用いられた排ガス駆動圧縮機の他の実施の形態例を示す。本実施の形態例の排ガス駆動圧縮機と、図1〜3に用いられた排ガス駆動圧縮機のとの大きな違いは、排ガス側および酸素側のシリンダにおいて、ピストンの背面にも気体を導入することである。このことで、1サイクルでされる仕事の量が2倍になり、排ガス駆動圧縮機の小型化につながる。また、本実施の形態例では、シリンダを4段用いて膨張・圧縮を行う。
【0059】
排ガス側の膨張機は、開閉弁22、シリンダ23〜26、その内にあるピストン、ピストンと一体になってつながっているピストンロッド40、ピストンロッドの並進運動を回転運動に伝達するコネクティングロッド42、およびクランク軸20からなる。
【0060】
酸素側の圧縮機は、逆止弁21、シリンダ27〜30、ピストン、ピストンロッド41、コネクティングロッド43からなり、向かい合ったシリンダ同士で同一の接続金具44を介してクランク軸20につながる。酸素側の圧縮機は、発火防止のために潤滑油が使えないという制約はあるが、基本的には排ガス側と同様のピストン・シリンダでよい。
【0061】
また、クランク軸20にはモータ19が接続し、起動時の動力と、排ガス側からの仕事が不足する場合の動力を供給する。
【0062】
高圧の排ガス54は、まず2つの流路に別れ、開閉弁22の開いている側を通過してシリンダ23に流入する。図4における状態では、シリンダ23にとっての吸入弁は右側の弁が開いており、排ガス54はシリンダ23の右側(ピストンの表側)に流入し、シリンダ23のピストンを左側に押す。この時、シリンダ23とシリンダ24をつなぐ流路は左側の流路の弁が開いており、シリンダ23の左側(ピストンの裏側)にあった排ガス54がシリンダ24の左側(ピストンの裏側)に流入し、シリンダ24のピストンを右側に押す。
【0063】
シリンダ23とシリンダ24とでは、ピストンの位相が180°ずれているために、常に互いのピストンは反対向きに動くことになるが、これによってシリンダ23からシリンダ24へのガスの移動が滑らかに行われる。シリンダ23よりシリンダ24の行程容積を大きくしておくことで、この入れ替え過程でガスが膨張する。
【0064】
また同時に、シリンダ24とシリンダ25をつなぐ流路の弁は右側の流路の弁が開いており、シリンダ24の右側(ピストンの表側)にあった排ガス54がシリンダ25の右側(ピストンの表側)に流入する。同様にシリンダ25の排ガス54はシリンダ26に流入し、最後にシリンダ26から排ガス54は大気に放出される。
【0065】
酸素側の圧縮機の場合、開閉弁でなく逆止弁21を用いることができるので、膨張機の場合のような開閉操作をする必要がない。図4の時点では、排ガス側のシリンダ26のピストンが右側に向かって動いているため、酸素側のシリンダ30のピストンも右側に向かって動いている。
【0066】
このため、酸素ガス56はこの時、シリンダ30の左側(ピストンの表側)に吸込まれる。これと同時に、シリンダ29のピストンは左側に向かって動き、シリンダ30の右側(ピストンの裏側)にあった酸素ガスがシリンダ29の右側(ピストンの表側)に押し込まれる。
【0067】
シリンダ29の行程容積をシリンダ30より小さくしておくことで、この入れ替え過程で酸素ガス56が圧縮される。同時に、シリンダ29の酸素ガス56がシリンダ28に行き、さらに、シリンダ27に行って圧縮され、最終的に反応系の圧力にまで圧縮された圧縮酸素60として吐出される。
【0068】
排ガス54が膨張する過程で、断熱膨張をさせた場合、温度が急激に低下する。このため、低圧段のシリンダ26に向かうほど温度が下がり、ガス圧も下がることになるが、外気等から熱を取り込み、等温膨張に多少なりとも近付けると、シリンダ26でのガス圧が高まり、ピストンに必要とされる力が不足するおそれが減る。このため、ガスの温度が低下するシリンダ25、26や、その間をつなぐ流路では、加熱のための熱交換を行ったり、外気の熱を取り込むフィンを設けたりするのがよい。
【0069】
逆に酸素ガス56が圧縮される過程で、断熱圧縮された場合、温度が急激に上昇する。このため、高圧のシリンダ27に向かうほど温度が上がり、ガス圧が上がることになるが、不要にガス圧が上がった場合、圧縮機の負荷が大きくなるため、圧縮の過程では酸素ガス56の温度を下げた方がよい。このため、シリンダ30〜27や、その間をつなぐ流路では、冷却のための熱交換を行ったり、外気に熱を放出するフィンを設けたりするのがよい。
【0070】
図4の膨張機・圧縮機ではシリンダを4段にしたものを説明したが、この段数は1段から可能であるが、段数が少ないと、1サイクルでの圧力変化が大きく、クランク軸の負荷が増えるので、段数が多い方が運転にはよい。
【0071】
図5に、図1〜図3に用いられた排ガス駆動圧縮機の更に他の実施の形態例を示す。本実施の形態例の排ガス駆動圧縮機と、図4の排ガス駆動圧縮機との大きな違いは、排ガス側および酸素側のシリンダで、ピストンロッドがある空間とない空間での行程容積の違いを利用して、膨張および圧縮を行うことと、排ガス54の加熱および酸素ガス56の冷却を行う熱交換器を設けることである。
【0072】
高圧の排ガス54は、開閉弁22が開いている間、シリンダ31の左側(ピストンの裏側)に流入し、シリンダ31のピストンを右側に向かって押す。この時、シリンダ31の左側と右側をつなぐ流路の弁を閉じ、シリンダ31の右側(ピストンの表側)とシリンダ32の左側(ピストンの裏側)をつなぐ流路の弁が開くことで、シリンダ31の右側にある排ガス54をシリンダ32の左側に流入させシリンダ32のピストンを右側に向かって押す。
【0073】
シリンダ31の右側の行程容積より、シリンダ32の左側の行程容積が大きくなっていることで、この過程で排ガス54が膨張する。
【0074】
図5ではピストンが全て右に向かって動いている時の状態を示しているが、これと逆の位相で、ピストンが全て左に向かって動いている時は、開閉弁22は全て開閉が逆の状態になる。この時、シリンダ31の左側の吸込み側の弁と、シリンダ31の右側の吐出弁が閉じ、シリンダ31の左側と右側をつなぐ流路の弁が開き、ピストンが左に動くことで、シリンダ31の左側にある排ガス54が右側に移る。
【0075】
シリンダ31内の行程容積は、左側と右側でピストンロッドの有無の差で、右側が大きい。このため、シリンダ31の中で、左側から右側に移るだけで排ガス54が膨張することになり、シリンダ31のピストンを左に向かって動かす力が生じる。
【0076】
以上の行程を用い、排ガス54は、シリンダ31の左側→右側→シリンダ32の左側→右側→シリンダ33の左側→右側と進み、最後に大気に放出される。
【0077】
酸素ガス56の圧縮はちょうど正反対の行程で、シリンダ36の左側→右側→シリンダ35の左側→右側→シリンダ34の左側→右側の順に進み、圧縮酸素60として供給される。
【0078】
排ガス54の膨張に伴う温度低下を抑えるために、熱交換器39を備え、高温流体63を用いて排ガス54の加熱を行う。高温流体63としては、酸化処理システムの中で発生する高温処理水を用いることができる。
【0079】
酸素ガス56の圧縮に伴う温度上昇を抑えるために、熱交換器38を備え、冷却水62を用いて酸素ガス56の冷却を行う。この場合、冷却水を循環させるためにポンプ37が必要になる。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、酸化処理に伴って発生する高圧排ガス利用して、酸化処理に用いる高圧酸素剤ガスを製造することができ、高圧酸素剤ガスの製造に要する動力を大幅に低減することができる。
【0081】
また、高圧排ガスの圧力をピストンで受け、その力で酸素剤ガスの圧縮を行うピストンを押すため、ピストンを駆動するためのクランク軸にかかる力が小さく、強度的な信頼性が高く、振動の少ない圧縮機を実現することができる。
【0082】
また、排ガスの膨張シリンダと酸素剤ガスの圧縮シリンダを複数段設けることで、1段での膨張・圧縮に伴う圧力変化を小さくし、膨張ピストンで発生する力と圧縮ピストンで必要となる力の差を小さくし、クランク軸にかかる力の変動を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態例に係る有機物酸化処理システムの構成図である。
【図2】本発明の第二の実施の形態例に係る有機物酸化処理システムの構成図である。
【図3】本発明の第三の実施の形態例に係る有機物酸化処理システムの構成図である。
【図4】図1〜図3に用いられた排ガス駆動圧縮機の他の実施の形態例に係わる排ガス駆動圧縮機の構成図である。
【図5】図1〜図3に用いられた排ガス駆動圧縮機の更に他の実施の形態例に係わる排ガス駆動圧縮機の構成図である。
【符号の説明】
1…高圧ポンプ、2…予熱器、3…反応器、4…灰分離器、5…気液分離器、6…酸素分離器、7…排ガス駆動圧縮機、8…反応系保圧弁、9…背圧保持弁、11…排ガス熱交換器、12…処理水冷却器、13…前段予熱器、14…膨張タービン、15…圧縮タービン、17…補給ポンプ、18…排水駆動高圧ポンプ、19…モータ、20…クランク軸、21…逆止弁、22…開閉弁、40,41…ピストンロッド、42,43…コネクティングロッド、44…接続金具、50…スラリー、51…反応流体、52…灰、54…排ガス、55…外気、56…酸素ガス、58…冷却水、60…圧縮酸素、62…冷却水、63…高温流体、64…高圧の流体
Claims (6)
- 流体に含まれる有機物の酸化処理に要する酸素剤ガスの圧縮を、前記酸化処理後の高温・高圧の前記流体を利用して行なう有機物酸化処理システムにおいて、
前記酸化処理後の高温・高圧の前記流体内のガス成分を分離する気液分離器と、前記分離された高圧の排ガスの圧力を用いて前記酸素剤ガスを圧縮する排ガス駆動圧縮機とを有することを特徴とする有機物酸化処理システム。 - 流体に含まれる有機物の酸化処理に要する酸素剤ガスの圧縮を、前記酸化処理後の高圧の前記流体を利用して行なう有機物酸化処理システムにおいて、
前記酸化処理後の高圧の前記流体内のガス成分を分離する気液分離器と、前記分離された高圧の排ガスの圧力を用いて前記酸素剤ガスを圧縮する排ガス駆動圧縮機とを備え、
前記排ガス駆動圧縮機は、前記分離された高圧の排ガスが導入される排ガス側シリンダと、前記導入された排ガスの圧力を受け、前記排ガスが膨張することで排ガス側シリンダ内を動く排ガス側ピストンと、前記排ガス側ピストンに接続され前記排ガス側ピストンが動くことにより回転するクランク軸と、前記酸素剤ガスが導入される酸素剤ガス側シリンダと、前記クランク軸に接続され前記クランク軸が回転することにより前記導入された酸素剤ガスを圧縮する酸素剤ガス側ピストンとを有することを特徴とする有機物酸化処理システム。 - 請求項2において、前記排ガス側シリンダと前記酸素剤ガス側シリンダとは、前記クランク軸をはさんで対向に配置され、前記対向したシリンダ対において、前記排ガス側ピストンに接続された排ガス側コネクティングロッドと、前記酸素剤ガス側ピストンに接続された酸素剤ガス側コネクティングロッドとは、同一の接続金具で前記クランク軸に接続されていることを特徴とする有機物酸化処理システム。
- 請求項2において、前記排ガス駆動圧縮機は、前記排ガス側シリンダと前記酸素剤ガス側シリンダとを複数段備え、前記排ガス側シリンダは、複数段の膨張過程に従って順次シリンダの行程容積が大きくなり、前記酸素剤ガス側シリンダは、複数段の圧縮過程に従って順次シリンダの行程容積が小さくなるように構成されていることを特徴とする有機物酸化処理システム。
- 請求項4において、前記各排ガス側シリンダの中で隣合うシリンダのピストンは、該ピストンの動きの位相が、互いに180°ずれるように構成され、かつ前記酸素剤ガス側シリンダの隣合うシリンダのピストンも、該ピストンの動きの位相が、互いに180°ずれるように構成されていることを特徴とする有機物酸化処理システム。
- 請求項1または請求項2において、前記気液分離器で分離された高圧の排ガスを、酸化反応後の高温の前記流体と熱交換させて加熱することを特徴とする有機物酸化処理システム。
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