JP3760434B2 - 抵抗溶接の品質管理方法、抵抗溶接方法及び抵抗溶接装置 - Google Patents

抵抗溶接の品質管理方法、抵抗溶接方法及び抵抗溶接装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、複数の銅線材からなる一方の電線の芯線と、複数の銅線材からなる他方の電線の芯線と、を互いに近づける方向に加圧した状態で一対の電極間に保持し、前記一対の電極間に通電して、前記芯線同士を互いに熱圧着する抵抗溶接の品質管理方法、抵抗溶接方法及び抵抗溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、複数の銅線材からなる一方の電線の芯線と、複数の銅線材からなる他方の電線の芯線と、を互いに溶接する際に、特開平11−5174号公報、特開平11−5175号公報及び特開平11−5176号公報などに示された抵抗溶接装置が用いられる。
【0003】
前述した公報に記載された抵抗溶接装置は、工場などのフロアなどの上に載置される台部と、この台部から上方に向かって延びたアーム部と、エアシリンダと、一対の電極と、電源などを備えている。台部は、側方からみて平坦な平坦部を備えている。アーム部は、台部の平坦面から一旦上方に向かって延び、その上端部から例えば作業者側に向かって水平方向に沿って延在して形成されている。前記平坦部とアーム部とは、側方からみてコ字状に形成されている。
【0004】
エアシリンダは、シリンダ本体とこのシリンダ本体から伸縮自在に設けられたピストンロッドとを備えている。エアシリンダは、前記ピストンロッドが下方に向かって伸縮するように、シリンダ本体が前記アーム部の先端部に設けられている。
【0005】
一対の電極のうち一方の電極は、前記ピストンロッドの先端部に取り付けられ、かつ他方の電極は前記平坦部に取り付けられている。前記一対の電極は、互いに相対向して配されている。前記一方の電極はオンス鋼板などを介して前記電源に電気的に接続しているとともに、前記他方の電極は前記電源に電気的に接続している。前記電極は、例えば、それぞれタングステンなどからなり、芯線を互いの間に保持する際に、少なくとも前記芯線と当接する面に酸化被膜が形成されている。
【0006】
前記抵抗溶接装置は、前記一対の電極の間に、複数の銅線材からなる一方の電線の芯線と、複数の銅線材からなる他方の電線の芯線と、互いに重ね合わせ、前記エアシリンダのピストンロッドを伸張させることによって、前記芯線が互いに近づく方向に加圧した状態で保持する。そして、前記一対の電極間に電源から溶接電流を通電する。すると、前記芯線の抵抗によって、前記芯線が発熱し、この発熱した熱によって前記芯線は互いに熱圧着して、抵抗溶接される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の抵抗溶接装置は、前記一対の電極が経時変化により前述した酸化被膜などの状態が変化して、これら電極自身の抵抗値が変化する。このため、芯線同士の溶接強度(固着力)などの溶接状態(溶接品質)がばらつき易かった。
【0008】
すなわち、前記電極間に保持した芯線に生じる発熱量をQとすると、この発熱量Qは、Q=I2×R×Tで表される。ここで、Iは前記溶接電流の電流値、Rは電極間の抵抗値、Tは前記溶接電流の通電時間である。
【0009】
前述した発熱量Qを示す式において、前記電極間の抵抗値Rは、複数の鋼線材からなる芯線の酸化抵抗のばらつき、及び、経時変化に伴う各電極の形状または前述した酸化被膜の変化などによって変化する。このため、発熱量Qを安定させることは困難であった。
【0010】
また、前述したように、発熱量Qが変化するため、前記電極の発熱の状態を把握することが困難であり、前記芯線同士の溶接強度(固着力)を予測することが困難となっていた。したがって、溶接品質の良否を高精度に判定することが困難となっていた。
【0011】
さらに、前述した従来の抵抗溶接装置は、前記電極自身の抵抗値が変化して、前記発熱量Qを安定させるのが困難であるため、芯線同士の溶接強度いわゆる固着力が安定しなくなり、ばらつく傾向となっていた。したがって、溶接品質がばらつくことなり、この溶接品質を高品質に保つことが困難となる傾向であった。
【0012】
したがって、本発明の第1の目的は、溶接品質の良否を高精度に判定することができる抵抗溶接の品質管理方法及び抵抗溶接装置を提供することにある。第2の目的は、溶接品質を高品質に安定させることを可能とする品質管理方法、抵抗溶接方法及び抵抗溶接装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記第1の目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の抵抗溶接の品質管理方法は、一対の電極間に複数の電線を互いに近づける方向に加圧した状態で保持して、前記一対の電極間に溶接電流を通電し、この溶接電流と前記電線の抵抗とによって生じる発熱を利用して、前記複数の電線を互いに熱圧着する抵抗溶接の品質管理方法において、前記一対の電極間に溶接電流を通電させた際に生じる電圧を測定し、この電圧と前記溶接電流の電流値とから一対の電極間の抵抗値を算出し、前記抵抗値と前記溶接電流の電流値とこの溶接電流の通電時間とに基いて算出した発熱量が、溶接品質が高品質に保たれる第1の所定発熱量から第2の所定発熱量までの範囲内に入っているか否かを判定することで、前記電線の溶接状態の良否を判定する第1の判定ステップを含んだことを特徴としている。
【0015】
前記第1の目的を達成するために、請求項2に記載の本発明の抵抗溶接の品質管理方法は、一対の電極間に複数の電線を互いに近づける方向に加圧した状態で保持して、前記一対の電極間に溶接電流を通電し、この溶接電流と前記電線の抵抗とによって生じる発熱を利用して、前記複数の電線を互いに熱圧着する抵抗溶接の品質管理方法において、前記一対の電極間に溶接電流を通電させた際に生じる電圧を測定し、この電圧と前記溶接電流の電流値とから一対の電極間の抵抗値を算出し、前記抵抗値と前記溶接電流の電流値とこの溶接電流の通電時間とに基いて算出した発熱量が、溶接品質が高品質に保たれる第1の所定発熱量から第2の所定発熱量までの範囲内に入っているか否かを判定することで、前記電線の溶接状態の良否を判定する第1の判定ステップと、前記一対の電極間に溶接電流を通電させて前記複数の電線を互いに熱圧着した際に、前記一対の電極が互いに近づく方向に変位する変位量を測定し、前記変位量が、溶接品質が高品質に保たれる第1の所定変位量から第2の所定変位量までの範囲内に入っているか否かを判定することで、前記電線の溶接状態の良否を判定する第2の判定ステップと、を含んだことを特徴としている。
【0016】
前記第1の目的を達成するために、請求項3に記載の本発明の抵抗溶接の品質管理方法は、請求項1又は請求項2に記載の抵抗溶接の品質管理方法において、前記一対の電極間に溶接電流を通電させて前記複数の電線を互いに熱圧着した際に、前記一対の電極が互いに接離する方向に沿った熱圧着された電線の第1の寸法と、前記一対の電極が互いに接離する方向に対し直交する方向に沿った前記熱圧着された電線の第2の寸法と、を測定し、前記第2の寸法の第1の寸法に対する比が、溶接品質が高品質に保たれる第1の所定値から第2の所定値までの範囲内に入っているか否かを判定することで、前記電線の溶接状態の良否を判定する第3の判定ステップを含んだことを特徴としている。
【0017】
前記第1の目的にくわえ第2の目的を達成するために、請求項4に記載の本発明の抵抗溶接の品質管理方法は、請求項1ないし請求項3のうちいずれか一項に記載の抵抗溶接の品質管理方法において、複数の電線を互いに良好な溶接状態で熱圧着する基準溶接装置の一対の基準電極間に供試体としての複数の電線を所定の加圧力で加圧した状態で、前記一対の基準電極間に基準溶接電流を通電した際に生じる基準電圧を測定し、この基準電圧と前記基準溶接電流とから前記一対の基準電極間の基準抵抗値を算出し、前記基準抵抗値と前記基準溶接電流の電流値とこの基準溶接電流の通電時間とに基いて基準発熱量を算出しておき、前記一対の電極間に前記所定の加圧力で前記供試体としての複数の電線を加圧した状態で、前記一対の電極間に前記基準溶接電流を通電した際に生じる電圧を測定し、この電圧と前記基準溶接電流の電流値とから前記一対の電極間の抵抗値を算出し、前記抵抗値と前記基準溶接電流の電流値とこの基準溶接電流の通電時間とに基いて算出される発熱量が、前記基準発熱量と等しくなるための目標電流値を算出し、前記基準溶接電流の電流値と目標電流値との差から前記溶接電流の補正値を求めて、前記発熱量が前記基準発熱量に等しくなるように、前記溶接電流の電流値を制御することを特徴としている。
【0019】
第2の目的を達成するために、請求項5に記載の本発明の抵抗溶接方法は、一対の電極間に複数の電線を互いに近づける方向に加圧した状態で保持して、前記一対の電極間に溶接電流を通電し、この溶接電流と前記電線の抵抗とによって生じる発熱を利用して、前記複数の電線を互いに熱圧着する抵抗溶接方法において、複数の電線を互いに良好な溶接状態で熱圧着する基準溶接装置の一対の基準電極間に供試体としての複数の電線を所定の加圧力で加圧した状態で、前記一対の基準電極間に基準溶接電流を通電した際に生じる基準電圧を測定し、この基準電圧と前記基準溶接電流の電流値とから前記一対の基準電極間の基準抵抗値を算出し、前記基準抵抗値と前記基準溶接電流の電流値とこの基準溶接電流の通電時間とに基いて基準発熱量を算出しておき、前記一対の電極間に前記所定の加圧力で前記供試体としての複数の電線を加圧した状態で、前記一対の電極間に前記基準溶接電流を通電した際に生じる電圧を測定し、この電圧と前記基準溶接電流の電流値とから前記一対の電極間の抵抗値を算出し、前記抵抗値と前記基準溶接電流の電流値とこの基準溶接電流の通電時間とに基いて算出される発熱量が、前記基準発熱量と等しくなるための目標電流値を算出し、前記目標電流値を溶接電流の電流値として、前記一対の電極間に通電して、前記複数の電線を互いに熱圧着することを特徴としている。
【0020】
第2の目的を達成するために、請求項6に記載の本発明の抵抗溶接方法は、一対の電極間に複数の電線を互いに近づける方向に加圧した状態で保持して、前記一対の電極間に溶接電流を通電し、この溶接電流と前記電線とによって生じる発熱を利用して、前記複数の電線を互いに熱圧着する抵抗溶接方法において、複数の電線を互いに良好な溶接状態で熱圧着する基準溶接装置の一対の基準電極間に供試体としての複数の電線を所定の加圧力で加圧した状態で、前記一対の基準電極間に基準溶接電流を通電した際に生じる基準電圧を測定し、この基準電圧と前記基準溶接電流の電流値とから前記一対の基準電極間の基準抵抗値を算出し、前記基準抵抗値と前記基準溶接電流の電流値とこの基準溶接電流の通電時間とに基いて基準発熱量を算出しておき、前記一対の電極間に前記所定の加圧力で前記供試体としての複数の電線を加圧した状態で、前記溶接電流の電流値と、前記一対の電極間に溶接電流を通電した際に生じる電圧及び基準溶接電流の電流値から算出される抵抗値と、前記溶接電流の通電時間と、に基いて算出される発熱量が、前記基準発熱量と等しくなるように、前記溶接電流の電流値と前記溶接電流の通電時間とのうち少なくとも一方を制御することを特徴としている。
【0021】
第1の目的を達成するために、請求項7に記載の本発明の抵抗溶接装置は、一対の電極間に複数の電線を互いに近づける方向に加圧した状態で保持して、前記一対の電極間に溶接電流を通電し、この溶接電流と前記複数の電線の溶接箇所の抵抗とによって生じる発熱を利用して、前記溶接箇所を互いに熱圧着する抵抗溶接装置において、前記一対の電極間に溶接電流を通電させた際に生じる電圧を測定する電圧測定手段と、前記電圧測定手段が測定した電圧と前記溶接電流の電流値とから前記一対の電極間の抵抗値を算出し、この抵抗値と前記溶接電流の電流値とこの溶接電流の通電時間とに基いて発熱量を算出する演算手段と、前記演算手段が算出した発熱量が、溶接品質が高品質に保たれる第1の所定発熱量から第2の所定発熱量までの範囲内に入っているか否かを判定することで、前記電線の溶接状態の良否を判定する第1の判定ステップを行う判定手段と、を備えたことを特徴としている。
【0023】
第1の目的を達成するために、請求項8に記載の本発明の抵抗溶接装置は、一対の電極間に複数の電線を互いに近づける方向に加圧した状態で保持して、前記一対の電極間に溶接電流を通電し、この溶接電流と前記複数の電線の溶接箇所の抵抗とによって生じる発熱を利用して、前記溶接箇所を互いに熱圧着する抵抗溶接装置において、前記一対の電極間に溶接電流を通電させた際に生じる電圧を測定する電圧測定手段と、前記一対の電極間に溶接電流を通電させて前記複数の電線を互いに熱圧着した際に、前記一対の電極が互いに近づく方向に変位する変位量を測定する第2の測定手段と、前記電圧測定手段が測定した電圧と前記溶接電流の電流値とから前記一対の電極間の抵抗値を算出し、この抵抗値と前記溶接電流の電流値とこの溶接電流の通電時間とに基いて発熱量を算出する演算手段と、前記演算手段が算出した発熱量が溶接品質が高品質に保たれる第1の所定発熱量から第2の所定発熱量までの範囲内に入っているか否かを判定することで前記電線の溶接状態の良否を判定する第1の判定ステップと、前記変位量が溶接品質が高品質に保たれる第1の所定変位量から第2の所定変位量までの範囲内に入っているか否かを判定することで前記電線の溶接状態の良否を判定する第2の判定ステップと、を行う判定手段と、を備えたことを特徴としている。
【0024】
第1の目的を達成するために、請求項9に記載の本発明の抵抗溶接装置は、請求項7又は請求項8に記載の抵抗溶接装置において、互いに熱圧着された電線の、前記一対の電極が互いに接離する方向に沿った第1の寸法を測定する第3の測定手段と、互いに熱圧着された電線の、前記一対の電極が互いに接離する方向に対し直交する方向に沿った第2の寸法を測定する第4の測定手段と、を備え、前記判定手段は、前記第2の寸法の第1の寸法に対する比が、溶接品質が高品質に保たれる第1の所定値から第2の所定値までの範囲内に入っているか否かを判定することで、前記電線の溶接状態の良否を判定する第3の判定ステップを行うことを特徴としている。
【0025】
前記第1の目的に加え第2の目的を達成するために、請求項10に記載の本発明の抵抗溶接装置は、請求項7ないし請求項9のうちいずれか一項に記載の抵抗溶接装置において、複数の電線を互いに良好な溶接状態で熱圧着する基準溶接装置の一対の基準電極間に供試体としての複数の電線を所定の加圧力で加圧した状態で、前記一対の基準電極間に基準溶接電流を通電した際に生じる基準電圧を測定し、この基準電圧と前記基準溶接電流の電流値とから前記一対の基準電極間の基準抵抗値を算出し、前記基準抵抗値と前記基準溶接電流の電流値とこの基準溶接電流の通電時間とに基いて基準発熱量を算出しておき、前記演算手段が、前記抵抗値と前記溶接電流の電流値とこの溶接電流の通電時間とに基づいて算出された発熱量が、前記基準発熱量と等しくなるための目標電流値を算出し、前記目標電流値を溶接電流の電流値として、前記一対の電極間に通電して、前記複数の電線を互いに熱圧着することを特徴としている。
【0026】
前記第2の目的を達成するために、請求項11に記載の本発明の抵抗溶接装置は、一対の電極間に複数の電線を互いに近づける方向に加圧した状態で保持して、前記一対の電極間に溶接電流を通電し、この溶接電流と前記複数の電線の溶接箇所の抵抗とによって生じる発熱を利用して、前記溶接箇所を互いに熱圧着する抵抗溶接装置において、複数の電線を互いに良好な溶接状態で熱圧着する基準溶接装置の一対の基準電極間に供試体としての複数の電線を所定の加圧力で加圧した状態で前記一対の基準電極間に基準溶接電流を通電した際に生じる基準電圧を測定し、この基準電圧と前記基準溶接電流の電流値とから前記一対の基準電極間の基準抵抗値を算出し、前記基準抵抗値と前記基準溶接電流の電流値とこの基準溶接電流の通電時間とに基いて基準発熱量を算出しておき、前記一対の電極間に溶接電流を通電させた際に生じる電圧を測定する電圧測定手段と、前記電圧測定手段が測定した電圧と前記溶接電流の電流値とから前記一対の電極間の抵抗値を算出し、この抵抗値と前記溶接電流の電流値とこの溶接電流の通電時間とに基いて発熱量を算出する演算手段と、前記演算手段が算出した発熱量が、前記基準発熱量と等しくなるように、前記溶接電流の電流値と前記溶接電流の通電時間とのうち少なくとも一方を制御する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0027】
請求項1に記載された本発明は、電極間の抵抗値を算出することなどによって、電線の溶接箇所に生じる発熱量を算出するので、前記電極間に生じる発熱量を把握することが可能となる。そして、この算出した発熱量に基いて溶接状態の良否を判定するので、前記電線同士の溶接強度(固着力)を予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度に判定することが可能となる。
【0029】
請求項2に記載された本発明は、電極間に生じる発熱量に基いて溶接状態の良否を判定する。さらに、電極が互いに近づく変位量に基いて判定するので、実際に電線に作用した発熱量に基いて、溶接状態の良否を判定できる。したがって、前記電線同士の溶接強度(固着力)をより確実に予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度により確実に判定することが可能となる。
【0030】
請求項3に記載された本発明は、熱圧着された電線の、電極が互いに接離する方向に沿った第1の寸法と、電極が互いに接離する方向に対し交差する方向に沿った第2の寸法と、に基いて、溶接状態の良否を判定する。このため、電線に実際に作用した発熱量に基いてより確実に判定できる。したがって、前記電線同士の溶接強度(固着力)をより一層確実に予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度により一層確実に判定することが可能となる。
【0031】
請求項4に記載された本発明は、前記溶接電流が、良好な溶接状態で熱圧着する基準溶接装置の一対の基準電極間に基準溶接電流を通電させた際に生じる基準電圧に基いて算出された基準発熱量に応じて、補正されている。このため、前記電線同士の溶接強度(固着力)を予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度に判定することが可能となることにくわえて、溶接品質を前述した基準溶接装置のものに近づけることが可能となって、溶接品質を高品質に安定させることが可能となる。
【0032】
準溶接装置の一対の基準電極間に基準溶接電流を通電させたときの基準発熱量を算出しておき、一対の電極間に基準溶接電流を通電させた時に算出される発熱量が前記基準発熱量と等しくなる目標電流値を算出し、前記基準電流とこの目標電流値との差から、前述した溶接電流の補正値を求める。
【0033】
このため、溶接品質を前述した基準溶接装置のものに近づけることを可能とする溶接電流の補正値を確実に求めることが可能となって、溶接品質をより一層高品質に安定させことが可能となる。
【0034】
請求項5に記載された本発明は、基準溶接装置の一対の基準電極間に基準溶接電流を通電させたときの基準発熱量を算出しておき、一対の電極間に基準溶接電流を通電させた時に算出される発熱量が前記基準発熱量と等しくなる目標電流値を算出する。そして、この目標電流値を溶接電流の電流値として用いる。
【0035】
このため、溶接品質を前述した基準溶接装置のものに近づけることが可能となって、溶接品質をより一層高品質に安定させことが可能となる。
【0036】
請求項6に記載された本発明は、基準溶接装置の一対の基準電極間に基準溶接電流を通電させたときの基準発熱量を算出しておき、一対の電極間に基準溶接電流を通電させた時に算出される発熱量が前記基準発熱量と等しくなるように、前記溶接電流とこの溶接電流の通電時間とのうち少なくとも一方を制御する。
【0037】
このため、溶接品質を前述した基準溶接装置のものにより一層近づけることが可能となって、溶接品質を高品質により一層安定させことが可能となる。
【0038】
請求項7に記載された本発明は、電圧測定手段が一対の電極間に生じる電圧を測定し、演算手段が前記電極間の生じる発熱量を算出するので、前記電極間に生じる発熱量を把握することが可能となる。そして、判定手段が、算出した発熱量に基いて溶接状態の良否を判定するので、前記電線同士の溶接強度(固着力)を予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度に判定することが可能となる。
【0041】
請求項8に記載された本発明は、電圧測定手段が一対の電極間に生じる電圧を測定して、演算手段が前記電極間の生じる発熱量を算出するので、前記電極間に生じる発熱量を把握することが可能となる。さらに、第2の測定手段が電線を熱圧着した際の一対の電極が互いに近づく変位量を測定し、判定手段が前記変位量に基いて溶接状態の良否を判定するので、電線に実際に作用した発熱量に基いて判定する。
【0042】
したがって、判定手段が、算出した発熱量及び変位量に基いて溶接状態の良否を判定するので、前記電線同士の溶接強度(固着力)をより確実に予測することが可能となり、溶接品質の良否をより高精度に判定することが可能となる。
【0043】
請求項9に記載された本発明は、第3の測定手段が熱圧着された電線の電極が互いに接離する方向に沿った第1の寸法を測定し、第4の測定手段が熱圧着された電線の電極が互いに接離する方向に対し交差する方向に沿った第2の寸法とを測定する。判定手段が、前記第2の寸法の第1の寸法に対する比に基いて、溶接状態の良否を判定する。
【0044】
このため、電線に実際に作用した発熱量に基いてより確実に判定できる。したがって、前記電線同士の溶接強度(固着力)をより一層確実に予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度により一層確実に判定することが可能となる。
【0045】
請求項10に記載された本発明は、演算手段が基準発熱量と発熱量とが互いに等しくなるための目標電流値を算出し、この目標電流値を抵抗溶接する際に溶接電流の電流値として用いる。このため、溶接品質の良否を高精度に判定することが可能となることにくわえて、溶接品質を前述した基準溶接装置のものに近づけることが可能となって、溶接品質をより一層高品質に安定させることが可能となる。
【0046】
請求項11に記載された本発明は、電圧測定手段が一対の電極間に生じる電圧を測定し、演算手段が前記電極間の生じる発熱量を算出する。そして、制御手段が、発熱量が基準発熱量と等しくなるように、溶接電流の電流値と通電時間とのうち少なくとも一方を制御する。このため、溶接品質を前述した基準溶接装置のものに近づけることが可能となって、溶接品質をより一層高品質に安定させることが可能となる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態にかかる抵抗溶接装置1を図1ないし図6を参照して説明する。
図1に示す抵抗溶接装置1は、互いに撚られた複数の銅線材からなる一方の電線の芯線と、互いに撚られた複数の銅線材からなる他方の電線の芯線と、を互いに重ね合わせて抵抗溶接する装置である。
【0048】
抵抗溶接装置1は、図1に示すように、工場などのフロアなどの上に載置される台部2と、この台部2から上方に向かって延びたアーム部3と、加圧手段としてのエアシリンダ4と、一対の電極5a,5bと、電圧測定手段としての電圧測定センサ6と、電源としての溶接トランス7と、制御装置8などを備えている。
【0049】
台部2は、側方からみて平坦な平坦部2aを備えている。アーム部3は、台部2の平坦部2aから一旦上方に向かって延び、その上端部3aから例えば作業者側に向かって水平方向に沿って延在している。前記平坦部2aとアーム部3とは、側方からみてコ字状に形成されている。
【0050】
エアシリンダ4は、シリンダ本体4aと、このシリンダ本体4aから伸縮自在に設けられたピストンロッド4bと、電磁弁4c(図2に示す)と、を備えている。エアシリンダ4は、ピストンロッド4bが下方に向かって伸長するように、シリンダ本体4aがアーム部3の先端部に設けられている。
【0051】
シリンダ本体4a内には、図示しない加圧気体供給源から加圧された気体が供給される。ピストンロッド4bは、シリンダ本体4a内に加圧された気体が供給されると、シリンダ本体4aから伸長する。電磁弁4cは、前記加圧気体供給源と接続しており、開閉することによって、シリンダ本体4a内への加圧された気体の供給を開始したり、この気体の供給を停止したりする機能を有している。電磁弁4cは、制御装置8に接続している。
【0052】
一対の電極5a,5bのうち一方の電極5aは、前記ピストンロッド4bの先端部に電極ホルダ9を介して取り付けられている。他方の電極5bは前記平坦部2aに取り付けられている。前記一対の電極5a,5bは、鉛直方向に沿って互いに相対向して配されている。前記一方の電極5aはオンス鋼板16などを介して前記溶接トランス7に電気的に接続しているとともに、前記他方の電極5bは前記溶接トランス7に電気的に接続している。
【0053】
前記電極5a,5bは、前記ピストンロッド4bの先端部及び平坦部2aに取り付けられる円柱状のクロム鋼体と、これらのクロム鋼体から突出したタングステンチップとを備えている。
【0054】
前記電極5a,5bは、これらのタングステンチップが互いに相対向した状態で設けられている。前記電極5a,5bは、これらのタングステンチップの間に互いに溶接する電線の芯線を挟み込んで保持する。前記タングステンチップの少なくとも前記芯線と当接する面には、酸化被膜が形成されている。
【0055】
また、前記電極5bの近傍には、電線セット治具11が設けられている。電線セット治具11は、前記電極5a,5b間に保持されかつエアシリンダ4などによって互いに近づく方向に加圧された芯線の位置ずれを防止して、これらの芯線を前記電極5a,5b間に保持する機能を有している。
【0056】
電圧測定センサ6は、前記一対の電極5a,5bそれぞれと、互いに電気的に接続しており、これら電極5a,5b相互の間の電圧を測定するようになっている。電圧測定センサ6は、検出した前記電極5a,5b相互間の電圧に応じた信号を制御装置8に向かって出力する。
【0057】
溶接トランス7は、溶接タイマ12(図2に示す)を介して制御装置8に接続している。溶接タイマ12は、溶接電流の通電時間を制御する機能を有している。
【0058】
また、前記溶接装置1は、入力手段としての操作パネル13などを備えている。このパネル13には、溶接装置1についての各種の運転上の指示や各種の設定を行うための操作ボタンなどが複数設けられている。
【0059】
操作パネル13は、例えば、溶接トランス7から電極5a,5b間に通電させる溶接電流の電流値や、この溶接電流の通電開始から通電終了までの通電時間及びエアシリンダ4が芯線を互いに近づく方向に加圧する加圧力などを入力できるようになっている。
【0060】
制御装置8は、周知のRAM、ROM及びCPUなど備えたコンピュータであって、前記エアシリンダ4、電圧測定センサ6及び溶接トランス7などと接続して、これらの動作を制御して、溶接装置1全体の制御をつかさどるようになっている。
【0061】
制御装置8は、前記電磁弁4c及び溶接タイマ12それぞれに向かって、通電開始信号及び通電終了信号を出力するようになっている。この制御装置8からの通電開始信号及び通電終了信号により前記エアシリンダ4の電磁弁4aが開閉されるとともに、前記溶接タイマ12が制御(通電開始及び通電終了)されるようになっている。
【0062】
制御装置8は、図2に示すように、表示部21と、記憶部22と、演算手段としての演算部23と、判定手段としての判定部24などを備えている。表示部21は、前記溶接電流の通電時間や、溶接装置1の各種の設定状況や、判定部24が後述するように行う溶接が完了した電線の溶接品質の判定結果などを表示する機能を有している。
【0063】
記憶部21は、図6に示すマップ15を記憶している。この図6に示されたマップ15は、溶接品質を一定に保つために、即ち、芯線同士の溶接強度(固着力)を一定に保つために、入力された溶接電流の電流値I2を補正するための溶接電流の補正値としての電流補正値Icompを算出するためのものである。
【0064】
図6に示されたマップ15は、以下に示すステップにしたがって求められている。まず、前述した芯線同士を互いに良好な状態で熱圧着できる基準となる基準溶接装置において、加圧力を一定とし基準電極間に基準溶接電流を通電して、供試体としての複数の芯線同士を互いに抵抗溶接する。
【0065】
基準溶接電流の電流値を変化させて、複数回、芯線同士を抵抗溶接する。抵抗溶接した際に、それぞれ、一対の基準電極間に生じた基準電圧E1を測定しておく。なお、前記基準抵抗溶接装置は、前述した第1の実施形態の溶接装置1とほぼ同等の構成となっている。
【0066】
そして、以下に示す式1に基づいて、基準電極間の抵抗値即ち前記芯線同士の抵抗値R1を求め、この抵抗値R1、基準溶接電流の電流値I1、この基準溶接電流の通電時間T1及び以下に示す式2に基づいて、それぞれの抵抗溶接を行った際に生じた基準発熱量Q1を算出する。
R1=E1/I1……………………………………(式1)
Q1=0.24×(I1)2×R1×T1…………(式2)
【0067】
その後、本実施形態の抵抗溶接装置1において、前述した基準抵抗溶接装置で芯線同士を抵抗溶接した際と同じ条件で、複数回、芯線同士を抵抗溶接する。抵抗溶接した際に、それぞれ、一対の電極5a,5b間に生じた電圧E2を測定しておく。
【0068】
そして、以下に示す式3に基づいて、前記電極5a,5b間の抵抗値即ち芯線同士の抵抗値R2を求め、この抵抗値R2、基準溶接電流の電流値I1、この基準溶接電流の通電時間T2及び以下に示す式4に基づいて、それぞれの抵抗溶接を行った際に生じた発熱量Q2を算出する。
R2=E2/I1……………………………………(式3)
Q2=0.24×(I1)2×R2×T2…………(式4)
【0069】
式4で得られた前記発熱量Q2が基準抵抗溶接装置での発熱量Q1と等しくなるための目標電流値Ixを以下に示す式5に基づいて算出し、さらに、式6に基づいて電流補正値Icompを算出する。
Ix=SQR{Q1/(0.24×R2×T2)}……(式5)
Icomp=Ix―I1……………………………………(式6)
【0070】
そして、それぞれの抵抗溶接を行った際に、入力される溶接電流の電流値I2の変化に対する電流補正値Icompの変化をグラフにして、図6に示すマップ15中の実線Jが得られる。
【0071】
演算部23は、前記マップ15に基づいて、操作パネル13などから入力された溶接電流の入力電流値I2から、電流補正値Icompを算出する。そして、算出された電流補正値Icompと、入力された溶接電流の入力電流値I2とから、電極5a,5b間に実際に通電させる溶接電流の目標電流値Ixを算出する。
【0072】
演算部23は、前記電圧測定センサ6が検出した電極5a,5b間即ち芯線間に生じた電圧Eと、実際に通電される溶接電流の電流値目標電流値Ixとから、以下に示す式7を用いて、前記電極5a,5b間即ち芯線間の抵抗値Rを算出する。
【0073】
さらに、この抵抗値Rと溶接電流の電流値Ixとこの溶接電流の通電時間Tとから以下に示す式8を用いて、発熱量Qを算出する機能を有している。
R=E/Ix……………………………………(式7)
Q=0.24×(Ix)2×R×T……………(式8)
【0074】
判定部24は、前記演算部23が算出した発熱量Qが、図5に示す第1の所定発熱量Qaから第2の所定発熱量Qbまでの範囲内に入っているか否かを判定する。この第1の所定発熱量Qa及び第2の所定発熱量Qbは、以下に示す手順によって定められる。
【0075】
抵抗溶接において、溶接電流と固着力との関係は、一般に図4中に実線Kで示す関係となっている。すなわち、第1の所定電流値Iaから第2の所定電流値Ibまでの範囲内では、固着力が比較的高い状態でほぼ一定となる。
【0076】
第1の所定電流値Iaより溶接電流が低くても、第2の所定電流値Ibより溶接電流が高くても、固着力は弱くなる。このため、溶接電流が、前記第1の所定電流値Iaから第2の所定電流値Ibまでの範囲内のときは、溶接品質が高品質に保たれることとなる。
【0077】
前記式2及び式4を用いて算出された発熱量と、図4に示された前記溶接電流との関係を図5中の実線Lで示す。図5によれば、溶接電流が第1の所定電流値Iaであるときは、発熱量が第1の所定発熱量Qaとなっている。また、溶接電流が第2の所定電流値Ibであるときは、発熱量が第2の所定発熱量Qbとなっている。
【0078】
したがって、発熱量Qが、第1の所定発熱量Qaから第2の所定発熱量Qbまでの範囲内であるときには、溶接品質が高品質に保たれていることとなる。
【0079】
判定部24は、発熱量Qが前記第1の所定発熱量Qaから第2の所定発熱量Qbまでの範囲内に入っていると判定した場合には、芯線が溶接された電線を溶接品質が良好な良品であると判定し、発熱量Qが前記第1の所定発熱量Qaから第2の所定発熱量Qbまでの範囲内に入っていないと判定した場合には、芯線が溶接された電線を溶接品質が不良な不良品であると判定する。
【0080】
前述した構成によれば、抵抗溶接装置1は、芯線同士を互いに抵抗溶接する際に、まず、図3に示すステップS1において、操作パネル13などから、溶接トランス7から電極5a,5b間に通電させる入力電流値としての溶接電流の電流値I2や、この溶接電流の通電時間T及びエアシリンダ4の加圧力などを入力する。
【0081】
そして、前記一対の電極5a,5b間に、複数の銅線材からなる一方の電線の芯線と、複数の銅線材からなる他方の電線の芯線と、互いに重ね合わせるとともに、これらの芯線を電線セット治具11によって保持する。
【0082】
ステップS2において、制御装置8が溶接開始信号を出力して、溶接開始を指示してステップS3に進む。ステップS3では、溶接タイマ12が始動して、ステップS4及びステップS5に進む。
【0083】
ステップS4では、図示しない加圧気体供給源に接続された電磁弁4cが開いて、一方の電極5aが他方の電極5bに向かって移動する。エアシリンダ4が電極5a,5b間に配された芯線同士が互いに近づく方向にこれらの芯線を加圧する。
【0084】
ステップS5では、入力された加圧力に応じて芯線が加圧されているか否か、即ち初期加圧が完了しているか否かを判定する。初期加圧が完了していない場合には、初期加圧が完了するまでこのステップS5を繰り返し、初期加圧が完了している場合には、ステップS6に進む。
【0085】
ステップS6では、初期加圧が完了すると、溶接トランス7から溶接電流が電極5a,5b間に通電される。このとき電極5a,5b間に通電される溶接電流の電流値は、前述したマップ15中の実線Jに基づいて得られた電流補正値Icompによって補正された目標電流値Ixとなっている。溶接電流の通電により、前記芯線同士の抵抗によって、前記芯線が発熱し、この発熱した熱によって前記芯線は互いに熱圧着(または拡散接合されて)されて、抵抗溶接される。
【0086】
操作パネル13から入力された溶接電流の通電時間Tが通電開始してから経過すると、ステップS7において、制御装置8は、溶接タイマ12を介して前記溶接電流の通電を停止して、ステップS8に進む。
【0087】
ステップS8では、制御装置8の演算部23が、抵抗溶接時に生じた電極5a,5b間の電圧Eなどから前記式8に基づいて発熱量Qを算出し、判定部24がこの発熱量Qが前記第1の所定発熱量Qaから第2の所定発熱量Qbまでの範囲内であるか否かを判定する。このように、ステップS8では、抵抗溶接時の発熱量Qを判定する。なお、このステップS8は、本明細書に記した第1の判定ステップをなしている。
【0088】
抵抗溶接時の発熱量Qが前記第1の所定発熱量Qaから第2の所定発熱量Qbまでの範囲内であると判定した場合には、ステップS9において、判定部24が芯線同士が溶接されて互いに接続された電線が良品であると判定する。
【0089】
一方、抵抗溶接時の発熱量Qが前記第1の所定発熱量Qaから第2の所定発熱量Qbまでの範囲内ではないと判定した場合には、ステップS10において、判定部24が芯線同士が溶接されて互いに接続された電線が不良品であると判定する。
【0090】
本実施形態の抵抗溶接装置1によれば、電圧測定センサ6が電極5a,5b間の電圧Eを検出し、演算部23が前記電極5a,5b間の抵抗値Rを算出するとともに、電線の溶接箇所に生じる発熱量Qを算出する。このため、前記電極5a,5b間に生じる発熱量Qを把握することが可能となる。
【0091】
そして、溶接品質の良否の一例としての固着力の強弱に関わる発熱量Qに基いて、判定部24が溶接状態の良否を判定するので、前記電線同士の溶接強度(固着力)を予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度に判定することが可能となる。
【0092】
また、芯線を互いに良好な状態で抵抗溶接できる基準溶接装置の一対の基準電極間に基準溶接電流を通電させたときの基準発熱量Q1を算出しておく。本実施形態の抵抗溶接装置1の一対の電極5a,5b間に基準溶接電流を通電させた時に算出される発熱量Q2が前記基準発熱量Q1と等しくなる目標電流値Ixを算出し、前記基準溶接電流の電流値I1とこの目標電流値Ixとの差から、溶接電流の電流補正値Icompを求め、この電流補正値Icompによって、溶接電流の電流値が補正されている。
【0093】
このように、電極5a,5b間に実際に通電される前記溶接電流が、基準溶接装置が基準溶接電流を一対の基準電極間に通電させた際に生じる基準発熱量Q1に応じて、補正されている。このため、前記電線同士の溶接強度(固着力)を確実に予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度に判定することが可能となることにくわえて、溶接品質を前述した基準溶接装置のものに近づけることが可能となって、溶接品質を高品質に安定させことが可能となる。
【0094】
次に、本発明の第2の実施形態を図7及び図8を参照して説明する。なお、前述した第1の実施形態と同一構成部分及び同一ステップには、同一符号を付して説明を省略する。
【0095】
本実施形態の抵抗溶接装置1の制御装置8は、図7に示すように制御手段としての制御部25を備えている。制御部25は、前記基準抵抗溶接装置が基準溶接電流を基準電極間に通電させたときに生じる前述した基準発熱量Q1に、前記発熱量Qが近づくように前記溶接電流の電流値とこの溶接電流の通電時間とのうち少なくとも一方を制御する機能を有している。
【0096】
本実施形態の抵抗溶接装置1は、芯線同士を互いに抵抗溶接する際に、図8に示すように、ステップS1からステップS6に亘って第1の実施形態と同様なステップを経る。
【0097】
そして、ステップS6において、電極5a,5b間に通電した後、ステップS11において、前述した制御部25が、電極5a,5b間即ち芯線の溶接箇所に生じる発熱量Qが基準発熱量Q1に近づくように、溶接電流の電流値と通電時間とのうち少なくとも一方を制御する。
【0098】
その後、前記発熱量Qが前記基準発熱量Q1に近づくと、ステップS7において、電極5a,5b間の溶接電流の通電を停止し、以下第1の実施形態と同様に、ステップS8、ステップS9及びステップS10に進む。
【0099】
本実施形態の抵抗溶接装置1によれば、前述した第1の実施形態と同様に、演算部23が電線の溶接箇所に生じる発熱量Qを算出して、この算出した発熱量Qに基いて、判定部24が溶接状態の良否を判定するので、前記電線同士の溶接強度(固着力)を予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度に判定することが可能となる。
【0100】
また、電極5a,5b間に実際に通電される前記溶接電流が、基準溶接装置が基準溶接電流を一対の基準電極間に通電させた際に生じる基準発熱量Q1に応じて、補正されているため、前記電線同士の溶接強度(固着力)を予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度に判定することが可能となることにくわえて、溶接品質を前述した基準溶接装置のものに近づけることが可能となって、溶接品質を高品質に安定させことが可能となる。
【0101】
さらに、基準溶接装置の一対の基準電極間に基準溶接電流を通電させたときの基準発熱量Q1を算出しておき、制御部25が、一対の電極5a,5b間に通電させた時に算出される発熱量Qが前記基準発熱量Q1と等しくなるように、前記溶接電流の電流値と通電時間とのうち少なくとも一方を制御する。
【0102】
このため、溶接品質を前述した基準溶接装置のものにより一層近づけることが可能となって、溶接品質を高品質により一層安定させことが可能となる。
【0103】
次に、本発明の第3の実施形態を図9ないし図14を参照して説明する。なお、前述した第1の実施形態と同一構成部分及び同一ステップには、同一符号を付して説明を省略する。
【0104】
本実施形態の抵抗溶接装置1の電線セット治具11は、図9に示すように、外方向に向かって突出した基準板部11aを備えている。また、本実施形態の抵抗溶接装置1は、図9に示すように、高さ変位センサ31と、幅変位センサ32と、を備えている。
【0105】
高さ変位センサ31は、センサ本体31aと、このセンサ本体31aに対し移動自在に設けられた接触子31bと、を備えている。高さ変位センサ31は、接触子31bのセンサ本体31aに対する移動方向が、前記電極5a,5bが互いに接離する方向と平行となる状態で、センサ本体31aが電極ホルダ9に取り付けられている。
【0106】
センサ本体31aは、接触子31bが、前記エアシリンダ4の伸長に伴って前記基準板部11aと当接可能な位置に設けられている。センサ本体31aは、エアシリンダ4の伸縮によって、電極ホルダ9即ち電極5aとともに、電極5bに向かって接離する。
【0107】
高さ変位センサ31は、図10に示すように、制御装置8と電気的に接続している。高さ変位センサ31は、エアシリンダ4の伸長によって、接触子31bが基準板部11aと当接してセンサ本体31aに対し移動することによって、前記芯線が互いに熱圧着された状態では、熱圧着中のエアシリンダ4の伸長変位即ち前記電極5a,5bが互いに近づく方向に変位した変位量Dを測定して、制御装置8に向かって出力する。
【0108】
また、高さ変位センサ31は、互いに熱圧着された状態の芯線の電極5a,5bが互いに接離する方向に沿った高さ寸法H(本明細書に記した第1の寸法に相当する)を測定して、制御装置8に向かって出力する。なお、この高さ変位センサ31は、本明細書に記した第2の測定手段と第3の測定手段の両方の測定手段をなしている。
【0109】
幅変位センサ32は、センサ本体32aと、このセンサ本体32aに対し移動自在に設けられた接触子32bと、を備えている。幅変位センサ32は、接触子32bのセンサ本体32aに対する移動方向が、前記電極5a,5bが互いに接離する方向に対し直交する状態で設けられている。このように、幅変位センサ32は、接触子32bのセンサ本体32aに対する移動方向が、前記電極5a,5bが互いに接離する方向に対し交差している。
【0110】
幅変位センサ32は、図10に示すように、制御装置8と電気的に接続している。幅変位センサ32は、互いに熱圧着された状態の芯線の電極5a,5bが互いに接離する方向に対し直交する方向に沿った幅寸法W(本明細書に記した第2の寸法に相当する)を測定して、制御装置8に向かって出力する。なお、この幅変位センサ32は、本明細書に記した第4の測定手段をなしている。
【0111】
また、本実施形態の抵抗溶接装置1の制御装置8の判定部24は、前記発熱量Qが第1の所定発熱量Qaから第2の所定発熱量Qbまでの範囲内に入っていると判定した後、前記変位量Dが、図13に示す第1の所定変位量Daから第2の所定変位量Dbまでの範囲内に入っているか否かを判定する。この第1の所定変位量Da及び第2の所定変位量Dbは、以下に示す手順によって定められる。
【0112】
前述した基準抵抗溶接装置などを用いて、前記基準発熱量Q1を変化させるなどして、複数回、芯線同士を抵抗溶接する。抵抗溶接を行った際の変位量をそれぞれ測定しておく。すると、互いの間に、基準発熱量Q1と変位量との関係が収まる図13中に示した実線M1と実線M2とが得られる。
【0113】
図13によれば、発熱量Qと変位量Dとは、おおむね互いに比例関係であることがわかる。即ち、変位量Dは、発熱量Qに応じて変化することとなる。このように、変位量Dに基くことによって、前記芯線に実際に作用した発熱量に基いて判定することができる。また、図13によれば、発熱量Qが前記第1の所定発熱量Qaであるときの、前記変位量Dの最低値は第1の所定変位量Daとなっている。
【0114】
さらに、発熱量Qが前記第2の所定発熱量Qbであるときの、前記変位量Dの最高値は第2の所定変位量Dbとなっている。すなわち、変位量Dが、第1の所定変位量Daから第2の所定変位量Dbまでの範囲内であるときには、溶接品質が高品質に保たれていることとなる。
【0115】
さらに、本実施形態の抵抗溶接装置1の制御装置8の判定部24は、前記発熱量Qが第1の所定発熱量Qaから第2の所定発熱量Qbまでの範囲内に入っていると判定し、前記変位量Dが第1の所定変位量Daから第2の所定変位量Dbまでの範囲内に入っていると判定した後、前記幅寸法Wの前記高さ寸法Hに対する比(W/H)の値Vが、図14に示す第1の所定値Vaから第2の所定値Vbまでの範囲内に入っているか否かを判定する。この第1の所定値Va及び第2の所定値Vbは、以下に示す手順によって定められる。
【0116】
前述した基準抵抗溶接装置などを用いて、前記基準発熱量Q1を変化させるなどして、複数回、芯線同士を抵抗溶接する。抵抗溶接を行って得られた芯線の溶接部分の幅寸法Wの高さ寸法Hに対する比(W/H)をそれぞれ測定しておく。すると、互いの間に、基準発熱量Q1と比(W/H)の値Vとの関係が収まる図14中に示した実線N1と実線N2とが得られる。
【0117】
図14によれば、発熱量Qと前記比(W/H)の値Vとは、おおむね互いに反比例関係であることがわかる。即ち、前記比(W/H)の値Vは、発熱量Qに応じて変化することとなる。また、図14によれば、発熱量Qが前記第2の所定発熱量Qbであるときの、前記比(W/H)の最低値は第1の所定値Vaとなっている。
【0118】
さらに、発熱量Qが前記第1の所定発熱量Qaであるときの、前記比(W/H)の最高値は第2の所定値Vbとなっている。すなわち、前記比(W/H)の値Vが、第1の所定値Vaから第2の所定値Vbまでの範囲内であるときには、溶接品質が高品質に保たれていることとなる。
【0119】
本実施形態の抵抗溶接装置1を用いて芯線同士を互いに熱圧着して抵抗溶接する際には、図11に示す前述したステップS1からステップS8までの過程を通る。ステップS8において、前記判定部24が発熱量Qが第1の所定発熱量Qaから第2の所定発熱量Qbまでの範囲内ではないと判定した場合には、ステップS10において、判定部24が芯線同士が溶接されて互いに接続された電線が不良品であると判定する。
【0120】
ステップS8において、前記判定部24が発熱量Qが第1の所定発熱量Qaから第2の所定発熱量Qbまでの範囲内であると判定した場合には、図12に示すステップS18に進む。
【0121】
ステップS18では、高さ変位センサ31が抵抗溶接中即ち熱圧着中に前記電極5a,5bが互いに近づく方向に変位した変位量Dを測定するとともに、判定部24が、前記変位量Dが第1の所定変位量Daから第2の所定変位量Dbまでの範囲内であるか否かを判定する。このように、ステップS18では、抵抗溶接時の変位量D即ち電極5aの沈み込む量を判定する。なお、このステップS18は、本明細書に記した第2の判定ステップをなしている。
【0122】
ステップS18において、抵抗溶接中の変位量Dが前記第1の所定変位量Daから第2の所定変位量Dbまでの範囲内ではないと判定した場合には、ステップS20において、判定部24が芯線同士が溶接されて互いに接続された電線が不良品であると判定する。
【0123】
一方、ステップS18において、抵抗溶接中の変位量Dが前記第1の所定変位量Daから第2の所定変位量Dbまでの範囲内であると判定した場合には、ステップS28に進む。
【0124】
ステップS28では、高さ変位センサ31が抵抗溶接が施され即ち熱圧着が施されて互いに接続した電線の芯線の高さ寸法Hを測定し、幅変位センサ32が互いに接続した電線の芯線の幅寸法Wを測定するとともに、判定部24が、幅寸法Wに対する高さ寸法Hの比(W/H)の値Vが第1の所定値Vaから第2の所定値Vbまでの範囲内であるか否かを判定する。このように、ステップS28では、抵抗溶接後の電線の幅と高さの比を判定する。なお、このステップS28は、本明細書に記した第3の判定ステップをなしている。
【0125】
ステップS28において、比(W/H)の値Vが前記第1の所定値Vaから第2の所定値Vbまでの範囲内であると判定した場合には、ステップS9において、判定部24が芯線同士が溶接されて互いに接続された電線が良品であると判定する。
【0126】
一方、ステップS28において、比(W/H)の値Vが前記第1の所定値Vaから第2の所定値Vbまでの範囲内ではないと判定した場合には、ステップS30において、判定部24が芯線同士が溶接されて互いに接続された電線が不良品であると判定する。
【0127】
本実施形態の抵抗溶接装置1によれば、前述した第1及び第2の実施形態と同様に、演算部23が電線の溶接箇所に生じる発熱量Qを算出して、この算出した発熱量Qに基いて、判定部24が溶接状態の良否を判定する。
【0128】
さらに、高さ変位センサ31が抵抗溶接中即ち熱圧着中に前記電極5a,5bが互いに近づく方向に変位した変位量Dを測定して、この測定した変位量Dに基いて、判定部24が溶接状態の良否を判定する。さらにその上、抵抗溶接後の電線の高さHと幅Wをそれぞれ高さ変位センサ31と幅変位センサ32が測定し、これらの比(W/H)の値に基いて判定部24が溶接状態の良否を判定する。
【0129】
このため、前記電線同士の溶接強度(固着力)をより確実に予測することが可能となり、溶接品質の良否をより一層高精度に判定することが可能となる。
【0130】
また、電極5a,5b間に実際に通電される前記溶接電流が、基準溶接装置が基準溶接電流を一対の基準電極間に通電させた際に生じる基準発熱量Q1に応じて、補正されているため、前記電線同士の溶接強度(固着力)を予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度に判定することが可能となることにくわえて、溶接品質を前述した基準溶接装置のものに近づけることが可能となって、溶接品質を高品質に安定させことが可能となる。
【0131】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の本発明によれば、電極間の抵抗値を算出することなどによって、電線の溶接箇所に生じる発熱量を算出するので、前記電極間に生じる発熱量を把握することが可能となる。そして、この算出した発熱量に基いて溶接状態の良否を判定するので、前記電線同士の溶接強度(固着力)を予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度に判定することが可能となる。
【0133】
請求項2に記載の本発明によれば、電極間に生じる発熱量に基いて溶接状態の良否を判定する。さらに、電極が互いに近づく変位量に基いて判定するので、実際に電線に作用した発熱量に基いて、溶接状態の良否を判定できる。したがって、前記電線同士の溶接強度(固着力)をより確実に予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度により確実に判定することが可能となる。
【0134】
請求項3に記載の本発明によれば、熱圧着された電線の、電極が互いに接離する方向に沿った第1の寸法と、電極が互いに接離する方向に対し交差する方向に沿った第2の寸法と、に基いて、溶接状態の良否を判定する。このため、電線に実際に作用した発熱量に基いてより確実に判定できる。したがって、前記電線同士の溶接強度(固着力)をより一層確実に予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度により一層確実に判定することが可能となる。
【0135】
請求項4に記載された本発明によれば、前記溶接電流が、基準溶接装置の一対の基準電極間に基準溶接電流を通電させた際に生じる基準電圧に基いて算出される基準発熱量に応じて、補正されている。このため、前記電線同士の溶接強度(固着力)を予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度に判定することが可能となることにくわえて、溶接品質を前述した基準溶接装置のものに近づけることが可能となって、溶接品質を高品質に安定させることが可能となる。
【0136】
準溶接装置の一対の基準電極間に基準溶接電流を通電させたときの基準発熱量を算出しておき、一対の電極間に基準溶接電流を通電させた時に算出される発熱量が前記基準発熱量と等しくなる目標電流を算出し、前記基準電流とこの目標電流との差から、前述した溶接電流の補正値を求める。
【0137】
このため、溶接品質を前述した基準溶接装置のものに近づけることを可能とする溶接電流の補正値を確実に求めることが可能となる。したがって、溶接品質を前述した基準溶接装置のものにより一層近づけることが可能となるとともに溶接品質をより一層高品質に安定させことが可能となる。
【0138】
請求項5に記載された本発明によれば、基準溶接装置の一対の基準電極間に基準溶接電流を通電させたときの基準発熱量を算出しておき、一対の電極間に基準溶接電流を通電させた時に算出される発熱量が前記基準発熱量と等しくなる目標電流値を算出する。そして、この目標電流値を溶接電流の電流値として用いる。
【0139】
このため、溶接品質を前述した基準溶接装置のものに近づけることが可能となって、溶接品質をより一層高品質に安定させことが可能となる。
【0140】
請求項6に記載された本発明によれば、基準溶接装置の一対の基準電極間に基準溶接電流を通電させたときの基準発熱量を算出しておき、一対の電極間に基準溶接電流を通電させた時に算出される発熱量が前記基準発熱量と等しくなるように、前記溶接電流とこの溶接電流の通電時間とのうち少なくとも一方を制御する。
【0141】
このため、溶接品質を前述した基準溶接装置のものにより一層近づけることが可能となって、溶接品質を高品質により一層安定させことが可能となる。
【0142】
請求項7に記載された本発明によれば、電圧測定手段が一対の電極間に生じる電圧を測定し、演算手段が前記電極間の生じる発熱量を算出するので、前記電極間に生じる発熱量を把握することが可能となる。そして、判定手段が、算出した発熱量に基いて溶接状態の良否を判定するので、前記電線同士の溶接強度(固着力)を予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度に判定することが可能となる。
【0145】
請求項8に記載の本発明によれば、電圧測定手段が一対の電極間に生じる電圧を測定して、演算手段が前記電極間の生じる発熱量を算出するので、前記電極間に生じる発熱量を把握することが可能となる。さらに、第2の測定手段が電線を熱圧着した際の一対の電極が互いに近づく変位量を測定し、判定手段が前記変位量に基いて溶接状態の良否を判定するので、電線に実際に作用した発熱量に基いて判定する。
【0146】
したがって、判定手段が、算出した発熱量及び変位量に基いて溶接状態の良否を判定するので、前記電線同士の溶接強度(固着力)をより確実に予測することが可能となり、溶接品質の良否をより高精度に判定することが可能となる。
【0147】
請求項9に記載の本発明によれば、第3の測定手段が熱圧着された電線の電極が互いに接離する方向に沿った第1の寸法を測定し、第4の測定手段が熱圧着された電線の電極が互いに接離する方向に対し交差する方向に沿った第2の寸法とを測定する。判定手段が、前記第2の寸法の第1の寸法に対する比に基いて、溶接状態の良否を判定する。
【0148】
このため、電線に実際に作用した発熱量に基いてより確実に判定できる。したがって、前記電線同士の溶接強度(固着力)をより一層確実に予測することが可能となり、溶接品質の良否を高精度により一層確実に判定することが可能となる。
【0149】
請求項10に記載された本発明によれば、演算手段が基準発熱量と発熱量とが互いに等しくなるための目標電流値を算出し、この目標電流値を抵抗溶接する際に溶接電流の電流値として用いる。このため、溶接品質の良否を高精度に判定できることにくわえ、溶接品質を前述した基準溶接装置のものに近づけることが可能となって、溶接品質をより一層高品質に安定させることが可能となる。
【0150】
請求項11に記載された本発明によれば、電圧測定手段が一対の電極間に生じる電圧を測定し、演算手段が前記電極間の生じる発熱量を算出するので、前記電極間に生じる発熱量を把握することが可能となる。制御手段が、発熱量が基準発熱量と等しくなるように、溶接電流の電流値と通電時間とのうち少なくとも一方を制御する。このため、溶接品質を前述した基準溶接装置のものに近づけることが可能となって、溶接品質をより一層高品質に安定させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る抵抗溶接装置を示す側面図である。
【図2】同実施形態の抵抗溶接装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態の抵抗溶接装置を用いた抵抗溶接の工程を示すフローチャートである。
【図4】抵抗溶接における溶接電流と固着力との関係を模式的に示す図である。
【図5】抵抗溶接における溶接電流と発熱量との関係を模式的に示す図である。
【図6】同実施形態の抵抗溶接装置の制御装置の記憶部が記憶したマップを示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る抵抗溶接装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施形態の抵抗溶接装置を用いた抵抗溶接の工程を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る抵抗溶接装置を示す側面図である。
【図10】図9に示された抵抗溶接装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図11】図9に示された抵抗溶接装置を用いた抵抗溶接の工程の一部を示すフローチャートである。
【図12】図9に示された抵抗溶接装置を用いた抵抗溶接の工程の一部を示すフローチャートである。
【図13】抵抗溶接における発熱量と変位量との関係を模式的に示す図である。
【図14】抵抗溶接における発熱量と比(W/H)の値との関係を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 抵抗溶接装置
5a,5b 電極
6 電圧測定センサ(電圧測定手段)
23 演算部(演算手段)
24 判定部(判定手段)
25 制御部(制御手段)
31 高さ変位センサ(第2の測定手段、第3の測定手段)
32 幅変位センサ(第4の測定手段)
I1 基準溶接電流の電流値
E1 基準電圧
R1 抵抗値
T1 通電時間
Q1 基準発熱量
I2 入力電流値(溶接電流の電流値)
R2 抵抗値
E2 電圧
T2 通電時間
Q2 発熱量
R 抵抗値
E 電圧
T 通電時間
Q 発熱量
Ix 目標電流値
Icomp 電流補正値
S8 第1の判定ステップ
S18 第2の判定ステップ
S28 第3の判定ステップ
H 高さ寸法(第1の寸法)
W 幅寸法(第2の寸法)
D 変位量
W/H 第2の寸法の第1の寸法に対する比

Claims (11)

  1. 一対の電極間に複数の電線を互いに近づける方向に加圧した状態で保持して、前記一対の電極間に溶接電流を通電し、この溶接電流と前記電線の抵抗とによって生じる発熱を利用して、前記複数の電線を互いに熱圧着する抵抗溶接の品質管理方法において、
    前記一対の電極間に溶接電流を通電させた際に生じる電圧を測定し、この電圧と前記溶接電流の電流値とから一対の電極間の抵抗値を算出し、
    前記抵抗値と前記溶接電流の電流値とこの溶接電流の通電時間とに基いて算出した発熱量が、溶接品質が高品質に保たれる第1の所定発熱量から第2の所定発熱量までの範囲内に入っているか否かを判定することで、前記電線の溶接状態の良否を判定する第1の判定ステップを含んだことを特徴とする抵抗溶接の品質管理方法。
  2. 一対の電極間に複数の電線を互いに近づける方向に加圧した状態で保持して、前記一対の電極間に溶接電流を通電し、この溶接電流と前記電線の抵抗とによって生じる発熱を利用して、前記複数の電線を互いに熱圧着する抵抗溶接の品質管理方法において、
    前記一対の電極間に溶接電流を通電させた際に生じる電圧を測定し、この電圧と前記溶接電流の電流値とから一対の電極間の抵抗値を算出し、前記抵抗値と前記溶接電流の電流値とこの溶接電流の通電時間とに基いて算出した発熱量が、溶接品質が高品質に保たれる第1の所定発熱量から第2の所定発熱量までの範囲内に入っているか否かを判定することで、前記電線の溶接状態の良否を判定する第1の判定ステップと、
    前記一対の電極間に溶接電流を通電させて前記複数の電線を互いに熱圧着した際に、前記一対の電極が互いに近づく方向に変位する変位量を測定し、前記変位量が、溶接品質が高品質に保たれる第1の所定変位量から第2の所定変位量までの範囲内に入っているか否かを判定することで、前記電線の溶接状態の良否を判定する第2の判定ステップと、
    を含んだことを特徴とする抵抗溶接の品質管理方法。
  3. 前記一対の電極間に溶接電流を通電させて前記複数の電線を互いに熱圧着した際に、前記一対の電極が互いに接離する方向に沿った熱圧着された電線の第1の寸法と、前記一対の電極が互いに接離する方向に対し直交する方向に沿った前記熱圧着された電線の第2の寸法と、を測定し、
    前記第2の寸法の第1の寸法に対する比が、溶接品質が高品質に保たれる第1の所定値から第2の所定値までの範囲内に入っているか否かを判定することで、前記電線の溶接状態の良否を判定する第3の判定ステップを含んだことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の抵抗溶接の品質管理方法。
  4. 複数の電線を互いに良好な溶接状態で熱圧着する基準溶接装置の一対の基準電極間に供試体としての複数の電線を所定の加圧力で加圧した状態で、前記一対の基準電極間に基準溶接電流を通電した際に生じる基準電圧を測定し、この基準電圧と前記基準溶接電流とから前記一対の基準電極間の基準抵抗値を算出し、前記基準抵抗値と前記基準溶接電流の電流値とこの基準溶接電流の通電時間とに基いて基準発熱量を算出しておき、
    前記一対の電極間に前記所定の加圧力で前記供試体としての複数の電線を加圧した状態で、前記一対の電極間に前記基準溶接電流を通電した際に生じる電圧を測定し、この電圧と前記基準溶接電流の電流値とから前記一対の電極間の抵抗値を算出し、前記抵抗値と前記基準溶接電流の電流値とこの基準溶接電流の通電時間とに基いて算出される発熱量が、前記基準発熱量と等しくなるための目標電流値を算出し、
    前記基準溶接電流の電流値と目標電流値との差から前記溶接電流の補正値を求めて、前記発熱量が前記基準発熱量に等しくなるように、前記溶接電流の電流値を制御することを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちいずれか一項に記載の抵抗溶接の品質管理方法。
  5. 一対の電極間に複数の電線を互いに近づける方向に加圧した状態で保持して、前記一対の電極間に溶接電流を通電し、この溶接電流と前記電線の抵抗とによって生じる発熱を利用して、前記複数の電線を互いに熱圧着する抵抗溶接方法において、
    複数の電線を互いに良好な溶接状態で熱圧着する基準溶接装置の一対の基準電極間に供試体としての複数の電線を所定の加圧力で加圧した状態で、前記一対の基準電極間に基準溶接電流を通電した際に生じる基準電圧を測定し、この基準電圧と前記基準溶接電流の電流値とから前記一対の基準電極間の基準抵抗値を算出し、前記基準抵抗値と前記基準溶接電流の電流値とこの基準溶接電流の通電時間とに基いて基準発熱量を算出しておき、
    前記一対の電極間に前記所定の加圧力で前記供試体としての複数の電線を加圧した状態で、前記一対の電極間に前記基準溶接電流を通電した際に生じる電圧を測定し、この電圧と前記基準溶接電流の電流値とから前記一対の電極間の抵抗値を算出し、前記抵抗値と前記基準溶接電流の電流値とこの基準溶接電流の通電時間とに基いて算出される発熱量が、前記基準発熱量と等しくなるための目標電流値を算出し、
    前記目標電流値を溶接電流の電流値として、前記一対の電極間に通電して、前記複数の電線を互いに熱圧着することを特徴とする抵抗溶接方法。
  6. 一対の電極間に複数の電線を互いに近づける方向に加圧した状態で保持して、前記一対の電極間に溶接電流を通電し、この溶接電流と前記電線とによって生じる発熱を利用して、前記複数の電線を互いに熱圧着する抵抗溶接方法において、
    複数の電線を互いに良好な溶接状態で熱圧着する基準溶接装置の一対の基準電極間に供試体としての複数の電線を所定の加圧力で加圧した状態で、前記一対の基準電極間に基準溶接電流を通電した際に生じる基準電圧を測定し、この基準電圧と前記基準溶接電流の電流値とから前記一対の基準電極間の基準抵抗値を算出し、前記基準抵抗値と前記基準溶接電流の電流値とこの基準溶接電流の通電時間とに基いて基準発熱量を算出しておき、
    前記一対の電極間に前記所定の加圧力で前記供試体としての複数の電線を加圧した状態で、前記溶接電流の電流値と、前記一対の電極間に溶接電流を通電した際に生じる電圧及び基準溶接電流の電流値から算出される抵抗値と、前記溶接電流の通電時間と、に基いて算出される発熱量が、前記基準発熱量と等しくなるように、前記溶接電流の電流値と前記溶接電流の通電時間とのうち少なくとも一方を制御することを特徴とする抵抗溶接方法。
  7. 一対の電極間に複数の電線を互いに近づける方向に加圧した状態で保持して、前記一対の電極間に溶接電流を通電し、この溶接電流と前記複数の電線の溶接箇所の抵抗とによって生じる発熱を利用して、前記溶接箇所を互いに熱圧着する抵抗溶接装置において、
    前記一対の電極間に溶接電流を通電させた際に生じる電圧を測定する電圧測定手段と、
    前記電圧測定手段が測定した電圧と前記溶接電流の電流値とから前記一対の電極間の抵抗値を算出し、この抵抗値と前記溶接電流の電流値とこの溶接電流の通電時間とに基いて発熱量を算出する演算手段と、
    前記演算手段が算出した発熱量が、溶接品質が高品質に保たれる第1の所定発熱量から第2の所定発熱量までの範囲内に入っているか否かを判定することで、前記電線の溶接状態の良否を判定する第1の判定ステップを行う判定手段と、を備えたことを特徴とする抵抗溶接装置。
  8. 一対の電極間に複数の電線を互いに近づける方向に加圧した状態で保持して、前記一対の電極間に溶接電流を通電し、この溶接電流と前記複数の電線の溶接箇所の抵抗とによって生じる発熱を利用して、前記溶接箇所を互いに熱圧着する抵抗溶接装置において、
    前記一対の電極間に溶接電流を通電させた際に生じる電圧を測定する電圧測定手段と、
    前記一対の電極間に溶接電流を通電させて前記複数の電線を互いに熱圧着した際に、前記一対の電極が互いに近づく方向に変位する変位量を測定する第2の測定手段と、
    前記電圧測定手段が測定した電圧と前記溶接電流の電流値とから前記一対の電極間の抵抗値を算出し、この抵抗値と前記溶接電流の電流値とこの溶接電流の通電時間とに基いて発熱量を算出する演算手段と、
    前記演算手段が算出した発熱量が溶接品質が高品質に保たれる第1の所定発熱量から第2の所定発熱量までの範囲内に入っているか否かを判定することで前記電線の溶接状態の良否を判定する第1の判定ステップと、前記変位量が溶接品質が高品質に保たれる第1の所定変位量から第2の所定変位量までの範囲内に入っているか否かを判定することで前記電線の溶接状態の良否を判定する第2の判定ステップと、を行う判定手段と、
    を備えたことを特徴とする抵抗溶接装置。
  9. 互いに熱圧着された電線の、前記一対の電極が互いに接離する方向に沿った第1の寸法を測定する第3の測定手段と、
    互いに熱圧着された電線の、前記一対の電極が互いに接離する方向に対し直交する方向に沿った第2の寸法を測定する第4の測定手段と、を備え、
    前記判定手段は、前記第2の寸法の第1の寸法に対する比が、溶接品質が高品質に保たれる第1の所定値から第2の所定値までの範囲内に入っているか否かを判定することで、前記電線の溶接状態の良否を判定する第3の判定ステップを行うことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の抵抗溶接装置。
  10. 複数の電線を互いに良好な溶接状態で熱圧着する基準溶接装置の一対の基準電極間に供試体としての複数の電線を所定の加圧力で加圧した状態で、前記一対の基準電極間に基準溶接電流を通電した際に生じる基準電圧を測定し、この基準電圧と前記基準溶接電流の電流値とから前記一対の基準電極間の基準抵抗値を算出し、前記基準抵抗値と前記基準溶接電流の電流値とこの基準溶接電流の通電時間とに基いて基準発熱量を算出しておき、
    前記演算手段が、前記抵抗値と前記溶接電流の電流値とこの溶接電流の通電時間とに基づいて算出された発熱量が、前記基準発熱量と等しくなるための目標電流値を算出し、
    前記目標電流値を溶接電流の電流値として、前記一対の電極間に通電して、前記複数の電線を互いに熱圧着することを特徴とする請求項7ないし請求項9のうちいずれか一項に記載の抵抗溶接装置。
  11. 一対の電極間に複数の電線を互いに近づける方向に加圧した状態で保持して、前記一対の電極間に溶接電流を通電し、この溶接電流と前記複数の電線の溶接箇所の抵抗とによって生じる発熱を利用して、前記溶接箇所を互いに熱圧着する抵抗溶接装置において、
    複数の電線を互いに良好な溶接状態で熱圧着する基準溶接装置の一対の基準電極間に供試体としての複数の電線を所定の加圧力で加圧した状態で前記一対の基準電極間に基準溶接電流を通電した際に生じる基準電圧を測定し、この基準電圧と前記基準溶接電流の電流値とから前記一対の基準電極間の基準抵抗値を算出し、前記基準抵抗値と前記基準溶接電流の電流値とこの基準溶接電流の通電時間とに基いて基準発熱量を算出しておき、
    前記一対の電極間に溶接電流を通電させた際に生じる電圧を測定する電圧測定手段と、
    前記電圧測定手段が測定した電圧と前記溶接電流の電流値とから前記一対の電極間の抵抗値を算出し、この抵抗値と前記溶接電流の電流値とこの溶接電流の通電時間とに基いて発熱量を算出する演算手段と、
    前記演算手段が算出した発熱量が、前記基準発熱量と等しくなるように、前記溶接電流の電流値と前記溶接電流の通電時間とのうち少なくとも一方を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする抵抗溶接装置。
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