JP3760728B2 - 着色用カーボンブラック及びその製造方法 - Google Patents

着色用カーボンブラック及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、黒度の発現性に優れると共に分散性に優れる着色用カーボンブラック、及びその製造方法に関し、印刷インキ、塗料、樹脂やゴム等における黒色顔料として、特に樹脂やゴム等に対して用いるに好適な着色用カーボンブラック、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、印刷インキ、塗料、樹脂やゴム等における黒色顔料としてはカーボンブラックが汎用されているが、カーボンブラックは粒子間の凝集力が強いため、黒色顔料として均一に分散させるには種々の分散手段が採られ、例えば、樹脂やゴム等においては、予め、樹脂やゴム等にステアリン酸金属塩等の分散剤を用いてカーボンブラックを高濃度に配合したマスターバッチを作製し、そのマスターバッチを樹脂やゴム等で希釈する方法が主として採られている。
【0003】
しかしながら、従来用いられている分散剤では近年の高品質化の要求に対応し得なくなってきており、それに対して、例えば、特開平7−53773号公報には、その分散剤として特定の長鎖アルキル第1級アルコールを用いることが提案され、又、特許第2648237号公報には、特に印刷インキ用カーボンブラックの分散剤として特定の長鎖アルキル基又は長鎖アルケニル基置換アミン基含有化合物を用いることが提案されているが、いずれの分散剤も、黒度の発現性を保持した上で十分な分散性を得るのは困難であり、更に、後者分散剤はアミン基を含有していることから臭気の面で問題を残すものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述の従来技術に鑑みてなされたもので、従って、本発明は、黒度の発現性に優れると共に分散性に優れ、特に樹脂やゴム等に対して用いるに好適な着色用カーボンブラック、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成すべくなされたものであって、即ち、本発明は、カーボンブラック粒子と下記一般式(I)で表される長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物との混合物からなる着色用カーボンブラック、を要旨とする。
【0006】
【化2】
Figure 0003760728
【0007】
〔式(I)中、R1 は、炭素数20〜900の炭化水素基を示し、R2 及びR3 は、炭素数4以上の多価アルコールの残基、又は水酸基を示し、R2 、R3 の少なくとも一方が炭素数4以上の多価アルコールの残基である。〕
【0008】
更に、本発明は、粉末状カーボンブラックを、前記一般式(I)で表される長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物を分散せしめた造粒水を用いて湿式造粒する着色用カーボンブラックの製造方法、を要旨とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の着色用カーボンブラックは、カーボンブラック粒子と下記一般式(I)で表される長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物との混合物からなる。
【0010】
【化3】
Figure 0003760728
【0011】
〔式(I)中、R1 は、炭素数20〜900の炭化水素基を示し、R2 及びR3 は、炭素数4以上の多価アルコールの残基、又は水酸基を示し、R2 、R3 の少なくとも一方が炭素数4以上の多価アルコールの残基である。〕
【0012】
ここで、式(I)中のR1 は、炭素数20〜900、好ましくは炭素数60〜400の炭化水素基であり、その炭化水素基としては、具体的には、例えば、トリアコンチル、テトラコンチル、ペンタコンチル、ヘキサコンチル、ヘプタコンチル、オクタコンチル、ノナコンチル、ヘクチル等のアルキル基、トリアコンテン、テトラコンテン、ペンタコンテン、ヘキサコンテン、ヘプタコンテン、オクタコンテン、ノナコンテン、ヘクテン等のアルケニル基、及び、ポリ(エテニル)、ポリ(プロペニル)、ポリ(イソプロペニル)、ポリ(ブテニル)、ポリ(イソブテニル)、ポリ(エテニル−プロペニル)、ポリ(エテニル−イソブテニル)、ポリ(エテニル−α−メチルスチリル)等のα−オレフィンの単独重合体或いは共重合体の一価基等が挙げられ、中で、α−オレフィンの単独重合体或いは共重合体の一価基が好ましく、ポリ(イソブテニル)基が特に好ましい。
【0013】
又、R2 及びR3 の多価アルコールの残基を形成する炭素数4以上の多価アルコールとしては、具体的には、例えば、エリスリトール、D−トレイトール、L−トレイトール等のテトリトール、アドニトール、キシリトール、D−アラビトール、L−アラビトール等のペンチトール、アロズルシトール、ズルシトール、D−マンニトール、D−ソルビトール、D−イジトール、D−タリトール等のヘキシトール、及び、ペンタエリスリトール、グルコース等が挙げられ、中で、ペンタエリスリトールが特に好ましい。
【0014】
以上の前記一般式(I)で表される長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物として、具体的には、例えば、モノ〔ポリ(イソブテニル)〕琥珀酸とマンニトールとのモノ又はジエステル、モノ〔ポリ(イソブテニル)〕琥珀酸とエリスリトールとのモノ又はジエステル、モノ〔ポリ(イソブテニル)〕琥珀酸とペンタエリスリトールとのモノ又はジエステル、モノ〔ポリ(エテニル−プロペニル)〕琥珀酸とマンニトールとのモノ又はジエステル、モノ〔ポリ(エテニル−プロペニル)〕琥珀酸とエリスリトールとのモノ又はジエステル、モノ〔ポリ(エテニル−プロペニル)〕琥珀酸とペンタエリスリトールとのモノ又はジエステル、モノ〔ポリ(エテニル−α−メチルスチリル)〕琥珀酸とマンニトールとのモノ又はジエステル、モノ〔ポリ(エテニル−α−メチルスチリル)〕琥珀酸とエリスリトールとのモノ又はジエステル、モノ〔ポリ(エテニル−α−メチルスチリル)〕琥珀酸とペンタエリスリトールとのモノ又はジエステル等が挙げられ、中で、モノ〔ポリ(イソブテニル)〕琥珀酸とペンタエリスリトールとのモノ又はジエステルが特に好ましい。
【0015】
又、本発明の着色用カーボンブラックにおけるカーボンブラック粒子としては、窒素吸着比表面積が20〜350m2 /gであるのが好ましく、150〜300m2 /gであるのが特に好ましい。窒素吸着比表面積が前記範囲未満では、分散性は改良されるものの、黒度が低下し、一方、前記範囲超過では、黒度の低下はないものの、分散性が不十分となる傾向となる。尚、ここで、窒素吸着比表面積は、ASTM D3037に準拠して測定したものである。
【0016】
又、本発明におけるカーボンブラック粒子は、DBP吸収量が30〜200cm3 /100gであるのが好ましく40〜150cm3 /100gであるのが特に好ましい。DBP吸収量が前記範囲未満では、黒度の低下はないものの、分散性が不十分となり、一方、前記範囲超過では、分散性は改良されるものの、黒度が低下する傾向となる。尚、ここで、DBP吸収量は、JIS K6217に準拠して、ジブチルフタレートを用いて測定したものである。
【0017】
前記カーボンブラック粒子と前記長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物との混合物からなる本発明の着色用カーボンブラックは、前記長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物の量が、前記カーボンブラック粒子100重量部に対して0.05〜1.5重量部であるのが好ましく、0.1〜1.0重量部であるのが特に好ましい。該琥珀酸エステル化合物の量が前記範囲未満及び前記範囲超過のいずれの場合であっても、分散性が不十分となる傾向となる。
【0018】
本発明の着色用カーボンブラックは、例えば、ファーネス式製造炉を用いて、1000〜2000℃の高温雰囲気下、供給した原料油を熱分解反応してカーボンブラックを生成させ、水で急冷した後、捕集バッグフィルターにてガスを分離して捕集することにより得られる凝集化した粉末状カーボンブラックを、所定量の前記長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物を分散せしめた造粒水中で混合して湿式造粒し、次いで、得られた湿潤粒状カーボンブラックを150〜250℃の温度で乾燥させることにより、製造することができる。
【0019】
その際、前記長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物を造粒水中に分散せしめるには、着色用カーボンブラックとしての分散性の面から、乳化剤を用いて乳化させることが好ましく、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンオレイルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル等のノニオン界面活性剤等を、用いる前記長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物100重量部に対して、通常5〜80重量部、好ましくは10〜60重量部添加して乳化させる。
【0020】
又、本発明の着色用カーボンブラックは、例えば、前記と同様にして得られた粉末状カーボンブラックを通常の方法で造粒水を用いて湿式造粒し、次いで乾燥させた後のカーボンブラック粒子に、前記長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物を添加し混合することにより、製造することもできる。
【0021】
これらの製造方法により得られる本発明の着色用カーボンブラックは、通常、主として、カーボンブラック粒子表面に長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物が物理的或いは化学的等の種々の要因により付着や吸着等、所謂、添着している構造を有するものとなる。
【0022】
本発明の着色用カーボンブラックは、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、弗素樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂等の熱硬化性樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ポリクロロプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム等のゴム、及び、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマー等に対しての黒色顔料として好適に用いられる。
【0023】
中で、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等のポリスチレン樹脂に対して特に好ましく、これらの樹脂100重量部に対して0.2〜1.2重量部の範囲で用いるのが好ましい。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
【0025】
実施例1〜6
ファーネス式製造炉を用いて、原料油量640kg/時間、燃料ガス量347Nm3 /時間、燃焼空気量4500Nm3 /時間の条件下で製出した粉末状カーボンブラックを、捕集バッグフィルターにてガスを分離して捕集し、ニューマチック輸送し、バッグフィルターを通して空気と分離した後、その粉末状カーボンブラックを造粒機に移送した。
【0026】
次いで、造粒機にて、粉末状カーボンブラックの処理量を300kg/時間とし、造粒水を390kg/時間の供給量で供給して湿式造粒するに当たり、その造粒水として、長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物としてモノ〔ポリ(イソブテニル)〕(炭素数74)琥珀酸とペンタエリスリトールとのモノエステルと、乳化剤としてポリオキシアルキレンアルキルエーテル(花王社製「エマルゲンLS106」)とを表1に示す各量添加して琥珀酸エステル化合物を乳化させた造粒水を用いて湿式造粒し、引き続いて、得られた湿潤粒状カーボンブラックを乾燥機に移送し、190℃の温度で乾燥させることにより、カーボンブラック粒子と長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物との混合物からなる着色用カーボンブラックを製造した。
【0027】
得られた各着色用カーボンブラックについて、以下に示す方法で、窒素吸着比表面積、及びDBP吸収量を測定し、結果を表1に示した。
窒素吸着比表面積
ASTM D3037に準拠して測定した。
DBP吸収量
JIS K6217に準拠して、ジブチルフタレートを用いて測定した。
【0028】
引き続いて、得られた各着色用カーボンブラックについて、樹脂に対する分散性、及び黒度を以下に示す方法で評価し、結果を表1に示した。
【0029】
分散性
1.ポリオレフィン樹脂に対する分散性
低密度ポリエチレン樹脂(日本ポリケム社製「LF440HB」)101.49g、滑剤としてのステアリン酸カルシウム0.87g、酸化防止剤としてのテトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン(日本チバガイギー社製「イルガノックス1010」)1.39g、及び前記で得られた着色用カーボンブラック69.44gを、バンバリーミキサー(東洋精機製作所社製「B−250」)に投入し、115℃で7分間混練して、着色用カーボンブラック濃度40重量%のマスターバッチを作製した。次いで、低密度ポリエチレン樹脂(日本ポリケム社製「LF240」、次表中、「LDPE」と表示。)58.3g、ステアリン酸カルシウム0.2g、及び前記で得られたマスターバッチ1.5gを、130℃に設定した6インチの二本ロールミルで10分間混練することにより、着色ポリオレフィン樹脂試料を作製した。
【0030】
この着色ポリオレフィン樹脂試料を0.5mmの厚みのシートとし、そのシートから切り出した3mm角の小片をガラスプレートに挟み、150℃に設定したホットプレート上で5kgの荷重をかけてフィルムとし、そのフィルムを20倍の光学顕微鏡で観察することにより、見掛け上のカーボンブラックの均一分散を確認し、更に、画像処理解析装置(三菱化学社製「MKSIPS−1000」)を用いて、直径7μm以上のカーボンブラック粒子の総面積をカウントし、この面積の観察視野面積に対する比を算出する操作を、観察視野を変えて12回以上行い、その平均値を100000倍して分散性指数とし、分散剤及び乳化剤を添加しない造粒水で湿式造粒した後述の比較例1の分散性指数を100としたときの相対値を算出した。この値が小さい程、分散性が良好となる。
【0031】
2.ポリスチレン樹脂に対する分散性
アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂(テクノポリマー社製「サンレックスSN−C」)114.21g、滑剤としてのステアリン酸カルシウム1.14g、及び前記で得られた着色用カーボンブラック77.66gを、前記と同じバンバリーミキサーに投入し、165℃で7分間混練して、着色用カーボンブラック濃度40重量%のマスターバッチを作製した。次いで、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂(テクノポリマー社製「タフレックス450」、次表中、「ABS」と表示。)97.5g、ステアリン酸カルシウム0.2g、及び前記で得られたマスターバッチ2.5gを、150℃に設定した6インチの二本ロールミルで12分間混練することにより、着色ポリスチレン樹脂試料を作製した。
【0032】
この着色ポリスチレン樹脂試料を前記と同様にしてフィルムとし、そのフィルムを100倍の光学顕微鏡で観察することにより、見掛け上のカーボンブラックの均一分散を確認し、更に、前記と同じ画像処理解析装置を用いて、直径1μm以上のカーボンブラック粒子の総面積をカウントし、この面積の観察視野面積に対する比を算出する操作を、観察視野を変えて12回以上行い、その平均値を100000倍して分散性指数とし、分散剤及び乳化剤を添加しない造粒水で湿式造粒した後述の比較例1の分散性指数を100としたときの相対値を算出した。この値が小さい程、分散性が良好となる。
【0033】
黒度
ポリ塩化ビニル樹脂30gと前記で得られた着色用カーボンブラック0.3gとを、温度120〜125℃、スリット幅0.3mmに設定した二本ロールミルで7分間混練したものを評価試料とし、その黒度を、三菱化学社製カーボンブラック「♯45」、「♯990」、及び「♯600」の黒度、各々10点、14点、及び20点を基準として視感により評価した。この値が大きい程、黒度が高いこととなる。
【0034】
比較例1
造粒水に長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物と乳化剤を添加しなかった外は、実施例1〜6と同様にして、着色用カーボンブラックを製造し、窒素吸着比表面積、及びDBP吸収量を測定し、樹脂に対する分散性、及び黒度を評価し、結果を表1に示した。
【0035】
【表1】
Figure 0003760728
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、黒度の発現性に優れると共に分散性に優れ、特に樹脂やゴム等に対して用いるに好適な着色用カーボンブラック、及びその製造方法を提供することができる。

Claims (6)

  1. カーボンブラック粒子と下記一般式(I)で表される長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物との混合物からなることを特徴とする着色用カーボンブラック。
    Figure 0003760728
    〔式(I)中、R1 は、炭素数20〜900の炭化水素基を示し、R2 及びR3 は、炭素数4以上の多価アルコールの残基、又は水酸基を示し、R2 、R3 の少なくとも一方が炭素数4以上の多価アルコールの残基である。〕
  2. 前記一般式(I)におけるR2 及びR3 のいずれか一方がペンタエリスリトールの残基であり、他方が水酸基である請求項1に記載の着色用カーボンブラック。
  3. 前記一般式(I)におけるR1 が、ポリ(イソブテニル)基である請求項1又は2に記載の着色用カーボンブラック。
  4. 長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物の量が、カーボンブラック粒子100重量部に対して0.05〜1.5重量部である請求項1乃至3のいずれかに記載の着色用カーボンブラック。
  5. カーボンブラック粒子が、窒素吸着比表面積20〜350m2 /g、DBP吸収量40〜150cm3 /100gのものである請求項1乃至4のいずれかに記載の着色用カーボンブラック。
  6. 粉末状カーボンブラックを、前記一般式(I)で表される長鎖炭化水素基置換琥珀酸エステル化合物を分散せしめた造粒水を用いて湿式造粒することを特徴とする着色用カーボンブラックの製造方法。
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