JP3758908B2 - Frp製廃船の処理方法及び設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、FRP製廃船の処理設備、FRP製廃船処理設備を備えた水上浮揚構造物、及びFRP廃船の再資源化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
FRP(繊維強化プラスチックス)は、プラスチックスを母体(マトリックス)とし、これを繊維で強化した複合材料であって、軽量、高強度であり、耐海水性に優れている。FRP、特にガラス繊維強化プラスチックス(GFRP)は、船体のような構造物を始め、多方面にわたり用いられてきた。造船業の分野では、FRP(例えば、GFRP)製の漁船、プレジャーボート等が過去数10万隻製造、販売されてきた。これらの船舶は、老朽化すると廃棄処分をしなければならない。廃棄処分が必要な船(以下、廃船という)は年に数千隻に達すると言われている。
【0003】
上記廃船の処分方法として、従来、廃船を切断・破砕して燃焼させ、燃焼残渣であるガラス繊維は溶融固化して埋め立て処分する方法等が行われていた。しかし、この処理方法は、処理コストが高く、焼却燃料が必要であり、ガラス固化物の埋め立て地が見つからない等の理由から、大部分の廃船は港に係留したままになっている。従って、港湾利用上、使用可能なスペースが狭くなり、他の船舶などの港湾利用に支障を来すなど、多くの問題を生じ、その廃船を低コストで、適正に処理するシステムが求められている。
また、近年、地球環境の変化や海水汚染等により、沿岸漁場の漁礁に海洋生物(プランクトン、海草等の植物、魚貝類等)が減少するいわゆる磯焼けが起こり、漁獲高が減少している。したがって、廃船の処理費用を節減すると共に、廃船を再利用して、これを、漁礁の再生、海域の浄化などに利用する社会的ニーズが高まっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑み、低コストで処理できるFRP廃船の処理設及びそれを設置した水上浮揚構造物を提供すること、及び賦活処理した廃船を漁礁材または海水圏浄化材として再資源化する方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、燃料、金属部品等の不要部分を除去したFRP廃船を炭化/賦活処理するためのFRP炭化賦活炉と、該炭化賦活炉に加熱空気を供給する空気加熱装置と、前記炭化賦活炉へイナートガスを供給するためのイナートガス製造装置と、イナートガスの循環ラインに水蒸気を供給するための水蒸気発生装置と、前記炭化賦活炉から排出されるイナートガスの脱硫やダストの除去を行い、清浄なイナートガスを前記イナートガス製造装置に循環させるクリーンアップ装置とを含んでなるFRP廃船処理設備提供る。
また、前記FRP廃船の炭化賦活炉をそれぞれ炭化炉と賦活炉とに分離させ、炭化処理と賦活処理とを別個の反応炉でそれぞれ独立して連続的に行うことも可能である。
【0006】
また、本発明、浮体と、該浮体上にそれぞれ設けた上記FRP廃船処理設備と、廃船の積込み積降ろし装置と、操舵運転室とを備えた水上浮揚構造物が提供する
さらに、上記水上浮揚構造物上に、港又は海岸にあるFRP廃船を積み込んで、FRP廃船処理設備によりFRP廃船の炭化賦活処理を行いながら、該処理した廃船を漁礁予定海域へそのまま移動し、漁礁材又は海水圏浄化材として海水中へ投入、固定する、FRP廃船の再資源化方法提供る。
【0007】
【発明の実施の形態】
面を参照して本発明の実施形態について説明する。本発明は以下の実施形態にのみ限定されない。
図1は、本発明にかかるFRP廃船処理の一実施の形態を説明するブロック図である。
まず、港に係留または放置されている廃船から燃料、金属部品等の不要部分を分離除去した後、FRP、例えばGFRPを主体とした部分(以下、FRP廃船という。)をクレーン等の積込み・積降し装置により炭化賦活炉Fに投入する。
化賦活炉Fにおける炭化賦活処理手順について以下に示す。
【0008】
(1)加熱工程
船炭化賦活炉Fの入口側に、空気加熱装置Aにより加熱空気をライン1を経て導入する。この加熱空気により、炭化賦活炉Fを昇温速度10〜100℃/hで100〜300℃、好ましくは150〜200℃の温度にし、0.5〜3時間、好ましくは約1時間維持する。この加熱によってFRP廃船の樹脂成分が一部、部分酸化、溶融、樹脂のマトリックスが大きなかたまりとなり、軽質分が抜け、次の炭化工程に入る準備状態になる。この間に発生する炭化水素ガスは、タール焼却炉F−3で燃焼させる。
【0009】
(2)炭化工程
次いで、炭化賦活炉Fの出口側(下流側)に設けたイナートガス製造装置INGに空気と燃料を供給して燃焼させることにより、イナートガス、即ち燃焼排ガスを発生させる。イナートガスの組成は、酸素、窒素、二酸化炭素、SOx、NOxなどからなっており、酸素濃度を5%以下、好ましくは2%以下とする。
このイナートガス、ライン4、5を経て炭化賦活炉Fに流、タール焼却炉F−3を経て、ライン6を通って熱交換器Hへ送る。その間、炭化賦活炉Fにおいて、上記樹脂成分を炭化処理する。熱交換器Hに入ったイナートガスは、ライン8を通ってクリーンアップ装置GCLへ、ライン9を通ってガス循環圧縮機GCPへ、ライン10を通って熱交換器Hへ順次に流通し、ライン11を経てイナートガス製造装置INGに戻される。
この炭化反応は、予備炭化と炭化からなる。予備炭化は、炭化賦活炉Fを10〜100℃/hで昇温し、250〜550℃の温度、好ましくは300〜500℃で一定時間、例えば0.5〜1時間行なう次いで炭化は炭化賦活炉Fを10〜100℃/hで昇温し、800〜1100℃の温度、好ましくは850〜950℃で一定期間、例えば0.5時間行なう
【0010】
こうして炭化賦活炉F内でFRP廃船の樹脂成分の炭化が進行し、GFRPのガラス繊維表面が炭化した炭素によって被覆される。この炭化反応で発生した炭化水素、タール等はタール焼却炉F−3で燃焼させる。タール焼却炉F−3を出た燃焼排ガスは、熱交換器Hでガス/ガス熱交換した後、クリーンアップ装置GCLへ導入され、ここでガス中のSOx成分の脱硫やダストの除去などが行われ、燃焼排ガスを清浄なイナートガスに変換させる。変換されたイナートガスは、ガス循環圧縮機GCPにより熱交換器Hを経てイナートガス製造装置INGへ戻され、以上の経路を循環する。
炭化賦活炉Fの温度は、イナートガス製造装置ING、タール焼却炉F−3の燃焼熱および熱交換器H等により250〜550℃、好ましくは300〜500℃(予備炭化温度)または800〜1100℃、好ましくは850〜950℃(炭化温度)に維持される。
【0011】
(3)賦活工程
FRP廃船の樹脂成分の炭化反応が終了したら、水蒸気発生装置Wで発生させた水蒸気を炭化賦活炉Fに供給し、炭化賦活炉Fを通るイナートガスに添加、混合させる。これにより賦活ガスが生成され、炭化賦活炉Fは550〜950℃、好ましくは、600〜700℃に昇温される。賦活ガスの組成は、前記イナートガスに水蒸気10〜20%又は炭酸ガス10〜20%が含まれるようにするのが望ましい。賦活反応は、賦活ガス中の水あるいは二酸化炭素と炭化された樹脂が反応して炭化樹脂表面に細孔を形成させる。こうして、前記ガラス繊維を被覆している炭素が活性化される。
活された炭素表面吸着作用、触媒作用を有し、本発明の炭化賦活処理したFRP廃船を漁礁や汚染海水中に設置すると、鉄分やりん分等各種の無機成分の吸着、有機成分の吸着、海水中の微生物や藻類の吸着、付着、繁茂、産卵を促進させ、漁礁の再生、造成や汚染海水圏の浄化を行うことができる。
なお、図1中、配管7は設備の起動・停止時のバイパスラインである。
【0012】
1に示す炭化賦活炉Fは、図2に示すように、炭化炉F−1と賦活炉F−2とに分けてそれぞれ独立して設けることができる。この構成例を図2に示す。図2において、主要装置の役割や相互関係は図1の場合とほぼ同様である。なお、図中の配管7−1及び7−2は設備の起動、停止時のバイパスラインである。
まず、不要部分を除去した、例えばGFRP廃船をクレーン等の積込み積降し装置により炭化炉F−1に投入する。以下の手順は図1の賦活反応を別個の反応炉F−2で行うことを除いては図1の場合と同様である。即ち、上記工程(1)で説明したように、炭化炉F−1で加熱し、FRP廃船の樹脂成分を一部、部分酸化、溶融し、樹脂の大マトリックス化を行う。この間に発生する炭化水素ガスは、必要に応じ、タール焼却炉F−3で焼却する。
【0013】
次に、上記工程(2)で説明したように、炭化炉F−1の後流側に設けたイナートガス製造装置INGから発生されるイナートガス、即ち燃焼排ガスにより、同一条件の下にFRP廃船の樹脂成分を炭化処理する。このイナートガスは、クリーンアップ装置によって清浄なガスに変換され、イナートガス製造装置INGへ戻される。
FRP廃船の樹脂成分の炭化反応が終了したら、FRP廃船を廃船賦活炉F−2に入れ、賦活炉F−2の入口側に設けた水蒸気発生装置Wから発生蒸気を賦活炉Fー2に供給し、この賦活炉F−2を通るイナートガスの循環ラインに添加、混合させる。これによって、上記工程(3)の場合と同様に、賦活ガスが生成され、この賦活反応により、前記ガラス繊維を被覆している炭素が活性化される。
【0014】
図3に、FRP廃船の炭化処理と賦活処理とを別個の反応炉でそれぞれ独立して行う場合を示す。この場合、設備のイニシャルコストは多少高くなるが、多数の廃船を連続的に処理することができる利点がある。図3においては、図1の炭化賦活反応を別個の反応炉でそれぞれ独立して行い、炭化炉F−1と賦活炉F−2につき、イナートガス製造装置ING、タール焼却炉F−3、熱交換器H、ガス循環圧縮器GCP、クリーンアップ装置GCLをそれぞれ配設するが、主要装置の役割や相互関係は図1の場合とほぼ同様である。なお、図中の配管7−1及び7−2は設備の起動、停止時のバイパスラインである。
【0015】
まず、例えばGFRP廃船をクレーン等の積込み積降し装置により炭化炉F−1に投入し、上記工程(1)と(2)で説明したように、FRP廃船の炭化炉F−1で同一条件の下に樹脂成分の大マトリックス化、炭化処理を行う。即ち、FRP廃船の炭化炉Fー1に、該炭化賦活炉の前流側に設けた空気加熱装置Aにより加熱された空気をライン1を経て導入する。この加熱空気により、炭化炉F−1は昇温速度10〜100℃/hで100〜300℃、好ましくは150〜200℃の温度に0.5〜3時間、好ましくは約1時間維持する。
【0016】
その後、炭化炉F−1の後流側に設けたイナートガス製造装置INGに空気と燃料を供給して燃焼させることにより、イナートガス、即ち燃焼排ガスを発生させる。このイナートガスは、ライン4を経て炭化炉F−1に流され、タール焼却炉F−3を経て、ライン6を通って熱交換器Hへ、ライン8を通ってクリーンアップ装置GCLへ、ライン9を通ってガス循環圧縮機GCPへ、ライン10を通って熱交換器Hへ順次に流通し、ライン11を経てイナートガス製造装置INGに戻される。この経路に沿って炭化炉−1へイナートガスを循環させることにより、FRP廃船の樹脂成分が炭化処理される。炭化反応、まず予備炭化として炭化炉F−1を10〜100℃/hで昇温し、250〜550℃の温度、好ましくは300〜500℃で一定時間、例えば0.5〜1時間行い、引き続き炭化を炭化炉F−1を10〜100℃/hで昇温し、800〜1100℃の温度、好ましくは850〜950℃で一定時間、例えば0.5時間行う。
【0017】
一方、炭化炉F−1からライン12を通ってFRP廃船を賦活炉F−2に移送し、賦活炉F−2、上記炭化処理したFRP廃船を上記工程(3)で説明したように、賦活反応により、ガラス繊維を被覆している炭素を活性化する。また該賦活炉F−2の前流側に設けた水蒸気発生装置Wから発生蒸気導入、イナートガス製造装置INGからのイナートガスの循環ラインに添加、混合させる。これにより賦活ガスが組成され、賦活炉F−2の温度が550〜950℃、好ましくは600〜700℃に昇温される。このイナートガスは、ライン4を経て賦活炉F−2に流され、熱交換器Hを経て、ライン8を通ってクリーンアップ装置GCLへ、ライン9を通ってガス循環圧縮機GCPへ、ライン10を通って熱交換器Hへ順次に流通し、ライン11を経てイナートガス製造装置INGに戻される。
【0018】
図4は、図1に示した本発明のFRP廃船処理設備をバージ(浮体)上に搭載した場合を、より具体的に例示した図である。この例は、基本的には図1に記載した例と同様にFRP廃船の樹脂成分を大マトリックス化し、炭化賦活処理するものであるが、より効率的な処理を行うために以下の付帯装置が設けられている。
ディーゼルエンジンによる発電器を設け、必要な電力を供給する。また、この発電器はバージの駆動力として利用することもできる。
蒸気発生装置としては造水装置が備えられ、海水を逆浸透膜により純水に製造することができる。純水はボイラに移送され、賦活処理用の水蒸気に転換される。
【0019】
化賦活炉Fの入口に混合器を設け、上記ボイラから供給される賦活処理用の水蒸気と、イナートガス製造装置INGから供給されるイナートガスを所定の割合に混合して、図1の例について記載したように、酸素濃度が5%以下、好ましくは2%以下となるよう賦活ガスの組成を調整する。この賦活ガスはライン14を通って炭化賦活炉Fに供給される。炭化賦活炉Fには、ライン15を通って加熱空気が導入される。
さらに、ガス循環圧縮機GCPの出口にバッファタンクBを設け、循環ライン内の循環ガス量を圧力と一定値に設定する。すなわち、過剰なガスは、系外へ放出することにより循環ガス量を制御することができる。燃焼排ガスや起動、停止時のガスは、煙突Eより大気へ放散される。
【0020】
発明によれば、FRP廃船処理設備、例えば上述のFRP廃船処理設備を浮体上に備えた水上浮揚構造物提供できる。図5及び図6に、FRP廃船処理設備一式を具備した水上浮揚構造物の例を示すが、本発明がこの例に限定されない。
図5において、この水上浮揚構造物は、浮体21上の甲板22にFRP廃船処理設備23と、廃船の積込み積降ろし装置24(例えば、クレーン等)と、これらの諸設備を運転し本水上浮揚構造物を目的地に移動させるための操舵等に必要な操舵・運転室25とを含んでなる。FRP廃船処理設備23は1基又は複数基備えることができる。この水上浮揚構造物は自力走行でも他の船による曳航でも、どちらでもよい。上記積込み積降ろし装置24は、回頭クレーンを例示しているが、この例に制限されない。回頭クレーン24で廃船をFRP廃船処理設備23の炭化賦活炉まで運搬して炉内に直接降ろしてもよいし、また、甲板22上に仮置スペースにおいた後、運搬した廃船をまとめて、炉内へ移動してもよい。
【0021】
図6に示す水上浮揚構造物は、基本的には図5の例と同様であるが、浮体31に簡易ドック36と、積込み積降ろし装置として走行式クレーン34を設けた点に特徴がある。解体分離したFRP廃船は、上記簡易ドック36に導入され、走行式クレーン34により廃船処理設備33へ移動され、炭化賦活処理される。また、簡易ドック36には仕切板37を設け、運搬されるFRP廃船の処理収容量を調節する。この廃船処理設備33は、1基又は複数基備えることができる。
【0022】
図7は本発明の炭化賦活処理をした廃船を海中に固定し、漁礁材等として利用する際の漁礁の構成を示す図である。
本発明によれば、図5及び図6に示すFRP廃船処理設備を備えた水上浮揚構造物上で、FRP廃船の炭化賦活処理を行いながら、該処理した廃船を漁礁の造成予定海域へ移動し、投入固定することができる。漁礁は、石材、コンクリート材、耐海水性鋼材等構成材として使用、本発明の炭化賦活処理をした廃船を現場へ固定する。該処理済廃船の固定の際、海水の流れや魚類の回遊を妨げないように、バスケット式に適当な隙間を空けた構造とすることが好ましい。処理済廃船が現場へ固定されればよい。
【0023】
漁礁の大きさは、特に限定されないが、例えば、大型1基にするか、小型のものを複数個設けて1基の漁礁とするか等、漁礁組成の予定海域の環境に従って決定する。また、漁礁の固定法としては、海底に直接固定する方法(図7の左図を参照)、海底より少し離した海中に固定する方法(図7の右図を参照)等が考えられるが、これらに限定されない。直接固定する場合は、漁礁45を海底41にそのまま設置し、また、海中に固定する場合は、海底41にアンカー42を埋設し、海面にはブイ43を設け、支持網44を利用して漁礁45を係留することができる。ブイ43の形態と規模は、設置海域の海象条件、係留方法などによって決定する。
【0024】
【発明の効果】
本発明のFRP廃船処理設備によれば、不要部分を除去したFRP廃船を炭化賦活処理 するためのFRP炭化賦活炉と、該炭化賦活炉に加熱空気を供給する空気加熱装置と、前記炭化賦活炉へイナートガスを供給するためのイナートガス製造装置と、イナートガス製造装置とFRP炭化賦活炉を含むイナートガスの循環ラインと、該イナートガスの循環ラインに水蒸気を供給するための水蒸気発生装置と、前記炭化賦活炉から排出されるイナートガスの脱硫やダストの除去を行い、清浄なイナートガスを前記イナートガス製造装置に循環させるための、上記イナートガスの循環ライン内に設けたクリーンアップ装置とを備えることによって、循環するイナートガスに含まれる公害ガスをクリーンにしながら、FRP廃船を処理することができ、賦活処理した廃船を漁礁材または海水圏浄化材として提供することができる。
【0025】
また、本発明によれば、多数の廃船を工業的に連続処理することが可能であり、バージ等の水上浮揚構造物上で処理を行い、処理済廃船を海洋の適地にそのまま運搬して海中へ固定させることができる。これによって、陸上で別途に廃船を処理するための工場用地を設ける必要がなく、FRPの溶融固化物の埋立地も不要となり、時間が節約できるなど、処理コストを節減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるFRP廃船処理の一実施の形態を説明するブロック図である。
【図2】 図1に示した実施例の変形例を示すブロック図である。
【図3】 図1に示した実施例のの変形例を示すブロック図である。
【図4】 図1に示した本発明のFRP廃船処理設備をより具体的に例示したブロック図である。
【図5】 FRP廃船処理設備一式を具備した水上浮揚構造物の一例を示す図である。
【図6】 FRP廃船処理設備一式を具備した水上浮揚構造物のもう一つの例を示す図である。
【図7】 本発明の炭化賦活処理をした廃船を海中に固定し、漁礁材等として利用する際の漁礁の構成を示す図である。
【符号の説明】
F 炭化賦活炉
F−1 炭化炉
F−2 賦活炉
F−3 タール焼却炉
ING イナートガス製造装置
GCP ガス循環圧縮機
GCL クリーンアップ装置
H 熱交換器
A 空気加熱装置
W 水蒸気発生装置
1 加熱空気
2 燃料供給ライン
3 加熱空気排気ライン
4、5 イナートガス供給ライン
7 バイパスライン
11 イナートガス循環ライン
21、31 浮体
22、32 甲板
23、33 FRP廃船処理設備
24 回頭クレーン
25、35 操舵・運転室
34 走行式クレーン
36 簡易ドック
37 仕切板
41 海底
42 アンカー
43 ブイ
44 支持網
45 漁礁

Claims (5)

  1. 燃料、金属部品等の不要部分を除去したFRP廃船を炭化賦活処理するためのFRP炭化賦活炉と、該炭化賦活炉に加熱空気を供給する空気加熱装置と、前記炭化賦活炉へイナートガスを供給するためのイナートガス製造装置と、イナートガス製造装置とFRP炭化賦活炉を含むイナートガスの循環ラインと、該イナートガスの循環ラインに水蒸気を供給するための水蒸気発生装置と、前記炭化賦活炉から排出されるイナートガスの脱硫やダストの除去を行い、清浄なイナートガスを前記イナートガス製造装置に循環させるための、上記イナートガスの循環ライン内に設けたクリーンアップ装置とを含んでなるFRP廃船処理設備。
  2. FRP炭化賦活炉の後流であって、クリーンアップ装置の前流にタール焼却炉を設けてなる、請求項1に記載のFRP廃船処理設備。
  3. RP廃船の炭化賦活炉をそれぞれ炭化炉と賦活炉と分離させ、炭化処理と賦活処理とを別個の反応炉でそれぞれ独立して行うようにした、請求項記載のFRP廃船処理設備。
  4. 浮体と、該浮体上にそれぞれ設けた上記請求項1,2または3のいずれかに記載のFRP廃船処理設備と、廃船の積込み積降ろし装置と、操舵運転室とを備え
    た水上浮揚構造物。
  5. 求項記載の水上浮揚構造物上に、港又は海岸にあるFRP廃船を積み込んで、FRP廃船の炭化賦活処理を行いながら漁礁予定海域へ移動し、賦活処理した廃船を漁礁材又は海水圏浄化材として海中へ投入、固定する、FRP製廃船の再資源化方法。
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