JP3756905B2 - 光強度変調装置、これを用いたシステム及び装置と光強度変調方法 - Google Patents
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Description
(1)ケーブルのような電線では伝送する電気信号の周波数に限界があり、また、信号周波数が高くなると信号波形が劣化する恐れがある。このため、信号の伝送速度が制限され、高速のICを試験することが困難となる。
(2)ICの端子数の増加に伴ってケーブルの本数を増加させると、現在のケーブルの太さでは試験装置本体とテストヘッド間のケーブル束が太く、かつ重くなるため、非常に扱い難くなる。
光パルス送信装置101は、受信装置側へ伝送すべき電気パルス信号を出力する主回路103と、この主回路103の出力端子103Aに入力端子が接続された駆動回路104と、この駆動回路104の出力端子と共通導体間に接続された半導体レーザのような発光素子105とを具備し、発光素子105は駆動回路104から与えられる電気パルス信号によって発光して光パルスを発生し、この光パルスは光コネクタ109Aを介して光伝送路109に送られ、光パルス受信装置102へ伝送される。
図24から明らかなように、発光状態に至る電流値ION1 とION2 は周囲の温度によって変動する。この結果、駆動回路104において同一の尖頭値を持つ駆動電流IDによって発光素子105を駆動したとすると、発光素子105は図24に示すように温度がT1(℃)の場合にはOP1の光パルスを出力し、温度T2(℃)の場合には光パルスOP2を出力する。
ジッタの発生が不都合となる実用例として、上述の光伝送方式を例えば半導体デバイス試験装置に適用した場合を挙げることができる。上記したように、半導体デバイス試験装置は、ソケットを装着したテストヘッドが試験装置本体と別体に構成されている。テストヘッドは被試験半導体デバイスに所定のパターンの試験信号等を印加するドライバと、被試験半導体デバイスの応答出力信号を受信して論理レベル判定を行なうコンパレータとを含み、かつ半導体デバイスとのインタフェース動作を行なう。また、これら試験装置本体とテストヘッドとの間には多数の信号伝送路が設けられている。
(2)半導体レーザのような発光素子の立上がり時間(発光遅延時間)は素子の温度によって変化し、かつ一般的には素子によって異なるため、温度変化によって、或いは各素子間において発光遅延時間に図28に示すような差が発生する。この発光遅延時間の差は上記のタイミング誤差の要因となる。
この方法によれば、確かに、比較的簡単にタイミングやデータの誤りを少なくすることができる。しかし、2値データ「1」と「0」の割合が一方のデータ値に片寄ると、識別レベルが片寄ったデータ値の側にずれてしまい、結果的にタイミングの誤りが生じることになる。また、長時間固定されたDC的なデータを識別することができないことは勿論であり、その上、いずれかのデータ値が長時間続いているという状態でさえ検出することができないという欠点がある。
このように、2値の電気信号の立上がり及び立下がりエッジを検出し、各エッジの検出に対応して極性反転パルス対を生成し、半導体レーザを駆動する従来の駆動回路の一例を図32に示す。
しかし、2値の入力電気信号の立上がり及び立下がりエッジ(a)〜(c)から生成された正論理のパルス波形(d)及び負論理のパルス波形(e)を加算して極性反転パルス対(f)を生成する場合、この極性反転パルス対の極性反転部は正論理のパルス波形(d)及び負論理のパルス波形(e)の2つのパルス波形の継ぎ目となる。このため、上記従来の駆動回路では、高い精度が要求される極性反転パルス対の極性反転部が不連続なエッジとなる場合があり、タイミング精度が劣化する恐れがあった。
インに第1の遅延回路が設けられ、第2のトランジスタのベースの入力ラインに第2の
遅延回路が設けられ、前記第3の電流スイッチ手段は、第1のトランジスタのベースの
入力ラインに前記第1の遅延回路及び第3の遅延回路が直列に設けられ、第2のトランジ
スタのベースの入力ラインに前記第2の遅延回路及び第4の遅延回路が直列に設けられ
ている。
また、前記第1乃至第3の電流スイッチ手段の電流源は例えばそれぞれ電流調整用抵抗
を有し、第1及び第3の電流スイッチ手段の電流源の電流調整用抵抗の抵抗値が等しく、
第2の電流スイッチ手段の電流源の電流調整用抵抗の抵抗値が他の電流スイッチ手段の電
流源の電流調整用抵抗の抵抗値の2分の1となるように設定されている。
又、タイミング精度が高く、しかも、周期が不定で直流成分が存在するような信号をも高い精度で高速に光伝送することができる光伝送システム及び光伝送方法に適用する光強度変調装置を提供することができる。
又、上記光伝送システム又は光伝送方法を適用した半導体デバイス試験装置に適用する光強度変調装置を提供することができる。
又、上記光パルス信号伝送方法を適用した光パルス検出方法に適用する光強度変調装置を提供することができる。
更にこの発明による光強度変調装置及びその方法を適用することにより以下の利益が得られる。
光伝送システムの第1の面によれば、送信側に、伝送すべき信号波形の立上がりエッジ及び立下がりエッジをそれぞれ検出する第1及び第2のエッジ検出手段と、前記第1のエッジ検出手段による立上がりエッジ検出タイミングを境として極性が互いに反転する極性反転パルス対からなる第1の伝送用パルス信号を発生する第1の伝送用パルス発生手段と、前記第2のエッジ検出手段による立下がりエッジ検出タイミングを境として極性が互いに反転する極性反転パルス対からなる第2の伝送用パルス信号を発生する第2の伝送用パルス発生手段と、前記第1の伝送用パルス信号に基づいて第1の光強度変調信号を生成する第1の光強度変調手段と、前記第2の伝送用パルス信号に基づいて第2の光強度変調信号を生成する第2の光強度変調手段とを具備し、受信側に、前記第1の光強度変調信号を受信して、その交流成分のみを取り出した第1の受信信号を得る第1のAC結合受信手段と、前記第2の光強度変調信号を受信して、その交流成分のみを取り出した第2の受信信号を得る第2のAC結合受信手段と、前記第1の受信信号から立上がりタイミングを識別する第1の識別手段と、前記第2の受信信号から立下がりタイミングを識別する第2の識別手段と、前記識別された立上がりタイミング及び立下がりタイミングに基づいて前記伝送すべき信号の波形に関する立上がりエッジ及び立下がりエッジを再現する信号再生手段とを具備する光伝送システムが提供される。
また、前記第1の識別手段は、立上がりタイミング識別の基準となる立上がり識別基準レベルと、立上がりタイミングの識別動作開始タイミングを与える立上がり識別開始レベルとに基づいて、前記第1の受信信号の立上がりが前記立上がり識別開始レベルを横切った時点から一定の時間だけ動作状態とされ、この動作状態中に前記第1の受信信号が前記立上がり識別基準レベルを横切った時点を立上がりタイミングとして識別し、前記第2の識別手段は、立下がりタイミング識別の基準となる立下がり識別基準レベルと、立下がりタイミングの識別動作開始タイミングを与える立下がり識別開始レベルとに基づいて、前記第2の受信信号の立下がりが前記立下がり識別開始レベルを横切った時点から一定の時間だけ動作状態とされ、この動作状態中に前記第2の受信信号が前記立下がり識別基準レベルを横切った時点を立下がりタイミングとして識別する。
光伝送システムの第2の面によれば、送信側に、伝送すべき信号波形から立上がりエッジ及び立下がりエッジをそれぞれ検出する第1及び第2のエッジ検出手段と、前記第1のエッジ検出手段による立上がりエッジ検出タイミングを境として極性が互いに反転する極性反転パルス対からなる第1の伝送用パルス信号を発生する第1の伝送用パルス発生手段と、前記第2のエッジ検出手段による立下がりエッジ検出タイミングを境として、前記第1の伝送用パルス信号とは互いに極性が反転した関係にある、極性が互いに反転する極性反転パルス対からなる第2の伝送用パルス信号を発生する第2の伝送用パルス発生手段と、前記第1及び第2の伝送用パルス信号に基づいて光強度変調信号を生成する光強度変調手段とを具備し、受信側に、前記光強度変調信号を受信して、その交流成分のみを取り出した受信信号を得るAC結合受信手段と、前記受信信号から、前記極性反転の関係に基づいて、前記第1及び第2の伝送用パルス信号に関係する信号を区別するとともに、立上がりタイミング及び立下がりタイミングを識別する識別手段と、前記立上がりタイミング及び立下がりタイミングに基づいて、前記伝送すべき信号の波形に関係する立上がりエッジ及び立下がりエッジを再現する信号再生手段とを具備する光伝送システムが提供される。
また、タイミング識別の基準となる識別基準レベルと、立上がりタイミングの識別動作開始タイミングを与える立上がり識別開始レベル及び立下がりタイミングの識別動作開始タイミングを与える立下がり識別開始レベルとに基づいて、立上がりタイミングを識別する際は、前記受信信号の立上がりが前記立上がり識別開始レベルを横切った時点で前記第1の識別手段が一定の時間だけ動作状態とされると同時に、前記第2の識別手段が動作不能状態とされ、第1の識別手段が動作状態中に前記受信信号が前記識別基準レベルを横切った時点を立上がりタイミングとして識別し、立下がりタイミングを識別する際は、前記受信信号の立下がりが前記立下がり識別開始レベルを横切った時点で前記第2の識別手段が一定の時間だけ動作状態とされると同時に、前記第1の識別手段が動作不能状態とされ、第2の識別手段が動作状態中に前記受信信号が前記識別基準レベルを横切った時点を立下がりタイミングとして識別する。
半導体デバイス試験装置の第3の面によれば、上記記載の光伝送システムを備え、2値信号を送出する試験装置本体と前記2値信号を受信するテストヘッドとが光ファイバにより接続され、前記試験装置本体と前記テストヘッドとの間において前記光伝送システムを用いた光伝送が行われる半導体デバイス試験装置が提供される。
光伝送方法の第5の面によれば、伝送すべき信号波形の立上がりエッジ及び立下がりエッジをそれぞれ検出する第1の工程と、前記立上がりエッジ検出タイミングを境として極性が互いに反転する極性反転パルス対からなる第1の伝送用パルス信号を発生するとともに、前記立下がりエッジ検出タイミングを境として極性が互いに反転する極性反転パルス対からなる第2の伝送用パルス信号を発生する第2の工程と、前記第1の伝送用パルス信号に基づいて第1の光強度変調信号を生成すると共に、前記第2の伝送用パルス信号に基づいて第2の光強度変調信号を生成し、これら変調信号を別々に光伝送ライン上に送出する第3の工程と、前記第1及び第2の光強度変調信号をそれぞれ受信して、それらの交流成分のみを取り出した第1及び第2の受信信号を得る第4の工程と、前記第1の受信信号から立上がりタイミングを識別すると共に、前記第2の受信信号から立下がりタイミングを識別し、この識別した立上がりタイミング及び立下がりタイミングに基づいて前記伝送すべき信号波形に関係する立上がりエッジ及び立下がりエッジを再現する第5の工程と、を有する光伝送方法が提供される。
また、立上がりタイミングを識別する場合には、立上がりタイミング識別の基準となる立上がり識別基準レベルと、立上がりタイミングの識別動作開始タイミングを与える立上がり識別開始レベルとに基づいて、前記第1の受信信号の立上がりが前記立上がり識別開始レベルを横切った時点から一定時間内に前記第1の受信信号が前記立上がり識別基準レベルを横切った時点を立上がりタイミングとして識別し、立下がりタイミングを識別する場合には、立下がりタイミング識別の基準となる立下がり識別基準レベルと、立下がりタイミングの識別動作開始タイミングを与える立下がり識別開始レベルとに基づいて、前記第2の受信信号の立下がりが前記立下がり識別開始レベルを横切った時点から一定時間内に前記第2の受信信号が前記立下がり識別基準レベルを横切った時点を立下がりタイミングとして識別する。
光パルス伝送方法の第8の面によれば、送信側に設けた発光素子に電気パルスを与え、この電気パルスにより発光素子から光パルスを発光させ、この光パルスを光学伝送路を通じて受信側に伝送し、受信側に設けた受光素子によって電気パルスに変換し、この電気パルスを受信信号として取り込む光パルス伝送方法において、上記送信側において、上記発光素子に与える電気パルスを前縁側及び後縁側の双方において、直流バイアス電流値を中心に正と負に対称に変化する正負対称波形信号とし、パルス幅が長いパルスを伝送しても上記光伝送路上の光の平均値を一定値に維持させることを特徴とする光パルス伝送方法が提供される。
また、受信側に上記直流バイアス電流値に対応する直流電圧を発生する平滑化回路を設け、この平滑化回路で発生する直流電圧をヒステリシス特性を持つ電圧比較器の基準電圧として供給し、この基準電圧を中心に上記ヒステリシス特性のヒステリシス幅を越える電位変化を受信信号として検出し、上記電圧比較器から出力させる。
さらに、光パルス検出方法では受信側において、送信側から送られてくるバイアス電流に対応する電圧を信号の検出閾値として利用する。
受信側では送られて来た光の直流分をバイアス電圧として再生し、さらにこのバイアス電圧を基準電圧としてヒステリシス特性を持つ電圧比較器に与え、電圧比較器により正負に振れる正負対称波形信号の立上り及び立下りの変化点を検出する構成としたから、バイアス電圧が変動しても正負対称波形信号の検出点は時間方向に移動することはない。
図1はこの発明が対象とする光信号伝送システムの第1の例の構成を概略的に示すブロック図である。この光信号伝送システムは、送信側装置Tと、受信側装置Rと、これら両装置T及びR間を接続する光ファイバ6とによって構成されている。
送信側装置Tは、立上がりエッジ検出回路1と、伝送用パルス発生回路2と、光強度変調回路3とを備え、受信側装置Rは、AC結合受信回路4と、識別回路5とを備えている。
立上がりエッジ検出回路1は、通常、論理回路等によって構成され、伝送波形(伝送しようとする信号の波形を言う)の立上がりのエッジ(タイミング)を検出して立上がり信号(a)を生成するものである。
伝送用パルス発生回路2は、立上がりエッジ検出回路1から出力される立上がり信号(a)の立上がりのタイミングに基づいて、対応する正極性のパルス信号に続けて極性の反転した負極性のパルス信号を生成して、立上がりのタイミングを境にして互いに極性の反転したパルス対を発生し、これを伝送用パルス信号(b)として出力する。
光強度変調回路3は伝送用パルス発生回路2から発生された伝送用パルス信号(b)に基づいて駆動され、従来から使用されている、オフセット光に光強度変調を行なう変調方法を用いて発光素子(図示せず)を駆動し、伝送用パルス信号波形の立上がりエッジの振幅値が予め定められた値を越えるタイミングで互いに極性の反転した光パルス対を光強度信号(c)として出力する。この光強度信号(c)は光ファイバ6を介して受信側装置Rに伝送される。
識別回路5は、AC結合受信回路4にて検出された受信信号(d)から立上がりエッジ(予め定められた振幅値を越えるタイミング)を識別する。この立上がりタイミングの識別では、タイミング識別の基準となる識別レベルL1(図2参照)と、予めノイズと信号が分離できる程度の、十分に低いレベルに設定された、識別動作開始のタイミングを与える識別開始レベルL2(図2参照)とに基づいて、次のような識別動作が行われる。
上記のように構成された光信号伝送システムでは、立上がり側の識別回路から発生されたタイミングパルス(立上がりタイミング)を、例えば非同期RS(セット−リセット)フリップフロップ回路のセット信号として用いれば、立上がりエッジが再現でき、さらに、立下がり側の識別回路から同様に発生されたタイミングパルス(立下がりタイミング)をリセット信号として用いれば、立下がりエッジが再現できる。よって、これら再現されたエッジより元の2値の伝送信号波形を再現することができる。
次に、上述した光信号伝送システムを実現する具体的な回路構成について説明する。ただし、以下に説明する回路構成は、本伝送システムを実現する回路構成の一例である。
送信側のバイアス固定LD駆動回路13a及び13bは発光素子であるレーザダイオード(図示せず)を駆動する回路であり、伝送用パルス発生回路12a及び12bが発生する、立上がり及び立下がりのタイミングを境にして極性が互いに反転するパルス対を駆動信号としてレーザダイオードを駆動し、光強度変調信号を発生させる。このバイアス固定LD駆動回路13a及び13bを使用して光強度変調信号を生成する際には、予めバイアス電流をレーザダイオードに印加して常にレーザダイオードを発光させておき(オフセット光)、駆動信号に応じた変調をレーザダイオードの駆動電流に加えるといった従来からの手法が用いられる。
立上がりエッジ検出回路11aで検出された伝送信号波形の立上がりエッジは伝送用パルス発生回路12aに供給され、この伝送用パルス発生回路12aは、入力された立上がりエッジのタイミングを境にして互いに極性の反転したパルス対を生成する。同様に、伝送用パルス発生回路12bは、入力された立下がりエッジのタイミングを境にして互いに極性の反転したパルス対を生成する。
バイアス固定LD駆動回路13a及び13bによる対応するレーザダイオードの駆動により発生された光強度変調信号はそれぞれ、光ファイバを介して送信側装置へ伝送され、対応するAC結合受信回路14a及び14bにてそれぞれ受信される。
識別回路15aに入力された受信信号はまず、比較器151aに入力される。比較器151aは入力された受信信号の電圧と識別開始基準電圧とを比較することにより、パルスが入力されたことを検知し、パルス状の信号を出力する。このパルス状の出力信号は、遅延・時定数調整回路153aで十分なパルス幅の信号に加工され、比較器150aのイネーブル信号入力端子に入力される。イネーブル信号が入力されると、比較器150aは動作を開始し、極性反転パルス対(受信信号)の中心部分、即ち、極性が反転するタイミングを識別し、この識別されたタイミングを示すパルス状の信号(タイミング信号)を出力する。
比較器150aから出力されたタイミング信号は、遅延・時定数調整回路154aで十分なパルス幅の信号に加工された後、非同期RSフリップフロップ16のS(セット)端子に入力される。
比較器150bから出力されたタイミング信号は、遅延・時定数調整回路154bで十分なパルス幅の信号に加工された後、非同期RSフリップフロップ16のR(リセット)端子に入力される。
図4に示すように、試験装置本体側に立上がり及び立下がりエッジ検出回路11a及び11b(図示せず)、伝送用パルス発生回路12a及び12b、バイアス固定LD駆動回路13a及び13bから構成される送信部を設け、テストヘッド側にAC結合受信回路14a及び14b、識別回路15a及び15b、非同期RSフリップフロップ16から構成される受信部を設けて、これら送信部と受信部の間を光ファイバを用いて接続する。
以上説明した第1の例の光信号伝送システムにおいて、伝送信号波形の立上がりエッジ及び立下がりエッジが予め定められた振幅値(レベル)を横切るタイミングを示す極性反転パルス対は、上述し、かつ図示したものに限定されるものではない。例えば立上がりタイミング用のパルス対と立下がりタイミング用のパルス対はそれらの極性が図5(a)〜(d)に示すような関係にあるものを使用することができる。なお、図5(a)は上記第1の例で使用された極性反転パルス対と同じである。
以下、送信側と受信側との間の伝送経路を1つにしたこの発明が対象とす第2の例の光信号伝送システムについて図6乃至図8を参照して説明する。
上記構成の光信号伝送システムは、伝送用パルス発生回路22a及び22bにおける極性反転パルス対の生成動作と、識別回路25a及び25bにおける立上がり及び立下がりタイミングの検出動作が異なる以外は、前述の第1の例のシステムと基本的に同じ動作をする。
伝送用パルス発生回路22a及び22bは立上がり及び立下がりエッジ検出回路21a及び21bにて検出される立上がり信号(a)及び立下がり信号(b)のタイミングを境にして極性が互いに反転するパルス対よりなる伝送用パルス信号(c)及び(d)を発生する。この実施例では、伝送用パルス発生回路22aにて発生した伝送用パルス信号(c)と伝送用パルス発生回路22bにて発生した伝送用パルス信号(d)とは互いに極性が反転した関係になっており、どちらが立上がりタイミングを示し、どちらが立下がりタイミングを示すかが区別できるようになっている。
光強度変調回路23及びAC結合受信回路24は前述の図1に示したものと同様の構成のものであるが、この実施例では光強度変調回路23は伝送用パルス発生回路22a及び22bからの各伝送用パルス信号を入力とし、これら入力に基づいて極性反転光パルス対(光強度信号(e))を出力し、一方、AC結合受信回路4は伝送されて来た光強度信号を受信して受信信号(f)を出力する。
立上がりタイミングを識別する場合には、受信信号(f)の立上がりエッジが識別開始レベルL2を横切った時点Aで識別回路25aを瞬間的に動作させると同時に、識別回路25bを瞬間的に動作不能にし、識別回路25aによって一定の遅延時間内に受信信号(f)の波形が識別レベルL1を横切った時点Bを識別し、この時点Bでタイミングパルスを発生させる。
上記識別動作によれば、受信信号(f)の立上がりエッジが識別開始レベルL2を横切った時点Aから一定時間内は識別回路25bは動作不能状態にあるので、識別回路25aによって受信信号(f)の波形が識別レベルL1を横切った時点Bを識別した後、識別回路25bがさらに、受信信号(f)の波形が識別レベルL3を横切った時点C′を誤って識別することはない。
なお、受信信号(f)のうちのパルス(交流成分)のない間は、各識別回路25a及び25bは共に動作状態にないから、ノイズによる低レベルの揺らぎを誤ってパルスと識別してしまうようなことはない。
次に、上述した第2の例の光信号伝送システムを実現する具体的な回路構成について説明する。ただし、以下に説明する回路構成は、本伝送システムを実現する回路構成の一例である。
受信側にはAC結合受信回路34、このAC結合受信回路34の出力をそれぞれ入力とする識別回路35a及び35b、識別回路35aの出力信号をセット信号とし、識別回路35bの出力信号をリセット信号とする非同期RSフリップフロップ36が設けられ、これら送信側及び受信側間が光ファイバによって接続された構成となっている。
バイアス固定LD駆動回路33は発光素子であるレーザダイオード(図示せず)を駆動する回路であり、伝送用パルス発生回路32a及び32bが発生する、立上がり及び立下がりタイミングを境にして極性が互いに反転するパルス対を駆動信号としてレーザダイオードを駆動し、光強度変調信号を発生させる。このバイアス固定LD駆動回路33により光強度変調信号を発生させる際には、予めバイアス電流をレーザダイオードに印加してレーザダイオードを常に発光している状態に保ち、駆動信号に応じた変調電流をレーザダイオードの駆動電流に加えるといった従来からの手法が用いられる。
識別回路35aでは、AC結合受信回路34の出力が2つに分岐され、その一方が比較器351aの一方の入力端子に、他方が遅延調整回路352aを介して比較器350aの一方の入力端子にそれぞれ供給される。比較器351aの他方の入力端子には立上がり識別開始基準電圧が入力されており、この識別開始基準電圧とAC結合受信回路34からの入力電圧とを比較することにより、比較器351aは比較器350aを動作させるか否かを判別する。
比較器350aの他方の入力端子は接地されており、接地電位とAC結合受信回路34からの入力信号電圧とを比較することにより、比較器350aは立上がりタイミングを判別する。この比較器350aの出力信号は遅延・時定数調整回路355aを介して非同期RSフリップフロップ36のS(セット)端子に入力される。
比較器351bの出力信号は遅延・時定数調整回路353bを介して比較器150bのイネーブル(Enable)信号入力端子に入力されると共に、遅延・時定数調整回路354bを介して比較器351aのディスエーブル(Disable)信号入力端子に入力されており、比較器350b及び351aの動作を制御できるようになっている。
次に、この第2の例の光信号伝送システムの動作について説明する。立上がり及び立下がりエッジ検出回路31a及び31bに2値のディジタル信号波形(伝送信号波形)が入力されると、立上がりエッジ検出回路31aは入力された伝送信号波形の立上がりエッジを検出し、立下がりエッジ検出回路31bは入力された伝送信号波形の立下がりエッジを検出する。
バイアス固定LD駆動回路33は、伝送用パルス発生回路32a及び32bにて生成された極性反転パルス対を駆動信号としてレーザダイオードを駆動し、極性反転光パルス対よりなる光強度変調信号を発生させる。この光強度変調信号は光ファイバを介して受信側へ伝送され、AC結合受信回路34で受信される。
識別回路35aに入力された受信信号はまず、比較器351aに入力される。比較器351aは入力された受信信号の電圧と立上がり識別開始基準電圧とを比較することにより、パルスが入力されたことを検知し、パルス状の信号を出力する。このパルス状の出力信号は2つに分岐され、一方は遅延・時定数調整回路353aで、他方は遅延・時定数調整回路354aでそれぞれ十分なパルス幅の信号に加工され、比較器350aのイネーブル信号入力端子及び比較器351bのディスエーブル信号入力端子にそれぞれ入力される。
なお、識別回路35aは、比較器350aの一方の入力端子に極性反転パルス対(受信信号)が到達する前に比較器351aが作動するように、遅延調整回路352aと遅延・時定数調整回路353aとによってこれら比較器350a及び351aへの極性反転パルス対(受信信号)の入力経路の遅延時間が調節されており、その上、上記極性反転パルス対以降の信号が到達する前に比較器351bが動作不能となるように、遅延・時定数調整回路354aによって経路の遅延時間が調節されている。
上記と同様に、識別回路35bに受信信号が入力されると、この受信信号は比較器351bに入力される。比較器351bは入力された受信信号の電圧と立下がり識別開始基準電圧とを比較することにより、パルスが入力されたことを検知し、パルス状の信号を出力する。このパルス状の出力信号は2つに分岐され、一方は遅延・時定数調整回路353bで、他方は遅延・時定数調整回路354bでそれぞれ十分なパルス幅の信号に加工され、比較器350bのイネーブル信号入力端子及び比較器351aのディスエーブル信号入力端子にそれぞれ入力される。
なお、識別回路35bは、比較器350bの一方の入力端子に極性反転パルス対(受信信号)が到達する前に比較器351bが作動するように、遅延調整回路352abと遅延・時定数調整回路353bとによってこれら比較器350b及び351bへの極性反転パルス対(受信信号)の入力経路の遅延時間が調節されており、その上、上記極性反転パルス対以降の信号が到達する前に比較器351aが動作不能となるように、遅延・時定数調整回路354bによって経路の遅延時間が調節されている。
上述のようにして識別回路35a及び35bからセット信号及びリセット信号が非同期RSフリップフロップ36に入力されると、この非同期RSフリップフロップ36は、セット信号の入力によって論理「1」に立上がり、これによって元の伝送信号波形の立上がりエッジを再現し、リセット信号の入力によって論理「0」に立下がり、これによって元の伝送信号波形の立下がりエッジを再現する。この回路では、立上がりタイミング伝送用と立下がりタイミング伝送用の2つの伝送・処理経路の間に生じる不要な時間差を遅延・時定数調整回路355a及び355bによって補償しており、これにより非同期RSフリップフロップ36にて再現された伝送信号波形は伝送前と同じ極性及びタイミングの2値信号となる。
以上説明した第2の例の光信号伝送システムの回路構成は半導体デバイス試験装置にも適用することができる。次に、上記回路構成の光信号伝送システムを適用した半導体デバイス試験装置について図9を参照して具体的に説明する。図9に示すように、試験装置本体側に立上がり及び立下がりエッジ検出回路341及び31b(図示せず)、伝送用パルス発生回路32a及び32b、バイアス固定LD駆動回路33から構成される送信部を設け、テストヘッド側にAC結合受信回路34、識別回路35a及び35b、非同期RSフリップフロップ36から構成される受信部を設けて、これら送信部と受信部の間を光ファイバを用いて接続する。
次に、この発明が対象とする例について図面を参照して説明する。
図10はこの発明が対象とする光信号伝送方法を実施する光パルス送信装置101の一具体例を示す。この例でもレーザーダイオードのような発光素子LDが使用され、この発光素子LDに定電流回路110A、110B、110Cを接続する。また、定電流回路110Aと110Bは、それぞれ電流スイッチ111Aと111Bを通じて発光素子LDに接続し、定電流回路110Cは直接発光素子LDに接続した場合を示す。従って、発光素子LDには常時定電流回路110Cを流れる電流ICが注入される。
上記構成において、入力端子INに図11Aに示すような正極性のパルスPを与える。遅延素子113の遅延時間TdとパルスPのパルス幅Pwはここでは説明の都合によりPw=Tdであるものとして説明する。
従って、発光素子LDに注入される電流は図11Dに示すように無信号時は定電流回路110Bと110Cを流れる電流IbとIcの和Ib+Icがバイアス電流として注入され、パルスPが入力端子INに入力されている期間は全ての定電流回路110A〜110Cを流れる電流Ia、Ib、Icの和Ia+Ib+Icが注入され、パルスPが立下がった後のタイミングでは電流スイッチ111Aと111Bが共にオフの状態に制御されるから、このタイミングでは定電流回路110Cを流れる電流Icだけが注入される。
従って、図10に示す具体例では、発光素子LDに注入されるバイアス電流はIb+Icとなり、このバイアス電流Ib+Icを中心に正と負に振れる電流Ia+Ib+IcとIcが発光素子LDに注入される。発光素子LDの発光強度は図11Dに示す電流波形と同様の波形となる。電流Icは図11Dに示すように発光素子LDが発光を開始する閾値電流IONより大きい値であるものとする。
電流−電圧変換回路107Aは演算増幅器Aと帰還抵抗器Rとによって構成することができる。平滑化回路107Bは伝送されるパルスPのパルス幅Pwより充分大きい時定数を持つ時定数回路によって構成することができる。この平滑化回路107Bを通じて電圧比較器107Cの非反転入力端子に、送信側から送られてくるバイアス値に対応した基準電圧を与える。また、電圧比較器107Cの反転入力端子には電流−電圧変換回路107Aの出力信号をそのまま入力する。このように構成することにより、平滑化回路107Bには常時送信側から送られてくるバイアス電流Ib+Icに対応する基準電圧が与えられる。従って、電圧比較器107Cは非反転入力端子に与えられる基準電圧を基準に反転入力端子に与えられる電圧が基準電圧より高いか低いかにより、出力端子107DにH論理かL論理の何れか一方を出力する。また、電圧比較器107Cは2つの入力端子の間に、ヒステリシス特性を持っていることから、両方の入力端子の電圧が基準電圧に揃ったとしても、過去に非反転入力端子が反転入力端子より負側に振れた状態から同一の基準電圧に戻った場合には、出力端子107DはL論理に保持され、正側に振れた状態から同一の基準電圧に戻った場合には、H論理に保持される。
入力端子INに入力された電気パルスPは直接ノア(NOR)ゲート114の一方の入力端子に供給されると共に、インバータ112及び遅延素子113から成る直列回路を通じて他方の入力端子に供給される。さらに、インバータ112と遅延素子113から成る直列回路を通じて電気パルスPをナンド(NAND)ゲート115の一方の入力端子に供給し、インバータ116と遅延素子117で遅延させた信号をナンドゲート115の他方の入力端子に供給する。ノアゲート114の出力信号を電流スイッチ111Aに制御信号として与え、ナンドゲート115の出力信号を電流スイッチ111Bの制御信号として与える。
図15Aは入力端子INに入力されたパルスPを示す。図15Bはインバータ112と遅延素子113を通じてノアゲート114とナンドゲート115の各一方の入力端子に供給されるパルスPBの波形を示す。ノアゲート114の出力には図15Dに示すパルスPDが入力され、このパルスPDがH論理に立上っている期間、電流スイッチ111Aがオンの状態に制御される。電流スイッチ111Aがオンの状態に制御される時間は遅延素子113の遅延時間Tdに等しい時間に規定される。
従って、図10に示した具体例と同様に、パルスPが入力されるごとに発光素子LDは平均電流Ib+Icを中心に正方向と負方向に対称に振れる波形で流れ、平均電流値を変動させずに発光素子を駆動するから、この図14に示した具体例でも図10乃至図13で説明したのと同様の作用効果が得られることは容易に理解できよう。
図16は光パルス送信装置101のさらに他の具体例を示す。この例ではパルスのパルス幅を受信側に伝送しようとする場合を示す。つまり、伝送しようとするパルスPの立上りのタイミングと立下りのタイミングの双方において正側と負側に振れる正負対称信号を発生させて発光素子を発光制御する構成とした場合を示す。
ータ116と遅延素子117を通じたパルスPC(図17C)を供給し、各アンドゲート118と119の出力をノアゲート120を通じて出力させる。この結果、ノアゲート120の出力に図17Dに示す負極性のパルスPDを得る。この負極性のパルスPDは入力パルスPの立上りのタイミングと立下りのタイミングの双方に発生し、電流スイッチ111Aに入力される。この結果、電流スイッチ111Aは入力パルスPの立上りと立下りの双方のタイミングにおいて、遅延時間Tdに等しい期間の間、オフの状態に制御される。
図17Gは図12に示した受信装置によって図17Fに示した電流Iによって駆動された光パルスを受信した場合の電流−電圧変換回路107Aの電圧出力信号を示す。この受信された電圧出力信号の各ゼロクロス点間の時間は送信側の入力パルスPのパルス幅Pwに一致し、電圧比較器107Cの出力端子107Dには、この例では図17Hに示す負極性のパルスPHが出力され、送信側の入力パルスPのパルス幅Pwと同じパルス幅Pwを持つパルスPHを受信することができる。
まず、この発明が対象とする光強度変調装置を用いた光伝送システムの概略構成について図19を参照して説明する。この光伝送システムは、送信側装置Tに光強度変調装置460を備え、受信側装置RにAC結合受信装置461、識別回路462を備え、送信側装置Tと受信側装置Rとが光ファイバ463により接続された構成を有している。
この光伝送システムでは、伝送されるのは2値信号のデータではなく、2値信号の波形の立上がり又は立下がりのエッジ、即ち、伝送信号の立上がり又は立下がりの振幅値(レベル)が予め定められた振幅値(レベル)を越える時点を指示するタイミング信号である。
光強度変調装置460は、2値のディジタル入力信号(a)の立上がりタイミングを境にして極性が互いに反転する極性反転パルス対(b)を発生する。この極性反転パルス対(b)としては、パルスの形状やパルス幅が元の伝送信号波形の最小パルス間隔より十分に短いものを用いれば良い。言い換えれば、この極性反転パルス対(b)のパルス幅によって元の伝送信号波形の最小パルス間隔が制限されることになる。
極性反転パルス対(b)が発生されると、光強度変調回路460はこの極性反転パルス対(b)に基づいて、従来から使用されている、オフセット光に光強度変調を行なう変調方法を用いて発光素子(図示せず)を駆動し、伝送用パルス信号波形の立上がりエッジの振幅値が予め定められた値を越えるタイミングで互いに極性の反転した光パルス対を光強度信号(c)として出力する。この光強度信号(c)は光ファイバ463を介して受信側装置Rに伝送される。
信号再生処理手段を構成する識別回路462は、AC結合受信回路461にて検出された受信信号(d)から立上がりエッジ(予め定められた振幅値を越えるタイミング)を識別する。この立上がりタイミングの識別では、タイミング識別の基準となる識別レベルL1(図20参照)と、予めノイズと信号が分離できる程度の、十分に低いレベルに設定された、識別動作開始のタイミングを与える識別開始レベルL2(図20参照)とに基づいて、次のような識別動作が行われる。
信号再生処理においては、各識別回路にて発生されたタイミングパルスをそれぞれ非同期RSフリップフロップ回路のセット及びリセット信号として用いれば、立上がりエッジ及び立下がりエッジが再現できる。これにより元の2値の伝送信号波形を再現することができる。
図18はこの発明の光強度変調装置の第1の具体例を示す回路図であり、図21にその動作を説明するためのタイミングチャートを示す。この光強度変調装置は、電流スイッチ回路401〜403を備えた駆動回路と、この駆動回路の出力端子404a、404bに接続された半導体レーザ405とから構成されている。
電流スイッチ回路401は、トランジスタ411a〜411cと電流調整用の抵抗412とからなる。トランジスタ411aは、そのコレクタが出力端子404aのライン(ここではこの出力端子404aに接続されたラインをVCCラインとする)に接続され、そのベースがディジタル信号入力端子406aに接続され、そのエミッタがトランジスタ411bのエミッタ及びトランジスタ411cのコレクタに共通に接続されている。トランジスタ411bは、そのコレクタが出力端子404bに接続され、そのベースがディジタル信号入力端子406bに接続されている。トランジスタ411cは、そのエミッタが抵抗412を介して接地ラインに接続されており、これにより定電流源が構成されている。
また、エミッタが抵抗441を介して接地ラインに接続され、ベースが端子410bに接続され、コレクタが出力端子404bに接続されたトランジスタ410を備えている。これにより、端子410bに供給される電流に応じて、半導体レーザ405へ所定のバイアス電流を供給できる。
電流スイッチ回路401が切り替わると、続いて、遅延回路407a及び407b(又は電流スイッチ回路401と電流スイッチ回路402自身の応答速度の差)によって、電流スイッチ回路401の動作より一定時間だけ遅れて、2段目の電流スイッチ回路402が切り替わり、図421の(c)に示すような電流の変化が半導体レーザ405に加わる。ここで、電流スイッチ回路401及び402は論理が反転された構成となっており、それらの電流調整用の抵抗412及び422は、抵抗422の抵抗値が抵抗412の抵抗値の1/2の値になっていることから、電流スイッチ回路402による電流の変化は電流スイッチ回路401による電流の変化の2倍になる。
以上説明した光強度変調装置では、電流スイッチ回路402の電流源の抵抗422の抵抗値を他のスイッチ回路の電流源の抵抗421、423の抵抗値の1/2に設定することにより、電流スイッチ回路402によって2倍の電流が供給されるように構成されているが、本発明はこの構成に限定されることはなく、例えば電流スイッチ回路402の電流源が接続されるラインを他のスイッチ回路と別の、2倍の電流を供給可能なラインに接続するようにしてもよい。
さらに、この例の光強度変調装置では、発光手段(発光素子)に種々の半導体レーザを用いることができ、また、光伝送が可能であれば他の発光手段(光源)を用いることもできる。
また、上述の光強度変調装置を用いた光伝送システムは、例えば半導体デバイス試験装置に適用することができる。例えば、半導体デバイス試験装置の試験装置本体側に伝送波形変換回路と光強度変調回路などからなる送信部を設け、テストヘッド側にAC結合受信回路、識別回路、非同期RSフリップフロップなどから構成される受信部を設け、これら送信部と受信部の間を光ファイバを用いて接続する。
以上の説明で明白なように、この本発明によれば、従来のように識別レベルが2値信号のデータ値の一方に片寄ってタイミングの誤りが生じるといったような欠点はなく、また、長時間固定されたDC的なデータをも正確に識別することができるので、タイミング精度が高く、しかも、周期が不定で直流成分が存在するような信号についても高い精度で光伝送することができる。
その上、データの極性が一定の状態(信号のない状態)で放置された場合に、その間のノイズによる低レベルの揺らぎを誤ってデータとして検出してしまうことはないので、信頼性の高い光伝送システム及び方法を提供することができるという利点がある。
また、以上のような効果を奏する光伝送システムや方法が適用される半導体デバイス試験装置においては、伝送速度や周波数特性が一段と向上し、信頼性が高くなり、かつ軽量であるという利点が得られる。
また、伝送するパルス波形に直流分を付加し、受信側ではこの直流分によって平滑化回路107Bで基準電圧を発生させたから、仮に発光素子LDの注入電流対発光光バワー特性が変動したことにより、発光素子LDが出力する平均発光量が変動し、平滑化回路107Bが発生する基準電圧が変動したとしても、電圧比較器107Cは基準電圧を中心にヒステリシス幅を追従させて応動するから、ヒステリシス幅が一定値を維持すれば受信側で検出されるパルスの検出点は不動であり、ジッタの発生は抑えられる。
さらにまた、この発明によれば、極性が互いに反転するパルス対を生成する際に、従来技術のように、極性反転部分において両パルス波形のエッジが不連続になることはないので、高いタイミング精度で信号の光伝送を行なうことが可能となる。
従って、上述のような効果を奏する光強度変調装置を使用した光伝送システムや半導体デバイス試験装置は、信号の伝送速度を高速にすることができ、また、周波数特性が向上し、かつ軽量で、信頼性が高くなる等の利点が得られる。
Claims (8)
- 発光手段と、ディジタル入力信号に応じて前記発光手段を駆動する駆動手段とを有する光強度変調装置において、
前記駆動手段は、
前記ディジタル入力信号と波形が等しい第1の電流波形を形成する第1の電流スイッチ手段と、
前記第1の波形に対して一定時間分の遅延を有し、振幅が前記第1の波形の2倍で、波形が前記ディジタル入力信号に対して負論理の関係にある第2の電流波形を形成する第2の電流スイッチ手段と、
前記第2の波形に対して一定時間分の遅延を有し、前記第1の電流波形と波形が等しい第3の電流波形を形成する第3の電流スイッチ手段
とを有し、
前記第1乃至第3の電流波形を加算した電流波形で前記発光素子を駆動することを特徴とする光強度変調装置。 - 前記第1乃至第3の電流スイッチ手段のそれぞれは、ベースに前記ディジタル入力信号の反転入力が接続された第1のトランジスタと、ベースに前記ディジタル入力信号の入力が接続された第2のトランジスタとを備え、これら第1及び第2のトランジスタのエミッタが電流源に共通に接続されており、
前記第1及び第3の電流スイッチ手段を構成する第1のトランジスタのコレクタと、前記第2の電流スイッチ手段を構成する第2のトランジスタのコレクタとが共通に電源供給ラインに接続されて第1の出力が形成され、
前記第1及び第3の電流スイッチ手段を構成する第2のトランジスタのコレクタと、前記第2の電流スイッチ手段を構成する第1のトランジスタのコレクタとが共通に接続されて第2の出力が形成され、
前記第2の電流スイッチ手段は、電流源が他の電流スイッチ手段の電流源の2倍の電流を供給するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光強度変調装置。 - 前記第2の電流スイッチ手段は、第1のトランジスタのベースの入力ラインに第1の遅延回路が設けられ、第2のトランジスタのベースの入力ラインに第2の遅延回路が設けられ、
前記第3の電流スイッチ手段は、第1のトランジスタのベースの入力ラインに前記第1の遅延回路及び第3の遅延回路が直列に設けられ、第2のトランジスタのベースの入力ラインに前記第2の遅延回路及び第4の遅延回路が直列に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の光強度変調装置。 - 前記第1乃至第3の電流スイッチ手段の電流源はそれぞれ電流調整用抵抗を有し、第1及び第3の電流スイッチ手段の電流源の電流調整用抵抗の抵抗値が等しく、第2の電流スイッチ手段の電流源の電流調整用抵抗の抵抗値が他の電流スイッチ手段の電流源の電流調整用抵抗の抵抗値の2分の1となるように設定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の光強度変調装置。
- 送信側に、請求項1乃至4のいずれかに記載の光強度変調装置を備え、
受信側に、前記光強度変調装置によって光強度変調された信号を受信して、その交流成分のみを取り出した受信信号を得るAC結合受信手段と、前記受信信号から、前記極性が反転する関係に基づいて、伝送前のディジタル入力信号の立上がりタイミンク及び立下がりタイミングを再現する信号再生手段とを具備することを特徴とする光伝送システム。 - 試験装置本体とテストヘッドが光ファイバで接続され、前記試験装置本体側に、請求項1乃至4のいずれかに記載の光強度変調装置を備え、
前記テストヘッド側に、前記光強度変調装置によって光強度変調された信号を受信して、その交流成分のみを取り出した受信信号を得るAC結合受信手段と、前記受信信号から、前記極性が反転する関係に基づいて、伝送前のディジタル入力信号の立上がりタイミング及び立下がりタイミングを再現する信号再生手段とを具備することを特徴とする半導体デバイス試験装置。 - 試験装置本体とテストヘッドが光ファイバで接続され、前記テストヘッド側に、請求項1乃至4のいずれかに記載の光強度変調装置を備え、前記試験装置本体側に、前記光強度変調装置によって光強度変調された信号を受信して、その交流成分のみを取り出した受信信号を得るAC結合受信手段と、前記受信信号から、前記極性が反転する関係に基づいて、伝送前のディジタル入力信号の立上がりタイミング及び立下がりタイミングを再現する信号再生手段とを具備することを特徴とする半導体デバイス試験装置。
- 発光手段と、ディジタル入力信号に応じて前記発光手段を駆動する駆動手段とを有する光強度変調方法において、
前記駆動手段は、
前記ディジタル入力信号と波形が等しい第1の電流波形を形成する過程と、
前記第1の波形に対して一定時間分の遅延を有し、振幅が前記第1の波形の2倍で、波形が前記ディジタル入力信号に対して負論理の関係にある第2の電流波形を形成する過程と、
前記第2の波形に対して一定時間分の遅延を有し、前記第1の電流波形と波形が等しい第3の電流波形を形成する過程と、
前記第1乃至第3の電流波形を加算した電流波形で前記発光素子を駆動する過程とを有することを特徴とする光強度変調方法。
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