JP3759422B2 - 光ヘッドの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクに情報を記録し、該光ディスクに記録された情報を再生および/または記録する光学的情報記録再生装置において、光ヘッドのレーザ発光素子の傾きを調整して製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクの記録や再生を行う光ヘッドは、ヘッドを構成する光学系の光軸調整を行う必要がある。仮に、光ディスク上に収差が少なく絞られたスポットを結合させることができたとしても、その後の調整工程を省略した状態では、光ヘッドとしての十分な性能を確保することができない。光ヘッドの性能を上げる調整条件として、(1)対物レンズから出射するレーザ光の強度中心が、対物レンズのラジアル方向中立位置のほぼ中心近くにあること、(2)反射光を受ける分割ディテクタの各セグメントに落ちる光量のバランスが保たれていることが上げられ、通常、光ヘッドの製造において、個々の製品においてこれらの条件を満足するための調整が必要となる。
【0003】
前記(1)の強度中心ずれは、特に記録可能型光ヘッドにおいて、レーザ光の利用効率を低下させる原因となり、(2)の光量バランスのずれは、フォーカスサーボやトラッキングサーボ、さらに記録可能型光ディスクであるCD−RやCD−RWにおいて回転数制御およびアドレス情報に利用されるウォブル信号の再生に支障を来たす原因となる。このため、例えば特開平8-55345号公報や特開平138270号公報においては、光学素子を光軸を横切る方向に移動させて調整する方法が提案されている
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
対物レンズ上のラジアル方向の光強度中心のずれを調整するには、通常は光学系全体をディスク上のラジアル方向に相当する方向に平行移動させるか、光源の位置を平行移動させる必要がある。
【0005】
しかし、レーザ光源の強度中心は素子の精度上±1度の角度範囲をもって傾く可能性があるため、傾きの大きい素子を用いた場合、特に光路長が長い設計の光ヘッドでは調整に必要とする移動距離も長くなってしまうという問題点があった。また、光源となる素子そのものを傾けて取付ける方法もあり、この場合には平行移動ではないので、光源の移動領域を広く確保する必要はないが、光源を傾けるための調整機構が複雑となる上、調整が終了した後に光源を光ヘッド筐体に固定することも難しく、多くの場合、調整が終了して可動部を治具により把持した状態のまま接着剤などで光源を光ヘッド筐体に固定していたため、調整に要する所要時間が長くなるという問題点があった。
【0006】
また、ディテクタの光量バランスは、光源とディテクタが別個の素子で構成される光ヘッドの場合は、ディテクタの位置を調整することによって最適化が可能である。しかしながら、光源とディテクタとが同一のパッケージに収められたLDモジュールを用いた光ヘッドの場合は、ディテクタに落ちる光のバランスが反射光をディテクタに導く手段(通常はホログラム素子)と光学系との位置関係で決まってしまう。このような光ヘッドにおいて光量バランスを調整するには、光源となるLDモジュール全体を光軸に対して傾けて設置するしかなく、調整に要する時間が長くなるという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑み、複雑な調整機構や治具により可動部を保持した状態での接着を必要とせず、光源を光軸に対して傾けることができる光ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の光ヘッドの製造方法は、光源となるレーザ発光素子と、レーザ光を光ディスク上に導く光学系と、光ディスクからの反射された光を受光し、その受光強度を電気信号に変換するディテクタとを備えた光ヘッドにおいて、レーザ発光素子の傾きを調整する場合、
前記レーザ発光素子またはレーザ発光素子を保持するホルダと光ヘッド筐体との間に、光学系により検出されたバランス信号に応じて厚さの異なるシートを挟み込み、レーザ発光素子またはそのホルダを光ヘッド筐体の受け面に対して傾けた状態でばねにより押圧して固定し、
調整後、光ヘッドを調整設備から取外した後に調整設備とは別の場所で前記レーザ発光素子またはレーザ発光素子を保持するホルダと光ヘッド筐体とを接着する
ことを特徴とする。
【0010】
このように、ばねで調整部材を光ヘッド筐体とレーザ発光素子またはそのホルダとの間に挟持しておくことにより、治具を取り去った状態でもレーザ発光素子やホルダが調整位置からずれる心配がなく、光ヘッドを調整設備から取り外した後に別の場所で接着を行うので、調整工程における所要時間を短縮することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の製造方法を適用する光ヘッドの一例を示す構成図である。1、2はそれぞれCD用、DVD用LDモジュールである。これらのLDモジュール1、2はそれぞれレーザ発光素子3、4と、回折素子5、6と、ディテクタ(受光素子)7、8と、戻り光をディテクタ7、8に導くためのホログラム素子9、10とをそれぞれ1つのパッケージ11、12に一体に備える。
【0012】
13はビームスプリッタであり、CD用LDモジュール1からのカップリングレンズ14を通した光ビームを反射させて対物レンズ15に導き、さらに光ディスク16で反射し、対物レンズ15を通した戻り光をカップリングレンズ14を通してCD用LDモジュール1側に導く。また、DVD用LDモジュール2からのコリメータレンズ17を通した平行光ビームを対物レンズ15に導き、光ディスク16で反射して対物レンズ15を通した戻り光をコリメータレンズ17を通してDVD用LDモジュール2に導く。18はレーザ発光素子の出力監視用のフロントモニタである。
【0013】
図2はCD用LDモジュール2を中心に描いた光ヘッドの構成を示し、図3はそのホログラムと受光素子の受光関係を示す。図3において、ホログラム素子10はα、β、γの領域に分割され、受光素子8はA〜Hの領域に分割される。β、γはそれぞれホログラム素子10の領域β、γを通る0次光を受光する領域を意味し、β’、γ’はそれぞれ領域β、γを通り+1次光、β”、γ”は−1次光である。
【0014】
図4は本発明による製造方法を実施する光ヘッドのLDモジュールの取付け部の構造の一例を示す平面図であり、前記CD用LDモジュール2について代表して示す。20は前記レーザ発光素子4、回折素子6、ディテクタ8、ホログラム素子10を備えたLDモジュールパッケージ12を保持するホルダである。21は光ヘッド筐体であり、22は前記ホルダ20を受ける受け面であり、受け面22に対して、光ヘッド筐体21に設けたばね23により、ホルダ20が押しつけられる。
【0015】
24は前記受け面22とホルダ20との間に介在させた調整部材としてのフッ素樹脂製シートである。25は調整部材24が無い場合のLDモジュール2からの出射光、26は調整部材24を設けた時の出射光である。このように、調整部材24の厚みを調整することにより、レーザ発光素子4の傾きを調整し、これにより、矢印27で示す光ディスクのラジアル方向の出射光の光軸を調整する。図4の紙面に垂直方向がタンジェンシャル方向となる。
【0016】
図5は前記調整部材24の厚みを変化させながら図3の受光素子C、Dの出力から
PDYバランス=(C−D)/(C+D)
Mppバランス=(C−D)DC/(C−D)pp
の変化を求めたものである。ただし(C−D)DCは(C−D)の直流出力であり、(C−D)ppは各出力C、Dのピークからピークへの波高差である。光ヘッドの性能を確保するためには、Mppバランスは35%以下、PDYバランスは10%以下が必要となる。この例の場合、調整部材24の厚みを150μmとすることで目標値を満足することができる。
【0017】
この調整を行う場合、ばね23によりホルダ20が光ヘッド筐体21に固定されるので、調整部材24を挟めた状態で特性を測定後、接着工程は調整設備とは別の場所で治具を外した状態で行うことができ、特性測定や接着が容易となる。なお、上記実施の形態では、レーザ発光素子4、回折素子6、ディテクタ8、ホログラム素子10を備えたLDモジュールパッケージ12を保持するホルダ20を光ヘッド筐体21にばね23により押圧固定することとしたが、レーザ発光素子4を光ヘッド筐体21に押し付けて固定する構成とすることもできる。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、ばねで調整部材を光ヘッド筐体とレーザ発光素子またはそのホルダとの間に挟持しておくことにより、治具を取り去った状態でもレーザ発光素子やそのホルダが調整位置からずれる心配がなく、調整部材を着脱するたびごとにばねの位置調整を行う必要なく、調整が容易となり、調整工程における所要時間を短縮することができる。また、ばねによりレーザ発光素子やそのホルダが光ヘッド筐体に固定されるので、調整部材を挟めた状態で特性を測定後、接着工程は調整設備と別の場所で治具を外した状態で行うので、特性測定や接着が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を適用する光ヘッドの一実施の形態を示す構成図である。
【図2】図1の光ヘッドの一部を示す構成図である。
【図3】図2の光ヘッドのホログラム素子と受光素子との関係図である。
【図4】本発明の調整機構の一実施の形態を示す平面図である。
【図5】本発明の調整部材とバランス信号との関係図である。
【符号の説明】
1、2:LDモジュール、3、4:レーザ発光素子、5、6:回折素子、7、8:ディテクタ(受光素子)、9、10:ホログラム素子、11、12:パッケージ、13:ビームスプリッタ、14:カップリングレンズ、15:対物レンズ、16:光ディスク、17:コリメータレンズ、18:フロントモニタ、20:ホルダ、21:光ヘッド筐体、22:受け面、23:ばね、24:調整部材、25、26:出射光
Claims (1)
- 光源となるレーザ発光素子と、レーザ光を光ディスク上に導く光学系と、光ディスクからの反射された光を受光し、その受光強度を電気信号に変換するディテクタとを備えた光ヘッドにおいて、レーザ発光素子の傾きを調整する場合、
前記レーザ発光素子またはレーザ発光素子を保持するホルダと光ヘッド筐体の受け面との間に、光学系により検出されたバランス信号に応じて厚さの異なるシートを挟み込み、前記光ヘッド筐体に設けられたばねにより、レーザ発光素子またはそのホルダを光ヘッド筐体の受け面に対して傾けた状態で押圧し固定し、
調整後、光ヘッドを調整設備から取外した後に調整設備とは別の場所で前記レーザ発光素子またはレーザ発光素子を保持するホルダと光ヘッド筐体とを接着する
ことを特徴とする光ヘッドの製造方法。
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JP2001109333A JP3759422B2 (ja) | 2001-04-06 | 2001-04-06 | 光ヘッドの製造方法 |
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