JP3761255B2 - 計量機能を備えたガスレンジ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭用または業務用に使用される調理器具としてのガスレンジ、特に計量機能を備えたガスレンジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、鍋等の調理器具を載置するゴトク等の保持具、ガスを噴出して燃焼させるガスバーナーを備え、煮る、焼く、蒸す等の加熱調理を行うガスレンジにおいては、計量機能が付設されていないことから、このガスレンジに調理器具を載置して加熱しつつ調理を行う際に、調理器具内に、肉、野菜等の素材、および、砂糖、塩、醤油、酢、味噌、胡椒等の調味料を加えるときには、殆ど目分量か、予め計量カップ、計量スプーン等で計量したもの、または計量しつつ調理器具内に入れることが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかして、上記のような計量機能のないガスレンジでは、予め計量した素材、調味料を用意することは容器等が多量に必要で実用的ではなく、計量スプーン等で計量しつつ追加するのでは多種類の調味料を加えるのに長時間を要して適切な調理が行えない問題を有し、素早くしかも正確に計量しつつ調理を行うことは困難であり、実際には調理する人の勘に頼って調味料等の追加を行っている。
【0004】
従って、常に一定した味および量を維持した調理を行うのは困難であり、そのためには長年の経験が必要であり、調理人が代わると味も変わる問題を有している。また、料理の本にあるような少々などの曖昧な表現を使うことも多くなってしまう。
【0005】
そこで本発明は上記事情に鑑み、調理中の調理器具に新たに加えるものの量が把握できるようにして定量的な調理を可能とした計量機能を有するガスレンジを提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明のガスレンジは、鍋等の調理器具を支持する保持具と、上記調理器具を加熱するガスバーナーとを備え、前記保持具に加わる重量を計測する計測器と、保持具に加わる重量および重量変化を表示する表示器とを備えたことを特徴とするものである。
【0007】
また、前記表示器は、計量された重量を体積値(cc、ml、小さじ何杯、大さじ何杯等)に数値変換して表示する機能を有するものが望ましい。さらに、前記計測器は、音叉振動式電子秤を用いるのが好適である。
【0008】
【発明の効果】
上記のような本発明のガスレンジによれば、保持具上に調理器具を載置し、ガスバーナーによる加熱中または非加熱状態において、この調理器具の重量を計測器で計量し、表示器に重量変化を表示可能であることから、肉、野菜等の素材、または、各種調味料を加える場合に、その表示を見ながら加えることで計量が同時に行えて、定量的な調理が迅速で正確に行え、一定の味および量の確保が可能で、調理の作業性の向上、調理作業の簡素化が図れる。また、別途の計量器具、容器等を不要として、ガスレンジ周辺が簡素化される。
【0009】
一方、計測された重量を体積値に変換して表示するものでは、レシピに表示されている体積量の重量値への換算が不要となって、便利である。さらに、計測器として音叉振動式電子秤を用いると、その計測精度が良好であると共に、本発明に適用して好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す一つの実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は一例のガスレンジの一部を除去して内部構造を示す正面図、図2は表示器の具体図である。
【0011】
ガスレンジ1は、箱状のレンジフレーム2の両側にこんろ部1aがそれぞれ設けられている。このこんろ部1aは、鍋等の調理器具(図示せず)を支持する保持具3(ゴトク)と、この保持具3のほぼ中央に位置して加熱を行うガスバーナー5とを有している。
【0012】
上記保持具3は、調理器具が載置される上端の載置部3aと、この載置部3aから下方に延長された連結棒3bとで設けられ、この連結棒3bの下端部がレンジフレーム2の底部に設置された重量計測用の計測器7の計量受け部に固着されている。
【0013】
前記計測器7は公知の音叉振動式電子秤が使用され、その計量受け部上に上記連結棒3bの下端部が固着され、保持具3の載置部3a上に載置され該保持具3に加わる調理器具の重量が計測器7によって計量される。
【0014】
前記ガスバーナー5は、保持具3とは別体に構成され、前記レンジフレーム2に取り付けられ、その重量等が計測器7に作用しないように設けられている。ガスバーナー5に対しては、レンジフレーム2の前面側にガス量調整用の摘み6が配設されている。
【0015】
一方、前記計測器7に連係して表示器8が設けられている。この表示器8は、レンジフレーム2の上方に突出して奥側中央に取り付けられ、上方に延びる支持脚8aの上端部に表示部8bが設けられている。
【0016】
表示部8bには、液晶表示体等による数値表示部10が設けられると共に、図2に示すように、電源スイッチ11、0値補正スイッチ12、体積値への表示切替スイッチ13、調味種類選択スイッチ14等の各種スイッチが配置されている。上記表示切替スイッチ13は重量表示を体積値に変換表示する際に操作するもので、細かくは、cc表示スイッチ13a、ml表示スイッチ13b、小さじ表示スイッチ13c、大さじ表示スイッチ13d等で構成され、調味種類選択スイッチ14は、細かくは、砂糖スイッチ14a、塩スイッチ14b、醤油スイッチ14c、酢スイッチ14d、みりんスイッチ14e等に区分されている。これらのスイッチに伴い、表示器8は調味料等の比重に対応した換算機能が付設されている。
【0017】
前記計測器7は、片方のこんろ部1aまたは両方のこんろ部1aに設けられる。なお、前記計測器7の音叉振動式電子秤は、その計量受け部は加わる重量によって殆ど上下方向に変動しないと共に、1/30万の分解能があり、最大計測量が5Kgの時は、最小0.02gの計測表示が可能で、また、最大計測量が10Kgの時は、最小0.05gの計測表示が可能で、調理用の計測として好適な機能を有している。
【0018】
作用を説明すれば、保持具3の載置部3a上に鍋等の調理器具が載せられると、その重量が連結棒3bを介して計測器7の計量受け部に作用し、この計測器7で計測した重量が表示器8の数値表示部10に調理器具の重量がデジタル表示される。この状態で0値補正スイッチ12を操作して、0補正することによりこの調理器具の重量を基準としてこれに追加された重量が表示される。また、次に追加する調味料が醤油で、表示がccの場合には、それぞれ表示切替スイッチ13のcc表示スイッチ13a、調味種類選択スイッチ14の醤油スイッチ14cを操作すると、醤油を加えた重量がcc量に換算されて表示され、所定量の表示がされたときにその加入を止める。ここで、他の調味料等を加える場合には、再び0値補正スイッチ12、表示切替スイッチ13、調味種類選択スイッチ14を操作して、同様に調味料を加えるものである。
【0019】
上記のように、調理器具に対して各種素材、水、調味料等を、それぞれに適した表示形態によって、量をリアルタイムで表示させて、その表示を見ながら所望量を加えることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態によるガスレンジをフレームの一部を除去して内部構造を示す正面図
【図2】表示器の表示部の構成例を示す正面図
【符号の説明】
1 ガスレンジ
2 レンジフレーム
3 保持具
3a 載置部
3b 連結棒
5 ガスバーナー
7 計測器(音叉振動式電子秤)
8 表示器
10 数値表示部
12 0値補正スイッチ
13 表示切替スイッチ
14 選択スイッチ

Claims (2)

  1. 鍋等の調理器具を支持する保持具と、上記調理器具を加熱するガスバーナーとを備えたガスレンジにおいて、
    前記保持具に加わる重量を計測する計測器と、調味料の種類を選択する調味種類選択スイッチと、前記計測器により計測された重量を前記調味種類選択スイッチにより選択された調味料の種類に基づいて体積値に数値変換する変換手段と、該変換手段により変換された体積値を表示する表示器とを備えたことを特徴とする計量機能を備えたガスレンジ。
  2. 前記計測器は、音叉振動式電子秤を用いたことを特徴とする請求項1に記載のガスレンジ。
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