JP3759195B2 - 電子源用のマイクロチップの製造方法及びこの方法により得られた電子源用マイクロチップ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、一般的に、例えばイメージディスプレーのために使用される平面マトリクススクリーンのような、電子放射効果を持った放射型陰極システムに関する。特に、マイクロチップの陰極の特性及び大表面における一様性を向上させることができる製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び解決すべき課題】
そのような放射マイクロチップシステム及びその製造方法は、例えば、1986,1.24の仏国特許公開2,593,953に詳しく記載されている。これを参照すると、後述する図1、図2、図3を寄せ集めたようなタイプの構造のマイクロチップを製造するための手順が知られている。
【0003】
図1には、既に製造された構造が示されている。この構造は、絶縁層により囲まれた基層を含み、陰極を構成する導電体8と、中間に配置された絶縁層12を介して積層されたグリッド10aと、マイクロチップ製造操作中マスクするために表面に配置された例えばニッケル層23とを備える。このニッケル層23、グリッド10a及び絶縁層12は穴16を備えており、この底部は、陰極8に電気的に接続される導電体により構成される、将来マイクロチップを形づくる堆積するための部分である。
【0004】
マイクロチップの製造のために、図2にを参照することにより達成される以下の方法が示される。まず、例えば完全な構造にモリブデン層18aが堆積する場所を確保する。この層18aはおよそ1.8μmの厚さを有する。前記構造の表面に関して通常の投射条件の下で堆積される。この堆積工程は、可能な限り、前記穴16内に高さ1.2〜1.5μmの高さのモリブデンの円錐18が形成されるようになっている。これは、電気化学的なプロセスが使用されたニッケル層23の選択的な溶解といった方法により行われる。図3に、この方法が示される。例えばニオブがグリッド10aに穴を開け、マイクロチップ18からの電子放射が達成される。
【0005】
いくつかの技術の変形の範囲内で、図1、図2及び図3に述べたよく知られた方法が、放射性陰極システムのマイクロチップを製造するために現在使用されている。しかし、このように得られたマイクロチップはいくつかの欠陥を有している。すなわち、まず、前述の方法で製造したという事実から得られる結果は、独立のチップ及び/又は独立した陰極間の再現性のある形状ではなく、特に量産過程で必要とする大きな表面ではなおさらである。図2及び図3中の符号18で示す完全な円錐形状をいつも有することは有り得ないという事実がある。このように、通常、図4で示すような形状が与えるように曲線の半径が最大となった形状を呈する。これは、放射性能を明かに減ずる傾向にある。すなわち、マイクロチップ−グリッド間電圧を与える電流密度が発生させられる。他方、陰極の製造には、前記チップの製造の後に置き換える、特に、前記グリッドを製造する導体ストリップを区切るための、少なくとも一つの写真製版工程を必要とする。この工程は、前記チップの上に十分な汚染の危険を生じさせる(生体汚染やクリーニングトレース(cleaning traces)など)。
【0006】
また、チップの放射性能は、チップの形状やその表面状態によりかなり変化する。
【0007】
これらの条件の下で、マイクロチップの小さな部分が前記システムの電子の流れを規制するもので、この効果は非常に不十分であり、前記放射は、完全な陰極の上では均一ではない。
【0008】
欧州特許公開434330によれば、曲線の半径を改良するために製造後にチップをエッチすることが知られている。しかしながら、この方法は大きな表面を持つ陰極には適してはいない。
【0009】
【発明の開示】
本発明は、マイクロチップの幾何学性及び表面状態の均一性を可能な限り向上させることができる方法に関し、電子源用のマイクロチップの製造に適した方法に関する。
【0010】
この方法は、独立点と独立源との間の散乱の特徴をおおよそ減少することにより、前記不利点をできるだけ解消することができ、同じくらい高い放射レベルを持つような、均一な平面や生産に適した特質を持ったマイクロチップの陰極を製造することができる。
【0011】
さらに、本発明は、陰極導電体システムと、グリッドにより囲まれた中間絶縁体及びマイクロチップと、前記グリッドは下面と上面との間に幾何学的に配置された電子源用マイクロチップの製造方法に関し、前記マイクロチップが、清浄工程とこの後の表面の腐食による仕上げ又は改良工程とを備えることを特徴としている。
【0012】
他方、例えば仏国特許公開2,593,953に説明されている方法によりマイクロチップを製造することを示し、本発明は、表面状態を可能な限り均一にする第1の洗浄工程を最初に実行することを提案し、この後、マイクロチップの形状を与えるために補足的に腐食させる仕上げ又は改良工程は、できる限り閉ざされた状態で所望の理想状態、すなわち、曲線の半径が可能な限り小さく(数ダースナノメータより小さい程度)とされる。
【0013】
特に、この最適化は、このマイクロチップの先端の点又はチップを持った円錐に可能な限り近い形状を追求することを含み、他方、比較的大きな電場を達成することができるように、チップ効果を増加させることができるようにすることを目的とする。
【0014】
さらに、前記仕上げ工程は、湿式化学的洗浄を含む第2の清浄工程を有している。
【0015】
好ましくは、前記第1の洗浄工程は、第1の湿式化学的洗浄工程と、例えばO−2プラズマを使用した第2の洗浄工程とを備える。
【0016】
本発明によれば、表面を腐食する仕上げ工程は、他の周知の方法、例えば制御された化学的な又は電気化学的なエッチや反応性イオンエッチやイオンボンバードメント(bombardment)により達成することができる。
【0017】
本発明に係る方法の特徴によれば、マイクロチップの表面のエッチは数ダース〜数千オングストロームの厚さを越えて行われる。
【0018】
本発明の方法の他の利点は、フラットディスプレイの製造の場合遭遇する非常に広い放射面を処理することができる。このように、この方法は、可能な限り簡単に得られたマイクロチップのおおよその形状を、正確にすることができる。これにより、個々のチップ間の放射特徴について散乱を減少させることにより、前記先行技術よりもより良く非常に高い電子放射レベルに導かれる。このため、電子を抽出するために前記グリッドと前記陰極電極との間に印加すべき必要な供給電圧を可能な限り減らすことができる。
【0019】
本発明の基本的構成は、おおよその後の形状(大きな表面を製造することが簡単でかつ高価でない。)を与えるマイクロチップの製造工程を含み、マイクロチップの清浄することと、反応性イオンエッチや他の化学的又は電気化学的エッチ方法を用いて曲線の半径を改良及び均一化することを含む。
【0020】
少なくとも2つの部分からをマイクロチップ製造するとき、特に有利である。すなわち、ベースである第1の部分は、基本的に円錐台をしており、前記仕上げ工程により腐食されないか非常に腐食され難くい材料から選択された第1の導電体材料から構成されており、
第2の部分は反応性チップから構成され、前記第1の部分に堆積して形成され、前記第2の部分は、前記仕上げ工程により腐食される材料から選択された導電体材料から構成されている。
【0021】
なお、「導電体」という用語は、半導体材料も含まれる。
【0022】
前記第1の部分(ベース)はその頂点が前記グリッドの下面とおおよそ同じレベルとなるようにされている。
【0023】
以下に記載する特別の場合には、本発明により利益が得られる。前記マイクロチップが仕上げ工程で感受性の高い1種の材料から製造されているときには、仕上げ時間を制御しなければならない。このように、もし時間が過度である場合には、前記チップの頂点は、非常に早く前記グリッドの下面の下になってしまう。この結果、電子放射効果が非常に悪くなる。もし、時間が少ないと、曲線の半径が最適ではなく、仕上げ工程で要求される効果を達成することができない。
【0024】
しかしながら、前述の方法により2つの部分から形成されていても、仕上げ時間は前記チップの曲線の最適な半径を得るために適当でなければならない。しかし、もし長すぎても、チップの頂点は前記グリッドの下面よりも上方に残留している。なぜなら、それは、非腐食性又は難腐食性であるからである。
【0025】
本発明は、陰極導電体のシステムと、中間の絶縁体をもった積層されたグリッドと、前記絶縁体とグリッドに形成された穴に堆積されたマイクロチップとを備え、前記グリッドは下面と上面との間に幾何学的に位置している電子放射用のマイクロチップにおいて、
少なくとも2つの部分からなり、
第1の部分は、高さがHの円錐台をし、第1の導電体材料から形成されており、
第2の部分は、円錐状のチップからなり、第1の部分に堆積され、第2の導電体材料から形成されており、
第1及び第2の材料は、第2の材料が前記第1の材料に比べて選択的に腐食されることにより仕上げ又は改良ができるように選択され、前記腐食は制御された化学的又は電気化学的エッチ、反応性イオンエッチ、又はイオンボンバードメントからなっている。
【0026】
前記高さHは、前記第1の部分の頂点が前記グリッドの下面と実質的に同一であるような高さとなっている。
【0027】
このように、本発明は、陰極導電体の上に直接ではなく堆積されたマイクロチップへの集積に、例えば、前記マイクロチップと陰極導電体との間に挿入された絶縁層上に堆積に適用することができる。
【0028】
【実施例】
本発明について、以下に示す限定的でない実施例に基づいて、図面を参照しつつ詳細に記述する。
【0029】
本発明の構成段階は、電子放射用マイクロチップを有する陰極を製造に適した方法として周知である。そのような方法は、例えば仏国特許公開2,593,953(対応米国特許:4,857,161号)に示されている。これは、要約すれば、以下の段階を備える。
【0030】
すなわち、シリコンの酸化物層7(図1参照)を基板6上に約100nmの厚さで陰極的スパッタ(cathodic sputtering)によって堆積させる段階と、
陰極導体8をその上におおよそ160nmの厚さで形成するための、インジウムの酸化物の第1の導電性層からなる層7を陰極的スパッタにより堆積させる段階と、
おおよそ1μmの厚さの第2の酸化シリコンの絶縁層を形成する化学的な蒸気堆積工程(水酸化珪素と、フォスフォネ(phoshene)又は酸素ガス)と、
第3の導電層を前記シリコン酸化物の層上に形成し、前記グリッド10a(ニオブからなり厚さがおおよそ0.4μmである)を形成する蒸気堆積工程と、
前記第3の導電性層中にSF6プラズマを用いた反応性イオンエッチ(RIE)により、前記第2の層12中にCHF3プラズマを用いた反応性イオンエッチ又はフッ化水素酸の溶液中及びアンモニア水中における化学的エッチにより、穴16(おおよそ直径1.3μm)を開口する工程と、
前記構造の表面に対してすれすれの入射条件でニッケル層23(図2参照)の蒸気堆積工程(蒸発軸と前記層10aの表面とにより形成される角度αは厳格に15゜でありニッケル層はおおよそ150nmの厚さを有しており)と、
図2及び図3を連結した記載した方法によりマイクロチップを形成する工程(本願出願の内容の開始である)と、
グリッドに対して平行に配置された第2の導電性ストリップの上の第3の層をエッチングする工程と、
を備える。
【0031】
本発明によれば、他のいずれかの段階の前に表面の均一な状態が得られるように、これらの段階はまず清浄工程を伴っている。これらの清浄工程は、2段階から構成される。すなわち、苛性アルカリ溶液(10%TFD4水溶液)中において超音波を利用したおおよそ5分間の湿式化学的清浄と、酸素プラズマ中(例えばネクストラル550(登録商標)中で溶解する装置が使用される)における反応性イオンエッチによる清浄とを備える。
【0032】
前記後者の操作は、例えば、250ワットの電力で、プラズマの圧力が100ミリトリーで流速が100cm3/minが状態で約10分間行われる。
【0033】
前記清浄工程は、例えばSF6プラズマ(同様なものは前述した。)中で反応性イオンエッチにより行われ、モリブデンチップの場合にはチップエッチング又は仕上げ工程を伴う。この工程は、可能な限り、O2プラズマの下で清浄される間に形成されるモリブデンの酸化物の層を除去するようにする。マイクロチップがエッチングされ、可能であればそれらの形状が調整され、それらの曲率半径が部分的に減少ることが許容される。六フッ化イオウのプラズマの活性状態は、例えば以下に述べるようである。操作は、流速40cm3/minで、プラズマの圧力が30ミリトリーで400Wの電力で20秒間続けられる。この処理の最後で、マイクロチップが高い比率で、図5の理想的な円錐状形状に示すような同じ形状で非常に均一な表面を持った形状を備えるようになる。
【0034】
図6(a)は、仕上げ処理前のマイクロチップの放射性能(図中点線で示す曲線)と、仕上げ処理後のマイクロチップの放射性能(図中実線で示す曲線)を示すグラフである。このグラフでは、平方ミリメータ当りのマイクロアンペアで示される電流密度が縦軸にプロットされ、ボルトで示されるグリッド−マイクロチップ間の電圧が横軸にプロットされたものである。放射性能は前記処理の結果明かに増大している。このように、曲線の最後の部分の曲率が数ダースマノメータよりも小さくなっているマイクロチップが得られる。
【0035】
図6(b)は、仕上げ処理後のマイクロチップの放射性能(図6(a)と同様のものである。)と、第2の洗浄工程後のマイクロチップの放射性能(図中で実線で表す。)とを示す。これにより、第2の洗浄工程によりさらに放射性能が十分広い範囲で改善されていることがわかる。
【0036】
他方、チップ仕上げ方法は、前に述べた、例えば制御された化学的又は電気化学的エッチ又はイオンボンバードメント(bombardment)と交換することができる。
【0037】
さらに、第2の湿式化学的清浄工程は、おおよそ30分間、前述した苛性アルカリ溶液中で行われる。
【0038】
仕上げ工程が達成される時間は、マイクロチップが仕上げ操作に敏感な材料例えばモリブデンである一つの材料から製造される場合には制御されなければならない。
【0039】
前記グリッド10aは、いわゆる下面(I)と上面(S)との2つの面間に幾何学的に位置している(図1〜図5と同一の手段6,8,10aを備えた、図7(a)、図7(b)、図7(c)、図8(a)〜(c)参照)。
【0040】
もし、仕上げ時間が過大であると、前記チップ10の頂点が、図7(a)に記載するように、前記グリッド10aの下面Iの下に早く位置する。もし、仕上げ時間が十分でないと、曲線の曲率が図7(b)に示すように最適でなく、シーク効果を十分に達成することができない。
【0041】
このように、一つの金属から製造される構造においては、曲線の最適な半径が得られるように仕上げ時間を十分長くしなければならないが、余り長いと図7(c)に示すように、チップがグリッドの下面Iの上になってしまう。
【0042】
しかしながら、チップが少なくとも2種の金属から製造されるときには、仕上げ時間は、同様に厳格にする必要がある。
【0043】
仕上げ前のチップの構造は、図8(a)に示される。すなわち、前述した仕上げ工程により非常に腐食され難い金属の中から選ばれた第1の金属例えばモリブデンからなる円錐台状で高さがHである第1の部分又はベース20と、
前記第1部分上に直接堆積され、前記仕上げ工程で腐食されやすい第2の材料例えばモリブデン(Mo)、クロム(Cr)、シリコン(Si)、鉄(Fe)又はニッケル(Ni)から形成された現実のチップを形成する第2の部分22とを備える。
【0044】
このマイクロチップを得る方法によれば、以前に説明した単一の材料から製造されるマイクロチップの製造方法から得られる構造と同一のものが得られる。第1の工程は、例えばニオブからなる層18aを前記ニッケル層23上に図2に示すような通常の入射条件下の蒸気堆積法により堆積を生じさせる。前記穴16中に堆積された材料の高さと蒸気堆積時間とには直接的な関係がある。このように、前記蒸気堆積は、前記ベース20を形成する円錐台の所望の高さHが達したとき、中断される。そして、前記蒸気堆積は、前記部分22を得るために、第2の例えばモリブデンのような第2の材料により継続される。前記組立体は、図8(a)の形状のような実質的に円錐となっている。
【0045】
このように、前記ベース20の高さHは、グリッド10aの下面よりも上に位置するように得られる前記円錐の頂点Aに対して適当でなければならない。おそらく、Aは、上述した堆積操作により前記グリッド10aの上面よりも上に位置しているであろう。この目的のため、前記高さHは実質的に前記絶縁材12の厚さとほぼ同一となっており、すなわち、この実施例では、前記グリッド10aの下面から陰極導電体8が距離をおいて分離されている。
【0046】
もし、絶縁層が前記マイクロチップと陰極導電体間に差し込まれているならば、前記絶縁層の厚さの計算が必要となる。
【0047】
前述の清浄及び仕上げ操作を可能な限り実行する。前記部分20及び22から製造された材料を初期に選択すれば、前記部分22は仕上げ操作により唯一腐食される。前記方法(図8(b)又は(c))により得られる構造は、以下のような形をもっている。
【0048】
第1の実質的な円錐台は、前記グリッド10aの下面Iから陰極導電体8までの距離、すなわち絶縁層12の厚さeに実質的に等しい高さHを備え、例えばHは0.8e〜1.1eの範囲にある(ここで、再びマイクロチップと陰極導電体との間の絶縁層の現状を可能な限り計算する必要がある。)。
【0049】
第2の円錐部分は、円錐台部分20の上部断面の直径Dよりもその直径dが小さくなっている。
【0050】
仕上げ中、曲線の所望の曲率を得られなければならない(図8(b)参照)。しかしながら、もし前記時間が長ければ、チップの頂点8’が仕上げ操作によるエッチングにより仕上げ操作によって腐食されない前記部分20の上に前記グリッド10aの下面よりもかろじて上なるように留まっている。このように、エッチング時間が余りにも長いと前記チップは消滅するだけである。
【0051】
限定的でない実施例によれば、前記絶縁材はシリカからなり、厚さは1μm以内であり、
ニオブ(Nb)製のグリッドはおおよそ0.4μmの厚さを有し、グリッドの穴はおおよそ1.4μmの直径を有し、
ニオブ製のチップのベース20を構成する金属は、0.8〜1.1μmの間の厚さを有し、
前記部分22はモリブデンからなり、前記チップを構成するために必要な厚さ例えば仕上げ前に1μmを備えてなり、この部分の仕上げは、完全なモリブデンからなるマイクロチップの場合に前述したのと同様な方法に置き換えることができる。
【0052】
最後に、本発明で記述した方法により得られたマイクロチップの陰極は、少なくとも一つの陽極と、米国特許4,857,161(仏国特許公開2,593,953)、同5,225,820(仏国特許公開2,633,763)又は同5,194,780(仏国特許公開2,663,462)に記載されるディスプレーを製造するための陰極発光材料とを持った構造と組み合わされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来技術の方法によるマイクロチップを製造段階を示す図である。
【図2】従来技術の方法によるマイクロチップを製造段階を示す図である。
【図3】従来技術の方法によるマイクロチップを製造段階を示す図である。
【図4】周知の方法により得られるマイクロチップの形状の図を示す。
【図5】臨まれる理想の円錐形状を示す図である。
【図6】図6(a)、(b)は最終処理の前後のマイクロチップの放射性能及び第2の清浄工程の前後のマイクロチップの放射性能を示す図である。
【図7】図7(a)、(b)、(c)は、単一の材料から製造されたマイクロチップから得られる、過度の、不十分の、及び適正な処理に関する形状を示す図である。
【図8】図8(a)、(b)、(c)は、2つの部分からなるマイクロチップの最終工程を示す。
【符号の説明】
6 基板
8 陰極導電体
10a グリッド
12 絶縁層
18 マイクロチップ
Claims (13)
- 陰極導電体のシステムと、中間の絶縁体とマイクロチップとの上に置かれたグリッドとを備え、前記グリッドが下面(I)と上面(S)とを有しているような、電子源の製造方法において、前記マイクロチップに対して、酸素プラズマ中での反応性イオンエッチという工程を有した第1の清浄工程と、この後の表面エッチングによる仕上げ工程と、が実行されることを特徴とする電子源用のマイクロチップの製造方法。
- 前記仕上げ工程が、湿式化学的清浄からなる第2の清浄工程を有する請求項1記載の電子源用のマイクロチップの製造方法。
- 前記第1の清浄工程においては、湿式化学的清浄を行った後に、前記反応性イオンエッチを行う請求項1又は請求項2に記載の電子源用のマイクロチップの製造方法。
- 前記化学的清浄が苛性アルカリ溶液中において実行される請求項2に記載の電子源用のマイクロチップの製造方法。
- 前記第1の清浄工程における前記化学的清浄が、苛性アルカリ溶液中において実行される請求項3に記載の電子源用のマイクロチップの製造方法。
- 前記表面エッチ仕上げ工程が、制御された化学的又は電気化学的エッチ、反応性イオンエッチ、イオンボンバードメント(ionic bombardment)の内のいずれかにより達成される請求項1記載の電子源用のマイクロチップの製造方法。
- 前記仕上げ工程は、SF6プラズマによる反応性イオンエッチからなっている請求項6記載の電子源用のマイクロチップの製造方法。
- 前記仕上げ工程における、前記マイクロチップの前記表面エッチングは、数ダースから数千オングストロームの厚さ以上行われる請求項1〜7のいずれかに記載の電子源用のマイクロチップの製造方法。
- 前記第1の清浄工程及び仕上げ工程の前に、前記マイクロチップが少なくとも2つの部分から製造されており、
ベースとなる第1の部分は前記仕上げ工程により腐食されないかきわめて腐食されにくい材料から選択された第1の導電体材料から製造されており、
第2の部分は、実際のチップを構成し前記第1の部分の上に堆積させられ、この第2の部分は前記仕上げ工程により腐食される材料から選択された第2の導電体材料から形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電子源用のマイクロチップの製造方法。 - 前記ベースが、前記グリッドの下面(I)のレベルと実質的に同一な頂点を持つ高さ(H)を有する請求項9記載の電子源用のマイクロチップの製造方法。
- 前記第1の部分が、ニオブ(Nb)からなっている請求項9記載の電子源用のマイクロチップの製造方法。
- 前記第2の部分が、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、シリコン(Si)、鉄(Fe)又はニッケル(Ni)からなっている請求項9記載の電子源用のマイクロチップの製造方法。
- 請求項1〜12のいずれかによる方法による電子源の製造を含む陰極発光によるディスプレイの製造方法。
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