JP3757457B2 - 洗濯機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗濯槽に給水する水または洗濯液中に含まれる遊離塩素を除去できるようにした洗濯機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、洗濯機に給水する水道水中の残留遊離塩素を除去する技術は、特開平02−136170号公報、特開平06−154474号公報、特開平06−238092号公報などに記載されたものが知られている。
【0003】
図4は特開平02−136170号公報に記載されているもので、給水ホース1を接続した給水弁2に内部ホース3を接続し、この内部ホース3に給水経路切換部4を接続し、この給水経路切換部4により遊離塩素除去材を充填したカートリッジ(図示せず)を内蔵した残留遊離塩素除去装置5を通して、残留遊離塩素を除去した水道水を給水口6から水槽内に給水できるように構成している。
【0004】
図5は特開平06−154474号公報に記載されているもので、給水ホース1を2連給水弁7に接続し、この2連給水弁7の一方に遊離塩素除去材8を充填したカートリッジ9を内蔵した残留遊離塩素除去装置10を接続し、残留遊離塩素除去装置10の流入口11より入った水道水を遊離塩素除去材8を通して流出口12より出し、残留遊離塩素を除去した水道水を給水口6から水槽内に給水できるように構成している。
【0005】
また、図6は特開平06−238092号公報に記載されているもので、給水弁2に接続した内部ホース3を通して給水する給水経路に、遊離塩素除去剤8を充填したカートリッジ13を収納するフィルターケース14を引き出し状に着脱自在に取り付け、フィルターケース14を装着時には水槽内へ残留遊離塩素を除去した水道水を給水する構成としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開平02−136170号公報、特開平06−154474号公報に記載された構成では、残留遊離塩素を除去した水道水を水槽内に給水するために、給水経路を完全に切り換えることにより、すべての給水が充填されている遊離塩素除去材中を通過させることと、緻密に充填した遊離塩素除去材中を通過させるために水圧を付加することが必要である。
【0007】
さらに、還元剤を使用したカートリッジ方式では、還元剤としては還元作用を有する粉末の亜硫酸カルシウムを主成分とし、水に難溶性のエチルセルロース等をバインダー(結合剤)として粒状化したものが使用されていた。この結果、反応機構の原理は、残留遊離塩素が亜硫酸カルシウムの粒状体表面に接触して反応するものであった。
【0008】
また、粒状体を充填した構成では、水の通りやすい部分と通りにくい部分を生じ易く、水圧を付加した状態で使用していると、水の通りやすい部分が他の部分よりも多くの残留遊離塩素と反応するために消費して、有効成分を多く残したままショートパスを生じて残留遊離塩素が漏れだして寿命となっていた。
【0009】
また、活性炭を使用したカートリッジでは、水道水中に含まれる異物による目詰まりから、流量低下を生じるとともに、活性炭中を通過する流速が増して吸着能力を越えるために残留遊離塩素が徐々に漏れだして寿命となる。
【0010】
いずれの場合においても、使用者が外から寿命を知ることは不可能なために、使用回数などから寿命を予測して報知することも要求される。
【0011】
つぎに、特開平06−238092号公報に記載された構成では、残留遊離塩素を除去した水道水を水槽内に給水するために、カートリッジを収納したフィルターケースを装着したその部分において、水道水中に含まれる残留遊離塩素を除去するには、難溶性の還元剤では水道水との高い接触効率(広い接触面積)が要求されている。このことから、使用中に徐々に接触面積が小さくなり、同様に使用者が外から寿命を知ることは不可能なために、使用回数などから寿命を予測して報知することも要求される。
【0012】
また、昜溶解性の還元剤では洗濯行程からすすぎ行程の各行程にわたって所定量の還元剤を水道水中に供給することは不可能であった、あまり過剰の還元剤が洗濯液中にあると還元作用により色柄物(染料)に変色を生じさせるために、ほぼ所定量の溶出に制御することが要求される。
【0013】
本発明は上記課題を解決するもので、予め設定した所定量の還元剤を水道水中にあるいは洗濯液中に分散または溶解し、還元剤と残留遊離塩素を完全にかつ迅速に酸化還元反応させて除去し、水道水に含まれる残留遊離塩素の酸化作用による色柄物(染料)の変退色やシルクの黄変や各種有機系の繊維表面加工材の酸化等を防止することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の洗濯機においては、洗濯槽と、前記洗濯槽内に水道水を供給するための給水弁と、水道水に含まれる遊離塩素を除去する還元剤とを備え、前記還元剤は、前記洗濯槽へ供給される水道水の中または前記洗濯槽の中に供給されることで前記洗濯槽内の洗濯液に分散または溶解され、前記洗濯槽内の洗濯液に含まれる遊離塩素と酸化還元反応し、その反応によって遊離塩素を除去するようにし、前記還元剤は、液体とし、高濃度水溶液として容器に収納され、前記高濃度水溶液の所定量が、前記洗濯槽へ供給される水道水の中ま たは前記洗濯槽の中に供給されるようにしたものである。
【0015】
また、洗濯槽と、前記洗濯槽内に水道水を供給するための給水弁と、水道水に含まれる遊離塩素を除去する還元剤とを備え、前記還元剤は、前記洗濯槽へ供給される水道水の中または前記洗濯槽の中に供給されることで前記洗濯槽内の洗濯液に分散または溶解され、前記洗濯槽内の洗濯液に含まれる遊離塩素と酸化還元反応し、その反応によって遊離塩素を除去するようにし、前記還元剤は、粉体とし、容器に収納され、前記粉体の還元剤の所定量が、前記洗濯槽へ供給される水道水の中または前記洗濯槽の中に供給されるようにしたものである。
【0016】
これにより、給水経路を完全に切換えたり、カートリッジに水圧を付加する必要もなく、また、水道水との高い接触効率が要求されることがなく、予め設定した所定量の還元剤を水道水中にあるいは洗濯液中に分散または溶解し、還元剤と残留遊離塩素を完全にかつ迅速に酸化還元反応させて除去することができ、水道水に含まれる残留遊離塩素の酸化作用による色柄物(染料)の変退色やシルクの黄変や各種有機系の繊維表面加工材の酸化等を防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、洗濯槽と、前記洗濯槽内に水道水を供給するための給水弁と、水道水に含まれる遊離塩素を除去する還元剤とを備え、前記還元剤は、前記洗濯槽へ供給される水道水の中または前記洗濯槽の中に供給されることで前記洗濯槽内の洗濯液に分散または溶解され、前記洗濯槽内の洗濯液に含まれる遊離塩素と酸化還元反応し、その反応によって遊離塩素を除去するようにし、前記還元剤は、液体とし、高濃度水溶液として容器に収納され、前記高濃度水溶液の所定量が、前記洗濯槽へ供給される水道水の中または前記洗濯槽の中に供給されるようにしたものであり、所定量計量して洗濯槽へ供給される水道水の中または洗濯槽の中に投入させることにより、速やかに洗濯槽内の洗濯液中へ拡散溶解し、残留遊離塩素と反応して除去することができる。
【0018】
請求項に記載の発明は、洗濯槽と、前記洗濯槽内に水道水を供給するための給水弁と、水道水に含まれる遊離塩素を除去する還元剤とを備え、前記還元剤は、前記洗濯槽へ供給される水道水の中または前記洗濯槽の中に供給されることで前記洗濯槽内の洗濯液に分散または溶解され、前記洗濯槽内の洗濯液に含まれる遊離塩素と酸化還元反応し、その反応によって遊離塩素を除去するようにし、前記還元剤は、粉体とし、容器に収納され、前記粉体の還元剤の所定量が、前記洗濯槽へ供給される水道水の中または前記洗濯槽の中に供給されるようにしたものであり、所定量計量して、洗濯槽へ供給される水道水の中もしくは洗濯槽の洗濯液に投入させることにより、洗濯槽内の洗濯液中へ拡散し、残留遊離塩素と反応して除去することができる。
【0019】
請求項に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の発明において、容器には、透明部を設けたものであり、還元剤の残量を透明部より確認することができ、還元剤の交換、または補給時期を使用者に知らせることができる。
【0020】
請求項に記載の発明は、上記請求項1〜に記載の発明において、還元剤は、洗濯行程またはすすぎ行程の少なくともいずれか一方において、供給させるようにしたものであり、洗濯行程からすすぎ行程および脱水後の乾燥まで酸化作用を有する残留遊離塩素を除去した水で処理することができる。
【0021】
請求項に記載の発明は、上記請求項1〜に記載の発明において、還元剤の供給される濃度は、遊離塩素を4ppm除去できる濃度以下としたもので、還元剤が亜硫酸カルシウムの場合、残留遊離塩素の濃度が1ppmの水道水を除去するためには、還元剤の濃度は2.33ppm必要であり、還元剤の濃度が約10ppmの場合は、4ppmの濃度の残留遊離塩素を除去できる。また、還元剤が亜硫酸ソーダーの場合、残留遊離塩素の濃度が1ppmの水道水を除去するためには、還元剤の濃度は2.4ppm必要であり、還元剤の濃度が、同様に約10ppmの場合は、4ppmの濃度の残留遊離塩素を除去できる。水道法には、残留遊離塩素の濃度は0.1ppm以上あることが規定されており、実際の最高濃度は1.2〜1.4ppmであり、還元剤の濃度が遊離塩素を4ppm除去できる濃度(約10ppm)であれば、残留遊離塩素を充分除去することができる。
【0022】
一方、洗濯液中の還元剤の濃度が10ppmの場合の洗濯物の影響は、色柄物(染料)の変退色が洗濯20回で若干認められる程度で、洗濯物への影響は殆どないといえる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0024】
(実施例1)
図1に示すように、給水ホース1は、その一端を水道蛇口(図示せず)に接続し、他端を給水弁2に螺合している、給水弁2の出口側は内部ホース3を介して給水ノズル15と連通している。給水ノズル15の下方には、引き出し状のケース16を設け、このケース16の凸部に成形体17を装着し、さらに下方に給水口18を配設して給水部材を構成している。
【0025】
成形体17は、還元剤としての亜硫酸カルシウムを主成分とし、水に徐溶性の結合剤により固結したもので、洗濯行程またはすすぎ行程の給水時に給水弁2を開いて洗濯槽19に給水するとき、還元剤を分散または溶解し、洗濯槽19内の洗濯液に分散または溶解するようにしている。
【0026】
このとき、還元剤を洗濯槽19への給水に分散または溶解させる濃度が残留遊離塩素を4ppm除去できる濃度(約10ppm)以下となるように、給水流量との関連で大きさを設定している。また、成形体17は、洗濯槽19への給水によって結合剤が徐々に溶解し、成形体17の大きさが小さくなるように構成している。
【0027】
上記構成において、洗濯行程およびすすぎ行程の各行程で、給水弁2が開くと水道水が内部ホース3を介して、給水ノズル15からケース16内に装着した還元剤の成形体17にシャワー状に供給される。このとき、成形体17の結合剤が徐々に溶解して水道水中へ亜硫酸カルシウムの微粒子が分散放出され、水道水とともに給水口18より洗濯槽19へ給水される。
【0028】
水道水中に分散放出された亜硫酸カルシウムの微粒子は、ケース16内と給水口18および洗濯槽19において、水道水中の酸化作用のある残留遊離塩素と酸化還元反応して残留遊離塩素を除去する。このとき、還元剤を洗濯槽19への給水に分散または溶解させる濃度は、残留遊離塩素を4ppm除去できる濃度(約10ppm)以下としているため、残留遊離塩素を充分除去することができる。
【0029】
したがって、水道水に含まれる残留遊離塩素の酸化作用による色柄物(染料)の変退色やシルクの黄変や各種有機系の繊維表面加工材の酸化などを防止することができる。また、成形体17は、洗濯槽19への給水によって結合剤が徐々に溶解し、成形体17の大きさが小さくなるため、還元剤の交換時期はケース165内を確認することで容易にわかり、使い勝手を向上できるとともに、残留遊離塩素除去剤のロスを削減することができる。
【0030】
(実施例2)
図2に示すように、透明容器20は、液体還元剤である亜硫酸ソーダーの高濃度水溶液21を充填し、この透明容器20と定量ポンプ22とをホース23で連結し、定量ポンプ22の吐出側に接続したホース24を給水部材内に配設した吐出口25と連通している。定量ポンプ22により吐出される亜硫酸ソーダーの高濃度水溶液21の量は、洗濯槽19内の洗濯液に分散または溶解させたときの濃度が残留遊離塩素を4ppm除去できる濃度(約10ppm)以下となるようにしている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0031】
上記構成において洗濯行程およびすすぎ行程の各行程で、給水弁2が開くと水道水が内部ホース3を介して、給水ノズル15からケース16内にシャワー状に供給される。このとき、透明容器20内の亜硫酸ソーダーの高濃度水溶液21は、定量ポンプ22の動作により、ホース23、24を介して所定量だけ吐出口25から水道水中へ自動的に供給される。
【0032】
水道水中に供給された所定量の亜硫酸ソーダーの高濃度水溶液21は、給水口18および洗濯槽19において、水道水中の酸化作用のある残留遊離塩素と酸化還元反応して遊離塩素を除去する。このとき、定量ポンプ22により吐出される亜硫酸ソーダーの高濃度水溶液21の量を、洗濯槽19内の洗濯液に分散または溶解させたときの濃度が残留遊離塩素を4ppm除去できる濃度(約10ppm)以下となるようにしているため、残留遊離塩素を充分除去することができる。
【0033】
したがって、水道水に含まれる残留遊離塩素の酸化作用による色柄物(染料)の変退色やシルクの黄変や各種有機系の繊維表面加工材の酸化などを防止することができる。なお、液体還元剤の残量は、透明容器20により容易にわかる。
【0034】
(実施例3)
図3に示すように、還元剤収納ケース26は、粉体の還元剤の亜硫酸カルシウムを収納するもので、この還元剤収納ケース26の下部にモータ27を設け、モータ27により伝達機構28を介してコイルばね29を回転させて、還元剤収納ケース26内の亜硫酸カルシウムの粉体を所定量だけ給水部材内の水道水へ吐出口30から送り出すように構成している。モータ27を回転させて送り出される亜硫酸カルシウムの粉体の量は、洗濯槽19内の洗濯液に分散または溶解させたときの濃度が残留遊離塩素を4ppm除去できる濃度(約10ppm)以下となるようにしている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0035】
上記構成において、洗濯行程およびすすぎ行程の各行程で、給水弁2が開くと水道水が内部ホース3を介し、給水ノズル15からケース16内にシャワー状に供給される。このとき、モータ27を駆動して伝達機構28を介してコイルばね29を回転させて、還元剤収納ケース26内の亜硫酸カルシウムの粉体を所定量だけ給水部材内の水道水へ吐出口30から送り出す。
【0036】
水道水中に供給された所定量の亜硫酸カルシウムの粉体は、給水口18を介して洗濯槽19へ入り、水道水(洗濯液)中の酸化作用のある残留遊離塩素と酸化還元反応して遊離塩素を除去する。このとき、モータ27を回転させて送り出される亜硫酸カルシウムの粉体の量は、洗濯槽19内の洗濯液に分散または溶解させたときの濃度が残留遊離塩素を4ppm除去できる濃度(約10ppm)以下となるようにしているため、残留遊離塩素を充分除去することができる。
【0037】
したがって、水道水に含まれる残留遊離塩素の酸化作用による色柄物(染料)の変退色やシルクの黄変や各種有機系の繊維表面加工材の酸化などを防止することができる。なお、粉末還元剤の残量は、還元剤収納ケース26の透明部(図示せず)で確認できる。
【0038】
なお、上記各実施例では、洗濯機の給水部材へ還元剤を供給するように構成しているが、直接、洗濯槽内へ還元剤を供給するように構成しても同様に実施可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、洗濯槽と、前記洗濯槽内に水道水を供給するための給水弁と、水道水に含まれる遊離塩素を除去する還元剤とを備え、前記還元剤は、前記洗濯槽へ供給される水道水の中または前記洗濯槽の中に供給されることで前記洗濯槽内の洗濯液に分散または溶解され、前記洗濯槽内の洗濯液に含まれる遊離塩素と酸化還元反応し、その反応によって遊離塩素を除去するようにし、前記還元剤は、液体とし、高濃度水溶液として容器に収納され、前記高濃度水溶液の所定量が、前記洗濯槽へ供給される水道水の中または前記洗濯槽の中に供給されるようにしたから、液体の還元剤は所定量自動計量して供給されるので、ほぼ所定量の還元剤を給水もしくは洗濯液に溶解させることができ、従来のようにすべての給水を緻密に充填された残留遊離塩素除去剤に水圧の負荷をかけながら通過させる必要がなく、給水した水道水または洗濯槽内の洗濯液に含まれる残留遊離塩素と酸化還元反応を生じさせることができて残留遊離塩素を除去することができ、洗濯中および乾燥中に水道水に含まれる残留遊離塩素の酸化作用による色柄物(染料)の変退色やシルクの黄変や各種有機系の繊維表面加工材の酸化等の防止を図ることができる。
【0040】
また、請求項2に記載の発明によれば、洗濯槽と、前記洗濯槽内に水道水を供給するための給水弁と、水道水に含まれる遊離塩素を除去する還元剤とを備え、前記還元剤は、前記洗濯槽へ供給される水道水の中または前記洗濯槽の中に供給されることで前記洗濯槽内の洗濯液に分散または溶解され、前記洗濯槽内の洗濯液に含まれる遊離塩素と酸化還元反応し、その反応によって遊離塩素を除去するようにし、前記還元剤は、粉体とし、容器に収納され、前記粉体の還元剤の所定量が、前記洗濯槽へ供給される水道水の中または前記洗濯槽の中に供給されるようにしたから、粉体の還元剤は所定量自動計量して供給されるので、ほぼ所定量の還元剤を給水もしくは洗濯液に溶解させることができ、従来のようにすべての給水を緻密に充填された残留遊離塩素除去剤に水圧の負荷をかけながら通過させる必要がなく、給水した水道水または洗濯槽内の洗濯液に含まれる残留遊離塩素と酸化還元反応を生じさせることができて残留遊離塩素を除去することができ、洗濯中および乾燥中に水道水に含まれる残留遊離塩素の酸化作用による色柄物(染料)の変退色やシルクの黄変や各種有機系の繊維表面加工材の酸化等の防止を図ることができる。
【0041】
また、請求項に記載の発明によれば、容器には、透明部を設けたから、還元剤の残量を透明部より確認することができ、還元剤の交換、または補給時期を使用者に知らせることができる。
【0042】
また、請求項に記載の発明によれば、還元剤は、洗濯行程またはすすぎ行程の少なくともいずれか一方において、供給させるようにしたから、洗濯行程からすすぎ行程および脱水後の乾燥まで酸化作用を有する残留遊離塩素を除去した水で処理することができる。
【0043】
また、請求項に記載の発明によれば、還元剤の供給される濃度は、遊離塩素を4ppm除去できる濃度以下としたから、水道水中の残留遊離塩素を充分除去することができ、しかも、洗濯液中の還元剤による洗濯物の影響は、色柄物(染料)の変退色が洗濯20回で若干認められる程度で、洗濯物への影響は殆どないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の洗濯機の要部断面図
【図2】 本発明の第2の実施例の洗濯機の要部断面図
【図3】 本発明の第3の実施例の洗濯機の要部断面図
【図4】 従来の洗濯機の一例の要部分解斜視図
【図5】 (a)従来の洗濯機の他の例の要部分解斜視図
(b)同洗濯機の残留遊離塩素除去装置の断面図
【図6】 (a)従来の洗濯機の他の例の要部分解斜視図
(b)同洗濯機のカートリッジの一部切欠した斜視図
【符号の説明】
17 成形体(還元剤)
19 洗濯槽

Claims (5)

  1. 洗濯槽と、前記洗濯槽内に水道水を供給するための給水弁と、水道水に含まれる遊離塩素を除去する還元剤とを備え、前記還元剤は、前記洗濯槽へ供給される水道水の中または前記洗濯槽の中に供給されることで前記洗濯槽内の洗濯液に分散または溶解され、前記洗濯槽内の洗濯液に含まれる遊離塩素と酸化還元反応し、その反応によって遊離塩素を除去するようにし、前記還元剤は、液体とし、高濃度水溶液として容器に収納され、前記高濃度水溶液の所定量が、前記洗濯槽へ供給される水道水の中または前記洗濯槽の中に供給されるようにした洗濯機。
  2. 洗濯槽と、前記洗濯槽内に水道水を供給するための給水弁と、水道水に含まれる遊離塩素を除去する還元剤とを備え、前記還元剤は、前記洗濯槽へ供給される水道水の中または前記洗濯槽の中に供給されることで前記洗濯槽内の洗濯液に分散または溶解され、前記洗濯槽内の洗濯液に含まれる遊離塩素と酸化還元反応し、その反応によって遊離塩素を除去するようにし、前記還元剤は、粉体とし、容器に収納され、前記粉体の還元剤の所定量が、前記洗濯槽へ供給される水道水の中または前記洗濯槽の中に供給されるようにした洗濯機。
  3. 容器には、透明部を設けた請求項1または2に記載の洗濯機。
  4. 還元剤は、洗濯行程またはすすぎ行程の少なくともいずれか一方において、供給させるようにした請求項1〜のいずれか1項に記載の洗濯機。
  5. 還元剤の供給される濃度は、遊離塩素を4ppm除去できる濃度以下とした請求項1〜のいずれか1項に記載の洗濯機。
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