JP3763395B2 - 施錠装置 - Google Patents

施錠装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3763395B2
JP3763395B2 JP2000396030A JP2000396030A JP3763395B2 JP 3763395 B2 JP3763395 B2 JP 3763395B2 JP 2000396030 A JP2000396030 A JP 2000396030A JP 2000396030 A JP2000396030 A JP 2000396030A JP 3763395 B2 JP3763395 B2 JP 3763395B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensor
pin
cylinder
controller
pin body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000396030A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002194935A (ja
Inventor
修 山本
一世 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Itoki Corp
Original Assignee
Itoki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Itoki Corp filed Critical Itoki Corp
Priority to JP2000396030A priority Critical patent/JP3763395B2/ja
Publication of JP2002194935A publication Critical patent/JP2002194935A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3763395B2 publication Critical patent/JP3763395B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Burglar Alarm Systems (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金庫等における扉、各種容器の蓋、机や家具における抽斗等の被施錠体を解施錠するための施錠装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
種々の錠前のうち現在最も普及しているシリンダ錠は、外筒に鍵穴を備えた内筒が回動可能に嵌め込まれた構成となっており、この内筒の一端には、シリンダカムが、金庫等における扉、各種容器の蓋、机や家具における抽斗等(以下、被施錠体と称する)を解施錠するための閂杆に関連させて配設されている。前記外筒及び前記内筒にわたって前記鍵穴に連通するように穿設した複数のピン穴には、タンブラピン及びドライバピンから成るピン体と、当該ピン体を前記鍵穴の方向に押圧付勢するばねとがそれぞれ嵌挿されている。
【0003】
この種のシリンダ錠では、前記鍵穴に所定の鍵を差し込んで、前記タンブラピンと前記ドライバピンとの接触面を前記外筒と前記内筒との嵌合面に一致させた状態で、前記内筒ひいては前記シリンダカムを所定方向に回動させると、前記シリンダカムの回動に連動して前記閂杆が摺動することによって、前記被施錠体が解施錠されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来のシリンダ錠では、所定の鍵以外のもの(例えばピッキング工具等)で前記各ピン体を押し上げていくと、前記タンブラピンと前記ドライバピンとの接触面の全てが偶然に前記外筒と前記内筒との嵌合面に一致して、前記被施錠体が不正に解錠される(ピッキング)おそれがあった。
【0005】
このようなピッキングを防止するため、例えば、特開2000−110419号公報では、鍵穴における鍵挿入口に、鍵等の挿入の有無を検知する第1センサを設ける一方、シリンダカムにその回動を検知する第2センサを設け、さらに、前記シリンダカムを回動不能に保持するロック機構と、前記第1センサ及び前記第2センサの検出信号の時間差を計算して前記ロック機構の作動を制御するコントロール機構とを備えて成るシリンダ錠の構成が開示されている。
【0006】
この構成では、施錠状態において鍵等が前記第1センサに接触すると、すなわち、前記鍵穴に前記鍵等を差し込むと、前記コントロール機構が作動して、前記第2センサの検出信号の入力を待機する状態となる。そして、予め設定した時間(前記公報に記載の実施形態では3秒)を経過しても、前記第2センサが前記シリンダカムの回動を検知しないと、前記コントロール機構は、前記ロック機構が前記シリンダカムを回動不能に固定するように作動制御して、施錠状態を解除できないようにするのである。
【0007】
しかし、前記先行技術の構成では、前記鍵穴に適合した所定の鍵で解錠する場合であっても、前記鍵が前記第1センサに接触してから前記第2センサが前記シリンダカムの回動を検知するまでの時間が、前記設定時間よりも長ければ、前記ロック機構が前記シリンダカムを回動不能に固定して、施錠状態を解除できなくなる。この場合、一定の長時間(前記公報に記載の実施形態では30分)経過しないと、前記シリンダカムの固定を解除できないから、利用者にとっては使い勝手が悪いという問題があった。
【0008】
しかも、前記第1センサは前記鍵挿入口に取り付けられているため、鍵等が接触してしまう可能性が高く、意図せず施錠状態が解除不能となるおそれがあるという問題もあった。
【0009】
そこで、本発明は、以上の問題を解消した施錠装置を提供することを技術的課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決するため、請求項1の発明は、扉、蓋、抽斗等の被施錠体を解施錠するための閂杆を有するシリンダ錠と、このシリンダ錠の複数のピン体のうち少なくとも1つのピン体の摺動を検知するピン体センサと、前記閂杆の解錠位置を検知する閂杆センサと、前記各センサの検出信号に基づいて報知装置の作動を制御するコントローラとを備えて成る施錠装置であって、前記シリンダ錠の後端部に配設されたシリンダボックスには、閂杆が内装され、前記閂杆は前記シリンダボックスに穿設されている摺動穴から出没することにより前記被施錠体を解施錠するように構成され、前記閂杆センサは前記シリンダボックスの外面に設けられ、前記コントローラは、前記ピン体センサの検出信号が入力されたのち、所定時間内に前記閂杆センサの検出信号が入力されない場合には、前記報知装置にて報知するように制御する構成としたものである。
【0011】
請求項2の発明は、扉、蓋、抽斗等の被施錠体を解施錠するための閂杆を有するシリンダ錠と、このシリンダ錠の複数のピン体のうち少なくとも1つのピン体の摺動を検知するピン体センサと、前記閂杆の解錠位置を検知する閂杆センサと、前記各センサの検出信号に基づいて報知装置の作動を制御するコントローラとを備えて成る施錠装置であって、前記シリンダ錠の後端部に配設されたシリンダボックスには、閂杆が内装され、前記閂杆は前記シリンダボックスに穿設されている摺動穴から出没することにより前記被施錠体を解施錠するように構成され、前記閂杆センサは前記シリンダボックスの外面に設けられ、前記コントローラには、前記シリンダ錠の鍵穴に所定の鍵を差し込んだ場合における前記ピン体センサの検出信号の入力パターンを予め記憶させた記憶手段を備えており、前記コントローラは、前記ピン体センサの検出信号が前記記憶手段に予め記憶された入力パターンと異なるパターンで入力された場合、または、前記ピン体センサの検出信号のうち任意の1つが入力されたのち、所定時間内に前記閂杆センサの検出信号が入力されない場合には、前記報知装置にて報知するように制御する構成としたものである。
【0012】
【0013】
請求項の発明は、請求項1または2において、前記コントローラは、前記報知手段にて報知する制御を実行したのち、前記閂杆センサの検出信号が入力された場合には、前記報知手段による報知を停止するように制御する構成としたものである。
【0014】
さらに、請求項の発明は、請求項1〜のうちのいずれかにおいて、前記報知装置は、所定の携帯電話機、PHS電話機または外部端末であり、これら各報知装置には、前記コントローラの出力側に接続した通信装置を介して前記コントローラの制御信号を伝送するように構成したものである。
【0015】
【発明の効果】
請求項1のように構成すると、例えばピッキング工具で不正に解錠する場合、鍵穴にピッキング工具を差し込んでから所定時間経過後には、報知装置にて報知するから、シリンダ錠が解錠される前に、不正に解錠する者を、報知装置での報知によって威嚇等して未遂とすることができ、不正解錠(ピッキング)を防止することができる。
【0016】
また、請求項2のように構成すると、ピン体センサの検出信号が記憶手段に予め記憶された入力パターンと異なるパターンで入力された場合、または、前記ピン体センサの検出信号のうち任意の1つが入力されたのち、所定時間内に閂杆センサの検出信号が入力されない場合には、報知装置にて報知するようにしているから、請求項1のように不正解錠に対する時間を制限できることに加えて、所定の鍵以外のもの(ピッキング工具等)で解錠することが難しくなり、ピッキング等に対する防盗性がより向上するのである。
【0017】
【0018】
なお、請求項1または2において、請求項の構成を採用すれば、コントローラは、閂杆センサの検出信号が入力されると、報知装置の作動を停止する制御を実行するから、所定時間が経過して報知装置が作動した場合に、所定の鍵で通常の解錠操作することで、報知装置の作動を停止させることが可能となる。
【0019】
請求項のように構成すると、シリンダ錠の利用者等は、報知装置としての所定の携帯電話機、PHS電話機または外部端末により、外出先等の遠隔地からでもシリンダ錠が不正解錠されている旨を知ることができ、警察や警備会社等へ通報するなど、迅速な対応が可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図7は本発明を金庫1に適用した第1実施形態を示しており、最初に、金庫1の全体概要を、図1を参照して説明する。
【0021】
金庫1は、前面を開口した略箱状の本体2と、この開口部に配設した水平回動式の扉3とにより構成されている。扉3の表面のうち自由端側の箇所には、当該扉3を開閉操作するためのハンドル4が回動自在に装着されている。ハンドル4を回動すると、当該ハンドル4に関連させて設けた作動杆(図示せず)が、左右摺動して本体2の第1係止穴(図示せず)に係脱するように構成されている。扉3の表面のうちハンドル4の上方箇所には、シリンダ錠5が当該扉3を厚さ方向(表裏幅方向)に貫通するように配設されている。なお、扉3は前述の被施錠体に相当するものである。
【0022】
次に、シリンダ錠5の構造を、図2、図3及び図6を参照して説明する。なお、図2及び図6では、扉3と後述するシリンダボックス21とが図示省略されており、図3では扉3が図示省略されている。
【0023】
図2に示すように、シリンダ錠5は、略円筒状の外筒6と、当該外筒6の嵌合穴に回動自在に嵌め込まれた略円柱状の内筒7とを備えている。内筒7には軸線方向に延びる鍵穴8が穿設されており、この鍵穴8は内筒7の前端部(扉3の表面側)において開口している(図1参照)。内筒7の後端部(扉3の裏面側)には、当該内筒7とともに回動し得るシリンダカム10が、扉3を解施錠するための閂杆11に関連させて配設されている(詳細は後述する)。
【0024】
内筒7には、鍵穴8から半径方向外向きに延びる複数のピン穴13(図2では5つ)が軸線方向に間隔を隔てて穿設されている。そして、外筒6にも、内筒7を所定角度に回動させたときに当該内筒7の各ピン穴13に連通するピン穴12が、当該内筒7のピン穴13と同じ数だけ(図2では5つ)穿設されている。
【0025】
これら各ピン穴12,13には、タンブラピン15及びドライバピン16から成るピン体と、当該各ピン体を半径方向内向きに押圧付勢するばね17とが、外筒6のピン穴12と内筒7のピン穴13とが合致した状態において鍵穴8に近い側からタンブラピン15、ドライバピン16、ばね17の順に並ぶように嵌挿されている。
【0026】
各ピン体を構成する両ピン15,16の上下方向の長さは、鍵穴8に差し込んだ鍵9の上縁部における凹凸状の鍵溝パターン(詳細は後述する)に対応して押し上げられた両ピン15,16の接触面18が、外筒6と内筒7との嵌合面19に一致するように設定されている(図6参照)。
【0027】
以下の説明では、便宜上、互いに連通するピン穴12,13同士を、まとめてピン穴14と称し、これら各ピン穴14と、当該各ピン穴14に対応するピン体(タンブラピン15、ドライバピン16)とに対して、鍵穴8(外筒6または内筒7)の軸線方向の並び順に符号a,b,c,d,eを付す。
【0028】
図6に示すように、鍵9の上縁部における凹凸状の鍵溝パターンは、鍵9の先端から根元部に向かって、第1山部90、タンブラピン15eに当接する第1谷部95、タンブラピン15dに当接する第2山部94、タンブラピン15cに当接する第2谷部93、タンブラピン15bに当接する第3山部92、タンブラピン15aに当接する第4山部91の順に形成されている。
【0029】
図2及び図6に示すように、外筒6の後部には、軸線方向の最後尾のピン穴14eに嵌挿したピン体の摺動を検知するピン体スイッチ20eが配設されている。このピン体スイッチ20eは、請求項に記載したピン体センサに該当するものであり、最後尾のピン穴14eに臨む検知部40eがドライバピン16eと接触したか否かにより、前記ピン体の摺動の有無を検知するリミットスイッチ式のものである。
【0030】
図3に示すように、シリンダ錠5の後端部に配設した略箱状のシリンダボックス21は、扉3の裏面に対してねじ止めされている。詳細は図示しないが、このシリンダボックス21には、内筒7とともに回動し得るシリンダカム10と、扉3を解施錠するための閂杆11とが内装されている。
【0031】
シリンダカム10と閂杆11とは、連結バー(図示せず)を介して連結されている。閂杆11は、シリンダカム10の回動運動を、前記連結バーを介して摺動運動に変換して、図3においてシリンダボックス21の右側面に穿設した摺動穴22から出没するように構成されている。これにより、閂杆11は本体2の第2係止穴(図示せず)に係脱するようになっている。
【0032】
図3においてシリンダボックス21の前面には、左右長手の溝穴23が穿設されており、この溝穴23からは、閂杆11に固着した位置検出バー24が外向きに突出している。溝穴23の左端部には、閂杆11の解錠位置、すなわち、閂杆11がシリンダボックス21に没入した位置にあることを検知する閂杆スイッチ25がねじ止めされている。この閂杆スイッチ25は請求項に記載した閂杆センサに該当するものである。
【0033】
位置検出バー24は、閂杆11の左右摺動に連動して溝穴23に沿うように摺動し、閂杆11がシリンダボックス21に没入した状態で、閂杆スイッチ25の検知部45と接触するように構成されている(図3の2点鎖線状態参照)。このように、閂杆スイッチ25の検知部45と位置検出バー24とが接触したか否かで入り切り(ON・OFF)作動することにより、閂杆スイッチ25は閂杆11が解錠位置にあるか否かを検知するようになっている。
【0034】
次に、本発明に係る報知装置の作動を制御するための構成を、図4を参照して説明する。ここで、図4は、当該制御を実行するマイクロコンピュータ等のコントローラ27における機能ブロック図である。コントローラ27は、各種演算を実行する中央処理装置(CPU)28のほか、制御プログラムを記憶させるための読み出し専用メモリ(ROM)29、各種データを記憶させるための随時読み書き可能メモリ(RAM)30、ピン体スイッチ20e及び閂杆スイッチ25の応答を監視して所定時間を超えた場合にCPU28に異常発生を知らせるタイマ43、後述する各種入力部及び出力部に接続してデータを伝送するための入出力インターフェイス等を備えている。
【0035】
コントローラ27の入力インターフェイスには、前述のピン体スイッチ20、閂杆スイッチ25、電源スイッチ26及び解除スイッチ44がそれぞれ接続されている。他方、出力インターフェイスには報知装置の一例としてのブザー31が接続されている。なお、コントローラ27、ブザー31、電源スイッチ26、解除スイッチ44及び前記コントローラ27に電力を供給するための電池32は、制御ボックス33に収納された状態で、例えば、本体2内の棚部や扉3の裏面等における適宜個所に配設されている。
【0036】
次に、シリンダ錠5の解錠動作と、コントローラ27の制御態様とを、主に図5〜図7を参照して説明する。なお、図5においても扉3とシリンダボックス21とが図示省略されている。
【0037】
施錠状態にあるシリンダ錠5を解錠するに際して、鍵穴8に所定の鍵9を差し込むと、この鍵9の鍵溝パターンに対応して、各ピン体がばね17の付勢力に抗して押し上げられる。鍵9の第1山部90が最後尾のタンブラピン15eを押し上げると、ドライバピン16eがピン体スイッチ20eの検知部40eに接触して(図5参照)、ピン体スイッチ20eが入り(ON)作動する。
【0038】
このピン体スイッチ20eのON信号がコントローラ27に入力されると、当該コントローラ27の指令により、タイマ43が予め設定した時間(第1実施形態では3〜5秒に設定)のカウントを開始する。
【0039】
次いで、図6及び図7(A)に示すように、鍵穴8に所定の鍵9を最奥まで差し込むと、各ピン体におけるタンブラピン15a〜15eとドライバピン16a〜16eとの接触面18が、外筒6と内筒7の嵌合面19に一致する。
【0040】
そして、鍵9にて内筒7を時計回りに回動させると(図7(B)参照)、シリンダカム10の回動に伴って閂杆11がシリンダボックス21に没入し、シリンダ錠5が解錠される。このとき同時に、閂杆11に取り付く位置検出バー24が閂杆スイッチ25の検知部45と接触して(図3参照)、閂杆スイッチ25が入り(ON)作動する。
【0041】
以上において、前記閂杆スイッチ25のON信号が前記設定時間内にコントローラ27に入力されると、当該コントローラ27の指令によりタイマ43が前記設定時間のカウントを終了し、そのままシリンダ錠5が解錠される。
【0042】
一方、閂杆スイッチ25のON信号がコントローラ27に入力される前に、前記設定時間を経過すると、タイマ43から異常発生を知らせる制御信号がCPU28に入力され、この検出結果に基づいてブザー31が警告音を発する。この場合は、例えば、シリンダ錠5を解錠して扉3を開放したのち、制御ボックス33等に設けた解除スイッチ44を押して、ブザー31の作動を停止させるようにする。
【0043】
以上のように制御すると、例えばピッキング工具で不正に解錠する場合、鍵穴8にピッキング工具を差し込んで、最後尾のタンブラピン15eを押し上げると、それから前記設定時間経過後にブザー31が警告音を発することになる。したがって、シリンダ錠5が解錠される前に、不正に解錠する者をブザー31の警告音で威嚇等して未遂とすることができ、不正解錠(ピッキング)を防止できるのである。
【0044】
なお、報知装置としてのブザー31に代えて、表示ランプを点滅させることによって、不正に解錠する者を威嚇等するように構成してもよい。また、前記設定時間が経過してブザー31が警告音を発した場合には、内筒7の回動にて閂杆スイッチ25が入り(ON)作動させると当該閂杆スイッチ25のON信号が入力されたコントローラ27がブザー31の作動を停止する制御を実行するように構成しておけば、所定の鍵9で通常の解錠操作をして、ブザー31の作動を停止させることも可能である。
【0045】
ところで、前記制御の別例として、コントローラ27のROM29に、ピン体スイッチ20のON信号の入力回数に関するデータを予め記憶させておき、コントローラ27に対して、閂杆スイッチ25のON信号が入力される前に、ピン体スイッチ20のON信号がROM29に予め記憶させた入力回数と同じ回数(第1実施形態では3回)入力された場合も、コントローラ27はブザー31が警告音を発するように制御することが可能である。
【0046】
この場合は、コントローラ27のROM29が請求項に記載した記憶手段に相当し、ピン体スイッチ20のON信号の入力回数に関するデータが請求項に記載した入力パターンに相当する。
【0047】
このように制御すると、例えばピッキング工具で不正に解錠するため、ピッキング工具の抜き差しを何度か実行して、最後尾のタンブラピン15eを3回押し上げたところで、ブザー31が警告音を発することになる。すなわち、鍵穴8に所定の鍵9以外のものを挿入する回数を制限できるから、この場合も、不正解錠(ピッキング)を防止できる。また、第1実施形態の制御方式とこの別例としての制御方式とを組み合わせれば、不正解錠に対する時間と、鍵穴に所定の鍵以外のものを挿入する回数とを制限することができ、ピッキング等に対する防盗性が向上するのである。
【0048】
なお、所定の鍵9の抜き差しを複数回実行した場合も、ブザー31が警告音を発することになるが、この場合も、例えば、シリンダ錠5を解錠して扉3を開放したのち、制御ボックス33に設けた解除スイッチ44を押して、ブザー31の作動を停止させるようにすればよい。
【0049】
図8はピン体スイッチ20eの配置形態の別例としての第2実施形態を示している。なお、第2実施形態以降の実施形態において、構成及び作用が第1実施形態と変わらないものは、第1実施形態のものと同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0050】
第2実施形態では、外筒6における最後尾のピン穴14eの上端に、ロッド穴34が穿設されており、このピン穴14eに、第1実施形態におけるドライバピン16eに代えて、軸部にばね17を装着したプッシュロッド35が嵌挿されている。そして、外筒6の上面におけるロッド穴34の箇所に、ピン体スイッチ20eが取り付けられている。
【0051】
プッシュロッド35の軸部の先端はロッド穴34を貫通しており、プッシュロッド35が上方に摺動すると、この軸部の先端がピン体スイッチ20に接触するように設定されている。
【0052】
以上のように、ピン体スイッチ20eを外筒6に対して外付けした場合であっても、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、ピン体スイッチ20eは、最後尾のピン穴14eに対応させて取り付けるに限らず、いずれのピン穴14a〜14dに対応させて取り付けてもよい。
【0053】
図9〜図12は複数個のピン体スイッチ20を用いた第3実施形態を示している。なお、図9〜図12においても扉3とシリンダボックス21とが図示省略されている。
【0054】
この実施形態では、3つのピン体スイッチ20c,20d,20eが、それぞれピン穴14c,14d,14eに対応するように配設されている。そして、コントローラ29のROM29に、ピン体スイッチ20c〜20eのON・OFF信号(検出信号)における所定の入力パターンのデータを予め記憶させている。このROM29は請求項に記載した記憶手段に相当する。
【0055】
表1はピン体スイッチ20c〜20eにおける入り切り(ON・OFF)動作の順序を示す前記入力パターンの一例である。
【0056】
【表1】
Figure 0003763395
【0057】
以上の構成において、図9に示すように、施錠状態にあるシリンダ錠5の鍵穴8に所定の鍵9を差し込んで、鍵9の先端の第1山部90が、前から3番目のタンブラピン15cを押し上げると、ドライバピン16cがピン体スイッチ20cの検知部40cと接触して、ピン体スイッチ20cのみが入り(ON)作動する。この段階は表1の第1段階に相当する。
【0058】
次いで、図10に示すように、鍵9を奥へ差し込むと、第1山部90が前から4番目のタンブラピン15dを押し上げて、ドライバピン16dがピン体スイッチ20dの検知部40dと接触することにより、当該ピン体スイッチ20dが入り(ON)作動する一方、前から3番目の両ピン15c,16cがばね17にて鍵9の第1谷部95に向かって押圧付勢されることにより、前から3番目のピン体スイッチ20cが切り(OFF)作動する。すなわち、この段階(表1の第2段階に相当)では、前から4番目のピン体スイッチ20dのみが入り(ON)作動する。
【0059】
次いで、図11に示すように、鍵9をより奥へ差し込むと、第1山部90が最後尾のタンブラピン15eを押し上げて、ドライバピン16eがピン体スイッチ20eの検知部40eと接触することにより、当該ピン体スイッチ20eが入り(ON)作動する。また同時に、前から4番目の両ピン15d,16dがばね17にて第1谷部95に向かって押圧付勢されることにより、前から4番目のピン体スイッチ20dが切り(OFF)作動する。さらに、第2山部94が前から3番目のタンブラピン15cを押し上げて、ドライバピン16cがピン体スイッチ20cの検知部40cと接触することにより、当該ピン体スイッチ20cが入り(ON)作動する(表1の第3段階参照)。
【0060】
そして、図12に示すように、鍵9が鍵穴8にきっちりと差し込まれると、ピン体スイッチ20c〜20eが3つとも切り(OFF)作動する。この段階は表1の第4段階に相当する。
【0061】
それぞれの段階において、コントローラ27には、各ピン体スイッチ20c〜20eの入り切り動作についてのON・OFF信号(検出信号)が入力されるようになっている。コントローラ27は、各段階において入力されたON・OFF信号のパターンと、ROM29に予め記憶された入力パターンとを比較して最後まで一致すれば、ブザー31を作動させることなく、シリンダ錠5を解錠することができる。一方、1つでも異なるパターンがあれば、ブザー31が警告音を発するのである。
【0062】
以上のように制御すると、所定の鍵9以外のものを鍵穴8に差し込んだだけで、ブザー31が警告音を発することになるから、この場合もピッキング等に対する防盗性が向上するのである。
【0063】
また、この場合も、前述のタイマ43を用いて、図9に示す第1段階におけるピン体スイッチ20cのON信号がコントローラ27に入力されてから、図12に示す第4段階における各ピン体スイッチ20c,20d,20eのON・OFF信号がコントローラ27に入力されるまでに、設定時間を経過すれば、コントローラ27はブザー31が警告音を発する制御を実行するようにしてもよい。
【0064】
なお、第3実施形態では、閂杆11の解錠位置を検知するための構成(閂杆スイッチ25等)はなくてもよい。ピン体スイッチ20は、複数のピン穴14a〜14eの全部に対応させて取り付けてもよい。本発明に係る入力パターンは、前述の実施形態のものに限定されず、鍵9の鍵溝パターンやピン体スイッチ20の個数等に応じて任意に設定できることはいうまでもない。
【0065】
図13は、報知装置を作動制御する構成の別例としての第4実施形態を示している。この実施形態において第1実施形態と異なる点は、コントローラ27の入力インターフェイスに、携帯電話機41の電話番号や、その他の各種データを予め設定するための設定入力器36が、出力インターフェイスに、外部通信回線39を介して所定の携帯電話機41または外部端末42と送受信可能な通信装置37がそれぞれ接続されている点である。
【0066】
第4実施形態では、携帯電話機41と外部端末42とは、前述のブザー31と同様に、本発明に係る報知装置に相当する。また、コントローラ27は、第1実施形態における電池32に代えて、外部電源38に接続してもよい。
【0067】
以上の構成において、例えばピッキング工具で不正に解錠するため、鍵穴8にピッキング工具を差し込んで、最後尾のタンブラピン15eを押し上げた場合は、それから所定時間経過後に、コントローラ27は、ブザー31を作動させるとともに、RAM30に予め登録した電話番号を通信装置37にて発信し、外部通信回線39を介して所定の携帯電話機41または外部端末42を呼び出して、シリンダ錠5が不正解錠されている旨を知らせる警告音やメッセージを伝送するように設定されている。
【0068】
このように制御すると、金庫1の使用者は、外出先等の遠隔地からでもシリンダ錠5が不正解錠されている旨を知ることができ、警察や警備会社等へ通報するなど、迅速に対応することができるのである。なお、第4実施形態では、携帯電話機41に代えて、PHS電話機を用いてもよいことはいうまでもない。
【0069】
本発明は図示の形態以外にも様々に具体化できる。例えば、シリンダ錠5は図示の形態に限らず、例えばピン穴が正面視略放射状に延びるいわゆるカバ錠等にも適用できる。
【0070】
また、ハンドル4に関連させて設けた作動杆(図示せず)の長手方向中途部に形成した切り欠き部に、閂杆11が係脱するように構成することにより、扉3を施錠状態とするようにしてもよい。ピン体センサ及び閂杆センサは、前述の実施形態におけるリミットスイッチに限らず、他の形態の接触型スイッチや、光電型スイッチ、光ファイバ型スイッチ等の近接スイッチであってもよい。
【0071】
さらに、本発明は、金庫、住宅やオフィス、自動車等における扉、各種容器の蓋、机や家具における抽斗等を解施錠するための施錠装置に広く適用できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した金庫の斜視図である。
【図2】 第1実施形態におけるシリンダ錠の施錠状態を示す側断面図である。
【図3】 扉の裏面側から見たシリンダボックスの斜視図である。
【図4】 コントローラの機能ブロック図である。
【図5】 鍵の差し込み途中の状態を示すシリンダ錠の側断面図である。
【図6】 鍵を最後まで差し込んだ状態を示すシリンダ錠の側断面図である。
【図7】 (A)は図6のVII−VII視正断面図、(B)は内筒が解錠方向に回動した状態を示す正断面図である。
【図8】 ピン体センサの別例としての第2実施形態を示す図である。
【図9】 第3実施形態において第1段階の鍵の差し込み状態を示すシリンダ錠の側断面図である。
【図10】 第2段階の鍵の差し込み状態を示すシリンダ錠の側断面図である。
【図11】 第3段階の鍵の差し込み状態を示すシリンダ錠の側断面図である。
【図12】 鍵を最奥に差し込んだ第4段階の状態を示すシリンダ錠の側断面図である。
【図13】 第4実施形態におけるコントローラの機能ブロック図である。
【符号の説明】
1 金庫
3 扉
5 シリンダ錠
6 外筒
7 内筒
8 鍵穴
9 鍵
10 シリンダカム
11 閂杆
14a〜14e ピン穴
15a〜15e タンブラピン
16a〜16e ドライバピン
17 ばね
20c〜20e ピン体センサとしてのピン体スイッチ
25 閂杆センサとしての閂杆スイッチ
27 コントローラ
28 CPU
29 記憶手段としてのROM
30 RAM
31 報知装置の一例としてのブザー
37 通信装置
41 報知装置の一例としての携帯電話機
42 報知装置の一例としての外部端末
43 タイマ

Claims (4)

  1. 扉、蓋、抽斗等の被施錠体を解施錠するための閂杆を有するシリンダ錠と、このシリンダ錠の複数のピン体のうち少なくとも1つのピン体の摺動を検知するピン体センサと、前記閂杆の解錠位置を検知する閂杆センサと、前記各センサの検出信号に基づいて報知装置の作動を制御するコントローラとを備えて成る施錠装置であって、
    前記シリンダ錠の後端部に配設されたシリンダボックスには、閂杆が内装され、
    前記閂杆は前記シリンダボックスに穿設されている摺動穴から出没することにより前記被施錠体を解施錠するように構成され、
    前記閂杆センサは前記シリンダボックスの外面に設けられ、
    前記コントローラは、前記ピン体センサの検出信号が入力されたのち、所定時間内に前記閂杆センサの検出信号が入力されない場合には、前記報知装置にて報知するように制御することを特徴とする施錠装置。
  2. 扉、蓋、抽斗等の被施錠体を解施錠するための閂杆を有するシリンダ錠と、このシリンダ錠の複数のピン体のうち少なくとも1つのピン体の摺動を検知するピン体センサと、前記閂杆の解錠位置を検知する閂杆センサと、前記各センサの検出信号に基づいて報知装置の作動を制御するコントローラとを備えて成る施錠装置であって、
    前記シリンダ錠の後端部に配設されたシリンダボックスには、閂杆が内装され、
    前記閂杆は前記シリンダボックスに穿設されている摺動穴から出没することにより前記被施錠体を解施錠するように構成され、
    前記閂杆センサは前記シリンダボックスの外面に設けられ、
    前記コントローラには、前記シリンダ錠の鍵穴に所定の鍵を差し込んだ場合における前記ピン体センサの検出信号の入力パターンを予め記憶させた記憶手段を備えており、
    前記コントローラは、前記ピン体センサの検出信号が前記記憶手段に予め記憶された入力パターンと異なるパターンで入力された場合、または、前記ピン体センサの検出信号のうち任意の1つが入力されたのち、所定時間内に前記閂杆センサの検出信号が入力されない場合には、前記報知装置にて報知するように制御することを特徴とする施錠装置。
  3. 前記コントローラは、前記報知手段にて報知する制御を実行したのち、前記閂杆センサの検出信号が入力された場合には、前記報知手段による報知を停止するように制御することを特徴とする請求項1または2に記載した施錠装置。
  4. 前記報知装置は、所定の携帯電話機、PHS電話機または外部端末であり、これら各報知装置には、前記コントローラの出力側に接続した通信装置を介して前記コントローラの制御信号を伝送するように構成したことを特徴とする請求項1〜のうちのいずれかに記載した施錠装置。
JP2000396030A 2000-12-26 2000-12-26 施錠装置 Expired - Fee Related JP3763395B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000396030A JP3763395B2 (ja) 2000-12-26 2000-12-26 施錠装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000396030A JP3763395B2 (ja) 2000-12-26 2000-12-26 施錠装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002194935A JP2002194935A (ja) 2002-07-10
JP3763395B2 true JP3763395B2 (ja) 2006-04-05

Family

ID=18861392

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000396030A Expired - Fee Related JP3763395B2 (ja) 2000-12-26 2000-12-26 施錠装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3763395B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101223773B1 (ko) 2008-04-23 2013-01-17 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 손 건조 장치
CN101775928B (zh) * 2010-03-12 2012-10-17 郑力仁 报警安全锁芯

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002194935A (ja) 2002-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1316134C (zh) 锁紧装置
EP1803875B1 (en) Locking arrangement for a door
US9115511B1 (en) Padlock with alarm and shackle locking mechanism
US20130213100A1 (en) Method and apparatus for electronic lock system
US20120291327A1 (en) Biometric quick release gun lock
US6584817B1 (en) Electronic anti-theft lock
US20050229655A1 (en) Storage device for safety check media of baggage case
JP3763395B2 (ja) 施錠装置
JP4703663B2 (ja) 施錠装置
US20020135477A1 (en) Locking system for securing a loaded handgun
JP6494500B2 (ja) 錠装置のベース部材およびそれを用いた錠装置
US11873661B2 (en) Key storage device
WO1997026471A1 (en) Selective release firearm security lock
JP2003074227A (ja) 錠付き什器類
JP2008223351A (ja) 生体認証装置及び生体認証保管庫
JP4468788B2 (ja) 警報錠
US6079239A (en) Tamperproof lock
JP2005256367A (ja) 指紋認証装置付き扉用ロックハンドル装置
KR200407914Y1 (ko) 가구용 원격 잠금 시스템
CN102061836A (zh) 一种带提醒功能的钥匙
WO2015162129A1 (en) Lock with increased strength
CN216641751U (zh) 逃生门锁
JP3832590B2 (ja) 自動販売機の盗難防止装置。
JP3453713B2 (ja) 電気錠
KR101122041B1 (ko) 터치 입력식 락 금고장치의 제어방법

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050719

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090127

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100127

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees