JP3758472B2 - ビーム測定機、画像露光装置及び画像露光装置の管理システム - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はビーム測定機、画像露光装置および画像露光装置の管理システムに関し、露光ビームの異常有無及びメンテナンスの要・不要を判断することが容易なビーム測定機、画像露光装置及び画像露光装置の管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
光露光により画像を形成する画像露光装置においては、露光ビームの異常の有無及びメンテナンスの要・不要を判断するために、ビーム測定機によって露光ビームの測定を行うようにしている。
【0003】
かかる従来のビーム測定機はビームを1本ずつ測定するものであるので、複数ビームを用いた画像露光装置においてビームの異常が生じた場合には、問題となるビームを特定するために1本ずつビームを測定した上で、その後、各露光ビーム毎にビームの良否を判定する必要があり、メンテナンスに時間を要していた。
【0004】
更に、例えば複数のビームの重なり具合などは従来のビーム測定機からは知ることができなかったため、ビーム状態から画像の良否を判断することができず、メンテナンスに時間を要していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来事情に鑑みなされたもので、本発明の課題は、短時間で異常なビームを特定することができるビーム測定機、画像露光装置及び画像露光装置の管理システムを提供することにある。
【0006】
また、本発明の他の課題は、ビームの状態から画像良否の判断が可能なビーム測定機、画像露光装置及び画像露光装置の管理システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に至ったものであり、請求項1に記載の発明は、光露光により画像を形成する画像露光装置用のビーム測定機において、良質な画像が得られる状態にある露光ビームの光量に加えて、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つについての測定結果を予め保存しておくと共に、その後に測定した測定結果を前記保存しておいた測定結果と比較することで、露光ビームの良否を判定することを特徴とするビーム測定機である。
【0008】
この発明によれば、露光ビームの異常有無及びメンテナンスの要・不要、更に異常がある露光ビームが瞬時に判るので、これにより、メンテナンス精度の向上及びメンテナンス時間を減らすことができる効果がある。
【0009】
請求項2に記載の発明は、複数光源を用いて光露光により画像を形成する画像露光装置用のビーム測定機において、露光ビームのビーム光量とプロファイルに加えて、ビームの径・位置の少なくとも1つについて複数の露光ビームを同時に測定することを特徴とするビーム測定機である。
【0010】
この発明の特徴は、複数ビームを同時に測定することであり、この発明によれば、メンテナンス時間を大幅に減らすことができる効果がある。
【0011】
請求項3に記載の発明は、良質な画像が得られる状態にある各露光ビームの光量に加えて、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つについての測定結果を予め保存しておき、前記複数光源の露光ビームを同時に測定した測定結果と前記保存しておいた測定結果とを比較することで、露光ビームの良否を判定することを特徴とする請求項2に記載のビーム測定機である。
【0012】
この発明の特徴は、複数ビームを同時測定、及び過去の測定結果との比較を可能とすることであり、この発明によれば、メンテナンス精度の向上及びメンテナンス時間を更に大幅に減らすことができる効果がある。
【0013】
請求項4に記載の発明は、複数光源を用いて光露光により画像を形成する画像露光装置用のビーム測定機において、良質な画像が得られる状態にある各露光ビームの光量に加えて、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つについての測定結果を予め保存しておくと共に、その後に複数光源の露光ビームの点灯を自動で切替えて各露光ビームを測定し、該測定した測定結果と前記保存しておいた測定結果とを比較することで、露光ビームの良否を判定することを特徴とするビーム測定機である。
【0014】
この発明の特徴は、点灯するビームを自動的に切替えて測定をすることであり、この発明によれば、メンテナンス精度の向上、また従来より時間短縮が可能である効果がある。
【0015】
請求項5に記載の発明は、複数波長の光源を用いて光露光により画像を形成する画像露光装置用のビーム測定機において、各波長ごとのビームプロファイルを測定し、測定したビームプロファイルデータを複数波長について比較することでビームの良否を判定することを特徴とするビーム測定機である。
【0016】
この発明によれば、複数波長の光源のビーム異常の有無を素早く判断でき、メンテナンスの時間を短縮することができる効果がある。
【0017】
請求項6に記載の発明は、複数光源を用いて光露光により画像を形成する画像露光装置用のビーム測定機において、複数光源同時点灯時のビームプロファイルを測定し、その測定結果を周波数解析することで、ビームの良否を判定することを特徴とするビーム測定機である。
【0018】
この発明によれば、ビームプロファイルだけでは判らない複数光源のビームの並びや間隔等の異常が判断でき、より精度が高いメンテナンスが可能となる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、露光ビーム良否判定の判定結果が否とされた場合に露光ビームの補正データを演算することを特徴とする請求項1、3、4、5及び6のいずれかに記載のビーム測定機である。
【0020】
この発明によれば、メンテナンス時の人間による判断が不要となり、メンテナンス時間の短縮・メンテナンスする人による差を抑制することができ、メンテナンス精度の向上が可能となる。
【0021】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載のビーム測定機を搭載したことを特徴とする画像露光装置である。
【0022】
この発明によれば、メンテナンス性の優れた画像露光装置が得られる。
【0023】
請求項9に記載の発明は、複数光源を用いて光露光により画像を形成する画像露光装置において、露光ビームの光量に加えて、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つを測定するビーム測定機を備えると共に、該ビーム測定機による測定結果をデータ履歴として順次保存することを特徴とする画像露光装置である。
【0024】
この発明によれば、露光装置側でビーム履歴管理が可能となり、異常の早期発見ができ、異常発生前に適切な対応を採ることができる。
【0025】
請求項10に記載の発明は、請求項1、3、4、5、6及び7のいずれかに記載のビーム測定機を搭載した画像露光装置であって、ビームの状態を定期的に自動で測定し、良否判定が否と判定された場合に警告を発することを特徴とする画像露光装置である。
【0026】
この発明によれば、自動的に異常診断が行われ、その結果異常時には警告によって異常状態のみすごしを未然に防止でき、それによって適切な対応を採ることができることによりメンテナンス工数減が図れる効果がある。
【0027】
請求項11に記載の発明は、請求項1、3、4、5及び6のいずれかに記載のビーム測定機を搭載した画像露光装置であって、ビームの状態を定期的に自動で測定し、良否判定が否と判定された場合に露光ビームの補正データを演算し、該補正データに基づいて露光ビームに補正を加えることを特徴とする画像露光装置である。
【0028】
この発明によれば、光学系の異常を自動で補正することができ、メンテナンスの時間短縮及び露光品質の安定性向上が図れる効果がある。
【0029】
請求項12に記載の発明は、請求項8に記載の画像露光装置を通信手段を介してホストコンピュータと連絡し、上記露光装置とホストコンピュータとの間でデータの送受信を可能とすると共に、上記露光装置においてビームの状態を定期的に自動で測定し、その測定結果をホストコンピュータに送信し、該ホストコンピュータにおいて測定結果を上記露光装置と関連付けて管理することを特徴とする画像露光装置の管理システムである。
【0030】
この発明によれば、ビーム履歴管理が一括で行え、異常の起こりそうな画像露光装置に対して画像に異常を起こす前のメンテナンスが可能となり、無駄なメンテナンスの削減、サービスの向上が図れる効果がある。
【0031】
請求項13に記載の発明は、請求項8に記載の画像露光装置の複数を通信手段を介してホストコンピュータと連絡し、上記露光装置とホストコンピュータとの間でデータの送受信を可能とすると共に、上記露光装置の各々においてビームの状態を定期的に自動で測定し、その測定結果をホストコンピュータに送信し、上記ホストコンピュータにおいて上記露光装置から送信された測定結果に基づいて露光ビームの良否判定を行うことを特徴とする画像露光装置の管理システムである。
【0032】
この発明によれば、複数の画像露光装置のどの露光ビームに異常があるかを一括して判断できて、メンテナンスの要・不要が判り、メンテナンス精度の向上及びメンテナンス時間の削減を図ることができる。
【0033】
請求項14に記載の発明は、前記ホストコンピュータで良否判定の判定結果が否とされた場合に補正データを演算して、該露光装置に補正データを送信し、補正データが送信された露光装置に対して該補正データに基づいてビーム補正を行うようにしたことを特徴とする請求項13に記載の画像露光装置の管理システムである。
【0034】
この発明によれば、サービスマンが各画像露光装置にわざわざ出向かずにメンテナンスが行え、サービス時間の短縮が可能であり、かつ画像安定性の向上が図れる効果がある。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0036】
図1は本発明のビーム測定機を搭載した画像露光装置の構成を示すブロック図である。
【0037】
図1において、1は本発明に係るビーム測定機であり、11は測定ヘッド、12は測定値演算部、13は保存部、14は比較判定部、15は補正演算部、16は制御処理部である。
【0038】
測定ヘッド11は光信号を受光測定するための受光センサー等を有し、露光ビームを測定する。測定ヘッド11としては例えばスリットスキャン方式の測定ヘッドや他にナイフエッジ方式の測定ヘッド等を採用でき、ビーム測定方式については特に限定されない。
【0039】
測定値演算部12は測定ヘッド11から出力された信号に基づいて、露光ビームの光量・プロファイル・径・位置等を測定結果として算出する。
【0040】
本発明の測定ヘッド11および測定値演算部12は図2に示すように複数光源からの露光ビームでも測定可能である。
【0041】
ここで図2を用いて測定ヘッド11がスリットスキャン方式であるときの複数光源からの露光ビームの測定について簡単に説明しておく。
【0042】
図2aは測定ヘッド11の構成の一例を示しており、図2bは測定ヘッド11で測定したデータに基づくビームプロファイルを示しており、図2cは測定値演算部12で算出した測定結果を示している。
【0043】
図2aにおいて11aはスリットが設けられたスリットマスクであり、11bは光を受光するフォトセンサである。マスク11aは図示しない駆動手段により一軸方向に駆動され、このときマスク11aを通過した光がフォトセンサ11bにより受光される。
【0044】
ついで、測定値演算部12において、測定ヘッド11からの駆動手段の駆動データとフォトセンサ11bからの受光データにより図2bに示すようなビームプロファイルが作成される。更に、ビームプロファイルに基づいて、図2cに示すような露光ビームの光量・径・位置などが測定結果として算出される。
【0045】
図1において、保存部13は、本発明においては良質な画像が得られる状態にある露光ビームを測定ヘッド11で上述の如く測定した測定結果が保存されている。良質な画像が得られる状態にあるかどうかは、画像露光装置で作成し出力した画像を、そのままの画像で又は光学顕微鏡等の検査装置を用いて目視評価を行い、その結果、良質な画像が得られていると判断された場合、その状態の露光ビームを測定ヘッド11によって測定し、測定値演算部12で測定結果として算出し、その測定結果を保存する。かかる作業は画像露光装置2の初期設定の段階で行われる。
【0046】
比較判定部14は、露光ビームの良否を判定する。かかる良否判定の方法としては例えば、上記測定ヘッド11により測定され、測定値演算部12で算出された露光ビームの測定結果と、上記保存部13に保存されている露光ビームの測定結果とを比較し、両データの差出力が許容範囲にあるか否かで測定した露光ビームの良否を判定する。
【0047】
補正演算部15は、比較判定部14で状態が否とされた露光ビームについて、適正な状態にするため後述する露光制御部22に送る補正データを算出する。
【0048】
制御処理部16は、測定ヘッド11で測定され測定値演算部12で算出された露光ビームの測定結果を受け入れ、必要に応じて保存部13、比較判定部14、補正演算部15とデータのやり取りを行い、後述する露光制御部22又は警告手段23にデータを出力する。
【0049】
また、2は本発明に係る画像露光装置であり、画像を形成するための露光ビーム照射する露光光源21と露光光源21の露光ビームのビーム特性等を調整する露光制御部22を有している。ビーム測定機1はかかる画像露光装置2に搭載されている。尚、本発明において搭載とは、一体として製造されていることをいう。また、図1において画像露光装置2のその他の画像形成のための機構は省略している。
【0050】
露光光源21は画像を形成するための露光ビームを照射するものであり、レーザ光源又はLED光源が挙げられる。レーザ光源としては半導体レーザが一般に用いられる。露光光源21は単数光源であっても、複数光源であっても良い。更に、複数光源であるときは、各光源が同一波長の光源であっても良いし、複数波長の光源であっても良い。
【0051】
露光制御部22は露光光源21のビーム特性や、露光光源21が複数光源である場合に該光源の点灯を制御したりする。また、ビーム測定機1の補正演算部15からの補正データによりビーム補正を行うこともできる。
【0052】
かかる画像露光装置2に搭載されたビーム測定機1は、通常は露光ビームの光路上には存在せず、ビーム測定時にのみ図示しない駆動手段により測定ヘッド11を露光ビームの光路上に挿入させることにより測定が行われる。
【0053】
図中、23は警告手段であり、該警告手段23は、ビーム測定機1により露光ビームを測定した測定結果を比較判定部14において比較された結果、ビーム状態が異常であると判断された場合に、ビーム測定機1から出力される警告命令(ビーム異常判定信号)により警告を発するものである。警告手段23としては、ブザーなどの警告音や音声による警告やランプなどの警告灯の点灯による警告、又はモニタ等の表示部に警告表示を行うことによる警告等が挙げられる。
【0054】
次に、かかるビーム測定機1及び画像露光装置2の測定処理について図3乃至図7を用いて説明する。
【0055】
まず、画像露光装置2の初期設定時において、テストパターン等の適宜の画像を露光形成し、その画像を出力する。得られた画像を目視評価し、必要があれば露光光源21や露光制御部22を適宜調整する。その結果、良質な画像が得られるようになった場合に、図3に示す初期設定処理プログラムが起動し、露光光源21の光路上にビーム測定機1の測定ヘッド11を挿入することによってその時の状態の露光ビームを予め測定する(S1)。この測定信号を基に測定値演算部12で露光ビームの測定結果を算出する(S2)。この測定結果としては該露光ビームのビーム光量に加え、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つを測定する。
【0056】
このようにして得られた測定結果は、保存部21に保存される(S3)。こうして保存された測定結果はその後に行われるビーム測定の測定結果を比較する際の基準データとなる。これによって初期設定が終了する。
【0057】
かかる初期設定時の露光ビームの測定は、露光光源が複数光源である場合には、各光源毎に個別に点灯させて行ってもよいし、複数光源を同時に点灯させて測定するようにしてもよい。
【0058】
上記の初期設定を行った後、画像露光装置の運転を開始し、任意の時間経過後または任意の枚数形成後、ビーム測定機1の測定ヘッド11を露光光源31の光路上に挿入し、図4に示すプログラムが起動し、露光ビームの測定を行う(S10)。このときの測定は、露光ビームの初期設定時に測定し保存しておいた基準データの項目と同じ測定項目を少なくとも1つは含むようにして測定を行う。そして、この測定ヘッド11で得られた測定信号を基に測定値演算部12で測定結果を算出する(S11)。算出された測定結果は比較判定部14で保存部13に保存された基準データと比較され(S12)、ビーム良否の判定が行われる(S13)。
【0059】
この態様において、露光ビームはそれが単数光源であっても、ビームのビーム光量に加え、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つ保存しておいた基準データと測定結果を比較するだけで良否が瞬時に判定できるので、メンテナンス精度が向上し、メンテナンスの時間が短縮できる。しかも、複数光源であれば露光ビームの光量とプロファイルに加えて、径・位置の少なくとも1つを複数光源について同時に測定することもでき、更なるメンテナンス時間の大幅な短縮ができる。
【0060】
また、ビーム状態が否とされた場合は、補正演算部15で保存部13の基準データと測定結果から補正データを算出することができる。こうして得られた補正データを基にメンテナンスを行うことができるので、ビーム測定機で露光ビームの補正データを生成できるので、メンテナンス時の人間による判断が不要となり、メンテナンス時間の短縮・メンテナンスする人による差を抑制することができ、メンテナンス精度の向上が可能となる。
【0061】
このときの処理は図5に示すフローに従って行われる。
【0062】
図5において、測定ヘッド11でビーム測定が行われる(S20)。測定信号に基づき測定値演算部12で光量等の測定結果が算出される(S21)。比較判定部14で、この測定結果を保存部13に保存された基準データと比較し(S22)、良否判定を行う(S23)。S23でビーム状態が良とされた場合は終了する。一方、ビーム状態が否とされた場合は補正演算部15で補正データが算出され(S24)、終了する。
【0063】
この補正データを露光装置の露光制御部32に出力することにより、該補正データを基に露光制御部32が露光光源を補正するようにすることもできる。このとき併せて露光ビームを定期的に自動で計測することもできる。定期的に自動で計測する方法としては、画像露光枚数制御やタイマー制御などを行い、特定の露光枚数ごとに若しくは特定の時間間隔ごとに測定制御する方法が挙げられる。このように測定から補正まですべて自動化されると、画像露光装置2の光学系に不具合が有っても、自動で補正することも可能となり、光学系の異常を自動で補正することができ、メンテナンスの時間短縮及び露光品質の安定性向上が図れる。
【0064】
このときの処理は図6に示すフローに従って行われる。
【0065】
図6において、測定ヘッド11でビーム測定が行われる(S30)。測定信号に基づき測定値演算部12で光量等の測定結果が算出される(S31)。比較判定部14で、この測定結果を保存部13に保存された基準データと比較し(S32)、良否判定を行う(S33)。S33でビーム状態が良とされた場合は終了する。一方、ビーム状態が否とされた場合は補正演算部15で補正データが算出され(S34)、この補正データは露光装置へ出力され(S35)、終了する。
【0066】
また、これらの効果を有するビーム測定機1を搭載した画像露光装置2はメンテナンス性が優れている。
【0067】
更に、ビーム測定機1の比較判定部14においてビーム状態が否とされた場合、ビーム測定機1から警告手段23へ警告指令がなされ警告を発するようにすると、異常時には警告によって異常状態の看過ごしを未然に防止でき、それによって適切な対応を採ることができることにより、メンテナンス工数減が図れる。
【0068】
このときの処理は図7に示すフローに従って行われる。
【0069】
図7において、測定ヘッド11でビーム測定が行われる(S40)。測定信号に基づき測定値演算部12で光量等の測定結果が算出される(S41)。比較判定部14で、この測定結果を保存部13に保存された基準データと比較し(S42)、良否判定を行う(S43)。S43でビーム状態が良とされた場合は終了する。一方、ビーム状態が否とされた場合は警告手段に警告指令が出され(S44)終了する。
【0070】
図8は本発明のビーム測定機を搭載した画像露光装置の他の構成を示すブロック図である。図1と同一符号は同一構成を示し、詳細な説明は省略する。
【0071】
この態様において露光光源21は複数光源からなっており、ビーム測定機1はビーム測定時にそれら複数光源の点灯を自動で切り替えるための切り替え信号を出力する切替手段17を有している。
【0072】
次に、かかるビーム測定機1及び画像露光装置2の測定処理について図9に基づいて説明する。
【0073】
上記の態様において、複数ビームの測定を同時測定によらず行う場合は、測定開始時に切替手段17により点灯する露光光源21を切替える旨の指令を露光制御部22に出力する(S50)。この信号により点灯する露光光源21が切り替えられる。切替えられて点灯した露光光源21について測定し(S51)、測定結果が算出され(S52)、比較判定部14で基準データと比較され(S53)、露光ビームの良否が判定されると(S54)、切替手段16に測定終了信号が送られ、切替手段17で未測定のビームの有無が確認され(S55)、未測定ビームがある場合は再び露光制御部22に切替え指令を発することにより測定を続行する。一方、未測定ビームが存在しないと判断された場合は測定を終了する。このようにすることで、露光光源が複数光源である場合は上記図1の態様における各効果に加えてメンテナンスミスが無くなるという効果が得られる。
【0074】
図10は本発明のビーム測定機を搭載した画像露光装置の他の態様を示すブロック図である。ビーム測定機及び画像露光装置の別の態様について図10を用いて説明する。尚、図1と同一符号は同一構成を示し、詳細な説明は省略する。
【0075】
この態様は露光光源21が複数光源からなっている。
【0076】
この態様においてビーム測定機1は判定部18を有している。この判定部18の第一の態様は図11aに示すような測定ヘッド11によって測定された複数光源同時点灯時のビームプロファイルに対して図11bに示すように周波数解析を行いその解析結果から露光ビームの良否を判定するように機能する。
【0077】
これにより、ビームプロファイルだけでは判らないビームの並びや間隔等の異常が判断でき、精度が高いメンテナンスが可能となる。
【0078】
このときの処理は図12に示すフローに従って行われる。
【0079】
まず、測定ヘッド11で複数光源同時点灯時のビームプロファイルについて測定し(S60)、測定値演算部12で複数光源同時点灯時のビームプロファイルを測定結果として算出する(S61)。判定部18で複数光源同時点灯時のビームプロファイルを周波数解析し(S62)、ビーム良否の判定を行い(S63)、終了する。
【0080】
また、複数光源が複数波長の場合には判定部18の第2の態様として、図13に示すように測定ヘッド11によって測定された各波長ごとのビームプロファイルをそれぞれ重ね合わせ、それら各波長のプロファイルデータの重なり具合から、露光ビームの良否を判定する。
【0081】
例えば、図13の場合Blue、Green、Redの各波長についてビームプロファイルを測定し、これら3つのプロファイルデータを重ね合わせて、重なり具合いを見ることにより、露光ビームの良否を判定する。
【0082】
この重なり具合による判定は、ビーム測定機1内で自動的に行うようにしても良いし、重ね合わせた結果をモニタやプリント出力で表示させその様子を作業者が目視判断してもよい。
【0083】
このようにすると、複数波長の光源のビーム異常の有無を素早くでき、メンテナンス時間の短縮が図れる。
【0084】
このときビーム測定機1内で自動的に行う場合の処理は図14に示すフローに従って行われる。
【0085】
まず、測定ヘッド11で各波長ごとのビームプロファイルについて測定し(S70)、測定値演算部12で各波長ごとのビームプロファイルを測定結果として算出する(S71)。判定部18で各波長ごとのビームプロファイルを重ね合わせることにより比較し(S72)、ビーム良否の判定を行い(S73)、終了する。
【0086】
図15は本発明のビーム測定機を搭載した画像露光装置の他の構成を示すブロック図である。図1と同一符号は同一構成を示し、詳細な説明は省略する。
【0087】
24は測定履歴データを保存管理する履歴管理手段であり、25は測定履歴データを表示する表示部である。
【0088】
履歴管理手段24は測定履歴データを保存し、管理するものであり、好ましくは測定時の情報と測定結果とが関連付けられて保存されている。また、履歴管理手段24は表示部25に任意の履歴データ等を表示させる制御を行うこともできる。
【0089】
表示部33は履歴確認を行う際に装置管理者による履歴データの確認を容易にさせるために履歴データをモニタやプリント出力で表示させる。
【0090】
次に、かかるビーム測定機1及び画像露光装置2の作用について説明する。
【0091】
まず、画像露光装置2の初期設定時において、テストパターン等の適宜の画像を露光形成し、その画像を出力する。得られた画像を目視評価し、必要があれば露光光源21を適宜調整する。その結果、良質な画像が得られるようになったと判断された時点で、初期設定が終了する。そして、初期設定時を含め、露光光源21の光路上にビーム測定機1の測定ヘッド11を挿入することによってその時の露光ビームを測定する。この作業は定期的に行われる。この測定データを基に測定値演算部12で露光ビームの測定結果を算出する。この測定結果としては該露光ビームのビーム光量に加え、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つを測定する。このようにして得られた測定結果は、履歴管理手段24に順次保存される。更に、必要に応じて履歴データは表示部25に表示される。
【0092】
この態様において、露光ビームの履歴管理が画像露光装置側で容易にできるので、異常発生前に適切な対応策を採ることができる。
【0093】
このときの処理は図16に示すフローに従って行われる。
【0094】
まず、測定ヘッド11で露光ビームの測定を行う(S80)、測定値演算部12で光量等の測定結果を算出する(S81)。この測定結果を画像露光装置へ出力し(S82)、終了する。
【0095】
図17は本発明の画像露光装置の管理システムの一例を示す図である。
【0096】
図17において、2A、2B、2C…はそれぞれビーム測定機を搭載した画像露光装置であり、3は各画像露光装置2A、2B、2C…を管理するためのホストコンピュータである。
【0097】
この態様において、各画像露光装置2A、2B、2C…は通信手段を備えており、ホストコンピュータ3とデータの送受信が可能となるようにそれぞれ連絡している。
【0098】
通信手段はデータの送受信が可能であれば特に限定されず、有線、無線のいずれであっても良く、有線の場合は例えば一般の電話回線や専用回線であってもよい。
【0099】
ホストコンピュータ3は、例えば各ユーザーが所有する画像露光装置を該画像露光装置のメーカー側で一括して管理するホストコンピュータであったり、画像露光装置を複数台所有するユーザーが自身で一括して管理するホストコンピュータであったりする。
【0100】
各画像露光装置2A、2B、2C…は、それぞれ搭載されたビーム測定機によって露光ビームの状態を定期的に自動で測定し、その測定結果をホストコンピュータ3に通信手段を介して送信する。
【0101】
ホストコンピュータ3は各画像露光装置2A、2B、2C…から測定結果が送られると、該測定データを送信元の画像露光装置に関連付けて保存する。ホストコンピュータ3において、その保存データは各露光装置ごとにデータベース化され、各画像露光装置ごとの露光ビームの測定データ履歴として管理される。また、必要に応じて表示装置を設け、図18に示すように各画像露光装置ごとの露光ビームの測定データ履歴として表示することも好ましい。
【0102】
これにより、複数の画像露光装置のビーム履歴管理が一括で行え、異常の起こりそうな画像露光装置に対して画像に異常を起こす前のメンテナンスが可能となり、無駄なメンテナンスの削減、サービスの向上が図れる効果がある。
【0103】
また、ホストコンピュータ3においてビーム良否の判定を行う判定手段を有し、各画像露光装置2A、2B、2C…から送信される露光ビームの測定結果に基づいて露光ビームの良否判定を行うようにすることもできる。この場合、判定する方法は上述したような、各画像露光装置2A、2B、2C…で良質な画像が得られる状態にある露光ビームの光量に加えて、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つを予め測定したデータをホストコンピュータ3に保存しておき、その基準データを元にして判定する方法や、複数光源の場合には、各画像露光装置2A、2B、2C…において複数光源同時点灯時のビームプロファイルを測定した結果をもとに周波数解析を行うことで判定する方法や、複数波長の場合には各画像露光装置2A、2B、2C…で複数波長の光源の各プロファイルを測定したデータを基に複数波長の各プロファイルを比較して判定する方法のいずれでも良い。
【0104】
これにより、どの画像露光装置のどの露光ビームに異常があるかを一括して判断できて、メンテナンスの要・不要が判り、メンテナンス精度の向上及びメンテナンス時間の削減を図ることができる。
【0105】
さらに、別の態様としてホストコンピュータ3にビーム測定機1内に設けられた補正演算部15と同様の機能を有する補正演算手段を備え、ホストコンピュータ3における上記の良否判定の結果、否と判定された場合に、該露光装置に対して補正データを演算して、その補正データを否と判定された画像露光装置に送信することもできる。
【0106】
その補正データが送信された画像露光装置は、該補正データを受信し、受信した補正データに基づいて露光制御部で露光光源を制御し、ビーム補正を行うようにする。
【0107】
これにより、サービスマンが各画像露光装置にわざわざ出向かずにメンテナンスが行え、サービス時間の短縮が可能であり、かつ画像安定性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のビーム測定機を搭載した画像露光装置の構成を示すブロック図
【図2】複数光源からの露光ビームの測定値を算出方法を示す図
【図3】本発明のビーム測定処理の初期設定処理の一例を示すフロー図
【図4】本発明のビーム測定処理の一例を示すフロー図
【図5】本発明のビーム測定処理の他の一例を示すフロー図
【図6】本発明のビーム測定処理の他の一例を示すフロー図
【図7】本発明のビーム測定処理の他の一例を示すフロー図
【図8】本発明のビーム測定機を搭載した画像露光装置の他の構成を示すブロック図
【図9】本発明のビーム測定処理の他の一例を示すフロー図
【図10】本発明のビーム測定機を搭載した画像露光装置の他の構成を示すブロック図
【図11】比較判定部における露光ビームの良否判定方法の一例を示す図
【図12】本発明のビーム測定処理の他の一例を示すフロー図
【図13】比較判定部における露光ビームの良否判定方法の他の一例を示す図
【図14】本発明のビーム測定処理の他の一例を示すフロー図
【図15】本発明のビーム測定機を搭載した画像露光装置の他の構成を示すブロック図
【図16】本発明のビーム測定処理の他の一例を示すフロー図
【図17】本発明の画像露光装置の管理システムの一例を示す図
【図18】履歴表示画面の一例を示す図
【符号の説明】
1:ビーム測定機
2:画像露光装置
3:ホストコンピュータ
11:測定ヘッド
12:測定値演算部
13:保存部
14:比較判定部
15:補正演算部
16:制御処理部
17:切替手段
18:判定部
21: 露光光源
22: 露光制御部
23: 警告手段
24:履歴管理手段
25: 表示部
【発明の属する技術分野】
本発明はビーム測定機、画像露光装置および画像露光装置の管理システムに関し、露光ビームの異常有無及びメンテナンスの要・不要を判断することが容易なビーム測定機、画像露光装置及び画像露光装置の管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
光露光により画像を形成する画像露光装置においては、露光ビームの異常の有無及びメンテナンスの要・不要を判断するために、ビーム測定機によって露光ビームの測定を行うようにしている。
【0003】
かかる従来のビーム測定機はビームを1本ずつ測定するものであるので、複数ビームを用いた画像露光装置においてビームの異常が生じた場合には、問題となるビームを特定するために1本ずつビームを測定した上で、その後、各露光ビーム毎にビームの良否を判定する必要があり、メンテナンスに時間を要していた。
【0004】
更に、例えば複数のビームの重なり具合などは従来のビーム測定機からは知ることができなかったため、ビーム状態から画像の良否を判断することができず、メンテナンスに時間を要していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来事情に鑑みなされたもので、本発明の課題は、短時間で異常なビームを特定することができるビーム測定機、画像露光装置及び画像露光装置の管理システムを提供することにある。
【0006】
また、本発明の他の課題は、ビームの状態から画像良否の判断が可能なビーム測定機、画像露光装置及び画像露光装置の管理システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に至ったものであり、請求項1に記載の発明は、光露光により画像を形成する画像露光装置用のビーム測定機において、良質な画像が得られる状態にある露光ビームの光量に加えて、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つについての測定結果を予め保存しておくと共に、その後に測定した測定結果を前記保存しておいた測定結果と比較することで、露光ビームの良否を判定することを特徴とするビーム測定機である。
【0008】
この発明によれば、露光ビームの異常有無及びメンテナンスの要・不要、更に異常がある露光ビームが瞬時に判るので、これにより、メンテナンス精度の向上及びメンテナンス時間を減らすことができる効果がある。
【0009】
請求項2に記載の発明は、複数光源を用いて光露光により画像を形成する画像露光装置用のビーム測定機において、露光ビームのビーム光量とプロファイルに加えて、ビームの径・位置の少なくとも1つについて複数の露光ビームを同時に測定することを特徴とするビーム測定機である。
【0010】
この発明の特徴は、複数ビームを同時に測定することであり、この発明によれば、メンテナンス時間を大幅に減らすことができる効果がある。
【0011】
請求項3に記載の発明は、良質な画像が得られる状態にある各露光ビームの光量に加えて、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つについての測定結果を予め保存しておき、前記複数光源の露光ビームを同時に測定した測定結果と前記保存しておいた測定結果とを比較することで、露光ビームの良否を判定することを特徴とする請求項2に記載のビーム測定機である。
【0012】
この発明の特徴は、複数ビームを同時測定、及び過去の測定結果との比較を可能とすることであり、この発明によれば、メンテナンス精度の向上及びメンテナンス時間を更に大幅に減らすことができる効果がある。
【0013】
請求項4に記載の発明は、複数光源を用いて光露光により画像を形成する画像露光装置用のビーム測定機において、良質な画像が得られる状態にある各露光ビームの光量に加えて、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つについての測定結果を予め保存しておくと共に、その後に複数光源の露光ビームの点灯を自動で切替えて各露光ビームを測定し、該測定した測定結果と前記保存しておいた測定結果とを比較することで、露光ビームの良否を判定することを特徴とするビーム測定機である。
【0014】
この発明の特徴は、点灯するビームを自動的に切替えて測定をすることであり、この発明によれば、メンテナンス精度の向上、また従来より時間短縮が可能である効果がある。
【0015】
請求項5に記載の発明は、複数波長の光源を用いて光露光により画像を形成する画像露光装置用のビーム測定機において、各波長ごとのビームプロファイルを測定し、測定したビームプロファイルデータを複数波長について比較することでビームの良否を判定することを特徴とするビーム測定機である。
【0016】
この発明によれば、複数波長の光源のビーム異常の有無を素早く判断でき、メンテナンスの時間を短縮することができる効果がある。
【0017】
請求項6に記載の発明は、複数光源を用いて光露光により画像を形成する画像露光装置用のビーム測定機において、複数光源同時点灯時のビームプロファイルを測定し、その測定結果を周波数解析することで、ビームの良否を判定することを特徴とするビーム測定機である。
【0018】
この発明によれば、ビームプロファイルだけでは判らない複数光源のビームの並びや間隔等の異常が判断でき、より精度が高いメンテナンスが可能となる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、露光ビーム良否判定の判定結果が否とされた場合に露光ビームの補正データを演算することを特徴とする請求項1、3、4、5及び6のいずれかに記載のビーム測定機である。
【0020】
この発明によれば、メンテナンス時の人間による判断が不要となり、メンテナンス時間の短縮・メンテナンスする人による差を抑制することができ、メンテナンス精度の向上が可能となる。
【0021】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載のビーム測定機を搭載したことを特徴とする画像露光装置である。
【0022】
この発明によれば、メンテナンス性の優れた画像露光装置が得られる。
【0023】
請求項9に記載の発明は、複数光源を用いて光露光により画像を形成する画像露光装置において、露光ビームの光量に加えて、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つを測定するビーム測定機を備えると共に、該ビーム測定機による測定結果をデータ履歴として順次保存することを特徴とする画像露光装置である。
【0024】
この発明によれば、露光装置側でビーム履歴管理が可能となり、異常の早期発見ができ、異常発生前に適切な対応を採ることができる。
【0025】
請求項10に記載の発明は、請求項1、3、4、5、6及び7のいずれかに記載のビーム測定機を搭載した画像露光装置であって、ビームの状態を定期的に自動で測定し、良否判定が否と判定された場合に警告を発することを特徴とする画像露光装置である。
【0026】
この発明によれば、自動的に異常診断が行われ、その結果異常時には警告によって異常状態のみすごしを未然に防止でき、それによって適切な対応を採ることができることによりメンテナンス工数減が図れる効果がある。
【0027】
請求項11に記載の発明は、請求項1、3、4、5及び6のいずれかに記載のビーム測定機を搭載した画像露光装置であって、ビームの状態を定期的に自動で測定し、良否判定が否と判定された場合に露光ビームの補正データを演算し、該補正データに基づいて露光ビームに補正を加えることを特徴とする画像露光装置である。
【0028】
この発明によれば、光学系の異常を自動で補正することができ、メンテナンスの時間短縮及び露光品質の安定性向上が図れる効果がある。
【0029】
請求項12に記載の発明は、請求項8に記載の画像露光装置を通信手段を介してホストコンピュータと連絡し、上記露光装置とホストコンピュータとの間でデータの送受信を可能とすると共に、上記露光装置においてビームの状態を定期的に自動で測定し、その測定結果をホストコンピュータに送信し、該ホストコンピュータにおいて測定結果を上記露光装置と関連付けて管理することを特徴とする画像露光装置の管理システムである。
【0030】
この発明によれば、ビーム履歴管理が一括で行え、異常の起こりそうな画像露光装置に対して画像に異常を起こす前のメンテナンスが可能となり、無駄なメンテナンスの削減、サービスの向上が図れる効果がある。
【0031】
請求項13に記載の発明は、請求項8に記載の画像露光装置の複数を通信手段を介してホストコンピュータと連絡し、上記露光装置とホストコンピュータとの間でデータの送受信を可能とすると共に、上記露光装置の各々においてビームの状態を定期的に自動で測定し、その測定結果をホストコンピュータに送信し、上記ホストコンピュータにおいて上記露光装置から送信された測定結果に基づいて露光ビームの良否判定を行うことを特徴とする画像露光装置の管理システムである。
【0032】
この発明によれば、複数の画像露光装置のどの露光ビームに異常があるかを一括して判断できて、メンテナンスの要・不要が判り、メンテナンス精度の向上及びメンテナンス時間の削減を図ることができる。
【0033】
請求項14に記載の発明は、前記ホストコンピュータで良否判定の判定結果が否とされた場合に補正データを演算して、該露光装置に補正データを送信し、補正データが送信された露光装置に対して該補正データに基づいてビーム補正を行うようにしたことを特徴とする請求項13に記載の画像露光装置の管理システムである。
【0034】
この発明によれば、サービスマンが各画像露光装置にわざわざ出向かずにメンテナンスが行え、サービス時間の短縮が可能であり、かつ画像安定性の向上が図れる効果がある。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0036】
図1は本発明のビーム測定機を搭載した画像露光装置の構成を示すブロック図である。
【0037】
図1において、1は本発明に係るビーム測定機であり、11は測定ヘッド、12は測定値演算部、13は保存部、14は比較判定部、15は補正演算部、16は制御処理部である。
【0038】
測定ヘッド11は光信号を受光測定するための受光センサー等を有し、露光ビームを測定する。測定ヘッド11としては例えばスリットスキャン方式の測定ヘッドや他にナイフエッジ方式の測定ヘッド等を採用でき、ビーム測定方式については特に限定されない。
【0039】
測定値演算部12は測定ヘッド11から出力された信号に基づいて、露光ビームの光量・プロファイル・径・位置等を測定結果として算出する。
【0040】
本発明の測定ヘッド11および測定値演算部12は図2に示すように複数光源からの露光ビームでも測定可能である。
【0041】
ここで図2を用いて測定ヘッド11がスリットスキャン方式であるときの複数光源からの露光ビームの測定について簡単に説明しておく。
【0042】
図2aは測定ヘッド11の構成の一例を示しており、図2bは測定ヘッド11で測定したデータに基づくビームプロファイルを示しており、図2cは測定値演算部12で算出した測定結果を示している。
【0043】
図2aにおいて11aはスリットが設けられたスリットマスクであり、11bは光を受光するフォトセンサである。マスク11aは図示しない駆動手段により一軸方向に駆動され、このときマスク11aを通過した光がフォトセンサ11bにより受光される。
【0044】
ついで、測定値演算部12において、測定ヘッド11からの駆動手段の駆動データとフォトセンサ11bからの受光データにより図2bに示すようなビームプロファイルが作成される。更に、ビームプロファイルに基づいて、図2cに示すような露光ビームの光量・径・位置などが測定結果として算出される。
【0045】
図1において、保存部13は、本発明においては良質な画像が得られる状態にある露光ビームを測定ヘッド11で上述の如く測定した測定結果が保存されている。良質な画像が得られる状態にあるかどうかは、画像露光装置で作成し出力した画像を、そのままの画像で又は光学顕微鏡等の検査装置を用いて目視評価を行い、その結果、良質な画像が得られていると判断された場合、その状態の露光ビームを測定ヘッド11によって測定し、測定値演算部12で測定結果として算出し、その測定結果を保存する。かかる作業は画像露光装置2の初期設定の段階で行われる。
【0046】
比較判定部14は、露光ビームの良否を判定する。かかる良否判定の方法としては例えば、上記測定ヘッド11により測定され、測定値演算部12で算出された露光ビームの測定結果と、上記保存部13に保存されている露光ビームの測定結果とを比較し、両データの差出力が許容範囲にあるか否かで測定した露光ビームの良否を判定する。
【0047】
補正演算部15は、比較判定部14で状態が否とされた露光ビームについて、適正な状態にするため後述する露光制御部22に送る補正データを算出する。
【0048】
制御処理部16は、測定ヘッド11で測定され測定値演算部12で算出された露光ビームの測定結果を受け入れ、必要に応じて保存部13、比較判定部14、補正演算部15とデータのやり取りを行い、後述する露光制御部22又は警告手段23にデータを出力する。
【0049】
また、2は本発明に係る画像露光装置であり、画像を形成するための露光ビーム照射する露光光源21と露光光源21の露光ビームのビーム特性等を調整する露光制御部22を有している。ビーム測定機1はかかる画像露光装置2に搭載されている。尚、本発明において搭載とは、一体として製造されていることをいう。また、図1において画像露光装置2のその他の画像形成のための機構は省略している。
【0050】
露光光源21は画像を形成するための露光ビームを照射するものであり、レーザ光源又はLED光源が挙げられる。レーザ光源としては半導体レーザが一般に用いられる。露光光源21は単数光源であっても、複数光源であっても良い。更に、複数光源であるときは、各光源が同一波長の光源であっても良いし、複数波長の光源であっても良い。
【0051】
露光制御部22は露光光源21のビーム特性や、露光光源21が複数光源である場合に該光源の点灯を制御したりする。また、ビーム測定機1の補正演算部15からの補正データによりビーム補正を行うこともできる。
【0052】
かかる画像露光装置2に搭載されたビーム測定機1は、通常は露光ビームの光路上には存在せず、ビーム測定時にのみ図示しない駆動手段により測定ヘッド11を露光ビームの光路上に挿入させることにより測定が行われる。
【0053】
図中、23は警告手段であり、該警告手段23は、ビーム測定機1により露光ビームを測定した測定結果を比較判定部14において比較された結果、ビーム状態が異常であると判断された場合に、ビーム測定機1から出力される警告命令(ビーム異常判定信号)により警告を発するものである。警告手段23としては、ブザーなどの警告音や音声による警告やランプなどの警告灯の点灯による警告、又はモニタ等の表示部に警告表示を行うことによる警告等が挙げられる。
【0054】
次に、かかるビーム測定機1及び画像露光装置2の測定処理について図3乃至図7を用いて説明する。
【0055】
まず、画像露光装置2の初期設定時において、テストパターン等の適宜の画像を露光形成し、その画像を出力する。得られた画像を目視評価し、必要があれば露光光源21や露光制御部22を適宜調整する。その結果、良質な画像が得られるようになった場合に、図3に示す初期設定処理プログラムが起動し、露光光源21の光路上にビーム測定機1の測定ヘッド11を挿入することによってその時の状態の露光ビームを予め測定する(S1)。この測定信号を基に測定値演算部12で露光ビームの測定結果を算出する(S2)。この測定結果としては該露光ビームのビーム光量に加え、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つを測定する。
【0056】
このようにして得られた測定結果は、保存部21に保存される(S3)。こうして保存された測定結果はその後に行われるビーム測定の測定結果を比較する際の基準データとなる。これによって初期設定が終了する。
【0057】
かかる初期設定時の露光ビームの測定は、露光光源が複数光源である場合には、各光源毎に個別に点灯させて行ってもよいし、複数光源を同時に点灯させて測定するようにしてもよい。
【0058】
上記の初期設定を行った後、画像露光装置の運転を開始し、任意の時間経過後または任意の枚数形成後、ビーム測定機1の測定ヘッド11を露光光源31の光路上に挿入し、図4に示すプログラムが起動し、露光ビームの測定を行う(S10)。このときの測定は、露光ビームの初期設定時に測定し保存しておいた基準データの項目と同じ測定項目を少なくとも1つは含むようにして測定を行う。そして、この測定ヘッド11で得られた測定信号を基に測定値演算部12で測定結果を算出する(S11)。算出された測定結果は比較判定部14で保存部13に保存された基準データと比較され(S12)、ビーム良否の判定が行われる(S13)。
【0059】
この態様において、露光ビームはそれが単数光源であっても、ビームのビーム光量に加え、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つ保存しておいた基準データと測定結果を比較するだけで良否が瞬時に判定できるので、メンテナンス精度が向上し、メンテナンスの時間が短縮できる。しかも、複数光源であれば露光ビームの光量とプロファイルに加えて、径・位置の少なくとも1つを複数光源について同時に測定することもでき、更なるメンテナンス時間の大幅な短縮ができる。
【0060】
また、ビーム状態が否とされた場合は、補正演算部15で保存部13の基準データと測定結果から補正データを算出することができる。こうして得られた補正データを基にメンテナンスを行うことができるので、ビーム測定機で露光ビームの補正データを生成できるので、メンテナンス時の人間による判断が不要となり、メンテナンス時間の短縮・メンテナンスする人による差を抑制することができ、メンテナンス精度の向上が可能となる。
【0061】
このときの処理は図5に示すフローに従って行われる。
【0062】
図5において、測定ヘッド11でビーム測定が行われる(S20)。測定信号に基づき測定値演算部12で光量等の測定結果が算出される(S21)。比較判定部14で、この測定結果を保存部13に保存された基準データと比較し(S22)、良否判定を行う(S23)。S23でビーム状態が良とされた場合は終了する。一方、ビーム状態が否とされた場合は補正演算部15で補正データが算出され(S24)、終了する。
【0063】
この補正データを露光装置の露光制御部32に出力することにより、該補正データを基に露光制御部32が露光光源を補正するようにすることもできる。このとき併せて露光ビームを定期的に自動で計測することもできる。定期的に自動で計測する方法としては、画像露光枚数制御やタイマー制御などを行い、特定の露光枚数ごとに若しくは特定の時間間隔ごとに測定制御する方法が挙げられる。このように測定から補正まですべて自動化されると、画像露光装置2の光学系に不具合が有っても、自動で補正することも可能となり、光学系の異常を自動で補正することができ、メンテナンスの時間短縮及び露光品質の安定性向上が図れる。
【0064】
このときの処理は図6に示すフローに従って行われる。
【0065】
図6において、測定ヘッド11でビーム測定が行われる(S30)。測定信号に基づき測定値演算部12で光量等の測定結果が算出される(S31)。比較判定部14で、この測定結果を保存部13に保存された基準データと比較し(S32)、良否判定を行う(S33)。S33でビーム状態が良とされた場合は終了する。一方、ビーム状態が否とされた場合は補正演算部15で補正データが算出され(S34)、この補正データは露光装置へ出力され(S35)、終了する。
【0066】
また、これらの効果を有するビーム測定機1を搭載した画像露光装置2はメンテナンス性が優れている。
【0067】
更に、ビーム測定機1の比較判定部14においてビーム状態が否とされた場合、ビーム測定機1から警告手段23へ警告指令がなされ警告を発するようにすると、異常時には警告によって異常状態の看過ごしを未然に防止でき、それによって適切な対応を採ることができることにより、メンテナンス工数減が図れる。
【0068】
このときの処理は図7に示すフローに従って行われる。
【0069】
図7において、測定ヘッド11でビーム測定が行われる(S40)。測定信号に基づき測定値演算部12で光量等の測定結果が算出される(S41)。比較判定部14で、この測定結果を保存部13に保存された基準データと比較し(S42)、良否判定を行う(S43)。S43でビーム状態が良とされた場合は終了する。一方、ビーム状態が否とされた場合は警告手段に警告指令が出され(S44)終了する。
【0070】
図8は本発明のビーム測定機を搭載した画像露光装置の他の構成を示すブロック図である。図1と同一符号は同一構成を示し、詳細な説明は省略する。
【0071】
この態様において露光光源21は複数光源からなっており、ビーム測定機1はビーム測定時にそれら複数光源の点灯を自動で切り替えるための切り替え信号を出力する切替手段17を有している。
【0072】
次に、かかるビーム測定機1及び画像露光装置2の測定処理について図9に基づいて説明する。
【0073】
上記の態様において、複数ビームの測定を同時測定によらず行う場合は、測定開始時に切替手段17により点灯する露光光源21を切替える旨の指令を露光制御部22に出力する(S50)。この信号により点灯する露光光源21が切り替えられる。切替えられて点灯した露光光源21について測定し(S51)、測定結果が算出され(S52)、比較判定部14で基準データと比較され(S53)、露光ビームの良否が判定されると(S54)、切替手段16に測定終了信号が送られ、切替手段17で未測定のビームの有無が確認され(S55)、未測定ビームがある場合は再び露光制御部22に切替え指令を発することにより測定を続行する。一方、未測定ビームが存在しないと判断された場合は測定を終了する。このようにすることで、露光光源が複数光源である場合は上記図1の態様における各効果に加えてメンテナンスミスが無くなるという効果が得られる。
【0074】
図10は本発明のビーム測定機を搭載した画像露光装置の他の態様を示すブロック図である。ビーム測定機及び画像露光装置の別の態様について図10を用いて説明する。尚、図1と同一符号は同一構成を示し、詳細な説明は省略する。
【0075】
この態様は露光光源21が複数光源からなっている。
【0076】
この態様においてビーム測定機1は判定部18を有している。この判定部18の第一の態様は図11aに示すような測定ヘッド11によって測定された複数光源同時点灯時のビームプロファイルに対して図11bに示すように周波数解析を行いその解析結果から露光ビームの良否を判定するように機能する。
【0077】
これにより、ビームプロファイルだけでは判らないビームの並びや間隔等の異常が判断でき、精度が高いメンテナンスが可能となる。
【0078】
このときの処理は図12に示すフローに従って行われる。
【0079】
まず、測定ヘッド11で複数光源同時点灯時のビームプロファイルについて測定し(S60)、測定値演算部12で複数光源同時点灯時のビームプロファイルを測定結果として算出する(S61)。判定部18で複数光源同時点灯時のビームプロファイルを周波数解析し(S62)、ビーム良否の判定を行い(S63)、終了する。
【0080】
また、複数光源が複数波長の場合には判定部18の第2の態様として、図13に示すように測定ヘッド11によって測定された各波長ごとのビームプロファイルをそれぞれ重ね合わせ、それら各波長のプロファイルデータの重なり具合から、露光ビームの良否を判定する。
【0081】
例えば、図13の場合Blue、Green、Redの各波長についてビームプロファイルを測定し、これら3つのプロファイルデータを重ね合わせて、重なり具合いを見ることにより、露光ビームの良否を判定する。
【0082】
この重なり具合による判定は、ビーム測定機1内で自動的に行うようにしても良いし、重ね合わせた結果をモニタやプリント出力で表示させその様子を作業者が目視判断してもよい。
【0083】
このようにすると、複数波長の光源のビーム異常の有無を素早くでき、メンテナンス時間の短縮が図れる。
【0084】
このときビーム測定機1内で自動的に行う場合の処理は図14に示すフローに従って行われる。
【0085】
まず、測定ヘッド11で各波長ごとのビームプロファイルについて測定し(S70)、測定値演算部12で各波長ごとのビームプロファイルを測定結果として算出する(S71)。判定部18で各波長ごとのビームプロファイルを重ね合わせることにより比較し(S72)、ビーム良否の判定を行い(S73)、終了する。
【0086】
図15は本発明のビーム測定機を搭載した画像露光装置の他の構成を示すブロック図である。図1と同一符号は同一構成を示し、詳細な説明は省略する。
【0087】
24は測定履歴データを保存管理する履歴管理手段であり、25は測定履歴データを表示する表示部である。
【0088】
履歴管理手段24は測定履歴データを保存し、管理するものであり、好ましくは測定時の情報と測定結果とが関連付けられて保存されている。また、履歴管理手段24は表示部25に任意の履歴データ等を表示させる制御を行うこともできる。
【0089】
表示部33は履歴確認を行う際に装置管理者による履歴データの確認を容易にさせるために履歴データをモニタやプリント出力で表示させる。
【0090】
次に、かかるビーム測定機1及び画像露光装置2の作用について説明する。
【0091】
まず、画像露光装置2の初期設定時において、テストパターン等の適宜の画像を露光形成し、その画像を出力する。得られた画像を目視評価し、必要があれば露光光源21を適宜調整する。その結果、良質な画像が得られるようになったと判断された時点で、初期設定が終了する。そして、初期設定時を含め、露光光源21の光路上にビーム測定機1の測定ヘッド11を挿入することによってその時の露光ビームを測定する。この作業は定期的に行われる。この測定データを基に測定値演算部12で露光ビームの測定結果を算出する。この測定結果としては該露光ビームのビーム光量に加え、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つを測定する。このようにして得られた測定結果は、履歴管理手段24に順次保存される。更に、必要に応じて履歴データは表示部25に表示される。
【0092】
この態様において、露光ビームの履歴管理が画像露光装置側で容易にできるので、異常発生前に適切な対応策を採ることができる。
【0093】
このときの処理は図16に示すフローに従って行われる。
【0094】
まず、測定ヘッド11で露光ビームの測定を行う(S80)、測定値演算部12で光量等の測定結果を算出する(S81)。この測定結果を画像露光装置へ出力し(S82)、終了する。
【0095】
図17は本発明の画像露光装置の管理システムの一例を示す図である。
【0096】
図17において、2A、2B、2C…はそれぞれビーム測定機を搭載した画像露光装置であり、3は各画像露光装置2A、2B、2C…を管理するためのホストコンピュータである。
【0097】
この態様において、各画像露光装置2A、2B、2C…は通信手段を備えており、ホストコンピュータ3とデータの送受信が可能となるようにそれぞれ連絡している。
【0098】
通信手段はデータの送受信が可能であれば特に限定されず、有線、無線のいずれであっても良く、有線の場合は例えば一般の電話回線や専用回線であってもよい。
【0099】
ホストコンピュータ3は、例えば各ユーザーが所有する画像露光装置を該画像露光装置のメーカー側で一括して管理するホストコンピュータであったり、画像露光装置を複数台所有するユーザーが自身で一括して管理するホストコンピュータであったりする。
【0100】
各画像露光装置2A、2B、2C…は、それぞれ搭載されたビーム測定機によって露光ビームの状態を定期的に自動で測定し、その測定結果をホストコンピュータ3に通信手段を介して送信する。
【0101】
ホストコンピュータ3は各画像露光装置2A、2B、2C…から測定結果が送られると、該測定データを送信元の画像露光装置に関連付けて保存する。ホストコンピュータ3において、その保存データは各露光装置ごとにデータベース化され、各画像露光装置ごとの露光ビームの測定データ履歴として管理される。また、必要に応じて表示装置を設け、図18に示すように各画像露光装置ごとの露光ビームの測定データ履歴として表示することも好ましい。
【0102】
これにより、複数の画像露光装置のビーム履歴管理が一括で行え、異常の起こりそうな画像露光装置に対して画像に異常を起こす前のメンテナンスが可能となり、無駄なメンテナンスの削減、サービスの向上が図れる効果がある。
【0103】
また、ホストコンピュータ3においてビーム良否の判定を行う判定手段を有し、各画像露光装置2A、2B、2C…から送信される露光ビームの測定結果に基づいて露光ビームの良否判定を行うようにすることもできる。この場合、判定する方法は上述したような、各画像露光装置2A、2B、2C…で良質な画像が得られる状態にある露光ビームの光量に加えて、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つを予め測定したデータをホストコンピュータ3に保存しておき、その基準データを元にして判定する方法や、複数光源の場合には、各画像露光装置2A、2B、2C…において複数光源同時点灯時のビームプロファイルを測定した結果をもとに周波数解析を行うことで判定する方法や、複数波長の場合には各画像露光装置2A、2B、2C…で複数波長の光源の各プロファイルを測定したデータを基に複数波長の各プロファイルを比較して判定する方法のいずれでも良い。
【0104】
これにより、どの画像露光装置のどの露光ビームに異常があるかを一括して判断できて、メンテナンスの要・不要が判り、メンテナンス精度の向上及びメンテナンス時間の削減を図ることができる。
【0105】
さらに、別の態様としてホストコンピュータ3にビーム測定機1内に設けられた補正演算部15と同様の機能を有する補正演算手段を備え、ホストコンピュータ3における上記の良否判定の結果、否と判定された場合に、該露光装置に対して補正データを演算して、その補正データを否と判定された画像露光装置に送信することもできる。
【0106】
その補正データが送信された画像露光装置は、該補正データを受信し、受信した補正データに基づいて露光制御部で露光光源を制御し、ビーム補正を行うようにする。
【0107】
これにより、サービスマンが各画像露光装置にわざわざ出向かずにメンテナンスが行え、サービス時間の短縮が可能であり、かつ画像安定性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のビーム測定機を搭載した画像露光装置の構成を示すブロック図
【図2】複数光源からの露光ビームの測定値を算出方法を示す図
【図3】本発明のビーム測定処理の初期設定処理の一例を示すフロー図
【図4】本発明のビーム測定処理の一例を示すフロー図
【図5】本発明のビーム測定処理の他の一例を示すフロー図
【図6】本発明のビーム測定処理の他の一例を示すフロー図
【図7】本発明のビーム測定処理の他の一例を示すフロー図
【図8】本発明のビーム測定機を搭載した画像露光装置の他の構成を示すブロック図
【図9】本発明のビーム測定処理の他の一例を示すフロー図
【図10】本発明のビーム測定機を搭載した画像露光装置の他の構成を示すブロック図
【図11】比較判定部における露光ビームの良否判定方法の一例を示す図
【図12】本発明のビーム測定処理の他の一例を示すフロー図
【図13】比較判定部における露光ビームの良否判定方法の他の一例を示す図
【図14】本発明のビーム測定処理の他の一例を示すフロー図
【図15】本発明のビーム測定機を搭載した画像露光装置の他の構成を示すブロック図
【図16】本発明のビーム測定処理の他の一例を示すフロー図
【図17】本発明の画像露光装置の管理システムの一例を示す図
【図18】履歴表示画面の一例を示す図
【符号の説明】
1:ビーム測定機
2:画像露光装置
3:ホストコンピュータ
11:測定ヘッド
12:測定値演算部
13:保存部
14:比較判定部
15:補正演算部
16:制御処理部
17:切替手段
18:判定部
21: 露光光源
22: 露光制御部
23: 警告手段
24:履歴管理手段
25: 表示部
Claims (14)
- 光露光により画像を形成する画像露光装置用のビーム測定機において、良質な画像が得られる状態にある露光ビームの光量に加えて、径・位置・プロファイルの少なくとも1つについての測定結果を予め保存しておくと共に、その後に測定した測定結果を前記保存しておいた測定結果と比較することで、露光ビームの良否を判定することを特徴とするビーム測定機。
- 複数光源を用いて光露光により画像を形成する画像露光装置用のビーム測定機において、露光ビームの光量とプロファイルに加えて、径・位置の少なくとも1つについて複数の露光ビームを同時に測定することを特徴とするビーム測定機。
- 良質な画像が得られる状態にある各露光ビームの光量に加えて、径・位置・プロファイルの少なくとも1つについての測定結果を予め保存しておき、前記複数光源の露光ビームを同時に測定した測定結果と前記保存しておいた測定結果とを比較することで、露光ビームの良否を判定することを特徴とする請求項2に記載のビーム測定機。
- 複数光源を用いて光露光により画像を形成する画像露光装置用のビーム測定機において、良質な画像が得られる状態にある各露光ビームの光量に加えて、径・位置・プロファイルの少なくとも1つについての測定結果を予め保存しておくと共に、その後に複数光源の露光ビームの点灯を自動で切替えて各露光ビームを測定し、該測定した測定結果と前記保存しておいた測定結果とを比較することで、露光ビームの良否を判定することを特徴とするビーム測定機。
- 複数波長の光源を用いて光露光により画像を形成する画像露光装置用のビーム測定機において、各波長ごとのビームプロファイルを測定し、測定したビームプロファイルデータを複数波長について比較することで露光ビームの良否を判定することを特徴とするビーム測定機。
- 複数光源を用いて光露光により画像を形成する画像露光装置用のビーム測定機において、複数光源同時点灯時のビームプロファイルを測定し、その測定結果を周波数解析することで、露光ビームの良否を判定することを特徴とするビーム測定機。
- 露光ビーム良否判定の判定結果が否とされた場合に露光ビームの補正データを演算することを特徴とする請求項1、3、4、5及び6のいずれかに記載のビーム測定機。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のビーム測定機を搭載したことを特徴とする画像露光装置。
- 複数光源を用いて光露光により画像を形成する画像露光装置において、露光ビームの光量に加えて、ビームの径・位置・プロファイルの少なくとも1つを測定するビーム測定機を備えると共に、該ビーム測定機による測定結果をデータ履歴として順次保存することを特徴とする画像露光装置。
- 請求項1、3、4、5、6及び7のいずれかに記載のビーム測定機を搭載した画像露光装置であって、ビームの状態を定期的に自動で測定し、良否判定が否と判定された場合に警告を発することを特徴とする画像露光装置。
- 請求項1、3、4、5及び6のいずれかに記載のビーム測定機を搭載した画像露光装置であって、ビームの状態を定期的に自動で測定し、良否判定が否と判定された場合に露光ビームの補正データを演算し、該補正データに基づいて露光ビームに補正を加えることを特徴とする画像露光装置。
- 請求項8に記載の画像露光装置を通信手段を介してホストコンピュータと連絡し、上記露光装置とホストコンピュータとの間でデータの送受信を可能とすると共に、上記露光装置においてビームの状態を定期的に自動で測定し、その測定結果をホストコンピュータに送信し、該ホストコンピュータにおいて測定結果を上記露光装置と関連付けて管理することを特徴とする画像露光装置の管理システム。
- 請求項8に記載の画像露光装置の複数を通信手段を介してホストコンピュータと連絡し、上記露光装置とホストコンピュータとの間でデータの送受信を可能とすると共に、上記露光装置の各々においてビームの状態を定期的に自動で測定し、その測定結果をホストコンピュータに送信し、上記ホストコンピュータにおいて上記露光装置から送信された測定結果に基づいて露光ビームの良否判定を行うことを特徴とする画像露光装置の管理システム。
- 前記ホストコンピュータで良否判定の判定結果が否とされた場合に補正データを演算して、該露光装置に補正データを送信し、補正データが送信された露光装置に対して該補正データに基づいてビーム補正を行うようにしたことを特徴とする請求項13に記載の画像露光装置の管理システム。
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