JP3764456B2 - スケジュールの作成方法及びそのプログラム並びにスケジュールの作成方法のプログラムを記憶した記憶媒体 - Google Patents

スケジュールの作成方法及びそのプログラム並びにスケジュールの作成方法のプログラムを記憶した記憶媒体 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、厳格なスケジュールを実質的に適用できない場合であっても、一定のスケジュールに従って個人の反応を収集し、個人の属性やコンテンツの質などを考慮した分析、および予測が可能になる、スケジュールの作成方法に関する。
このスケジュールの作成方法は、生起するイベントに対する個人の反応データを収集し、スケジュールに対応させてそのデータから個人の傾向を明らかにする方法、および一定のスケジュールに従って生起したイベントに対する個人の反応データを蓄積し、それを利用してある個人の将来的な反応パターンを推測する方法、並びに学習スケジュールに基づくコンテンツを学習者端末で受けて、その応答結果を学習者スケジュール提供装置に送信して今後の予測結果を得る学習スケジュールデータ配信評価システムに利用される。
【背景技術】
【0002】
一般のアンケートのように個人の反応を集計し、全体的な傾向をつかむことは多変量解析(多種多様な特性をもつ多量のデータから、その相互関連を分析して特徴を要約したり、事象の背後にある要因を探り出したりして予測や分類を行う解析方法)を用いて広く行われている。
【0003】
例えば、アンケートを用いた商品のイメージ調査などによって、その商品がどのような属性を持った人に好まれるのかを推定することや、大学入試のための模擬試験なども、ある時点におけるその個人の成績を集団の中における個人の相対的な位置で推定する事などに用いられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このように従来行われてきた多変量解析を用いる調査方法にはひとつの限界があった。それは、利用可能な情報が、ある時点における個人の状態に関するデータに限られている点である。
【0005】
本来、個人の様々な反応は、経験により大きく変化するものである。例えば、アンケートの直前にある商品の評判を聞いていたり、その商品を見ていれば、そのイメージは大きく変わるはずである。
【0006】
また、模擬試験の成績にしても、ある時点でC判定の子供でも、その前の模擬試験でE判定であった子供と、A判定であった子どもでは、その成績の予測は変わってきて当然である。
【0007】
つまり、現在の多変量解析によるデータ分析は、ある時点における状態を示すデータを中心的に用いており、時系列的な変化が十分考慮されているとはいえないので、正確な分析結果を得ることができない。
【0008】
また、人間の反応の理解や予測には、その個人の過去から未来における“変化”という情報が大きな意味を持つ。どのような内容にどのような時間的なペースで遭遇したり、反応したのかということは、すなわち個人の経験の違いになる。
【0009】
また、現在広く見られる反応データの分析は、ある時期の個人の属性やコンテンツの質などが切り口にされているが、その時系列的な遭遇ペースや変化を考慮しているものが少ない。
【0010】
すなわち、ある時期の個人の属性やコンテンツの質などを考慮した時系列的なスケジュールを立てることができなかったので、正確な分析ができないという課題があった。
【0011】
一方、調査研究には縦断的研究というものがある。それは、一定期間、継続して特定の調査を繰り返し、特定の個人の反応の変化をみようというものである。
【0012】
しかし、そこで行われている調査は、1ヶ月に1度、1年に1度のペースというような大まかなスケジュールを立て行われるものであり、日々頻繁に私たちが遭遇するような膨大な情報に対する反応の変化は分析対象にされていないという課題があった。
【0013】
その理由の一つは、1ヵ月に一度というように決まったペースで評定する場合、膨大な内容に対して一定のペースで、また同様の条件下で判断を下すことが難しくなるためである。
【0014】
例えば、1000語の英単語を1ヵ月に1度のペースで学習する場合を考えてみる。従来のように、1ヵ月に1度のペースで学習していくとすれば、ある1日に1000語全てを学習して1ヵ月後にまた学習をすることになる。それでは評定を行う日の最初と最後で同等の学習は保証できず、学習者の負担も大きくなる。
【0015】
1つの単語を1回〜10回学習する条件を考慮するならなおさらである。膨大な評定項目を等しいペースで、かつ評定条件も等しく、評定者の負担も少なくなるようにする具体的な方法は今のところ提案されていない。
【0016】
コンテンツ(もしくは対象)との遭遇ペース(以後、スケジュール条件と呼ぶ)が分析に考慮されない本質的な理由は、スケジュールのパターンが無限に想定できることであり、それを考慮するための枠組みが提案されていないためである。
【0017】
例えば、ある一つの英単語学習のスケジュールを考えても、10日間毎日1回ずつ学習した場合と、初日と最終日に5回ずつ学習した場合では、その学習の効果は大きく変わってくる。さらに、学習とテストのインターバルの長さは重要な意味を持つ。
【0018】
学習からすぐにテストをした場合と、1ヵ月後にテストをした場合とでは、その成績は全く違ってくる。どんな学習をどのようなスケジュールで行い、その効果をいつ測定するのかというパターンは無限に想定できる。
【0019】
このようにスケジュールのパターンが無限であれば、それを要因にした分析は難しい。さらに、様々なコンテンツに対してそのスケジュールが想定されるなら、考慮しなければならない要因は気が遠くなるほどの数になる。
【0020】
それに対して、特定のスケジュールを設定し、それに従って個人に反応を要求しデータを収集することが有効である。つまり、調査法に実験計画法を導入する方法である。1年に1度という縦断的調査もその一つの例であるが、スケジュールを設定するだけで問題は解決されない。なぜなら、調査を受ける個人が、一律一定のスケジュールで反応を行うことは非常に難しいからである。高校生に対して、一日10分の学習を、毎日休むことなく行う計画は立てられたとしても、実際そのとおりに高校生が学習を継続することはまず考えられない。つまり、日々の学習のような、自由度の高い営みに対しては、単純にスケジュールを統制するだけでは、有意味なデータは得られない。
【0021】
一方長い期間継続して繰り返し学習することが必要な英単語の学習等では、このように繰り返し学習を行っても、「何度やっても覚えられない」、「本当に覚えられるだろうか」という感覚が強まり、結局は学習をやめてしまう。
【0022】
以上まとめれば、どのような切り口で、また、どのような枠組みでスケジュールの要因を組み入れていけばよいのかに関して、これまで見通しがなかったことが従来の調査研究にスケジュールが考慮されなかった大きな原因であった。また、学習の効果、成果が実感できなければ、学習への動機づけは確実に低下するという課題があった。
【0023】
本発明は以上の課題を解決するためになされたものであり、厳格なスケジュールを実質的に適用できない場合であっても、一定のスケジュールに従って個人の反応を収集し、個人の属性やコンテンツの質などを考慮した分析、および予測が可能になる、スケジュールの作成方法を得ることを目的とする。
【0024】
また、学習者が「ある学習に対して何回ぐらいの学習を繰り返せば成果が目に見えてくるのか」、「どのように学習が進んで行くのか」等の指針を学習者に対して提供し、その反応を評価するスケジュールデータ配信評価システムに利用されるスケジュールの作成方法を得ることをも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明のスケジュールの作成方法は、コンテンツに関するスケジュール条件を、タイミング条件と呈示条件との組み合わせにより、コンピュータが演算手段により得るスケジュールの作成方法である。
【0026】
呈示ユニット、イベントサイクルユニットが記憶され、前記呈示条件が前記呈示ユニットに割り付けられて記憶される第1の記憶手段と、
反応を収集するために呈示するコンテンツが記憶された、および前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みが前記コンテンツに割り付けられて記憶される第2の記憶手段と、
をコンピュータが備え、
【0027】
前記コンピュータが、
前記タイミング条件を、
入力された、前記コンテンツを呈示するイベントが生起する最小期間と、前記最小期間以上に長い第1の一定期間と、を読み込む工程と
前記第1の一定期間に想定する前記イベントサイクルユニットを、前記最小期間を単位として生成して、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
前記最小期間に想定する前記呈示ユニットを、前記イベントサイクルユニットに前記最小期間の単位で各々一つ割り付けて生成し、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
前記呈示条件を、この生成された呈示ユニットに割り付けて、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
前記イベントサイクルユニット内で、
各コンテンツに関する前記イベントを前記呈示条件で1度、生起させるため、
前記コンテンツに対し、
前記割り付けられた、前記イベントサイクルユニットに前記最小期間の単位で 各々一つ割り付けて生成された前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みを、
一つ割り付けて、
前記第2の記憶手段に記憶する工程と、
によって生成し、
【0028】
前記呈示条件を、
一つの呈示ユニット内でコンテンツを繰り返し生起させるイベントの反復回数を決定し、これを前記生成された呈示ユニットに割り付けるための前記呈示条件として前記第1の記憶手段に記憶する工程、
によって生成し、
【0029】
前記第1の記憶手段の前記呈示ユニット、前記イベントサイクルユニット、前記呈示条件と、前記第2の記憶手段の前記コンテンツに割り付けられた前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みとに基づいて、前記演算手段により、前記スケジュール条件を得ることを行わせることを要旨とする。
【0030】
本発明のスケジュールの作成方法のプログラムは、
コンテンツに関するスケジュール条件を、タイミング条件と呈示条件との組み合わせにより、コンピュータが演算手段により得るスケジュールの作成方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
【0031】
呈示ユニット、イベントサイクルユニットが記憶され、前記呈示条件が前記呈示ユニットに割り付けられて記憶される第1の記憶手段と、
反応を収集するために呈示するコンテンツが記憶された、および前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みが前記コンテンツに割り付けられて記憶される第2の記憶手段と、
をコンピュータが備え、
【0032】
前記コンピュータが、
前記タイミング条件を、
入力された、前記コンテンツを呈示するイベントが生起する最小期間と、前記最小期間以上に長い第1の一定期間と、を読み込む工程と
前記第1の一定期間に想定する前記イベントサイクルユニットを、前記最小期間を単位として生成して、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
前記最小期間に想定する前記呈示ユニットを、前記イベントサイクルユニットに前記最小期間の単位で各々一つ割り付けて生成し、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
前記呈示条件を、この生成された呈示ユニットに割り付けて、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
前記イベントサイクルユニット内で、
各コンテンツに関する前記イベントを前記呈示条件で1度、生起させるため、
前記コンテンツに対し、
前記割り付けられた、前記イベントサイクルユニットに前記最小期間の単位で 各々一つ割り付けて生成された前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みを、
一つ割り付けて、
前記第2の記憶手段に記憶する工程と、
によって生成し、
前記呈示条件を、
一つの呈示ユニット内でコンテンツを繰り返し生起させるイベントの反復回数を決定し、これを前記生成された呈示ユニットに割り付けるための前記呈示条件として前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
によって生成し、
前記第1の記憶手段の前記呈示ユニット、前記イベントサイクルユニット、前記呈示条件と、前記第2の記憶手段の前記コンテンツに割り付けられた前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みとに基づいて、前記演算手段により、前記スケジュール条件を得ることを行わせることを特徴とするスケジュールの作成方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
【0033】
本発明のスケジュールの作成方法のプログラムを記憶した記憶媒体は、コンテンツに関するスケジュール条件を、タイミング条件と呈示条件との組み合わせにより、コンピュータが演算手段により得るスケジュールの作成方法をコンピュータに実行させるプログラムを記憶した記憶媒体である。
【0034】
呈示ユニット、イベントサイクルユニットが記憶され、前記呈示条件が前記呈示ユニットに割り付けられて記憶される第1の記憶手段と、
反応を収集するために呈示するコンテンツが記憶された、および前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みが前記コンテンツに割り付けられて記憶される第2の記憶手段と、
をコンピュータが備え、
【0035】
前記コンピュータが、
前記タイミング条件を、
入力された、前記コンテンツを呈示するイベントが生起する最小期間と、前記最小期間以上に長い第1の一定期間と、を読み込む工程と、
前記第1の一定期間に想定する前記イベントサイクルユニットを、前記最小期間を単位として生成して、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
前記最小期間に想定する前記呈示ユニットを、前記イベントサイクルユニットに前記最小期間の単位で各々一つ割り付けて生成し、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
前記呈示条件を、この生成された呈示ユニットに割り付けて、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
前記イベントサイクルユニット内で、
各コンテンツに関する前記イベントを前記呈示条件で1度、生起させるため、
前記コンテンツに対し、
前記割り付けられた、前記イベントサイクルユニットに前記最小期間の単位で 各々一つ割り付けて生成された前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みを、
一つ割り付けて、
前記第2の記憶手段に記憶する工程と、
によって生成し、
【0036】
前記呈示条件を、
一つの呈示ユニット内でコンテンツを繰り返し生起させるイベントの反復回数を決定し、これを前記生成された呈示ユニットに割り付けるための前記呈示条件として前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
によって生成し、
【0037】
前記第1の記憶手段の前記呈示ユニット、前記イベントサイクルユニット、前記呈示条件と、前記第2の記憶手段の前記コンテンツに割り付けられた前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みとに基づいて、前記演算手段により、前記スケジュール条件を得ることを行わせることを特徴とするスケジュールの作成方法のプログラムを記憶した記憶媒体である。
【発明の効果】
【0038】
以上のように本発明のスケジュールの作成方法によれば、コンテンツに関するスケジュール条件を、タイミング条件(いつどのようなタイミングで)と呈示条件(どのように呈示するか)との組み合わせにより得ている。
厳格なスケジュールを実質的に適用できない場合であっても、一定のスケジュールに従って個人の反応を収集し、個人の属性やコンテンツの質などを考慮した分析、および予測が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本実施の形態では、A.スケジュール固定法と、B.フリーアキュムレーション法によるスケジューリングについて初めに説明する。
【0040】
<実施の形態1>
スケジュール固定法は、タイミングを統制した上でデータを収集させ、タイミングの要因の影響を小さくすることにより、予測力を高める方法である。
【0041】
タイミングを統制するということは簡単にできると考えやすいが、実際にタイミングのバリエーションを固定し反応データを収集する場合、非常に難しい問題がある。例えば、1000個のコンテンツに対して、1個あたり5秒程度要す反応を1ヵ月に1回のペースで要求する場合を考えてみる。単純に考えると、ある日に1000個のコンテンツに対して反応を行い、1ヵ月後にまた1000個に対して反応する場合である。
【0042】
その場合、反応する日は、休みもいれずに連続して1時間半反応しつづける必要がある。最初のあたりの反応と最後のあたりの反応では、その意味合いも異なってくる。さらに、1000個のコンテンツを1日にそれぞれ5回評定しなければならないような条件なら、個人は7時間連続して評定しなければならない。これは無理な話である。
【0043】
本発明は、上の例でいえば、コンテンツが1,000個であっても、2,000個であっても、繰り返しの数が5回でも、10回であっても、あるコンテンツに関するイベントが、全て一定のインターバルで生起するように、なおかつ、1日あたりの反応は数分程度で完了できるスケジュール構成法である。
【0044】
この問題を解決するための方策は、すなわち、イベントサイクルユニットを設定したスケジュールとすることである。スケジュールの方法を説明する前に、本発明におけるスケジュールの意味を明確にしておく。
【0045】
本実施の形態のスケジュールは、スケジュール条件を用いる。このスケジュール条件は、スケジュール条件:いつどのようなタイミングで、どのような属性の内容を、どのように呈示するかを示す条件であり、タイミング条件、属性条件、呈示条件の3つに分けている。
【0046】
タイミング条件は、1ヵ月に1度、2週間に1度というようなイベントが生起するタイミングを意味している。厳密な定義については後述する。
【0047】
イベントサイクルユニットの期間というのは、コンテンツや各種の条件をばらまく期間で、必ずしもインターバルの期間と一致するわけでないが、イベントサイクルユニットはインターバルの期間以下の短い期間になる。
【0048】
本実施の形態では、学習の調査研究にスケジュールの要因を組み込むことを提案し、さらにそのための方法とそのデータの利用方法をいくつか提案する。漠然とデータを集めていては、ありきたりの情報しか得られない。そこで、時間的な変化を考慮してデータを分析するための枠組みが必要になる。
【0049】
(スケジュールの要因を分析に組み込むための方策)
スケジュールパターンを分析に取り込むために、従来の調査方法に実験計画的な考え方を導入することをまず提案する。
【0050】
スケジュールの要因を考慮するために、無限に想定できるスケジュールを最初から分析対象にすることは合理的ではない。結局のところコンテンツなどの呈示スケジュールに制限を加え、それに対応させてデータを収集し、分析する必要がある。つまり、スケジュールパターンを分析に組み込むには、呈示するスケジュールに制限を加えることが必要であり、そのための具体的な制限の手法が重要な意味を持ってくる。
【0051】
スケジュールを設定するだけで問題は解決されない。特に、膨大なコンテンツに関するイベントに対する反応を一定のスケジュールに従って収集する場合、スケジュールを統制することが非常に難しいことが大きな問題として出てくる。膨大なコンテンツに対する反応を個人に要求する場合、その一つの反応を特定のスケジュールに従って収集するためには、その個人は日々の生活においてかなり統制されたスケジュールに従って反応を行う必要がある。しかし、それを一般の個人に依頼することは不可能である。調査を受ける個人が、一律一定のスケジュールで反応を行うことは非常に難しいのである。
【0052】
従って、たとえ自由度の大きな個人の生活リズムの中で反応を収集した場合であっても、収集された反応を一定のスケジュールに対応付けて分析できる枠組みが必要になってくる。個人がコンテンツに対して反応するタイミングの自由度は高くとも、一定のスケジュールに対応させてデータを集計、分析できるスケジューリングの方法が必要になってくる。
【0053】
以下の方法によれば、反応データの分析にスケジュールの要因を組み込み、精度の高い分析と予測が可能になる。
【0054】
それにより、従来考慮されてきた性別や地域、年齢、認知スタイル、学習スタイル、パーソナリティーなど様々な個人やコンテンツの属性の組み合わせに、さらにスケジュールの要因を考慮した分析が可能になる。
【0055】
スケジュールの要因を如何にして分析に組み込めるようにしてデータを収集するのか、その具体的な方策を以下に説明する。なお、以下に列挙する方法は、個々の方法や組み合わせを採用するほどスケジュール要因を考慮した分析の精度が上がるもので、採用しなければ精度が低下することを意味する(コンピュータによって実施する)。
【0056】
(1)本実施の形態のスケジュールの定義
まずは、一般的なスケジュールの意味を厳密にとらえる必要がある。そのために、一般にいわれている、あるイベントが生起するスケジュールを、イベントが起きる最小の期間(呈示ユニットと呼ぶ)と、あるイベントの開始から次のイベントが起きる前までの期間とするインターバルで規定されるタイミング条件Aiと、イベントの質を表す呈示条件Bi、および必要に応じてコンテンツの内容(難易度など)の3つに分けて考える。例えば、一般に一日やったら4日休むというスケジュールの場合、1日を最小単位(呈示ユニット)として想定し、5日をインターバルと想定したスケジュールといえる。
【0057】
なお、イベントが起きる最小の期間(呈示ユニット)を定義することがまず必要である。英単語の学習であるなら、何日もかけて習得することが一般的で、1日に何百回も同じ単語を学習することはあまり想定できない。従って、1日を呈示ユニットにすることが一般的であろう。しかし、シューティングゲームのように、引き金を引くか引かないかというようなイベントに直前の数秒前のイベントが影響するようなコンテンツの場合には、1秒をイベントの呈示ユニットに想定してそのタイミングの影響を分析することも考えられる。
【0058】
英単語の学習を例にとると、一日に一種類の英単語を1回ずつ学習してそれを10日間続けるスケジュール(ここでは、スケジュールAと呼ぶ)と、初日と6日目に5回ずつ一種類の英単語を学習するスケジュール(同様にスケジュールBと呼ぶ)と、初日と6日目に1回ずつ一種類の英単語を学習するスケジュール(同様にスケジュールCと呼ぶ)を想定する。
【0059】
図1に示すように、スケジュールAのように一日1回ずつ学習をしてそれを10日間続ける場合と、スケジュールBのように初日と6日目に5回ずつ学習する場合は、どちらも合計10回の学習を意味するが、それぞれのスケジュールの学習の質は明らかに違う。
【0060】
これらのスケジュールを、以下のように、タイミング条件Ai(スケジュールBでは1つのイベントが起きたらその時点から次のイベントが生起する前まで5日間のインターバルを取るタイミング)と、呈示条件Bi(この例では、学習回数(学習の強さ)を表す次元)の2つに分けて考える。
【0061】
すなわち、一種類の英単語に関するイベントが生起する最小期間(呈示ユニット)を1日とした場合、10日間に含まれるその最小期間におけるイベントの生起の有−無を、その繰り返し回数や各種条件の種類に関わりなく1−0に対応させることにより、その期間の特定のイベント生起のタイミングの条件を表現(コード化)する。具体的には図2に示したように、スケジュールAは、(1、1、1、1、1、1、1、1、1、1)、スケジュールBおよびCは(1、0、0、0、0、1、0、0、0、0)のようにコード(コンピュータによって)で表現される。これによるとスケジュールBとCはタイミング条件に関しては同じであるが、繰り返し回数という呈示条件の次元に違いがあるという捉え方になる。
【0062】
呈示条件の種類には、繰り返し回数の他、呈示される時間(例えば、3秒間呈示)、呈示される時点で要求される処理(英単語の熟知度評定、学習の到達度の自己評定など)等々様々なものが考えられ、それらの表現方法は様々考えられるが、それらの呈示条件の表記方法とタイミングの条件の表記を組み合わせることにより、不特定のタイミングで生起するイベント(つまりその個人の経験の内容)を全て表現することもできると考えている。
【0063】
以上まとめると、本実施例では、まず、イベントが生起する最小期間を呈示ユニットとして規定し、その上で、従来スケジュールといわれてきた条件を、タイミング条件と呈示条件の2つの次元に分け独立させてその影響を検討することを提案する。なお、必要に応じて、コンテンツの内容(難易度)などをもう一つの次元として独立させることも可能である。
【0064】
(イベントサイクルユニットの設定)
膨大なコンテンツに関するイベントが生起するタイミングを統制するための枠組みとして、イベントサイクルユニットを想定することを提案する。膨大なコンテンツをまとめて呈示することが難しいとすれば、コンテンツをある期間にばら撒く必要が当然出てくる。その期間をイベントサイクルユニットとする。一つのポイントは、その期間の設定に制約がある点である。
【0065】
すなわち、全てのコンテンツに関するイベントが同一のタイミングで繰り返し生起するようなスケジュールを生成するためには、前述した呈示ユニット以上に長く、かつ、想定する期間の中で設定されるインターバルの中で最も短いインターバルの期間以下に短い一定の期間をイベントサイクルユニットとして設け、各コンテンツに関する特定のイベントがそのイベントサイクルユニット内で一度生起するようコンテンツを配置する必要がある。
【0066】
英単語の学習を1年間行い、最初の半年は2ヵ月に1度のタイミングで学習を行い、残りの半年は1ヵ月に1度のタイミングで学習を行う場合を例として考えてみる。この場合、最小のインターバルは1ヶ月であるゆえ、タイミング条件を統制するためには、コンテンツをばら撒く(配置する)期間は、最長で1ヵ月にしなければならない。1ヵ月を超えるイベントサイクルユニットを設定した場合、コンテンツに関するイベントの生起のタイミングを厳密には統制できなくなる。
【0067】
なお、イベントサイクルユニットは考慮するイベントが最初に生起した時点を起点として全て固定され、イベントサイクルユニットはどれも同じ長さの期間であるのが一般的であろう。
【0068】
図3には、図2のスケジュールBに対応して設定できるイベントサイクルユニットの例を2つ示した。このそれぞれのユニットに、各コンテンツが1回呈示されるように配置する方法が本実施形態になる。
【0069】
また、図3に示すように、あるコンテンツ(英単語)が呈示(学習:イベント)されてから再び呈示される前までの間隔をインターバルと呼び、呈示ユニット以上に長く、最短のインターバル以下の期間をイベントサイクルユニットmiとして固定し、その開始時点をイベント生起のタイミングの開始時点に一致させる(必ずしも一致させなくてもいいが、一つ目のイベントサイクルユニット後のイベントサイクルユニットの開始は、最初のイベントサイクルユニットの開始時点からインターバル後に規定される)。また、ある1つのコンテンツの生起は1つのイベントサイクルユニットmi内で1回であるとする。
【0070】
考え方によっては、スケジュールBの1日目の5回の学習にイベントサイクルユニットmiを想定することもできるが、その場合は、1回目と2回目の学習の間隔(分や秒など)を1イベントサイクルユニットmiの最少単位=呈示ユニット(bi)として定義されることになる(つまりイベントサイクルユニットの最小単位=呈示ユニットを何にするのかも明確にしておく必要がある)。ただ、一般的な学習イベントとその効果を検討する場合には、図1のように、イベントサイクルユニットmiの最小単位=呈示ユニット(bi)は1日程度を想定すればよい。
【0071】
ここで、図1に戻り再度説明を加える。
【0072】
図1のスケジュールBとCは1日を、イベントサイクルユニットmiの最少単位(呈示ユニット)biとした場合であり、タイミング条件Aiは同じで呈示条件Biが異なることを表現している。
【0073】
なお、呈示条件Biは単なる回数だけではなく、呈示時間や反応の方法など様々なバリエーションが考えられる。
【0074】
つまり、スケジュールは何日間隔のイベント、インターバルかを示すことのみを考え、イベントを1、0で表現すると、スケジュールBの「5」は単に「1」と示すことでよい。1つのコンテンツの生起は1イベントサイクルユニット内で1回であるから、図2に示すように、1日目と6日目に「1」が設定される。
【0075】
従って、上のABCのスケジュールのタイミング条件Aiと、イベントの呈示条件Biは、図2に示すようにコード化できる。このようにして、ABCのスケジュールのタイミング条件、呈示条件をコード化しておく。
【0076】
すなわち、スケジュール(学習標準スケジュール)は、1日を呈示ユニットとした場合、日にち(時間)に対するタイミング条件Aiとイベント(コンテンツ)の呈示条件Biとを1−0で対応づけた行列として表現される。
【0077】
(2)コンテンツのグルーピング
個人の特徴や一般的な傾向を明らかにしたり的確な予測を行うためには、評定など反応を要求するコンテンツの質を明確にしておく必要がある。個々の商品や英単語に対する反応の変化が関心事であれば、グルーピングを行う必要ないが、その個人の反応傾向を見るためには、その個人に対して送信した複数のコンテンツの反応の代表値を採ることが望ましい(コンピュータによって)。
【0078】
そのようなときには、各タイミング条件Ai(学習の休み間隔のパターン)と呈示条件Bi(学習の回数;学習の強さ)の組み合わせごとに、複数の類似したコンテンツを用意する。これが、コンテンツのグルーピングである。例えば、英単語なら難易度などが同レベルの単語、学年ごとに必要な単語、または、学習者が評定した難易度が同程度である単語、学習者の評定した難易度とエキスパートの評定した難易度の差が同程度である単語(※エキスパート=高校生にとっては目指す大学に合格した学習者の評定などがその例)というような一定の属性でコンテンツ項目をまとめる(属性情報を付加する)ことである。なお、ここでいう難易度というのは、一般的な難易度だけではなく、その個人の各コンテンツに対する成績の良し悪しを難易度に対応付けたものでもよい。
【0079】
ただし、三角形の面積を計算する問題であれば、面積=底辺×高さ/2という公式を問う問題と、かけ算とわり算の計算問題をひとつにまとめることも考えられるが、できる限りコンテンツの内容は細かくし、それぞれとスケジュールの各呈示条件、タイミング条件とを対応させてデータを取れるようにすることが望ましい。なぜなら、掛け算と割り算ができる能力がどの程度にならないと三角形の面積を出せるようにはならないといった、問題間の階層関係も検討できるからである。
【0080】
以下、用語を明確にするため、コンテンツ項目とコンテンツグループについて説明を補充する。
【0081】
コンテンツ項目:反応が期待される(見られるだけでもよいが)1まとまりの呈示内容である。
【0082】
英単語なら1つの英単語と日本語訳の対であったり、1桁の足し算なら、1+2=?のようなものを考えても良い。また、数学の文章題なら途中の計算過程をコンテンツとして分けることも可能である。もちろん音声データやビデオ等で呈示可能な内容は全て含まれる。コンテンツ項目の最小単位は内容をどうとらえるかによって異なってくる。
【0083】
コンテンツグループ:類似したコンテンツ項目の集合。英単語なら難易度などが同レベルの単語、学年ごとに必要な単語、ある単元の学習に必要な単語などというような、一定の属性でまとめられるコンテンツ項目の集合である。
【0084】
なお、前述したが、コンテンツ項目はタイミング条件の1イベントサイクルユニットで1回だけ呈示される(1回というのは呈示条件ではないので注意)。
【0085】
(コンテンツをグルーピングする理由)
コンテンツをグルーピングする理由は、特定のスケジュールの効果はコンテンツによって異なってくると考えられるためである。複数の属性を持つコンテンツの集合に対するスケジュールの効果は、コンテンツの集合が変われば違うものになる可能性が高い。つまり、コンテンツの要因とスケジュールの要因をできる限り分離することにより分析の精度を上げることを意図する。
【0086】
なお、コンテンツを等質にし、できるだけ細かくグルーピングすることにより、得られたデータを用いて、逆に質の異なるコンテンツグループ間の関係を、スケジュールとそれぞれのコンテンツグループに対する反応とから推定することが可能になる。
【0087】
前述の三角形の面積の問題を例にすれば、三角形の面積の計算問題と、底辺×高さ/2という公式を問う問題、かけ算とわり算の計算問題と3つのコンテンツグループに分け、それぞれの成績を様々なスケジュールで収集すれば、三角形の面積の計算問題を子どもに呈示するために最適なスケジュールを、公式とかけ算・わり算の学習スケジュールに対応づけて推定することが可能になるはずである。
【0088】
例えば、「公式の理解がどの程度のレベルまで到達していなければ、三角形の面積の問題を学習してもその効果はそれほど期待できない。そのために、公式の学習が1週間に1回のペースで行われていった場合には、三角形の面積の問題は、5週間までは呈示せず、その後3日に1回のペースで呈示することが効果的である」というような予測も可能になる。すなわち、公式の暗記学習を促す問題のコンテンツグループを、最初の5週間までは3日に1回のペースで呈示し、その後1週間に1度のペースで呈示するスケジュールと、三角形の面積を問う問題のコンテンツグループを、最初の5週間は一度も呈示せず、その後3日に1回のペースで呈示するスケジュールの2つのスケジュール条件の組み合わせとして分離し、両スケジュールの影響を検討することが可能になる。
【0089】
(3)タイミング条件の決定方法
タイミング条件の種類は無限に想定されるが、イベントの周期の影響を視覚的に分かりやすくするためには、10日に1回、1ヵ月に1回というような等間隔のインターバル、呈示条件を設定することが当初は有効である。
【0090】
スケジュールに対応したデータの収集と分析は、最終的には無作為なスケジュールに対して予測力を持つことを目指すが(本実施形態2の目的)、そのためには最初から無作為なスケジュールを設定してデータを収集していくことは得策ではない(もちろん、既に一定のタイミング条件に該当する反応データが利用可能な状況にあるならば問題ない)。
【0091】
なぜなら、スケジュールの要因を考慮して分析を行い、特に予測を引き出すためには、ある程度利用可能なデータの蓄積が必要となる。そのためには、最初から複雑で細かなタイミング条件を設定していては、その評定者本人に有益な予測を提供することは難しく、しいてはデータの蓄積を行えなくなる。
【0092】
初期の評定者にも分かりやすいデータを提供するためにも、まずは前記のような比較的単純なタイミング条件を設定してデータを収集することから始めることが望ましい。いずれにせよ、イベントサイクルユニットを決定するタイミング条件、呈示条件の設定は計画的に行うことが望ましい。
【0093】
インターバル条件の影響を視覚的に分かりやすくするためには、10日に1回、1ヵ月に1回というような等間隔のインターバルを設定することが当初は有効である。
【0094】
(4)各イベントサイクルユニット内での呈示条件の均質配置
特定のイベントサイクルユニットにおいて、そこで考慮する呈示条件が、1つのイベントサイクルユニットの中にできる限り均質になるように配置した後、そこへコンテンツ項目を割り振る。
【0095】
呈示条件(例えば、学習回数)を均質に配置する理由は、イベントサイクルユニット内におけるイベントが一定のペースで生起しない可能性があり、その場合、後述する評価イベント(テスト)においてそれ以前のイベントの効果を推定する際に、誤差が大きくなることによる。これについては、さらに詳細な説明を評価イベントの設定方法のところで行う。
【0096】
英単語学習を例にとれば、あるイベントサイクルユニットの最初と最後に特定の呈示条件の項目が偏って配置されていた場合、イベントサイクルユニットの中間で病気などのために学習ができなくな状況ができた時には、条件によってタイミング条件が若干異なる事態になる。また、後述するように評価イベントをイベントサイクルユニットよりも短期間に設定し、呈示条件ごとにコンテンツをまとめてイベントの効果を推定する際には、効果を検討するイベントと評価イベントまでの期間を厳密に統制することが難しくなるためである。
【0097】
それを防ぐため、各イベントサイクルユニット内で呈示条件ができる限り均質になるようにする。より具体的には、以下に述べる条件ユニットを設けることが有効である。また、各インターバルユニット内での呈示条件の順序はできるかぎり同じにする。
【0098】
(5)呈示条件の均質配置の方法:条件ユニットを想定
均質配置にはランダムに呈示条件を配置する他に次の方法がある。すなわち、イベントサイクルユニットを更に一定期間(条件ユニットと呼ぶ)に分け、その条件ユニット内で全ての呈示条件(コンテンツ項目ではない)、もしくは、一定のタイミング条件で生起するイベントの効果を比較検討したい呈示条件や属性条件があればその条件がそれぞれ1回出現するようにする(図3参照)。
【0099】
図4は約2ヵ月(48日間)のイベントサイクルユニットが繰り返される条件で、呈示条件Biとして呈示回数(学習回数)が1〜16回の16条件が設定されている。この例では、第1イベントサイクルユニットmip(48日間)を4日ごとに区切り、全部で12個の条件ユニットfiに分けられているデータであり、図4の構造でメモリに保存されている。
【0100】
例えば、1日目には、学習回数が1,8,9,16回条件が割り振られ、2日目は2,7,10,15回の学習回数が出現するようになっており、一つの条件ユニット(4日間)で16条件全てが1回ずつ出現するようになっている。
【0101】
同様に、5日目から8日目の2つ目の条件ユニットfiでも16条件全てが1回ずつ出現する。以下同様に、1つのサイクル(48日間)で12個の条件ユニットfiが繰り返される。
【0102】
なお、各条件ユニットfiの1つの呈示条件Biに割り振られるコンテンツ項目の数は等しくなくても良い。また、図4では、1〜4日と5〜8日の間の条件の組み合わせの順番が異なっているが、それは、呈示条件Biが現れる順序の要因を少なくするためである(4日間で条件が現れる順序は、ランダムでも良いしその他より厳密なカウンターバランス法を用いてもよい。
【0103】
(6)コンテンツ項目の呈示順序の固定
各イベントサイクルユニットの中で、コンテンツ項目が呈示される順序を固定し、どのイベントサイクルユニットをとってもほぼ同じ順序でコンテンツ項目が呈示されるように配置する。
【0104】
各イベントサイクルユニット内で、特定のコンテンツ項目が呈示される時期が異なれば、スケジュール条件(スケジュール条件:呈示条件、タイミング条件の総称)に誤差が出てくる。
【0105】
例えば、1ヵ月のインターバルでイベントが反復されるタイミング条件でデータが収集されたとしても、第1イベントサイクルユニットmipの最終日に呈示されたコンテンツ項目が、第2イベントサイクルユニットmiq(図4ではmig)の初日に呈示されるようでは、それは1ヵ月のイベントサイクルユニットの反復というタイミング条件に、そのコンテンツ項目の反応を分類しにくくなる。
【0106】
コンテンツ項目のイベントサイクルユニット内での呈示順序を固定することにより、各ユニット内での呈示にばらつきがあったとしてもその影響を比較的小さく抑えられる。
【0107】
(7)各呈示ユニットの均質化
ここでは、イベントサイクルユニットの最少単位内で呈示されるコンテンツ項目のまとまりを呈示ユニットPiと呼ぶ。英単語学習なら、ある日に呈示される英単語のまとまりのようなものである。
【0108】
各呈示ユニットPiで要求されるイベントの質(呈示回数の合計や合計所要時間)ができる限り等しくなるように、呈示条件Piの組み合わせや、コンテンツ項目の数、もしくはスケジュール条件の組み合わせを調整する。
【0109】
もちろん、呈示ユニット内の呈示順序をランダムにしたり、同一コンテンツができる限り時間的に離れて呈示されるようにするなど、様々に調整する工夫も有効である。
【0110】
この操作は、この呈示ユニットPiの中で生起するイベントが、呈示ユニットPiごとに大きく変わらないようにすることを意味する。例えば、図4のように毎日1呈示ユニットPiの学習が要求される場合、ある日は学習回数条件が16回の英単語ばかり10個出てきて、ある日は1回のものばかり10個出てくるようでは、各コンテンツ項目の学習条件は等しいとは言えない(当然学習にかかる時間は違う)。
【0111】
その場合、各イベントの効果を推定するような場合には、単純にタイミング条件と呈示条件、属性情報のみで区分して効果を推定することは望ましくない。それを防ぐため、図4では一つの例として、呈示ユニット内の学習回数(呈示条件)の合計がほぼ等しくなるように割り振っている。なお,学習回数などの割り振りの具体的な方法は,後述する(具体的な手順の(手順2)スケジュールテーブルの生成参照)。
【0112】
もちろんこの調節は呈示条件だけでなく、各呈示条件に割り振るコンテンツ項目の数や、異なるスケジュール条件の組み合わせで調節する事も可能である。
【0113】
たとえスケジュール条件と呈示条件が同じであっても、ある呈示ユニットPiと別の呈示ユニットで要求される反応の負担が異なっていては、呈示ユニット内での反応の意味が異なってきてしまうため、その可能性をできる限り排除する必要があり、そのための方策である。
【0114】
(8)呈示ユニットの小型化
スケジュール条件、呈示条件Bi、コンテンツグループの属性などの様々な組み合わせに対して反応データを収集するためには、1つの呈示ユニットに反応する時間はできる限り短くすることが望ましい(あまり長い時間がかかってしまっては一定の呈示条件を保証できず、また反応する人の負担も大きくなる)。
【0115】
そのため、イベントサイクルユニットを長くしたり、(5)によって呈示ユニットPiあたりの呈示条件Biを少なくしたり、呈示条件Biに割り振るコンテンツ項目の数を少なくする方法が有効である。
【0116】
図4の1日目の呈示ユニットPiの1,8,9,16回という呈示条件Biに、それぞれ1個のコンテンツ項目を割り振れば、1日当たりの、のべ学習回数はそれほど多くならない。もちろん、一般に、イベントサイクルユニットmi(mip、miq)や条件ユニットfiをもっと長くしても良い。
【0117】
尚、個人の評定の基準は日々変化する。この変動を分析で考慮し、排除するためには同一呈示ユニット内に複数の呈示条件のコンテンツを用意し、そのコンテンツに対する反応の差を厳密な条件差として指標とする方法である。
【0118】
(9)日常的な遭遇経験の影響を排除して一般的な傾向を明らかにする方法
(4)で配置された呈示条件へのコンテンツ項目の配分方法としては、評定者ごとにランダムに割り振る他、従来の実験研究で用いられているような、カウンターバランス法を用いても良い。計画的に呈示されるコンテンツ項目の中には、普段の生活の中で偶然遭遇するものも多い。そこまでを統制することは難しいが、一般的な傾向をとらえるためには、特定のコンテンツ項目が普段の生活の中で偶然遭遇する可能性を等質化するかランダム化し、分析の際に複数人のデータの代表値をとることが有効である。
【0119】
例えば、英単語を例にとると、特定の英単語は学校や塾の授業で学習を受ける場合もある。その場合、一定のスケジュールで評定を行う評定者全員に一律同一の英単語が割り振られていた場合、その高校や塾の生徒のその英単語の成績だけ上昇する可能性があり、それはすなわちその条件の一般的傾向として現れてくる。それではそのデータを一般的な予測には使えない。予測力を高めるためにはこれらの方法を組み込むことが有効である。
【0120】
(10)呈示の効果の測定方法およびデータの集計方法1:落ち穂拾い法
以上、イベントのスケジュール条件の様々な設定方法を述べたが、これらは全て、データの集計方法に対応させて考えられるものである。つまり、上記の方法を用い、以下に説明するような方法でデータを集計すれば、タイミング条件、呈示条件、コンテンツの属性などが統制された反応をデータとして収集することができる。
【0121】
上記のスケジュールの立て方は、簡単に言ってしまえば、1回に呈示するコンテンツが多いと反応しきれないため、それを少なくするためコンテンツ項目をインターバルユニット内に散らすことを意味している。無作為に散らしてしまうとタイミングや呈示条件、一つのイベントの影響力の統制が非常に難しくなるため、それを統制するための道筋である。
【0122】
データの集計は、逆に散りばめられたコンテンツに対する反応を少しずつ拾い集め最終的にまとまったところで代表値をとるというものである。
【0123】
具体的なデータの収集方法の一つは、「落ち穂拾い」のような方法である。わかりやすい例は、Aiというタイミング条件で生起したイベントを経験した効果を測定する際に、その最後のイベントサイクルユニットで呈示されるコンテンツ項目に対して、評価を要求するスケジュールを想定すればよい(もちろん別途、その効果を測定したい一定のスケジュールに従ったイベントの延長として、評価のためのイベントを設定しても同じことになる)。
【0124】
図4のメモリに保存されているスケジュールを例にすれば、第2イベントサイクルユニットの3ヵ月目の1日目(一回目)に呈示される1回学習条件の単語に対して、その学習の到達度を自己評定してもらうと、その反応には、2ヵ月前に1回学習した学習イベントの影響が現れている。
【0125】
同様に、16回の学習条件の単語に対して自己評定の反応を要求すれば、2ヵ月前の16回の学習イベントの影響が現れていることになる。各学習回数に割り当てられたコンテンツ項目の数が1個であった場合、同様の評定イベントを4日間(1条件ユニット)継続すると、1回〜16回の呈示条件にそれぞれ1個のコンテンツ項目の反応データが集まることになる。さらにそれを2ヵ月継続すると、第2イベントサイクルユニットが終了する時点(4ヵ月目が終わる時点)で、1回〜16回の条件それぞれに、12個ずつ同じスケジュール条件をとったコンテンツ項目に対する反応が集まることになる。その反応をまとめることで同じスケジュール条件のコンテンツ項目に対する反応の代表値を得ることが可能になるわけである。
【0126】
ここで条件ユニットを設けることの別の意義も出てくる。すなわち、図4の例で、条件ユニットを設けず3ヵ月〜4ヵ月に各学習回数条件をばらばらに設定した場合、ある繰り返し条件が4ヵ月目の最後のあたりに集中して呈示されることもありうる。その場合、その学習回数の条件に対する学習者の反応は、4ヵ月目が完了するまで収集できないことになる。学習者が3ヵ月目で学習をやめてしまった場合は、学習回数条件ごとに1、2ヵ月の学習イベントの影響を比較することはできない。
【0127】
それに対して、条件ユニットを設定すれば、3ヵ月目の4日目が終了した時点で各学習回数条件ごとに少なくとも1つのデータは得られることになる。それによれば、学習者が3ヵ月目の4日目が終了した時点で自分の学習の効果を再確認することもでき、それをフィードバックすることで学習者の関心をつなぎとめることも容易になる。
【0128】
さらにまた、評価のイベントサイクルユニットを検討するスケジュール条件の前にも設け、最初と最後の評価イベントに対する反応を比較することでその間の一定のスケジュール条件に沿ったイベントの経験の影響をより厳密に表すことができる。特に、コンテンツに関する経験に大きな個人差が推定されるような場合は、この方法により個人差を排除して検討することができる。
【0129】
落ち穂拾い法は、これまで説明してきたスケジュール構成法のうち、イベントサイクルユニットを設定したスケジュールを採用し、そのイベントサイクルユニットに評価イベントを想定した方法である。
【0130】
(11)呈示の効果の測定方法およびデータの集計方法2:タイミング相殺法
前記データ収集方法1は、一定のイベントサイクルユニット(少なくとも条件ユニット)のような期間を設けなければ、一定のタイミング条件に則った正確なデータの収集ができない点で難点がある。
【0131】
一般にテストは短期間になされるものである。その場合、イベントサイクルユニットを設定する方法では、学習イベントとテストのような評価イベント(以後、テストと呼ぶこともある)の間の時間間隔の違いに対処する必要が出てくる。例えば、図で1、2ヵ月目に学習を実施し、その効果を3ヵ月目以降のある日に測定する場合、1、2ヵ月の間に使われたコンテンツを全て利用してテストすることは時間的に難しく、いくつかのコンテンツを抽出してテスト項目を構成する必要がある。
【0132】
その場合、例えば3ヵ月目の初日にテストを実施するならば、学習からテストまでのインターバルは1〜24日のばらつきが生じる。その状況で1ヵ月目の前半に学習したコンテンツと、2ヵ月目の最後に学習したコンテンツからテストを構成し成績を同等に比較しては、学習とテストの間のインターバルの違いの影響が成績に混入し、厳密な比較は難しい。学習とテストのインターバルの違いの影響を考慮して、正確な比較を行うための方法としては2つがあげられる。
【0133】
一つは、図のような学習スケジュールを6ヵ月目まで延長して、3ヵ月目、5ヵ月目、7ヵ月目にテストを実施して学習の繰り返しに対する成績を比較していこうという場合は、テストを実施する日をどの月も同じ日とし、イベントサイクルユニット内の同じ時期のコンテンツ項目から同数ずつコンテンツを選びテスト項目を構成する方法である。例えば、3ヵ月目と5ヵ月目の初日にテストを実施する場合、1ヵ月目の6日目、12日目、18日目、24日目の呈示ユニットのコンテンツ項目からそれぞれ1個ずつコンテンツを選びテスト項目を構成する。その場合、3ヵ月目と5ヵ月目のテスト項目を同様にして抽出し、テストを実施し、全てをまとめて代表値を取れば、3ヵ月目と5ヵ月目のテストの成績には、学習からテストまでの期間の違いが同程度影響した結果が表れてくることになる。これは、従来実験心理学の領域で用いられているカウンターバランス法をタイミング条件に応用した類の方法である。
【0134】
この方法は月ごとに学習の効果を見るためには有効であるが、呈示条件の影響を比較することは難しい。例えば、3ヵ月目の初日にテストを実施する際に、1ヵ月目の最初に10回学習条件の単語が数多く配置され、2ヵ月目の最後のあたりに1回学習条件の単語が数多く配置されているスケジュールの場合、3ヵ月目の初日に10回学習条件の単語と1回学習条件の単語をテストし、その成績を比較しても、両条件の影響を同等に評価することはできない。このような問題を解決するための方法は、スケジュール方法として条件ユニットの設定を前提とし、さらにテストを構成する際に、比較検討する条件の項目を同じ条件ユニットから同数抽出し、テストを構成し、反応をまとめて比較する方法である。それによれば、どの呈示条件も学習とテストのインターバルは同等とみなせる。
【0135】
同じ条件ユニットからテスト項目を同数抽出するということは、学習からテストまでのインターバルの違いを同等にすることを意味する点で、先の方法(カウンターバランス法をタイミング条件に適用したもの)と同等の効果をもつ。さらに重要な点は、必ず全ての呈示条件が一つは含まれるという条件ユニットの特徴を利用すれば、複数の呈示条件の学習の影響を学習とテストのインターバルの要因を相殺させて比較することが可能になる。つまり、これも条件ユニットが設定されていて初めて容易に分析が可能になる評価方法である。
【0136】
(12)異なるスケジュール条件のすり合わせ
例えば、(11)のテストの構成例のように、3、5、7ヵ月目にテストを実施し、あるスケジュール化されたイベントの影響を継続して測定するような場合、テストで利用された項目は、テストを受けた時点でそのイベントの影響を受ける。従って、月を追うごとに学習の成績がどう変化するのかを見るような場合は、純粋に学習を行った効果のみを検出することが難しくなる。このような場合は、図4で示したスケジュール(2ヵ月に1日学習する条件)で学習イベントを行うコンテンツの他に、同じスケジュール(もちろん異なるスケジュールでもよい)でテストイベントを行うコンテンツを別途用意し、その両者を並立させてイベントを経験させ、別々に集計を行えば問題はない。
【0137】
このように、個人が経験するスケジュールとコンテンツを、複数用意し、それらを同じ期間に並立させて実行することも十分可能である。特に、同種類のコンテンツを使って同様のイベントを経験させる場合は、反応を行う個人は異なるスケジュールで反応を要求されているという意識がなくとも、複数のスケジュールに対する反応データを個別に収集し分析することもできる。なお、その場合は、コンテンツ項目は異なるものを用い、呈示ユニット(図4の場合は1日間)内での個人の負担などは、できる限りどの呈示ユニットも等しくすることが望ましい。
【0138】
特にこの方法は、複数のスケジュール条件で起きるイベントに対する反応の関係を特定し、一つのスケジュール条件に対する反応の変化パターンから、別のスケジュール条件に対する反応の変化パターンを推測する際に有効になる(後述する)。
【0139】
(13)呈示スケジュールを考慮した多変量解析
タイミング条件を1つの軸として、それ以外に強さ(学習ユニットに呈示回数)、コンテンツグループの組み合わせの次元を加えたものとしてスケジュールを表現する。すなわち、これまで上で説明した方法により得られたデータを用いれば、従来統制の難しかったタイミングの要因を重回帰分析における説明変数などとして分析の要因として取り込むことが可能になる。
【0140】
ある属性を持つコンテンツ項目が、ある呈示条件で、ある一定のタイミングに則り呈示された場合の遭遇条件はタイミング条件の軸とその呈示条件、およびコンテンツ属性の軸の組み合わせとして代表することができる。
【0141】
それに対する反応の変化をタイミング条件と呈示条件およびコンテンツ属性の組み合わせに対して描きだすことが可能になる。
【0142】
以下、上記のスケジュール構成法などに基づき実際に呈示ユニットに割り当てられるコンテンツを、一定の順序で並び替えたひとまとまりのコンテンツリスト(以後、呈示リストとよぶ)を生成するまでの流れを説明する。なお、わかりやすくするため、英単語学習を例にとって説明する。
【0143】
(手順1)コンテンツデータベースの用意
コンテンツデータベース(コンテンツファイルとも呼ぶ)は、スケジュールテーブルを生成する際、およびスケジュールテーブルに則って呈示リストを生成する際に用いられる。コンテンツファイルは、企業のメーカのサーバなどからインターネットもしくは記憶媒体を経由して受け取ったコンテンツCiを記憶している(必ずしもコンテンツそのものでなくてもよい。英単語+日本語に番号を付してあるコンテンツならばその番号でもよい)。
【0144】
このコンテンツCiは、英単語で言えば、英語と日本語の対ひとまとまりの(1)内容(問題と答えという対になっている必要はなく、ひとまとまりの文章や絵や動画でもよい)と、(2)その内容のまとまりを区別する識別番号(高校1年用、大学生用など)、また利用できる情報として利用可能であるならば、(3)各内容の熟知度や難易度、重要度、関連情報、階層性(Aという教育内容を学習する前にBという教育内容をどの程度学習しておく必要があるといった関係)などの属性データが付加され、コンテンツ番号(内容の識別番号ともいう)にリンク付けされて記憶される。
【0145】
なお、コンテンツの属性情報としては、そのコンテンツを提供する企業などがあらかじめ指定した情報以外の情報も考慮すべきである。すなわち、各コンテンツに対して学習者個人が感じている重要度や、それ以前になされている学習の成果である、そのコンテンツに対する実際の成績も属性情報として考慮する。例えば、用意されたコンテンツに対して一定のスケジュールに従って学習を進め、一定の学習段階に到達した時点で、その学習者の各コンテンツに対する成績を難易度情報の形で各コンテンツに付加させ、その情報を使い、再度新たなスケジュールに従って学習を行う流れが想定される。
【0146】
(手順2)スケジュールテーブルの生成
上記このコンテンツテーブルのコンテンツを学習させるためのスケジュールテーブルを、これまで述べてきたスケジュール構成法などに基づき生成する。
【0147】
具体的には、スケジュールテーブル(メモリのスケジュールテーブル)は、例えば、図5に示すように、通し番号(NO)と、月日(MONTH・DAY)と、後述するコンテンツ識別条件コード(COND)と、属性情報(難易度、重要度等)の条件コード(TYPE)と、学習法の種類を示す条件コード(IDR)と、繰り返し回数を示す条件コード(REPEAT)と、イベントサイクルユニットの単位を示す条件コード(CYCLE)と、イベントサイクルユニットの最小単位を示す条件コード(INCYCLE)、コンテンツの数を示す条件コード(N)と対応させたテーブルになっている。前述の難易度は、例えば、ある学習の難しさを年齢、性別等によってグループ分け、このグループに割り振った難易度(例えば5段階:非常に難しいとする係数、難しいという係数、普通とする係数、少し難しいとする係数、簡単という係数)である。
【0148】
なお、このスケジュールテーブルの例は、呈示ユニットを1日、インターバルを1ヵ月(24日構成、以下同様)、イベントサイクルユニットを1ヵ月、条件ユニットを2日としたタイミング条件(A1)と、呈示ユニットを1日、インターバルを2ヵ月、イベントサイクルユニットを2ヵ月、条件ユニットを4日としたタイミング条件(A2)と、呈示ユニットを1日、インターバルを1ヵ月、イベントサイクルユニットを1ヵ月、条件ユニットを1日としたタイミング条件(A3)という、A1、A2、A3という3つのスケジュールを含んだテーブルになっている。A1のタイミング条件のみでテーブルを作る場合は、1ヵ月をイベントサイクルユニットとしている。なお、A1は1ヵ月に1日のペースで、A2は2ヵ月に1日のペースで学習をする条件を想定しており、A3は1ヵ月に1日のペースで学習を繰り返していった効果を測定するための客観テスト用の評価スケジュールを想定している。なお、イベントサイクルユニットの最小単位(呈示ユニット)は一日を想定している。これらのタイミング条件はコンピュータが設定する。
【0149】
タイミング条件A1、A3に関しては、図5における月(MONTH)のフィールドがイベントサイクルユニットの順番に対応し、日(DAY)が呈示ユニットの順番に対応するため、それぞれMONTHをイベントサイクルユニットの順番、DAYを呈示ユニットの順番と対応させれば、イベントサイクルユニットの単位を表す条件コード(CYCLE)は必要ないが、この例では、A2のタイミング条件をいっしょに考慮するため、別途CYCLEフィールドを設けている。また、2つのタイミング条件を区別しコンテンツを抽出するために、イベントサイクルユニットの最小単位を示す条件コード(INCYCLE)に、各タイミング条件におけるイベントサイクルユニット内で、最小のイベントサイクルユニットの期間で換算すると何個目であるのかという情報を付加している。
【0150】
この方法については、ここでは補足説明は加えないが、イベントサイクルユニットが異なる2つ以上のタイミング条件のスケジュールを同一の日程で行うためには、2つのタイミング条件の関係を記述するフィールドが必要になり、その情報を用いてコンテンツへの条件の書き込みや抽出、集計を行う必要が出てくる。
【0151】
この例では、A1、A2、A3の中で最小のイベントサイクルユニットはA1、A3条件の1ヵ月だから、各イベントサイクルユニットの中で、その1ヵ月換算でいくと何ヵ月目かを表す数字を入力している。
【0152】
前述の学習法の種類(IDR)は、呈示条件の1つの例であり、例えば3種類存在(TDF)する。1種類(T)は例えば英語の日本語訳の対連合学習をする際に、英単語をその学習の前に見せてその熟知度を評定させる学習法、2種類目(D)は学習する前にその熟知度評定をさせない学習法、3種類目(F)は、例えば各月の最後に熟知度のテストを行う場合に用いる項目であり、呈示の方法もTDとは異なる学習法である。
【0153】
また、繰り返し回数(REPEAT)も呈示条件の一つの例であり、1呈示ユニット内で繰り返し呈示される回数を示している。その他の呈示条件としては、呈示する時間、学習項目の強調の仕方、また呈示リスト内で同じコンテンツができる限り時間的に離れて呈示されるように順序を決める等の呈示順序も条件にはいる。
【0154】
これら学習法、繰り返し回数等は呈示条件に相当する。つまり、様々な呈示条件をコード化しておけば、その条件毎の詳細な予測が可能となる。
【0155】
図5のスケジュールテーブルの通し番号「1」のコンテンツ識別条件コード(COND)は、通し番号に対応させた各種条件のコードを纏めたものである。例えば、通し番号「1」の「B1T01CY0101R01」は、B1というタイプの属性の単語で、Tの学習法(呈示条件1ともいう)、1回の繰り返し回数(R01;呈示条件2ともいう)、1つめのイベントサイクルユニット(CY01)、そのイベントサイクルユニットの中での何日目(INCYCLE=01)の条件のコンテンツを1個提供するスケジュールデータとなっていることを示す。
【0156】
このようなスケジュールテーブルは、これまで説明してきた方法を用いて設計したスケジュール条件をテーブルにしたものであり、その基本設計は前述したスケジューリングの方法の枠組みを基に考えるわけである。
【0157】
なお、各スケジュール条件の各条件の組み合わせに何個ずつコンテンツを割り当てるかに関しては、図6〜図11に示したような、コンテンツ項目数割り当て表をタイミング条件ごと、もしくはスケジュール条件ごとに作り、利用可能なコンテンツの数と必要な時間を考慮し各条件に割り振る単語の数を調整し、決定しておくと,利用可能なコンテンツ数や,予想される学習時間などを参照しながら条件へのコンテンツ項目や条件の割り当てがやりやすい。もちろん,各呈示ユニットにおける学習条件を等しくしたり,学習時間を無視したりすれば,図6〜図11のような表を作らなくてもよい。ただし,成績の推定精度は低くなると同時に,さまざまな解析を行えなくなる。
【0158】
図6〜図11は,太枠で斜線の部分へ,条件の項目数などを入力すると,一番後の「全条件を総合した項目の概要と予想される学習時間」の欄に学習時間などの情報が出力されるようにあらかじめ計算式を記入したエクセルのファイルになっている。このスケジュールでは,A1〜A5の5つのタイミング条件が設定されているが,そのうちA3とA4はタイミングは同じ条件である。
【0159】
これは説明のために2つに分けているだけである。
【0160】
様々な属性の異なる刺激の学習に対して、多種類のスケジュール条件をすりあわせてスケジュールを組むような場合は(例えば、1ヶ月に1回の割合で学習するスケジュールや、2ヵ月に1回学習していくスケジュールなど、さらに同一スケジュール条件で複数の属性条件や呈示条件で単語を学習するような場合は)、毎日の学習時間や疲労が等しくなるように学習項目の数や繰り返し条件などを調整しないといけない。つまり、ある日は学習時間が10分かかり、あるいは1時間かかるような条件では、等しい学習条件とはいえず、その学習の効果を正確に推定することが難しくなる。それをするために、全てのスケジュール条件で、どの程度の学習時間が必要で、何単語程度の学習項目が必要であるのか、繰り返し条件は何条件程度入れることができるのかを予め予想しておく必要がある。図6から図11は、その予想に用いる表である。
【0161】
図6から図10までは、それぞれのスケジュール条件における条件ユニット内で、どの属性とどの呈示条件の単語を何個ずつ用意すると、各呈示ユニットにおける延べドリル項目数は何個になるのか、また、イベントサイクルユニットで必要となる項目数の総数が何種類になるのかを把握するための表である。例えば、図6では、Tという学習 (呈示)条件で、1回学習する条件に、属性条件がB1(レベル1)の単語を1個割り振る場合には、対応する個所に1を入れる。同様に、全ての条件に配置する単語の数を網目の枠内に入力していくと、各呈示条件でドリルを行う単語の延べ数が、5個や2個と計算され、さらに、表の右下端の部分に、各呈示ユニットにおける延べ項目数の平均(延べの総計252を、条件ユニット内の呈示ユニット数で割った)126個が表示されるようになっている(実際は、エクセルの関数が入れられている)。さらに、各条件ごとに必要な項目数を合計した56に、1イベントサイクルユニット内に設定される条件ユニットの数(12)を掛けた値が、1イベントサイクルユニットで必要な項目(672個)として表示される。これを見て、何個程度の項目を全部で用意しないといけないのか、また、各条件に割り振る単語の数はどの程度が良いのかを判断して決める参考にできる。同様の表を、A2〜A5タイミング条件について作成したものが図7〜図10である。さらに、全てのスケジュールをすり合わせして、1呈示ユニットの中で対応する全ての単語を呈示した場合の、必要な総学習時間、項目数を計算して表示したものが図11になる。図11をみれば、A1〜A5までのスケジュールを並列して実施した場合にかかる学習時間や項目数を把握することができる。
【0162】
なお、図6にある呈示条件のT条件や、D条件、さらに繰り返し学習数条件(1〜)、また属性条件のB1,B2,B3,O1,O2の組み合わせごとに、それぞれの条件に割り振る単語の数(1)がコンテンツの数が入力されたものが、スケジュールテーブル(図5)に対応する。つまり、図6のようなチェック表をもとにして、学習条件などを把握し、学習者に無理がないような条件になっているのかなどを確認した上で、それぞれのスケジュール条件ごとに、それぞれの属性・呈示条件に対応させて割り振る項目の数をリストとして出力したものがスケジュールテーブル(図5)になる。
【0163】
図12A、Bのコンテンツデータベースは、各単語ごとに、その単語に割り当てる各種条件などが対応付けられた表である。この表には、当初はCOND条件割り振られていない(図12A、Bの属性情報(図の例ではBやR)は、難易度などの情報であり、各単語が一般にどの程度難しい単語と認識されているのかを表しており、この情報は、各単語ごとにあらかじめ決められている情報である)。もともとは入っていない学習条件(COND)に、スケジュールテーブルをもとにして、各単語ごとにこの学習条件(COND)を割り振っていったものが、図12A、Bの例である。
【0164】
このテーブルの作成方法は、まず、図5のようなスケジュールテーブルから、全てのスケジュール条件ごとに、1イベントサイクルユニット(例えば、イベントサイクルユニットが1ヶ月のスケジュール条件について、24ヶ月分のスケジュールがあっても、そのうち1ヶ月分だけ)に対応するスケジュールを取り出し、その中で、同じ学習条件の単語が何個必要であるのかを明らかにする。その条件の属性条件に対応する単語を、今度は図12A、Bのもともとのコンテンツデータベースをもとにして、必要な数だけ選び出し、その単語に、その条件を書き込む。それが図12A、Bの表になる。例えば、図12の最初の単語のruleは、BCという属性情報をもつが、この単語には、B1T01C0101R01というCOND条件が書き込まれている。このCOND条件のうち、最初の2文字(B1)は、属性条件を表している。例えば、「B1の条件に対応する単語は、属性情報がBの単語の中から選び出す」というルールを決めておき、その条件に対応する単語を全てのコンテンツデータベースから選び出し、その単語には、属性情報がB1である条件を割り振るようにする。COND条件の3、4文字目は、呈示条件を表している。つまり、B1の属性条件に基づき選ばれた単語の中から、さらに必要数、T1という呈示条件に割り振るわけである。さらに、最後のR01は、繰り返し条件であり、B1の属性条件に一致する単語のうち、T1という学習条件に割り振る単語のうち、さらに繰り返し回数条件が1回の条件を必要数割り振るわけである。このような方法で、各単語にCOND条件を割り振ることになる。なお、このCOND条件にある、C0101のような条件は、いくつ目のイベントサイクルユニットで、さらにその中で何番目の呈示条件なのかを表しているが、この条件は上述したように、1イベントサイクルユニットに限定されているので、C0201や、C0301のような条件は含まれない。
【0165】
続いて、このようにスケジュールリストとコンテンツデータベースを用意しておくと、各呈示ユニットで呈示するリスト(図13)を生成することが次のように可能になる。
【0166】
図13は、呈示リスト(反応履歴リストをかねる)の例であり、学習条件に対応させて順序などが既に書き込まれ、PHASE2まで既に学習が進んでいる例である。
【0167】
まず、スケジュールリストから、特定の日のイベントに必要な条件のリストを取り出す(例えば1日目の学習分の条件のリスト)。続いて、そのリストにある各種条件が書き込まれているコンテンツを、コンテンツデータベースから抽出する。さらに、そのリストを、呈示条件に従って並べ、呈示される順番に並び替えたものが図13の呈示リストである。その中には、それぞれの単語がどんな条件で呈示されるのかも、各種呈示条件を参考にして書き込まれている(この条件をキーにして呈示プログラムで呈示するための処理を区別する)。さらに、その中には、CHECKというフィールドがある。これは、各単語に関するイベントが終了しているのか否かを把握するためのものであり、この呈示リストの学習が途中で終わっていた場合、完了していない部分の単語から呈示する際に用いられる。また、PHASEは、一日の呈示ユニット内で異なる処理(例えば熟知度評定や再認判断や、自己評定)が要求される際に、それを呈示プログラム側で区別する際に用いられる情報である。
【0168】
また、各単語に対しては、学習者が要求される反応を記録するフィールドANS,F,J.TIMEなどが用意されている。ANSは、再認テストが要求されている場合の反応を書き込むフィールドであり、Fは学習方法がTの条件の単語において、熟知度評定が要求される際に学習者が反応した値を記録する部分であり、TIMEは、それぞれの反応に学習者が要した時間を記録するフィールドである。この呈示リストを用いて、順次コンテンツの呈示が制御されると同時に、反応が記録される。
【0169】
特に、1イベントサイクルユニットでは、各単語は1回のみ呈示されるため、スケジュールテーブルから一日分のスケジュールを取り出して、そこに記載されている各種条件をキーとして、コンテンツデータベースから、属性条件や呈示条件(学習条件や繰り返し回数など)が一致する単語を選んでくれば、1日分のコンテンツのリストが抽出できる(イベントサイクルユニット内で2回以上同じ単語が提示されるような仮定を置いているとこの部分の処理がかなり難しくなる:イベントサイクルユニットの定義に意義が出てくる)。
【0170】
図14A、図14Bの履歴ファイルは、各学習者ごとに、それぞれの呈示ユニットに関するイベントをいつ、どのくらいの時間をかけて行ったかを記録したものである。これを使うと、各学習者が、実際どのようなスケジュールで学習をしたのかを把握することができる.FILEは呈示リストの保存ファイル名、STARTとENDは始まりと終わりの、N1,N2,NOBEはスケジュールテーブルの何番から何番までをやったのか、また何個単語の学習をやったのかを示している.T1S,T1Eなどは、各PHASEが始まった時刻と終わった時刻を秒で表したものが記録されている。
【0171】
図15A、図15Bの個人反応データベースは、基本的に、コンテンツデータベースと同じフィールド構造に記録フィールドがついたものである、呈示リストに記録された反応を、コンテンツごとにまとめて記録しなおしたものである。F00,F01,F02..,ANS01,ANS02のような数字は、何個目のイベントサイクルユニットの反応であるのかを意味している。このファイルを用いれば全ての学習スケジュールに対して反応がどう変化したのかを容易に計算することができる。
【0172】
最後の図16A、図16B、図16Cは、図5のスケジュールテーブルから1,2,3ヵ月分の一部を取り出したものである。1ヵ月目の1日目というように、期日ごとにどのようなスケジュール条件の学習を行うのかリストされている。図16Aは、1ヵ月目のスケジュールテーブル例(2つのスケジュール条件を含む)である。図16Bは、2ヵ月目のスケジュールテーブル例(2つのスケジュール条件を含む)である。図16Cは、3ヵ月目のスケジュールテーブル例(2つのスケジュール条件を含む)である。
【0173】
表の最初の月と日をみると、1月目の1日目と、2日目の一部が表示されている。1ヵ月目の1日目の通し番号の最初の方に割り振られている条件は、スケジュール条件A1の条件であり、その次に、タイミング条件A3の条件,..という具合に、タイミング条件A2までの条件がリストされている。それぞれのスケジュール条件ごとに呈示される単語の属性や提示方法などが条件に指定されている。この条件をもとにして順に上から、コンテンツデータベースに同じCOND条件(呈示・属性条件)が記載されたコンテンツを抽出し、それらを全て用いて、1日分の呈示リストを作成することができる。
【0174】
上述したように,複数のスケジュール条件を混在させた形で学習内容を提示していくことが可能であり,この例でも複数のスケジュール条件を同一学習者に提供しその上でさまざまな解析ができるようになっている。この表のスケジュールではタイミング条件が4つ,コンテンツの属性条件にはB1,B,B3,O1,O2,などといった条件があり,呈示条件は学習の方法としてT,D,Fなどの条件が,さらにドリル学習で要求される学習回数の条件がある。これらの組み合わせごとに,学習の進み方を示し,それらの関係を検討することもできるようになっている。以下の説明では,表のタイミング条件A1,A2,A3のみに限定して説明を続ける(A4,A5の条件を含めると説明がややこしくなるため)。
【0175】
(手順3)スケジュールテーブルとコンテンツデータベースに基づく、各コンテンツへのコンテンツ識別条件コードの書き込み
スケジュールテーブルが作成されると、各識別条件コードに必要なコンテンツの種類とその数が特定される。コンテンツをどの識別条件に割り振るかについては、各コンテンツの属性情報と識別条件コードの属性情報を対応させて割り振るほか、できる限りランダムに割り振ることが望ましい。なお、(9)で述べているように、カウンターバランス法をとり、複数の個人のデータをまとめて一般傾向を捉える場合には、カウンターバランス法に基づきコンテンツに識別条件を割り振る。各コンテンツに識別条件コードを書き込んだコンテンツデータベースの例を図12Aに示した。図12Aは、インターバル1ヶ月のスケジュール(1ヶ月に1日のペース)の例と、図12Bは、複数のスケジュール条件を混在させた例として、評定イベント(1ヶ月に1回のタイミング)とインターバル2ヶ月(2ヶ月に1日のペース)のスケジュールとを組み合わせたものを示している。なお、コンテンツの内容もコンテンツデータベースに記録しておく必要はなく、コンテンツの内容の代わりに通し番号のみを記録し、必要に応じてコンテンツデータベースと照合して、コンテンツの内容を特定できるようにしておけばよい。
【0176】
以上、一定のスケジュール条件を規定したスケジュールテーブルとそれに対応する識別条件コードが付記されたコンテンツデータベースが各一つ以上用意された状態であることを前提として、以下の手順で、呈示ユニットに対応する呈示リストを作成する。
【0177】
(手順4)呈示リストの抽出範囲の指定
呈示ユニットに対応する呈示リストを抽出する場合、必要に応じて、何番目の呈示ユニットに対応する呈示リストを生成するか指定する。一般的には、呈示ユニットの順番で一つひとつ呈示リストを抽出するが、複数の呈示ユニットを指定して、その分の呈示リストを全て抽出しておくことも可能である(特にリストをネットワークを通じてダウンロードするような場合は、まとめてダウンロードすることが考えられる)。異なる端末で同じスケジュールテーブルに従って呈示リストを生成する場合は、どの呈示ユニットが既に生成されているかなどをスケジュールテーブルを基にして把握することで、学習の履歴の同期(シンクロナイズ)も可能である。
【0178】
つまり、どの呈示ユニットまでが呈示リストになっているか(学習できる状況にあるか)を、スケジュールテーブル、もしくは別のファイルとして記録し、それを利用して呈示リスト生成履歴を把握し、学習がなされていない呈示リストを適宜生成し、提供することが可能である。
【0179】
(手順5)呈示ユニットに対応する呈示リストの生成
例として、図16のスケジュールテーブルに基づいて、1ヵ月目の1日目の呈示ユニットに対応する呈示リストの抽出方法を説明する。まず、生成する範囲が1ヵ月目の1日目の分といった形で指定されたとすると、図16AのMONTHとDAYに対応するスケジュールテーブルの範囲が限定される(図16A、NO1〜NO38)。続いて、その範囲の識別条件コード(COND)の情報の全てもしくは一部の情報が書き込まれているコンテンツを、コンテンツデータベースから抽出し、呈示条件に従って呈示リストを構成していく。この詳細は呈示条件に依存するため一般的な説明はできないが、図13に生成された呈示リストの例を示した。
【0180】
13の左端のフィールドから説明していくと、CHECKフィールドはどのフィールドまで学習が終了しているのかを示すもので、呈示リストの途中で学習が中断している場合にこの情報を使って学習を継続するためのフィールドである。PHASEフィールドは、学習やその他の課題(熟知度評定や記憶テスト、挿入ドリルなど)のまとまりを意味している。NOは通し番号を必要に応じて入れるフィールド、DAYは学習を実施した期日を入力するフィールドである。なお、このリストは、後述する履歴リストも兼ねており、後の方のフィールドのF、ANS,J,TIMEというフィールドは、学習者の反応を記録するフィールドである。尚、この例では1つのコンテンツに対して1つの反応を学習者に要求する学習法であるため、各コンテンツには1つの反応フィールドと反応時間を記録するフィールドが最低限設けられていればよい。1つのコンテンツに複数の反応を要求する呈示条件では、反応フィールドは複数必要となる。
【0181】
この図16のスケジュール条件に従い、特定の呈示ユニットの識別条件が特定されると、その情報が書き込まれているコンテンツデータベースから必要なコンテンツが抽出されると同時に、呈示条件などの操作に従ってコンテンツが順番に並べられリストが生成される。
【0182】
(手順6)呈示条件に従って順次コンテンツを呈示
この手順は、コンテンツの呈示条件や学習の仕方などに依存する。ここで一つの呈示方法を紹介する。最も利用しやすく、かつ、様々なコンテンツに対して適用可能な学習とテストを兼ね備えたデータの収集方法である。
【0183】
まず図31A,Bに示すように英単語のみが表示され、学習者がどれかキーを押すと日本語訳が表示される。ここまでが、コンテンツの表示である。この表示が完了した時点で、学習者がコンテンツの内容の習得レベルを自己評定する方法である。図31Bの例では、4段階(A:良い、B:もう少し、C:だめ、D:全くだめ)で評定してもらう例である。
【0184】
この方法はコンテンツを呈示するのみで、解答を要求しなくても学習が成り立ち、様々なコンテンツに対して応用可能であり、かつその評定結果を数値変換(図31BではA=3,B=2,C=1,D=0のように)することにより成績として扱うことも可能であるため、特に、イベントサイクルユニットを設定して、一定のタイミングで学習を反復するスケジュールの場合は、学習回数とその成績の関係を直接検討することができるため有効である(通常、学習とは別のテストを行うと、そのテストイベントの影響がその後の成績に影響を与えるため、純粋に成績と学習の関係を検討することが難しい)。
【0185】
(手順7)反応データおよび学習履歴データの書き込み
各呈示条件に従ってコンテンツが呈示された時点で、そのイベントに対してなされた反応を、図13のような前記呈示リストもしくは反応履歴リストに書き込む。図13では、Fフィールドには熟知度評定の値を、ANSは記憶テストの反応、Jは図31A、Bの反応、TIMEはそれぞれの反応に要した時間が記録される(この時間を解析すれば,各学習者がどのくらい学習に時間を費やしているのかを容易に把握しフィードバックすることが可能である)。また、図14のような個人履歴データファイルに学習履歴を記録していくこともある。図14のフィールドは、学習を実施した呈示リストファイル名(FILE)、学習開始時刻(START)、終了時刻(END)、ある条件に対応する単語の数(N1,N2,NOBE)、各フェイズごとの学習開始時刻と終了時刻(T0S,T0E,,,,T7S,T7E)を呈示リストの学習に対応して記録していく。なお,図13にあるF,ANS,Jといったフィールドは,分ける必要は必ずしもなく,ひとつの反応フィールドとして反応を記録してもよい。
【0186】
(手順8)反応履歴リスト、個人データファイルの返信
全ての呈示リストに関するイベントが終了したところで、コンテンツ番号と反応等が書き込まれている反応履歴リスト、および個人履歴データファイル(呈示ユニットに対応している)を、必要に応じてネットワークを通じてデータ分析のサーバなどへ返信する。
【0187】
なお、個人履歴データファイルには,その呈示ユニットの通し番号や学習し始めた時刻,終了した時刻,期日,呈示ユニット内に設けられたフェイズの開始/終了時刻などが書き込まれている。これらのデータを基に学習のデータを解析すれば,朝学習したほうが成績がよいとか,何時ごろ学習をする人の成績がよいなどといった予測やパーソナリティーや学習スタイル等の推定なども原理的には可能になる。
【0188】
(手順9)個人反応データベースへの書き込み
反応履歴リストに書き込まれた反応を、図15に例示した個人反応データベースにコンテンツをキーのデータフィールドにして書き写す。個人反応データベース(図15)は、前記図12のコンテンツデータベースにデータの記録フィールドを追加したものが一つの例である。この例では、熟知度評定の値を1ヵ月目〜4ヵ月目までの分書き込むフィールド(F01,F02,F03,F04)、記憶テストの反応を書き込むフィールド(ANS01,ANS02,ANS03,ANS04)、自己評定の値を書き込むフィールド(J01,J02,J03,J04)、各反応に要した時間を書き込むフィールド(JT01,JT02,JT03,JT04)が例示されている。なお、ここで1ヵ月を基準にしているのは、最も重視したイベントサイクルユニットが1ヵ月の条件であったためであり、またデータの把握方法が容易であるためである。
【0189】
コンテンツデータベースには各コンテンツの識別条件などが一定のスケジュールテーブルに従って書き込まれており、かつ、反応履歴リスト(=この例では呈示リスト)も一定のスケジュールテーブル(メモリ)に従って作成されているため、反応履歴リストのデータを個人反応データベースに書き写すと図15のように各条件に対応してデータが記録されることになる。
【0190】
なお、個人履歴データファイルは、1呈示リストごとに作成し(1レコードだけ)、サーバ側で個人の全履歴ファイルを保存しても良い。個人履歴データファイルを用いると、学習者がどの呈示ユニットの学習を完了し、どれを完了していないのかを把握し、必要に応じて学習をうながす指示を出すことも可能になる。これは,通信エラーなどで学習データが消えてしまった場合に,その部分のデータを端末側で保存しておけば,後から足りない部分のデータを明確にし,それを再度送信するよう促すことも可能である。
【0191】
(手順10)個人反応データベースを用いたデータ分析
個人反応データベースの、識別条件コードには、スケジュール条件のほか、呈示条件、属性情報も含まれている。従って、このコードに含まれている情報を使えば(もちろん呈示条件のフィールドや属性情報のフィールドをそのまま使っても良い)、一定のスケジュールに対する学習成績などの反応をまとめ代表値を、各イベントサイクルユニットごとに得ることが可能になる。様々な分析方法があるため、詳細は省く。
【0192】
<スケジューリング方法を援用して実施した実験の結果>
(スケジュール条件の説明)
以下では、本スケジュール構成法と分析方法を採用して、既に実施済みの実験結果を紹介する。図17は、高校生に英単語の学習を一定のスケジュールに従って継続してもらった長期学習実験における、自己評定値に見られる学習の積み重ねの平均的な様子である。横軸はインターバルユニット(24日:約1ヶ月)の順番(このスケジュールでは月に対応)、その中にある各棒グラフは提示条件(1〜8回の学習条件)、縦軸はそれぞれに対応する自己評定値(成績)を意味する。
【0193】
なお、実際のところこの実験は複数のインターバル条件を考慮しているが、ここでは1つの条件についてのみ説明する。この実験のスケジュール条件を上記の言葉で表せば以下のようにまとめられる。
【0194】
・タイミング条件:インターバルが1ヵ月=1ヵ月(24日とする)に1日のペースで学習する条件
1日を最小のイベント期間とすれば,次のようにコード化される。
【0195】
1日2日3日4日…24日25日 26日……48日49日…
1 0 0 0 ……0 1 0 …… 0 1 ……
ちなみに,1ヵ月(24日とする)を最小のイベント期間とすれば,次のようにコード化される。
【0196】
1ヵ月 2ヵ月 3ヵ月 4ヵ月 5ヵ月 6ヵ月目
1 1 1 1 1 1
・呈示条件1(繰り返し回数):反復回数で1〜8回の8条件
・呈示条件2(学習方法):D(英単語の熟知度評定を行わずドリル学習を行う条件)
・イベントサイクルユニット:24日(=1ヵ月と呼ぶ)
・この条件ではインターバルとイベントサイクルユニットがともに1ヵ月であり、一致している。
【0197】
・呈示ユニット:1日
・条件ユニット:2日
・呈示ユニット内での,繰り返し回数条件の割り振り方:奇数日は1、3、6、8回条件、偶数日は2、4、5、7回条件が割り振られた。
【0198】
・呈示ユニット内の各繰り返し回数条件へ割り振られた単語の数:4個。
【0199】
・呈示ユニット内での繰り返し回数条件ののべ数は,奇数日は1+3+6+8=18,偶数日は2+4+5+7=18で同数。その条件にそれぞれ4個ずつ単語を割り振ったため,1日(呈示ユニット)での単語ののべ学習単語数は,18x4=72個で,毎日このスケジュール条件についてはほぼ同じ程度の負担が期待される(実際は他のスケジュール条件も並立させたので,負担は72個分よりも多い)。
【0200】
・コンテンツグループ:1種類:この実験では難易度が等しい単語を用いている。
【0201】
(得られたデータ)
図17の1ヵ月に1回のペースで学習する条件の単語の成績を、月をおってみると、きちんと上昇している様子がわかる。各月の中の棒グラフは繰り返し回数の条件に対応しており、各月の最初にその単語に対してなされた自己評定の反応を得点化して表している(A:良い、B:もう少し、C:だめ、D:全くだめ)の評定を(A=3,B=2,C=1,D=0)と点数化している。この評定値は、呈示される英単語の意味を自分がどの程度のレベルまで学習しているのかという自己評定である(学習の到達度を推定するためには非常に有効な指標になることがこの結果からもわかる)。
【0202】
ある単語についてその評定が1回〜8回要求され、その後1ヶ月はその単語は呈示されずに、1カ月(24日)あけて再度呈示される条件である。この実験でこのスケジュール条件に該当する単語に限定すると、各学習回数条件に割り振られた単語の数(種類)は48個(4個×24日÷2)であり(のべ384語)、その48個の単語が各条件に対応する回数繰り返し提示され、それぞれ最初の自己評定値が平均された値が図17の各月の1本の棒グラフに対応している。もし、従来の方法で図17のデータを作るとすれば、ある特定の日にのべ48個×36=1728回単語学習を行い、その後1ヶ月のインターバルをあけて同様の評定を行ってもらう方法である(36は、1〜8回の繰り返し条件ののべ数=1+2+3+4+5+6+7+8)。1つの単語の学習に5秒要すとすれば、1728個×5秒=144分学習を行ってもらう必要がある。
【0203】
たった1回〜8回の学習条件で実質384語の単語の学習だけであっても、続けて2時間も学習をしてもらう必要がある。これではとても学習の均質性は保証できず、また、膨大な学習内容を一気に学習者に呈示することも不可能である。
【0204】
つまり1日あたりの学習ののべ数を減らさなければならないわけである。ところが、1日の学習を何日かにわければ今度はその学習とテストの間のインターバルや学習条件の統制が難しくなる。
【0205】
本発明は、インターバル条件を統制しつつ、1日あたりの学習ののべ数を減らし、一度に配信するコンテンツ量を減らし、かつ1日の学習条件(学習の質)を等質にして、その効果を厳密に測定する方法を提供する。
【0206】
また、呈示ユニットの作成法の部分で少し説明したが、自己評定などの評定者の反応の基準は日々変動するが、この変動や個人差を排除して、厳密に呈示条件の効果等を推定する方法として、同一呈示ユニット内に比較検討したい呈示条件を配置し、その条件に割り振られたコンテンツに対する反応の差をとる方法がある。
【0207】
例えば、図17において、1カ月目の各学習回数条件の単語の最初の評定値をベースラインとして、2ヶ月目以降の評定値から引けば個人差を排除することができる。さらに、個人差を排除した得点について、各月の、8回学習条件と1回学習条件に対する得点の差をとれば、判定基準の日内変動の影響を排除した、非常に厳密な学習の効果を推定することができる。ただし、判断基準の変動を厳密に排除できるのは、8回学習条件と1回学習条件が、同じ呈示ユニット内に配置されていた場合である。従って、このような変動を排除するためには、(条件ユニット内に限らず)同一呈示ユニット内に比較検討が可能な呈示条件を配置しておく必要がある。
【0208】
これまで膨大な学習コンテンツを一定のスケジュールで学習した場合の学習の進み方を客観的に測定できなかった理由は、本発明のような方策が考えられなかったからである。本発明によれば、非常に膨大なコンテンツ(対象)を一定のインターバル条件で学習(判断や評定)していった場合の反応の変化を厳密に捉えることが可能になる。
【0209】
図17は,23人の学習者の平均データであるが,これを個人ごとに描き出すことも可能であり,本発明で提案する学習段階の到達度の自己評定を成績に換算する方法によると,個人のデータをもとに一人一人の到達度の予測も可能なほどの予測力が得られることも明らかになっている。図18A、B、Cに,実際に実施した結果得られた3名の学習者の個人データとその予測関数(単純な回帰直線を引いたもの)を示した(図17の学習スケジュールとは異なる実験のデータ)。予測方法は,様々な関数が考えられるが,本発明を利用すれば予測のための正確で客観的なデータを収集することが可能であることがわかる。ちなみに図17,18A、B、Cのように学習効果の変化を詳細にまた個人ごとに描き出しているデータは現在世界のどこにも存在しない。また,単語の1回の学習に要する時間を別の反応指標として記録することも可能であり,その分析結果からも興味深い事実が明らかになっているが,詳細は省く。図17や図18A、B、Cは,到達度の自己評定や到達度を把握する一つの指標とすることの有効性を示しているが,このスケジューリング法に基づきデータを収集することにより,それ以外の指標にも非常に詳細な学習の効果が描き出されている。
【0210】
特に,この実験例のように,1ヵ月に1回というタイミング条件を採用し,そのタイミングに合わせて反応データを表示すると,学習をある期間継続した時点で,その後の学習の進み方の予測も可能になる。この実験では1〜3,4ヵ月目までの反応データを図18のように整理すれば,個人ごとに1ヵ月に1回のイベントの効果は異なっても,その個人の学習到達度が一定のレベルになるのに何ヵ月必要かという予測が可能になる。さらに,多人数が同じスケジュール条件で学習を継続し,そのデータを収集・蓄積すれ,それをデータベースとして,ある個人がそのスケジュール条件で学習を行った場合の,学習の進み方を予測パターンとして返すことも実際に可能である。特に,予測したい個人の個人属性(性別,やる気の程度,学習スタイルなど)がわかれば,データベースとして既にある同じ属性を持つ学習者の集団を特定し,その反応データを正確な予測パターンとして返すことが可能である。スケジュールを統制して反応データを収集する,スケジュール固定法の予測方法になる。
【0211】
(14)実際の実施日からタイミング条件を記述し直す方法
評定者の反応の実施日を厳密に規定しにくい場合がある。例えば英単語の実験でも,1ヵ月に1回のペースを学習者にきちんと守るようお願いしても,実際はきちんとそのペースで学習はなされない。コンテンツの数が多い場合など,多くの場合評定の実施日は個人の自由意思に依存し,計画の通りにいく場合は少ない。このような場合,学習者全員が一定のスケジュールに沿って学習をしたとはいいにくく,タイミング条件の統制が不十分になる可能性がある。しかし,本発明で提案する条件ユニットや,各イベントサイクルユニットでコンテンツを同じ順序で配置する方法をとることにより,若干のタイミング条件の変化に対しても,呈示条件の効果の比較など,比較的高い精度でデータの分析が可能になる。
【0212】
また,当初意図したタイミング条件でスケジュールの実施ができず,個人ごとにかなりタイミングにばらつきが出た場合も,イベントサイクルユニットで呈示されるコンテンツが,実際に呈示され,イベントが生起した期日を記録していくことにより,逆に,実際に評定を行ったタイミング条件を記述しなおすことも可能である。
【0213】
例えば,英単語の学習の例で,次のような1ヵ月に1回というタイミング条件を計画したと想定する。
【0214】
計画:1ヵ月に1回のタイミング(最小のイベント期間を1ヵ月としたとき)
1ヵ月 2ヵ月 3ヵ月 4ヵ月 5ヵ月 6ヵ月目
1 1 1 1 1 1
ところが,計画と違い,実際の学習者は,1,2,3ヵ月までは1ヵ月に1回のペースでほぼ学習していたのが,4ヵ月目に予定されていた学習が4,5ヵ月の2ヵ月間かかってしまったとする。その場合のタイミングを表現するために,イベントの生起(つまり,コード化で1を立てる時期)を各イベントサイクルユニットの最終日に対応させれば,次のように書き直せる。
【0215】
実際のタイミングの表記(イベントサイクルユニットの最終日をイベントの生起とする)
1ヵ月 2ヵ月 3ヵ月 4ヵ月 5ヵ月 6ヵ月目
1 1 1 0 1 1
なお,タイミング条件におけるイベントの生起を対応付ける日は,イベントサイクルユニットの最終日のほかに,開始日,中央日,イベントの実際の生起密度などを考慮して決めることもできる。
【0216】
なお,タイミング条件のコード方法に関連して補足しておくが,上で言う1ヵ月,2ヵ月とは,タイミング条件を記述するためにあるもので,実際の月とは違う。イベントの生起をイベントサイクルユニットの最終日に対応させたとしても,最小のイベント期間を1日とした場合のコード表現は,次のように1日のセルに1がたつ表現になる(一番初の日のイベントが全て1になるように後のほうのタイミング表記をずらすことが一般的である)。
【0217】
1日2日3日4日… 24日25日26日… 48日49日…
1 0 0 0 …… 0 1 0 …… 0 1 …
(15)長いインターバルをおいて生起するイベントの効果を短期間で予測する方法
英単語の実験結果を例にすると,図18は,1ヵ月に1回のペースで学習(イベント)を継続していった場合に学習の効果がどのように表れるのか,また,同じスケジュールで学習を続けていった場合に,学習が完了するのにどのくらいの期間が必要であるのかを予測することも可能であることがわかる。しかし,その予測は図18A,B,Cのように,3,4ヵ月程度学習を継続しないと導き出すことは難しい。見通しがなく,3ヵ月程度の学習を継続する場合,案外やる気が続かないものである。つまり,もっと短期間で学習などのイベントの効果の表れ方の見通しを得たい場合がある。そのような予測を可能にする方法を説明する。
【0218】
わかりやすくするため,ここでは1ヵ月を24日,1週間を6日として説明を行う。
【0219】
(a)1ヵ月に1回のペースでイベントが生起する長いインターバルのスケジュール条件と,1週間に1回のペースでイベントが生起する短いインターバルのスケジュール条件を,「(12)異なるスケジュール条件のすり合わせ」で説明したようにすり合わせ,同じ学習者に2種類のスケジュール条件をり合わせた状態で学習を継続してもらい,その反応を分析すると,各スケジュール条件ごとに図17のようなデータを得ることができる。
【0220】
(b)この操作を多人数に対して行うと,平均的な傾向を示す図18A、B、Cのような図がつ得られる。その場合,短いインターバルのスケジュール条件の成績(例えば到達度の自己評定値)の上昇の程度は,長いインターバルのスケジュール条件のそれよりも大きいことが予想される。そこで,例えば,その傾きの比を特定すれば,短いインターバルのスケジュールの成績の上昇の傾きから,長いインターバルのスケジュールの傾きを表現することが可能になる。
【0221】
(c)成績の上昇の仕方を予測したい個人が,短いインターバルのスケジュール条件と長いインターバルのスケジュール条件をすり合わせた同じスケジュールを1ヵ月実行すると,短いインターバルのスケジュール条件について成績の上昇の傾きが得られる。その傾きと(b)で特定されている傾きの比と,その時点で1ヵ月分収集されている長いインターバルのスケジュール条件のデータを初期値として用いれば,その個人が長いインターバルのスケジュール条件で学習を継続した場合の成績の変化を1ヵ月学習を行った時点で予測することができる。
【0222】
なお,この予測法は,スケジュール固定法だけでなく,後述するフリーアキュムレーション法でも同様に適用可能である。
【0223】
<実施の形態2>
フリーアキュムレーション法
この方法は,タイミング条件が類似したイベントに対する多人数の反応データと学習者情報が蓄積されたデータベースに基づき,ある人が任意のタイミングであるイベントに反応をする場合の反応パターンの変化など,反応パターンの予測をすることを目指す行動推定法である。
【0224】
(タイミング条件の利用法)
従来,性別や住所,学歴といった様々な個人属性の組み合わせごとに,それに合致する多人数の反応パターンを参考データとして,その特定の属性の組み合わせに合致する別の個人の反応パターンを推定することは行われてきたが,あるイベントを経験してきた個人のその後の反応パターンを予測する際に,それ以前の時間的なタイミングの要因(経験)を統制して利用する方法はなかった。本発明は,実施形態1で述べてきた,スケジューリングの方法などを活用し,タイミングの要因を考慮して,個人の反応パターンを予測する精度を上げる方法を提供する。
【0225】
ある一定のタイミング条件でイベントを経験した個人の反応を予測するためには,タイミング条件と、呈示条件で表されるスケジュール条件の場合わけが必要である。例えば,学歴の種類が各種あるため,学歴の種類ごとに個人を分類することができるのと同様に,タイミング条件を一定の枠組みで表現することが必要である。その方法は,既に説明した,スケジュール条件のコーディング方法で実現できる。
【0226】
例えば,1日おきに1回学習するタイミング条件(A1)と,4日おきに1回学習するタイミング条件(A2)は,1日を最小期間として15日分を表せば,次のように表せる。
【0227】
1日おきに1回ずつ学習するスケジュール
A1=(101010101010101)
4日おきに1回ずつ学習するスケジュール
A2=(100001000010000)
Ax=(101100001011001)
このコードを利用して,タイミング条件の分類や類似度の計算などを行うことができる。例えば,上のAxというタイミング条件で1回ずつ学習をした人のタイミング条件と,上の2つのタイミング条件の類似度はどの程度かを計算すると,単純に内積を類似度とすれば(内積を計算する前に,各セルの前後に重み付けをするような変換をしてもよい),
A1*Ax=5
A2*Ax=2
となって,最も似ているタイミング条件を特定することもできる。一定の類似度以上のタイミング条件でイベントを経験した複数の人の反応データから,代表的な反応パターンを生成すれば,でたらめなタイミング条件でイベントを経験した人のその後の反応の変化の予測パターンとして返すことも可能である。
【0228】
例えば、タイミングの類似度を横軸にとって、その類似度をとった人の数を縦軸にすれば、類似度に対する分布が描ける。その分布を見て、1つの山の形になっていると判断すれば、全体の類似度の平均とSDを算出し、平均+−2SDや、平均+−3SD以内の学習者に限定して、その学習者の到達度のデータの代表的な値を算出すればよい。到達度データの代表的な値(変化パターン)を描き出す方法はいろいろ開発されるだろうが、一番単純なもので、到達度の変化が直線的に上昇するような場合は、その傾きを個人ごとにだし、前述した範囲に含まれる全学習者の傾きのその平均値を予測値の傾きとして代用する方法などが考えられる。もちろん各種多変量解析の手法で学習者の分類をすることはさまざま可能である。
【0229】
分布がいくつかの山に分けられそうであれば、それぞれの山ごとに分布のSDを出して、範囲を限定すればよい。幾つの山から構成されるかといった判断を行う方法は、様々考えられ、これからも開発されていくはずである。
【0230】
つまり、様々なタイミング条件のスケジュールで学習者が英単語の学習を4ヵ月間行った1万人の反応データが収集され,各タイミング条件と反応パターンがデータベースに登録されているとする。その時点で,ある学習者が上のAxのタイミングで15日間の学習を行ったとし,その後の学習の進み方を予測する場合を考えてみる。
【0231】
通常とる方法は,予測する学習者の属性(性別や学歴その他)が一致する学習者をデータベースから選び出し,その人たちの4ヵ月間の学習の進み具合を予測値として返す方法であろう。この方法では,4ヵ月間の学習のタイミングを一切考慮することはできないし,15日間の学習データを利用することもできない。そこで,タイミング条件も統制したデータベースを用い,上述したように15日間のタイミング条件と類似した個人をデータベースの中からさらに限定し,その集団の4ヵ月間の学習の進み方を予測値として返すことができる。個人の学習を行うタイミングには,その人のパーソナリティーや学習スタイルなどが反映されている可能性は大きい。タイミング条件は,その意味からも個人特性をより反映していると考えられる。抽出された集団のデータから予測値を生成する方法は,様々考えられるが,一つの例として,図18A、B、Cのような個人データが個人ごとに登録されていれば,その平均値を予測値として返すことができるわけである。
【0232】
さて,タイミング条件を利用する方法は上記のとおりであるが,この方法を採用できるためには大きな問題がある。それは,そもそもこの予測方法が成り立たつためには,タイミング条件のみが異なり,呈示条件などその他の条件は等しいスケジュール条件で,多人数の反応データが収集されてデータベースとされていなければならないという問題である。例えば,1日おきに1回学習するスケジュール条件で得られる反応データを使って,1日おきに2回ずつ学習するスケジュール条件をとる人の予測パターンを生成することは難しいわけである。
【0233】
この問題を解決する方法として以下では,呈示条件固定法と,スケジュール抽出法の2つを提案し,それぞれ説明を加える。
【0234】
(呈示条件固定法)
この方法は,まず実施の形態1で説明した,スケジュール構成法などを用い,タイミング条件以外の条件や呈示するコンテンツの属性などを全て統制し,唯一タイミング条件のみ評定者の自由意思に任せてデータを収集し,様々なタイミング条件で反応を収集し,コード化して,データベース化する。その上で,やはりタイミング条件以外の条件は同じイベントを自由なペースで経験した人の反応パターンを予測するために,その人のタイミング条件に類似した集団の反応パターンをデータベースから抽出し,その代表的なパターンをその個人の予測パターンとして返す方法である。
【0235】
英単語のようにコンテンツの種類が多く,呈示条件も多様で,さらに無限に想定されるタイミング条件下で生起するイベントに対する反応データから有益な情報を得ることは非常に難しい。この方法は,タイミング条件は評定者の自由に任せるが,逆に,呈示するコンテンツの種類,呈示条件の種類をある程度固定し,データを収集する点がポイントである。コンテンツの種類や呈示条件だけは評定者に任せず,コンテンツの種類と各種呈示条件を固定し,それらに基づくイベントのタイミング条件のみを評定者の自由意志に任せる。
【0236】
タイミング条件を評定者に任せるといっても,この方法をとる場合は全てを自由にすることにはならない。すなわち,実施の形態1で説明したスケジュール構成法を利用し,模範的なタイミング条件を想定したスケジュールを作成し,それに従ってイベントを実施する。つまり評定者には特定のスケジュール条件があてがわれるのである。しかし,そのスケジュールを実際に実行するペースは評定者の自由意志に任せるわけである。スケジュール条件を多数用意するために,様々なスケジュール条件を設定し,反応データを収集することが有効である。
【0237】
そもそも,実施の形態1のスケジュール固定法で実験を実施しても,本来予定したタイミングで評定者はイベントを実行するとはかぎらない。英単語学習の実験例では,ほぼ毎日学習を行うよう学習者に要求していたが,そのペースを半年以上継続することはやはり難しく,タイミングはずれてくるのが普通ともいえる。呈示条件固定法は,毎日学習をするようにといった要求は一切せず,気の向いたときにはまとめて学習したり,やりたくないときは何日もやらない状況で収集されるイベントの生起タイミングを,既述した方法でコード化し,それに対応させ反応データをデータベースに蓄積し,そのデータを利用して,タイミングの条件が類似した被験者をまとめて代表的な予測値を導こうという方法である。
【0238】
この方法は,評定者の反応指標や呈示条件,コンテンツの種類などが多岐にわたっているイベントに対して正確な予測を行うために適しているデータベースの構築方法である。
【0239】
(スケジュール抽出法)
スケジュール抽出法は,単一もしくは少数のコンテンツに対して,単純な判断が要求されるイベントに関して予測を行うための,データベースの構築法である。例えば,ある商品やサービスについてダイレクトメールを何度か郵送したり,電話で勧誘するようなことがあるが,そこで1回説明を呈示することを一つのイベントとし,それがどんなタイミングで生起したのかをコード化し,そのイベントの生起タイミングと,その商品やサービスについて,購買するかどうかの判断を関連づける方法である。このようなイベントの場合,呈示条件やコンテンツは限定されているため,タイミング条件=スケジュール条件と考えることができる。
【0240】
タイミングの記述方法は,(14)実際の実施日からタイミング条件を記述し直す方法と同様であるが,(14)の方法は既にイベントサイクルユニットなどスケジュールを固定してデータを収集する方法であるが,とりたててスケジュールを固定せずにデータを収集した場合にも,同様に以下のようにスケジュール条件(すなわちタイミング条件)を記述することができる。
【0241】
まず,イベントの最小単位期間を呈示ユニットとして定義し,その期間内でイベントが生起していれば1を,していなければ0を与え,全イベントのスケジュール条件を記述する。例えば,5月1日,3日,4日,8日,10日に勧誘の電話をしたとする。そこで呈示ユニットを1日と定義すれば下のAaのように,2日と定義するAbのようにコード化できる。
【0242】
Aa=(1,0,1,1,0,0,0,1,0,1)
Ab=(1,1,0,1,1)
このようにしてスケジュールを定義しなおす方法がスケジュール抽出法である。この方法自体は単純であるが,既に収集されている膨大なデータを有効活用するためには,この記述がまず必要である。
【0243】
(イベント記述法)
限定されたコンテンツに対する単純な反応が複数回なされる場合は,上記,スケジュール抽出法を用い,さらに反応データをコード化することにより,一連のイベントを表現することが可能である。例えば,上記Aaのように表現される,1日を最小期間とするスケジュール表現で,ある商品の勧誘の電話がなされ,それに対する,顧客の反応が次のように分けられたとする。
【0244】
(買わない,検討する,買う)
この反応とスケジュール(Aa)を組み合わせて行列とすれば,次のような反応をタイミング条件Aaでおこなった個人のイベント(Ea)は次のようにコード化することができる。
【0245】
ある個人のイベント
5月1日は「買わない」
5月3日は「買わない」
5月4日は「検討する」
5月8日は「買わない」
5月10日は「買う」
買わない:(1,0,1,0,0,0,0,1,0,0)
検討する:(0,0,0,1,0,0,0,0,0,0)
買う :(0,0,0,0,0,0,0,0,0,1)
※上の表現は,一つの行列(3×10)とみなして下さい。
【0246】
このようにイベントをコード化することが可能である。
【0247】
(最適スケジュール推定法)
上記イベント記述法で,様々なイベントをコード化しデータベースとして登録しておくと,特定の反応を引き出すための最適なスケジュールを推定することも可能になる。
【0248】
ある個人に勧誘電話をかける場合,全てのデータベースの中で,最終的に買うと反応した個人のイベントデータの中から,最も多いイベントのスケジュールパターンを最適なスケジュールとして用いることや,多いイベントの中から,類似した代表的なパターンを新たに抽出しても良い(この方法はいろいろ考えられる)。
【0249】
さらに,ある個人(Tさん)について,任意のスケジュールで電話をかけて,初めて電話をかけた日からある日までの電話に対する反応を記録してあれば,その期間のTさんのイベントを上記によってコード化し,さらに,既に登録されているイベントデータの中から,その期間に対応するイベントコードが,Tさんのそれに類似している何人かの個人を特定することはできる。さらに,その中で,「買う」という反応を行った個人を抽出し,その集団に対して行われた,その期間以後の代表的なスケジュールを,「買う」という反応を導くための最適なスケジュールとして抽出する方法である。この抽出の方法は,最も典型的なスケジュールであっても良いし,その他の方法も考えられる。もちろん,このイベントに,様々な個人属性を識別情報として用いれば,推定の最適度は上がる。
【0250】
このように,単純な反応が期待され,コンテンツも限定的なイベントに対しては,イベントをコード化することにより,スケジュールを推定することも可能である。
【0251】
以上のように,スケジュール条件やイベントをコード化することのより,スケジュールやイベントのクラスタリングも可能になるであろうし、データが集められていないスケジュールやイベントに対しても、反応などの予測も可能になる。スケジュールの要因が反応データを説明する変数として大きな意味を持つことは予想できるが、さらにスケジュールの要因を組み込んだ場合、そこで得られるデータには、時系列における変化を表すデータを含むことになる。スケジュールの要因を考慮しさらに時系列データを利用することで、反応の予測力は高まるはずである。
【0252】
(16)コンテンツの階層構造の推定
一定のスケジュール条件における各コンテンツグループに対する反応を分析することが可能になる。そうなれば、コンテンツグループ間の関係も推測できる。
【0253】
例えば、英単語と英文法、長文読解のコンテンツについて、特定のスケジュールの組み合わせに基づきデータを収集していけば、ある長文読解が十分できるようになるのに必要な英単語や文法の学習レベルを推定することも可能である。また、最も長文読解の成績が上がりやすいスケジュールを見つけることも可能になる。
【0254】
<実施の形態4>
以下に上記で述べたコンピュータによるスケジュールテーブルの作成方法を図19A、B及び図20のフローチャートを用いて補充する。
【0255】
図19Aに示すように、オペレータによって入力された、例えば4ヶ月の学習期間haと、1日毎に1回、4種の単語を学習するとする学習スケジュールhbと、コンテンツCi(高校1年の単語)とを読み込む(S1)。
【0256】
次に、イベントサイクルユニット生成手段がこれらの学習予定条件を解読し、学習期間haが4ヶ月(一ヶ月を24日とする)で学習スケジュールhbが1日に1回とされていた場合は、1回の学習後にヶ月のインターバルを取って再び同じ単語を学習するイベントサイクルユニットmiを一日を最小単位として各日毎に生成して(S2)、コード化(図19B参照)する(S3)。
【0257】
次に、生成したイベントサイクルユニットmiの1日目〜48日目(2ヶ月分)を第1イベントサイクルユニットmipとすると共に、49日目〜96日目(次の2ヶ月分)を第2イベントサイクルユニットmiqとして定義(図19B参照)する(S4)。
【0258】
そして、コンテンツファイルから高校1年の英語の単語を難易度giに従って4種類毎に分けたグルーピングを行う(S5)。
【0259】
次に、4日分を16種類で4日に一度は前の呈示条件を出し、かつ一日毎に回数相違の条件ユニットfiを生成してコード化する(S6、S7)。
【0260】
次に、第1のイベントサイクルユニットmip及び第2のイベントサイクルユニットmiqに条件ユニットfiを割り付(図19C参照)ける(S8)。
【0261】
すなわち、図4に示すように、イベントサイクルユニットmip、miqに条件ユニットfiを12個割り付けている。
【0262】
次に、図20に示すように、条件ユニットfiの初めの番号を設定した後に(S9)、1日分を4種類のコンテンツとする呈示ユニットPiを生成して、第1のイベントサイクルユニットmipに割り付ける(S10)。
【0263】
次に、4日分16種のコンテンツCaqをグルーピングされたコンテンツCaから決定する(S11)。
【0264】
次に、決定したコンテンツCaqから1日分の4種類の単語CQ(CQ1、CQ2、CQ3、CQ4)を決定する(S12)。
【0265】
次に、この単語CQからCQ1を抽出して(S13)、このCQ(CQ1)の難易度giを読み込む(S14)。次に、読み込んだ単語CQ(CQ1)の難易度giに従って、CQに対して回数Niを決定する(S15)。
【0266】
そして、呈示ユニットPiに4種のコンテンツの回数Ni(呈示条件)を割る(S16)。この回数が割り付けられた呈示ユニットを呈示ユニットPQともいう。
【0267】
次に呈示ユニットPQが4個生成されたかどうかを判断する(S17)。ステップS17において、呈示ユニットPQを4個生成していないと判定したときは、CQを更新して処理をステップS14に戻す(S14)。
【0268】
また、ステップS17において、呈示ユニットPQが4個と判断したときは、条件ユニットfiが12個目かどうかを判断する(S1)。NのときはCQを更新して処理をステップS14に戻す(S18)。
【0269】
ステップS1において、fiが12個目に到達していないときは、条件ユニットfi番号を更新して(S20)、処理をステップS13に戻す。
【0270】
このような処理を行うことで、図5に示すイベントサイクルユニットmipのスケジュールテーブルを得ることが可能となる。
【0271】
また、ステップS19で条件ユニットfiが12個と判断したときは、イベントサイクルユニットmipのテーブルを第2のイベントサイクルユニットmiqのテーブルとする(S22)。
【0272】
これによって、図21に示すように、スケジュールテーブルは、通し番号(NO)と、月日(MONTH・DAY)と、後述するコンテンツ識別条件コード(COND)と、属性情報(難易度、重要度等)の条件コード(TYPE)と、学習法の種類を示す条件コード(IDR)と、図示しない繰り返し回数を示す条件コード(REPET)と、イベントサイクルユニットの単位を示す条件コード(CYCLE)と、イベントサイクルユニットの最小単位を示す条件コード(INCYCLE)と、コンテンツの数を示す条件コード(N)と対応させたテーブルを生成できている。
【0273】
そして、このスケジュールテーブルに基づいて、図21に示すように、スケジュールテーブルが1日目に4種のコンテンツ(101、102、103、105)を送信するとし、101の呈示条件が3回、102が1回、103が3回、105が2回としている場合は、1日目は101、102、101、105、103、105、103、101、103という具合にされたリストを生成し、これを端末に配信する。
【0274】
このような、スケジュールテーブルに従って、学習させて、その結果を収集して学習効果を解析する。
【0275】
<実施の形態5>
本実施の形態では学習情報(英単語)を予め用意しているスケジュールに基づいて学習者端末に配信し、学習者によって評定された結果をサイトで収集して解析し、この解析結果に基づく学習効果の推移、最適なスケジュールの効果パターンを配信するシステムとして説明する。
【0276】
図22はスケジュールデータ配信評価システムの概略構成図である。図22に示すように、パソコン1、携帯電話2、モバイルパソコン3等の学習者端末4と、公衆網5(携帯電話網、一般回線を含む)と、インターネット6と、学習スケジュールサービスサイト7と、企業のサーバ8、助言者端末15等からなるシステムである。
【0277】
前述の学習スケジュールサービスサイト7は、少なくともスケジュールテーブル9と、コンテンツファイル10と、個人履歴ファイル11、送信リストファイル12等を備え、企業のサーバ8からのコンテンツCiをコンテンツファイル10に保存した後に、後述するスケジュール生成法で作られたスケジュールテーブルに基づく送信リスト(呈示リストともいう)の学習コンテンツもしくは呈示順序情報をインターネット6および必要に応じて企業サーバ8を介して学習者端末4に配信し、学習者はその学習コンテンツに対する反応を学習端末4を操作して入力して、インターネット6を介して学習スケジュールサービスサイト7に返信する。
【0278】
学習スケジュールサービスサイト7は、返信された反応データとスケジュールテーブルを対応付け,特定のスケジュールにおける学習者の反応履歴データを記録し、この履歴データに基づいた分析パターンを生成して、この分析パターンの変化およびそれに対する適切な助言などを学習者や教師等にフィードバックする。
【0279】
すなわち、学習者端末4と様々な通信ネットワーク(インフラ)を利用し、サービス主体(サイト)が様々なコンテンツ(評定する内容のカテゴリー)に含まれるひとつひとつの項目を、1回もしくは複数回、特定のスケジュールで配信し,その内容に対して、学習者の反応を収集する。
【0280】
また、学習スケジュールサービスサイト7は、複数の学習者の評定値や日時等のデータを収集し、履歴データとして蓄積し、そのデータを特定のスケジュールなどに関連付け分析し、それぞれの内容に対する個人の評定時点の状態やそれまでの状態の変化,その後の変化の予測,他の利用者との比較などをフィードバックする他,蓄積されるデータを分析することにより、学習者が利用可能な評定スケジュールや助言などを提供する。
【0281】
また、本サイトのサービスを利用する上で、学習者の性別や生年月日や地域や学年や希望する進路,職業等々の個人情報を登録させ,その個人情報と個人の履歴データの他,複数の評定者の履歴データをもとに,評定項目に対する個人の判断状況や,全体的な傾向を明らかにし、学習者又は第3者(助言者)に情報提供している。
【0282】
なお、学習スケジュールサービスサイト7、企業のサーバ8は、情報をハイパーテキスト形式で表した分散データベースシステム機能を備え、インターネット上の情報を統一的に得ることを可能としており、ハイパーテキストはテキスト中にポインタが埋め込まれ、そこから関連情報にジャンプできる構造を持ち、情報はHTMLで記述し、ポインタやリンクが指定されることによって次々と新しいテキストファイルにジャンプして必要な情報を得る。
【0283】
つまり、指定されたホームページのHTMLソースコードをクライアント(学習者端末4)のブラウザへ転送し、クライアントからの要求に応じた画像等の情報ファイルを送信する。
【0284】
また、パソコン1、携帯電話2、モバイルパソコン3等の学習者端末4は、ブラウザ機能を備え、学習者の指定するホームページのURLコードに従って、このURLを持つサイトに対してHTMLなどの情報の転送要求をする。
【0285】
そして、届いたHTMLを解析し、表示部分を画面に表示すると共に、このHTMLに画像などのリンク情報が存在していた場合は、この画像の転送要求を行う。
【0286】
つまり、入力(指定)されたURLを元にアクセスを行い、その先頭ページ(ホームページ)の転送要求を送信し、送られてきたHTMLソースを解析すると共に、画面に表示し、さらにはHTMLに含まれるCGIスプリクトなどの転送要求を行う。
【0287】
(サイトの構成)
図23はサイトの概略プログラム構成図である。学習スケジュールサイト7は、図23に示すように、サービスメニュー選択工程14と、個人情報生成工程17と、標準スケジュール選択工程18と、スケジュールテーブル生成工程19と、送信リスト生成工程20と、履歴生成工程21と、学習効果パターン分析工程22と、パターン更新工程24と、効果パターン配信工程23等を備えている。
【0288】
また、コンテンツファイル10と、スケジュールテーブル9と、サービスリストファイル16と、個人情報テーブル25と、個人反応履歴テーブル26と、送信リストファイル12等を備えている。
【0289】
(各テーブルの構成)
コンテンツファイル10は、企業のサーバ8からインターネット経由で送信されたコンテンツCiを記憶している。
【0290】
例えば、図24のに示すように、識別コード(Ci)と、学習コンテンツ(英単語と日本語の対)と、属性情報とを一組としたレコード単位で構成されている。
【0291】
前述の属性情報は、コンテンツのレベルと、熟知度(この単語の学習者ランクで知っているとする一般的な%)と、難易度(熟知度で決定した難易度)と、関連情報(Aという教育内容を学習する前にBという教育内容をどの程度学習して置く必要があるかという情報)と、階層性(コンテンツを学習する前に学習するコンテンツの番号)等からなる。
【0292】
また、コンテンツは、英単語だけではなく三角形の面積を計算する問題、長文読解、掛け算とわり算等、学習者端末で提示可能な学習内容でもよい。
【0293】
図24のは、個人情報テーブルあり、識別番号IDと氏名と電話番号と住所と年齢とEメールアドレス、口座番号等(総称して利用者情報という)と、選択したスケジュールとを一組としたレコード単位で構成されている。
【0294】
図24のはコンテンツグルーピングテーブルであり、例えば、難易度が同じレベルの英単語と属性情報とを一組としたレコード単位で構成され、後述するスケジュールテーブルに従ってグルーピングされる。
【0295】
このコンテンツのグルーピングは、個人の特徴や一般的な傾向を明らかにしたり的確な予測を行うためには、評定など反応を要求するコンテンツの質を明確にしておく必要がある(個々の商品や英単語に対する反応の変化が関心事であれば、グルーピングを行う必要ない)。
【0296】
配信した学習コンテンツに対する個人の反応傾向を見るためには、その個人に対して送信した複数のコンテンツの反応の代表値をとることが望ましい。
【0297】
このため、各タイミング条件Aiと呈示条件Bi(学習の回数;学習の強さ)の組み合わせごとに、複数の類似したコンテンツを用意する。
【0298】
例えば、英単語なら難易度などが同レベルの単語,学年ごとに必要な単語または、学習者が設定した難易度が同程度である単語、学習者の設定した難易度と、エキスパートの評定した難易度の差が同程度である単語というような一定の属性でコンテンツ項目をまとめる(属性情報を付加する)ことである。
【0299】
ただし、三角形の面積を計算する問題であれば,面積=底辺×高さ/2という公式を問う問題とかけ算とわり算の計算問題をひとつにまとめることも考えられるが、できる限りコンテンツの内容は細かくし、それぞれとスケジュールの各呈示条件、イベントサイクルユニットとを対応させてデータを取れるようにすることが望ましい。
【0300】
また、特定のスケジュールの反応は、コンテンツによって異なってくると考えられ、複数の属性を持つコンテンツの集合に対するスケジュールの効果は、コンテンツの集合が変われば違うものになる可能性が高い。つまり、コンテンツの要因とスケジュールの要因をできる限り分離することにより、分析の精度を上げることが必要である。
【0301】
なお、コンテンツのグルーピングに当たっては、コンテンツを等質にし、できるだけ細かくグルーピングすることにより、得られたデータを用いて、逆に質の異なるコンテンツグループ間の関係を、スケジュールとそれぞれのコンテンツグループに対する反応とから推定することが可能になる。
【0302】
例えば、三角形の面積の問題を例にすれば,三角形の面積の計算問題と、底辺×高さ/2という公式を問う問題、かけ算とわり算の計算問題と3つのコンテンツグループに分け、それぞれの成績を様々なスケジュールで収集すれば、三角形の面積の計算問題を子どもに呈示するために最適なスケジュールを、公式とかけ算・わり算の学習スケジュールに対応づけて推定することが可能になるはずである。
【0303】
図25はスケジュールテーブルを説明する説明図である。図25のスケジュールテーブルは、通し番号(NO)と、月日(MONTH・DAY)と、後述するコンテンツ識別条件コード(COND)と、属性情報(難易度、重要度等)の条件コード(TYPE)と、学習法の種類を示す条件コード(IDR)と、繰り返し回数を示す条件コード(REPEAT)と、イベントサイクルユニットの単位を示す条件コード(CYCLE)と、イベントサイクルユニットの最小単位を示す条件コード(INCYCLE)と、コンテンツの数を示す条件コード(N)と一組とするレコードで構成している。
【0304】
前述の学習法の種類(IDR)は、例えば3種類存在(TD)する。1種類(T)は例えば学習をする単語を直前に見せてその学習者熟知度を評定させる学習法、2種類目(D)は学習する単語を直前に見せないでその熟知度を評定させる学習法、3種類目(F)は例えば1月の最後に熟知度のテストを行う学習法である。また、学習時間の違いや、要求される反応の違いなどで様々な種類の学習法が想定できる。
【0305】
また、「MONTH」、「DAY」は、学習するイベントの繰り返し周期(イベントサイクルユニット)を代表するための順番を表す。
【0306】
また、繰り返し回数(REPEAT)は時間、学習の強さなどでもよい。
【0307】
前述の学習法、繰り返し回数は呈示条件に相当する。つまり、様々な呈示条件をコード化しておけば、その条件毎の詳細な予測が可能となる。
【0308】
従って、図25のスケジュールテーブルの通し番号「1」のコンテンツ識別条件コード(COND)は、通し番号に対応させた各種条件のコードを纏めたものである。例えば、通し番号「1」の「B1T01CY0101R01」は、B1というタイプの属性の単語で、Tの学習法(呈示条件1ともいう)、1回の繰り返し回数(R01;呈示条件2ともいう)、1月のイベントサイクルユニット(CY01)、一日の最小単位(01)で1個のコンテンツを提供するスケジュールデータとなっていることを示す。
【0309】
このようなスケジュールテーブルは、後述するスケジュールテーブル生成部(コンピュータ)によって予め作成される。
【0310】
図26は呈示リストテーブルの概略説明図である。この呈示リストは、図25のスケジュールテーブルに基づいて作成される。
【0311】
この呈示リストは、呈示順番(月日)とコンテンツ情報(番号、単語、日本語)とを一組としたレコード単位で構成されている。
【0312】
例えば、図25に示すスケジュールテーブルの番号1、2、3、4を例にし、B1(難易度:小)の属性情報に対応する英単語のコンテンツを「C101」、B2(難易度:中)の属性情報に対応する英単語のコンテンツを「C102」、「103」、B3(難易度:大)の属性情報に対応するコンテンツを「C104」とすると、1月1日に「C101」が1回、「C102」が8回、「C103」が10回、「C104」が16回だけ、ばらばらな順番や一定のルールに従った順番で書き込まれている。尚、一定のルールとは、例えばできるだけ同じコンテンツが連続して呈示されないようにするといったルールで、このルールはすなわち、ひとつの学習方法(呈示条件)にもなる。
【0313】
また、サービスリストファイル16は、図27に示すような学習効果グラフを記憶している。この学習効果グラフは、スケジュールテーブルに従って学習したときの平均的な効果を示している。それぞれの棒グラフは一日1回、一日2回、一日3回、一日4回、一日5回、一日6回…学習したときの学習期間毎の効果の変化率に対応させている。
【0314】
グルーピングデータテーブル31は、前述した、英単語なら難易度などが同レベルの単語,学年ごと必要な単語というような一定の属性で纏められたコンテンツである。
【0315】
具体的には、図25の通し番号に対応するコンテンツ識別条件コードを読み、属性情報Bi(例えば難易度)に対応するコンテンツ番号(単語)を検索し、このコンテンツ番号を前述のコンテンツ識別条件コード(呈示条件、イベントサイクルユニット、数等)に従って月日に割り振って図26のリストを生成させる。
【0316】
サービスメニュー選択工程14は、インターネット、携帯電話網を介して送信された利用者情報(利用者のID、登録情報、サービス選択情報等)を読み、利用者情報がサービス提供要求を示しているときは、その利用者のIDを用いた認証を行って、その利用者に利用可能なサービスメニューをサービスリストファイルから抽出して利用者である学習者端末に送信させる。
【0317】
例えば、高校生であれば、英語、数学、物理等のメニュー、小学生であれば算数、国語等をサービスメニューとする。これらのメニューは予めサービスリストファイル16に記憶されている。
【0318】
個人情報生成工程17は、後述する学習効果パターン分析工程22によって分析された分析結果、履歴生成工程21で生成された個人の反応履歴を対応させて個人反応履歴ファイル26に記憶し、個人履歴要求があったときそのIDに対応する分析結果及び反応履歴を利用者に提供する。
【0319】
標準スケジュール選択工程18は、利用者に提供された利用可能メニューが選択されると、サービスリスト11から選択されたメニューに対応する標準学習効果パターンを利用者端末に送信させる。
【0320】
この標準学習効果パターンは、例えば高校1年の英単語を学習するというメニューが選択されると図27に示すサービス名と、そのサービス名の学習効果を示す棒グラフと、選択する学習回数とからなる。また、標準学習効果パターンは、例えば中学1年の英単語が難易度毎に区分けされて一かたまりの中学1年の標準的な学習効果パターンとして記憶されている。
【0321】
スケジュールテーブル生成工程19は、オペレータが入力した学習期間、コンテンツ名、属性情報に従ったスケジュールテーブルを予め作成し、これをスケジュールテーブル9に記憶する。このスケジュールテーブルの生成については詳細に後述する。
【0322】
送信リスト生成工程20は、標準スケジュール選択工程18で選択された標準学習スケジュールの識別コードに対応するスケジュールテーブルを引き当てる。
【0323】
そして、引き当てたスケジュールテーブルの中から選択された学習期間に相当する月日のコンテンツ識別条件コードを全て読み込む。
【0324】
そして、年月日および呈示条件にコンテンツを対応させた後述する呈示リストを生成し、これを送信リストファイルに記憶して、学習者端末に送信する。
【0325】
履歴生成工程21は、学習者端末からの反応データ(コンテンツ識別条件コード、学習者ID、反応)等を収集し、これをコンテンツ識別条件コードに対応させて反応履歴ファイル27に記憶すると共に、個人反応履歴ファイル26に記憶する。
【0326】
学習効果パターン分析工程22は、反応履歴ファイル27の反応履歴を読み、このコンテンツ識別条件コードに類似するパターンの反応履歴の中から最も代表的な履歴を、以後の学習効果のパターンとして学習者端末にフィードバックすると共に、個人履歴反応ファイルに記憶する。このとき、同じコンテンツ識別条件コードを選択した全ての学習者の反応結果パターンも同時に送信する。
【0327】
効果パターン配信工程23は、企業、助言者からのアクセスを受け付け、記憶している個人履歴を提供する。
【0328】
学習者端末4は、学習スケジュールサービスサイト7からの呈示リストをダウンロードし、操作指示基づいてこの呈示リストのコンテンツを画面に順次表示し、反応履歴を対応させて記憶する。そして、この反応履歴を、インターネットを用いて学習スケジュールサービスサイト7に送信する。
【0329】
上記のように構成されたシステムについて図28、図29のシーケンス図を用いて以下に動作を説明する。
【0330】
(学習者情報の登録)
学習者は本システムのサービスの提供を受けるに当たっては、端末Aを用いてインターネットで学習スケジュール配信サイトとアクセスしてホームページの提供を受ける(d1、d2)。
【0331】
次に、登録を選択して、個人情報登録入力画面を開き(d3、d4)、氏名、電話番号、Eメール、口座番号、住所、年齢等を入力して送信させる(d5)。学習スケジュールサービスサイト7の個人情報生成工程17は、これらの情報をIDを付加して個人情報テーブル25に記憶して(d6)、登録をインターネット6を介して学習者端末A(2)に知らせる(d7)。
【0332】
(コンテンツの配信)
次に、学習者端末の学習者は、IDコード、氏名、年齢等(以下利用者情報という)を入力してコンテンツ(例えば、中学一年の英単語)を要求する(d8)。
【0333】
学習スケジュールサービスサイト7のサービスメニュー選択工程14は、利用者情報を受信すると、個人情報テーブル25と比較して認証し(d9)、使用できる利用者と判断したときは、IDコード、氏名、年齢、選択したコンテンツ名(以下総称して利用者選択情報という)を、個人情報生成工程17を用いて個人反応履歴ファイル26に記憶させると共に、標準スケジュール選択工程18に知らせる(d10)。
【0334】
次に、サービスメニュー選択工程14は、認証が「使用可能」とされると、利用者選択情報に基づいて利用可能とするサービスリストをサービスリストファイル16から選択して(d11)、利用者端末Aに送信する(d12)。
【0335】
学習者端末Aは画面にこのサービスリスト(複数のグラフ)を表示する。例えば、図27に示すサービスリストを表示する。
【0336】
次に、学習者端末Aの学習者は、画面に表示された複数のグラフから所望の棒グラフリストを選択し、この選択されたグラフリストの棒の効果を見て所望の学習スケジュールを選択する。この選択は、月軸のいずれかの月(学習期間:例えば4ヶ月)と、回数とを選択する。
【0337】
学習者端末は、選択されたグラフリスト(スケジュールパターンともいう)の番号と、学習期間と、月と回数とをインターネットを介して学習スケジュール配信サイト7に送信する(d13)。
【0338】
学習スケジュール配信サイト7の標準スケジュール選択工程18は、学習者端末Aからのスケジュールパターンの番号と、学習期間と月と回数とを利用者情報(総称して利用者選択履歴情報という)に対応させて個人反応履歴ファイル26に記憶する(d14)。
【0339】
つまり、個人反応履歴ファイル26には、図30のに示すように、年月日と利用者情報と選択したコンテンツ名と選択したスケジュール番号と期間、回数、難易度とが対応させられて記憶されることになる。
【0340】
次に、学習スケジュール配信サイト7の標準スケジュール選択工程18は、サービスリスト選択工程14から知らせられた利用者選択情報と、選択したスケジュール番号と期間と、回数と、難易度とを利用者選択履歴情報として送信リスト生成部20に知らせる。
【0341】
送信リスト作成部20は、利用者選択履歴情報を読み、スケジュールテーブル9から例えば図26に示す呈示リスト(送信リスト)を生成して(d15)、インターネットを介して呈示リストのコンテンツと呈示リスト番号とを学習者端末Aに送信すると共に個人反応履歴ファイル26に記憶する(d16)。このスケジュールテーブル9からの送信リストの生成について詳細に後述する。つまり、個人反応履歴ファイル26には呈示リストと年月日とが追加される。
【0342】
一方、呈示リストを受信した学習者端末Aは、ダウンロードし(d17)、学習者が入力した年月日のコンテンツを順次画面に表示させる(d18)。
【0343】
例えば、図31A、Bに示すように、入力した年月日に対応する呈示リストのコンテンツ(コンテンツ識別条件コードに対応するコンテンツ)が枠の中に3秒間表示され(図31A)、その後に消えて熟知度の評定が行われる(図31B)。この熟知度の評定(反応)がコンテンツ識別条件コードに対応させられて収集される(d19)。例えば、学習を行った日時、学習に要した時間、選択した判定が対応させられる。
【0344】
そして、この学習が終わった時点で、学習者端末は収集した反応結果をファイルから読み出してインターネットを介して順次、学習スケジュール配信サイト7に送信する(d20)。
【0345】
また、学習スケジュール配信サイト7の履歴生成工程21は、学習者端末からの反応データ(学習者ID、年月日、時刻、呈示リスト番号、コンテンツ識別条件コード(呈示リストの番号でもよい)、学習に要した時間、選択した判定番号)を受信し、学習者ID、呈示リスト番号に対応する個人反応履歴情報を個人反応履歴ファイル26から引き当て、その情報に追加する(d21)。
【0346】
つまり、個人反応履歴ファイル26は、図30のに示すように年月日、時刻、コンテンツ識別条件コード、判定番号等からなる反応データが学習者端末からの返信に伴って順次追加される。
【0347】
このような一連の処理を学習者端末Bに対しても行い、これを個人反応履歴ファイル26に記憶する(d22)。
【0348】
従って、スケジュールテーブルのイベントサイクルユニットのスケジュール条件、呈示条件で配信したコンテンツの反応を収集したことになる。本例ではスケジュールテーブルに従って4ヶ月の反応データが収集できたとする。
【0349】
学習効果パターン分析工程22は、第1イベントサイクルユニット、第2イベントサイクルユニットの呈示条件の反応結果を収集して平均化した効果パターンを生成する。この効果パターンの生成を図32A〜Dを用いて説明する。
【0350】
データの集計方法は、「落ち穂拾い」のようなイメージである。スケジュールテーブルにおける呈示条件の立て方は、簡単に言ってしまえば、1回に呈示するコンテンツが多いと評定しきれないため、それを少なくするためコンテンツ項目をインターバルユニット内に散らすことを意味している。
【0351】
さらに散らしてしまうとインターバルや呈示条件の統制が非常に難しくなるため、それをできる限り等しくなるようにする方策である。
【0352】
一方、データの集計は、逆に散りばめられたコンテンツに対する反応を少しずつ拾い集め最終的にまとまったところで代表値をとるというものである。
【0353】
例えば、図32のA、Bは、呈示リストに従った反応結果を平均化して得た2名の個人データの一部である。
【0354】
横軸は学習開始から経過した月数を、縦軸は自己評定の成績を表している。このような個人データのみを用いて、たとえば図18A、B、Cのような回帰関数を推定し、その後のその個人の予測値とすることが見通しを得るひとつの方法としてある。それ以外の方法を説明する。つまりこのようなデータが個人ごとに収集され、このような個人データを多人数に関して収集して、成績の上がり方が類似する個人を複数人まとめる。
【0355】
さらに、任意のインターバル条件で学習を進めていく場合であっても、膨大な個人データが得られれば、類似したインターバル条件で学習を行っているような学習者を複数人まとめる。さらにその中で、類似した学習の進み方を示す学習者を複数人集める。また、個人属性が類似している個人を複数人集めてもよい。
【0356】
そして、フリーアキュムレーション法により、このように評定者の母集団を拡大することにより、類似したインターバルのパターンや評定パターンを示す評定者を特定し、その評定者集団のパターンの代表値を予測パターンとする。
【0357】
例えば、Xというインターバル条件(スケジュール)で学習を続けて4ヶ月経過したある個人の学習の進行パターンが図のようなパターンを示していたとする。4ヶ月以降この学習者が示す学習の進行パターンを推測する方法を考える。
【0358】
また、例えば、12ヶ月学習を続けている学習者が多人数いたとする。その被験者の中で、4ヶ月目までの学習の進行パターンが予測したいある個人の4ヶ月目までの学習の進行パターンと類似した学習者集団と4ヶ月目までのインターバル条件および学校種別や地域などの個人属性が類似した集団を集め、さらに両集団に重複した学習者を抽出する。抽出された集団のデータから、その集団を代表する学習の進行パターン(例えば平均など)を合成する。その合成された代表パターンの5ヶ月目以降の学習の進行パターンを、問題としている個人の予測パターンとして利用する。
【0359】
より具体的には、5ヶ月目以降学習のインターバル条件をXというスケジュール条件からA,Bのどちらかに変更する人が多人数集まった場合、予測したいある個人の4ヶ月目までのタイミング条件のパターンと学習成績のパターンと類似したパターンを示している学習者集団のデータを参考にすれば、その個人が5ヶ月目からA,Bどちらのスケジュールを採るほうが成績の上昇を引き起こす可能性が高いのかを予測する。例えば、ある個人の4ヶ月目までの学習パターンであった場合、まずこのパターンとその個人のスケジュール条件および個人属性等が類似している学習者データを多数収集する。
【0360】
その集団の中で、5ヶ月目以降Aというスケジュールをった人の学習の進度パターンが図32のようであり、Bというスケジュールをった人のそれが図32のようであったなら、4ヶ月目まで学習を続けている学習者が5ヶ月目以降採用すべきスケジュールはAの方が有効である可能性が高いと予測できるので、これを以後の学習者の最適なスケジュールパターンとして配信させる。
【0361】
すなわち、学習効果パターン分析工程22は、個人反応履歴ファイル26に解析した個人のパターンをパターンファイル30に記憶し、個人反応履歴ファイル26にパターン番号を記憶する(図30参照)。
【0362】
そして、図29に示すように、学習者端末Aが解析結果を要求(年月日、ID等)したときは(d25)、個人反応履歴ファイル26のパターン番号を読み、このパターン番号に対応する分析パターンを学習者端末に送信する(d26)。このとき全体的な傾向のパターンも送信する(図27参照)。
【0363】
また、学習者端末Bが解析結果を要求(年月日、ID等)したときは、個人反応履歴ファイル26のパターン番号を読み、このパターン番号に対応する分析パターンを学習者端末に送信する(d27、d28)。また、このパターンに従って、スケジュールテーブルを更新する。
【0364】
さらに、企業又は助言者端末から要求によって、個人反応履歴の情報及びパターンを提供させる(d29、d30、d31、d32)。
【0365】
(スケジュールテーブルの説明)
本スケジュールテーブルは、ある学習内容を取得するために要する時間や労力の指針となる情報を学習者に提供するために用いる。つまり、何回ぐらい学習を繰り返せば成果が目に見えてくるか、どのように学習が進むのかを示すように工夫されたテーブルである。
【0366】
スケジュールパターンを分析に取り込むために,従来の調査方法に実験計画的な考え方を導入している。
【0367】
スケジュールの要因を考慮するために、無限に想定できるスケジュールを最初から分析対象にすることは合理的ではない。結局のところ利用者に呈示するスケジュールに制限(統制学習ともいう)を加え、それに対応させてデータを収集し分析する必要がある。
【0368】
つまり、スケジュールパターンを分析に組み込むには、呈示するスケジュールに制限(予め標準的なスケジュールを複数用意する)を加えることである。
【0369】
<実施の形態6>
学習者の成績の把握や評価に重点をおいたe-learningシステム[評価の伴ったe-learning:evaluated-e-learning(double-e-learning)we-learning]について説明する。
【0370】
インターネットの普及により、いつでもどこでも学習できる環境が構築されているが、それは、学習者の成績の把握や、それに基づく評価を難しくする問題を含んでいる。このシステムは、従来のe-learningに、従来にない学習環境の提供でなく、個人の成績の評価や、見直しなどを提供することに重点をおくサービスである。これまでのシステムは、いつでも、どこでも学習できる環境は提供するが、反面、個人や教師などが最も必要とする学習成績などのデータの管理と利用を難しくする。本システムは、学習者の経験を変数化しデータとして蓄え、様々な分析や行動の推定に利用していくための枠組みを援用した学習システムである。
【0371】
図33について
まず、データセンターもしくはコンテンツ提供企業(センターと呼ぶ)が、コンテンツにスケジュール等各種条件が記載されたファイル、およびそのコンテンツに対応するスケジュールテーブルや学習呈示プログラム、データ送信プログラムを、ホームページにアップロードしておく。また、各種コンテンツについて、各種スケジュール条件に従って学習を行った場合の一般的な成績の変化なども例として参照できるようにしておく。
【0372】
(d40)以下のサービスを希望する学習者が、必要に応じて個人情報(住所や、メールアドレス等)を登録しておく。なお、この時点で必ずしも個人情報は登録しなくても良く、(d42)で登録しても良い。
【0373】
(d41)センターのホームページを学習者は参照して、興味を持ったり、利用したいと思ったりした場合は、そのコンテンツとそれに対応するスケジュールテーブルや呈示プログラムなどのセットをダウンロードし、自分の学習端末にインストールする。
【0374】
(d42)インストールの後、当該コンテンツのスケジュールに基づく学習(以下、スケジュールド・ラーニング(SL)と呼ぶ)を開始したいという請求をセンターに返す。また、必要に応じてここで個人情報を登録しても良い。
【0375】
(d43)センターでは、個人情報が登録されているかどうか利用者を確認し、確認したところで、そのSLサービスを利用するための認証情報を生成・記録した上で、
(d44)それをあらかじめ登録されている学習者へ送信する。
【0376】
(d45)学習者はその認証情報を利用して、端末側でサービスをインストールし仮登録を行い、(d46)その仮登録情報(インストールディレクトリなどの学習環境情報、認証情報)をセンターへ送信する。
【0377】
(d47)センターでは、仮登録情報が届き、認証が確認されたところで、該当するコンテンツデータベースに対する反応などを記録する領域を確保し(コンテンツ自体は必ずしも必要なく、コンテンツ番号などがあれば最低限良い)、そこに利用者の端末環境や、インストール状況を記録し、個人が利用する端末IDを割り振り、
(d48)そのIDなどの情報を、本登録ファイルとして学習者に送信する(センター側で本登録完了)。
【0378】
(d49)学習者は、送られてきた本登録ファイルを使って、端末側での本登録を完了し、
(d50)必要に応じて、最終的に登録が完了した状態など(インストール先や送信メールアドレスなど)の情報とあわせて、登録完了の情報をセンターに送信。
【0379】
以上が、SLサービスの登録の概要。なお、SLサービスはあくまでスケジュールとコンテンツの組み合わせごとになされる。また、スケジュールや送信メールアドレスの変更などの各種変更は、(d50)の情報をセンターに送信することで対処する。
【0380】
また、個人情報などをあらかじめ別途センターへ登録しておき、(d44)もしくは(d48)から登録作業を進めても良い。
【0381】
図34について
以降は、SLサービスの登録が終わってからの情報のやり取り
(d51)学習者は、一定のスケジュールで学習を進め、その学習の結果の反応が、端末側で記録される。学習を進める過程で、学習者が希望したところで、分析結果を参照したくなったら、学習反応データをセンターへ送信する。そのデータには、コンテンツの番号、スケジュールの番号、スケジュール内の呈示ユニットの番号、各コンテンツに対する反応や反応時間、コンテンツの番号、学習日時、学習開始時刻と終了時刻、呈示ユニットの番号、端末ID等が必要に応じて含まれる。
【0382】
(d52)センターは、受け取った学習反応データを個人ごとに保存し、そのデータと、必要に応じて他の学習者のデータを利用し、学習の進み方を解析し、
(d53)その結果を、ホームページに掲載し、
(d54)それと一緒に、そのホームページのURLおよび、必要に応じてパスワードなどをその学習者、および必要に応じて教師などの助言者や、第3者へ送信する、もちろん、この際に、ホームページに掲載した分析結果を、直接ファイルとして学習者や第3者などへ送信しても良い。
【0383】
(d55)学習者や教師や第3者は、その学習者の学習の経過や予測などの分析データをいつでも参照できる。
【0384】
(d56)全ての個人の成績や変化データなどは、個人が特定できない形でホームページへ掲載し、研究者など、誰もが参照できるようにする。
【0385】
(d57)学習のスケジュールによっては、個人の成績を基にしてスケジュール条件を再構築することもある。その場合は、再構築をしたという情報を端末側からセンターへ送信し、
(d58)センターは、その再構築の情報に基づき、反応データを記録するデータベースを確保したり、構造に変更を加えて、学習者の端末の状態を再現できるようにする。
【0386】
なお、(d52)で保存された反応データを、そのまま、もしくは分析した結果を、個人が特定できない形、もしくは個人が特定できる形で、研究者など第三者へ送ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0387】
【図1】図1は、本実施の形態のスケジュールの一例を説明する説明図である。
【図2】図2は、本実施の形態のタイミング条件の一例を説明する説明図である。
【図3】図3は、本実施の形態のイベントサイクルユニットを説明する説明図である。
【図4】図4は、本実施の形態の呈示条件の均質配置と条件ユニット及び呈示ユニットの均質化の説明図である。
【図5】図5は、本実施の形態のスケジュールテーブルの説明図である。
【図6】図6は、タイミング条件とコンテンツ項目割り当てを説明する説明図である。
【図7】図7は、タイミング条件とコンテンツ項目割り当てを説明する説明図である。
【図8】図8は、タイミング条件とコンテンツ項目割り当てを説明する説明図である。
【図9】図9は、タイミング条件とコンテンツ項目割り当てを説明する説明図である。
【図10】図10は、タイミング条件とコンテンツ項目割り当てを説明する説明図である。
【図11】図11は、全条件を総合した項目の概要と予想される学習時間とを説明する説明図である。
【図12】図12Aは、識別条件が書き込まれたコンテンツデータベースの例(インターバル1ヶ月)を説明する説明図である。図12Bは、識別条件が書き込まれたコンテンツデータベースの例(インターバル2ヶ月)を説明する説明図である。
【図13】図13は、反応履歴リストを兼ねる呈示リストの一例を説明する説明図である。
【図14】図14Aは、個人履歴ファイルの一例を説明する説明図である。図14Bは、個人履歴ファイルの一例を説明する説明図である。
【図15】図15Aは、反応が記憶された個人反応データベースの一例を説明する説明図である。図15Bは、反応が記憶された個人反応データベースの一例を説明する説明図である。
【図16】図16Aは、個人反応データベースにコンテンツを書き込んだ一例の説明図である。図16Bは、個人反応データベースにコンテンツを書き込んだ一例の説明図である。図16Cは、個人反応データベースにコンテンツを書き込んだ一例の説明図である。
【図17】図17は、全体平均の自己評定値の変化を説明する説明図である。
【図18】図18Aは、実際に実施した結果得られた3名の学習者の個人データとその予測関数の関係を説明する説明図である。図18Bは、実際に実施した結果得られた3名の学習者の個人データとその予測関数の関係を説明する説明図である。図18Cは、実際に実施した結果得られた3名の学習者の個人データとその予測関数の関係を説明する説明図である。
【図19】図19Aは、実施の形態4を説明するフローチャートである。図19Bは、19Aを補助する説明図である。図19Cは、19Aを補助する説明図である。
【図20】図20は、実施の形態4を説明するフローチャートである。
【図21】図21Aは、実施の形態4の呈示ユニットと呈示リストの関係を説明する説明図である。図21Bは、実施の形態4の呈示ユニットと呈示リストの関係を説明する説明図である。
【図22】図22は、スケジュールデータ配信評価システムの概略構成図である。
【図23】図23は、スケジュールデータ配信評価システムのサイトの概略プログラム構成図である。
【図24】図24Aは、各テーブルを説明する説明図である。図24Bは、各テーブルを説明する説明図である。図24Cは、各テーブルを説明する説明図である。
【図25】図25は、スケジュールテーブルを説明する説明図である。
【図26】図26は、呈示リストテーブルの説明図である。
【図27】図27は、学習効果の説明図である。
【図28】図28は、本システムの動作を説明するシーケンス図である。
【図29】図29は、本システムの動作を説明するシーケンス図である。
【図30】図30Aは、個人反応ファイルを説明する説明図である。図30Bは、個人反応ファイルを説明する説明図である。図30Cは、個人反応ファイルを説明する説明図である。図30Dは、個人反応ファイルを説明する説明図である。
【図31】図31A,Bは、学習レベルの自己評定の画面例の説明図である。図31Bは、学習レベルの自己評定の画面例の説明図である。
【図32】図32Aは、反応結果の説明図である。図32Bは、反応結果の説明図である。図32Cは、反応結果の説明図である。図32Dは、反応結果の説明図である。
【図33】図33は、実施の形態6を説明するシーケンス図である。
【図34】図34は、実施の形態6を説明するシーケンス図である。

Claims (18)

  1. コンテンツに関するスケジュール条件を、タイミング条件と呈示条件との組み合わせにより、コンピュータが演算手段により得るスケジュールの作成方法であって、
    呈示ユニット、イベントサイクルユニットが記憶され、前記呈示条件が前記呈示ユニットに割り付けられて記憶される第1の記憶手段と、
    反応を収集するために呈示するコンテンツが記憶された、および前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みが前記コンテンツに割り付けられて記憶される第2の記憶手段と、
    をコンピュータが備え、
    前記コンピュータが、
    前記タイミング条件を、
    入力された、前記コンテンツを呈示するイベントが生起する最小期間と、前記最小期間以上に長い第1の一定期間と、を読み込む工程と
    前記第1の一定期間に想定する前記イベントサイクルユニットを、前記最小期間を単位として生成して、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    前記最小期間に想定する前記呈示ユニットを、前記イベントサイクルユニットに前記最小期間の単位で各々一つ割り付けて生成し、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    前記呈示条件を、この生成された呈示ユニットに割り付けて、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    前記イベントサイクルユニット内で、
    各コンテンツに関する前記イベントを前記呈示条件で1度、生起させるため、
    前記コンテンツに対し、
    前記割り付けられた、前記イベントサイクルユニットに前記最小期間の単位で
    各々一つ割り付けて生成された前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みを、
    一つ割り付けて、
    前記第2の記憶手段に記憶する工程と、
    によって生成し、
    前記呈示条件を、
    一つの呈示ユニット内でコンテンツを繰り返し生起させるイベントの反復回数を決定し、これを前記生成された呈示ユニットに割り付けるための前記呈示条件として前記第1の記憶手段に記憶する工程、
    によって生成し、
    前記第1の記憶手段の前記呈示ユニット、前記イベントサイクルユニット、前記呈示条件と、前記第2の記憶手段の前記コンテンツに割り付けられた前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みとに基づいて、前記演算手段により、前記スケジュール条件を得ることを行わせることを特徴とするスケジュールの作成方法。
  2. 前記第1の記憶手段は、
    前記第1の一定期間以上に長い第2の一定期間としてのインターバルと、前記インターバル以上に長い第3の一定期間が記憶され、
    前記演算手段により、
    前記スケジュール条件を、前記インターバル毎に、前記第3の一定期間まで繰り返し生成させる工程と
    行わせることを特徴とする請求項1記載のスケジュールの作成方法。
  3. 前記コンピュータが、
    前記呈示条件を、
    一つの呈示ユニット内でのコンテンツの呈示順序、コンテンツの呈示方法を決定し、
    これを前記生成された呈示ユニットに割り付けるための前記呈示条件として前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    によって生成することを行うことを特徴とする請求項1乃至2記載のいずれかに記載のスケジュールの作成方法。
  4. 前記コンピュータが、
    複数の前記イベントサイクルユニットのそれぞれの中で、各コンテンツに関する前記イベントを可能な限り同一順序で生起させるよう前記呈示ユニットを配置することを行うことを特徴とする請求項1乃至3記載のいずれかに記載のスケジュールの作成方法。
  5. 前記第1の記憶手段は、条件ユニットが記憶され、
    前記コンピュータが、
    前記最小期間以上に長く、かつ前記第1の一定期間以下の長さの第4の一定期間を読み込んで、
    前記第4の一定期間に想定する前記条件ユニットを生成して、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    前記条件ユニット内で検討したい呈示条件が全て現れるように前記演算する工程と
    を行うことを特徴とする請求項1乃至4記載のいずれかに記載のスケジュールの作成方法。
  6. 前記コンピュータが、
    前記呈示条件を、各前記最小期間の間で、生起させるイベントの総量、時間、負担ができる限り等しくなるよう前記演算する工程と
    を行うことを特徴とする請求項1乃至5記載のいずれかに記載のスケジュールの作成方法。
  7. コンテンツに関するスケジュール条件を、タイミング条件と呈示条件との組み合わせにより、コンピュータが演算手段により得るスケジュールの作成方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    呈示ユニット、イベントサイクルユニットが記憶され、前記呈示条件が前記呈示ユニットに割り付けられて記憶される第1の記憶手段と、
    反応を収集するために呈示するコンテンツが記憶された、および前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みが前記コンテンツに割り付けられて記憶される第2の記憶手段と、
    をコンピュータが備え、
    前記コンピュータが、
    前記タイミング条件を、
    入力された、前記コンテンツを呈示するイベントが生起する最小期間と、前記最小期間以上に長い第1の一定期間と、を読み込む工程と、
    前記第1の一定期間に想定する前記イベントサイクルユニットを、前記最小期間を単位として生成して、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    前記最小期間に想定する前記呈示ユニットを、前記イベントサイクルユニットに前記最小期間の単位で各々一つ割り付けて生成し、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    前記呈示条件を、この生成された呈示ユニットに割り付けて、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    前記イベントサイクルユニット内で、
    各コンテンツに関する前記イベントを前記呈示条件で1度、生起させるため、
    前記コンテンツに対し、
    前記割り付けられた、前記イベントサイクルユニットに前記最小期間の単位で 各々一つ割り付けて生成された前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みを、
    一つ割り付けて、
    前記第2の記憶手段に記憶する工程と、
    によって生成し、
    前記呈示条件を、
    一つの呈示ユニット内でコンテンツを繰り返し生起させるイベントの反復回数を決定し、これを前記生成された呈示ユニットに割り付けるための前記呈示条件として前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    によって生成し、
    前記第1の記憶手段の前記呈示ユニット、前記イベントサイクルユニット、前記呈示条件と、前記第2の記憶手段の前記コンテンツに割り付けられた前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みとに基づいて、前記演算手段により、前記スケジュール条件を得ることを行わせることを特徴とするスケジュールの作成方法をコンピュータに実行させるプログラム。
  8. 前記第1の記憶手段は、
    前記第1の一定期間以上に長い第2の一定期間としてのインターバルと、前記インターバル以上に長い第3の一定期間が記憶され、
    前記演算手段により、
    前記スケジュール条件を、前記インターバル毎に、前記第3の一定期間まで繰り返し生成させる工程と
    を行わせることを特徴する請求項7記載のスケジュールの作成方法をコンピュータに実行させるプログラム。
  9. 前記コンピュータが、
    前記呈示条件を、
    一つの呈示ユニット内でのコンテンツの呈示順序、コンテンツの呈示方法を決定させ、
    これを前記生成された呈示ユニットに割り付けるための前記呈示条件として前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    によって生成させることを行わせることを特徴とする請求項7乃至8記載のいずれかに記載のスケジュールの作成方法をコンピュータに実行させるプログラム。
  10. 前記コンピュータが、
    複数の前記イベントサイクルユニットのそれぞれの中で、各コンテンツに関する前記イベントを可能な限り同一順序で生起させるよう前記呈示ユニットを配置させることを行わせることを特徴とする請求項7乃至9記載のいずれかに記載のスケジュールの作成方法をコンピュータに実行させるプログラム。
  11. 前記第1の記憶手段は、条件ユニットが記憶され、
    前記コンピュータが、
    前記最小期間以上に長く、かつ前記第1の一定期間以下の長さの第4の一定期間を読み込んで、
    前記第4の一定期間に想定する前記条件ユニットを生成して、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    前記条件ユニット内で検討したい呈示条件が全て現れるように前記演算する工程と
    を行わせることを特徴とする請求項7乃至10記載のいずれかに記載のスケジュールの作成方法をコンピュータに実行させるプログラム。
  12. 前記コンピュータが、
    前記呈示条件を、各前記最小期間の間で、生起させるイベントの総量、時間、負担ができる限り等しくなるよう前記演算する工程と
    を行わせることを特徴とする請求項7乃至11記載のいずれかに記載のスケジュールの作成方法をコンピュータに実行させるプログラム。
  13. コンテンツに関するスケジュール条件を、タイミング条件と呈示条件との組み合わせにより、コンピュータが演算手段により得るスケジュールの作成方法をコンピュータに実行させるプログラムを記憶した記憶媒体であって、
    呈示ユニット、イベントサイクルユニットが記憶され、前記呈示条件が前記呈示ユニットに割り付けられて記憶される第1の記憶手段と、
    反応を収集するために呈示するコンテンツが記憶された、および前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みが前記コンテンツに割り付けられて記憶される第2の記憶手段と、
    をコンピュータが備え、
    前記コンピュータが、
    前記タイミング条件を、
    入力された、前記コンテンツを呈示するイベントが生起する最小期間と、前記最小期間以上に長い第1の一定期間と、を読み込む工程と、
    前記第1の一定期間に想定する前記イベントサイクルユニットを、前記最小期間を単位として生成して、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    前記最小期間に想定する前記呈示ユニットを、前記イベントサイクルユニットに前記最小期間の単位で各々一つ割り付けて生成し、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    前記呈示条件を、この生成された呈示ユニットに割り付けて、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    前記イベントサイクルユニット内で、
    各コンテンツに関する前記イベントを前記呈示条件で1度、生起させるため、
    前記コンテンツに対し、
    前記割り付けられた、前記イベントサイクルユニットに前記最小期間の単位で 各々一つ割り付けて生成された前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みを、
    一つ割り付けて、
    前記第2の記憶手段に記憶する工程と、
    によって生成し、
    前記呈示条件を、
    一つの呈示ユニット内でコンテンツを繰り返し生起させるイベントの反復回数を決定し、これを前記生成された呈示ユニットに割り付けるための前記呈示条件として前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    によって生成し、
    前記第1の記憶手段の前記呈示ユニット、前記イベントサイクルユニット、前記呈示条件と、前記第2の記憶手段の前記コンテンツに割り付けられた前記呈示ユニットと前記呈示条件との組みとに基づいて、前記演算手段により、前記スケジュール条件を得ることを行わせることを特徴とするスケジュールの作成方法のプログラムを記憶した記憶媒体。
  14. 前記第1の記憶手段は、
    前記第1の一定期間以上に長い第2の一定期間としてのインターバルと、前記インターバル以上に長い第3の一定期間が記憶され、
    前記演算手段により、
    前記スケジュール条件を、前記インターバル毎に、前記第3の一定期間まで繰り返し生成させる工程と
    を行わせることを特徴とする請求項13記載のスケジュールの作成方法のプログラムを記憶した記憶媒体。
  15. 前記コンピュータが、
    前記呈示条件を、
    一つの呈示ユニット内でのコンテンツの呈示順序、コンテンツの呈示方法を決定させ、
    これを前記生成された呈示ユニットに割り付けるための前記呈示条件として前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    によって生成させることを行わせることを特徴とする請求項13乃至14記載のいずれかに記載のスケジュールの作成方法のプログラムを記憶した記憶媒体。
  16. 前記コンピュータが、
    複数の前記イベントサイクルユニットのそれぞれの中で、各コンテンツに関する前記イベントを可能な限り同一順序で生起させるよう前記呈示ユニットを配置させることを行わせることを特徴とする請求項13乃至15記載のいずれかに記載のスケジュールの作成方法のプログラムを記憶した記憶媒体。
  17. 前記第1の記憶手段は、条件ユニットが記憶され、
    前記コンピュータが、
    前記最小期間以上に長く、かつ前記第1の一定期間以下の長さの第4の一定期間を読み込んで、
    前記第4の一定期間に想定する前記条件ユニットを生成して、前記第1の記憶手段に記憶する工程と、
    前記条件ユニット内で検討したい呈示条件が全て現れるように前記演算する工程と
    を行わせることを特徴とする請求項13乃至16記載のいずれかに記載のスケジュールの作成方法のプログラムを記憶した記憶媒体。
  18. 前記コンピュータが、
    前記呈示条件を、各前記最小期間の間で、生起させるイベントの総量、時間、負担ができる限り等しくなるよう前記演算する工程と
    を行わせることを特徴とする請求項13乃至17記載のいずれかに記載のスケジュールの作成方法のプログラムを記憶した記憶媒体。
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